以下に、本発明によるとろみ飲料供給装置の一実施形態を図面を参照して説明する。本発明のとろみ飲料供給装置10は、カップ等の容器C内に供給される飲料に容器C内でとろみ粉体を混合させてとろみ飲料を供給するものである。図1~図3に示したように、とろみ飲料供給装置10は、略直方体形状のハウジング11の前部にとろみ飲料生成室12と、ハウジング11の後部に機械室13とを備え、とろみ飲料生成室12は仕切板14によって機械室13と仕切られている。機械室13には後述する混合容器33または容器Cに供給する水を冷却するための冷却水槽と、冷却水槽を冷却する冷凍装置と、混合容器33または容器Cに供給する湯を供給する給湯器等が配設されている。
図2及び図3に示したように、とろみ飲料生成室12にはカップ等の容器Cを載置する載置台20と、容器C内に飲料を供給する飲料供給部30と、容器C内にとろみ粉体を供給するとろみ粉体供給部40とを備えている。この実施形態では、とろみ飲料生成室12には2種類の飲料を供給するために2つの飲料供給部30が設けられており、2つの飲料供給部30はとろみ飲料生成室12の左右方向の中央部に配置されるとろみ粉体供給部40の左右両側に配置されている。左右の飲料供給部30は左右対象に配置されているだけで同一の構成となっているので、以後の説明では主として一方の飲料供給部30のみを説明する。
図1及び図2に示したように、載置台20はとろみ飲料生成室12の下部にて左右方向の中央部に位置されている。載置台20は、カップ等の容器Cを載置する受台部21と、受台部21の上側を覆うカバー部22とを備えている。受台部21は簀の子状に形成され、カップ等の容器Cから溢出した飲料を下側に流すことができるようになっている。受台部21の前部にて左右方向の中央部で容器Cに飲料ととろみ粉体とを受けるようにするために、受台部21の前部で左右方向の中央部の上側に後述する飲料注出部36b(飲料注出口36c)ととろみ粉体注出部42c(とろみ粉体注出口42d)が配置されている(図6及び図7に示した)。カバー部22は前面に容器を出し入れする開口部を有しており、前側以外の左右両側、後側及び上側を覆っている。
図2及び図3に示したように、飲料供給部30は載置台20に載置した容器Cにとろみ飲料の原料となる飲料を供給するものである。飲料供給部30は、飲料を生成する飲料生成部31と、飲料生成部31で生成した飲料を載置台20の容器Cに供給する飲料供給経路35とを備えている。
図2及び図3に示したように、飲料生成部31は、飲料の原料粉体と水及び/または湯とを混合して飲料を生成するものである。飲料生成部31は、飲料の原料粉体(粉末原料)を貯える飲料原料容器32と、飲料の原料粉体と水及び/または湯を混合する混合容器33と、混合容器33内で原料粉体と水及び/または湯とを撹拌して混合させる撹拌装置34とを備えている。飲料原料容器32は茶、紅茶等の粉末よりなる飲料の原料粉体を貯えるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に取り付けられている。飲料原料容器32の底部には原料粉体の搬出口32aが設けられており、原料粉体は搬出口32aから混合容器33に搬出される。飲料原料容器32の下部にはスクリュー32bが設けられており、スクリュー32bはカップリング部材32cを介してモータ32dの駆動が伝達されるようになっている。モータ32dの回転によってスクリュー32bが回転すると、飲料原料容器32内の原料粉体は搬出口32aから混合容器33内に搬出される。
図3に示したように、混合容器33は原料粉体と水及び/または湯とを撹拌して混合させるものであり、とろみ飲料生成室12に設けたベース15に着脱可能に支持されている。混合容器33は飲料原料容器32の下側で開口しており、飲料原料容器32の搬出口32aから搬出される原料粉体は混合容器33内に流入する。混合容器33の底部には放出口33aが形成されており、混合容器33内で撹拌されて混合された飲料は放出口33aから放出される。
図4に示したように、ベース15には混合容器33内に水及び/または湯を供給するための給水口15aが設けられている。給水口15aには給水管33bが接続されており、給水管33bにはさらに給湯管33dが接続されている。給水管33bには給水弁33cが介装されており、給水源の水は給水弁33cの開放によって給水管33bを通って給水口15aから混合容器33内に供給される。給湯管33dは機械室13内の給湯器等の給湯源に接続されており、給湯管33dには給湯弁33eに接続されている。給湯源の湯は給湯弁33eの開放によって給湯管33d及び給水管33bを通って給水口15aから混合容器33内に供給される。
図3に示したように、混合容器33には撹拌装置34が設けられており、撹拌装置34は混合容器33の後側のベース15に設けたモータ34aと、モータ34aによって回転する回転軸34dと、回転軸34dの先端に設けられた円板部34eとを備えている。モータ34aの出力軸にはカップリング用のマグネット34bが設けられ、回転軸34dのモータ34a側となる基端にはカップリング用のマグネット34cが設けられている。回転軸34dはカップリング用のマグネット34b,34cによってモータ34aに着脱可能に連結され、モータ34aはカップリング用のマグネット34b,34cを介して回転軸34dを回転させる。回転軸34dは混合容器33の底部の放出口33aの上側に延出し、回転軸34dの先端には放出口33aの上側で円板部34eが設けられている。回転軸34dの先端の円板部34eの下面には撹拌羽根が設けられており、混合容器33内の原料粉体と水及び/または湯とは円板部34eの回転によって撹拌混合されて飲料となる。
