JP7266212B2 - 固形状マグネシウムイオン伝導体、および、それを用いた二次電池 - Google Patents

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Description

本開示は、固形状マグネシウムイオン伝導体、および、それを用いた二次電池に関する。
近年、多価イオン伝導性を有する二次電池の実用化が期待されている。その中でも、マグネシウム二次電池は、従来のリチウムイオン電池に比べて、高い理論容量密度を有する。
特許文献1は、マグネシウム塩を含有する電解質溶液とロタキサンネットワークポリマーとを含むポリマーゲル電解質を用いたマグネシウム電池を開示している。
特開2016-162543号公報
本開示は、マグネシウムイオン伝導性を有する新規な固形状マグネシウムイオン伝導体、および、それを用いた二次電池を提供する。
本開示の一態様に係る固形状マグネシウムイオン伝導体は、複数の孔を有する多孔質シリカと、前記複数の孔内に充填された電解質とを備える。前記電解質は、マグネシウム塩と、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオン(またはEMI+)をカチオンとして含有するイオン液体とを含む。
本開示によれば、マグネシウムイオン伝導性を有する新規な固形状マグネシウムイオン伝導体ならびに二次電池が提供されうる。
図1は、実施形態に係る固形状マグネシウムイオン伝導体の構成例を模式的に示す断面図である。 図2は、実施形態に係る二次電池の構成例を模式的に示す断面図である。 図3は、サンプル1及び14~22における、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比と、イオン伝導度、マグネシウムイオンの輸率、又はマグネシウムイオンのイオン伝導度との関係を示す図である。 図4は、実施例の電池セルにおけるサイクリックボルタモグラムを示す図である。 図5は、実施例の電池セルにおけるXANESスペクトルを示す図である。
以下、実施形態に係る固形状マグネシウムイオン伝導体について、図面を用いて詳細に説明する。
以下の説明は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下に示される数値、組成、形状、膜厚、電気特性、二次電池の構造、電極材料などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。加えて、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素は、任意の構成要素である。
以下では、主に、固形状マグネシウムイオン伝導体、及び、それを用いた二次電池について説明されるが、本開示の固形状マグネシウムイオン伝導体の用途はこれに限定されない。固形状マグネシウムイオン伝導体は、例えば、イオン濃度センサーなどの電気化学デバイスに用いられてもよい。
[1.固形状マグネシウムイオン伝導体]
本実施の形態に係る固形状(solid-like)マグネシウムイオン伝導体は、複数の孔を有する多孔質シリカと、それらの孔内に充填された電解質とを含む。このマグネシウムイオン伝導体は、固形状態を保持し、マグネシウムイオン伝導性を有する。
図1は、固形状マグネシウムイオン伝導体10の構成例を模式的に示す断面図である。図1に示されるように、マグネシウムイオン伝導体10は、多孔質シリカ1と、電解質2とを含む。多孔質シリカ1は複数の孔を有し、その内部に電解質2が充填されている。なお、電解質2は、複数の孔を完全に満たしていてもよいし、部分的に満たしていてもよい。
[2.多孔質シリカ]
多孔質シリカ1は、二酸化ケイ素で構成され、複数の孔を有する。シリカは、例えば有機ポリマーに比べて、耐熱性が高く、機械的強度が高く、有機溶媒などの薬品に対する耐久性が高い。
多孔質シリカ1は、例えば、複数のシリカ粒子または複数のシリカファイバーが互いに連結することによって形成された網目構造を有していてもよい。この場合、多孔質シリカ1の比表面積が大きくなり、多孔質シリカ1と電解質2との接触面積が大きくなりうる。これにより、多孔質シリカ1が電解質2を孔内に安定して保持できる。
複数の孔の平均径(直径)は、例えば、2~100nmである。これにより、多孔質シリカ1が電解質2を安定して保持できる。複数の孔の平均径(直径)は、さらに、2~50nmであってもよい。この場合、多孔質シリカ1は、複数のメソ孔を有するメソポーラスシリカである。
複数の孔は、例えば、互いに接続されている。互いに接続された孔が、電解質2が流通可能なパスを形成していてもよく、このパスを介して電解質2中のマグネシウムイオンが移動してもよい。
シリカ粒子の平均粒径は、例えば、1~100nmである。シリカ粒子の平均粒径は、10nm以下であってもよい。これにより、多孔質シリカ1と電解質2との接触面積を大きくできる。シリカ粒子の平均粒径は、2nm以上であってもよい。これにより、多孔質シリカ1の強度が確保されうる。
シリカ粒子の平均粒径は、例えば、次の方法により測定されうる。まず、アセトンやエタノールなどの溶媒を用いて、マグネシウムイオン伝導体10から電解質2を抽出し、多孔質シリカ1を取り出す。その後、多孔質シリカ1の微視的構造を走査電子顕微鏡(SEM)または透過電子顕微鏡(TEM)で観察する。最後に、SEM像またはTEM像に写されたシリカ粒子の中から10~20個を無作為に選び、それらのシリカ粒子の等面積円相当径をそれぞれ算出し、それらの径の算術平均を算出する。
シリカファイバーの平均断面径は、例えば、1~100nmである。シリカファイバーの平均断面径は、10nm以下であってもよい。これにより、多孔質シリカ1と電解質2との接触面積を大きくできる。シリカファイバーの平均断面径は、2nm以上であってもよい。これにより、多孔質シリカ1の強度が確保されうる。
シリカファイバーの平均断面径は、例えば、上記のシリカ粒子の平均粒径の算出方法と同様の方法によって算出されうる。
多孔質シリカ1は、その表面に官能基を有していてもよい。官能基の例としては、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、及び、シロキサン基が挙げられる。
