JP7264055B2 - 真正性判定用ビュワー - Google Patents

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Description

本発明は、真正性判定用ビュワーに関する。
真正であることが求められる物品の表面に、物品の偽造防止のために、容易に複製できないマーキングを形成することがある。このようなマーキングのための材料の一つとして、コレステリック規則性を有する樹脂(以下、適宜「コレステリック樹脂」ということがある。)が知られている。
コレステリック樹脂は、通常、円偏光分離機能を有する。この「円偏光分離機能」とは、右円偏光及び左円偏光のうちの一方の円偏光を透過させ、他方の円偏光の一部又は全部を反射させる機能を意味する。コレステリック樹脂による反射は、円偏光を、そのキラリティを維持したまま反射する。また、このように円偏光分離機能が発揮される波長範囲を、「選択反射帯域」ということがある。
よって、コレステリック樹脂を用いて形成されたマーキングは、右円偏光板によって観察した場合と、左円偏光板によって観察した場合とで、異なる像が現れる。そこで、前記の像の違いにより、真正性の判定を行うことができる(特許文献1参照)。
特許第3821940号公報
前記のような真正性の判定のための観察は、従来、右円偏光板及び左円偏光板を備えたビュワーを用いて行われていた。具体的には、右円偏光板及び左円偏光板を、メガネのレンズのように別々に備えたビュワーを用いることが一般的であった。
ところが、右円偏光板及び左円偏光板を別々に備えるビュワーは、円偏光板2枚分の面積が要求されるので、サイズが大きく、取り扱い性に改善の余地があった。
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたもので、サイズの小型化が可能な真正性判定用ビュワーを提供することを目的とする。
本発明者は、前記の改題を解決するべく鋭意検討した。その結果、本発明者は、直線偏光子の表裏に、直線偏光子の偏光透過軸と位相差フィルムの遅相軸とが非平行となるように位相差フィルムを設けることにより、円偏光板1枚分の面積のビュワーを実現できることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のものを含む。
〔1〕 第一位相差フィルムと、直線偏光子と、第二位相差フィルムとを、この順に備え、
前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第一位相差フィルムの遅相軸とが、非平行であり、
前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第二位相差フィルムの遅相軸とが、非平行である、真正性判定用ビュワー。
〔2〕 第一位相差フィルムの遅相軸と第二位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、0°±2°である、〔1〕に記載の真正性判定用ビュワー。
〔3〕 前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第一位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、45°±2°であり、
前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第二位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、45°±2°である、〔1〕又は〔2〕に記載の真正性判定用ビュワー。
〔4〕 前記第一位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、90nm以上150nm以下であり、
前記第二位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、90nm以上150nm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれか一項に記載の真正性判定用ビュワー。
〔5〕 前記第一位相差フィルム及び第二位相差フィルムが、逆波長分散性を有する、〔1〕~〔4〕のいずれか一項に記載の真正性判定用ビュワー。
〔6〕 前記第一位相差フィルム、第三位相差フィルム、前記直線偏光子、第四位相差フィルム、及び前記第二位相差フィルムを、この順に備える、〔1〕~〔5〕のいずれか一項に記載の真正性判定用ビュワー。
〔7〕 前記第一位相差フィルム及び前記第二位相差フィルムが、1/4波長板として機能でき、
前記第三位相差フィルム及び前記第四位相差フィルムが、1/2波長板として機能できる、〔6〕に記載の真正性判定用ビュワー。
〔8〕 前記第三位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、240nm以上300nm以下であり、
