JP7263990B2 - レーザ加工装置及びパワーメータ - Google Patents

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Description

本開示は、パワーメータでレーザ光の出力を測定するレーザ加工装置、及び、レーザ光の出力を測定するパワーメータに関するものである。
従来より、上記のレーザ加工装置に関し、種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1に記載の技術は、測定対象光の受光量に応じた検出信号を出力する光電変換部を備え、前記測定対象光についての予め規定された光学的パラメータを前記検出信号の信号レベルに基づいて測定可能に構成された光パワーメータであって、前記測定対象光の通過が可能な入射孔が設けられて当該光パワーメータへの当該測定対象光の入射許容範囲を規定する入射許容範囲規定部と、前記入射孔を通過した前記測定対象光が透過可能に前記入射許容範囲規定部に隣接配置されて当該測定対象光を拡散させる透過拡散板と、筒状に形成されて一端部側に前記入射許容範囲規定部および前記透過拡散板が配設されると共に当該透過拡散板を透過した前記測定対象光を内面において拡散反射させる拡散反射部とを備えて、当該拡散反射部において拡散された前記測定対象光の一部が前記光電変換部によって受光されるように構成され、前記透過拡散板は、前記入射許容範囲規定部側の一面に凹部が形成されて前記入射孔を通過して当該凹部の底面において反射される前記測定対象光の一部が当該凹部の内側面から当該透過拡散板に入射可能に構成されると共に、前記凹部の周囲の厚みよりも薄い薄厚部が外縁部に設けられている光パワーメータが記載されている。
特開2018-36056号公報
上記の光パワーメータは、いわゆる据置型であるため、レーザ加工装置においてレーザ光の出力を測定する場合、レーザ光が入射孔を通過するように、レーザ加工装置に対して、前後、左右、及び上下の3方向で位置合わせを行う必要があった。
そこで、本開示は、上述した点を鑑みてなされたものであり、パワーメータの位置合わせが容易なレーザ加工装置、及びレーザ加工装置に対する位置合わせが容易なパワーメータを提供する。
本明細書は、レーザ光を発振する発振器と、発振器で発振されたレーザ光を走査するガルバノスキャナと、ガルバノスキャナで走査されたレーザ光が出射する出射口を有する筐体と、筐体の出射口から出射されたレーザ光の出力を測定するパワーメータと、パワーメータが筐体の出射口に対向する状態で、パワーメータを筐体に取り付ける取付部と、を備えることを特徴とするレーザ加工装置を開示する。
本明細書は、レーザ光を出射するレーザ加工装置の筐体に着脱可能であり、筐体に設けられた出射口から出射されたレーザ光の出力を測定するパワーメータであって、出射口から出射されたレーザ光を受光する受光部と、受光部が筐体の出射口に対向する状態で、パワーメータを筐体に取り付ける取付部と、を備えることを特徴とするパワーメータを開示する。
本開示によれば、レーザ加工装置では、レーザ光が出射する出射口を有する筐体に対して、レーザ光の出力を測定するパワーメータが、取付部によって取り付けられるため、パワーメータの位置合わせが容易である。
本開示によれば、パワーメータは、レーザ光の出力を測定するものであって、レーザ光が出射する出射口を有するレーザ加工装置の筐体に対して、取付部によって取り付けられるため、レーザ加工装置に対する位置合わせが容易である。
本実施形態のレーザマーカがエンクロージャーに備え付けられた状態で表された斜視図である。 同レーザマーカがエンクロージャーに備え付けられた状態で表された平面図である。 同レーザマーカとエンクロージャーとを図2の線I-Iで切断した断面が表された図である。 図3の部分IIが拡大して表された図である。 同レーザマーカに備えられたパワーメータと取付部が表された斜視図である。 パワーメータと取付部が表された平面図である。 パワーメータと取付部を図6の線III-IIIで切断した断面が表された図である。 同レーザマーカの電気的構成が表されたブロック図である。 同レーザマーカが実行する各処理が表されたフローチャートである。 パワーメータと取付部の変更例が表された説明図である。 パワーメータと取付部の変更例が表された説明図である。
以下、本開示のレーザマーカ及びパワーメータについて、具体化した実施形態に基づき、図面を参照しつつ説明する。以下の説明に用いる図1乃至図7、図10、及び図11では、基本的構成の一部が省略されて描かれており、描かれた各部の寸法比等は必ずしも正確ではない。尚、以下の説明において、上下方向は、図1、図3乃至図5、図7、図10、及び図11に示された通りである。