図2に示したように、飲料供給経路35は飲料生成部31で生成した飲料を載置台20に載置した容器Cに案内するものである。飲料供給経路35は浅い箱形をした飲料ガイド36を備え、飲料ガイド36は飲料生成部31の下側から載置台20の前部で左右方向の中央部まで延びている。この実施形態では、左右両側に配置された飲料ガイド36はとろみ飲料生成室12の左右方向の中央部に配置される連結部36aによって互いに連結しており、左右両側の飲料ガイド36は左右方向の中央部の連結部36aで繋がった状態で一体的に形成されている。一体的に形成されている左右両側の飲料ガイド36は載置台20のカバー部22の上側に支持されている。
図2、図5及び図6に示したように、飲料ガイド36には載置台20の前部で左右方向の中央部の上側で下方に延びる円筒形をした飲料注出部36bが設けられており、飲料注出部36bの下端には飲料の飲料注出口36cが形成されている。また、左右両側の飲料ガイド36の飲料注出部36bは載置台20の前部にて左右方向の中央部で互いに左右方向に隣接する位置に配置されている。図6及び図7に示したように、これらの飲料注出部36bは後述するとろみ粉体注出部42c側となる後側に傾斜しており、飲料注出部36bの飲料注出口36cから注出される飲料は後側に傾斜して注出される。図5に示したように、飲料ガイド36の連結部36aの後部には位置決め部36dが設けられており、位置決め部36dは後述するシュート42の下部の左右方向の移動を規制することにより、シュート42の下部を飲料ガイド36に対して位置決めするものである。
図2及び図6に示したように、とろみ粉体供給部40は、とろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器41と、とろみ粉体容器41から搬出されるとろみ粉体を載置台20の容器Cに案内するシュート42とを備えている。図6に示したように、とろみ粉体容器41の底部にはとろみ粉体の搬出口41aが設けられており、とろみ粉体は搬出口41aからシュート42に搬出される。とろみ粉体容器41の下部にはスクリュー41bが設けられており、スクリュー41bはカップリング部材41cを介してモータ41dの駆動が伝達されるようになっている。モータ41dの回転によってスクリュー41bが回転すると、とろみ粉体容器41内のとろみ粉体は搬出口41aからシュート42内に搬出される。
図2及び図6に示したように、シュート42はとろみ粉体容器41の搬出口41aの下側から載置台20に載置した容器Cの上側まで鉛直方向下向きに延びて、とろみ粉体容器41の搬出口41aから搬出されるとろみ粉体を載置台20に載置した容器Cに案内する通路42aを備えている。図8に示したように、シュート42は水平方向として前後方向に2つに分割可能としたものであり、前側部43と後側部44とを備えている。シュート42を前側部43と後側部44とに分割可能としたので、シュート42の洗浄等のメンテナンスの作業性を良好とすることができる。
また、前側部43は透明または半透明をした透光性を有する樹脂材を用いたものであり、これに対し、後側部44は白色のとろみ粉体と異なる色として例えば濃灰色や黒色のような濃色をしてとろみ粉体が目立つようにした色の樹脂材を用いている。とろみ粉体をシュート42内の内部を通過させると、とろみ粉体がシュート内42に少しずつ付着するようになる。シュート42の後側部44をとろみ粉体と異なる色にしてとろみ粉体が目立つようにするとともに、シュート42の前側部を透光性を有するようにして内部を視認できるようにしているので、シュート42を取り外して分解することなく、シュート42の内部にとろみ粉体が付着して残っているかを確認することができる。
図6及び図8に示したように、シュート42の上端部にはとろみ粉体容器41の搬出口41aから搬出されるとろみ粉体を受け入れる受入口42bが設けられている。また、シュート42の下端部にはとろみ粉体を注ぎ出すとろみ粉体注出口42dを有する筒形をしたとろみ粉体注出部42cが設けられている。図6に示したように、シュート42の内部に形成される通路42aは上端部の受入口42bから下端部のとろみ粉体注出口42dまで鉛直方向に直線的に延びている。シュート42は上下方向の中間部から下部にかけて左右方向の幅が徐々に狭くなっており、シュート42の通路42aは上下方向の中間部から下部にかけて下側に進むに従って徐々に狭くなっている。とろみ粉体はシュート42の通路42aの徐々に狭くなる部分を通過するときに乱流となり、乱流となったとろみ粉体はとろみ粉体注出口42dから載置台20にされた容器C内に拡散して放出されるようになる。