前記第四位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、240nm以上300nm以下である、〔6〕又は〔7〕に記載の真正判定用ビュワー。
本発明の真正性判定用ビュワーは、サイズの小型化が可能である。
図1は、本発明の第一実施形態に係る真正性判定用ビュワーを模式的に示す断面図である。 図2は、本発明の第一実施形態に係る真正性判定用ビュワーを分解して模式的に示す分解斜視図である。 図3は、ある対象物にコレステリック樹脂を用いてマーキングを形成して得た物品の例を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の第二実施形態に係る真正性判定用ビュワーを模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の第二実施形態に係る真正性判定用ビュワーを分解して模式的に示す分解斜視図である。
以下、実施形態及び例示物を示して本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態及び例示物に限定されるものでは無く、本発明の請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において、任意に変更して実施できる。
以下の説明において、フィルムの遅相軸とは、別に断らない限り、当該フィルムの面内における遅相軸を表す。
以下の説明において、複数のフィルム又は偏光子を備える部材における各フィルム又は偏光子の光学軸(偏光吸収軸、偏光透過軸、遅相軸等)がなす角度は、別に断らない限り、厚み方向から見たときの角度を表す。また、ここでいう厚み方向は、これらフィルム又は偏光子の厚み方向であり、通常、ビュワーの厚み方向に一致する。
以下の説明において、「偏光板」及び「波長板」とは、別に断らない限り、剛直な部材だけでなく、例えば樹脂製のフィルムのように可撓性を有する部材も含む。
以下の説明において、フィルムの面内レターデーションReは、別に断らない限り、Re=(nx-ny)×dで表される値である。ここで、nxは、フィルムの厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、フィルムの前記面内方向であってnxの方向に直交する方向の屈折率を表す。dは、フィルムの厚みを表す。
[1.第一実施形態]
図1は、本発明の第一実施形態に係る真正性判定用ビュワー100を模式的に示す断面図である。また、図2は、本発明の第一実施形態に係る真正性判定用ビュワー100を分解して模式的に示す分解斜視図である。図2において、第一位相差フィルム110及び第二位相差フィルム130には、直線偏光子120の偏光透過軸A120に平行な方向を一点鎖線の矢印A10及びA20で示す。
図1に示すように、本発明の第一実施形態としてのビュワー100は、第一位相差フィルム110と、直線偏光子120と、第二位相差フィルム130とを、厚み方向においてこの順に備える。
図2に示すように、直線偏光子120は、偏光透過軸A120を有し、偏光透過軸A120と平行な振動方向を有する直線偏光を透過させ、偏光透過軸A120と非平行な振動方向を有する直線偏光を遮ることができる。ここで、直線偏光の振動方向とは、直線偏光の電場の振動方向を意味する。
図1に示すように、第一位相差フィルム110は、直線偏光子120の一側に設けられた位相差フィルムである。図2に示すように、第一位相差フィルム110は、遅相軸A110を有する。真正性の判定を可能にする観点から、第一位相差フィルム110の遅相軸A110は、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行である。
第一位相差フィルム110の遅相軸A110と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ10は、好ましくは45°±2°、より好ましくは45°±1°、特に好ましくは45°±0.5°である。これにより、ビュワー100の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、真正性の判定を容易に行うことができる。
第一位相差フィルム110は、位相差フィルムであるので、面内レターデーションを有する。第一位相差フィルム110の具体的な面内レターデーションは、真正性の判定に用いる光の波長において、ビュワー100に進入する円偏光を真正性の判定が可能な直線偏光又は楕円偏光に変換できるように設定されることが好ましい。前記の「真正性の判定に用いる光の波長」とは、具体的には、ビュワー100を用いて観察するマーキングに含まれるコレステリック樹脂の選択反射帯域の波長を表す。よって、第一位相差フィルム110の具体的な面内レターデーションは、マーキングに含まれるコレステリック樹脂の選択反射帯域において第一位相差フィルム110が1/4波長板として機能できるように設定されることが好ましい。