図1及び図2に表されたように、本実施形態のレーザマーカ1は、エンクロージャーEにその上側から取り付けられており、外カバー10及びレーザ発振器21等を備えている。レーザ発振器21は、そのレーザヘッド側が外カバー10から突き出したように設けられている。レーザ発振器21は、ファイバーレーザ、YAGレーザ等で構成されており、レーザ光を発振する。
図3に表されたように、レーザマーカ1では、外カバー10内において、ガルバノスキャナ12及びfθレンズ14,15等が配設されている。fθレンズ14,15は、エンクロージャーEに貫装された筐体70内に設けられている。これにより、レーザマーカ1は、レーザ発振器21で発振させたレーザ光を、ガルバノスキャナ12で走査しつつfθレンズ14,15で集光することによって、エンクロージャーE内に設置される加工対象物(不図示)に対し、マーキング(印字)加工を行うことができる。
レーザマーカ1では、レーザ発振器21で発振させたレーザ光の出力を測定する際、その測定機器であるパワーメータ100が、取付部200を介して、筐体70に取り付けられる。
図4に表されたように、筐体70は、本体72、キャップ74、及び入射面76等を備えている。本体72は、円筒状であり、その上下方向の略中央において、一方のfθレンズ14が内装されている。キャップ74は、本体72の下端に外嵌されている。入射面76は、本体72の上面を構成し、その中央には、入射口78が設けられている。入射口78には、その上方から、ガルバノスキャナ12で走査されたレーザ光Rが入射する。入射口78と一方のfθレンズ14との間では、他方のfθレンズ15が本体72の内部に備え付けられている。
キャップ74は、平板部82と突縁部84とで構成されている。平板部82は、リング状であって、本体72の下端と相対している。突縁部84は、平板部82の外周縁から上方へ延出すると共に本体72の外面に接している。本体72の下端と平板部82との間には、Oリング86を介してカバーガラス88が挟装されている。これにより、カバーガラス88は、本体72の下端内縁で形成される出射口90を覆っている。
よって、ガルバノスキャナ12で走査されたレーザ光Rは、筐体70の入射口78に入射すると、筐体70内でfθレンズ14,15、及びカバーガラス88を通過し、筐体70の出射口90から出射する。
パワーメータ100は、筐体70の出射口90から出射したレーザ光Rの出力測定を行うが、そのために、取付部200によって、筐体70に取り付けられ、筐体70の出射口90と対向する状態にされる。以下では、パワーメータ100及び取付部200について、上記図4に加えて、図5乃至図7を参照にして説明する。
パワーメータ100は、ケース102、上カバー104、3つのネジ106、及びセンサディスク108等を備えている。ケース102は、円筒状であり、その上側において、上カバー104が各ネジ106で固定されている。センサディスク108は、パワーメータ100のセンサヘッドであって、ケース102と上カバー104との間に挟装されている。上カバー104は、円板状であって、その中央に円形開口部110が設けられている。これにより、円形開口部110内は、センサディスク108が露出し、受光部112を形成している。従って、受光部112よりも上方側において、上カバー104が設けられている。
ケース102の内部には、基板114及びセンサ116等が格納されている。基板114は、受光部112がレーザ光Rを受光したときにセンサディスク108から出力される信号を、所定様式の電気信号に置き換えて、外部へ出力するものである。センサ116は、プランジャ式のリミットスイッチであって、そのプランジャ118が上カバー104から突き出すようにしてケース102に設けられている。
取付部200は、第1アーム部202A、第2アーム部202B、第3アーム部202C、及びツマミ付ネジ204等を備えている。以下の説明において、第1アーム部202A、第2アーム部202B、及び第3アーム部202Cを区別せずに総称する場合は、アーム部202と表記する。
アーム部202は、ケース102と上カバー104とに挟まれた状態で各ネジ106の締結力によって固定され、ケース102と上カバー104との間からケース102の外方へ放射線状に延び出ている。第1アーム部202A、第2アーム部202B、及び第3アーム部202Cには、それらの先端が上方へ曲折することによって、第1曲折部203A、第2曲折部203B、及び第3曲折部203Cが形成されている。以下の説明において、第1曲折部203A、第2曲折部203B、及び第3曲折部203Cを区別せずに総称する場合は、曲折部203と表記する。
第1アーム部202Aの第1曲折部203Aには、埋込式ナット206が貫装されている。埋込式ナット206には、ツマミ付ネジ204が、そのツマミ205を第1アーム部202Aよりも外側に位置する状態で螺挿されている。
