JP7261973B2 - ベルトプレス - Google Patents

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JP7261973B2 JP2020082309A JP2020082309A JP7261973B2 JP 7261973 B2 JP7261973 B2 JP 7261973B2 JP 2020082309 A JP2020082309 A JP 2020082309A JP 2020082309 A JP2020082309 A JP 2020082309A JP 7261973 B2 JP7261973 B2 JP 7261973B2
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Description

本発明は、複数のロールに巻き掛けたろ布に汚泥を挟んで加圧脱水を行うベルトプレスで、ろ布の張力が過剰に高い箇所から動力を回生し、ろ布駆動の動力又はろ布張力の調整に利用するベルトプレスに関する。
従来から、下水汚泥や産業廃水等を固液分離する手段として、複数のロールに巻き掛けられたろ布に原液を挟持して圧搾するベルトプレスが用いられている。特許文献1には、中心となるロールにろ布を複数回巻き掛け、ろ布の張力を加圧機構の押し付け力に利用して高圧脱水を行うベルトプレスが開示されている。
特開2015-80729号公報
特許文献1のベルトプレスでは、ろ布を複数回巻き掛けた加圧部の下流側に駆動ロールを配置しており、加圧部には複数巻き掛けたろ布の押し付け力以上に大きな張力が掛かっている。また、汚泥性状の変動によってろ布に掛かる張力が変動する場合もあり、その際は張力が過剰に加わってしまう。過剰なろ布張力は、ベルトプレスのろ布、ロール軸受け等に過度な荷重を掛けることになり、それらの部材の消耗を激しくしていた。
この発明は、ベルトプレスに掛かった過剰なろ布張力を発電機の動力源として利用し、ろ布張力を低減することでロール等の部材に掛かる負荷を軽減するベルトプレスを提供する。
複数のロールに巻き掛けたろ布に汚泥を挟んで加圧脱水するベルトプレスにおいて、所定の箇所のろ布張力を検知する検知装置と、所定のロールに接続自在な発電機と、検知装置で検知した張力を基に発電機を制御する制御装置を備え、制御装置は、検知装置で検知したろ布の張力が基準より高い場合、前記所定箇所のろ布の下流に巻き掛けた第一のロールに発電機を接続して発電し、発電機の抵抗により第一のロールを減速させてろ布の張力を低減し、検知装置で検知したろ布の張力が基準以下の場合、発電機と第一のロールの接続を解除することで、ろ布に掛かる過剰な張力を電力に変換し利用することができる。
前記発電機で発電した電力を所定のロールに接続した駆動機の動力源とすることで、消費電力を削減することができる。
前記ベルトプレスはろ布に挟んだ汚泥をロールで加圧する加圧部を備え、加圧部出口の第一のロールに発電機を接続することで、最も負荷の掛かる箇所の張力を軽減し、電力に変換することができる。
前記第一のロール12に巻き掛けたろ布2を他のロール3で第一のロール12とろ布2の間に回帰させ、再度第一のロール12に巻き掛けることで、第一のロール12に複数回ろ布2を巻き掛けて加圧部5を構成することで、ろ布に掛かる張力を調整することができる。
この発明によれば、ベルトプレスのろ布に過剰に張力が掛かっている個所で、ロールに発電機を接続することで、張力を回生して発電機の動力に変換することができる。張力を発電機の動力に変換するため、過剰な張力が低減し、ベルトプレスに掛かる負荷を低減することができる。発電機は任意のロールに接続して電力を得ることができるため、ベルトプレスの構成によって張力の掛かる箇所が変化しても、発電機の接続先を変更することで対応できる。回生した電力をベルトプレスのろ布の駆動源として利用することで、消費電力を削減することができる。