特に望ましい態様では、第一位相差フィルム110の面内レターデーションは、測定波長550nmにおいて、好ましくは90nm以上、より好ましくは95nm以上、特に好ましくは100nm以上であり、好ましくは150nm以下、より好ましくは145nm以下、特に好ましくは140nm以下である。測定波長550nmにおいて前記範囲の面内レターデーションを有する位相差フィルムは、通常、可視波長領域において1/4波長板として機能できる。よって、このような第一位相差フィルム110を用いることにより、可視波長範囲において使用可能なビュワー100を実現できる。
また、第一位相差フィルム110は、逆波長分散性を有することが好ましい。ここで、逆波長分散性とは、測定波長450nm及び550nmにおける面内レターデーションRe(450)及びRe(550)が、下記式(1)を満たすことをいう。
Re(450)<Re(550) (1)
逆波長分散性を有する位相差フィルムは、広い波長範囲においてその光学的機能を発揮できる。よって、逆波長分散性を有する第一位相差フィルム110を用いることにより、広い波長範囲において使用可能なビュワー100を実現できる。
図1に示すように、第二位相差フィルム130は、直線偏光子120の他側に設けられた位相差フィルムである。図2に示すように、第二位相差フィルム130は、遅相軸A130を有する。第二位相差フィルム130の遅相軸A130は、真正性の判定を可能にする観点から、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行である。
また、第二位相差フィルム130の遅相軸A130は、第一位相差フィルム110の遅相軸A110と実質的に平行であることが好ましい。具体的には、第一位相差フィルム110の遅相軸A110と第二位相差フィルム130の遅相軸A130とがなす角度(図示せず)が、好ましくは0°±2°、より好ましくは0°±1°、特に好ましくは0°±0.5°である。これにより、ビュワー100の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、ビュワー100を用いた真正性の判定を容易に行うことができる。
さらに、第二位相差フィルム130の遅相軸A130と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ20は、第一位相差フィルム110の遅相軸A110と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ10の範囲として説明したのと同じ範囲にあることが好ましい。この際、角度θ10と角度θ20とは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。これにより、ビュワー100の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、ビュワー100を用いた真正性の判定を容易に行うことができる。
第二位相差フィルム130の面内レターデーションは、第一位相差フィルム110の面内レターデーションの範囲として説明したのと同じ範囲にあることが好ましい。この際、第一位相差フィルム110の面内レターデーションと第二位相差フィルム130の面内レターデーションとは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。
さらに、広い波長範囲において使用可能なビュワー100を実現する観点から、第二位相差フィルム130は、逆波長分散性を有することが好ましい。
前記のビュワー100は、当該ビュワー100を光が透過する向きに応じて、ビュワー100によって遮られる円偏光が右円偏光と左円偏光とで切り替えられる。よって、このビュワー100を用いれば、コレステリック樹脂で形成されたマーキングを利用した真正性の判定を行うことができる。
以下、ビュワー100を用いた真正性の判定方法を、例を示して説明する。図3は、ある対象物210にコレステリック樹脂を用いてマーキング220を形成して得た物品200の例を模式的に示す断面図である。この図3では、対象物210及びマーキング220において反射する光の経路を概略的に示す。なお、実際の物品では、下記に説明する以外にも、様々な光の吸収及び反射が発生しうるが、以下の説明では、作用の説明の便宜上、主な光の経路を概略的に説明する。また、図3に示す例では、可視光領域において右円偏光の一部(具体的には、選択波長領域の光)を反射させ、右円偏光の残りの一部及び左円偏光の全部を透過させるコレステリック樹脂で形成されたマーキング220を設けている。
図3に示す物品200のマーキング220の上面に、右円偏光を含む光Lが入射した場合、右円偏光の一部はマーキング220で反射されて反射光LRとなり、残りは透過光LLとなる。ここで、反射は、マーキング220の表面だけでなく内部でも発生しうるが、模式的な表現として、図3では、反射はマーキング220の表面において発生しているものとして図示する。
この際、マーキング220を、ビュワー100を通して観察する。観察は、通常、ビュワー100の表裏の向きを変えて複数回行う。具体的には、観察を、下記(i)の向きと下記(ii)の向きとで行う。