パワーメータ100が筐体70に取り付けられる際は、パワーメータ100の上カバー104が筐体70のカバーガラス88に向き合って接した状態にされる。これにより、パワーメータ100の上カバー104は、筐体70において、キャップ74が備えるリング状の平板部82の内側に配置される。
取付部200では、第1アーム部202Aの第1曲折部203Aに設けられたツマミ付ネジ204が、そのツマミ205の回転によって、埋込式ナット206内を筐体70側へねじ込まれる。これにより、ツマミ付ネジ204の先端が、筐体70のキャップ74が備える突縁部84の外面に圧接されると、ツマミ付ネジ204の締付力によって、第2アーム部202Bの第2曲折部203B及び第3アーム部202Cの第3曲折部203Cが、筐体70の本体72の外面と、筐体70のキャップ74が備える突縁部84の外面とに圧接される。
つまり、取付部200は、筐体70の本体72の外面と、筐体70のキャップ74が備える突縁部84の外面とを、アーム部202で挟さんで支持(挟持)する。このようにして、筐体70に対しては、本体72の外面と、キャップ74が備える突縁部84の外面とに、取付部200が装着されることによって、上カバー104の外周面が、キャップ74が備えるリング状の平板部82の内周面の内側に配置され、パワーメータ100がインロー構造で取り付けられる。
筐体70に取り付けられたパワーメータ100では、その受光部112に対して、筐体70のカバーガラス88と出射口90とを通過したレーザ光Rが照射されることによって、レーザ光Rの出力測定が可能となる。
また、パワーメータ100が筐体70に取り付けられると、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが接して当着しているので、パワーメータ100のセンサ116のプランジャ118が、パワーメータ100のケース102の内方へ向かって移動する。これに対して、パワーメータ100が筐体70から取り外されると、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが離れるので、パワーメータ100のセンサ116のプランジャ118が、パワーメータ100のケース102の外方(上方)へ向かって移動する。
これにより、パワーメータ100のセンサ116は、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88との距離に応じた電気信号を出力することから、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが当着した状態にあるか否か、つまり、パワーメータ100が筐体70に取り付けられているか否かを検出することが可能である。
次に、レーザマーカ1の回路構成について説明する。図8に表されたように、レーザマーカ1は、印字情報作成部2とレーザ加工部3とを有している。先ず、レーザ加工部3の回路構成について説明する。
レーザ加工部3は、レーザコントローラ6、ガルバノコントローラ35、ガルバノドライバ36、レーザドライバ37、半導体レーザドライバ38、センサ116、及びパワーメータ100等から構成されている。レーザコントローラ6は、レーザ加工部3の全体を制御する。レーザコントローラ6には、ガルバノコントローラ35、レーザドライバ37、半導体レーザドライバ38、センサ116、及びパワーメータ100等が電気的に接続されている。また、レーザコントローラ6には、外部の印字情報作成部2が双方向通信可能に接続されている。レーザコントローラ6は、印字情報作成部2から送信された各情報(例えば、印字情報、レーザ加工部3に対する制御パラメータ、ユーザからの各種指示情報等)を受信可能に構成されている。
レーザコントローラ6は、CPU41、RAM42、及びROM43等を備えている。CPU41は、レーザ加工部3の全体の制御を行う演算装置及び制御装置である。CPU41、RAM42、及びROM43は、不図示のバス線により相互に接続されて、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM42は、CPU41により演算された各種の演算結果や印字パターンの(XY座標)データ等を一時的に記憶させておくためのものである。
