JP7263214B2 - 分岐部材、ケーブル分岐システム及び分岐部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本開示は、分岐部材、ケーブル分岐システム及び分岐部材の製造方法に関する。
例えば、光ファイバケーブル(以下、光ケーブルともいう)から延出する複数の光ファイバは、接続対象となる端末機器等に接続される。このような光ケーブルには、多数の光ファイバが収容されているので、例えば、端末機器が設置された建屋まで光ケーブルを敷設し、建屋内で光ケーブルから光ファイバを分岐することがある。
光ケーブルから複数の光ファイバを分岐する分岐部材として、光ケーブルの端部を取り入れる取入口と、光ケーブルから分岐された光ファイバを取り出す取出口を備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)
米国特許出願公開第2015/0295394号明細書
ところで、光ケーブルが備える光ファイバの数は、情報化社会の成長に伴い増加する傾向にある。すると、分岐部材には、光ファイバをまとめるために、強度を保ちつつ、また、大型化を防止する必要が生じる。その場合、光ケーブルから分岐した光ファイバを分岐部材に固定する際に、大型化を防止しようと試みれば、例えば特許文献1でいうクレードル44が備える壁部が薄くなってしまうため、壁部の強度が弱くなるという問題が生じる。一方、壁部の強度を保つために壁部を厚くしてしまうと、分岐部材の幅方向の寸法が大きくなり、大型化を防げないという問題が生じる。
本発明は、壁部の強度を保ちつつ、壁部の厚さを抑制することによって、分岐部材の小型化を図ることを目的とする。
上記目的を達成するための主たる発明は、
光ケーブルの端部を固定する第1固定部と、
前記光ケーブルから分岐した光ファイバが挿通された筒状部材を固定する第2固定部と、
を備え、
前記第2固定部は、
底部と、
壁面に溝が形成され、前記底部から突出した複数の壁部と、を有し、
前記壁部間で形成された開口から、前記溝に前記筒状部材の突起部を差し込んで前記筒状部材を配置可能であり、
前記複数の壁部は、外側に配置された一対の側壁部と、前記一対の側壁部の間に設けられた複数の隔壁部とにより構成されており、
前記隔壁部の一方の前記壁面に形成された溝の位置と、他方の前記壁面に形成された溝の位置とは、前記光ファイバ長手方向に対して異なる
ことを特徴とする分岐部材である。
本発明の他の特徴については、後述する明細書及び図面の記載により明らかにする。
本発明によれば、壁部の強度を保ちつつ、壁部の厚さを抑制することができる。
図1A及び図1Bは、分岐部材10の斜視図である。 図2は、蓋部15を外した状態の分岐部材10の斜視図である。 図3は、分岐部材10の分解図である。 図4Aは、第1固定部20の斜視図である。図4Bは、締結部材40を外した状態の第1固定部20の斜視図である。 図5A及び図5Bは、光ケーブル1が第1固定部20によって固定された様子の説明図である。 図6は、把持用プレート30の6面図である。 図7A及び図7Bは、締結部材40の斜視図である。 図8は、締結部材40の6面図である。 図9は、スパイク部材43を外した状態の締結部材40の6面図である。 図10Aは、第2固定部50の斜視図である。図10Bは、図10Aの点線で囲んだ部位の拡大図である。 図11Aは、筒状部材6を取り付けた状態の第2固定部50の斜視図である。図11Bは、図11Aの一部拡大図である。 図12Aは、筒状部材6の斜視図である。図12Bは、光ファイバユニット3の説明図である。 図13は、第2固定部50を上から見た一部断面図である。 図14は、第2固定部50の一対の壁部52の一部断面図である。 図15は、第2固定部50の開口から筒状部材6を差し込むときの様子の説明図である。 図16Aは、下側から見た分岐部材10の斜視図である。図16Bは、第2固定部50の一部断面図である。 図17は、本体部11の成型時の様子の説明図である。 図18は、本体部11の成型後の様子の説明図である。
後述する明細書及び図面の記載から、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
光ケーブルの端部を固定する第1固定部と、
前記光ケーブルから分岐した光ファイバが挿通された筒状部材を固定する第2固定部と、
を備え、
前記第2固定部は、
底部と、
壁面に溝が形成され、前記底部から突出した複数の壁部と、を有し、
前記壁部間で形成された開口から、前記溝に前記筒状部材の突起部を差し込んで前記筒状部材を配置可能であり、
前記複数の壁部は、外側に配置された一対の側壁部と、前記一対の側壁部の間に設けられた複数の隔壁部とにより構成されており、
前記隔壁部の一方の前記壁面に形成された溝の位置と、他方の前記壁面に形成された溝の位置とは、前記光ファイバ長手方向に対して異なる
ことを特徴とする分岐部材が明らかとなる。
このような分岐部材によれば、壁部の強度を保ちつつ、壁部の厚さを抑制することができる。
前記壁部間の前記溝の間隔は、前記底部から前記開口に向かうほど狭くなっていることが望ましい。これにより、凹部に差し込んだ筒状部材が開口から脱落しにくくなる。
前記壁部は、弾性変形可能であり、前記開口における前記壁部間の間隔は、前記突起部における前記筒状部材の幅よりも狭いことが望ましい。これにより、凹部に差し込んだ筒状部材が開口から脱落しにくくなる。
前記開口の端部には、前記溝が形成されていないことが望ましい。これにより、筒状部材の突起部が引っ掛かるため、凹部に差し込んだ筒状部材が開口から脱落しにくくなる。
