JP7265721B2 - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関するものである。
従来、シート積載部に積載されたシート束にエアを吹き付けてシート束の上部のシートを浮上させるエア吹き付け手段と、浮上した最上位シートを給送する給送手段と、エア吹き付け手段により浮上したシートを撮像する撮像手段と、浮上したシートを照らす照明手段とを備えたシート給送装置が知られている。
特許文献1には、上記シート給送装置として、照明手段の光照射方向が、シートの浮上範囲(シート束の上面から給送手段の給送面の間)の上下方向中央となるように、照明手段を配置しているものが記載されている。
しかしながら、シートの条件によって、最上位の浮上シートの位置を精度よく検知できないおそれがあった。
上記課題を解決するために、本発明は、シート積載部に積載されたシート束にエアを吹き付けて前記シート束の上部のシートを浮上させるエア吹き付け手段と、浮上した最上位シートを給送する給送手段と、エア吹き付け手段により浮上したシートを撮像する撮像手段と、前記浮上したシートを照らす照明手段とを備えたシート給送装置において、前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させる変更手段を備え、前記変更手段は、前記シート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することを特徴とするものである。
本発明によれば、最上位の浮上シートの位置を精度よく検知することができる。
本実施形態の画像形成装置とシート給送ユニットとを示す概略構成図。 本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 装置本体の側面に設けられる本実施形態のシート給送装置の概略説明図。 収容トレイ近傍の概略斜視図。 フロント送風装置の斜視図。 収容トレイの概略平面図。 本画像形成装置における制御系の要部構成の一例を示すブロック図。 給送動作について説明する図。 撮像素子の撮像範囲を示す模式図。 (a)は、光源を点灯させたときの様子を示す模式図であり、(b)は、光源を点灯させた状態で撮像素子で撮影した画像を示す模式図。 画像処理部による画像処理の一例について説明する図。 撮像素子の撮影画像に基づく風量調整フロー図。 収容トレイに色紙シート束がセットされた様子を示す斜視図。 従来における収容トレイに黒色などの色紙シート束がセットされたときの課題について説明する図。 光源の配置位置を、ベルト吸着面に近い位置としベルト吸着面付近の浮上シートに当たる光の強度を高めるようにした一例を示す図。 光源の昇降について説明する図。 光源昇降機構による光源の昇降について説明する図。 光源支持部材を示す斜視図。 光源昇降機構の変形例を、給送ユニットなどとともに示す斜視図。 給送時における各部材の動作の一例を示すタイムチャート。 光源の昇降制御の一例を示すフロー図。 光源を上昇させるとともに、光源の光量を増加させる態様について説明する図。 光源を回動させて光照射範囲を上下方向に変更する例を示す図。
以下、本発明を適用したシート給送装置の一実施形態について説明する。
図1は、画像形成装置100とシート給送装置200とを示す概略構成図である。
図1に示すように、画像形成装置100には、本画像形成装置100が標準で搭載している給送部114の他に、大量のシートを積載可能なシート給送手段としてのシート給送装置200を有している。シート給送装置200は、画像形成装置100本体の側面に設けられている。
まず、本実施形態のシート給送装置を適用可能な電子写真式やインクジェット式などの画像形成装置のうち、電子写真式の画像形成装置を例にしてその画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置100の概略構成図である。
この画像形成装置は画像形成手段としての画像形成部110、これを載せる給送部114、画像形成部110の上に固定されたスキャナ130などを備えている。また、このスキャナ130の上に固定された原稿自動搬送装置140なども備えている。
画像形成部110は、特殊色(S),イエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),黒(K)の各色の画像を作像するための5つの作像ユニット101S,101Y,101M,101C,101Kを具備している。各符号の数字の後に付されたS,Y,M,C,Kという添字は、特殊色,イエロー,シアン,マゼンタ,黒用の部材であることを意味している(以下同様)。特殊色は、Y,M,C,Kの何れとも異なる色の総称であり、例えば、白色などが挙げられる。
各作像ユニット101S、101Y、101M、101C、101Kの構成とその動作は実質的に同一であるため、ここでは色を示す符号(S、Y、M、C、K)を省略して作像ユニットについて説明する。作像ユニット101においては、像担持体としての感光体ドラム102の周囲に、帯電器103、現像装置104、クリーニング装置105等が配置されている。また、感光体ドラム102の上方に位置して、露光手段107が配置されている。
5つの作像ユニット101S、101Y、101M、101C、101Kの下方には、複数の支持ローラに掛け回された中間転写ベルト108が配置されている。中間転写ベルト108は、支持ローラの一つが駆動手段によって回転駆動されることにより、矢印A方向に走行駆動される。その中間転写ベルト108を挟んで各作像ユニットの感光体ドラム102に対向するように、一次転写手段としての転写ローラ106が配置されている。
各作像ユニット101においては、感光体ドラム102が図中反時計回りに回転駆動され、帯電器103によって感光体表面が所定の極性に均一に帯電される。次いでその帯電面に、露光手段107から出射される光変調されたレーザビームが照射され、これによって感光体ドラム102上に静電潜像が形成される。その静電潜像は、現像装置104から付与されるトナーによって現像され、トナー像として可視化される。各作像ユニット101で形成された特殊色、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の各色トナー像は、中間転写ベルト108上に順次重ね合わされて転写される。
一方、給送部114には収容トレイ114a及び114bを有しており、この給送部114あるいは画像形成装置100に装着される後述するシート給送装置200のいずれかからシートが給送される。給送されたシートは、レジストローラ111に向けて矢印Bの如く搬送される。
シートとしては、紙、コート紙、ラベル紙、OHPシート、フィルム、プリプレグ等を含む。プリプレグは、主に積層板や多層プリント配線板の材料として使用される。例えば、ガラスクロス、紙、不織布、アラミドクロス等の長尺基材にエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂を主材とする樹脂ワニスを連続的に含浸し、加熱乾燥してから切断することで、シート材に加工したものである。
レジストローラ111に突き当てられて一旦停止されたシートは、中間転写ベルト108上のトナー像とのタイミングを取ってレジストローラ111より送出され、二次転写ローラ109と中間転写ベルト108とが接する二次転写部に送り込まれる。その二次転写ローラ109にトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、これによって中間転写ベルト108上の重ねトナー像(フルカラー画像)がシート上に転写される。トナー像転写後のシートは、搬送ベルト112により定着装置113へ搬送され、定着装置113にて熱と圧力によりトナーがシートに定着される。トナー像定着後のシートは、矢印Cで示すように機外に排出され、排紙トレイ上に排紙される。
なお、片面印刷で裏面排紙(フェイスダウン排紙)する場合は、シート反転部115を経て矢印Cで示すように機外に排出することで、シートの表裏が逆転される。また、両面印刷の場合は、定着後のシートを両面反転部116を経て再給送路117よりレジストローラ111へと再給送し、シート裏面に中間転写ベルト108よりトナー像が転写される。トナー像転写後のシートは定着装置113で定着が行われ、片面印刷時と同じように定着装置113から矢印Cで示すように、あるいはシート反転部115を経て矢印Cで示すように機外に排出され、排紙トレイ上に排紙される。シート搬送方向を切り替えるための切替爪118、119が適宜配置されている。