図7に示したように、とろみ粉体注出部42cは飲料ガイド36の飲料注出部36bと前後に隣接する位置に配置されている。とろみ粉体注出部42cのとろみ粉体注出口42dは前後方向(飲料注出口36cと水平方向にて隣接する隣接方向)の長さを、左右方向(飲料注出口36cの隣接方向と水平方向にて直交する直交方向)の長さより短い扁平形状となる長円形をしている。とろみ粉体注出口42dを長円形としたことで、とろみ粉体注出口42dの開口面積は飲料注出口36cよりも大きく形成されている。とろみ粉体注出口42dの飲料注出口36cが配置される方向となる前後方向の長さを飲料注出口36cが配置されていない左右方向の長さより短くしていることで、とろみ粉体注出口42dと飲料注出口36cとを容器Cの中心部の上側で拡がらずに配置することができ、とろみ粉体注出口42dから注出されるとろみ粉体と飲料注出口36cから注出される飲料は容器Cの外側にこぼれ落ちないようになる。
図5、図6及び図8に示したように、シュート42の後側部44の後面には後側に延びる差込片部42eが設けられており、差込片部42eの左右の両側部はベース15に設けられたレール(図示省略)に前後に摺動自在に支持されている。シュート42及び飲料ガイド36を取り付けるときには、差込片部42eをレールに沿って差し込んでシュート42をベース15に取り付けた後で、飲料ガイド36の連結部36aの位置の後面がシュート42の下部の前面に当接する状態で、飲料ガイド36を載置台20のカバー部22の上側に支持させる。この状態では、シュート42の下部は飲料ガイド36の後面に当接して前後方向の移動が規制されるとともに、飲料ガイド36の位置決め部36dによって左右方向の移動が規制されている。このように、シュート42は飲料ガイド36に対して位置決めされているため、とろみ粉体注出部42cは飲料ガイド36の飲料注出部36bと前後に隣接する位置に位置決めされることになる。
図9に示したように、とろみ飲料供給装置10は、載置台20に載置した容器Cにとろみ飲料の供給を制御する制御装置50を備えており、制御装置50は、フロントパネル16に設けた操作スイッチ17、飲料原料容器32のモータ32d、給水弁33c、給湯弁33e、撹拌装置34のモータ34a及びとろみ粉体容器41のモータ41dに接続されている。制御装置50はとろみ飲料の供給プログラムを有しており、とろみ飲料の供給プログラムは操作スイッチ17の操作に基づいて給水弁33c及び/または給湯弁33eの開閉を制御するとともに、飲料原料容器32のモータ32dと撹拌装置34のモータ34aととろみ粉体容器41のモータ41dとを制御することにより、載置台20に載置したカップ等の容器Cにとろみ飲料を供給するように制御している。なお、とろみ飲料の供給プログラムは、図示しない設定操作部の操作により、とろみ飲料の飲料の濃さに応じた飲料原料容器32のモータ32dの作動時間と、容器Cの容量ととろみ飲料の温度に応じた給水弁33c及び/または給湯弁33eの開放時間と、とろみ飲料のとろみ粘度に応じたとろみ粉体容器41のモータ41dの作動時間とを設定可能としている。
このとろみ飲料供給装置10でとろみ飲料を供給するときには、載置台20の受台部21の前部で左右の中央部にカップ等の容器Cを載置し、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50はとろみ飲料供給プログラムを実行する。図10(a)がとろみ飲料供給プログラムを実行したときの各構成部品の作動を示すタイムチャートであり、図10(b)が容器C内に飲料注出部36b(飲料注出口36c)から飲料と、とろみ粉体注出部42c(とろみ粉体注出口42d)からとろみ粉体とが注出されるタイミングを示すタイムチャートである。図10のaのタイミングに示したよう、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50は、飲料原料容器32のモータ32dを飲料の濃さに応じた時間で回転させる(図10のbからcまでの時間)。飲料原料容器32内の原料粉体は搬出口32aから混合容器33内に搬出される。
原料粉体が混合容器33内に搬出されると、制御装置50は給水弁33c及び/または給湯弁33eを容器Cの容量及び飲料の設定温度に応じた時間で開放させる(図10のcからhまでの時間)とともに、撹拌装置34のモータ34aを作動させる(図10のcからgまでの時間)。混合容器33内に搬出された原料粉体は給水口15aから供給される水及び/または湯に撹拌されることで混合されて飲料となり、混合容器33内の飲料は放出口33aから飲料ガイド36に放出される。放出口33aから放出された飲料は飲料ガイド36を通り、図10のeのタイミングで飲料注出口36cから容器Cに注出されるようになる。このとき、混合容器33から飲料ガイド36に放出される飲料は濃度が濃い状態から徐々に薄くなって飲料ガイド36に放出されるが、容器Cでは設定された濃度の飲料となっている。なお、混合容器33の放出口33aの上側に撹拌装置34の円板部34eが配置されて飲料が流れにくくなっていることと、飲料が飲料ガイド36を通過するのに時間を要するために、混合容器33内の飲料は給水弁33c及び/または給湯弁33eを開放させてからタイムラグが生じた後で飲料注出口36cから注出される。