前記壁部の壁面の開口側の端部に、前記筒状部材の前記突起部を前記溝に誘導するための傾斜面が形成されていることが望ましい。これにより、筒状部材の突起部を壁部の溝に差し込み易くなる。
前記第2固定部は、前記筒状部材の前記光ファイバ長手方向の位置を合わせる位置合わせ部を有することが望ましい。第2固定部に対する筒状部材の前後方向の位置を合わせることによって、筒状部材の突起部を溝の位置に合わせることができるため、突起部を溝に差し込み易くなる。
前記底部は、前記溝の延長上に貫通穴を有することが望ましい。これにより、貫通穴から工具を差し込むことによって、筒状部材を第2固定部から押し出すことができる。また、貫通穴を溝の延長上に配置することによって、工具による光ファイバの損傷を抑制できる。
また、上記構成の分岐部材と、前記光ケーブルから分岐した光ファイバを挿通するための筒状部材と、を備えたケーブル分岐システムが明らかとなる。このようなケーブル分岐システムによれば、分岐部材の小型化を図ることができる。
光ケーブルの端部を固定する第1固定部と、前記光ケーブルから分岐した光ファイバが挿通された筒状部材を固定する第2固定部と、を備えた分岐部材の製造方法であって、
複数の壁形成部を有する第1金型と、底形成部及び複数の溝形成部を有する第2金型と、を含む金型の内部空間に樹脂を射出することによって、底部と、前記底部から突出した複数の壁部とを有する第2固定部を成型すること、及び、
前記第1金型を前記壁部間に形成される開口の側から外すとともに、前記第2金型を前記底部の側から外すこと、
を行うことによって、
前記壁形成部によって、前記壁部に壁面が形成され、
前記底形成部によって、前記底部の底面が形成され、
前記溝形成部によって、前記壁面に溝が形成され、
前記開口から前記溝に前記筒状部材の突起部を差し込んで前記筒状部材を配置可能な複数の前記壁部が形成され、
前記複数の壁部のうちの外側に配置された一対の壁部を側壁部とし、前記一対の側壁部の間に設けられた壁部を隔壁部としたとき、複数の前記溝形成部によって、前記隔壁部の一方の前記壁面に形成された溝の位置と、他方の前記壁面に形成された溝の位置とを、前記光ファイバ長手方向に対して異なるように、複数の前記溝が形成され、
前記溝形成部によって、前記壁部間の前記溝の間隔が、前記底部から前記開口に向かうほど狭く形成され、
前記底形成部と前記溝形成部との連結部によって、前記底部における前記溝の延長上に貫通穴が形成される
ことを特徴とする分岐部材の製造方法が明らかとなる。このような製造方法によれば、壁部の強度を保ちつつ壁部の厚さを抑制した分岐部材を製造できる。また、工具を差し込む貫通穴を溝の延長上に形成できる。
===本実施形態===
<分岐部材10の全体構成>
図1A及び図1Bは、分岐部材10の斜視図である。図2は、蓋部15を外した状態の分岐部材10の斜視図である。図3は、分岐部材10の分解図である。
以下の説明では、図1A及び図1Bに示すように、各方向を定義する。すなわち、分岐部材10から延び出る光ケーブル1(図3参照)の長軸方向を「前後方向」とし、分岐部材10から見て光ケーブル1が延び出る側を「後」とし、逆側(光ファイバユニット3が延び出る側)を「前」とする。また、蓋部15の着脱方向を「上下方向」とし、本体部11から見て蓋部15の側を「上」とし、逆側を「下」とする。また、前後方向及び上下方向に垂直な方向を「左右方向」とし、後側から前側を見たときの右側を「右」とし、逆側を「左」とする。なお、前後方向のことを「光ファイバ長手方向」と呼ぶことがある。左右方向のことを「幅方向」と呼ぶことがある。また、上側のことを「開口の側」(又は「開口側」)と呼び、下側のことを「底部の側」(又は「底側」)と呼ぶことがある。
分岐部材10は、光ケーブル1から複数の光ファイバを分岐する部材である。言い換えると、分岐部材10は、光ケーブル1と当該光ケーブル1から分岐された複数の光ファイバ(複数の光ファイバ束4)との分岐部を保持する部材である。なお、光ケーブル1は、多数の光ファイバを外被の内側に収容したケーブルである。本実施形態では、光ケーブル1は、6912本の光ファイバを有している。また、本実施形態では、光ケーブル1の6912本の光ファイバが24分岐され、24本の光ファイバ束4が形成されることになる。このため、本実施形態では、288本の光ファイバから構成された光ファイバ束4が24本ある。但し、光ケーブル1の光ファイバの数や、光ファイバ束4を構成する光ファイバの数や、光ファイバ束4の数は、これに限られるものではない。分岐部材10は、本体部11と、蓋部15とを備えている。
本体部11は、蓋部15が着脱可能である。本体部11は、第1固定部20と、第2固定部50とを有する。
第1固定部20は、光ケーブル1の端部を固定する部位である。言い換えると、第1固定部20は、ケーブル固定部である。第1固定部20の詳しい構造については後述する。
第2固定部50は、光ケーブル1から分岐した複数の光ファイバ(複数の光ファイバ束4)を固定する部位である。言い換えると、第2固定部50は、分岐ファイバ固定部である。本実施形態では、第2固定部50は、光ファイバ(光ファイバ束4)を挿通させた筒状部材6を固定することによって、光ファイバ束4を固定する。第2固定部50や筒状部材6の詳しい構造については後述する。
本体部11には、収容部12が設けられている。収容部12は、第1固定部20と第2固定部50との間に設けられた部位であり、光ケーブル1の分岐部(光ケーブル1から複数の光ファイバ束4が分岐する部位)を収容する部位である。収容部12に接着剤を充填しても良い。
蓋部15は、本体部11を覆う部材である。本体部11の嵌合突起11Aに蓋部15の嵌合凹部15Aが嵌合することによって、蓋部15が本体部11に固定される。