モノクロ印刷の場合は、本例の画像形成装置100では、黒(K)の作像ユニット101Kのみを用いてトナー像を作像し、そのトナー像を中間転写ベルト108を介してシート上に転写する。トナー像定着後のシートの扱いは、フルカラー印刷の場合と同様である。
なお、装置本体の上面には、各作像ユニットの現像装置104に供給するトナーを収納した各色トナーボトル121をセットするトナーボトルセット部120が設けられている。また、表示部122及び操作パネル123を有する操作部124も装置本体の上面に設けられている。さらに、装置本体の図において右側の側面には、後述するシート給送装置(図3参照)からのシート搬入部Dが設けられている。シート搬入部Dにおいては、シートを受け入れる開口125と、シートを搬送する搬送手段126が設けられている。
図3は、装置本体の側面に設けられる本実施形態のシート給送装置200の概略説明図である。
図3に示すように、シート給送装置200は、上下2段の収容トレイ10を備える。各収容トレイ10は、シート束Pを積載するシート載置台11を備えている。本実施形態においては、各収容トレイ10は、最大2500枚程度のシートを収納可能となっている。各収容トレイ10の上方には、収容トレイ10に積載されたシートを分離・給送する給送ユニット20がそれぞれ配置されている。この給送ユニット20は、搬送手段である吸着ベルト21及び吸引装置23を備えている。
下側の収容トレイ10に積載されたシートは、下搬送路82を通って、出口ローラ対80によって、画像形成装置100本体へ搬送される。上側の収容トレイ10に積載されたシートは、上搬送路81を通って、出口ローラ対80によって、画像形成装置100本体へ搬送される
図4は、収容トレイ10近傍の概略斜視図である。なお、図4においては、わかりやすいように、給送ユニット20について、本来の配置箇所から、図中矢印K方向にずらして標記している。
給送手段たる給送ユニット20の吸着ベルト21は、2本の張架ローラ22a,22bにより張架されており、ベルトの表面側から裏面側まで貫通する吸引孔が周方向の全域に設けられている。また、吸着ベルト21の内部には、吸引装置23が設けられている。吸引装置23は、空気の流路であるエアダクト通じて空気を吸引する吸引ファンに接続されており、吸引装置23により下方に負圧を発生させることで、吸着ベルト21の下面にシートを吸着させるように作用する。この吸引装置23に吸引される空気を吸引エアと呼ぶ。
また、収容トレイ10には、シート束Pの上部のシートに対してエアを吹き付けるエア吹き付け手段である送風装置17を備える。この送風装置17は、フロント送風装置12とサイド送風装置14とを有している。
サイド送風装置14は、一対のサイドフェンス13に設けられ、シート束Pの上部の側面に対して図中矢印bで示す向きに空気を送風するものである。このサイド送風装置14には、シート束Pを捌き、浮上させる方向に空気を案内するサイド浮上ノズルが配置されており、このノズルに空気を送り込むサイドブロワ14aを有している。このサイド浮上ノズルから図中矢印bで示す向きに送風される空気をサイドエアと呼ぶ。このサイドエアは、各サイドフェンス13のシート束Pの上部と対向する箇所に設けられた吐出口13aから吐出され、シート束P上部の側面に吹き付けられる。フロント送風装置12と、一対のサイドフェンス13の吐出口とから吹き付けられた空気により、シート束の上部のシートが浮上する。
また、収容トレイ10には、シート積載部たるシート載置台11に積載されたシート束Pの後端を揃えるエンドフェンス25を設けている。シート載置台11は、移動手段たる昇降装置19により図中矢印E方向に昇降可能に構成されている。
図5は、フロント送風装置12の斜視図である。
フロント送風装置12は、シート束Pの上部の先端(給送方向下流側端部)に対して空気を送風するものである。このフロント送風装置12には、シート束Pを浮上させる方向に空気を案内する浮上ノズル15a、最上位の浮上シートと2番目の浮上シートとの間に空気を案内し分離する分離ノズル16a、浮上ノズル15aに空気を送り込む浮上ブロワ15、分離ノズル16aに空気を送り込む分離ブロワ16が配置されている。また、浮上エアチャンバー部18aと、分離エアチャンバー部18bとを有するエアチャンバー18を備えている。
各ノズルのうち、浮上ノズル15aから送風される空気を浮上エア、分離ノズル16aから送風される空気を分離エアと呼ぶ。浮上エアは、シート束Pの上部の先端(給送方向下流側端部)と対向する箇所から図4の矢印a1方向に吹き出し、シート束Pの上部の先端(給送方向下流側端部)に吹き付けられる。分離エアは、シート束Pの上部の先端(給送方向下流側端部)と対向する箇所から図4の矢印a2方向に吹き出し、吸着ベルト21に吸着した最上位シートと浮上した2番目のシートとの間に吹き付けられる。
また、浮上エアチャンバー部18aには、浮上ノズル15aに送られるエアを遮断できる浮上シャッター部材24が配置されている。浮上シャッター部材24は共に板状部材であり、回転軸24aに取り付けられている。
回転軸24aの一端には、回転軸24aの軸方向と直交する方向に伸びるアーム部材26が取り付けられている。回転軸24aは、アーム部材26の略中央に取り付けられている。アーム部材26の一端には、連結部材27を介してシャッター用ソレノイド28が接続されている。また、アーム部材26の他端には、スプリング29が取り付けられており、アーム部材26を図中下方へ付勢している。
シャッター用ソレノイド28が駆動していていないときは、スプリング135の付勢力により浮上シャッター部材24は、開位置に位置している。シャッター用ソレノイド28を駆動して、連結部材27を、スプリング29の付勢力に抗して図中下方へ移動させると、アーム部材26の一端側(連結部材27が取り付けられた側)が下降し、他端側が上昇するように、アーム部材26が回動する。このアーム部材26の回動により回転軸24aが回動し、浮上シャッター部材24が回動する。そして、90度回転し、図5に示すように、浮上シャッター部材24が閉位置に位置すると、連結部材27の移動が停止する。これにより、浮上エアの吹き付けが停止する。
また、上述では、浮上エアのみシャッター部材で送風を遮断しているが、分離エア、サイドエアについても同様にシャッター部材を設けて、シャッター部材で送風を遮断するようにしてもよい。
図6は、収容トレイ10の概略平面図である。
図6に示すように収容トレイ10のシート搬送方向下流側には、シート束の先端を揃える一対の規制板33が設けられている。シート載置台11に積載されたシート束Pの先端を規制板33に突き当てることで、シート束の先端位置が規制され、位置決めされる。
また、収容トレイ10のシート搬送方向下流側には、浮上した最上位シートが接触(吸着)して給送される給送面である吸着ベルト21のベルト吸着面21a(図8参照)と、浮上シートと、上面(最上位シート)が浮上最適位置(シート束の上部のシートが浮上エアなどにより適切に浮上する位置)に位置するシート束の上部とを撮像する撮像装置30が設けられている。撮像装置30は、CCD等の撮像手段としての撮像素子31と、撮像素子31の撮影範囲を照らすLED等の光源32とを備えている。シート給送装置200は、外装カバーにより内部を覆っているので、シート給送装置200内は暗くなっている。従って、撮像素子31のみでは、撮影した画像から、ベルト吸着面21a、浮上シート、シート束の上部などを精度よく判別することができない。そのため、光源32を設けて撮像素子の撮像範囲を照らすことで、ベルト吸着面21a、浮上シート、シート束の上部を、撮影した画像から精度よく判別することが可能となる。
光源32は、シートの幅方向中央に設けられており、撮像素子31により撮影されるシート先端の幅方向中央部を照らすように配置されている。撮像素子31は、シート幅方向一方側に、撮像素子31の撮像面がシート先端の幅方向中央部に向くように配置されている。
本実施形態では、後述するように、撮像素子31が撮影した画像に基づいて、昇降装置19の昇降制御、送風装置17の風量調整、および、吸着ベルト21に吸着した最上位シートの給送制御を行なう。