(i)マーキング220からの反射光LRが、第一位相差フィルム110、直線偏光子120及び第二位相差フィルム130の順に透過する向き。
(ii)マーキング220からの反射光LRが、第二位相差フィルム130、直線偏光子120及び第一位相差フィルム110の順に透過する向き。
このような観察を行った場合、右円偏光としての反射光LRは、前記(i)及び(ii)の一方の向きでの観察ではビュワー100を透過する。例えば、図3に示す例では、第一位相差フィルム110に進入した反射光LRは、第一位相差フィルム110によって直線偏光子120の偏光透過軸A120に平行な振動方向を有する直線偏光に変換され、直線偏光子120を透過し、更に第二位相差フィルム130を透過できる。
しかし、右円偏光としての反射光LRは、前記(i)及び(ii)の他方の向きでの観察では、ビュワー100によって遮られる。例えば、図3に示す例では、第二位相差フィルム130に進入した反射光LRは、第二位相差フィルム130によって直線偏光子120の偏光透過軸A120に垂直な振動方向を有する直線偏光に変換されるので、直線偏光子120で遮られる。
したがって、前記の観察によれば、前記(i)の向きで観察される像と(ii)の向きで観察される像とが異なる。具体的には、前記(i)及び(ii)の一方の向きでの観察によれば、マーキング220からの反射光LRによる像が見えるので、マーキング220を見ることができる。しかし、前記(i)及び(ii)の他方の向きでの観察によれば、マーキング220からの反射光LRによる像が見え難いので、マーキング220が見え難いか、見えない(この場合、通常は、対象物210のみが観察される)。したがって、ビュワー100を用いて前記のような像の差が観察された場合、マーキング220を有する物品200は真正なものであると判定できる。また、このような像の差が観察されない場合、その物品は、非真正なものであると判断することができる。
なお、前記の説明では、反射光LRの全部を透過又は遮断可能なビュワー100を例に示したが、真正性の判定が可能な限り、反射光LRの一部を透過又は遮断可能なビュワー100を用いて判定を行ってもよい。
上述したように、ビュワー100は、表裏の向きによって、遮る円偏光を右円偏光と左円偏光とで切り替えることができる。よって、右円偏光板と左円偏光板とを別々に備えていた従来のビュワーと異なり、円偏光板1枚の面積で使用可能であるので、小型化が可能である。そして、このように小型化が可能であるので、その取り扱い性を改善することができる。
さらに、本実施形態では、右円偏光の遮断と左円偏光の遮断とを、従来のように別々の円偏光板で行うのではなく、共通のビュワー100によって行っている。よって、真正でない物品を真正であるかのように見せる細工をビュワーに施すことが難しく、真正性の判定の信頼性を高めることが可能である。
[2.第二実施形態]
上述した第一実施形態では、直線偏光子の両側に位相差フィルム(第一位相差フィルム及び第二位相差フィルム)を1枚ずつ備えたビュワーを示して説明した。しかし、ビュワーは、直線偏光子の両側に複数枚の位相差フィルムを備えていてもよい。以下、その実施形態を示して説明する。
図4は、本発明の第二実施形態に係る真正性判定用ビュワー300を模式的に示す断面図である。また、図5は、本発明の第二実施形態に係る真正性判定用ビュワー300を分解して模式的に示す分解斜視図である。図5において、第一のλ/4フィルム310、第一のλ/2フィルム320、第二のλ/2フィルム330、及び、第二のλ/4フィルム340には、直線偏光子120の偏光透過軸A120に平行な方向を一点鎖線の矢印A30、A40、A50及びA60で示す。
図4に示すように、本発明の第二実施形態としてのビュワー300は、1/4波長板として機能できる第一位相差フィルムとしての第一のλ/4フィルム310と、1/2波長板として機能できる第三位相差フィルムとしての第一のλ/2フィルム320と、直線偏光子120と、1/2波長板として機能できる第四位相差フィルムとしての第二のλ/2フィルム330と、1/4波長板として機能できる第二位相差フィルムとしての第二のλ/4フィルム340とを、厚み方向においてこの順に備える。
図5に示すように、第一のλ/4フィルム310は、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行な遅相軸A310を有する位相差フィルムである。第一のλ/4フィルム310の面内レターデーションは、マーキングに含まれるコレステリック樹脂の選択反射帯域において第一のλ/4フィルム310が1/4波長板として機能できるように設定される。第一のλ/4フィルム310の具体的な面内レターデーションの範囲は、第一実施形態において1/4波長板として機能できる第一位相差フィルム110の面内レターデーションの範囲と同じ範囲に設定できる。
