JP7265844B2 - ラミネートブスバーおよびその製造方法、ならびに組電池 - Google Patents

ラミネートブスバーおよびその製造方法、ならびに組電池 Download PDF

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Description

本発明は、ラミネートブスバーおよびその製造方法、ならびに組電池に関する。
環境に対する意識が高まる中、電気エネルギーを貯蔵するための蓄電池として、リチウムイオン電池等の二次電池などが注目を集めている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000-357494号公報
電気自動車用の蓄電池などにおいては、大容量化のため、複数の単電池(リチウムイオン電池等)を接続して構成した組電池が用いられている。複数の単電池は、例えば、金属等からなるブスバーを介して、並列または直列に接続される。並列と直列とを複合した接続形態も用いられる。そのため、前記ブスバーは、多様な接続形態に対応可能であることが望まれている。
本発明の一態様は、組電池を構成する複数の単電池を接続するにあたり、多様な接続形態に対応できるラミネートブスバーおよびその製造方法、ならびに組電池を提供することを目的とする。
本発明の一態様は、一方向に延在する複数の絶縁性の樹脂層と、前記複数の樹脂層の間に積層された複数の導電層と、を備え、前記複数の導電層のうち2以上は、少なくとも一部が前記樹脂層の長さ方向に位置を違えて形成されている、ラミネートブスバーを提供する。
前記複数の導電層は、第1対向領域と、第1対向領域と電気的に非導通である第2対向領域と、前記第1対向領域および前記第2対向領域に対して非導通である共通領域と、を有し、前記共通領域は、前記第1対向領域と対向する第1部分領域と、前記第2対向領域と対向する第2部分領域とを有することが好ましい。
前記複数の樹脂層は、樹脂フィルムが1または複数の折返し部で折り返されて重ねられて形成されていることが好ましい。
前記複数の折返し部は、第1~第3の折返し部を有し、前記複数の樹脂層は、第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層に対して前記第1の折返し部で折り返されて重ねられた第2の樹脂層と、前記第2の樹脂層に対して前記第2の折返し部で折り返されて重ねられた第3の樹脂層と、前記第3の樹脂層に対して前記第3の折返し部で折り返されて重ねられた第4の樹脂層と、を有し、前記第1の導電層および前記第3の導電層は、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に積層され、前記第2の導電層は、前記第3の樹脂層と前記第4の樹脂層との間に積層されていることが好ましい。
前記複数の樹脂層は、第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層に対して前記折返し部で折り返されて重ねられた第2の樹脂層と、を有し、前記第1~第3導電層は、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に積層されていることが好ましい。
本発明の他の態様は、少なくとも一方の面に複数の導電層が形成された絶縁性の樹脂フィルムを、1または複数の折返し部で折り返すことによって、一方向に延在して重ねられた複数の樹脂層を形成するとともに、前記複数の樹脂層の間に前記導電層を積層させ、前記複数の導電層のうち2以上は、少なくとも一部が前記樹脂層の長さ方向に位置を違えて形成されている、ラミネートブスバーの製造方法を提供する。
本発明の他の態様は、前記ラミネートブスバーと、前記導電層と電気的に接続された電極端子を有する複数の電池と、を備えた組電池を提供する。
本発明の一態様によれば、組電池を構成する複数の単電池を接続するにあたり、多様な接続形態に対応できる。
(A)第1実施形態のラミネートブスバーを展開して示す平面図である。(B)(A)のラミネートブスバーのI-I断面図である。 (A)第1実施形態のラミネートブスバーを示す平面図である。(B)(A)のラミネートブスバーのII-II断面図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーを模式的に示す断面図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーを一方側から見た斜視図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーを他方側から見た斜視図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーを用いた組電池の一部を示す分解斜視図である。 前図に示す組電池の一部を示す斜視図である。 図7に示す組電池の全体を示す模式図である。 図7に示す組電池の全体を示す回路図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーの製造に用いられる樹脂フィルムを模式的に示す斜視図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーの製造にあたり、樹脂フィルムを折り返す工程を説明する断面図である。 図2(A)に示すラミネートブスバーをロール状に巻き取った形態を示す斜視図である。 (A)第2実施形態のラミネートブスバーを展開して示す平面図である。(B)(A)のラミネートブスバーのIII-III断面図である。 (A)第2実施形態のラミネートブスバーを示す平面図である。(B)(A)のラミネートブスバーのIV-IV断面図である。 図14(A)に示すラミネートブスバーを模式的に示す断面図である。 図14(A)に示すラミネートブスバーの製造にあたり、樹脂フィルムを折り返す工程を説明する断面図である。 図14(A)に示すラミネートブスバーを用いた組電池を示す模式図である。 図17に示す組電池を示す回路図である。 第3実施形態のラミネートブスバーを展開して示す平面図である。 第3実施形態のラミネートブスバーを示す平面図である。 前図に示すラミネートブスバーを模式的に示す断面図である。 図21に示すラミネートブスバーを用いた組電池を示す模式図である。 第4実施形態のラミネートブスバーを模式的に示す断面図である。 第2実施形態のラミネートブスバーの変形例を示す断面図である。 第1実施形態のラミネートブスバーの変形例を模式的に示す図である。
[ラミネートブスバー](第1実施形態)
図1(A)は、第1実施形態のラミネートブスバー10を展開して示す平面図である。図1(B)は、図1(A)のラミネートブスバー10のI-I断面図である。図2(A)は、ラミネートブスバー10を示す平面図である。図2(B)は、図2(A)のラミネートブスバー10のII-II断面図である。図3は、ラミネートブスバー10を模式的に示す断面図である。図4は、ラミネートブスバー10を一方側から見た斜視図である。図5は、ラミネートブスバー10を他方側から見た斜視図である。
図3に示すように、ラミネートブスバー10は、樹脂層1,3,4,6と、導電層2,5とを備えたシート状の積層体である。詳しくは、ラミネートブスバー10は、第1の樹脂層1、複数の第1の導電層2、第2の樹脂層3、第3の樹脂層4、複数の第2の導電層5、および第4の樹脂層6がこの順で積層された構造を有する。以下、ラミネートブスバーを単に「ブスバー」ということがある。
ブスバーは、複数の樹脂層(絶縁層)と、複数の導電層とが積層されて構成されている。ブスバーは、樹脂層と、導電層とを備えた積層体であって、樹脂層は最表面側に配置されていることが好ましい。ブスバーは、シート状であるため、組電池を作製する際に加工がしやすいという利点がある。
図2(A)および図3に示すように、ブスバー10は、帯状に形成されている。ブスバー10は、一方向(例えば、図2(A)の左右方向)に延在する。X方向は、ブスバー10の長さ方向である。Y方向は、ブスバー10に沿う面内においてX方向と直交する方向であり、ブスバー10の幅方向である。Z方向はX方向およびY方向に直交する方向であり、ブスバー10の厚さ方向である。