ROM43は、各種のプログラムを記憶させておくものであり、例えば、印字情報作成部2から送信された印字情報に基づいて印字パターンのXY座標データを算出してRAM42に記憶するプログラム等が記憶されている。尚、各種プログラムには、上述したプログラムに加えて、例えば、印字情報作成部2から入力された印字情報に対応する印字パターンの太さ、深さ及び本数、レーザ発振器21のレーザ出力、レーザ光Rのレーザパルス幅、ガルバノスキャナ12によるレーザ光Rを走査する速度等を示す各種制御パラメータをRAM42に記憶するプログラム等がある。更に、ROM43には、フォントの種類別に、直線と楕円弧とで構成された各文字のフォントの始点、終点、焦点、曲率等のデータが記憶されている。
CPU41は、ROM43に記憶されている各種のプログラムに基づいて各種の演算及び制御を行う。
CPU41は、印字情報作成部2から入力された印字情報に基づいて算出した印字パターンのXY座標データ、及びガルバノスキャナ12によるレーザ光Rを走査する速度等を示すガルバノ走査速度情報等を、ガルバノコントローラ35に出力する。また、CPU41は、印字情報作成部2から入力された印字情報に基づいて設定したレーザ発振器21のレーザ出力、及びレーザ光Rのレーザパルス幅等を示すレーザ駆動情報を、レーザドライバ37に出力する。
CPU41は、可視半導体レーザ28の点灯開始を指示するオン信号又は消灯を指示するオフ信号を半導体レーザドライバ38に出力する。可視半導体レーザ28は、可視可干渉光である可視レーザ光、例えば、赤色レーザ光を出射する。尚、可視レーザ光は、例えば、レーザ光Rでマーキング(印字)加工すべき印字パターンの像又はその像を取り囲んだ矩形の像を加工対象物に対して投影するものである。
ガルバノコントローラ35は、レーザコントローラ6から入力された各情報(例えば、印字パターンのXY座標データ、ガルバノ走査速度情報等)に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32の駆動角度、回転速度等を算出して、駆動角度及び回転速度を示すモータ駆動情報をガルバノドライバ36に出力する。ガルバノドライバ36は、ガルバノコントローラ35から入力されたモータ駆動情報に基づいて、ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32を駆動制御する。
ガルバノX軸モータ31とガルバノY軸モータ32は、ガルバノスキャナ12において、それぞれのモータ軸が互いに直交するように取り付けられ、各モータ軸の先端部に取り付けられた走査ミラーが内側で互いに対向している。そして、各モータ31、32の回転制御で、各走査ミラーを回転させることによって、レーザ光R又は上記の可視レーザ光を2次元走査する。
レーザドライバ37は、レーザコントローラ6から入力されたレーザ発振器21のレーザ出力、及びレーザ光Rのレーザパルス幅等を示すレーザ駆動情報等に基づいて、レーザ発振器21を駆動させる。半導体レーザドライバ38は、レーザコントローラ6から入力されたオン信号又はオフ信号に基づいて、可視半導体レーザ28を点灯駆動又は、消灯させる。
次に、印字情報作成部2の回路構成について説明する。印字情報作成部2は、制御部51、入力操作部55、液晶ディスプレイ(LCD)56、及びCD-ROMドライブ58等を備えている。制御部51には、不図示の入出力インターフェースを介して、入力操作部55、液晶ディスプレイ56、及びCD-ROMドライブ58等が接続されている。
入力操作部55は、不図示のマウス及びキーボード等から構成されており、例えば、各種指示情報をユーザが入力する際に使用される。
CD-ROMドライブ58は、各種データ、及び各種アプリケーションソフトウェア等をCD-ROM57から読み込むものである。
制御部51は、印字情報作成部2の全体を制御するものであって、CPU61、RAM62、ROM63、及びハードディスクドライブ(以下、「HDD」という。)66等を備えている。CPU61は、印字情報作成部2の全体の制御を行う演算装置及び制御装置である。CPU61、RAM62、及びROM63は、不図示のバス線により相互に接続されており、相互にデータのやり取りが行われる。更に、CPU61とHDD66とは、不図示の入出力インターフェースを介して接続されており、相互にデータのやり取りが行われる。
RAM62は、CPU61により演算された各種の演算結果等を一時的に記憶させておくためのものである。ROM63は、各種のプログラム等を記憶させておくものである。
HDD66には、各種アプリケーションソフトウェアのプログラム、及び各種データファイル等が記憶される。
図9のフローチャートで表されたプログラムは、レーザコントローラ6のROM43に記憶されており、レーザ光Rの出力測定が行われる前に、レーザコントローラ6のCPU41により実行される。
図9のフローチャートで表されたプログラムでは、先ず、ステップ(以下、単に「S」と表記する。)10において、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが当着した状態にあるかが判定される。すなわち、パワーメータ100が筐体70に取り付けられているかが判定される。この判定は、パワーメータ100のセンサ116からの電気信号に基づいて行われる。