<第1固定部20>
図4Aは、第1固定部20の斜視図である。図4Bは、締結部材40を外した状態の第1固定部20の斜視図である。図4Bでは、1枚の把持用プレート30がプレート収容部22Aから外された状態で示されている。図5A及び図5Bは、光ケーブル1が第1固定部20によって固定された様子の説明図である。図5Aは、第1固定部20を左側から見た図である。図5Bは、第1固定部20を後側から見た図である。
第1固定部20は、既に説明したように、光ケーブル1の端部を固定する部位(ケーブル固定部)である。第1固定部20は、支持部21と、締結部材40とを有する。
支持部21は、光ケーブル1を下から支持する部位である。支持部21は、凹溝状に形成された部位である。支持部21は、一対の傾斜面22と、内側突起31Aとを有する。
傾斜面22は、光ケーブル1を支持する支持面となる部位である。一対の傾斜面22がV字状に配置されることによって、支持部21が凹溝状に形成されている。また、V字状に配置された一対の傾斜面22によって、光ケーブル1が下側から2点で支持されることになる(図5B参照)。
内側突起31Aは、傾斜面22から突出した凸状(楔状)の部位である。内側突起31Aが光ケーブル1の外被に食い込むことによって、光ケーブル1が第1固定部20に強固に固定されることになる。
本実施形態では、傾斜面22に複数のプレート収容部22Aが形成されており、プレート収容部22Aに金属製の把持用プレート30が収容されている。把持用プレート30には内側突起31Aが形成されており、把持用プレート30がプレート収容部22Aに収容されると、傾斜面22から内側突起31Aが突出する。本実施形態では、内側突起31Aが金属製であるため、内側突起31Aを光ケーブル1の外被に強固に食い込ませることができる。但し、内側突起31Aを傾斜面22と樹脂で一体的に形成しても良い。
図6は、把持用プレート30の6面図である。本実施形態の把持用プレート30は、一対の把持板部31と、連結部32とを有する。把持板部31は、略直角三角形状の部位である。把持板部31の斜辺には複数の内側突起31Aが形成されている。連結部32は、一対の把持板部31を連結する部位である。把持板部31は、傾斜面22に形成された溝状(スリット状)のプレート収容部22Aに収容され、連結部32は、支持部21の底面に形成された溝状(スリット状)のプレート収容部22Aに収容される。
本実施形態では、一対の把持板部31に外側突起31Bが形成されている。外側突起31Bは、把持板部31から外側に向かって突出した凸状(楔状)の部位である。外側突起31Bがプレート収容部22Aの内壁面に食い込む、又は嵌合することによって、把持用プレート30がプレート収容部22Aから脱落することを抑制できる。
図7A及び図7Bは、締結部材40の斜視図である。図8は、締結部材40の6面図である。図9は、スパイク部材43を外した状態の締結部材40の6面図である。
締結部材40は、第1固定部20が備える支持部21との間に光ケーブル1を挟み込むための部材である。締結部材40は、ネジによって本体部11(支持部21)に取り付け可能である。なお、支持部21には、ネジ穴24が形成されている。締結部材40は、金属板を折り曲げて構成されている。本実施形態の締結部材40は、前後方向の向きを逆にしても支持部21に取り付け可能である。これにより、締結部材40の向きを確認せずに、締結部材40を取り付けることができるため、締結部材40の取り付け作業が容易になる。締結部材40は、アーチ部41と、締結部48とを有する。
アーチ部41は、光ケーブル1を覆う部位であり、半円筒状に形成された部位である。アーチ部41は、上板部42と、当該上板部42を挟んで左右に配置される側板部44とを有する。上板部42は、光ケーブル1の上側を覆う部位である。本実施形態では、上板部42は、光ケーブル1の外形に適合するように屈曲している。但し、上板部42は屈曲していなくても良い。側板部44は、光ケーブル1の側面を覆う部位である。
本実施形態では、図5Aに示すように、アーチ部41は、支持部21よりも前後方向に長い。支持部21の前後方向の寸法をL1とし、アーチ部41の寸法をL2としたとき、L2はL1よりも大きい。これにより、アーチ部41によって、支持部21よりも前後方向の外側で光ケーブル1の曲げを抑制することができる。なお、本実施形態では、図5Aに示すように、アーチ部41は支持部21よりも前後方向に長いため、側板部44の前部が支持部21よりも前側に配置され、側板部44の後部が支持部21よりも後側に配置されている。
本実施形態では、側板部44は、側板部44から下側に突出した突出部45(前側突出部45A及び後側突出部45B)を有する。前側突出部45Aは、側板部44の前部から下側に突出した部位である。言い換えると、前側突出部45Aは、支持部21よりも前側で下側に突出した部位である。後側突出部45Bは、側板部44の後部から下側に突出した部位である。言い換えると、後側突出部45Bは、支持部21よりも後側で下側に突出した部位である。突出部45(前側突出部45A及び後側突出部45B)は、支持部21を前後方向に跨ぐように配置されている。これにより、支持部21よりも前後方向の外側で光ケーブル1の左右方向の曲げを抑制することができる。なお、前側突出部45A及び後側突出部45Bの一方又は両方が無くても良い。
本実施形態では、側板部44は、凹部46を有する。凹部46は、前側突出部45Aと後側突出部45Bとの間の部位であり、側板部44の前後方向の中央部において凹んだ部位である。凹部46は、支持部21を跨ぐように側板部44を配置させる部位であり、側板部44と支持部21との干渉を回避するための部位(支持部21から側板部44を逃がすための部位)である。これにより、側板部44によって、支持部21よりも前後方向の外側で光ケーブル1の左右方向の曲げを抑制することができる。