図7は、本画像形成装置100における制御系の要部構成の一例を示すブロック図である。同図において、シート給送装置200の制御手段としての制御部66には、撮像装置30が接続されている。具体的には、撮像装置30の撮像素子31や光源32が制御部66に接続されている。また、撮像素子31が撮影した画像を処理する画像処理部69を有している。
また、送風装置17や吸引装置23も接続されている。また、浮上シャッター部材24を開閉するためのシャッター用ソレノイド28やシート載置台11を昇降させる昇降装置19が備える昇降駆動モータ65も接続されている。また、シート給送装置200の制御部66は、給送ユニット20が備える吸着ベルト21を駆動する給送モータ68が接続されている。また、シート給送装置200の制御部66は、画像形成装置100の上位コントローラ67に接続されている。上位コントローラ67は、操作部124など、画像形成装置100の各種装置が接続されている。
制御部66は、撮像装置30の撮像素子31が撮影した画像に基づいて、昇降駆動モータ65の駆動を制御する。また、制御部66は、撮像装置30の撮像素子31が撮影した画像に基づいて、送風装置17のサイドブロワ14a、浮上ブロワ15、分離ブロワ16などを制御して、浮上エア、分離エア、サイドエアなどの風量を調整する。さらに、制御部66は、撮像装置30の撮像素子31が撮影した画像に基づいて、給送モータ68を制御して吸着ベルト21に吸着した最上位シートの給送を制御する。これらの撮像素子31が撮影した画像に基づく制御の詳細については、後述する。
次に、給送動作について説明する。
図8は、給送動作について説明する図である。
給送動作は、図8(a)に示す浮上プロセス、図8(b)に示す吸引プロセス、図8(c)に示す分離プロセス、図8(d)に示す給送プロセスの主に4つのプロセスで構成される。
まず、制御部66は、画像形成装置100本体の上位コントローラからの給送開始の命令が来ると、図8(a)に示す給送動作における浮上プロセスが実行される。
まず、吸着ベルト21を停止した状態で送風装置17の送風を開始し、上記浮上ノズル15a、分離ノズル16a、サイドノズルから浮上エア、分離エア、サイドエアを送風する。シート束の上部の先端側に浮上エアとサイドエアが吹き付けられることで、シート束の上部の複数枚のシートを浮上させ、浮上したシートのうち少なくとも最上位シートを、吸引装置23の吸引力が作用する高さまで浮上させる。
浮上したシートのうち少なくとも最上位シートを、吸引装置23の吸引力が作用する高さまで浮上するタイミングで、図8(b)に示す吸引プロセスに移行する。吸引プロセスでは、吸引装置23の吸引を開始(吸引ファンの駆動を開始)し、吸着ベルト21のベルト吸着面21aの下方に負圧を発生させる。すると、浮上したシートが上記負圧により吸着ベルト21側へ移動して、最上位シートP1が吸着ベルト21のベルト吸着面21aに吸着する。
なお、図8の説明では、最上位シートを、吸引装置23の吸引力が作用する高さまで浮上するタイミングで吸引装置23の吸引を開始しているが、送風装置17の送風を開始するタイミングで吸引装置23の吸引を開始してもよい。
最上位シートが吸着ベルト21に吸着すると、ベルト吸着面21aの下方の負圧が解消され、吸着ベルト21に吸着した最上位シートP1と2番目のシートとの間に分離エアが流れ、最上位シートP1と2番目のシートとの分離がなされる。
このように、上位シートが吸着ベルト21に吸着したら、図8(c)に示す分離プロセスへ移行する。分離プロセスでは、シャッター用ソレノイド28を駆動して、浮上シャッター部材24を閉位置へ移動させ浮上エアの吹き付けを停止する。また、分離ブロワ16の駆動を停止、または分離エアを遮断するシャッターを駆動して分離エアの吹き付けを停止する。このように、浮上エアの吹き付けが停止されることで、シートに加わるエアによる浮上力が減少し、2番目以降のシートが落下する。これにより、吸着ベルト21に吸着した最上位シートP1と2番目のシートP2との距離が所定値以上開き、最上位シート2番目のシートとの分離がなされる。
吸着ベルト21のベルト吸着面21aと2番目のシートP2との距離が所定値以上開いたら、図8(d)に示すように、給送プロセスに移行する。給送プロセスでは、給送モータ68を駆動して吸着ベルト21を回転駆動し、吸着ベルト21に吸着した最上位シートを給送する。具体的には、ベルト吸着面21aと2番目のシートP2先端との距離が、ベルト吸着面21aと規制板33の先端までのとの距離L1(図9参照)以上離れたら、吸着ベルト21を回転駆動して、吸着ベルト21に吸着した最上位シートを給送する。これは、シートの先端側については、ベルト吸着面に吸着した最上位シートP1と二番目のシートP2とが離れていても、後端側は、最上位シートが2番目のシートに接触している。そのため、最上位シートを給送した際に、後ろ側の最上位シートと2番目のシートとの摩擦により二番目のシートに搬送力が付与されるおそれがある。その際に、ベルト吸着面21aと2番目のシートP2先端との距離が、ベルト吸着面21aと規制板33の先端までのとの距離L1(図9参照)以上離れていれば、後ろ側で二番目のシートP2に搬送力が付与されても、シートの先端が規制板33に突き当たり、搬送されることがない。従って、ベルト吸着面21aと2番目のシートP2先端との距離が、ベルト吸着面21aと規制板33の先端までのとの距離L1(図9参照)以上離れたら、吸着ベルト21を回転駆動して、吸着ベルト21に吸着した最上位シートを給送することで、2番目のシートが給送されるのが抑制され、重送の発生を抑制することができる。
本実施形態では、図8(a)~図8(d)に示した一連の給紙動作において、常時サイドエアを吹き付けているが、分離プロセス時や給送プロセス時においてサイドエアの吹き付けを停止してもよい。しかし、サイドエアの吹き付けを停止しないことで、給送動作中、複数のシートがシート束に対して少々浮上しており、連続給送における次の給送動作の浮上プロセスにおいて、短時間で次の給送動作における最上位シートを吸引装置23の吸引力が作用する高さまで浮上させることができ、連続給送における生産性を高めることができる。
また、本実施形態では、浮上シャッター部材24の開閉により浮上エアの吹き付けの開始と停止とを制御することで、浮上ファンのON/OFFで浮上エアの吹き付けの開始と停止とを制御する場合に比べて、短時間で浮上エア風量を規定の風量にできたり、浮上エアの吹き付け停止を行ったりすることができ、浮上プロセスや分離プロセスの短縮化を図ることができ、連続給送における生産性を高めることができる。
図9は、撮像素子31の撮像範囲を示す模式図である。
図9に示すように、一対の規制板33の先端は、吸着ベルト21のベルト吸着面21aに対して距離L1離れている。また、図中破線で示すように、ベルト吸着面21aと、上面が浮上最適位置に位置するシート束Pの上部とが映るように、撮像素子31の撮像範囲が設定されている。このように、ベルト吸着面21aと、上面が浮上最適位置に位置するシート束Pの上部とが映るように、撮像素子31の撮像範囲が設定されることで、撮像素子31が撮影した画像からベルト吸着面とシート束との間で浮上している浮上シートの挙動と、シート束の上面の位置とを把握することができる。これにより、シート束の上面の位置を把握するセンサを、撮像装置とは別に設けるものに比べて、部品点数の削減を図ることができ、装置のコストダウンを図ることができる。
図10(a)は、光源32を点灯させたときの様子を示す模式図であり、図10(b)は、光源32を点灯させた状態で撮像素子31で撮影した画像を示す模式図である。
上述したようにシート給送装置200の内部は外装カバーで覆われて暗い。そのため、図10(a)に示すように、光源32は点灯することで、吸着ベルト21のベルト吸着面21aのシート搬送方向下流側の幅方向中央部、浮上最適位置に位置するシート束上部先端の幅方向中央部が照らされる。また、ベルト吸着面21aとシート束との間で浮上しているシート先端の幅方向中央部も照らされる。
光源32によりベルト吸着面21a、シート束の上部及び浮上シートが照らさせることで、これらからの反射光が、図10(b)に示すように、撮像素子31に写し出され撮像素子31により撮影される。
撮像素子31により撮影された画像は、画像処理部69へ送られる。画像処理部69では、図10(b)の破線で示す予め決められた画像処理範囲内の画像を処理し、ベルト吸着面から測定対象物との距離を測定し、浮上状態やシート束の位置などを検出する。画像処理範囲は、ベルト吸着面21a、シート束の上部および浮上シートの光源32により照らされた部分が含まれるように設定される。