ここで、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが当着した状態にある場合には(S10:YES)、発振可能処理が行われる(S12)。この処理では、レーザドライバ37に対して、レーザ光Rの発振を許可する旨の情報を含んだレーザ駆動情報が送信されることによって、レーザ発振器21において、レーザ光Rの発振が可能にされる。その後は、上述したS10の処理が繰り返し行われる。尚、S12において発振可能処理が行われた場合、レーザドライバ37は、レーザ発振器21を駆動させ、レーザ光Rを発振させる。
これに対して、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが離隔した状態にある場合には(S10:NO)、つまり、パワーメータ100が筐体70から取り外された場合には、発振禁止処理が行われる(S14)。この処理では、レーザドライバ37に対して、レーザ光Rの発振を禁止する旨の情報を含んだレーザ駆動情報が送信されることによって、レーザ発振器21において、レーザ光Rの発振が禁止にされる。その後は、上述したS10の処理が繰り返し行われる。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のレーザマーカ1では、レーザ光Rが出射する出射口90を有する筐体70に対して、レーザ光Rの出力を測定するパワーメータ100が、取付部200によって取り付けられるため、パワーメータ100の位置合わせが容易である。
また、本実施形態において、パワーメータ100は、レーザ光Rの出力を測定するものであって、レーザ光Rが出射する出射口90を有するレーザマーカ1の筐体70に対して、取付部200によって取り付けられるため、レーザマーカ1に対する位置合わせが容易である。
また、本実施の形態のレーザマーカ1において、パワーメータ100で出力が測定されるレーザ光Rは、エンクロージャーE内でパワーメータ100よりも下方に設置される加工対象物に集光するためのfθレンズ14,15を通過しており、パワーメータ100よりも下方で集光するものであるので、上下方向において、パワーメータ100が配置された位置に集光することはない。そのため、本実施の形態のレーザマーカ1は、レーザ光Rの出力測定を安全に行うことができる。
また、本実施の形態のレーザマーカ1では、パワーメータ100が筐体70に取り付けられると、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが接して、筐体70の本体72の下端内縁で形成される出射口90が、パワーメータ100によって覆い隠される。これにより、パワーメータ100と筐体70との間からレーザ光Rが漏れないようにされている。更に、パワーメータ100側で発生した熱は、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とを経由して、筐体70側に逃がすことができる。
また、本実施の形態のレーザマーカ1では、パワーメータ100のセンサ116の検出結果に基づいて、パワーメータ100の上カバー104と筐体70のカバーガラス88とが離隔した状態にあると判定されると(S10:NO)、レーザ発振器21におけるレーザ光Rの発振が禁止にされるので(S14)、レーザ発振器21によるレーザ光Rの誤発振が抑制され、これによっても、パワーメータ100と筐体70との間からレーザ光Rが漏れないようにされている。
ちなみに、本実施形態において、レーザマーカ1は、「レーザ加工装置」の一例である。レーザ発振器21は、「発振器」の一例である。CPU41は、「制御部」の一例である。筐体70の本体72の下端は、「出射面」の一例である。筐体70の本体72の外面と、筐体70のキャップ74が備える突縁部84の外面とは、「側面」の一例である。上カバー104は、「当接部」の一例である。第1アーム部202A、第2アーム部202B、及び第3アーム部202Cは、「複数のアーム部」の一例である。
尚、本開示は、上記実施形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、取付部200のアーム部202は、2つ又は4つ以上であってもよい。
また、筐体70の本体72や、パワーメータ100のケース102は、それらの断面が多角形のものであってもよい。
また、取付部200は、パワーメータ100に設けられていたが、レーザマーカ1の筐体70に設けられてもよい。このような場合、取付部200は、アーム部202によって、パワーメータ100のケース102の側面を挟んで支持(挟持)する。