第一のλ/2フィルム320は、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行な遅相軸A320を有する位相差フィルムである。第一のλ/2フィルム320の面内レターデーションは、マーキングに含まれるコレステリック樹脂の選択反射帯域において第一のλ/2フィルム320が1/2波長板として機能できるように設定される。第一のλ/2フィルム320の具体的な面内レターデーションの範囲は、測定波長550nmにおいて、好ましくは240nm以上、より好ましくは250nm以上であり、好ましくは300nm以下、より好ましくは280nm以下、特に好ましくは265nm以下である。
さらに、第一のλ/4フィルム310の遅相軸A310と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ30、及び、第一のλ/2フィルム320の遅相軸A320と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ40は、下記の要件(A)又は(B)を満たす。
(A)角度θ30が15°±10°であり、且つ、角度θ40が75°±5°である。
(B)角度θ30が75°±10°であり、且つ、角度θ40が15°±5°である。
要件(A)を詳細に説明すると、角度θ30は、通常15°±10°、好ましくは15°±5°、より好ましくは15°±2°である。また、角度θ40は、通常75°±5°、好ましくは75°±3°、より好ましくは75°±2°である。
また、要件(B)を詳細に説明すると、角度θ30は、通常75°±10°、好ましくは75°±5°、より好ましくは75°±2°である。また、角度θ40は、通常15°±5°、好ましくは15°±3°、より好ましくは15°±2°である。
前記のような第一のλ/4フィルム310及び第一のλ/2フィルム320の組み合わせは、ビュワー300に進入する広い波長範囲の円偏光を真正性の判定が可能な直線偏光又は楕円偏光に変換できる広帯域1/4波長板350として機能できる。
図5に示すように、第二のλ/2フィルム330は、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行な遅相軸A330を有する位相差フィルムである。第二のλ/2フィルム330の面内レターデーションは、通常、第一のλ/2フィルム320の面内レターデーションの範囲として説明したのと同じ範囲にある。この際、第一のλ/2フィルム320の面内レターデーションと第二のλ/2フィルム330の面内レターデーションとは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。
第二のλ/4フィルム340は、直線偏光子120の偏光透過軸A120に非平行な遅相軸A340を有する位相差フィルムである。第二のλ/4フィルム340の面内レターデーションは、通常、第一のλ/4フィルム310の面内レターデーションの範囲として説明したのと同じ範囲にある。この際、第一のλ/4フィルム310の面内レターデーションと第二のλ/4フィルム340の面内レターデーションとは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。
さらに、第二のλ/2フィルム330の遅相軸A330と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ50は、通常、第一のλ/2フィルム320の遅相軸A320と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ40の範囲として説明したのと同じ範囲にある。また、第二のλ/4フィルム340の遅相軸A340と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ60は、第一のλ/4フィルム310の遅相軸A310と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ30の範囲として説明したのと同じ範囲にある。よって、第二のλ/2フィルム330の遅相軸A330と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ50、及び、第二のλ/4フィルム340の遅相軸A340と直線偏光子120の偏光透過軸A120とがなす角度θ60は、下記の要件(C)又は(D)を満たす。
(C)角度θ50が75°±5°であり、且つ、角度θ60が15°±10°である。
(D)角度θ50が15°±5°であり、且つ、角度θ60が75°±10°である。
前記のような第二のλ/2フィルム330及び第二のλ/4フィルム340の組み合わせは、ビュワー300に進入する広い波長範囲の円偏光を真正性の判定が可能な直線偏光又は楕円偏光に変換できる広帯域1/4波長板360として機能できる。