図11は、画像処理部69による画像処理の一例について説明する図である。
まず、図11(a)に示すように、画像処理部69は、撮像素子31が撮影した画像の2値化を行なう。2値化は、輝度値が、予め決められた閾値未満の画素は、輝度値を0(黒色)に変換し、輝度値が閾値以上の画素は、輝度値を255(白色)に変換する処理である。2値化する輝度の閾値は、2値化したときに浮上シート、ベルト吸着面21a、シート束の上部がはっきりと区別できる最適な値を実験などにより求めて設定したものである。
次に、画像処理部69は、図11(b)に示すように、2値化した画像データに基づいて、輝度値255の画素(白色)が連結している領域を抽出し、個々の連結領域を1つの物体として認識する。
例えば、シート載置台11を昇降装置19により上昇させてシート束を浮上最適位置へ位置させるイニシャル動作時は、送風装置17は停止しているので、その時撮像素子31により撮影された画像を処理して得られる連結領域は2つとなり、一番上の連結領域がベルト吸着面21aに対応し、もうひとつの連結領域(一番下の連結領域)が、シート束に対応することになる。
一方、上記浮上プロセスや吸引プロセス時に撮像素子31により撮影された画像を処理して得られる連結領域は、ベルト吸着面21aに対応する一番上の連結領域と、シート束に対応する一番下の連結領域と、ベルト吸着面21aとシート束の間で浮上しているひとつ以上の浮上シートに対応する連結領域とになる。
また、分離プロセスや搬送プロセス時に撮像素子31により撮影された画像を処理して得られる連結領域は、ベルト吸着面21aとそのベルト吸着面に吸着した最上位シートに対応する一番上の連結領域と、シート束に対応する一番下の連結領域と、ベルト吸着面21aとシート束の間で浮上しているひとつ以上の浮上シートに対応する連結領域とになる。
次に、画像処理部69は、抽出した複数の連結領域に基づいて、得たい情報を取得する。例えば、ベルト吸着面21aと浮上した最上位シートP1との距離を得たい場合は、図11に示すように、複数の連結領域から、一番上の連結領域と、上から2番目の連結領域とを抽出する。そして、図11(d)に示すように、一番上の連結領域最下端から、上から2番目の連結領域の最上端までの上下方向の画素をカウントし、カウントして得られた画素数から2つの物体間の上下方向の距離に換算する。これにより、撮像素子31で撮影した画像から、ベルト吸着面と浮上した最上位シートとの距離を算出することができる。このようにして、撮像素子31が撮像した画像から、ベルト吸着面21aと浮上した最上位シートP1との距離を得ることで、シートの浮上状態を把握することができ、送風装置17の各エア(浮上エア、サイドエア等)の風量を調整することができる。
また、例えば、ベルト吸着面21aからシート束上面との距離を得たい場合は、一番上の連結領域の最下端から、一番下の連結領域の最上端までの画素をカウントし、カウントして得られた画素数を距離に換算することで、ベルト吸着面21aからシート束の上面との距離を算出することができる。このように、撮像素子31で撮影した画像から、ベルト吸着面21aからシート束上面までの距離を得ることで、シート束を浮上最適位置へ位置させる昇降制御を行うことができる。
次に、撮像素子31の撮影画像に基づく送風装置17の風量調整制御について説明する。
図12は、撮像素子31の撮影画像に基づく風量調整フロー図である。
風量調整制御は、シート束の上部シートを浮上させて最上位シートをベルト吸着面21aに吸着させる浮上・分離プロセス時に行なう。
図12に示すように、シート束の上部シートを浮上させるために、浮上エア、サイドエア、分離エアなどのエア吹き付けを開始(S1)したら、タイマーをスタートさせ(S2)、時間計測を開始する。また、これと同時、光源32を点灯(S3)し、撮像素子31による画像撮影を行なう。
次に、撮像素子31で撮影した画像を画像処理部69で図11に示した画像処理を行なって、ベルト吸着面21aから最上位シートまでの距離Ltを算出する(S4)。具体的には、画像処理部69で画像処理され得られたベルト吸着面21aに対応する一番上の連結領域と、最上位シートに対応する上から2番目の連結領域との間の画素数に基づいて、ベルト吸着面21aから最上位シートまでの距離Ltを算出する。そして、規定時間経過するまで、撮像素子31で画像を撮影し、ベルト吸着面21aから最上位シートまでの距離Ltを算出する。
最上位シートは、吸引装置の吸引領域まで浮上すると、吸引装置の吸引力によりベルト吸着面21aへ吸引されていき、撮像素子31の撮影画像を解析して算出されたベルト吸着面21aから最上位シートまでの距離Ltが徐々に短くなる。そして、ベルト吸着面21aに最上位シートが吸着すると、その距離Ltが0となる。
本実施形態では、距離Ltが0(ベルト吸着面21aに最上位シートが吸着したことを)次のようにして判断する。すなわち、本実施形態では、撮像素子31が撮像した画像を処理して得られた一番上の連結領域と、最上位シートに対応する上から2番目の連結領域との間の画素数に基づいて距離Ltを算出している。最上位シートが、ベルト吸着面21aに吸着するまでは、一番上の連結領域はベルト吸着面21aであり、上から2番目の連結領域は、最上位シートであり、一番上の連結領域から上から2番目の連結領域の画素数は徐々に減少する。そして、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着すると、一番上の連結領域はベルト吸着面21aとベルト吸着面21aに吸着した最上位シートとなり、上から2番目の連結領域は二番目のシートとなる。従って、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着すると、カウントされる画素数が減少から増加に転じる。このように、カウントされる画素数が減少から増加に転じたら、距離Ltが0(ベルト吸着面21aに最上位シートが吸着した)と判断する。
規定時間経過するまでの間に、撮像素子31が撮影した画像に基づいて、ベルト吸着面21aと最上位シートの距離Ltが0(ベルト吸着面21aに最上位シートが吸着した)であることを検知(S5のYes)したら、タイマーストップして時間計測を終了するとともに、光源32を消灯する(S6)。
タイマーで計測した時間txが、最上位シートを良好に搬送可能な時間範囲の下限値Tbよりも早いとき(S7のYES)は、シートが浮上し易い状態であり、2番目のシートも吸着ベルトに吸着し、重送が発生するおそれがある。従って、この場合は、浮上ブロワ15の回転数を落として、浮上エアの風量を減少させる(S8)。
タイマーで計測した時間txが、最上位シートを良好に給送可能な最適浮上時間範囲の上限値Tcよりも遅いとき(S7のNO,S9のYES)は、シートが浮上し難い状態であり、規定時間経過までにシートが吸着しなくなるおそれがある。従って、この場合は、浮上ブロワ15の回転数を増加させて、浮上エアの風量を増加させる(S10)。
浮上エアの調整を行った場合は、調整した浮上ブロワの回転数を記憶手段に記憶する(S11)
一方、タイマーで計測した時間txが、最上位シートを良好に搬送可能な時間範囲(tb≦tx≦tc)内のときは(S7NO,S9NO)、風量を調整せずに終了する。
なお、上述した風量の調整は、一例であり、吸引装置23の吸引ファンの回転数を調整して吸引力を調整したり、サイドブロワ14aの回転数を調整してサイドエアの風量を調整したりしてもよい。また、浮上ブロワ15、サイドブロワ14a、吸引ファンの各回転数を調整してもよい。
また、浮上ブロワ15等の回転数の調整においては、ある規定回転数一律に増減させて調整してもよいが、計測時間txが、最適浮上時間範囲に対しての遅れ(tx-tc)や早まり(tb-tx)に基づいて、最適浮上時間範囲に入る最適な回転数を求めるようにするのが好ましい。これにより、ある規定回転数一律に増減させて調整する場合に比べて、一回の調整で、エア吹き付けを開始してから最上位シートが吸着ベルトに吸着するまでの時間を、最適浮上時間範囲内にすることができる。