図1は、本発明に係るベルトプレスの側面図である。 図2は、本発明に係る動力回生の概念図である。 図3は、本発明に係るベルトプレスの略側面図である。 図4は、本発明に係るベルトプレスの他の実施形態である。
図1は、本発明に係るベルトプレスの側面図である。
本発明に係るベルトプレス1は、上下一対のろ布2と、一対のろ布2を無端状に張設する複数のロール3と、上下一対のろ布2及び複数のロール3を支持するフレーム(図示せず)とを備え、一対のろ布2間に汚泥を供給して脱水する。
ベルトプレス1は、汚泥を供給する汚泥供給部4と、汚泥を上下一対のろ布2で挟んで脱水する加圧部5と、一対のろ布2を開いて汚泥を排出する排出部6を備える。加圧部5の下流に設けたロール(駆動ロール7)は、駆動機7aと接続して回転させる。駆動ロール7に追従して一対のろ布2が走行する。
加圧部5の入口に設けたロール(せん断ロール8)は、供給された汚泥をろ布2に挟んで加圧部5に送り込む。加圧部5の出口に設けたロール(加圧部最終ロール9)は、加圧部5でろ布2がロール3に巻き掛けられるごとに張力が上昇するため、加圧部5で最も高い張力を受けている。
図1に示すベルトプレス1では、加圧部最終ロール9と発電機10を接続し、過剰な張力を発電機10の動力として利用する。また、発電機10で得た電力を図示しないバッテリーに蓄積し、駆動機7aの動力源として利用する。
図2は、本発明に係る動力回生の概念図である。
本発明に用いる発電機10は、ろ布2に掛かる過剰な張力を電力として回生し、図示しないバッテリーに蓄積する。そして、バッテリーに蓄積した電力で駆動ロール7の駆動機7aを駆動させる。
ベルトプレス1に巻き掛けられたろ布2は、一方方向に走行すると共に、加圧部5などの一部分に強い張力が掛かっている。ベルトプレス1に供給される汚泥の性状によっては、加圧部最終ロール9から加圧部最終ロール9上流のロール3に巻き掛けられたろ布2に想定以上の非常に高い張力が掛かることがあり、ベルトプレス1に大きな負荷をかけることがある。例えば図2は加圧部5を簡略化したもので、ろ布2は右方向に走行し、第一のロール12の上流から第二のロール13の下流のろ布2に高い張力が掛かっている。なお、高い張力が掛かる場所は、加圧部5や駆動ロール7の配置、ろ布2にテンションを調節するテンションロールの場所などによって変化する。
ここで、ベルトプレス1の負荷を軽減するために、図2に示すろ布2の張力を低減させるには、張力の高いろ布2の下流に巻き掛けたロール(第一のロール12)の回転速度を減速させ、ろ布2の送り量を減少させればよい。
従って本発明では、発電機10を、張力を下げたいろ布2の下流に巻き掛けた第一のロール12と接続する。発電機10と第一のロール12を接続することで、発電機10の抵抗を受けて第一のロール12は減速し、ろ布2の送り量(張力)が減少する。そして発電機10が起動することで発電が行われ、図示しないバッテリーに電力を蓄電する。また、バッテリーに蓄積した電力は、駆動ロール7の駆動機7aの動力源として利用する。
このように、張力が過剰に高いろ布2の下流に巻き掛けた第一のロール12と発電機10を接続することで、ろ布2の過剰な張力を低減させると共に、過剰な張力を電力として回生し、ベルトプレス1の駆動に利用することで消費電力を削減することができる。
また、図2に示すように、過剰に張力が掛かるろ布2には、ろ布2の張力を検知する検知装置14を配置する。検知装置14は制御装置15と接続し、制御装置15は検知装置14で検知した張力を基に発電機10を制御する。制御装置15は、検知装置14が基準値以上のろ布張力を検知した場合、発電機10を第一のロール12と接続し、過剰な張力を低減させる。また、検知装置14が基準値より低いろ布張力を検知した場合、発電機10と第一のロール12の接続を解除し、通常の運転を行う。