多孔質シリカ1の表面は、例えば、僅かに正に帯電している。これにより、電解質2中のアニオンの電荷を引き付けることによって、それらのアニオンがマグネシウムイオンに及ぼす束縛を弱めることができる。
[3.電解質]
電解質2は、マグネシウム塩と、イオン液体とを含む。電解質2は、マグネシウムイオン伝導性を有する。
[3-1.マグネシウム塩]
マグネシウム塩は、無機マグネシウム塩であってもよく、有機マグネシウム塩であってもよい。
無機マグネシウム塩の例としては、MgCl2、MgBr2、MgI2、Mg(PF62、Mg(BF42、Mg(ClO42、Mg(AsF62、MgSiF6、Mg(SbF62、Mg(AlO42、Mg(AlCl42、及びMg(B12a12-a2(ここで、aは0~3の整数)が挙げられる。
有機マグネシウム塩の例としては、Mg[N(SO2m2m+122(ここで、mは1~8の整数)、Mg[PFn(Cp2p+16-n2(ここで、nは1~5の整数、pは1~8の整数)、Mg[BFq(Cs2s+14-q2(ここで、qは1~3の整数、sは1~8の整数)、Mg[B(C2422、Mg[BF2(C24)]2、Mg[B(C34222、Mg[PF4(C22)]2、安息香酸マグネシウム、サリチル酸マグネシウム、フタル酸マグネシウム、酢酸マグネシウム、プロピオン酸マグネシウム、及び、グリニャール試薬が挙げられる。イミド塩Mg[N(SO2m2m+122の例としては、Mg[CF3SO32(またはMg(OTf)2)、Mg[N(CF3SO222(またはMg(TFSI)2)、Mg[N(SO2CF322、Mg[N(SO22522が挙げられる。フッ素化アルキルフルオロリン酸塩Mg[PFn(Cp2p+16-n2の例としては、Mg(PF5(CF3))2が挙げられる。フッ素化アルキルフルオロホウ酸塩Mg[BFq(Cs2s+14-q2の例としては、Mg[BF3(CF3)]2が挙げられる。
マグネシウム塩は、例えば、マグネシウムトリフルオロメタンスルホナート(またはMg(OTf)2)、マグネシウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド(またはMg(TFSI)2)、マグネシウムテトラフルオロボレート(またはMg(BF42)、又は、マグネシウムパークロレート(またはMg(ClO42)であってもよい。これらの塩は、EMI+およびシリカと組み合わされると、イオン液体中に溶解しやすく、塩を構成するマグネシウムイオンとアニオンとがイオン液体中で解離しやすくなる。また、これらの塩は、イオン液体と混合された際に、粘度の上昇を抑制できる。
[3-2.イオン液体]
イオン液体は、例えば-95~400℃の範囲内に融点を有する溶融塩である。
イオン液体は、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオン(EMI+)をカチオンとして含有する。
これにより、電解質2のマグネシウムイオン伝導度が向上する。この理由は、明らかになっていないが、次のように推察される。電解質2において、マグネシウムイオンはイオン液体の分子に配位されて、分子集合体として存在する。EMI+は、そのサイズが小さいため、マグネシウムイオンの周囲に配位しやすく、分子集合体のサイズを小さくさせうる。その結果、分子集合体が電解質2中を移動しやすくなり、マグネシウムイオン伝導性が向上すると考えられる。
イオン液体は、例えば、ハロゲンイオン、フルオロ錯イオン、カルボン酸イオン、スルホン酸イオン、イミドイオン、シアン化物イオン、有機リン酸イオン、塩化アルミン酸イオン、過塩素酸イオン(またはClO4 -)、又は、硝酸イオン(またはNO3 -)をアニオンとして含有する。
ハロゲンイオンの例としては、Cl-、Br-、及び、I-を挙げることができる。
フルオロ錯イオンの例としては、BF4 -、PF6 -、AsF6 -、SbF6 -、NbF6 -、及び、TaF6 -が挙げられる。
カルボン酸イオンの例としては、CH3COO-、CF3COO-、及び、C37COO-が挙げられる。
スルホン酸イオンの例としては、CH3SO3 -、CF3SO3 -、C25SO3 -、C37SO3 -、C49SO3 -、CH3OSO3 -、C25OSO3 -、C49OSO3 -、n-C613OSO3 -、n-C817OSO3 -、CH3(OC242OSO3 -、及び、CH364SO3 -を挙げることができる。
イミドイオンの例としては、(FSO22-、(CF3SO22-(またはTFSI-)、(CF3SO2)(CF3CO)N-、(C25SO22-、(C37SO22-、及び、(C49SO22-を挙げることができる。なお、本開示における「イミド」は、IUPACの命名法によれば「アミド」と呼称されるものであり、それゆえ、適宜「アミド」と読み替えることができる。
シアン化物イオンの例としては、SCN-、(CN)2-(またはDCA-)、及び(CN)3-を挙げることができる。
有機リン酸イオンの例としては、(CH3O)2PO2 -、(C25O)2PO2 -、及び(C253PF3 -を挙げることができる。
塩化アルミン酸イオンの例としては、AlCl4 -、及び、Al2Cl7 -を挙げることができる。
その他のアニオンの例としては、F(HF)n -、OH-、及び、(CF3SO23-が挙げられる。
イオン液体は、例えば、ジシアノアミドイオン(またはDCA-)、テトラフルオロボレートイオン(またはBF4 -)、及び、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン(またはTFSI-)、からなる群より選択される少なくとも1種をアニオンとして含有してもよい。
イオン液体の分子量は、例えば、400以下であってもよい。これにより、マグネシウムイオンと配位分子からなる分子集合体のサイズが小さくなり、マグネシウムイオン伝導性が向上しうる。分子量が400以下のイオン液体の例としては、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムジシアノアミド(またはEMI-DCA)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(またはEMI-BF4)、及び、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(またはEMI-TFSI)が挙げられる。