図3に示すように、第1の導電層2は、第1の樹脂層1の第1面1aと、第2の樹脂層3の第2面3bとの間に積層されている。第2の樹脂層3は、第1の導電層2の第1面2a(第1の樹脂層1側の面とは反対の面)側に積層されている。第3の樹脂層4は、第2の樹脂層3の第1面3a(第1の導電層2側の面とは反対の面)に積層されている。第2の導電層5は、第3の樹脂層4の第1面4a(第2の樹脂層3側の面とは反対の面)と、第4の樹脂層6の第2面6bとの間に積層されている。第4の樹脂層6は、第2の導電層5の第1面5a(第3の樹脂層4側の面とは反対の面)側に積層されている。
第1の導電層2および第2の導電層5は、例えば金属からなる。導電層2,5を構成する金属としては、例えば銅、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、鉄を挙げることができる。導電層2,5を構成する金属は、これらのうち2以上を含む合金であってもよい。導電層2,5は、例えば、銅、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、鉄のうち1以上を含む金属箔である。導電層2,5は、基材金属層と、その表面に形成されたメッキ層とを有する構造であってもよい。基材金属層およびメッキ層は、例えば前述の金属からなる。例えば、導電層2,5は、銅からなる基材金属層とニッケルメッキ層とを備えた構造であってよい。
導電層2,5は、ブスバー10の長さ方向に延在する。導電層2,5の厚みは、特に限定されないが、例えば、20~500μm程度とすることができ、50~400μm程度とすることもできる。
第1の導電層2および第2の導電層5は、樹脂層1,3,4,6より幅が狭く形成されている。導電層2,5は、樹脂層1,3,4,6の幅方向の中央を含む位置に配置されている。導電層2,5は、樹脂層1,3,4,6の両側縁から離れて形成されていることが好ましい。樹脂層1,3,4,6の幅が導電層2,5の幅より広いと、樹脂層1,3,4,6の側縁において導電層2,5が露出しにくくなるため、導電層2,5の間の短絡防止の観点から好ましい。導電層2,5がある程度の幅(例えば3mm以上)を有すると、集電しやすくなる。導電層2,5の幅は、例えば3~50mmとすることができ、5~20mmとすることができる。
第1の導電層2と第2の導電層5とは、樹脂層3,4を介して対向する位置にある。
図1(A)および図2(A)に示すように、複数(図1(A)および図2(A)では2つ)の導電層2,2は、長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。2つの導電層2,2は、X方向に離れており、電気的に非導通である(すなわち、電気的に絶縁されている)。導電層2,2は、それぞれX方向に延在する直線状とされている。2つの導電層2,2は、X方向に互いの延長線上に位置している。そのため、導電層2の長さは、導電層2の全長より短い。複数の導電層2,2は、互いに同じ長さであってよい。導電層2は、ブスバー10の全長に連続的に形成されているのではなく、X方向に間欠的に(不連続に)形成されているといえる。
2つの導電層2,2のうち一方の導電層2(図1(A)および図2(A)における左の導電層2)を「導電層2A」という。他方の導電層2(図1(A)および図2(A)における右の導電層2)を「導電層2B」という。なお、導電層2の数は、2に限らず、2以上の任意の数であってよい。
図1(A)に示すように、導電層2Aは、第1対向領域62A1(第2部分領域62A1)を有する。第1対向領域62A1は、導電層2Aの第2端2Ab(図1(A)および図2(A)における右端)を含む長さ範囲の領域である。導電層2Aは、第2部分領域65A2および導電層5Bとは長さ方向(X方向)の位置が異なる。
導電層2Bは、「共通領域62B」である。導電層2B(共通領域62B)は、第1部分領域62B1(第2対向領域62B1)と、第2部分領域62B2と、を有する。
第1部分領域62B1は、導電層2Bの第1端2Ba(図1(A)における左端)を含む長さ範囲の領域である。第2部分領域62B2は、導電層2Bの第2端(第1端2Baと反対の端。図示略)を含む長さ範囲の領域である。第1部分領域62B1と第2部分領域62B2とは、導電層2Bの長さ方向の位置が異なる。
第1部分領域62B1は、導電層5Aの第1対向領域65A2(第2部分領域65A2)と対向する。第1部分領域62B1は、第1部分領域65A1および導電層5Bとは長さ方向(X方向)の位置が異なる。第2部分領域62B2は、導電層5Bの第2対向領域65B1(第1部分領域65B1)と対向する。第2部分領域62B2は導電層5Aとは長さ方向(X方向)の位置が異なる。
隣り合う導電層2,2の離間距離(例えば、第2端2Abと第1端2Baとの距離)は、一定であってよい。
図1(A)に示すように、複数(図1(A)では2つ)の導電層5,5は、長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。2つの導電層5,5は、X方向に離れており、電気的に非導通である(すなわち、電気的に絶縁されている)。導電層5,5は、それぞれX方向に延在する直線状とされている。2つの導電層5,5は、X方向に互いの延長線上に位置している。そのため、導電層5の長さは、導電層2の全長より短い。複数の導電層5,5は、互いに同じ長さであってよい。導電層5は、ブスバー10の全長に連続的に形成されているのではなく、X方向に間欠的に(不連続に)形成されているといえる。なお、導電層5の数は、2に限らず、2以上の任意の数であってよい。
2つの導電層5,5のうち一方の導電層5(図1(A)における左の導電層5)を「導電層5A」という。他方の導電層5(図1(A)における右の導電層5)を「導電層5B」という。
導電層5Aは、「共通領域65A」である。導電層5A(共通領域65A)は、第1部分領域65A1と、第2部分領域65A2と、を有する。第1部分領域65A1は、導電層5Aの第1端5Aa(図1(A)における左端)を含む長さ範囲の領域である。第2部分領域65A2は、導電層5Aの第2端5Ab(第1端5Aaと反対の端。すなわち図1(A)における右端)を含む長さ範囲の領域である。第1部分領域65A1と第2部分領域65A2とは、導電層5Aの長さ方向の位置が異なる。
第1部分領域65A1は、導電層2Aの第1対向領域62A1と対向する。第1部分領域65A1は、導電層2Bとは長さ方向(X方向)の位置が異なる。第2部分領域65A2は、導電層2Bの第2対向領域62B1(第1部分領域62B1)と対向する。第2部分領域65A2は、導電層2A(第1対向領域62A1)および第2部分領域62B2とは長さ方向(X方向)の位置が異なる。
導電層5Bは、第1部分領域65B1を有する。第1部分領域65B1は、導電層5Bの第1端5Ba(図1(A)における左端)を含む長さ範囲の領域である。
第1部分領域65B1は、導電層2Bの第2部分領域62B2と対向する。第1部分領域65B1は、導電層2Aおよび第2対向領域62B1とは長さ方向(X方向)の位置が異なる。
導電層5,5の離間箇所(導電層5Aの第2端5Abと導電層5Bの第1端5Baとの隙間)と、導電層2,2の離間箇所(導電層2Aの第2端2Abと導電層2Bの第1端2Baとの隙間)は、X方向の位置が異なる。
隣り合う導電層5,5の離間距離(例えば、第2端5Abと第1端5Baとの距離)は、一定であってよい。
図3に示すように、導電層2と導電層5とは樹脂層3,4によって隔てられているため、導電層2と導電層5とは電気的に非導通である(すなわち、電気的に絶縁されている)。
第1の樹脂層1、第2の樹脂層3、第3の樹脂層4および第4の樹脂層6は、ブスバー10の長さ方向(X方向)に延在する。そのため、樹脂層1,3,4,6の長さ方向はX方向である。