本実施形態では、アーチ部41の内面(上板部42の下面)にスパイク部材43が取り付けられている。スパイク部材43は、棘部を有する部材である。スパイク部材43の棘部が光ケーブル1の外被に食い込むことによって、光ケーブル1が第1固定部20に強固に固定されることになる。図5Bに示すように、スパイク部材43と、V字状に配置された一対の傾斜面22とによって、光ケーブル1が3点支持されることになる。光ケーブル1を3点で支持することによって、光ケーブル1を安定して固定することができる。なお、締結部材40にスパイク部材43が無くても良い。そして、アーチ部41の内面と光ケーブル1とを接触させて、アーチ部41の内面と支持部21の傾斜面22との間に光ケーブル1を挟み込んでも良い。
締結部48は、締結部材40を支持部21に固定するための部位である。締結部48は、アーチ部41の左右それぞれから外側に向かって突出した板状の部位である。締結部48には貫通穴48Aが形成されており、この貫通穴48Aにネジが挿通されることになる。
なお、本実施形態の第1固定部20は、上記の構造に限られるものではない。第1固定部20は、光ケーブル1を固定できる構造であれば、他の構造でも良い。
<第2固定部50>
図10Aは、第2固定部50の斜視図である。図10Bは、図10Aの一部拡大図である。図11Aは、筒状部材6を取り付けた状態の第2固定部50の斜視図である。図11Bは、図11Aの一部拡大図である。なお、図11A及び図11Bに示すように分岐部材と筒状部材6とを備えた構造体(集合体)のことを「ケーブル分岐システム」と呼ぶ。図12Aは、筒状部材6の斜視図である。図12Bは、光ファイバユニット3の説明図である。ここでは、第2固定部50に固定される筒状部材6等について説明した後、第2固定部50について説明する。
筒状部材6は、光ファイバを挿通させる筒状の部材である(図12A参照)。筒状部材6は、複数の光ファイバを挿通させることができる。筒状部材6は、複数の光ファイバを束ねた状態で保持する機能を有する。また、筒状部材6は、光ファイバ束4を第2固定部50に固定するための治具としての機能を有する。ここでは、筒状部材6には、288本の光ファイバが挿通可能に構成されている。筒状部材6は、筒部6Aと、突起部6Bとを有する。
筒部6Aは、筒状部材6の本体部であり、中空円筒状の部位である。筒部6Aは、内部に複数の光ファイバ(光ファイバ束4)を挿通可能に構成されている。筒部6Aの外周には、突起部6Bが形成されている。
突起部6Bは、筒部6Aの外周から外側に突出した部位である。本実施形態では、一対の突起部6Bが筒部6Aの外周から互いに反対方向に突出している。このため、一対の突起部6Bにおける筒状部材6の幅W(幅方向の寸法)は、筒部6Aの外径Dよりも大きい。また、本実施形態における突起部6Bは、光ケーブル1の長手方向に対して垂直方向、且つ、第2固定部50が備える壁部52が並ぶ方向に突起しており、複数の光ファイバ束4が積載される方向(筒状部材6が積載される方向)には突出していない。
本実施形態では、突起部6Bの上下方向の突出量は、幅方向の突出量よりも小さい。なお、本実施形態では、突起部6Bは上下方向にほとんど突出していないため、突起部6Bにおける筒状部材6の上下方向の寸法Hは、筒部6Aの外径Dとほぼ同じである。これにより、複数の筒状部材6を上下方向に重ねたとき、上下方向に重ねられた複数の筒状部材6の上下方向の寸法を抑制できる。
突起部6Bは、薄板状に形成されている。このため、突起部6Bの厚さTは、比較的小さい(薄い)。突起部6Bは、第2固定部50に形成された溝55(後述)に差し込むことが可能に構成されている。突起部6Bが第2固定部50に形成された溝55(後述)に差し込まれることによって、筒状部材6に挿通された光ファイバ(光ファイバ束4)が第2固定部50に固定されることになる。
図12Bに示すように、筒状部材6は、保護チューブ7の端部に取り付けられる。筒部6Aの外周を保護チューブ7の端部が覆うように、筒状部材6が保護チューブ7の端部に取り付けられる。これにより、筒部6Aの内部空間と、保護チューブ7の内部空間とが連通し、筒状部材6に光ファイバを挿通させつつ、保護チューブ7に光ファイバを挿通できる。以下の説明では、筒状部材6と保護チューブ7とを備えた構成のことを保護ユニット5と呼ぶことがある。また、図12Bに示すように、光ファイバ(光ファイバ束4)を保護ユニット5(筒状部材6及び保護チューブ7)に挿通させた構成のことを光ファイバユニット3と呼ぶことがある。
保護チューブ7は、内部に光ファイバ束4を挿通させることによって、光ファイバ束4を保護するチューブ状の部材である。本実施形態では、保護チューブ7は、光ケーブル1から分岐された光ファイバ束4(分岐部材10から延び出た光ファイバ束4)を保護する部材である。ここでは、保護チューブ7は、網目状チューブで構成されている。網目状チューブは、網目状に多数の開口(網目)が形成された筒状の部材である。図12Bには、網目状チューブが伸長させた状態で示されているが、網目状チューブは、長手方向に収縮させることが可能である。なお、保護チューブ7は、網目状チューブに限られるものではなく、他のチューブ(例えばシリコンチューブ)でも良い。また、筒状部材6に保護チューブ7が取り付けられていなくても良い。この場合、光ファイバユニット3は、光ファイバ(光ファイバ束4)を筒状部材6に挿通させた構成になる。