イオン液体の分子量は、例えば、キャピラリー電気泳動-質量分析(CE-MS)法を用いて測定されうる。CE-MS法では、電荷によって化合物をアニオンとカチオンに分離し、アニオンとカチオンのそれぞれに対して質量分析が行われる。
イオン液体のアニオンは、4×n≦L≦5×n、または、5/n≦L≦4/nを満たしてもよい。ここで、Lは、アニオンのサイズL(Å)であり、nは正の整数である。シリカ表面におけるSi-Oの結合距離が4~5Åの範囲内にあるため、上記の範囲内のサイズを有するアニオンは、多孔質シリカ1の孔の内表面に密に配向しやすい。これにより、電解質2中において、アニオンがマグネシウムに及ぼす束縛を弱めることができる。そのようなアニオンの例としては、ジシアノアミドイオン(またはDCA-)、及び、テトラフルオロボレートイオン(またはBF4 -)が挙げられる。DCA-のサイズは4.5Åであり、Si-Oに対して1個のDCA-が配向して吸着しうる。BF4 -のサイズは2.3Åであり、Si-Oに対して2個のBF4 -が配向して吸着しうる。
上記の整数nは、例えば、1~3であってもよい。この場合、アニオンとシリカ表面の局所的な電荷がバランスしやすく、アニオンがシリカ表面に配向しやすい。
アニオンのサイズLは、アニオンの種類を特定することによって決まりうる。アニオンのサイズは、アニオンを構成する原子のうち最も離れた2つに対してファンデルワールス球を仮定し、一方の球面から他方の球面までの最大距離によって定義される。
[3-3.イオン液体に対するマグネシウム塩のモル比]
電解質2におけるイオン液体に対するマグネシウム塩のモル比は、特に限定されないが、例えば、0.03より大きく、かつ、0.17より小さくてもよく、さらに、0.04より大きく、かつ、0.10より小さくてもよい。これにより、電解質2内にマグネシウムイオンの量を確保しつつ、マグネシウムイオンとイオン液体のアニオンとの相互作用による大幅な粘度上昇を抑制することができ、これにより、イオン伝導度を向上させることができる。
イオン液体に対するマグネシウム塩のモル比は、例えば、上記のCE-MS法を用いて、確認されうる。
イオン伝導度の向上効果は、電解質2に含有されるアニオン種によって程度の違いはあるかもしれないが、電解質2が主要なカチオンとしてEMI+とマグネシウムイオンとを含有する限り、同様に発現すると考えられる。その理由は次のとおりである。第1に、カチオンに起因する静電的な効果が変わらない。第2に、イオン液体のアニオンがマグネシウムイオンに配位する場合の配位数および配位状態は、EMI+のサイズと、EMI+およびマグネシウムイオンのモル比とに大きく依存して決定される。すなわち、これらのカチオンを上記モル比で含有する電解質2は、類似の配位数および配位状態を示しうる。
[4.多孔質シリカに対するイオン液体のモル比]
多孔質シリカ1に対するイオン液体のモル比は、特に限定されないが、例えば、1.0より大きくてもよい。すなわち、イオン液体のモル数は、多孔質シリカ1のモル数よりも大きくてもよい。これにより、マグネシウムイオン伝導体10におけるマグネシウムイオン伝導性が充分に確保されうる。多孔質シリカ1に対するイオン液体のモル比は、さらに、1.5以上であってもよい。
多孔質シリカ1に対するイオン液体のモル比は、5.0以下であってもよい。これにより、マグネシウムイオン伝導体10が固形状を安定して保持しうる。
多孔質シリカ1に対するイオン液体のモル比は、例えば、以下の方法によって、確認されうる。まず、アセトンやエタノールなどの溶媒を用いて、マグネシウムイオン伝導体10から電解質2を抽出し、多孔質シリカ1を取り出す。次に、抽出された電解質2中に含まれるイオン液体の量をCE-MS法によって定量化する。他方、取り出された多孔質シリカ1を乾燥させ、その質量を測定し、測定された質量をモル数に換算する。なお、多孔質シリカ1がその表面に有機官能基を有する場合には、例えば500℃程度の焼成によって、それらの有機官能基が除去されてもよい。
[5.マグネシウムイオン伝導体の製造方法]
本実施形態に係るマグネシウムイオン伝導体10は、例えば、ゾルゲル法によって作製されうる。この方法は、例えば、水、相溶化剤、アルコキシシラン、EMI+を含有するイオン液体、及び、マグネシウム塩を混合するステップと、アルコキシシランを縮重合させて湿潤ゲルを形成するステップと、湿潤ゲルを乾燥させるステップと、を含んでもよい。
相溶化剤の例としては、アルコール類、エーテル類、及び、ケトン類が挙げられる。アルコール類の例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、及び、1-メトキシ-2-プロパノール(またはPGME)が挙げられる。エーテル類の例としては、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、及び、ジオキサンが挙げられる。ケトン類の例としては、メチルエチルケトン、及び、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
アルコキシシランは、例えば、テトラアルコキシシランである。テトラアルコキシシランの例としては、テトラエトキシシラン(またはTEOS)、及び、テトラメトキシシランが挙げられる。
湿潤ゲルを形成するステップにおいて、例えば、混合液を室温で数日~2週間ほど放置してもよい。
湿潤ゲルを乾燥させるステップにおいて、湿潤ゲルは、真空中に放置されてもよく、加熱されてもよい。放置期間は、例えば、1~10日であってもよい。加熱温度は、例えば、35~150℃であってもよい。このステップにより、水および相溶化剤が取り除かれ、マグネシウムイオン伝導体10が得られる。
典型的に、マグネシウムイオンを含有する混合液から固形ゲルのイオン伝導体を得ることは、リチウムイオンを含有する混合液から固形ゲルのイオン伝導体を得ることよりも困難であることが知られている。その理由としては、以下のものが考えられる。第1に、二価のマグネシウムイオンは、一価のリチウムイオンに比べて周囲のアニオンと強く相互作用するため、混合液のゲル化を妨げる傾向がある。第2に、混合液中のアルコキシシランの量を増やすことでゲル化しやすくなるが、アルコキシシランの量が過多になるとイオン伝導性が失われてしまう。第3に、混合液中に触媒としての酸を追加することによってゲル化を促進させることができるが、この場合、酸から生じるプロトンがマグネシウムイオン伝導を妨げる要因となる。