樹脂層1,3,4,6を構成する樹脂としては、絶縁性を有する樹脂、例えば、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリウレタン、フッ素樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等がある。なかでも熱融着性のある樹脂が好ましく、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレン等)が好適である。ポリエチレンとしては、架橋ポリエチレンを使用してもよい。架橋方法としては、放射線架橋、化学架橋などが採用できる。
樹脂層1,3,4,6は、樹脂フィルム(図10に示す樹脂フィルム20)によって構成されている。前記樹脂フィルムは、無延伸フィルムであってもよいし、一軸延伸または二軸延伸されたフィルムであってもよい。樹脂層1,3,4,6の厚みは、特に限定はないが、例えば、10~500μm程度とすることができ、100~300μm程度とすることもできる。樹脂層1,3,4,6の素材、膜厚はそれぞれの層で相違があってもよい。各層の素材および厚さは個別に選択することもできる。
樹脂層1,3,4,6は、樹脂フィルム(図10に示す樹脂フィルム20)が3つの折返し部11~13で折り返されて4つ折りにされることにより形成されている。詳しくは、第2の樹脂層3は、第1の樹脂層1に対して第1の折返し部11で折り返されて重ねられている。第3の樹脂層4は、第2の樹脂層3に対して第2の折返し部12で折り返されて重ねられている。第4の樹脂層6は、第3の樹脂層4に対して第3の折返し部13で折り返されて重ねられている。
第1の折返し部11は、第1の樹脂層1および第2の樹脂層3の一方の側部(図3の上部)にある。第2の折返し部12は、第2の樹脂層3および第3の樹脂層4の他方の側部(図3の下部)にある。第3の折返し部13は、第3の樹脂層4および第4の樹脂層6の一方の側部(図3の上部)にある。そのため、樹脂層1,3,4,6は、樹脂フィルムが蛇行する形態で重ねられることにより形成されている。
第1の樹脂層1の第1面1aと、第2の樹脂層3の第2面3bとは、第1の折返し部11とは反対の側部(側部領域14)で面的に接触して互いに接合されている。側部領域14における第1の樹脂層1と第2の樹脂層3との接合部を接合部15という。接合部15では、第1の樹脂層1と第2の樹脂層3とはヒートシール、接着等により接合される。
第2の樹脂層3の第1面3aと第3の樹脂層4の第2面4bとは、第2の折返し部12以外の全域で面的に接触して互いに接合されている。第2の樹脂層3と第3の樹脂層4とはヒートシール、接着等により接合される。第2の樹脂層3と第3の樹脂層4との接合部を接合部16という。
第3の樹脂層4の第1面4aと、第4の樹脂層6の第2面6bとは、第3の折返し部13とは反対の側部(側部領域17)で面的に接触して互いに接合されている。側部領域17における第3の樹脂層4と第4の樹脂層6との接合部を接合部18という。接合部18では、第3の樹脂層4と第4の樹脂層6とはヒートシール、接着等により接合される。
図2(A)および図4に示すように、第1の樹脂層1には、長さ方向(X方向)の一部に、複数の第1の切欠き7が形成されている。第1の切欠き7は、第1の樹脂層1の全幅にわたって形成することができる。切欠き7は、ブスバー10の厚さ方向から見て、例えば矩形状である。図4に示す符号28は第1の切欠き7を形成するために切り取られた樹脂層1の部分(切取り片28)である。なお、図2(A)では切取り片28は図示していない。
第1の樹脂層1に第1の切欠き7が形成されることによって、第1の導電層2の一部は露出している。この露出部分を第1の通電部31という。第1の通電部31には、単電池50のリード55,56(図6および図7参照)のうち第1のリード(例えば、正極リード55)の先端部が接触する。第1の通電部31には、第1のリードの先端部が重ねられて面的に接触するのが好ましい。第1の通電部31に第1のリードが接触することによって、第1の導電層2と第1のリードとは電気的に接続される。第1の導電層2(第1の通電部31)と第1のリードとは、超音波接合、抵抗溶接、レーザー溶接などにより接合されることが好ましい。第1の導電層2と第1のリードとの接合部分はカバーフィルムで覆われることが好ましい。カバーフィルムは、前記接合部分を含む導電性部分を一括被覆する。
図1(A)および図2(A)に示すように、複数の切欠き7は、導電層2の長さ方向(X方向)に間隔をおいて形成されている。図2(A)に示すように、複数の切欠き7を切欠き7A~7Iという。左から第1~第6番目の切欠き7A~7Fは、X方向に間隔をおいて導電層2Aの複数箇所(通電部31)を露出させる。左から第7~第9番目の切欠き7G~7Iは、X方向に間隔をおいて導電層2Bの複数箇所(通電部31)を露出させる。
図5に示すように、第4の樹脂層6には、長さ方向(X方向)の一部に、複数の第2の切欠き8が形成されている。第2の切欠き8は、第4の樹脂層6の全幅にわたって形成することができる。切欠き8は、ブスバー10の厚さ方向から見て、例えば矩形状である。図5に示す符号29は第2の切欠き8を形成するために切り取られた樹脂層6の部分(切取り片29)である。
第4の樹脂層6に第2の切欠き8が形成されることによって、第2の導電層5の一部は露出している。この露出部分を第2の通電部32という。第2の通電部32には、単電池50のリード55,56(図6および図7参照)のうち第2のリード(例えば、負極リード56)の先端部が接触する。第2の通電部32には、第2のリードの先端部が重ねられて面的に接触するのが好ましい。第2の通電部32に第2のリードが接触することによって、第2の導電層5と第2のリードとは電気的に接続される。第2の導電層5(第2の通電部32)と第2のリードとは超音波接合、抵抗溶接、レーザー溶接などにより接合されることが好ましい。第2の導電層5と第2のリードとの接合部分はカバーフィルムで覆われることが好ましい。カバーフィルムは、前記接合部分を含む導電性部分を一括被覆する。
図1(A)に示すように、複数の切欠き8は、導電層5の長さ方向(X方向)に間隔をおいて形成されている。複数の切欠き8を切欠き8A~8Iという。左から第1~第3番目の切欠き8A~8Cは、X方向に間隔をおいて導電層5Aの複数箇所(通電部32)を露出させる。左から第4~第9番目の切欠き8D~8Iは、X方向に間隔をおいて導電層5Bの複数箇所(通電部32)を露出させる。
ブスバー10は、厚さ方向(Z方向)に曲げ変形可能である。ブスバー10は、XY平面内での曲げ変形も可能である。
[組電池](第1実施形態)
図6は、ブスバー10を用いた組電池100の一部を示す分解斜視図である。図7は、組電池100の一部の斜視図である。
図6および図7に示すように、組電池100は、複数の単電池50と、ブスバー10とを備える。
単電池50(電池)は、例えばリチウムイオン電池である。単電池50は、電池本体51と、正極リード55(第1の電極端子)と、負極リード56(第2の電極端子)とを有する。正極リード55および負極リード56は電池本体51の一端部から延出している。正極リード55および負極リード56は可撓性材で構成され、厚さ方向に曲げ変形可能である。
電池本体51は、例えば、電池主要部(図示略)と、この電池主要部を収容する収容体52とを備える。
電池主要部は、正極板(図示略)と、正極板に接する正極活物質層(図示略)と、負極板(図示略)と、負極板に接する負極活物質層(図示略)と、正極活物質層と負極活物質層とを隔てるセパレータ(図示略)と、電解質(図示略)とを有する。正極板および負極板は、例えば金属からなる。正極活物質層は、例えばリチウム系材料などの正極活物質を含む。負極活物質層は、例えばカーボン系材料などの負極活物質を含む。収容体52は、例えば、金属層と樹脂層とを有する積層体などの可撓性材で構成されている。電池本体51は、扁平な形状であって、厚さが一定であることが好ましい。