また、例えば、計測時間txと適切な回転数との関係テーブルを記憶手段に記憶しておき、計測時間txと記憶手段に記憶されたテーブルとに基づいて、浮上ブロワ15等の回転数を適切な回転数に調整するようにしてもよい。このような調整でも、一回の調整で、エア吹き付けを開始してから最上位シートが吸着ベルトに吸着するまでの時間を、最適浮上時間範囲内にすることができる。
また、上述では、浮上エア吹き付け開始から最上位シートがベルト吸着面に吸着するまでの時間を、タイマーで計測しているが、ベルト吸着面21aに最上位シートが吸着したことが検知された撮影画像のフレーム数から浮上エア吹き付け開始から最上位シートがベルト吸着面に吸着するまでの時間を求めてもよい。
また、規定時間経過しても、浮上した最上位シートがベルト吸着面に吸着したことが撮影した画像から検知されなかったとき(S5NO,S12YES)は、給送不良としてシートの給送を停止する(S13)。
本実施形態においては、特殊色として白色の画像を作像する作像ユニット101Sを備えており、黒色などの色紙シートに白色の画像を形成できるようになっている。そのため、図13に示すように、収容トレイ10に黒色などの色紙シート束がセットされる場合がある。
図14は、従来における収容トレイ10に黒色などの色紙シート束がセットされたときの課題について、説明する図である。図に示す白丸は、撮像素子31に入射する反射光量を示しており、直径が大きなものほど、撮像素子31に入射する反射光量が多いことを示している。
図14に示すように、LED等の光源32は、シート浮上範囲(シート束Pの上面とベルト吸着面21aとの間)の中央に配置され、光照射方向(図中矢印F)が、ベルト吸着面21aと略平行となるように配置されている。光源から照射される光の強度は、光照射方向(照射範囲の中央:指向角0°)が最も強く、指向角が大きくなるほど弱くなる。そのため、浮上範囲の略中央付近を浮上しているシート(図14では2番目のシートP2)に最も強い光が当たり、ベルト吸着面21a付近を浮上しているシート(図14では最上位シートP1)に照射される光の強度は弱くなる。
シートの色が白色など、反射率の高いシートであれば、給送面付近の浮上シートに当たる光の強度が弱くても、撮像素子31に十分な反射光が入射し、撮影した画像にベルト吸着面付近の浮上シートを写し出すことができる。しかし、黒色などの反射率の低いシートの場合は、撮像素子31に十分な反射光が入射せず、撮影した画像にベルト吸着面21a付近の浮上シートが写し出されないおそれがあった。また、写し出されたとしても輝度値が閾値を下回り、2値化処理で輝度値「0」に変換され、浮上シートとして検知されないおそれがあった。なお、吸着ベルト21は、光反射率の高いものとしているため、吸着ベルトのベルト吸着面21aに照射される光の強度が弱くても、十分な反射光量が撮像素子31に入射し、撮影した画像にベルト吸着面を写し出すことができる。
このように、ベルト吸着面付近の浮上シートが撮影した画像から検知されない結果、2番目以下の浮上シートを最上位シートと誤検知してしまうおそれがあった。具体的には、最上位シートがベルト吸着面21aの近傍から離れた位置にあるときは、撮影した画像を処理して得られた2番目の連結領域は、最上位シートに対応するが、最上位シートのが、図14のSの領域に入ると、撮影した画像から、最上位シートが十分に写し出されず、画像を処理して得られた2番目の連結領域が2番目のシートに対応するものとなってしまう。その結果、1番目の連結領域から2番目の連結領域までの画素数を換算して得られた距離が、減少から上昇に転じてしまい、実際には、最上位シートはベルト吸着面21aに吸着していないにも係わらず、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着したと誤検知してしまう。その結果、浮上を開始してから最上位紙シートがベルト吸着面21aに吸着するまでの時間が正確でなくなる。これにより、その時間に基づく風量調整が正確でなくなり、風量調整後に浮上不足や重送が発生するおそれがある。
図15は、光源32の配置位置を、ベルト吸着面に近い位置としベルト吸着面付近の浮上シートに当たる光の強度を高めるようにした一例を示す図である。
このように、光源32の配置位置を、上下方向において、ベルト吸着面に近い位置としベルト吸着面付近の浮上シートに当たる光の強度を高めることで、収容トレイ10にセットされたシートが黒色などの光反射率が低いシートであっても、撮像素子31に入射するベルト吸着面付近の浮上シートからの反射光量が十分となり、撮影された画像にベルト吸着面付近の浮上シートを写し出すことができる。これにより、撮像素子で撮影した画像から、最上位シートが吸着ベルト21のベルト吸着面に吸着したことを精度よく検知することができ、精度よく風量の調整を行なうことができる。
しかしながら、このように、光源32を上下方向において、ベルト吸着面に近い位置に配置した場合、図15(a)に示すように、光源32が、搬送路81(82)に侵入してしまう。その結果、図15(b)に示ように、吸着ベルト21によって給送されたシートが、光源32に衝突し、給送不良が生じるおそれがある。
そこで、本実施形態では、光源32を昇降可能に構成した。
図16は、光源32の昇降について説明する図である。図中矢印αは、吸引エアを示しており、図中矢印βは、浮上エアを示している。また、図中矢印γ1は、光源32の上昇示しており、図中矢印γ2は、光源2の下降を示している。
図16(a)に示すように、先の図8(a)に示す最上位シートが吸引装置の吸引領域に浮上するまでは、光源32は、デフォルトの位置に位置している。このように、光源32をデフォルトの位置に位置させることで、シート束の上部を良好に照らすことができ、撮像素子31が撮影した画像からシート束の上面が浮上最適位置するか否かを検知でき、その検知結果に基づいて、シート束の上面が浮上最適位置するように、昇降装置19を制御することができる。また、シート束近傍の浮上シートに対して良好に光を照射することができ、撮像素子31が撮影した画像からシート束近傍の浮上シートの挙動を良好に検知することができる。これにより、例えば、最上位シートが、吸引装置の吸引領域まで浮上する時間を、撮影した画像から監視し、規定時間までに吸引領域まで浮上していないときは、浮上エアやサイドエアの風量を増加するなどの制御を行うことができる。
そして、最上位シートが吸引装置の吸引力により吸着ベルトのベルト吸着面に向けて上昇する際に、図16(b)に示すように、光源32をデフォルトの位置から上昇させ、光源32の光照射範囲を上方に変更する。これにより、吸着ベルトのベルト吸着面21a付近の浮上シートに当たる光の強度を高めることができ、撮像素子31に入射する反射光量を多くすることができる。これにより、着ベルトのベルト吸着面21a付近の浮上シートを、撮影画像に良好に写し出すことができ、ベルト吸着面21aとベルト吸着面21aに吸着する前の最上シートとの距離Ltを精度よく算出することができる、これにより、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着したことを、精度よく検知することができ、浮上エアの風量の調整を精度よく行うことができる。
最上位シートがベルト吸着面に吸着したら、図16(c)に示すように、光源32を下降させて、光源32をデフォルトの位置へ戻し、搬送路81(82)から退避させる。これにより、吸着ベルト21を回転駆動してベルトに吸着したシートを給送するときに、光源32にシートが衝突するのを防止することができる。
また、光源32をデフォルトの位置へ下降させるタイミングは、浮上シャッター部材24を閉じて、浮上エアを遮断するタイミング(分離プロセス開始タイミング)に同期して下降させることが好ましい。これにより、最上位シートのベルト吸着面への吸着検知直後に、光源32を下降させることができ、分離プロセス完了時(給送プロセス開始時)には確実に、光源32を搬送路から退避させることができる。これにより、光源32が搬送路から退避するまで待ってから、吸着ベルトの駆動を開始する必要がなくなり、生産性の低下を抑制することができる。