検知装置14は、ろ布2からの反発力、又はろ布2を巻き掛けたロール3に掛かるスラストなどからろ布2の張力を検知できればよく、公知の検知装置14を利用できる。
図3は、本発明に係るベルトプレスの略側面図である。
本実施例では、発電機10で発電した電力を駆動ロール7の駆動機7aに利用せず、別途設けた第二の駆動機7bに利用する。第二の駆動機7bは、駆動ロール7以外の任意のロール3と接続し、接続したロール3を回転させ、回転速度を大きくすることができる。図3では、せん断ロール8の上流でろ布2に巻き掛けたロール(加圧部直前ロール11)と第二の駆動機7bを接続することで、加圧部5のろ布2の過剰な張力を電力に変換し、加圧部直前ロール11の駆動力に利用する。
図3のようなベルトプレスは、汚泥をろ布2に挟んで脱水を行うため、汚泥供給部4でろ布2の張力が高い場合、適切に汚泥を挟み込むことができない。よって汚泥供給部4となる加圧部直前ロール11からせん断ロール8に巻き掛けたろ布2の張力を低下させることが望ましい。
従って、加圧部5の過剰な張力から発電機10で得られた電力を、加圧部直前ロール11に接続した第二の駆動機7bに回生し、加圧部直前ロール11の回転速度を増加させる。加圧部直前ロール11の回転速度が増加することでろ布2の送り量が増加し、加圧部直前ロール11からせん断ロール8に巻き掛けたろ布2の張力が低下する。
このように、本発明に係る発電機10で得られた電力を第二の駆動機7bに利用することで、任意のロール3の回転を制御し、任意の箇所のろ布張力を調整することができる。なお、ベルトプレス1は加圧部5や駆動ロール7、テンションロールの配置によってろ布2に張力が掛かる箇所がことなるため、第二の駆動機7bと接続するロール3は加圧部直前ロール11に限定されず、張力を下げたいろ布2の上流に巻き掛けたロール3と接続することで本発明の効果が得られる。
図4は、本発明に係るベルトプレスの他の実施形態である。
他の実施例に係るベルトプレス1aは、上下一対のろ布2と、一対のろ布2を無端状に張設する複数のロール3と、上下一対のろ布2及び複数のロール3を支持するフレーム(図示せず)とを備え、一対のろ布2間で汚泥を脱水する。
ベルトプレス1aは、中心ロール16に一対のろ布2を複数回掛け回すことで、高い圧力をかけながら脱水できる加圧部5を備えている。複数回掛け回した一対のろ布2を構成するろ布2とろ布2の間には、ろ布2同士の摩擦を軽減する間接材17が配設されている。
間接材17は、中心ロール16の中心から放射状に移動自在である。間接材17は、間接材17に掛け回した一対のろ布2の押し付け力を内側の一対のろ布2へ伝え、圧力をかける。間接材17に巻き掛けた一対のろ布2から中心ロール16に巻き掛けた一対のろ布2へ向かうように一対のろ布2を走行させて汚泥の脱水を行う。
図4に示すベルトプレス1aの加圧部5では、複数の間接材17は、中心ロール16から等距離に配置し、中心ロール16の中心から放射線状に移動自在に配置してある。一対のろ布2を間接材17の外側から巻き掛けた後、続けて回帰ロール18に巻き掛けて中心ロール16に回帰させる。回帰ロール18を介して回帰させた一対のろ布2を間接材17より内側を通り中心ロール16に当接するよう巻き掛けることで、中心ロール16には間接材17を介して一対のろ布2を2重に巻き掛ける構成となる。
発電機10は中心ロール16と接続し、第二の駆動機をせん断ロール8に接続している。また、加圧部5のろ布には張力を検知する検知装置14を備え、検知装置14で検知した張力を基に発電機10を制御する制御装置15を備える。
また、一対のろ布2のテンションは、図示しない公知のろ布緊張装置で調性する。
次に、図4に示す増速機によるベルトプレスの動力回生方法について詳述する。