また、取付部200は、パワーメータ100及びレーザマーカ1の筐体70とは別体に構成されていてもよい。このような場合、取付部200は、曲折部203に代えて、アーム部202から上下方向へ延びる曲折部を備える。上下方向へ延びる曲折部のうち、上方へ延びる曲折部は、レーザマーカ1の筐体70の本体72の外面(側面)等を挟んで支持(挟持)し、下方へ延びる曲折部は、パワーメータ100のケース102の側面を挟んで支持(挟持)する。
また、上記実施形態の筐体70、パワーメータ100、及び取付部200に代えて、図10に表された筐体300、パワーメータ400、及び取付部500が使用されてもよい。尚、以下の説明では、上記実施形態と実質的に共通する部分には同一の名称を付し、詳しい説明を省略する。
筐体300は、円筒状の本体302と、本体302の側面304と、本体302の下面である出射面306と、出射面306に設けられた出射口308とを備えている。また、本体302の内部には、内面310と、カバーガラス312とが設けられている。内面310は、出射面306に連なることで出射口308を形成している。カバーガラス312は、内面310に保持されている。更に、出射面306に連なる側面304の下側には、雄ネジ314が設けられている。
パワーメータ400は、円筒状のケース402を備えている。ケース402の上側には、上カバー404が設けられている。上カバー404は、その中央に設けられた凸部405を有している。凸部405の上面である当接部406には、円形開口部408が設けられている。円形開口部408の下側には、センサディスク410が設けられている。円形開口部408内は、センサディスク410が露出し、受光部412を形成している。当接部406には、受光部412の周囲において、緩衝材414が設けられている。
取付部500は、周突部502及び雌ネジ506を備えている。周突部502は、パワーメータ400のケース402の側面及び上カバー404の側面から、それらの周方向に沿って上方向へ突出している。雌ネジ506は、周突部502の内面504に設けられている。
図11に表されたように、パワーメータ400が取付部500によって筐体300に取り付けられる際は、パワーメータ400の上カバー404の凸部405が、筐体300の出射口308を形成する内面310に嵌め入れられる。更に、パワーメータ400が水平方向で回転させられることによって、取付部500の雌ネジ506が筐体300の雄ネジ314に螺合させられる。
これにより、パワーメータ400の当接部406は、緩衝材414を介して、筐体300のカバーガラス312に当着した状態となる。その際、取付部500の周突部502は、筐体300の側面304の周方向に沿ってパワーメータ400から突出し、取付部500の周突部502の内面504には、筐体300の側面304が嵌め入れられた状態となる。そのため、筐体300の出射面306は、取付部500の周突部502に取り囲まれる。
このようにして、本変更例では、レーザ光Rが出射する出射口308を有する筐体300に対して、レーザ光Rの出力を測定するパワーメータ400を、取付部500によって取り付けるため、パワーメータ400の位置合わせが容易である。
また、本変更例では、パワーメータ400が筐体300に取り付けられると、パワーメータ400の上カバー404の凸部405が、筐体300の出射口308を形成する内面310に嵌め入れられる。更に、取付部500の周突部502の内面504に筐体300の側面304が嵌め入れられると共に、取付部500の雌ネジ506と筐体300の雄ネジ314とが螺合する。そのため、パワーメータ400の位置合わせが正確に行われる。また、筐体300の出射口308がパワーメータ400によって覆い隠されることから、パワーメータ400と筐体300との間からレーザ光Rが漏れないようにされている。更に、パワーメータ400側で発生した熱は、パワーメータ400の上カバー404と筐体300の本体302の内面310等を経由して、筐体70側に逃がすことができる。尚、そのような熱伝導による放熱効果は、パワーメータ400の上カバー404や筐体300の本体302が金属製であれば、より一層に発揮される。
また、本変更例では、パワーメータ400が筐体300に取り付けられる際は、パワーメータ400の当接部406が緩衝材414を介して筐体300のカバーガラス312に接するので、カバーガラス312が傷つくことが防止されている。