制御装置50は、給水弁33c及び/または給湯弁33eの開放及び撹拌装置34のモータ34aを作動させてから少しの時間が経過して図10のdのタイミングになると、とろみ粉体容器41のモータ41dをとろみ飲料の粘度に応じた時間で回転させる。とろみ粉体容器41内のとろみ粉体は搬出口41aから受入口42bを通ってシュート42内に搬出される。シュート42内に搬出されたとろみ粉体は通路42aを落下して、図10のfのタイミングでとろみ粉体注出口42dから容器Cに注出される。なお、とろみ粉体容器41内のとろみ粉体はシュート42を通過するため、とろみ粉体容器41のモータ41dを作動開始させてから少しのタイムラグが生じた後でとろみ粉体注出口42dから注出される。
とろみ粉体注出口42dから注出されるとろみ粉体は、飲料注出口36cから注出される飲料よりも少し遅れたタイミングで容器Cに注出されるように、とろみ粉体容器41のモータ41dの作動開始時間が制御されている。飲料が容器Cに注出されてから、とろみ粉体が容器Cに注出されるので、とろみ粉体が容器Cの底部で所謂だまと呼ばれる溶けずに塊となって残るのを防ぐことができる。また、飲料は飲料注出部36bから容器C内のとろみ粉体が落下する方向に向けて注出されるので、容器C内に注出されるとろみ粉体はとろみ粉体側に注出される飲料により拡散されることで容器Cの底部で塊の状態で残りにくくなるとともに、容器C内に斜めに注出される飲料により生じる水流により容器C内の飲料と混ざりやすくなる。
制御装置50は、図10のgのタイミングで撹拌装置34のモータ34aを停止させ、図10のhのタイミングで給水弁33c及び/または給湯弁33eを閉止させ、図10のiのタイミングでとろみ粉体容器41のモータ41dの作動を停止させると、図10のjのタイミングでとろみ粉体注出部42c(とろみ粉体注出口42d)からのとろみ粉体の注出が完了し、図10のkのタイミングで飲料注出部36b(飲料注出口36c)からの飲料の注出が完了する。とろみ粉体容器41の搬出口41aからとろみ粉体を搬出してシュート42のとろみ粉体注出口42dに到達するまでのタイムラグは、給水口15aから混合容器33に給水及び/または給湯をしてから飲料ガイド36の飲料注出口36cに到達するまでのタイムラグより短くなっている。このことを考慮して、給水弁33c及び/または給湯弁33eを閉止させてからとろみ粉体容器41のモータ41dの作動を停止させることで、とろみ粉体注出部42c(とろみ粉体注出口42d)からとろみ粉体の注出が完了した後で、飲料注出部36b(飲料注出口36c)から飲料の注出が完了するようになる。このように、給水弁33c及び/または給湯弁33eを閉止させるタイミングととろみ粉体容器41のモータ41dの作動停止させるタイミングを制御することで、容器C内にとろみ粉体の注出を終えてから飲料の注出を終えるように制御でき、とろみ粉体が容器C内の飲料の上部に浮かんで溶け残りにくくすることができる。
上記のように構成したとろみ飲料供給装置10においては、飲料供給部30から載置台20に載置した容器C内に供給される飲料に容器C内でとろみ粉体供給部40から供給されるとろみ粉体を混合させてとろみ飲料を供給するようにしている。これにより、計量したとろみ粉体を容器Cに入れて飲料と混ぜる必要がなくなり、とろみ飲料を手軽に供給できるようになる。また、載置台20に載置した容器Cにとろみ粉体供給部40によりとろみ粉体を直接供給するようにしているので、とろみ粉体を予め水、湯または飲料に溶かしてとろみ粘体またはとろみ飲料として撹拌混合した後で載置台20に載置した容器Cに供給するものに比べて、とろみ粘体またはとろみ飲料が通過する経路の細菌汚染のおそれがなくなるとともに、とろみ粘体またはとろみ飲料が通過する経路を洗浄する必要がなくなり、衛生的にすることができるとともに、作業負荷を低減させることができるようになる。
このとろみ飲料供給装置10においては、とろみ粉体供給部40は、載置台20の鉛直方向の上側にとろみ粉体の搬出口41aを有してとろみ粉体を貯えるとろみ粉体容器41と、とろみ粉体容器41の搬出口41aから載置台20に載置した容器Cの上側まで鉛直方向下向きに延びて、搬出口41aから搬出されるとろみ粉体を容器Cに案内する通路42aを有するシュート42とを備えている。これによって、とろみ粉体容器41から搬出されるとろみ粉体がシュート42内を鉛直方向下向きに落下するので、とろみ粉体がシュート42の周壁内面に残りにくくすることができる。また、シュート42は水平方向として前後に2つに分割可能としている。これによって、シュート42を分解して洗浄することができ、シュート42の内部を清潔に保つことができるようになる。なお、この実施形態のシュート42は前後に分割可能としたものであるが、シュート42を水平方向として左右に分割可能としたものであってもよいし、前後または左右に3つ以上に分割可能としたものであってもよい。