また、分離プロセス時に撮像素子31が撮影した画像から2番目のシートが規定位置まで落下するまでの時間を監視する場合、分離プロセス開始タイミングで光源32を下降させて光源照射範囲を下方に変更することで、シート束に向けて落下してくるシートに対して、強い光を照射することができる。これにより、撮像素子31が撮影した画像に落下してくるシートを良好に写し出すことができ、撮影した画像から、2番目のシートが規制板33の先端より下方まで落下したことを良好に検知することができる。これにより、撮影した画像に基づいて、規定時間までに2番目のシートが規制板33の先端より下方まで落下していないときは、2番目のシートが浮上し過ぎているので、サイドエアを浮上エアの風量を落とす風量調整を精度よく行なうことができる。また、撮影した画像から、2番目のシートが規制板33の先端より下方まで落下したことを検知して、給送モータの駆動を開始してもよい。これにより、確実に重送を防止することができる。
次に、光源32を昇降させる光源昇降機構について説明する。
図17は、光源32を昇降させる光源昇降機構70による光源32の昇降について説明する図であり、(a)は、光源上昇時を示しており、(b)は、光源下降時を示している。また、図18は、光源32を支持する光源支持部材34を示す斜視図であり、(a)は、表面側(シート束に対向する側)を示しており、(b)は、裏側を示している。
図17に示すように、光源昇降機構70は、巻き取りモータ71と、光源支持部材34を上昇方向に付勢する圧縮スプリング73と、ワイヤー72とで主に構成されている。ワイヤー72の一端は、巻き取りモータ71のモータ軸に固定された巻き取り部71aに固定されており、他端は、図18(b)に示すように、裏側のワイヤー固定部34aに固定されている。
図17(b)に示すように、デフォルト位置である下降位置に光源32が位置しているときは、ワイヤー72は、巻き取り部71aに巻き取られている。光源32を上昇させるときは、ワイヤー72が緩む方向に巻き取りモータ71を回転させる。すると、光源支持部材34が、圧縮スプリング73の付勢力により、ワイヤー72の緩み分、上昇して、図17(a)に示すように、光源支持部材34に支持された光源32が上昇位置に上昇する。光源32を下降させる場合は、巻き取りモータ71を上記とは逆回転させて、巻き取り部71aでワイヤー72を巻き取ることで、圧縮スプリング73の付勢力に抗して光源支持部材34が下降し、光源32が下降する。
このように、ワイヤー72の巻き取りと圧縮スプリング73の付勢力とで光源32(光源支持部材34)を昇降させる構成とすることで、簡単な構成で、かつ、応答性を早くすることができる。
図19は、光源昇降機構70の変形例を、給送ユニットなどとともに示す斜視図である。
この図19の構成は、巻き取りモータ71に替えて、ソレノイド74にしたものである。この構成では、ワイヤー72の一端がソレノイド74のプランジャに固定されており、ソレノイド74をONにしてプランジャを引き込むことで、ワイヤー72を介して光源支持部材34が圧縮スプリング73の付勢力に抗して下方へ引き込まれることで、光源32が下降する。ソレノイド74をOFFにすると、圧縮スプリング73の付勢力で光源支持部材34が上昇し、光源32が上昇位置へ移動する。
図20は、給送時における各部材の動作の一例を示すタイムチャートである。
図20に示すように、光源32を図16(b)に示した上昇位置に位置させて、ベルト吸着面21a付近の浮上シートに当てる光の強度を強くし、良好にベルト吸着面21a付近の浮上シートを撮影できるようにして、撮影した画像に基づいて、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着したことを検知したら、シャッター用ソレノイド28をONにして浮上シャッター部材24を遮断する。また、浮上シャッター部材24を遮断動作に同期して、光源32を下降させる。
2番目のシートが規制板33の先端よりも下方へ落下したタイミング(最上位シートがベルト吸着面21aに吸着したことを検知してから所定のタイミング)で、吸着ベルト21の回転駆動がスタートし、1枚目のシートが給送される。給送されたシートの先端が下流の搬送ローラ対まで搬送され、シートがこの搬送ローラ対により搬送されたら、吸着ベルト21の回転駆動を停止する。吸着ベルト21の回転駆動を停止して所定時間経過したら、シャッター用ソレノイド28をOFFにして浮上シャッター部材24を開放する。シャッター用ソレノイド28をOFFにして浮上シャッター部材24を開放するタイミングは、シート載置台11に載置されているシート長に応じて変更する。
そして、浮上シャッター部材24を開いてから所定時間経過したら、光源32を上昇させる。光源32の上昇を浮上シャッター部材24の開放に同期しないのは、浮上シャッター部材24を開放して、浮上プロセスを開始するタイミングでは、光源32の搬送路に侵入位置を抜けていない場合がある。そのため、光源32の上昇タイミングを、浮上シャッター部材24を開放してから所定時間経過したタイミングとしている。また、浮上エアの吹き出しを開始してから、最上位シートが吸着ベルトに吸着するまでには、それなりの時間がある。従って、光源32の上昇が多少遅れても、最上位シートがベルト吸着面の近傍にきたときは、光源32を上昇位置に位置させることができ、ベルト吸着面21aの近傍の最上位シートに強い光を当てることができる。
図21は、光源32の昇降制御の一例を示すフロー図である。
収容トレイ10にシート束をセットしたとき、ユーザーにセットしたシート情報(シートの種類(銘柄)、シートの厚み(坪量)等)を入力させる。制御部66は、ユーザーが入力したシート情報(シートの種類)から、収容トレイ10に収容されたシート条件(反射率)を検知する(S21)。また、シート条件の判断は、これに限らず、撮像素子31で撮影した画像を処理して紙種(シートの反射率)を判断してもよい。図9を用いて説明したように、シート束の上面が浮上最適位置に位置するとき、シート束の上部が撮像素子31の撮像範囲に入っている。従って、このシート束の上部を撮像素子31で撮影した画像を図11に示すように2値化したときのシート束に対応する連結領域の大きさから、セットされたシートの反射率を推測することができる。白色など反射率の大きいシートの束が収容トレイ10にセットされているときは、撮像素子に入射する反射光が多くなるため、輝度値が、閾値を越える画素が多くなる。その結果、2値化したときに白色(輝度値255)となる画素が多くなり、シート束に対応する一番下の連結領域の面積が大きくなる。一方、黒色など反射率の小さいシートの束が収容トレイ10にセットされているときは、撮像素子31に入射する反射光が少なくなり、上記とは逆に、シート束に対応する一番下の連結領域の面積が小さくなる。従って、シート束に対応する一番下の連結領域の面積の大きさに基づいて、シートの条件(シートの反射率)を検知することができる。
収容トレイ10にセットされたシートが、黒紙の場合は、光源32の位置を上昇位置に設定し、給送時に光源32を昇降させる昇降制御を行うように設定する(S22YES→S23)。一方、収容トレイ10にセットされたシートが、白色紙の場合は、光源32を上昇位置に位置させずとも、撮像素子31に入射するベルト吸着面付近の浮上シートからの反射光量は十分であり、撮影した画像にベルト吸着面付近の浮上シートを良好に写し出すことができる。よって、この場合は、光源の位置を下降位置に設定し、給送時に光源32昇降制御を行なわない設定とする(S22NO→S24YES→S25)。
また、白色紙などの反射率の大きなシートにおいて、光源32を上昇させて、光照射範囲を上昇させると、次の課題が発生するおそれがある。すなわち、反射率の低いシートについては、光源32を上昇させて、ベルト吸着面近傍の浮上シートに当てる光の強度を強くしても、撮影した画像を2値化処理して得られたベルト吸着面近傍の最上位シートに対応する連結領域の面積は小さい。そのため、ベルト吸着面に対応する連結領域につながることがなく、ベルト吸着面が最上位シートに吸着する直前までベルト吸着面と最上位シートとの距離を算出でき、ベルト吸着面に最上位シートが吸着したことを精度よく検知することができる。
しかし、反射率の大きいシートについては、光源32を上昇させて、ベルト吸着面近傍の浮上シートに当てる光の強度を強くすると、シートの先端部分のみならず、奥側の部分も撮影した画像に写し出される。その結果、撮影した画像を2値化処理して得られたベルト吸着面近傍の最上位シートに対応する連結領域の面積が大きくなる。従って、実際には、最上位シートがベルト吸着面に吸着していなくても、撮影した画像を2値化して得られたベルト吸着面の連結領域と、最上位シートに対応する連結領域とがつながってしまい、ベルト吸着面に最上位シートが吸着したことを精度よく検知することができなくなる。