本実施形態では、図3に示すように、光ケーブル1から分岐した複数の光ファイバ(複数の光ファイバ束4)のそれぞれに筒状部材6及び保護チューブ7を挿通させることによって、図12Bに示す光ファイバユニット3が複数(ここでは24個)構成されることになる。そして、それぞれの光ファイバユニット3の筒状部材6が、第2固定部50に固定されることになる。
第2固定部50は、既に説明した様に、光ケーブル1から分岐した複数の光ファイバ(複数の光ファイバ束4)を固定する部位である。本実施形態では、第2固定部50は、光ファイバ束4を挿通させた筒状部材6を固定することによって(図11A及び図11B参照)、光ファイバ束4を固定することになる。第2固定部50は、底部51と、複数の壁部52とを有する。
底部51は、第2固定部50の下部(底)を構成する部位である(図10A参照)。第2固定部50に差し込まれた筒状部材6は、底部51によって支持されることになる。なお、第2固定部50の底部51は、本体部11の下部と一体的に形成されている。
壁部52は、底部51から上側に突出した壁状の部位である(図10A参照)。壁部52は、左右方向に垂直な板状の部位である。第2固定部50は、左右方向に並ぶ複数の壁部52を有する。本実施形態では、7個の壁部52が設けられている。但し、壁部52の数は、これに限られるものではない。それぞれの壁部52は、隣接する壁部52と左右方向に対向して配置されている。複数の壁部52は、底部51を基端として上側(底部51に対して垂直方向)に突出しているため、壁部52の間に開口が形成されている。言い換えると、本実施形態では、一対の壁部52と底部51とによって凹部53が形成されており、凹部53の上側には開口が形成されている。第2固定部50は、左右方向に並ぶ複数の凹部53を有する。
本実施形態では、壁部52の間の開口から筒状部材6(図12A及び図12B参照)を差し込んで、壁部52の間に筒状部材6を配置することが可能である(図11及び図11B参照)。言い換えると、本実施形態では、凹部53の開口から筒状部材6を差し込んで、凹部53に筒状部材6を配置することが可能である。また、一対の壁部52の間に複数の筒状部材6を配置可能である(言い換えると、凹部53に複数の筒状部材6を配置可能である)。本実施形態では、一対の壁部52の間に4個の筒状部材6を配置させているが(図11A及び図11B参照)、一対の壁部52の間に配置可能な筒状部材6の数は、これに限られるものではない。
壁部52の壁面54には、上下方向(底部51に対して垂直方向)に沿った溝55が形成されている。つまり、凹部53を構成する一対の対向する壁面54には、上下方向に沿った溝55がそれぞれ形成されている。一対の対向する壁面54に形成された一対の溝55は、左右方向に対向して配置されている。言い換えると、一対の対向する壁面54に形成された一対の溝55は、前後方向(光ファイバ長手方向)の同じ位置に形成されている。図11Bに示すように、溝55に筒状部材6の突起部6Bを差し込んで、一対の溝55の間に筒状部材6を配置可能である。溝55に突起部6Bを差し込むことによって、筒状部材6の前後方向の位置ずれを抑制できる。また、溝55に突起部6Bを差し込むことによって、上下方向に並ぶ複数(ここでは4個)の筒状部材6の前後方向の位置を合わせることができる。
複数の壁部52は、一対の側壁部52Aと、複数の隔壁部52Bとによって構成されている。
側壁部52Aは、複数の壁部52のうちの左右方向の外側に配置された壁部52である。一対の側壁部52Aの間に複数の隔壁部52Bが配置されている。側壁部52Aの内側の壁面54は、隔壁部52Bの壁面54と対向しており、側壁部52Aの片側(内側)に複数の筒状部材6が配置されることになる。このため、側壁部52Aの内側の壁面54に溝55が形成されている。
隔壁部52Bは、一対の側壁部52Aの間に配置された壁部52である。本実施形態では、5個の隔壁部52Bが設けられている。但し、隔壁部52Bの数は、これに限られるものではない。隔壁部52Bの両側の壁面54は、どちらも隣接する隔壁部52Bの壁面54とそれぞれ対向しており、隔壁部52Bの両側にそれぞれ複数の筒状部材6が配置されることになる。このため、隔壁部52Bの両側の壁面54には、それぞれ溝55が形成されている。
図13は、第2固定部50を上から見た一部断面図である。
本実施形態では、隔壁部52Bの一方の壁面54に形成された溝55の位置と、他方の壁面54に形成された溝55の位置とが、前後方向(光ファイバ長手方向)に対して異なっている。なお、仮に隔壁部52Bの両側の壁面54の溝55の前後方向の位置を同じにした場合、溝55の形成位置において隔壁部52Bが薄くなってしまうため、隔壁部52Bの強度が弱くなってしまう。また、仮に隔壁部52Bの両側の壁面54の溝55の前後方向の位置を同じにした場合、溝55の形成位置での隔壁部52Bの強度を保つために隔壁部52Bを厚くしてしまうと、分岐部材10(第2固定部50)の幅方向の寸法が大きくなってしまう。これに対し、本実施形態では、隔壁部52Bの両側の壁面54の溝55の前後方向の位置が異なるため、両側の壁面54の溝55の前後方向の位置を同じにした場合と比べて、溝55の形成位置での隔壁部52Bの強度を保つことができる。このため、本実施形態では、隔壁部52Bの強度を保ちつつ、隔壁部52Bの厚さを抑制することが可能になる。この結果、本実施形態では、分岐部材10の幅方向の寸法を抑制できる。