図6および図7では、複数の単電池50の第1のリード(例えば、正極リード55)はブスバー10の導電層2に接続される。複数の単電池50の第2のリード(例えば、負極リード56)は第2の導電層5に接続される。そのため、複数の単電池50は、ブスバー10によって並列に接続される。
図8は、組電池100の全体を示す模式図である。図9は、組電池100の全体を示す回路図である。組電池100の配線形態について、図8および図9を参照しつつ詳しく説明する。
図8に示すように、組電池100は9つの単電池50と、ブスバー10とを有する。これらの単電池50を、左から右へ、第1~第9単電池50A~50Iという。
単電池50A~50Cの正極リード55は、導電層2Aの第1対向領域62A1に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの正極リード55は、それぞれ切欠き7(7A~7C)(図2(A)参照)を通して第1対向領域62A1の通電部31(図4参照)と電気的に接続される。
単電池50A~50Cの負極リード56は、導電層5Aの第1部分領域65A1に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの負極リード56は、それぞれ切欠き8(8A~8C)(図1(A)参照)を通して第1部分領域65A1の通電部32(図5参照)と電気的に接続される。
単電池50A~50Cは、正極リード55が共通の導電層2Aに接続され、負極リード56が共通の導電層5Aに接続されるため、並列に接続されている。単電池50A~50Cは、第1電池ユニット60Aを構成する。
単電池50D~50Fの正極リード55は、導電層5Aの第2部分領域65A2に接続されている。詳しくは、単電池50D~50Fの正極リード55は、それぞれ切欠き8(8D~8F)(図1(A)参照)を通して第2部分領域65A2の通電部32(図5参照)と電気的に接続される。
単電池50D~50Fの負極リード56は、導電層2Bの第1部分領域62B1に接続されている。詳しくは、単電池50D~50Fの負極リード56は、それぞれ切欠き7(7D~7F)(図2(A)参照)を通して第1部分領域62B1の通電部31(図4参照)と電気的に接続される。
単電池50D~50Fは、正極リード55が共通の導電層5Aに接続され、負極リード56が共通の導電層2Bに接続されるため、並列に接続されている。単電池50D~50Fは、第2電池ユニット60Bを構成する。
単電池50G~50Iの正極リード55は、導電層2Bの第2部分領域62B2に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの正極リード55は、それぞれ切欠き7(7G~7I)(図2(A)参照)を通して第2部分領域62B2の通電部31(図4参照)と電気的に接続される。
単電池50G~50Iの負極リード56は、導電層5Bの第1部分領域65B1に接続されている。詳しくは、単電池50G~50Iの負極リード56は、それぞれ切欠き8(8G~8I)(図1(A)参照)を通して第1部分領域65B1の通電部32(図5参照)と電気的に接続される。
単電池50G~50Iは、正極リード55が共通の導電層2Bに接続され、負極リード56が共通の導電層5Bに接続されるため、並列に接続されている。単電池50G~50Iは、第3電池ユニット60Cを構成する。
図8および図9に示すように、第1電池ユニット60Aの負極リード56と、第2電池ユニット60Bの正極リード55とは、共通の導電層5Aに接続されるため、第1電池ユニット60Aと第2電池ユニット60Bとは導電層5Aを介して直列に接続される。第2電池ユニット60Bの負極リード56と、第3電池ユニット60Cの正極リード55とは、共通の導電層2Bに接続されるため、第2電池ユニット60Bと第3電池ユニット60Cとは導電層2Bを介して直列に接続される。そのため、組電池100は、第1電池ユニット60Aと、第2電池ユニット60Bと、第3電池ユニット60Cとが直列に接続された構造を有する。
[ラミネートブスバーの製造方法](第1実施形態)
図10および図11を参照しつつ、図2(A)および図3に示すブスバー10を製造する方法について説明する。
図10は、ブスバー10の製造に用いられる樹脂フィルム20を模式的に示す斜視図である。図10に示すように、樹脂フィルム20を用意する。樹脂フィルム20は、前述の材料で構成されている。樹脂フィルム20の第1面20aには、第1の導電層2および第2の導電層5が形成されている。第1の導電層2および第2の導電層5は、樹脂フィルム20の長さ方向(X方向)に延在する。
樹脂フィルム20は、第1~第3の折返し部11,12,13において折り曲げ可能である。第1~第3の折返し部11~13は、それぞれ樹脂フィルム20の長さ方向(X方向)に延在している。第1~第3の折返し部11~13は、幅方向(Y方向)に間隔をおいて形成されている。第1~第3の折返し部11~13は、例えば、ミシン目、薄肉部などの弱化線であってもよい。
第1の導電層2は、第1の折返し部11と第2の折返し部12との間に形成されている。第2の導電層5は、第2の折返し部12と第3の折返し部13との間に形成されている。
樹脂フィルム20の第1の側縁20bから第1の折返し部11までの部分を第1の帯状部分21という。第1の折返し部11から第2の折返し部12までの部分第2の帯状部分22という。第2の折返し部12から第3の折返し部13までの部分を第3の帯状部分23という。第3の折返し部13から第2の側縁20cまでの部分を第4の帯状部分24という。
第1の帯状部分21および第4の帯状部分24に、それぞれ第1の切欠き7および第2の切欠き8を形成する。切取り片28,29は樹脂フィルム20から切り離さず、導電層2,5とリードとの接続箇所を覆うカバーとして使用してもよい。
図11は、ブスバー10の製造にあたり、樹脂フィルム20を折り返す工程を説明する断面図である。図11に示すように、第1の折返し部11および第3の折返し部13を谷折りとし、第2の折返し部12を山折りとして樹脂フィルム20を4つ折りに折り曲げる。谷折りとは、第1面20aにおいて折返し部の両側の領域が互いに近づく方向の折りである。山折りとは、谷折りとは反対の方向の折りである。
樹脂フィルム20を4つ折りにして帯状部分21~24を重ねた後、対面する帯状部分の領域をヒートシール、接着等により接合する。帯状部分21~24は、それぞれ樹脂層1,3,4,6となる。これによって、図2(A)および図3に示すブスバー10を得る。
図12は、ブスバー10をロール状に巻き取った形態を示す斜視図である。
図12に示すように、ブスバー10は、ロール状に巻き取ることによって取り扱いが容易となる。
[第1実施形態で得られる効果]
図1(A)に示すように、第1実施形態のブスバー10では、複数の導電層2,2(2A,2B)は、長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。そのため、一方の導電層2の一部(第1対向領域62A1)と、他方の導電層2の一部(第2対向領域62B1)とを、それぞれ導電層5A(共通領域65A)の異なる部分領域65A1,65A2に対向するように配置できる。
図8に示すように、ブスバー10では、単電池50A~50Cを第1対向領域62A1と第1部分領域65A1に接続し、単電池50D~50Fを第2部分領域65A2と第2対向領域62B1とに接続することができる。これによって、図9に示すように、第1電池ユニット60A(単電池50A~50C)と第2電池ユニット60B(単電池50D~50F)とを直列接続できる。このように、ブスバー10では、構造が簡略であるにもかかわらず、並列接続と直列接続とを含む複合的な接続形態をとる組電池100を構成することができる。
図8および図9に示すように、ブスバー10は、並列接続と直列接続とを含む複合的な接続形態をとる組電池100に適用可能であるため、並列接続のみの形態をとる組電池にも、直列接続のみの形態をとる組電池にも適用できる。すなわち、ブスバー10は、並列のみの形態、直列のみの形態、並列・直列を複合した形態のいずれにも適用できる。よって、組電池における多様な接続形態に対応できる。