1:レーザマーカ、12:ガルバノスキャナ、14:fθレンズ、15:fθレンズ、21:レーザ発振器、41:CPU、70:筐体、72:本体、84:突縁部、88:カバーガラス、90:出射口、100:パワーメータ、104:上カバー、112:受光部、116:センサ、200:取付部、202:アーム部、300:筐体、304:側面、306:出射面、308:出射口、310:内面、312:カバーガラス、314:雄ネジ、400:パワーメータ、406:当接部、412:受光部、414:緩衝材、500:取付部、502:周突部、504:内面:504、506:雌ネジ、R:レーザ光、S12:発振可能処理、S14:発振禁止処理

Claims (11)

  1. レーザ光を発振する発振器と、
    前記発振器で発振されたレーザ光を走査するガルバノスキャナと、
    前記ガルバノスキャナで走査されたレーザ光が出射する出射口を有する筐体と、
    前記筐体の前記出射口から出射されたレーザ光の出力を測定するパワーメータと、
    前記パワーメータが前記筐体の前記出射口に対向する状態で、前記パワーメータを前記筐体に取り付ける取付部と、
    前記筐体の前記出射口を覆う状態で前記筐体に配設されることによって、前記ガルバノスキャナで走査されたレーザ光が通過するカバーガラスと、を備え、
    前記パワーメータは、
    前記カバーガラスを通過したレーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部よりも突出し、前記カバーガラスに当着される当接部と、を備えることを特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記筐体に内設され、前記ガルバノスキャナで走査されたレーザ光を集光するfθレンズを備えることを特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記筐体は、
    前記出射口が開口された出射面と、
    前記出射面に連設された側面と、を備え、
    前記取付部は、前記筐体の前記側面に装着されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記取付部は、前記筐体の前記側面を挟持する複数のアーム部であることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  5. 前記取付部は、
    前記筐体の前記側面周方向に沿って前記パワーメータから突出し、前記筐体の前記側面が嵌め入れられることによって前記筐体の前記出射面を取り囲む周突部と、を備えることを特徴とする請求項3に記載のレーザ加工装置。
  6. 前記筐体の前記側面に設けられた雄ネジと、
    前記取付部の前記周突部の内面に設けられ、前記雄ネジと螺合する雌ネジと、を備えることを特徴とする請求項5に記載のレーザ加工装置。
  7. 前記筐体の前記出射口は、前記パワーメータで掩蔽されることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載のレーザ加工装置。
  8. 前記パワーメータは、前記出射口を形成する前記筐体の内面に嵌め入れられることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一つに記載のレーザ加工装置。
  9. 前記当接部は、前記カバーガラスに当着される緩衝材を備えることを特徴とする請求項に記載のレーザ加工装置。
  10. 前記当接部に配設され、前記当接部から前記カバーガラスまでの距離に応じた信号を出力するセンサと、
    制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記センサの出力信号に基づいて前記カバーガラスと前記当接部とが当着した状態にあると判定したときに、前記発振器におけるレーザ光の発振を可能にし、
    前記センサの出力信号に基づいて前記カバーガラスと前記当接部とが離隔した状態にあると判定したときに、前記発振器におけるレーザ光の発振を禁止にすることを特徴とする請求項又は請求項に記載のレーザ加工装置。
  11. レーザ光を出射するレーザ加工装置の筐体に着脱可能であり、前記筐体に設けられた出射口から出射され、前記出射口を覆う状態で前記筐体に配設されるカバーガラスを通過した前記レーザ光の出力を測定するパワーメータであって、
    前記出射口から出射された前記レーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部が前記筐体の前記出射口に対向する状態で、前記パワーメータを前記筐体に取り付ける取付部と、
    前記受光部よりも突出し、前記カバーガラスに当着される当接部と、を備えることを特徴とするパワーメータ。
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