シュート42は前側部43と後側部44とを備え、前側部43を透明または半透明をした透光性を有するようにし、後側部44をとろみ粉体と異なる色として特に白色のとろみ粉体を目立たさせることができる濃色をしている。これによって、シュート42内に残るとろみ粉体はとろみ粉体と異なる色をした後側部44により目立つようになるとともに、透光性を有する前側部43によって視認できるようになり、シュート42を分解することなく、シュート42の前側からシュート42の内部に残るとろみ粉体を確認できるようになり、シュート42のメンテナンスの作業性を向上させることができる。なお、この実施形態では、シュート42を前側部43と後側部44とに分割可能としているが、上述した分割することでの洗浄の作業性を良好とする効果を得ることができなくなるが、シュート42の透光性を有する前側部43ととろみ粉体と異なる色をした後側部44とを一体的に設けたものであってもよい。なお、シュート42は前側部43と後側部44とを一体的に設けたものであれば、前側部43と後側部44との境界部分は継目がなくなってとろみ粉体が付着して残りにくくなるとともに、シュート42の分解及び組み立ての作業工数を減らすことができる。
また、飲料供給部30は載置台20に載置した容器Cの上側で開口する飲料注出口36cを備え、シュート42は載置台20に載置した容器Cの上側で開口するとろみ粉体注出口42dを備え、とろみ粉体注出口42dの開口面積を飲料注出口36cの開口面積よりも大きくしている。これにより、とろみ粉体容器41からシュート42内に搬出されたとろみ粉体は落下する勢いを保った状態で載置台20に載置した容器C内に注出されるようになり、勢いよく落下したとろみ粉体は容器C内で飲料と混ざりやすくなる。
また、飲料注出部36bの飲料注出口36cをとろみ粉体注出部42cのとろみ粉体注出口42dに隣接する位置に配置し、とろみ粉体注出口42dの飲料注出口36cと水平方向に隣接する隣接方向(この実施形態では前後方向)の長さを、隣接方向と水平方向で直交する直交方向(この実施形態では左右方向)の長さより短い扁平形状として長円形している。これによって、とろみ粉体が落下する勢いを保った状態で載置台20に載置した容器C内に注出されるように、とろみ粉体注出口42dの開口面積を飲料注出口36cの開口面積よりも大きくしたときでも、とろみ粉体注出口42dと飲料注出口36cとを容器Cの上側から外側にはみ出ないように配置することができ、とろみ粉体注出口42dから注出されるとろみ粉体と飲料注出口36cから注出される飲料を容器Cの外側にこぼれ落ちないようにすることができる。特に、この実施形態のとろみ飲料供給装置10は、とろみ飲料生成室12に飲料供給部30を左右に2つ備えており、2つの飲料供給部30に対応した各々の飲料注出口36cは扁平形状のとろみ粉体注出口42dの隣接方向である短手方向に隣接して配置されている。これによって、とろみ粉体注出口42dの開口面積を大きくした状態で、とろみ粉体注出口42dと2つの飲料注出口36cを容器Cの上側に配置しても、とろみ粉体注出口42dと2つの飲料注出口36cとを容器Cの上側から外側にはみ出ないように配置する効果を顕著に得ることができる。なお、とろみ粉体注出口42dを扁平形状として長円形としたが、これに限られるものでなく、長方形や楕円形状としたものであってもよい。
また、シュート42の通路42aの少なくとも一部として、上下方向の中間部から下部を下側に進むに従って徐々に狭くしている。これにより、とろみ粉体はシュート42の通路42aの徐々に狭くなる部分を通過するときに乱流となり、乱流となったとろみ粉体は通路42aの上下方向の中間部より開口面積の小さいとろみ粉体注出口42dから載置台20に載置された容器C内に拡散されて注出されるので、とろみ粉体が容器C内で飲料に混ざりやすくなる。また、シュート42の通路42aを上部から下部に進むに従って徐々に狭くすると、シュート42の全長にわたって流路抵抗が発生するのでとろみ粉体が詰まりやすくなるが、シュート42の通路42aの上下方向の中間部から下部を下側に進むに従って徐々に狭くしているので、流路抵抗を少なくしてとろみ粉体が詰まりにくくなっている。この実施形態では、シュート42の通路42aの少なくとも一部として上下方向の中間部から下部を下側に進むに従って徐々に狭くしたが、これに限られるものでなく、シュート42の通路42aの他の部分を下側に進むに従って徐々に狭くしてもよいし、シュート42の通路42aの全体を下側に進むに従って徐々に狭くするようにしたものであってもよく、このようにしたときにも同様の作用効果を得ることができる。
なお、図11に示したように、シュート42の下部を構成するとろみ粉体注出部42cを略円柱状に延びるようにし、シュート42の通路42aの下部をとろみ粉体注出口42dまで段差のない略円柱状(柱状)の内周面としてもよい。このようにしたときには、とろみ粉体がシュート42の下部で引っかかって残らないので、シュート42の下部でとろみ粉体が詰まりにくくなる。また、このシュート42のとろみ粉体注出部42cを円柱形とするとともにとろみ粉体注出口42dを円形としていることで、とろみ粉体注出口42dから注出されるとろみ粉体が拡散せず、口径の小さな容器Cでもとろみ粉体をこぼれないように注出させることができる。
とろみ粉体は、略円柱状の内周面を有するとろみ粉体注出部42cを通過するときに整流されてとろみ粉体注出口42dから容器Cに注出され、とろみ粉体注出部42cの長さを変えると、とろみ粉体の整流の効果が異なり、とろみ粉体注出口42dから注出されるとろみ粉体の注出の範囲を決めることができる。すなわち、とろみ粉体注出部42cの長さを長くしたときには、とろみ粉体の整流の効果を高めることで、とろみ粉体を拡がらないように注出することができ、口径の小さな容器Cへのとろみ粉体の注出に好適である。これに対し、とろみ粉体注出部42cの長さを短くしたときには、とろみ粉体の整流の効果を低下させることで、とろみ粉体が拡がって溶けやすいように注出することができ、口径の大きな容器Cへのとろみ粉体の注出に好適である。