ブスバー10は、構造が簡略であって、軽量かつ変形容易であるため、金属板で構成されたブスバーに比べて、複数の単電池50を接続する作業が容易となる。
単電池50は、可撓性材(例えば、収容体52およびリード55,56)が用いられているため形状が安定しにくいが、ブスバー10は、仮に単電池50の位置が変動した場合でも追従変形して接続を維持するため、長期信頼性の点で優れている。
ブスバー10は曲げ変形可能であるため、1または複数箇所で曲げられた形態をとることができる。そのため、例えば、図8に示す3つの電池ユニット60A~60Cを3層構造となるように重ねて配置することもできる。ブスバー10は曲げ変形可能であるため、電池ユニット60A~60Cを折り畳み、および展開する動作も容易である。
ブスバー10は、1枚の樹脂フィルム20(図10参照)の折り曲げによって複数の樹脂層1,3,4,6を形成することができるため、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べ、製造が容易である。
ブスバー10は、樹脂フィルム20を折り重ねて構成された樹脂層1,3,4,6を有するため、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べ、樹脂層どうしの接合強度が高く、耐久性が高い。
ブスバー10は、樹脂フィルム20が折返し部11~13で折り返されて重ねられた構成であるため、折返し部11~13からの水等の浸入が起こりにくく、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べて、耐久性の点で優れている。
導電層2,5とリードとの接続箇所がカバーフィルムで覆われていると、その接続箇所に水または外気が浸入するのを防ぐことができる。よって、導電層2,5とリードとが異なる金属材料で構成されている場合でも、前記接続箇所における腐食を防ぐことができる。
前記接続箇所がカバーフィルムで覆われて密封されていると、組電池自体の防水性能を高めることができるため、防水を目的として組電池を密閉構造の外装体に収容する必要性は低い。そのため、単電池を直接、冷媒(空気など)に接触させる冷却構造を採用できる。したがって、単電池を効率よく冷却し、単電池の性能低下を防ぐことができる。
ブスバー10は、表面に、導電層2,5を覆う樹脂層1,6が設けられているため、漏電等の問題が生じにくく、安全性に優れている。
前述のブスバー10の製造方法によれば、1枚の樹脂フィルム20の折り曲げによって複数の樹脂層1,3,4,6を形成することができるため、ブスバー10を容易に製造することができる。
樹脂フィルム20は、同一面(第1面20a)に第1の導電層2および第2の導電層5が形成されているため、2つの導電層が異なる面に形成されている場合に比べ、製造が容易である。
図3に示すブスバー10は、組電池用のブスバーであるが、組電池以外にも電子回路、電子装置、電動装置の部材として用いることができる。ブスバー10は、構造が簡略であって、軽量かつ変形容易であるため、電子回路、電子装置、電動装置の部材として用いる場合においても、端子との接続がしやすい。
[ラミネートブスバー](第2実施形態)
図13(A)は、第2実施形態のラミネートブスバー110(ブスバー110)を展開して示す平面図である。図13(B)は、図13(A)のブスバー110のIII-III断面図である。図14(A)は、ブスバー110を示す平面図である。図14(B)は、図14(A)のブスバー110のIV-IV断面図である。図15は、ラミネートブスバーを模式的に示す断面図である。なお、他の実施形態と共通の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図13(A)および図15に示すように、ブスバー110は、第1の樹脂層101、複数の導電層102、および第2の樹脂層103がこの順で積層された構造を有する。
図15に示すように、導電層102は、第1の樹脂層101の第1面101aと、第2の樹脂層103の第2面103bとの間に積層されている。第2の樹脂層103は、導電層102の第1面102a(第1の樹脂層1側の面とは反対の面)側に積層されている。
図13(A)および図14(A)に示すように、導電層102は、樹脂層101,103より幅が狭く形成されている。導電層102は、ある程度の幅(例えば3mm以上)を有すると、集電しやすくなる。導電層102の幅は、例えば3~50mmとすることができ、5~20mmとすることができる。
複数(図13(A)および図14(A)では4つ)の導電層102を、図13(A)および図14(A)における左から右に、導電層102A,102B,102C,102Dという。
導電層102は、ブスバー110の長さ方向(X方向)に対して傾斜して延在する。すなわち、導電層102Aは、図13(A)および図14(A)において、第1端(左端。図示略)から第2端102Ab(右端)にかけて上昇する方向に延在している。導電層102B~102Dは、導電層102Aと同じ長さであり、導電層102Aと平行である。X方向に対する導電層102の傾斜角度α(図13(A)参照)は、例えば5~30°である。
複数の導電層102A~102Dは、ブスバー110の長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。導電層102A~102Dは、X方向に離れており、電気的に非導通である(すなわち、電気的に絶縁されている)。なお、導電層102の数は、4に限らず、2以上の任意の数であってよい。
導電層102Aは、第1対向領域162A1を有する。
導電層102Bは、「共通領域162B」である。導電層102Bは、第1部分領域162B1と、第2部分領域162B2(第1対向領域162B2)と、を有する。第1部分領域162B1は、導電層102Aの第1対向領域162A1と対向する。第2部分領域162B2は、導電層102Cの第2対向領域162C1(第1部分領域162C1)と対向する。
導電層102Cは、「共通領域162C」である。導電層102Cは、第1部分領域162C1(第2対向領域162C1)と、第2部分領域162C2(第1対向領域162C2)と、を有する。第1部分領域162C1は、導電層102Bの第1対向領域162B2と対向する。第2部分領域162C2は、導電層102Dの第2対向領域162D1と対向する。
第1対向領域162A1と、第1部分領域162C1(第2対向領域162C1)とは、X方向の位置を違えて形成されている。第2部分領域162B2(第1対向領域162B2)と、第2対向領域162D1とは、X方向の位置を違えて形成されている。
導電層102は、第1実施形態のブスバー10(図2(A)参照)における導電層2と同様の構成を採用できる。
図15に示すように、第1の樹脂層101および第2の樹脂層103は、それぞれ、第1実施形態のブスバー10(図3参照)における第1の樹脂層1および第2の樹脂層3と同様の構成を採用できる。
第1の樹脂層101および第2の樹脂層103は、絶縁性の樹脂フィルム(図16に示す樹脂フィルム120)が折返し部111で折り返されて2つ折りにされることにより形成されている。
第2の樹脂層103は、第1の樹脂層101に対して第1の折返し部111で折り返されて重ねられている。
第1の折返し部111は、第1の樹脂層101および第2の樹脂層103の一方の側部(図15の下部)にある。
第1の樹脂層101の第1面101aと、第2の樹脂層103の第2面103bとは、第1の折返し部111とは反対の側部(側部領域115)で面的に接触して互いに接合されている。側部領域115における第1の樹脂層101と第2の樹脂層103との接合部を接合部116という。接合部116では、第1の樹脂層101と第2の樹脂層103とはヒートシール、接着等により接合される。