図4のろ布を2回掛け回したベルトプレス1aでは、駆動ロール7の回転により、駆動ロール7から駆動ロール7上流の中心ロール16に巻き掛けたろ布2に高い張力が掛かっている。更に、中心ロール16にはろ布2を2度巻き掛けるため、中心ロール16から中心ロール16上流のせん断ロール8に巻き掛けたろ布2にも高い張力が掛かっている。従って、中心ロール16を第一のロール12、せん断ロール8を第二のロール13とし、ろ布2に過剰な張力が掛かった場合、第一のロール12と発電機10を接続し張力を低減させる。
ここで、加圧部5のろ布2の張力を低減させるには、発電機10を中心ロール16に接続することで、中心ロール16の回転速度を低下させ、中心ロール16から中心ロール16上流のせん断ロール8に巻き掛けたろ布2の張力を低減させればよい。
検知装置14で検知したろ布張力が基準値を超えた場合、発電機10をせん断ロール8に接続し、発電機10で発電する。発電機10により発電した電力を第二の駆動機7bに回生することで、せん断ロール8の回転速度を増加させ、せん断ロール8からせん断ロール8下流の中心ロール16に巻き掛けたろ布2の張力を低減させる。このように、加圧部5に掛かる過剰なろ布張力を減少させることで、張力によるベルトプレス1aの負荷を減少させることができる。
図3に示すベルトプレス1では、加圧部最終ロール9を第一のロール12、第二の駆動機7bで動力を回生するロールを加圧部直前ロール11とし、また、図4に示すベルトプレス1aでは、中心ロール16を第一のロール12、第二の駆動機7bで動力を回生するロールをせん断ロール8としたが、加圧部5又は駆動ロール7の構成によってはろ布2に張力が掛かる場所、ろ布の張力を低減させたい場所が異なるため、ろ布2の張力を勘案して適宜発電機10と第二の駆動機7bの接続先を設定すればよい。
なお、加圧部5のろ布2の張力の大きさに応じて、発電機10の負荷抵抗を調整可能としてもよい。
2 ろ布
3 ロール
5 加圧部
7a、7b 駆動機
10 発電機
12 第一のロール
14 検知装置
15 制御装置

Claims (4)

  1. 複数のロール(3)に巻き掛けたろ布(2)に汚泥を挟んで加圧脱水するベルトプレスにおいて、
    所定の箇所のろ布張力を検知する検知装置(14)と、
    所定のロール(3)に接続自在な発電機(10)と、
    検知装置(14)で検知した張力を基に発電機(10)を制御する制御装置(15)を備え、
    制御装置(15)は、
    検知装置(14)で検知したろ布(2)の張力が基準より高い場合、
    前記所定箇所のろ布(2)の下流に巻き掛けた第一のロール(12)に発電機(10)を接続して発電し、発電機(10)の抵抗により第一のロール(12)を減速させてろ布(2)の張力を低減し、
    検知装置(14)で検知したろ布(2)の張力が基準以下の場合、
    発電機(10)と第一のロール(12)の接続を解除する
    ことを特徴とするベルトプレス。
  2. 前記発電機(10)で発電した電力を所定のロール(3)に接続した駆動機(7a、7b)の動力源とする
    ことを特徴とする請求項1に記載のベルトプレス。
  3. 前記ベルトプレスはろ布(2)に挟んだ汚泥をロール(3)で加圧する加圧部(5)を備え、
    加圧部(5)出口の第一のロール(12)に発電機(10)を接続する
    ことを特徴とする請求項1に記載のベルトプレス。
  4. 前記第一のロール(12)に巻き掛けたろ布(2)を他のロール(3)で第一のロール(12)とろ布(2)の間に回帰させ、
    再度第一のロール(12)に巻き掛けることで、
    第一のロール(12)に複数回ろ布(2)を巻き掛けて加圧部(5)を構成する
    ことを特徴とする請求項2に記載のベルトプレス。
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