また、飲料供給部30は載置台20に載置した容器Cの上側で飲料を注ぎ出す飲料注出部36bを備え、とろみ粉体供給部40は載置台20に載置した容器Cの上側でとろみ粉体を注ぎ出すとろみ粉体注出部42cを備え、飲料注出部36bの飲料の注出方向をとろみ粉体注出部42c側に傾斜させている。これによって、飲料は飲料注出部36bから容器C内のとろみ粉体が落下する方向に向けて注出されるので、容器C内に注出されるとろみ粉体はとろみ粉体側に注出される飲料によって容器C内に拡散されて容器Cの底部で塊の状態で残りにくくなるとともに、容器C内に斜めに注出される飲料により生じる水流により容器C内の飲料と混ざりやすくなる。
飲料供給部30は、載置台20に載置した容器C内に飲料を案内し、案内した飲料を容器C内に注ぎ出す飲料注出部36bを有する飲料ガイド36を備えている。また、とろみ粉体供給部40は、載置台20に載置した容器Cの上側でとろみ粉体を注ぎ出すとろみ粉体注出部42cを有するシュート42を備えている。飲料ガイド36にはシュート42の下部を位置決めする位置決め部36dが設けられており、シュート42の下部は位置決め部36dによって飲料ガイド36に対して位置決めされている。これによって、飲料ガイド36の飲料注出部36bに対するシュート42のとろみ粉体注出部42cの位置の精度を高くすることができ、飲料注出部36bから注出される飲料ととろみ粉体注出部42cから注出されるとろみ粉体を確実に容器C内に注出できるようになる。
次に、とろみ飲料供給装置10の変形例について説明する。図12に示したように、第1変形例のとろみ飲料供給装置10は、上述した実施形態において、シュート42には内部の通路42aを開閉するフラップ45と、フラップ45を開閉動作させるフラップ駆動部46とを設けるようにし、載置台20の受台部21の上側の空気を外側に送出させる送風ファン47を設けるようにしたものである。以後の説明では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
図13に示したように、第1変形例のとろみ飲料供給装置10においては、シュート42の通路42aの上下方向の中間部には通路42aを開閉自在に塞ぐ板形状のフラップ45が左右方向の水平軸線回りに回動可能に設けられている。フラップ45の左右方向の両側部には回動軸部45aが設けられており、回動軸部45aはフラップ45の前後の中央部よりも前側に設けられている。フラップ45の後側には板形状をした磁石45bが設けられており、シュート42の後面にはフラップを開閉動作させる電磁石よりなるフラップ駆動部46が設けられている。
図13(a)に示したように、フラップ45の回動軸部45aは前後の中央部よりも前側に配置されているので、フラップ45の上部は自重によって後側に倒れ、フラップ45の下端はシュート42の前壁後面に設けられたストッパ突部42fに係止して、シュート42の通路42aはフラップ45によって塞がれた状態となっている。図13(b)に示したように、電磁石よりなるフラップ駆動部46を作動させると、フラップ45の後面の磁石45bがフラップ駆動部46に引っ張られ、フラップ45の上部はシュート42の左右の側面に設けられたストッパ突部42gに係止するまで前側に回動して、シュート42の通路42aはフラップ45によって塞がれずに開放された状態となる。
図12に示したように、載置台20のカバー部22の上壁22aには外気導入口22bが形成されており、カバー部22の上側には送風ファン47が設けられている。送風ファン47は載置台20の受台部21の上側に空気を送り出すものであり、受台部21の上側の空気は送風ファン47の送風によって外側に放出される。
図14のタイムチャートに示したように、この第1変形例のとろみ飲料供給装置10では、制御装置50は、とろみ粉体容器41のモータ41dの作動開始よりも少し前にフラップ駆動部46を作動開始させて(図13のc’のタイミング)、フラップ45を開放位置にしてシュート42の通路42aを開放させ、シュート42のとろみ粉体注出口42dから容器Cにとろみ粉体の注出が終了するとフラップ駆動部46の作動を終えて(図13のjのタイミング)、フラップ45を閉止位置にしてシュート42の通路42aを閉止させる。また、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50は、送風ファン47を所定時間として30分間作動させる。送風ファン47の作動によって、載置台20の受台部21はとろみ飲料を供給しているときととろみ飲料を供給した後に送風ファン47の送風によって外側に空気が放出されるようになる。