これに対し、上記の製造方法は、以下に説明される作用により、マグネシウムイオン伝導体のゲル化を促進すると考えられる。イオン液体に含有されるEMI+は、比較的小さいイオンであり、そのため、周囲の多くのアニオンと相互作用することができる。したがって、EMI+の存在が、マグネシウムイオンとアニオンとの相互作用を弱め、混合液のゲル化を促進することができる。加えて、マグネシウム塩を酸触媒として機能させることにより、不要なプロトンを生じさせることなく、ゲル化を促進させることができる。これらの方法により、アルコキシシランの量を過度に増やすことなく、高いイオン伝導性を有する固形状のマグネシウムイオン伝導体10を形成することができる。
[6.二次電池]
[6-1.構造]
図2は、本実施形態に係る二次電池100の構成例を模式的に示す断面図である。
二次電池100は、基板11と、正極12と、マグネシウムイオン伝導体10と、負極14とを備える。マグネシウムイオン伝導体10は、正極12と負極14の間に配置される。マグネシウムイオンは、マグネシウムイオン伝導体10を通って正極12及び負極14の間を移動しうる。
二次電池100の構造は、円筒型、角型、ボタン型、コイン型、又は扁平型であってもよい。
二次電池100は、例えば、電池ケースの内部に収納されている。二次電池100及び/又は電池ケースの上面視における形状は、例えば、矩形、円形、楕円形、又は六角形であってもよい。
[6-2.基板]
基板11は、絶縁性基板であってもよく、導電性基板であってもよい。基板11の例としては、ガラス基板、プラスチック基板、高分子フィルム、シリコン基板、金属板、金属箔シート、及びこれらを積層したものが挙げられる。基板11は、市販のものであってもよく、又は、公知の方法により製造されてもよい。
二次電池100において、基板11は省略されてもよい。
[6-3.正極]
正極12は、例えば、正極活物質を含有する正極合剤層12aと、正極集電体12bとを含む。
正極合剤層12aは、マグネシウムイオンを吸蔵及び放出し得る正極活物質を含有する。
正極活物質の例としては、金属酸化物、ポリアニオン塩化合物、硫化物、カルコゲナイド化合物、及び、水素化物が挙げられる。金属酸化物の例としては、V25、MnO2、MoO3などの遷移金属酸化物、並びに、MgCoO2、MgNiO2などのマグネシウム複合酸化物が挙げられる。ポリアニオン塩化合物の例としては、MgCoSiO4、MgMnSiO4、MgFeSiO4、MgNiSiO4、MgCo24、及び、MgMn24が挙げられる。硫化物の例としては、Mo68が挙げられる。カルコゲナイド化合物の例としては、Mo9Se11が挙げられる。
正極活物質は、例えば結晶質である。正極合剤層12aは、2種類以上の正極活物質を含有していてもよい。
正極合剤層12aは、必要に応じて、導電材及び/又は結着剤をさらに含んでいてもよい。
導電材は、電子伝導性材料であればよく、特に限定されない。導電材の例として、炭素材料、金属、及び導電性高分子が挙げられる。炭素材料の例としては、天然黒鉛(例えば塊状黒鉛、鱗片状黒鉛)や人造黒鉛などの黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、カーボンウィスカ、ニードルコークス、及び、炭素繊維が挙げられる。金属の例としては、銅、ニッケル、アルミニウム、銀、及び金が挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。導電材の材料は、電子伝導性及び塗工性の観点より、例えば、カーボンブラック又はアセチレンブラックであってもよい。
結着剤は、活物質粒子及び導電材粒子を繋ぎ止める役割を果たせばよく、特に限定されない。結着剤の例としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、スルホン化エチレンプロピレンジエンモノマーゴム、並びに、天然ブチルゴムが挙げられる。これらの材料は単独で用いられてもよいし、複数種が混合されて用いられてもよい。結着剤は、例えば、セルロース系やスチレンブタジエンゴムの水分散体であってもよい。
正極活物質、導電材、及び、結着剤を分散させる溶剤の例としては、N-メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、アクリル酸メチル、ジエチレントリアミン、N,N-ジメチルアミノプロピルアミン、エチレンオキシド、及びテトラヒドロフランが挙げられる。例えば、分散剤に増粘剤を加えてもよい。増粘剤の例としては、カルボキシメチルセルロース、及び、メチルセルロースが挙げられる。
正極合剤層12aは、例えば、次のように形成される。まず、正極活物質と導電材と結着剤とが混合される。次に、この混合物に適当な溶剤が加えられ、これによりペースト状の正極合剤が得られる。次に、この正極合剤が正極集電体12bの表面に塗布され、乾燥される。これにより、正極集電体12bの上に正極合剤層12aが形成される。なお、正極合剤は、電極密度を高めるために、圧縮されてもよい。
正極合剤層12aの膜厚は、特に限定はされないが、例えば、1μm以上、100μm以下である。
正極12は、正極合剤層12aの代わりに、正極活物質のみからなる正極活物質層を有してもよい。この場合、図2における層12aが、正極活物質層に相当する。
正極集電体12bは、二次電池100の動作電圧の範囲内において、正極合剤層12aと化学変化を起こさないような、電子導電体で構成される。マグネシウム金属の標準酸化還元電位に対する正極集電体12bの動作電圧は、例えば、+1.5V~+4.5Vの範囲内にあってもよい。
正極集電体12bの材料は、例えば、金属又は合金である。より具体的には、正極集電体12bの材料は、銅、クロム、ニッケル、チタン、白金、金、アルミニウム、タングステン、鉄、及び、モリブデンからなる群から選択される少なくとも1種を含む金属又は合金であってもよい。正極集電体12bの材料は、例えば、ステンレス鋼であってもよい。
正極集電体12bは、透明な導電膜であってもよい。透明な導電膜の例として、酸化インジウム錫、酸化インジウム亜鉛、フッ素ドープ酸化錫、アンチモンドープ酸化錫、酸化インジウム、及び、酸化錫が挙げられる。