図13(A)および図14(A)に示すように、ブスバー110の第2の樹脂層103には、導電層102の長さ方向に間隔をおいて、複数の切欠き107が形成されている。図14(A)に示すように、第2の樹脂層103に切欠き107が形成されることによって、導電層102(102A~102D)の一部は露出している。この露出部分を通電部131という。切欠き107は、ブスバー110の厚さ方向から見て、例えば矩形状である。
図13(A)および図14(A)に示すように、複数の切欠き107は、導電層102の長さ方向に間隔をおいて形成されている。複数の切欠き107を切欠き107A~107Rという。切欠き107A~107Rのうち、切欠き107A~107Cは、導電層102Aの長さ方向に間隔をおいて導電層102Aの複数箇所(通電部131)を露出させる。切欠き107D~107Iは、導電層102Bの長さ方向に間隔をおいて導電層102Bの複数箇所(通電部131)を露出させる。切欠き107J~107Oは、導電層102Cの長さ方向に間隔をおいて導電層102Cの複数箇所(通電部131)を露出させる。切欠き107P~107Rは、導電層102Dの長さ方向に間隔をおいて導電層102Dの複数箇所(通電部131)を露出させる。
通電部131には、単電池50のリードの先端部が接触する。通電部131にリードが接触することによって、導電層102とリードとは電気的に接続される。導電層102(通電部131)とリードとは超音波接合、抵抗溶接、レーザー溶接などにより接合されることが好ましい。導電層102とリードとの接合部分はカバーフィルムで覆われることが好ましい。カバーフィルムは、前記接合部分を含む導電性部分を一括被覆する。
[組電池](第2実施形態)
図17は、ブスバー110を用いた組電池200を示す模式図である。図18は、組電池200を示す回路図である。
図17に示すように、組電池200は複数の単電池50(50A~50I)と、ブスバー110とを有する。
単電池50A~50Cの正極リード55は、導電層102Aの第1対向領域162A1に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの正極リード55は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第1対向領域162A1の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50A~50Cの負極リード56は、導電層102Bの第1部分領域162B1に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの負極リード56は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第1部分領域162B1の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50A~50Cは、正極リード55が共通の導電層102Aに接続され、負極リード56が共通の導電層102Bに接続されるため、並列に接続されている。
単電池50D~50Fの正極リード55は、導電層102Bの第2部分領域162B2に接続されている。詳しくは、単電池50D~50Fの正極リード55は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第2部分領域162B2の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50D~50Fの負極リード56は、導電層102Cの第1部分領域162C1に接続されている。詳しくは、単電池50D~50Fの正極リード55は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第1部分領域162C1の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50D~50Fは、正極リード55が共通の導電層102Bに接続され、負極リード56が共通の導電層102Cに接続されるため、並列に接続されている。
単電池50G~50Iの正極リード55は、導電層102Cの第2部分領域162C2に接続されている。詳しくは、単電池50A~50Cの正極リード55は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第2部分領域162C2の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50G~50Iの負極リード56は、導電層102Dの第2対向領域162D1に接続されている。詳しくは、単電池50G~50Iの負極リード56は、それぞれ切欠き107(図14(A)参照)を通して第2対向領域162D1の通電部131(図14(A)参照)と電気的に接続される。
単電池50G~50Iは、正極リード55が共通の導電層102Cに接続され、負極リード56が共通の導電層102Dに接続されるため、並列に接続されている。
図18に示すように、組電池200は、第1電池ユニット60Aと、第2電池ユニット60Bと、第3電池ユニット60Cとが直列に接続された構造を有する。
[ラミネートブスバーの製造方法](第2実施形態)
図13(A)、図13(B)および図16を参照しつつ、図14(A)、図14(B)および図15に示すブスバー110を製造する方法について説明する。
図13(A)、図13(B)および図16に示すように、絶縁性の材料で構成された樹脂フィルム120を用意する。樹脂フィルム120の第1面120aには、複数の導電層102(102A~102D)が形成されている。
樹脂フィルム120は、折返し部111において折り曲げ可能である。折返し部111は、樹脂フィルム120の長さ方向(X方向)に延在している。樹脂フィルム120の第1の側縁120bから折返し部111までの部分を第1の帯状部分121という。折返し部111から第2の側縁120cまでの部分を第2の帯状部分122という。導電層102は、第1の帯状部分121に形成されている。
図13(A)に示すように、第2の帯状部分122に、切欠き107を形成する。
図16は、ブスバー110の製造にあたり、樹脂フィルム120を折り返す工程の例を説明する断面図である。
図16に示すように、折返し部111において樹脂フィルム120を2つ折りに折り曲げる。帯状部分121,122を重ねた後、対面する帯状部分の領域をヒートシール、接着等により接合する。帯状部分121,122は、それぞれ第1の樹脂層101および第2の樹脂層103(図15参照)となる。これによって、図14(A)、図14(B)および図15に示すブスバー110を得る。
[第2実施形態で得られる効果]
図13(A)および図14(A)に示すように、第2実施形態のブスバー110では、複数の導電層102(導電層102A~102D)は、長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。そのため、導電層102Aの一部(第1対向領域162A1)と、導電層102Cの一部(第2対向領域162C1)とを、それぞれ共通の導電層102B(共通領域162B)の異なる部分領域162B1,162B2に対向するように配置できる。
図17に示すように、ブスバー110では、単電池50A~50Cを第1対向領域162A1と第1部分領域162B1に接続し、単電池50D~50Fを第2部分領域162B2と第1部分領域162C1とに接続することができる。これによって、図18に示すように、第1電池ユニット60A(単電池50A~50C)と第2電池ユニット60B(単電池50D~50F)とを直列接続できる。このように、ブスバー110では、構造が簡略であるにもかかわらず、並列接続と直列接続とを含む複合的な接続形態をとる組電池200を構成することができる。
ブスバー110は、並列接続のみの形態をとる組電池、および直列接続のみの形態をとる組電池にも適用できる。よって、ブスバー110は、組電池における多様な接続形態に対応できる。