先に説明した実施形態のとろみ飲料供給装置10では、シュート42の上側にとろみ粉体容器41の搬出口41aが配置されており、異物がシュート42内を上昇してとろみ粉体容器41内に進入したり、温かい(常温より温度の高い)飲料から生じる湯気がシュート42内を上昇して、とろみ粉体容器41の搬出口41a付近のとろみ粉体が湿気によって固化するおそれがある。上記のように構成した第1変形例のとろみ飲料供給装置10においては、とろみ粉体供給部40は載置台20に載置した容器Cの上側でとろみ粉体を注ぎ出すとろみ粉体注出部42cを有するシュート42を備えるとともに、シュート42には内部の通路42aを開閉するフラップ45と、フラップ45を開閉動作させるフラップ駆動部46とを設けた。このようにしたことで、とろみ粉体を注出させていないときにフラップ45を閉止させることで、シュート42内のフラップ45より上側に配置されるとろみ粉体容器41内にとろみ飲料の供給過程で発生する湯気や異物が侵入するのを防ぐことができる。なお、この変形例1のフラップ駆動部46は電磁石よりなり、フラップ駆動部46を通電及び非通電させることでフラップ45を開閉作動させるようにしたが、これに限られるものでなく、他の実施例として、フラップ駆動部46には電動モータを用いて、電動モータを回動させることによってフラップ45を開閉作動させるようにしたものであってもよい。
先に説明した実施形態のとろみ飲料供給装置10では、飲料供給部30から温かい(常温より温度の高い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、シュート42のとろみ粉体注出部42cに結露が付着し、とろみ粉体がとろみ粉体注出部42cで水分を含んで詰まるおそれがある。これに対して、第1変形例のとろみ飲料供給装置10は、載置台20の受台部21の上側の空気を外側に送出させる送風ファン47を備えている。これにより、送風ファン47により載置台20の受台部21の上側の空気を外側に放出させることによって、とろみ粉体注出部42cに結露が生じにくくなり、とろみ粉体がとろみ粉体注出部42cで水分を含んで詰まりにくくすることができる。なお、この変形例1においては、飲料供給部30から温かい(常温より温度の高い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、送風ファン47を作動させ、飲料供給部30から冷たい(常温または常温より温度の低い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、送風ファン47を作動させないように制御するのが好ましい。この第1変形例においては、載置台20のカバー部22の上壁22aには外気導入口22bが形成されており、カバー部22の上側には送風ファン47が設けられているが、これに限られるものでなく、カバー部22の後壁、左側壁または右側壁に吹出口を形成し、カバー部22の後側、左側または右側に送風ファン47を設けるようにしたものであってもよい。
さらに、この第1変形例では図15及び図16に示したように、カバー部22の上側には送風ファン47による送風を外気導入口22bに案内する案内筒23と、送風ファン47の上側の吸込口にフィルタ47aを設けるのが好ましい。案内筒23は、送風ファン47の外周部とカバー部22の上壁22aの上面とを接続し、送風ファン47の送風を外側に漏れないようにしてカバー部22の上壁22aに形成した外気導入口22bに案内している。送風ファン47に案内筒23を設けたときには、送風ファン47の送風を載置台20の受台部21の上側に確実に導くことができ、とろみ粉体がとろみ粉体注出部42cで水分を含んで詰まりにくくする効果を高めることができる。また、案内筒23は弾性変形可能な樹脂材が用いられており、載置台20を洗浄等のメンテナンスをするときには、案内筒23をある程度弾性変形させてカバー部22の着脱を可能としている。
図15~図17に示したように、送風ファン47の上側の吸込口にはフィルタ47aが着脱可能に設けられており、フィルタ47aは送風ファン47の上側に設けたレール47bに沿って前側から差し込んで取り付けられる。フィルタ47aは周囲に飛散するとろみ粉体等の異物が送風ファン47に吸い込まれて付着するのを防止するために設けられている。フィルタ47aの前側にはシュート42が着脱可能に取り付けられており、フィルタ47aはシュート42によって前側への移動が規制されている。フィルタ47aはシュート42によって前側への移動が規制されているので、とろみ飲料供給装置10の使用時の振動等によってフィルタ47aが外れないようになる。
上述した第1変形例では外気導入口22bはカバー部22の上壁22aにて送風ファン47の下側に形成されており、送風ファン47による送風は外気導入口22bから載置台20の受台部21の上側に送られ、受台部21の上側に送られた空気は載置台20の前面の開口部から外側に送られる。第1変形例では図18に示したように、外気導入口22bをカバー部22の上壁22aにて送風ファン47の下側に対向する位置で前半部だけに形成するのが好ましい。送風ファン47の後側部から吹き出る空気は前側の外気導入口22bに流れるので、外気導入口22bから受台部21の上側に送られる空気は斜め前側へ吹き出るようになる。外気導入口22bの斜め前側にはシュート42のとろみ粉体注出部42cが配置されており、外気導入口22bから吹き出される空気はシュート42のとろみ粉体注出部42cに向けて吹き出される。これによって、とろみ粉体注出部42cに結露がさらに生じにくくなり、とろみ粉体がとろみ粉体注出部42cで水分を含んで詰まりにくくする効果を高めることができる。なお、外気導入口22bを下側に進むに従って前方にを傾斜させることで、外気導入口22bから吹き出される空気をシュート42のとろみ粉体注出部42cに向けて吹き出すようにしてもよい。同様に、送風ファン48の吹出口を斜め下方に向けるようにすることで、外気導入口22bから吹き出される空気をシュート42のとろみ粉体注出部42cに向けて吹き出すようにしてもよい。