正極集電体12bは板状または箔状であってもよい。正極集電体12bは、上記の金属及び/又は透明な導電性膜が積層された積層膜であってもよい。
基板11が導電性材料であって、正極集電体12bを兼ねている場合は、正極集電体12bは省略されてもよい。
[6-4.マグネシウムイオン伝導体]
マグネシウムイオン伝導体10は、例えば、上記で説明された材料と同様である。そのため、説明が省略される。
[6-5.負極]
負極14は、例えば、負極活物質を含有する負極合剤層14aと、負極集電体14bとを含む。
負極合剤層14aは、マグネシウムイオンを吸蔵及び放出し得る負極活物質を含有する。
この場合、負極活物質の例としては、炭素材料が挙げられる。炭素材料の例としては、黒鉛、ハードカーボンやコークスといった非黒鉛系炭素、黒鉛層間化合物が挙げられる。
負極合剤層14aは、2種類以上の負極活物質を含有していてもよい。
負極合剤層14aは、必要に応じて、導電材及び/又は結着剤をさらに含んでいてもよい。導電材、結着剤、溶剤及び増粘剤は、例えば、[6-3.正極]で説明されたものを適宜利用することができる。
負極合剤層14aの膜厚は、特に限定はされないが、例えば、1μm以上、50μm以下である。
あるいは、負極14は、マグネシウム金属を溶解及び析出させ得る金属負極層を、負極合剤層14aの代わりに、有してもよい。この場合、図2における層14aが、金属負極層に相当する。
この場合、金属負極層は、金属または合金で構成される。金属の例としては、マグネシウム、錫、ビスマス、及びアンチモンが挙げられる。合金は、例えば、アルミニウム、シリコン、ガリウム、亜鉛、錫、マンガン、ビスマス、及びアンチモンから選択される少なくとも1つと、マグネシウムとの合金である。
負極集電体14bは、二次電池100の動作電圧の範囲内において、負極合剤層14aまたは金属負極層と化学変化を起こさないような、電子導電体で構成される。マグネシウムの標準還元電位に対する負極集電体の動作電圧は、例えば、0V~+1.5Vの範囲内にあってもよい。
負極集電体14bの材料は、例えば、[6-3.正極]で説明された正極集電体12bと同様の材料を適宜利用することができる。負極集電体14bは板状または箔状であってもよい。
負極14がマグネシウム金属を溶解及び析出させ得る金属負極層を有している場合、この金属層が負極集電体14bを兼ねていてもよい。
[6-6.補足]
正極集電体12b、負極集電体14b、正極活物質層12a、金属負極層14aは、例えば、物理堆積法又は化学堆積法によって形成することができる。物理堆積法の例としては、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、及びパルスレーザ堆積法が挙げられる。化学堆積法の例としては、原子層堆積法、化学気相蒸着(CVD)法、液相成膜法、ゾルゲル法、金属有機化合物分解法、スプレイ熱分解、ドクターブレイド法、スピンコート法、及び、印刷技術が挙げられる。CVD法の例としては、プラズマCVD法、熱CVD法、及びレーザCVD法が挙げられる。液相成膜法は、例えば湿式メッキであり、湿式メッキの例としては、電解メッキ、浸漬メッキ、及び無電解メッキが挙げられる。印刷技術の例としては、インクジェット法及びスクリーンプリンティングが挙げられる。
[7.実験結果]
[7-1.第1の実験]
[7-1-1.サンプル1の作製]
以下に説明される手順により、マグネシウムイオン伝導体のサンプル1を作製した。
まず、原料として、水、PGME、TEOS、EMI-TFSI、及び、Mg(OTf)2を用意した。水、PGME、及び、TEOSの量は、それぞれ、0.5ml、1.0ml、0.5mlであった。TEOSとEMI-TFSIのモル比は、TEOS:EMI-TFSI=1:1.5であった。EMI-TFSIとMg(OTf)2のモル比は、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.083であった。
これらの原料をガラス製のバイアル瓶に入れて混合し、混合液を作成した。バイアル瓶容器を密閉して、25℃で11日間保管した。これにより、TEOSが加水分解して縮重合し、湿潤ゲルが得られた。
湿潤ゲルを、40℃にて96時間乾燥させた。これにより、水及びPGMEが除去され、マグネシウムイオン伝導体のサンプル1が得られた。
なお、得られたサンプル1におけるシリカとEMI-TFSIのモル比は、原料におけるTEOSとEMI-TFSIのモル比と同等であると考えられる。得られたサンプル1におけるEMI-TFSIとMg(OTf)2のモル比は、それらの原料の仕込み比と同等であると考えられる。
[7-1-2.サンプル2~13の作製]
Mg(OTf)2の代わりにMg(ClO42を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル2を作製した。
Mg(OTf)2の代わりにMg(TFSI)2を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル3を作製した。
EMI-TFSIの代わりにEMI-BF4を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル4を作製した。
EMI-TFSIの代わりにEMI-BF4を用いた点と、Mg(OTf)2の代わりにMg(TFSI)2を用いた点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル5を作製した。
EMI-TFSIの代わりにEMI-DCAを用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル6を作製した。
EMI-TFSIの代わりに1-ブチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(またはBMI-TFSI)を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル7を作製した。
EMI-TFSIの代わりにBMI-TFSIを用いた点と、Mg(OTf)2の代わりにMg(TFSI)2を用いた点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル8を作製した。