なお、本実施形態では、図13に示すように、溝55が前後方向(光ファイバ長手方向)の2種類の位置(第1位置及び第2位置)に形成されている。そして、上から見たときに筒状部材6が前後方向に互い違いに配置されるように、それぞれの隔壁部52Bに溝55が互い違いに形成されている。但し、溝55の位置は、これに限られるものではない。例えば、溝55が前後方向(光ファイバ長手方向)の3種類の位置(第1~第3位置)に形成され、上から見たときに筒状部材6が前後方向に3段階の異なる位置にされるように、それぞれの隔壁部52Bに溝55が形成されても良い。但し、本実施形態のように溝55の位置が2種類の場合、溝55の位置が3種類以上の場合と比べて、第2固定部50の前後方向の寸法を抑制できるため、分岐部材10の前後方向の寸法を抑制できる。
図14は、第2固定部50の一対の壁部52(ここでは隔壁部52B)の一部断面図である。また、説明のため、図中には筒状部材6も描かれている。
本実施形態では、壁部52の間の溝55の間隔は、底部51から開口に向かうほど狭くなっている。図14には、底部51の近傍における溝55の間隔がW11であることが示されている。また、図中には、開口の近傍における溝55の間隔がW12であることが示されている(W12<W11)。そして、図中には、壁部52の間の溝55の間隔が、間隔W12から間隔W11に徐々に狭くなっていることが示されている。このように、壁部52の間の溝55の間隔が底部51から開口に向かうほど(連続的に)狭くなることによって、溝55に差し込んだ筒状部材6の突起部6Bが開口から脱落しにくくなる。なお、壁部52の間の溝55の間隔は、上下方向に一定にしても良いし、本実施形態とは逆に開口から底部51に向かうほど狭くなっても良い。但し、この場合、本実施形態と比べて、筒状部材6が第2固定部50から脱落し易くなる。
また、本実施形態では、開口における壁部52の間の間隔W10は、突起部6Bにおける筒状部材6の幅Wよりも狭い(W10<W:図14参照)。このように、開口における壁部52の間の間隔W10が筒状部材6の幅Wよりも狭いことによって、凹部53に差し込んだ筒状部材6が開口から脱落しにくくなる。なお、本実施形態では、壁部52は、弾性変形可能に構成されている。具体的には、壁部52は、下側を基端とし、上側(開口側)を自由端とする片持ち梁状に形成されており、壁部52の上側の端部(自由端)を変位させるように壁部52を弾性変形させることが可能である。これにより、開口における壁部52の間の間隔W10が筒状部材6の幅Wよりも狭くても、開口から壁部52の間に筒状部材6を差し込むことが可能である。なお、開口における壁部52の間の間隔W10が、突起部6Bにおける筒状部材6の幅Wよりも広くても良い。
また、本実施形態では、開口の端部には、溝55が形成されていない。つまり、本実施形態では、溝55は、壁部52の上縁まで到達していない。これにより、図14に示すように、溝55の上側に引っ掛け部56が形成される(図10B及び図11Bも参照)。引っ掛け部56は、溝55の上側で溝55の側面よりも内側に突出した部位である。引っ掛け部56に筒状部材6の突起部6Bが引っ掛かるため、凹部53に差し込んだ筒状部材6が開口から脱落しにくくなる。なお、開口の端部まで溝55を形成することも可能である(つまり、引っ掛け部56を形成しなくても良い)。但し、開口の端部まで溝55を形成した場合には、本実施形態と比べて、筒状部材6が第2固定部50から脱落し易くなる。
また、本実施形態では、壁部52の壁面54の開口側の端部に、傾斜面57が形成されている。傾斜面57は、筒状部材6の突起部6Bを壁部52の溝55に誘導するための部位である。このため、傾斜面57は、溝55の上側の延長上に形成されている。本実施形態のように、開口の端部に溝55が形成されていなくても、溝55の上側の延長上に傾斜面57が形成されることによって、筒状部材6の突起部6Bを壁部52の溝55に差し込み易い構造となる。なお、本実施形態では、図14に示すように、傾斜面57の上縁における傾斜面57の間隔W2は、突起部6Bにおける筒状部材6の幅Wよりも大きい。これにより、開口における壁部52の間の間隔W10が突起部6Bにおける筒状部材6の幅Wよりも狭くても(W10<W)、筒状部材6の突起部6Bを開口から溝55へ差し込み易い構造となる。
図15は、第2固定部50の開口から筒状部材6を差し込むときの様子の説明図である。なお、第2固定部50に筒状部材6を差し込むとき、筒状部材6には光ファイバ(光ファイバ束4)が挿通されているが、図15では光ファイバ束4は不図示としている。
第2固定部50は、位置合わせ部58を有する。位置合わせ部58は、筒状部材6の前後方向(光ファイバ長手方向)の位置を合わせるための部位である。本実施形態では、位置合わせ部58は、前後方向に対して垂直な面によって構成されている。但し、位置合わせ部58の形状は、これに限られるものではない。また、本実施形態では、位置合わせ部58は、壁部52の後縁において壁面54から内側に突出した部位として形成される。
図15に示すように、作業者は、第2固定部50の開口から筒状部材6を差し込むときに、筒状部材6の後縁を位置合わせ部58に接触させることによって、第2固定部50に対する筒状部材6の前後方向(光ファイバ長手方向)の位置を合わせる。第2固定部50に対する筒状部材6の前後方向の位置を合わせることによって、筒状部材6の突起部6Bを溝55の位置に合わせることができるため、突起部6Bを溝55に差し込み易くなる。特に、本実施形態のように開口の端部に溝55が形成されていない場合には、位置合わせ部58によって筒状部材6の突起部6Bを溝55の位置に合わせられることは有効となる。