図17に示すように、ブスバー110を用いた組電池200は、図8に示す組電池100と異なり、正極と負極の位置関係がすべての単電池50で同じとなる。例えば、組電池200では、すべての単電池50において正極は図17における上に位置する導電層102に接続され、負極が下に位置する導電層102に接続される。そのため、ブスバー110に接続する際の単電池50の姿勢は一定となる。よって、ブスバー110と単電池50とを接続する際に誤接続が起こりにくい。
ブスバー110は、構造が簡略であって、軽量かつ変形容易であるため、金属板で構成されたブスバーに比べて、複数の単電池50を接続する作業が容易となる。
ブスバー110は、仮に単電池50の位置が変動した場合でも追従変形して接続を維持するため、長期信頼性の点で優れている。
ブスバー110は曲げ変形可能であるため、1または複数箇所で曲げられた形態をとることができる。そのため、例えば、図17に示す3つの電池ユニット60A~60Cを重ねて配置することもできる。ブスバー110は曲げ変形可能であるため、電池ユニット60A~60Cを折り畳み、および展開する動作も容易である。
ブスバー110は、1枚の樹脂フィルム120(図16参照)の折り曲げによって複数の樹脂層101,103を形成することができるため、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べ、製造が容易である。
ブスバー110は、樹脂フィルム120を折り重ねて構成された樹脂層101,103を有するため、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べ、樹脂層どうしの接合強度が高く、耐久性が高い。
ブスバー110は、樹脂フィルム120が折返し部111で折り返されて重ねられた構成であるため、折返し部111からの水等の浸入が起こりにくく、複数の樹脂層が互いに独立している構造に比べて、耐久性の点で優れている。
導電層102とリードとの接続箇所がカバーフィルムで覆われていると、その接続箇所に水または外気が浸入するのを防ぐことができる。よって、導電層102とリードとが異なる金属材料で構成されている場合でも、前記接続箇所における腐食を防ぐことができる。
前記接続箇所がカバーフィルムで覆われて密封されていると、組電池自体の防水性能を高めることができるため、防水を目的として組電池を密閉構造の外装体に収容する必要性は低い。そのため、単電池を直接、冷媒(空気など)に接触させる冷却構造を採用できる。したがって、単電池を効率よく冷却し、単電池の性能低下を防ぐことができる。
ブスバー110は、表面に、導電層102を覆う樹脂層101,103が設けられているため、漏電等の問題が生じにくく、安全性に優れている。
前述のブスバー110の製造方法によれば、1枚の樹脂フィルム120の折り曲げによって複数の樹脂層101,103を形成することができるため、ブスバー110を容易に製造することができる。
[ラミネートブスバー](第3実施形態)
図19は、第3実施形態のラミネートブスバー210(ブスバー210)を展開して示す平面図である。図20は、ブスバー210を模式的に示す断面図である。図21は、ブスバー210を模式的に示す断面図である。なお、他の実施形態と共通の構成については、同じ符号を付して説明を省略する。
図19において、-X方向はX方向のうち一方(左方)である。+X方向は-X方向の反対の方向である。-Y方向はY方向のうち一方(下方:折返し部111から第2の側縁120cに向かう方向)である。+Y方向は-Y方向の反対の方向である。
図21に示すように、ブスバー210は、第1の樹脂層101、複数の導電層202、および第2の樹脂層103がこの順で積層された構造を有する。
図19および図20に示すように、複数(図19および図20では4つ)の導電層202を、それぞれ図19および図20における左から右に、導電層202A,202B,202C,202Dという。複数の導電層202A~202Dは、ブスバー210の長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。導電層202A~202Dは、X方向に離れており、電気的に非導通である(すなわち、電気的に絶縁されている)。なお、導電層202の数は、4に限らず、2以上の任意の数であってよい。
導電層202Aは、ブスバー210の長さ方向(X方向)に延在する。導電層202Aは、第1対向領域262A1を有する。
導電層202Bは、「共通領域262B」である。導電層202Bは、+X方向に延在する第1延出部212B1と、第1延出部212B1の延出端から+Y方向に延出する第2延出部212B2と、第2延出部212B2の延出端から+X方向に延出する第3延出部212B3とを備えている。第1延出部212B1は、第1部分領域262B1を有する。第1部分領域262B1は、導電層202Aの第1対向領域262A1と対向する。第3延出部212B3は、第2部分領域262B2(第1対向領域262B2)を有する。第2部分領域262B2は、導電層202Cの第2対向領域262C1(第1部分領域262C1)と対向する。
導電層202Cは、「共通領域262C」である。導電層202Cは、+X方向に延在する第1延出部212C1と、第1延出部212C1の延出端から+Y方向に延出する第2延出部212C2と、第2延出部212C2の延出端から+X方向に延出する第3延出部212C3とを備えている。第1延出部212C1は、第1部分領域262C1(第2対向領域262C1)を有する。第3延出部212C3は、第2部分領域262C2(第1対向領域262C2)を有する。第2部分領域262C2は、導電層202Dの第1部分領域262D1と対向する。導電層202Dは、X方向に延在する。導電層202Dは、第1部分領域262D1(第2対向領域262D1)を有する。
第1対向領域262A1と、第1部分領域262C1(第2対向領域262C1)とは、X方向の位置を違えて形成されている。第2部分領域262B2(第1対向領域262B2)と、第2対向領域262D1とは、X方向の位置を違えて形成されている。
導電層202(202A~202D)は、第1実施形態のブスバー10(図2(A)参照)における導電層2と同様の構成を採用できる。
ブスバー210の第1の樹脂層101には、導電層202の長さ方向に間隔をおいて、複数の切欠き207が形成されている。第1の樹脂層101に切欠き207が形成されることによって、導電層202(202A~202D)の一部は露出している。この露出部分を通電部231という。
[組電池](第3実施形態)
図22は、組電池300を示す模式図である。図22に示すように、組電池300は9つの単電池50と、ブスバー210とを有する。
単電池50A~50Cの正極および負極は、それぞれ第1対向領域262A1および第1部分領域262B1に接続される。単電池50D~50Fの正極および負極は、それぞれ第2部分領域262B2および第1部分領域262C1に接続される。単電池50G~50Iの正極および負極は、それぞれ第2部分領域262C2および第2対向領域262D1に接続される。
[ラミネートブスバーの製造方法](第3実施形態)
図19を参照しつつ、ブスバー210を製造する方法について説明する。
図19に示すように、樹脂フィルム220を用意する。樹脂フィルム220の第1面220aには、複数の導電層202(202A~202D)が形成されている。導電層202は、第1の帯状部分121に形成されている。第2の帯状部分122に、切欠き207を形成する。
折返し部111において樹脂フィルム220を2つ折りに折り曲げる。帯状部分121,122を重ねた後、対面する帯状部分の領域をヒートシール、接着等により接合する。帯状部分121,122は、それぞれ第1の樹脂層101および第2の樹脂層103(図21参照)となる。これによって、図20および図21に示すブスバー210を得る。
[第3実施形態で得られる効果]