EMI-TFSIの代わりに1-ブチル-1-メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(またはBMP-TFSI)を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル9を作製した。
EMI-TFSIの代わりにBMP-TFSIを用いた点と、Mg(OTf)2の代わりにMg(ClO42を用いた点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル10を作製した。
EMI-TFSIの代わりにBMP-TFSIを用いた点と、Mg(OTf)2の代わりにMg(TFSI)2を用いた点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル11を作製した。
EMI-TFSIの代わりに1-メチル-3-プロピルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(またはMPI-TFSI)を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル12を作製した。
EMI-TFSIの代わりに1-メチル-1-プロピルピペリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(またはMPPyr-TFSI)を用いた点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル13を作製した。
[7-1-3.イオン伝導度測定]
交流インピーダンス法によって、サンプル1~13のそれぞれのイオン伝導度を測定した。測定装置として、電気化学測定システム(バイオロジック社製;型番VMP-300)を用いた。交流電圧を50~100mVとし、周波数範囲0.01Hz~1MHzとした。測定は、相対湿度0.0005%、温度22~23℃の環境下で行われた。
表1は、各サンプルにおける、イオン液体の材料及び分子量、マグネシウム塩の材料、ならびに、イオン伝導度(mS/cm)を示している。
Figure 0007266212000001
表1に示されるように、イオン液体のカチオンがEMI+であるサンプル1~6は、その他のサンプル7~13に比べて、高いイオン伝導度を示した。具体的には、サンプル1~6のイオン伝導度の値は、いずれも4.0mS/cmを超えていた。これらの値は、例えば市販のマグネシウム電解液であるMaglutionTM B02(富士フィルム和光純薬株式会社製)のイオン伝導度3.8mS/cmよりも高いものであった。サンプル1~13の結果は、イオン伝導度の向上がイオン液体のアニオンやマグネシウム塩の種類に依らずに得られうることを示している。
サンプル1、4及び6の比較から、イオン液体のアニオンがそれぞれBF4 -、DCA-であるサンプル4、6のイオン伝導度が、イオン液体のアニオンがTFSI-であるサンプル1のイオン伝導度に比べて高くなる傾向が示された。同様の傾向は、サンプル3及び5の比較においても示された。これは、BF4 -、DCA-のサイズが、TFSI-のサイズに比べて小さいことに起因するものと推察される。
サンプル1、2及び3の比較から、マグネシウム塩がMg(OTf)2であるサンプル1のイオン伝導度は、マグネシウム塩がそれぞれMg(ClO42、Mg(TFSI)2であるサンプル2、3のイオン伝導度に比べて高くなる傾向が示された。同様の傾向は、サンプル4及び5の比較においても示された。これは、Mg(OTf)2を構成するOTf-が、その共鳴構造によって、負電荷が3つの酸素原子と1つの硫黄原子との上に非局在化しており、これにより、マグネシウムイオンを束縛する力が弱いためと推察される。
別の見方をすれば、表1に示されるように、イオン液体の分子量が400以下であるサンプル1~6の分子量は高いイオン伝導度を示し、イオン液体の分子量が250以下であるサンプル4~6の分子量は特に高いイオン伝導度を示した。
[7-2.第2の実験]
[7-2-1.サンプル14~22の作製]
EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.021とした点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル14を作製した。
EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.042とした点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル15を作製した。
EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.167とした点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル16を作製した。
EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.333とした点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル17を作製した。
TEOS:EMI-TFSI=1:1.0とした点を除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル18を作製した。
TEOS:EMI-TFSI=1:1.0とした点と、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.042とした点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル19を作製した。
TEOS:EMI-TFSI=1:1.0とした点と、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.083とした点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル20を作製した。