角度θ30と角度θ60とは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。また、角度θ40と角度θ50とは、異なっていてもよいが、同一であることが特に好ましい。これにより、ビュワー300の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、ビュワー300を用いた真正性の判定を容易に行うことができる。
さらに、第二のλ/2フィルム330の遅相軸A330は、第一のλ/2フィルム320の遅相軸A320と実質的に平行であることが好ましい。具体的には、第一のλ/2フィルム320の遅相軸A320と第二のλ/2フィルム330の遅相軸A330とがなす角度(図示せず)が、好ましくは0°±2°、より好ましくは0°±1°、特に好ましくは0°±0.5°である。これにより、ビュワー300の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、ビュワー300を用いた真正性の判定を容易に行うことができる。
また、第二のλ/4フィルム340の遅相軸A340は、第一のλ/4フィルム310の遅相軸A310と実質的に平行であることが好ましい。具体的には、第一のλ/4フィルム310の遅相軸A310と第二のλ/4フィルム340の遅相軸A340とがなす角度(図示せず)が、好ましくは0°±2°、より好ましくは0°±1°、特に好ましくは0°±0.5°である。これにより、ビュワー300の表裏の向きを変えた観察においてみられる像の差を明確にし易いので、ビュワー300を用いた真正性の判定を容易に行うことができる。
前記のビュワー300は、第一実施形態で説明したビュワー100と同様に、当該ビュワー300を光が透過する向きに応じて、ビュワー300によって遮られる円偏光が右円偏光と左円偏光とで切り替えられる。よって、このビュワー300を用いれば、第一実施形態で説明したビュワー100と同じ方法により、コレステリック樹脂で形成されたマーキングを利用した真正性の判定を行うことができる。そして、このビュワー300は、第一実施形態で説明したビュワー100と同様に小型化が可能であり、更に、第一実施形態で説明したビュワー100と同様の効果を得ることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態から更に変更して実施してもよい。
例えば、ビュワーには、直線偏光子及び位相差フィルム以外に任意の要素を設けてもよい。任意の要素としては、例えば、粘着剤層、接着剤層、ハードコート層等が挙げられる。さらに、例えば、ビュワーは、任意の要素として、直線偏光子及び位相差フィルムを支持するフレームを備えていてもよい。例えば、直線偏光子及び位相差フィルムの縁部にフレームを備えるビュワーは、前記フレームを把持して取り扱いできるので、直線偏光子及び位相差フィルムの傷付きを抑制できる。
フレームには、ビュワーに関する説明が表示されていてもよい。例えば、フレームに、ビュワーを通してマーキングがどのように見えるかの説明を表示してもよい。
具体例を挙げると、フレームの一部に、マーキングからの反射光がビュワーを透過できることを示す第一の説明(例えば、「明」等)を表示しうる。この第一の説明は、ビュワーの表裏の向きが、マーキングからの反射光がビュワーを透過できるように調整された場合に、使用者の視野に入るフレームの部分に表示しうる。また、フレームの別の一部に、マーキングからの反射光がビュワーで遮られることを示す第二の説明(例えば、「暗」等)を表示しうる。この第二の説明は、ビュワーの表裏の向きが、マーキングからの反射光がビュワーで遮られるように調整された場合に、使用者の視野に入るフレームの部分に表示しうる。このような具体例に係るフレームを用いた場合、ビュワーの使用方法を使用者が容易に理解できる。
さらに、例えば、ビュワーは、任意の要素として、当該ビュワーを任意の物品に取り付けるための取付具を備えていてもよい。取付具としては、例えば、紐、ピン、クリップ等が挙げられる。ビュワーへ取付具を設ける方法は、任意である。例えば、取付具は、直線偏光子、位相差フィルム又はフレームに接着して設けてもよい。また、例えば、取付具は、直線偏光子、位相差フィルム又はフレームにホッチキス止めして設けてもよい。さらに、例えば、直線偏光子、位相差フィルム又はフレームに穴を形成し、この穴に紐等の取付具を通して当該取付具を設けてもよい。このような取付具を用いれば、マーキングが形成された対象物にビュワーを取り付けることができる。よって、対象物とビュワーとを組み合わせて販売することが可能であるので、市場へのビュワーの流通を促進することができる。
[直線偏光子]
直線偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール、部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の適切なビニルアルコール系重合体のフィルムに、ヨウ素及び二色性色素等の二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適切な処理を適切な順序及び方式で施したフィルムを用いうる。中でも、耐熱性を向上させる観点では、二色性色素を含む直線偏光子が好ましい。また、直線偏光子は、偏光度に優れるものが好ましい。直線偏光子の厚みは、5μm~80μmが一般的であるが、これに限定されない。