よって、収容トレイ10にセットされたシートが、白色紙の場合は、光源32を上昇させずに、下降位置に位置させる。これにより、ベルト吸着面21a付近の浮上シートの先端部分のみが、撮影画像に写し出され、撮影画像を2値化処理したときに、ベルト吸着面21a付近の最上位シートに対応する連結領域と、ベルト吸着面21aに対応する連結領域とがつながってしまうのを抑制することができ、最上位シートがベルト吸着面21aに吸着する直前まで、最上位シートとベルト吸着面21aと距離を算出することが可能となり、ベルト吸着面に最上位シートが吸着したことを精度よく検知することができる。
また、例えば、シートの色が灰色などシートの反射率が白色紙と黒紙と間のシートについては、シート条件(反射率)に応じて、光源32の位置を、上昇位置と下降位置の間に設定する(S22NO→S24NO→S26)。また、設定した位置が、光源支持部材34の一部が搬送路に侵入する位置であれば、給送時に光源昇降制御を行う設定とし、設定した位置が光源支持部材34の一部が搬送路に侵入しない位置であれば、給送時に光源昇降制御を行なわない設定とする。
また、例えば、撮像素子が撮影した画像に基づいて、シート束を浮上最適位置に上昇させる制御を行うなど、シート束の上部付近を良好に撮像する必要がある場合において、反射率低いシートのときは、光源32の位置をデフォルトの位置よりも下降させる制御を行ってもよい。
また、例えば、表面が粗い黒紙など、通常の黒紙よりもさらにシートの反射率の悪いシートが収容トレイ10にセットされた場合は、図22に示すように、光源32の光量を多くしてもよい。しかし、光源の光量を多くしすぎると、吸着ベルト21の反射率が高いため、ベルト吸着面21aの広い範囲が撮像素子31の撮影画像に写し出されてしまうおそれがある。その結果、撮影した画像を2値化処理した後の連結領域が、ベルト吸着面21aと最上位シートとが連なったひとつの領域となり、ベルト吸着面21aから最上位シートまでの距離を算出できなくなるおそれがある。従って、光源32の光量増加は、必要最小限に留めるのが好ましい。
また、本実施形態では、光源32を昇降させて、光源32の光照射範囲を上下方向に変更しているが、図23に示すように、光源32を回動させて光源の光照射方向を、図23(a)の水平方向から、図23(b)の斜め上方に変更して、光照射範囲を上下方向に変更にしてもよい。かかる構成としても、ベルト吸着面21a近傍の浮上シートに強い光を当てることができ、反射率の低いシートでも、ベルト吸着面21a近傍の浮上シートを、撮像素子31が撮影した画像に写し出すことができる。
上述した実施形態では、画像形成装置にオプションで取り付けられるシート給送装置200に本発明を適用した例について説明したが、画像形成装置が備える給送部114にも本発明を適用することができる。また、原稿自動搬送装置140における原稿給送部に、本発明を適用してもよい。
また、本実施形態では、浮上した最上位シートを吸着ベルトに吸着させて吸着力により吸着ベルトの回転駆動で最上位シートを給送しているが、浮上エアにより最上位シートをピックアップローラに押し当てて、ピックアップローラと最上位シートとの摩擦力によりピックアップローラの回転駆動で最上位シートを給送してもよい。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
シート載置台11などのシート積載部に積載されたシート束にエアを吹き付けてシート束の上部のシートを浮上させる送風装置17などのエア吹き付け手段と、浮上した最上位シートを給送する給送ユニット20など給送手段と、エア吹き付け手段により浮上したシートを撮像する撮像素子31などの撮像手段と、浮上したシートを照らす光源32などの照明手段とを備えたシート給送装置200において、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させる変更手段を備えた。
LEDなどの照明手段は、光照射範囲の中央である指向角0°(照明手段の光照射方向)が最も照射強度が強く、指向角度が大きくなるほど、照射強度が弱くなる。そのため、従来のように、照明手段の光照射方向がシートの浮上範囲(シート束の上面から給送手段の給送面の間)の上下方向中央となるように、照明手段を配置したものでは、シートの浮上範囲の上下方向中央付近の浮上シートには、強い光が当たり、給送手段の給送面付近の浮上シートに当たる光の強度は弱い。白色などの反射率の高いシートであれば、給送面付近の浮上シートに当たる光の強度が弱くても、撮像手段に十分な反射光が入射し、撮影した画像に給送面付近の浮上シートを写し出すことができる。しかし、黒色などの反射率の低い条件のシートの場合は、撮像手段に十分な反射光が入射せず、撮影した画像に給送面付近の浮上シートが写し出されないおそれがあった。その結果、実際には、給送面付近まで浮上している最上位シートが、撮影した画像に写し出されず、2番目の浮上シートを最上位シートと誤検知してしまうおそれがあった。
また、照射強度の強い光照射範囲の中央を給送面付近に固定し、給送面付近の浮上シートに当たる光の強度を強くすることが考えられる。しかしながら、白色などの反射率の高いシートの場合は、給送面付近のシートについて先端部分のみならず、先端から奥の部分も撮影画像に写し出されてしまう。その結果、給送面と給送面付近のシートとの境が撮影した画像から判別し難くなり、給送面付近まで浮上した最上位シートが撮影した画像から判別できなくなるおそれがある。これにより、給送面付近まで浮上した最上位シートを給送面と誤検知し、2番目の浮上シートを最上位シートと誤検知してしまうおそれがある。
そこで、態様1では、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させる変更手段を設けた。これにより、照明手段の光照射範囲を上方に変更することで、照射強度の強い光照射範囲の中央を、給送面付近にすることができる。これにより、給送面付近の浮上シートに当たる光の強度を強くすることができ、黒色などの反射率の低い条件のシートがシート積載部に載置されても、給送面付近の浮上シートを撮影した画像に写し出すことができる。これにより、黒色などの反射率の低い条件のシートであっても、撮影した画像から最上位の浮上シートの位置を精度よく検知することができる。
一方、白色などの反射率の高いシートが積載されたときは、照明手段の光照射範囲を下方にして、給送面付近の浮上シートに当たる光の強度を弱くすることができる。これにより、給送面付近の浮上シートの先端部分のみを撮影画像に写し出すことができる。これにより、白色などの反射率の高い条件のシートであっても、撮影した画像から最上位の浮上シートの位置を精度よく検知することができる。
このように、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させることで、シート反射率によらず、給紙面付近に浮上した最上位シートの位置を精度よく検知することができる。
(態様2)
態様1において、変更手段は、光源32などの照明手段を昇降させる光源昇降機構70などの昇降機構を備え、昇降機構により照明手段を昇降させることで、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更する。
これによれば、実施形態で説明するように、簡単な構成で、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することができる。
(態様3)
態様2において、光源昇降機構70などの昇降機構は、光源32などの照明手段を上下方向の一方に付勢する圧縮スプリング73などの付勢手段と、一端が照明手段に接続されたワイヤーを、付勢手段の付勢方向とは逆方向に巻き取る巻き取りモータなどの巻き取り手段とを備える。
これによれば、実施形態で説明したように、簡単な構成で昇降の応答性を早めることができる。
(態様4)
態様2または3において、光源昇降機構70などの昇降機構は、送風装置17などのエア吹き付け手段によってシート束の上部のシートを浮上させてから所定のタイミングで光源32などの照明手段を上昇させて照明手段の光照射範囲を上方に変更し、給送ユニット20などの給送手段によりシートを給送するタイミングまでに、照明手段を下降させる。
これによれば、実施形態で説明したように、最上位シートが給送手段に接触したことを良好に検知することができ、かつ、シートの給送時にシートが光源32に衝突するのを防止することができる。