TEOS:EMI-TFSI=1:1.0とした点と、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.167とした点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル21を作製した。
TEOS:EMI-TFSI=1:1.0とした点と、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.333とした点とを除いて、サンプル1と同様の方法で、マグネシウムイオン伝導体のサンプル22を作製した。
[7-2-2.イオン伝導度測定]
上記[7-1-3.イオン伝導度測定]に記載の方法と同様の方法で、サンプル1、及び、14~22のそれぞれのイオン伝導度を測定した。また、Bruce PG, Vincent CA. Steady state current flow in solid binary electrolyte cells. J Electroanal Chem 225 (1987) 1-17.に記載の方法と同様の方法で、サンプル1、及び、14~22のそれぞれにおけるマグネシウムイオンの輸率を測定した。その後、測定されたイオン伝導度にマグネシウムイオンの輸率を掛け合わせて、マグネシウムイオン伝導度を算出した。
表2は、各サンプルにおける、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比、TEOSに対するEMI-TFSIのモル比、全ての可動イオンのイオン伝導度(mS/cm)、マグネシウムイオンの輸率、及び、マグネシウムイオンのイオン伝導度(mS/cm)を示している。なお、各サンプルにおいて、多孔質シリカに対するEMI-TFSIのモル比の値は、TEOSに対するEMI-TFSIのモル比の値と同等であると考えられる。
Figure 0007266212000002
図3は、表2の結果をグラフで示したものである。黒四角のマーク(■)、黒丸のマーク(●)、及び、黒三角のマーク(▲)は、それぞれ、TEOSに対するEMI-TFSIのモル比が1.5であるサンプル、すなわち、サンプル1、14~17における、イオン伝導度、マグネシウムイオンの輸率、及びマグネシウムイオン伝導度を示している。白四角のマーク(□)、白丸のマーク(〇)、及び、白三角のマーク(△)は、それぞれ、TEOSに対するEMI-TFSIのモル比が1.0であるサンプル、すなわち、サンプル18~22における、イオン伝導度、マグネシウムイオンの輸率、及びマグネシウムイオン伝導度を示している。
図3において、以下の傾向が確認された。イオン伝導率は、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が増大するにつれて、概ね減少した。これは、2価のMg2+の割合が増え、1価のEMI+の割合が減ることによって、マグネシウムイオンが電解質中を動きにくくなったためと考えられる。一方、マグネシウムイオンの輸率は、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が増大するにつれて、言い換えると、電解質中のマグネシウムイオン濃度が高くなるにつれて、増大していき、その後、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が0.167を超えると、わずかに減少した。これらの傾向に基づいて、マグネシウムイオン伝導度は、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が0.042、0.083、又は0.167であるときに、比較的高い値を示した。
さらに、TEOSに対するEMI-TFSIのモル比が1.5である場合には、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が0.021~0.083の範囲内にあるときに、イオン伝導率が増大した。これに伴って、マグネシウムイオン伝導率は、EMI-TFSIに対するMg(OTf)2のモル比が0.042、0.083のときに、高い値を示した。
[7-3.第3の実験]
[7-3-1.電池セルの作製]
以下に説明される手順により、マグネシウムイオン伝導体のサンプル15を固体電解質とする電池セルを作製した。電池セルの作製は、相対湿度が0.0005%以下のグローブボックス内で行った。
まず、正極集電体として、ステンレス箔(SUS316)を用意した。スパッタリング法を用いてステンレス箔の上に五酸化バナジウム(V25)膜を厚さ200nm成膜した。これにより、正極が得られた。
次に、負極として、厚さ0.1mmのマグネシウム板を用意した。
マグネシウムイオン伝導体のサンプル15を固体電解質として正極と負極の間に約0.05g程度挟み、圧力500N/cm2でプレスした。固体電解質の厚さは約300μmであった。正極、固体電解質、及び負極の積層体を、ポリプロピレン製の筒で成形した。筒の内径(直径)は10mmであり、正極及び負極のそれぞれと固体電解質との接触面積は、78.5mm2であった。これにより、電池セルが作製された。
[7-3-2.CV測定]
作製した電池セルに対して、サイクリックボルタンメトリ測定を行った。測定には、上述の電気化学測定システムを用いた。電圧範囲は1.0~3.2V(vsMg2+/Mg)とし、スキャンレートは0.1mV/sとした。
図4は、電池セルに対するサイクリックボルタモグラムを示している。図4に示されるように、サイクリックボルタモグラムは、1.4V付近にカソード反応によるピークを示し、2.5V付近にアノード反応によるピークを示した。前者は、マグネシウムイオン伝導体から正極(すなわちV25)へのマグネシウムイオンの挿入反応に対応し、後者は、マグネシウムイオン伝導体から負極表面上へのマグネシウム金属の析出反応に対応していると考えられる。なお、放電後、V25膜の表面において、密度変化に起因した変色が観察された。
[7-3-3.XANES測定]
作製した電池セルを放電する前と、0.1Cの放電レートで放電した後とにおける、V25膜におけるバナジウムの電子状態を、X線吸収端近傍構造(XANES)分析を用いて調べた。測定には、SPring‐8のビームラインBL16XUを用いた。