[位相差フィルム]
上述した位相差フィルムとしては、例えば、延伸フィルムを用いることができる。延伸フィルムは、樹脂フィルムを延伸して得られるフィルムであり、樹脂の種類、延伸条件、厚み等の要素を適切に調整することで、任意の面内レターデーションを得ることができる。
樹脂としては、通常、熱可塑性樹脂を用いる。この熱可塑性樹脂は、重合体と、必要に応じて任意の成分を含みうる。重合体としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリアリレート、ポリエチレン、ポリフェニレンエーテル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、及び脂環式構造含有重合体などが挙げられる。また、重合体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。中でも、透明性、低吸湿性、寸法安定性及び加工性の観点から、脂環式構造含有重合体が好適である。脂環式構造含有重合体は、主鎖及び/又は側鎖に脂環式構造を有する重合体であり、例えば、特開2007-057971号公報に記載のものを用いうる。
位相差フィルムとしての延伸フィルムは、前記の樹脂から樹脂フィルムを製造した後で、その樹脂フィルムに延伸処理を施して、製造できる。
樹脂フィルムの製造方法としては、例えば、キャスト成形法、インフレーション成形法、押出成形法などが挙げられ、中でも押出成形法が好ましい。
延伸処理は、例えば、ロール方式、フロート方式、テンター方式などの方式で行うことができる。延伸処理において、延伸方向は、延伸フィルムの遅相軸が所望の方向となるように、適切に設定することが好ましい。よって、延伸処理は、延伸フィルムに発現させたい遅相軸の方向に応じて、樹脂フィルムの幅方向への延伸(横延伸)であってもよく、長手方向への延伸(縦延伸)であってもよく、幅方向でも長手方向でもない斜め方向への延伸であってもよく、これらを組み合わせた延伸であってもよい。
延伸温度及び延伸倍率は、所望の面内レターデーションが得られる範囲で任意に設定しうる。具体的な範囲を挙げると、延伸温度は、好ましくはTg-30℃以上、より好ましくはTg-10℃以上であり、好ましくはTg+60℃以下、より好ましくはTg+50℃以下である。また、延伸倍率は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、特に好ましくは1.5倍以上であり、好ましくは30倍以下、より好ましくは10倍以下、特に好ましくは5倍以下である。ここで、Tgは、樹脂のガラス転移温度を表す。
延伸フィルムの厚みは、特段の制限は無いが、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、特に好ましくは20μm以上であり、好ましくは1mm以下、より好ましくは500μm以下、特に好ましくは200μm以下である。
位相差フィルムとしては、例えば、液晶硬化層を含むフィルムを用いることができる。液晶硬化層とは、液晶化合物を含む液晶組成物の硬化物で形成された層である。ここで、便宜上「液晶組成物」と称する材料は、2以上の物質の混合物のみならず、単一の物質からなる材料をも包含する。通常、液晶組成物の層を形成し、その液晶組成物の層に含まれる液晶化合物の分子を配向させた後に、液晶組成物の層を硬化させることにより、液晶硬化層が得られる。この液晶硬化層は、液晶化合物の種類、液晶化合物の配向状態、厚み等の要素を適切に調整することで、任意の面内レターデーションを得ることができる。
液晶化合物の種類は任意であるが、逆波長分散性を有する位相差フィルムを得たい場合には、逆波長分散性液晶化合物を用いることが好ましい。逆波長分散性液晶化合物とは、ホモジニアス配向した場合に、逆波長分散性を示す液晶化合物をいう。また、液晶化合物をホモジニアス配向させる、とは、当該液晶化合物を含む層を形成し、その層における液晶化合物の分子のメソゲンの長軸方向を、前記層の面に平行なある一の方向に配向させることをいう。逆波長分散性液晶化合物の具体例としては、例えば、国際公開第2014/069515号、国際公開第2015/064581号などに記載された化合物が挙げられる。
液晶硬化層の厚みは、特段の制限は無いが、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上であり、好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、特に好ましくは5μm以下である。
[マーキング]