(態様5)
態様4において、送風装置17などの吹き付け手段は、エアの吹き付けを遮断する浮上シャッター部材24などのシャッター部材を備えており、光源32などの前記照明手段を下降させるタイミングを、シャッター部材がエアの吹き付けを遮断するタイミングに同期させた。
これによれば、実施形態で説明したように、シャッター部材がエアの吹き付けを遮断して、2番目の浮上シートが、給送手段の吸着面に吸着した最上位シートから所定距離離す分離プロセスが完了までに光源32などの照明手段を、下降位置に位置させることができる。これにより、生産性を落とすことなく、シートが光源32にぶつかるのを防止することができる。
(態様6)
態様1乃至5いずれかにおいて、変更手段は、シート載置台11などのシート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更する。
これによれば、図21を用いて説明したように、白色紙などの反射率の大きい条件のシートの場合、照明手段の光照射範囲を上昇させると、給送手段近傍のシートから撮像手段に入射する反射光量が多くなりすぎて、給送手段の給送面と最上位シートとの区別が、撮影した画像から判別し難くなるおそれがあり、最上位シートの位置を精度よく検知できないおそれがある。従って、シート載置台11などのシート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することが、シートの条件によらず、最上位シートの位置を精度よく検知することができる。
(態様7)
態様1乃至6いずれかにおいて、シート載置台11などのシート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、光源32などの照明手段の光量を変更する。
これによれば、図22を用いて説明したように、照明手段の光照射範囲を上方に変更しても、シートの反射率によっては、良好にベルト吸着面付近の浮上シートを、撮像手段により撮像されないことがある。よって、シート載置台11などのシート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、照明手段の光量も変更することで、シートの条件によらず、最上位シートの位置を精度よく検知することができる。
(態様8)
態様1乃至7いずれかにおいて、撮像素子31などの撮像手段が撮影した画像に基づいて、給送ユニット20などの給送手段による最上位シートの給送を制御する制御部66を備える。
これによれば、図20などを用いて説明したように、撮像素子31などの撮像手段が撮影した画像に基づいて、最上位シートが給送ユニット20などの給送手段のベルト吸着面に吸着したことを検知してから、最上位シートの給送を行なうことができ給送不良が発生するのを抑制することができる。
(態様9)
シートに画像を形成する画像形成部110などの画像形成手段と、画像形成手段へ向けてシートを給送するシート給送装置とを備えた画像形成装置において、
シート給送装置として、態様1乃至8いずれかのシート給送装置を用いた。
これによれば、シートを良好に給送することができる。
2 :光源
10 :収容トレイ
11 :シート載置台
12 :フロント送風装置
13 :サイドフェンス
14 :サイド送風装置
14a :サイドブロワ
15 :浮上ブロワ
16 :分離ブロワ
17 :送風装置
19 :昇降装置
20 :給送ユニット
21 :吸着ベルト
21a :ベルト吸着面
23 :吸引装置
24 :浮上シャッター部材
28 :シャッター用ソレノイド
29 :スプリング
30 :撮像装置
31 :撮像素子
32 :光源
33 :規制板
34 :光源支持部材
34a :ワイヤー固定部
65 :昇降駆動モータ
66 :制御部
68 :給送モータ
69 :画像処理部
70 :光源昇降機構
71 :巻き取りモータ
71a :巻き取り部
72 :ワイヤー
73 :圧縮スプリング
74 :ソレノイド
81 :上搬送路
82 :下搬送路
100 :画像形成装置
110 :画像形成部
114 :給送部
122 :表示部
123 :操作パネル
124 :操作部
P :シート束
P1 :最上位シート
P2 :2番目のシート
特許第6145793号公報

Claims (9)

  1. シート積載部に積載されたシート束にエアを吹き付けて前記シート束の上部のシートを浮上させるエア吹き付け手段と、
    浮上した最上位シートを給送する給送手段と、
    エア吹き付け手段により浮上したシートを撮像する撮像手段と、
    前記浮上したシートを照らす照明手段とを備えたシート給送装置において、
    前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させる変更手段を備え
    前記変更手段は、前記シート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することを特徴とするシート給送装置。
  2. 請求項1に記載のシート給送装置において、
    前記変更手段は、前記照明手段を昇降させる昇降機構を備え、前記昇降機構により前記照明手段を昇降させることで、前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することを特徴とするシート給送装置。
  3. 請求項2に記載のシート給送装置において、
    前記昇降機構は、前記照明手段を上下方向の一方に付勢する付勢手段と、一端が照明手段に接続されたワイヤーを、前記付勢手段の付勢方向とは逆方向に巻き取る巻き取り手段とを備えることを特徴とするシート給送装置。
  4. シート積載部に積載されたシート束にエアを吹き付けて前記シート束の上部のシートを浮上させるエア吹き付け手段と、
    浮上した最上位シートを給送する給送手段と、
    エア吹き付け手段により浮上したシートを撮像する撮像手段と、
    前記浮上したシートを照らす照明手段とを備えたシート給送装置において、
    前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更させる変更手段を備え、
    前記変更手段は、前記照明手段を上下方向の一方に付勢する付勢手段と、一端が前記照明手段に接続されたワイヤーを、前記付勢手段の付勢方向とは逆方向に巻き取る巻き取り手段とを有し、前記照明手段を昇降させる昇降機構を備え、前記昇降機構により前記照明手段を昇降させることで、前記照明手段の光照射範囲を上下方向に変更することを特徴とするシート給送装置。
  5. 請求項2乃至4いずれか一項に記載のシート給送装置において、
    前記昇降機構は、前記エア吹き付け手段によって前記シート束の上部のシートを浮上させてから、所定のタイミングで前記照明手段を上昇させて前記照明手段の光照射範囲を上方に変更し、前記給送手段によりシートを給送するタイミングまでに、前記照明手段を下降させることを特徴とするシート給送装置。
  6. 請求項5に記載のシート給送装置において、
    前記エア吹き付け手段は、前記エアの吹き付けを遮断するシャッター部材を備えており、
    前記照明手段を下降させるタイミングを、前記シャッター部材が前記エアの吹き付けを遮断するタイミングに同期させたことを特徴とするシート給送装置
  7. 求項1乃至6いずれか一項に記載のシート給送装置において、
    前記シート積載部に積載されたシートの条件に基づいて、前記照明手段の光量を変更することを特徴とするシート給送装置。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載のシート給送装置において、
    前記撮像手段が撮影した画像に基づいて、前記給送手段による最上位シートの給送を制御する制御部を備えることを特徴とするシート給送装置。
  9. シートに画像を形成する画像形成手段と、画像形成手段へ向けてシートを給送するシート給送装置とを備えた画像形成装置において、
    上記シート給送装置として、請求項1乃至8いずれか一項に記載のシート給送装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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