第3実施形態のブスバー210では、複数の導電層202(導電層202A~202D)は、長さ方向(X方向)に位置を違えて形成されている。そのため、導電層202Aの一部(第1対向領域262A1)と、導電層202Cの一部(第2対向領域262C1)とを、それぞれ共通の導電層202B(共通領域262B)の異なる部分領域262B1,262B2に対向するように配置できる。これによって、第1電池ユニット60A(単電池50A~50C)と第2電池ユニット60B(単電池50D~50F)とを直列接続できる。このように、ブスバー210では、構造が簡略であるにもかかわらず、並列接続と直列接続とを含む複合的な接続形態をとる組電池300を構成することができる。
ブスバー210は、並列接続のみの形態をとる組電池、および直列接続のみの形態をとる組電池にも適用できる。よって、ブスバー210は、組電池における多様な接続形態に対応できる。
ブスバー210を用いた組電池300では、図17に示す組電池200と同様に、正極と負極の位置関係がすべての単電池50で同じとなるため、ブスバー210と単電池50とを接続する際に誤接続が起こりにくい。
ブスバー210は、そのほか、図14に示す第2実施形態のブスバー110と同様の効果を奏する。
図23は、第4実施形態のブスバー310を模式的に示す断面図である。
図23に示すように、ブスバー310は、第1の樹脂層301、複数の第1の導電層2、第2の樹脂層303、複数の第2の導電層5、および第3の樹脂層304がこの順で積層された構造を有する。
ブスバー310は、第1の樹脂層301と第2の樹脂層303と第2の導電層304とが別体であり、互いに独立した層である点で、図3に示す第1実施形態のブスバー10と異なる。
第1の樹脂層301と第2の樹脂層303とは互いに接触する領域でヒートシール、接着等により接合される。第2の樹脂層303と第2の導電層304とは互いに接触する領域でヒートシール、接着等により接合される。
導電層2,5は、第1実施形態のブスバー10の導電層2,5(図2(A)等を参照)と同様とすることができる。
ブスバー310は、導電層2,5を有するため、第1実施形態のブスバー10と同様に、組電池における多様な接続形態に対応できる。
図24は、第2実施形態のブスバー110の変形例であるブスバー410を示す断面図である。
図24に示すように、ブスバー410は、第1の樹脂層401、複数の導電層102、および第2の樹脂層403がこの順で積層された構造を有する。
ブスバー310は、第1の樹脂層401と第2の樹脂層403とが別体であり、互いに独立した層である点で、図21に示す第2実施形態のブスバー110と異なる。
第1の樹脂層401と第2の樹脂層403とは互いに接触する領域でヒートシール、接着等により接合される。
ブスバー310は、導電層102(図13(A)等を参照)を有するため、第2実施形態のブスバー110と同様に、組電池における多様な接続形態に対応できる。
組電池100(図8参照)、組電池200(図17参照)および組電池300(図22参照)は、電動装置に適用することができる。電動装置は、例えば、駆動機構によって移動可能な車両であり、車体と、車輪とを備える。駆動機構は、組電池からの給電によって稼働するモータ等であり、車輪を駆動させる。電動装置としては、このほか、電動バイク、電動自転車、ロボット、電動車いす、農業機械、エスカレータ、洗濯機、冷蔵庫などを挙げることができる。
本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
図25は、ブスバー10の変形例を模式的に示す図である。
図25に示すように、ブスバー10は、単電池50に対する接続箇所(導電層に対するリードの接続箇所)の間に、曲げ加工部25を有する。曲げ加工部25によって、ブスバー10には弛みが確保される。曲げ加工部25は、成形型(図示略)によって曲げ癖が付与された部分である。曲げ加工部25の形状は、例えば1または複数の円弧状の湾曲部26を有する形状である。図25に示す曲げ加工部25は、2つの円弧状の湾曲部26が組み合わされたS字形状となっている。
曲げ加工部25の形成によって、ブスバー10には弛みが確保されるため、単電池50の相対位置の変動などによりブスバー10に引張力が加えられた場合でも、ブスバー10の破損を防ぐことができる。
図1に示す導電層2,2は、全体がX方向に位置を違えて形成されているが、複数の導電層は、2以上の導電層の一部のみが樹脂層の長さ方向に位置を違えて形成されていればよい(図13(A)および図19参照)。
1,101,301,401…第1の樹脂層、2,2A,2B…第1の導電層、3,103,303,403…第2の樹脂層、4,304…第3の樹脂層、5,5A,5B…第2の導電層、6…第4の樹脂層、10,110,210,310…ブスバー(ラミネートブスバー)、11…第1の折返し部、12…第2の折返し部、13…第3の折返し部、20,120,220…樹脂フィルム、50…単電池(電池)、55…正極リード(第1の電極端子)、56…負極リード(第2の電極端子)、62A1,65A2,162A1,162B2,262A1…第1対向領域、62B1,65B1,162C1,162D1,262C1,262D1…第2対向領域、62B,65A,162B,162C,262B,262C…共通領域、62B1,65A1,65B1,162B1,162C1,262B1,262C1…第1部分領域、62A1,65A2,62B2,162B2,162C2,262B2,262C2…第2部分領域、102,102A,102B,102C,102D,202,202A,202B,202C,202D…導電層、111…折返し部。

Claims (6)

  1. 一方向に延在する複数の絶縁性の樹脂層と、
    前記複数の樹脂層の間に積層された複数の導電層と、を備え、
    前記複数の樹脂層は、樹脂フィルムが1または複数の折返し部で折り返されて重ねられて形成されており、
    前記複数の導電層のうち2以上は、少なくとも一部が前記樹脂層の長さ方向に位置を違えて形成されている、ラミネートブスバー。
  2. 前記複数の導電層は、第1対向領域と、
    第1対向領域と電気的に非導通である第2対向領域と、
    前記第1対向領域および前記第2対向領域に対して非導通である共通領域と、を有し、
    前記共通領域は、前記第1対向領域と対向する第1部分領域と、前記第2対向領域と対向する第2部分領域とを有する、請求項1記載のラミネートブスバー。
  3. 前記複数の折返し部は、第1~第3の折返し部を有し、
    前記複数の樹脂層は、第1の樹脂層と、
    前記第1の樹脂層に対して前記第1の折返し部で折り返されて重ねられた第2の樹脂層と、
    前記第2の樹脂層に対して前記第2の折返し部で折り返されて重ねられた第3の樹脂層と、
    前記第3の樹脂層に対して前記第3の折返し部で折り返されて重ねられた第4の樹脂層と、を有し、
    前記第1対向領域および前記第2対向領域は、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に積層され、
    前記共通領域は、前記第3の樹脂層と前記第4の樹脂層との間に積層されている、請求項2記載のラミネートブスバー。
  4. 前記複数の樹脂層は、第1の樹脂層と、
    前記第1の樹脂層に対して前記折返し部で折り返されて重ねられた第2の樹脂層と、を有し、
    前記複数の導電層は、前記第1の樹脂層と前記第2の樹脂層との間に積層されている、請求項1記載のラミネートブスバー。
  5. 少なくとも一方の面に複数の導電層が形成された絶縁性の樹脂フィルムを、1または複数の折返し部で折り返すことによって、一方向に延在して重ねられた複数の樹脂層を形成するとともに、前記複数の樹脂層の間に前記導電層を積層させ、
    前記複数の導電層のうち2以上は、少なくとも一部が前記樹脂層の長さ方向に位置を違えて形成されている、ラミネートブスバーの製造方法。
  6. 請求項1~4のうちいずれか1項に記載のラミネートブスバーと、
    前記導電層と電気的に接続された電極端子を有する複数の電池と、を備えた組電池。
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