次に、とろみ飲料供給装置10の第2変形例について説明する。図19に示したように、第2変形例のとろみ飲料供給装置10は、上述した実施形態において、シュート42内に空気を送出する送風ファン48を設け、シュート42には送風ファン48による送風をとろみ粉体注出部42cから送出させる導風口42hを形成したものである。以後の説明では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
シュート42の後側にはシュート42の内部に空気を送出する送風ファン48が設けられており、送風ファン48はとろみ飲料生成室12のベース15に支持されている。シュート42の後壁には上下方向の中間部に導風口42hが形成されており、導風口42hはとろみ粉体注出口42d側となる下向きに開口している。また、送風ファン48の上側には風向板49が設けられており、風向板49は送風ファン48による送風を導風口42hに向くように案内している。
図20のタイムチャートに示したように、この第2変形例のとろみ飲料供給装置10では、操作スイッチ17を注出操作すると、制御装置50は、送風ファン48を所定時間として30分間作動させる。送風ファン48の作動によって、載置台20の受台部21はとろみ飲料を供給しているときととろみ飲料を供給した後に、導風口42hからシュート42に導入された送風はとろみ粉体とともにとろみ粉体注出口42dから送出される。
先に説明した実施形態のとろみ飲料供給装置10では、シュート42の上側にとろみ粉体容器41の搬出口41aが配置されており、温かい(常温より温度の高い)飲料から生じる湯気がシュート42内を上昇して、シュート42の周壁内面に生じる結露にとろみ粉体が付着したり、とろみ粉体容器41の搬出口41a付近のとろみ粉体が湿気によって固化するおそれがある。上記のように構成した第2変形例のとろみ飲料供給装置10においては、とろみ粉体供給部40は載置台20に載置した容器Cの上側でとろみ粉体を注ぎ出すとろみ粉体注出部42cを有するシュート42を備えるとともに、シュート42内に空気を送出する送風ファン48を設け、シュート42には送風ファン48による送風をとろみ粉体注出部42cから送出させる導風口42hを形成した。これによって、飲料供給部30から温かい(常温より温度の高い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、とろみ粉体注出部42cからとろみ粉体とともに送風ファン48による送風が吹き出すようになり、湯気がとろみ粉体注出部42cから吹き出す送風によってシュート42の内部に流入しないようになり、とろみ粉体が湯気から生じる水分によってシュート42の周壁内面に付着するのを防ぐことができる。なお、第2実施例においては、飲料供給部30から温かい(常温より温度の高い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、送風ファン48を作動させ、飲料供給部30から冷たい(常温または常温より温度の低い)飲料を載置台20に載置した容器Cに供給したときに、送風ファン48を作動させないように制御するのが好ましい。
このとろみ飲料供給装置10の飲料供給部30は容器C内に飲料を供給するものであり、この実施形態の飲料供給部30は、飲料原料である飲料の原料粉体と飲料原水である水及び/または湯を混合して飲料を生成する飲料生成部31と、飲料生成部31により生成された飲料を容器Cに供給する飲料供給経路35とを備えているが、これに限られるものではなく、飲料生成部31は飲料の原料粉体に代えて濃縮飲料と飲料原水である水及び/または湯を混合して飲料を生成するものであってもよいし、飲料タンク等の飲料容器内に貯えた飲料をそのまま容器Cに直接供給するようにしたものであってもよい。
このとろみ飲料供給装置10は、とろみ飲料生成室12の左右方向の中央部にとろみ粉体供給部40を配置し、とろみ粉体供給部40の左右両側に飲料供給部30を配置したものであるが、これに限られるものでなく、とろみ飲料生成室12にはとろみ粉体供給部40の左右の一方に2つの飲料供給部30を設け、左右の他方に1つの飲料供給部30を設けたものであってもよい。このとき、3つの飲料供給部30と1つのとろみ粉体供給部40を左右方向に略等間隔に配置するのが好ましいが、とろみ粉体供給部40が載置台20に載置した容器Cの直上に配置されないことになる。この場合には、シュート42をとろみ粉体容器41から載置台20に載置した容器Cの上側に直線的に傾斜させることにより、とろみ粉体容器41内のとろみ粉体をシュート42の傾斜面を滑らせて載置台20に載置した容器Cに落下する勢いを失わせないように注出させることができる。