既に説明したように、本実施形態では、溝55が前後方向(光ファイバ長手方向)の2種類の位置(第1位置及び第2位置)に形成されている(図13参照)。このため、筒状部材6の前後方向(光ファイバ長手方向)の位置を合わせる位置合わせ部58も、2種類の位置に形成されることになる(図13参照)。また、既に説明したように、本実施形態では、隔壁部52Bの一方の壁面54に形成された溝55の位置と、他方の壁面54に形成された溝55の位置とは、前後方向(光ファイバ長手方向)に対して異なっている。このため、隔壁部52Bの一方の壁面54に形成された位置合わせ部58の位置と、他方の壁面54に形成された位置合わせ部58の位置とは、前後方向(光ファイバ長手方向)に対して異なることになる。
図14に示すように、一対の位置合わせ部58の間隔W3(内寸)は、筒状部材6の筒部6Aの外径Dよりも狭い(W3<D)。これにより、左右両方の位置合わせ部58に筒部6Aの後縁を接触させることができるため、第2固定部50に対する筒状部材6の前後方向(光ファイバ長手方向)の位置を合わせ易い構造になる。但し、位置合わせ部58の間隔W3が、筒状部材6の筒部6Aの外径Dよりも広くても良い。若しくは、対向する壁部52の一方だけに位置合わせ部58が形成されていても良い。このような構造であっても、筒状部材6の後縁を位置合わせ部58に接触させることによって、第2固定部50に対する筒状部材6の前後方向(光ファイバ長手方向)の位置を合わせることが可能である。
図16Aは、下側から見た分岐部材10の斜視図である。図16Bは、第2固定部50の一部断面図である。
本実施形態では、底部51に貫通穴51Aが形成されている。貫通穴51Aは、上下方向に沿って形成されている溝55の下側の延長上に配置されている。このため、光ファイバ(光ファイバ束4)を挿通させた筒状部材6を第2固定部50に固定したとき、貫通穴51Aの上に筒状部材6が配置されることになる。このため、筒状部材6を第2固定部50から取り外すとき、作業者は、貫通穴51Aに下側から工具を差し込み、工具で筒状部材6を第2固定部50から押し出すことができる。なお、貫通穴51Aは溝55の延長上に配置されているため、貫通穴51Aから工具を差し込むと、工具が筒状部材6に接触し、筒状部材6に挿通されている光ファイバ(光ファイバ束4)には接触しない。このため、貫通穴51Aを溝55の延長上に配置することによって、工具による光ファイバの損傷を抑制できる。
<分岐部材10の製造方法>
図17は、本体部11の成型時の様子の説明図である。図18は、本体部11の成型後の様子の説明図である。
図17に示すように、本体部11は、第1金型71及び第2金型72を有する金型を用いて射出成型される。第1金型71と第2金型72との間に空間が形成され、この空間に樹脂が射出されることによって、本体部11が製造されることになる。
第1金型71は、複数の壁面形成部71Aを有する。壁面形成部71Aは、底部51の上面や壁部52の壁面54を形成する部位である。言い換えると、壁面形成部71Aは、第2固定部50の凹部53を形成する部位である。壁面形成部71Aは、左右方向に垂直な板状の部位である。複数の壁面形成部71Aは、左右方向に並んで配置されている。それぞれの壁面形成部71Aは、隣接する壁面形成部71Aと左右方向に対向して配置されている。壁面形成部71Aの間の空間によって、壁部52(隔壁部52B)が形成されることになる。また、第1金型71は、傾斜部71Bを有する。傾斜部71Bは、壁部52の傾斜面57を形成する部位である。なお、壁面形成部71Aには、第2金型72の溝形成部72Bを嵌合させるための不図示のスリットが形成されている。
第2金型72は、底形成部72Aと、複数の溝形成部72Bを有する。底形成部72Aは、底部51の底面(本体部11の下面)を形成する部位である。溝形成部72Bは、壁部52の壁面54に溝55を形成する部位である。溝形成部72Bは、前後方向に垂直な板状の部位である。第1金型71の壁面形成部71Aには不図示のスリットが形成されており、このスリットに第2金型72の溝形成部72Bが嵌合する。溝形成部72Bの左右方向の寸法は、第1金型71の壁面形成部71Aの左右方向の寸法よりも大きい。このため、壁面形成部71Aのスリット(不図示)に溝形成部72Bを嵌合させたとき、壁面形成部71Aから左右外側に溝形成部72Bの左右の縁が突出し、この突出した部位によって溝55が形成されることになる。
図18に示すように、第1金型71は、本体部11に対して上側(開口の側)に引き抜かれることになる。第1金型71の壁形成部によって、底部51の上面や壁部52の壁面54が形成される。また、複数の壁形成部によって、底部51から突出した複数の壁部52が形成される。なお、本体部11に対して上側(開口側)に引き抜かれることよって、上側の開口した凹部53が本体部11に形成されることになる。また、複数の壁形成部によって、壁部52間の凹部53に筒状部材6を配置可能な複数の壁部52が形成されることになる。
また、図18に示すように、第2金型72は、本体部11に対して下側に引き抜かれることになる。第2金型72の底形成部72Aによって、底部51の底面が形成される。また、溝形成部72Bによって、壁部52の壁面54に溝55が形成される。
本実施形態では、複数の溝形成部72Bは、前後方向(図18の紙面に垂直な方向)の位置が互い違いになるように配置されている。これにより、複数の溝形成部72Bによって、隔壁部52Bの一方の壁面54に形成された溝55の位置と、他方の壁面54に形成された溝55の位置とが、前後方向(光ファイバ長手方向)に対して異なるように、複数の溝55を形成できる。
また、本実施形態では、第2金型72の溝形成部72Bの左右方向の幅は、底部51から開口に向かうほど狭くなっている。このため、第2金型72は、第1金型71のように上側(開口側)から引き抜くことができず、図18に示すように、下側に引き抜かれる。つまり、第2金型72の溝形成部72Bを本体部11に対して下側に引き抜くことによって、壁部52の間の溝55の間隔が底部51から開口に向かうほど狭くなるように(図14参照)、本体部11を形成することが可能になる。