ビュワーによって観察されるマーキングは、コレステリック樹脂を含む。コレステリック樹脂は、前記の通り、コレステリック規則性を有する樹脂である。コレステリック規則性とは、樹脂内部のある平面上では分子軸が一定の方向に並んでいるが、それに重なる次の平面では分子軸の方向が少し角度をなしてずれ、さらに次の平面ではさらに角度がずれるというように、重なって配列している平面を順次透過して進むに従って当該平面中の分子軸の角度がずれて(ねじれて)いく構造である。即ち、ある層の内部の分子がコレステリック規則性を有する場合、分子は、層の内部のある第一の平面上では分子軸が一定の方向になるよう並ぶ。層の内部の、当該第一の平面に重なる次の第二の平面では、分子軸の方向が、第一の平面における分子軸の方向と、少し角度をなしてずれる。当該第二の平面にさらに重なる次の第三の平面では、分子軸の方向が、第二の平面における分子軸の方向から、さらに角度をなしてずれる。このように、重なって配列している平面において、当該平面中の分子軸の角度が順次ずれて(ねじれて)いく。このように分子軸の方向がねじれてゆく構造は、通常はらせん構造であり、光学的にカイラルな構造となる。このコレステリック樹脂が円偏光分離機能を有するので、マーキングは、コレステリック樹脂の選択反射帯域に応じた色の円偏光を反射できる。
コレステリック樹脂としては、例えば、コレステリック液晶組成物の硬化物を用いることができる。コレステリック液晶組成物とは、当該液晶組成物に含まれる液晶化合物を配向させた場合に、液晶化合物がコレステリック規則性を有した液晶相(コレステリック液晶相)を呈することができる組成物をいう。コレステリック液晶組成物を硬化させる際、通常は、液晶化合物がコレステリック液晶相を呈した状態で重合するので、コレステリック規則性を呈したまま硬化した非液晶性のコレステリック樹脂の層を得ることができる。
コレステリック液晶組成物の硬化物としてのコレステリック樹脂としては、例えば、特開2014-174471号公報、特開2015-27743号公報などに記載のものを用いることができる。
マーキングの具体例としては、所望の平面形状を有するコレステリック樹脂の層を含むラベル等の識別媒体を、対象物に貼り付けて形成されたマーキングが挙げられる。
また、マーキングの別の具体例としては、コレステリック樹脂の層を含有する顔料を含む塗料により、対象物に所望の平面形状を描画して形成されたマーキングが挙げられる。
マーキングを形成する対象としての対象物に制限は無く、広範な物品を採用できる。対象物の例としては、衣類等の布製品;カバン、靴等の皮革製品;ネジ等の金属製品;値札等の紙製品;タイヤ等のゴム製品;が挙げられるが、対象物はこれらの例に限定されない。
100 ビュワー
110 第一位相差フィルム
120 直線偏光子
130 第二位相差フィルム
200 物品
210 対象物
220 マーキング
300 ビュワー
310 第一のλ/4フィルム
320 第一のλ/2フィルム
330 第二のλ/2フィルム
340 第二のλ/4フィルム
350 広帯域1/4波長板
360 広帯域1/4波長板

Claims (2)

  1. 第一位相差フィルムと、直線偏光子と、第二位相差フィルムとを、この順に備え、
    前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第一位相差フィルムの遅相軸とが、非平行であり、
    前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第二位相差フィルムの遅相軸とが、非平行であり、
    前記第一位相差フィルムの遅相軸と前記第二位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、0°±2°であり、
    前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第一位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、45°±2°であり、
    前記直線偏光子の偏光透過軸と前記第二位相差フィルムの遅相軸とがなす角度が、45°±2°であり、
    前記第一位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、90nm以上150nm以下であり、
    前記第二位相差フィルムの、測定波長550nmにおける面内レターデーションが、90nm以上150nm以下である、真正性判定用ビュワーであって、
    前記真正性判定用ビュワーが、前記第一位相差フィルム、前記直線偏光子及び前記第二位相差フィルムを支持するフレームを更に備え、
    前記フレームに、コレステリック規則性を有する樹脂を含むマーキングからの反射光が前記真正性判定用ビュワーを透過できることを示す第一の説明、及び/又は、前記マーキングからの反射光が前記真正性判定用ビュワーで遮られることを示す第二の説明、が表示されている、真正性判定用ビュワー。
  2. 前記第一位相差フィルム及び第二位相差フィルムが、逆波長分散性を有する、請求項に記載の真正性判定用ビュワー。
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