まず、蛍光モードにて標準物質としてV25(V:5価)、V24(V:4価)、V23(V:3価)(いずれもシグマアルドリッチ製の粉末)を用意した。これらの標準物質を蛍光モードで測定し、バナジウムの価数とバナジウム K端のプリエッジピークシフトの関係を明らかにした。次に、電池セルの放電前と放電後におけるV25膜に対して、同様の測定を行った。V25膜のスペクトルにおけるプリエッジピークの位置と強度とを、標準物質と比較することにより、放電前と放電後におけるV25膜中のバナジウムの価数を調べた。
図5は、電池セルの放電前と放電後における、バナジウム K端のXANESスペクトルを示す。図5に示される通り、放電前のV25膜は、5468eV付近に1sから3dへの遷移に相当するプリエッジピークを示し、放電後のV25膜は、5467eV付近に同プリエッジピークを示した。すなわち、放電前と放電後において、プリエッジピークの位置がシフトし、その強度が変化した。
放電前と放電後におけるV25膜中のバナジウムの価数を、標準物質を利用して同定した。バナジウムの価数は、放電前において4.5であり、放電後において3.0であった。これは、放電動作において、マグネシウムイオンがマグネシウムイオン伝導体からV25中に挿入され、これに伴って、バナジウムの価数が減少したことを示している。
[7-4.補足]
比較のため、多孔質シリカを含まない、すなわち、電解質のみからなるマグネシウムイオン伝導体のサンプル23を作製した。具体的には、原料として、EMI-TFSI、及び、Mg(OTf)2を用意した。EMI-TFSIとMg(OTf)2のモル比は、EMI-TFSI:Mg(OTf)2=1:0.083であった。これらの原料をガラス製のバイアル瓶に入れて混合し、混合液を作成した。しかし、混合液において、Mg(OTf)2は完全に溶け切らず、加熱及び撹拌をしても一部が溶け残った。
一方で、サンプル1では、種々の原料を混合したところ、Mg(OTf)2は溶け残らず、混合液を保管することで均質な電解質を含有した湿潤ゲルが得られた。サンプル1とサンプル23の比較から、TEOSの加水分解物及びその重合によって形成されたシリカが、Mg(OTf)2のEMI-TFSIへの溶解を促進させることが示された。これは、Mg(OTf)2のアニオンが、TEOSの加水分解物またはシリカ表面のシラノール基に引き付けられ、Mgイオンが解離しやすくなったためと推測される。
以上より、マグネシウムイオン伝導体のサンプル15を固体電解質とする電池セルにおいて放電反応が起きたことが実証された。
本開示に係るマグネシウムイオン伝導体は、例えば二次電池に採用されうる。
1 多孔質シリカ
2 電解質
10 マグネシウムイオン伝導体
11 基板
12 正極
12a 正極合剤層、正極活物質層
12b 正極集電体
14 負極
14a 負極合剤層、金属負極層
14b 負極集電体
100 二次電池

Claims (11)

  1. 複数の孔を有する多孔質シリカと、
    前記複数の孔内に充填された電解質とを備え、
    前記電解質は、
    マグネシウム塩と、
    1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオンをカチオンとして含有するイオン液体とを含み、
    前記多孔質シリカは、複数のシリカ粒子が連結された構造を有する、
    固形状マグネシウムイオン伝導体。
  2. 複数の孔を有する多孔質シリカと、
    前記複数の孔内に充填された電解質とを備え、
    前記電解質は、
    マグネシウム塩と、
    1-エチル-3-メチルイミダゾリウムイオンをカチオンとして含有するイオン液体とを含み、
    前記イオン液体に対する前記マグネシウム塩のモル比が、0.04より大きく、かつ、0.10より小さい、
    固形状マグネシウムイオン伝導体。
  3. 前記イオン液体の分子量が400以下である、
    請求項1または2に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  4. 前記イオン液体は、アニオンとして、ジシアノアミドイオン、テトラフルオロボレートイオン、及び、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  5. 前記イオン液体に対する前記マグネシウム塩のモル比が、0.04より大きく、かつ、0.10より小さい、
    請求項1に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  6. 前記マグネシウム塩は、マグネシウムトリフルオロメタンスルホナート、マグネシウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド、及び、マグネシウムパークロレートからなる群より選択される少なくとも1種を含む、
    請求項1からのいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  7. 記複数のシリカ粒子の平均粒径が、2nm以上10nm以下である、
    請求項1に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  8. 前記イオン液体のモル数は、前記多孔質シリカのモル数よりも大きい、
    請求項1からのいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  9. 前記イオン液体のアニオンの大きさL(Å)が、4×n≦L≦5×n、または、4/n≦L≦5/n(ここで、nは正の整数)を満たす、
    請求項1からのいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  10. 前記イオン液体は、アニオンとして、ジシアノアミドイオン、テトラフルオロボレートイオンからなる群より選択される少なくとも1種を含有する、
    請求項1からのいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体。
  11. 正極と、
    負極と、
    請求項1から10のいずれか一項に記載の固形状マグネシウムイオン伝導体と、を備える、
    二次電池。
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