また、本実施形態では、溝形成部72Bを第2金型72に設けたため、溝形成部72Bは、第2金型72の底形成部72Aと連結している。そして、本実施形態では、底形成部72Aと溝形成部72Bとの連結部によって、本体部11の底部51に貫通穴51Aを形成することができる。また、底形成部72Aと溝形成部72Bとの連結部によって、溝部の延長上に貫通穴51Aを形成することができる。
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更・改良され得ると共に、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。
1 光ケーブル、3 光ファイバユニット、
4 光ファイバ束、5 保護ユニット、
6 筒状部材、6A 筒部、6B 突起部、
7 保護チューブ、
10 分岐部材、
11 本体部、11A嵌合突起、12 収容部、
15 蓋部、15A 嵌合凹部、
20 第1固定部、21 支持部、
22 傾斜面、22A プレート収容部、24 ネジ穴、
30 把持用プレート、31 把持板部、
31A 内側突起、31B 外側突起、
32 連結部、
40 締結部材、41 アーチ部、
42 上板部、43 スパイク部材、44 側板部、
45A 前側突出部、45B 後側突出部、
46 凹部、48 締結部、48A 貫通穴、
50 第2固定部、51 底部、51A 貫通穴、
52 壁部、52A 側壁部、52B 隔壁部、
53 凹部、54 壁面、55 溝、
56 引っ掛け部、57 傾斜面、58 位置合わせ部、
71 第1金型、71A 壁面形成部、71B 傾斜部、
72 第2金型、72A 底形成部、72B 溝形成部

Claims (9)

  1. 光ケーブルの端部を固定する第1固定部と、
    前記光ケーブルから分岐した光ファイバが挿通された筒状部材を固定する第2固定部と、
    を備え、
    前記第2固定部は、
    底部と、
    壁面に溝が形成され、前記底部から突出した複数の壁部と、を有し、
    前記壁部間で形成された開口から、前記溝に前記筒状部材の突起部を差し込んで前記筒状部材を配置可能であり、
    前記複数の壁部は、外側に配置された一対の側壁部と、前記一対の側壁部の間に設けられた複数の隔壁部とにより構成されており、
    前記隔壁部の一方の前記壁面に形成された溝の位置と、他方の前記壁面に形成された溝の位置とは、前記光ファイバ長手方向に対して異なる
    ことを特徴とする分岐部材。
  2. 請求項1に記載の分岐部材であって、
    前記壁部間の前記溝の間隔は、前記底部から前記開口に向かうほど狭くなっていることを特徴とする分岐部材。
  3. 請求項2に記載の分岐部材であって、
    前記壁部は、弾性変形可能であり、
    前記開口における前記壁部間の間隔は、前記突起部における前記筒状部材の幅よりも狭いことを特徴とする分岐部材。
  4. 請求項1~3のいずれかに記載の分岐部材であって、
    前記開口の端部には、前記溝が形成されていないことを特徴とする分岐部材。
  5. 請求項4に記載の分岐部材であって、
    前記壁部の壁面の開口側の端部に、前記筒状部材の前記突起部を前記溝に誘導するための傾斜面が形成されていることを特徴とする分岐部材。
  6. 請求項4又は5に記載の分岐部材であって、
    前記第2固定部は、前記筒状部材の前記光ファイバ長手方向の位置を合わせる位置合わせ部を有することを特徴とする分岐部材。
  7. 請求項1~6のいずれかに記載の分岐部材であって、
    前記底部は、前記溝の延長上に貫通穴を有することを特徴とする分岐部材。
  8. 請求項1~7のいずれかに記載の分岐部材と、
    前記光ケーブルから分岐した光ファイバを挿通するための前記筒状部材と
    を備えたケーブル分岐システム。
  9. 光ケーブルの端部を固定する第1固定部と、前記光ケーブルから分岐した光ファイバが挿通された筒状部材を固定する第2固定部と、を備えた分岐部材の製造方法であって、
    複数の壁形成部を有する第1金型と、底形成部及び複数の溝形成部を有する第2金型と、を含む金型の内部空間に樹脂を射出することによって、底部と、前記底部から突出した複数の壁部とを有する第2固定部を成型すること、及び、
    前記第1金型を前記壁部間に形成される開口の側から外すとともに、前記第2金型を前
    記底部の側から外すこと、
    を行うことによって、
    前記壁形成部によって、前記壁部に壁面が形成され、
    前記底形成部によって、前記底部の底面が形成され、
    前記溝形成部によって、前記壁面に溝が形成され、
    前記開口から前記溝に前記筒状部材の突起部を差し込んで前記筒状部材を配置可能な複数の前記壁部が形成され、
    前記複数の壁部のうちの外側に配置された一対の壁部を側壁部とし、前記一対の側壁部の間に設けられた壁部を隔壁部としたとき、複数の前記溝形成部によって、前記隔壁部の一方の前記壁面に形成された溝の位置と、他方の前記壁面に形成された溝の位置とを、前記光ファイバ長手方向に対して異なるように、複数の前記溝が形成され、
    前記溝形成部によって、前記壁部間の前記溝の間隔が、前記底部から前記開口に向かうほど狭く形成され、
    前記底形成部と前記溝形成部との連結部によって、前記底部における前記溝の延長上に貫通穴が形成される
    ことを特徴とする分岐部材の製造方法。
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