JP7261682B2 - 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置 - Google Patents

溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7261682B2
JP7261682B2 JP2019132270A JP2019132270A JP7261682B2 JP 7261682 B2 JP7261682 B2 JP 7261682B2 JP 2019132270 A JP2019132270 A JP 2019132270A JP 2019132270 A JP2019132270 A JP 2019132270A JP 7261682 B2 JP7261682 B2 JP 7261682B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
welding
unit
torch
data
feature amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019132270A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021016870A (ja
Inventor
直也 沖崎
明秀 田中
勇 高橋
旭東 張
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2019132270A priority Critical patent/JP7261682B2/ja
Priority to EP20840980.5A priority patent/EP4000818A4/en
Priority to US17/627,279 priority patent/US20220339728A1/en
Priority to PCT/JP2020/007705 priority patent/WO2021009963A1/ja
Publication of JP2021016870A publication Critical patent/JP2021016870A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7261682B2 publication Critical patent/JP7261682B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/095Monitoring or automatic control of welding parameters
    • B23K9/0956Monitoring or automatic control of welding parameters using sensing means, e.g. optical
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K31/00Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups
    • B23K31/12Processes relevant to this subclass, specially adapted for particular articles or purposes, but not covered by only one of the preceding main groups relating to investigating the properties, e.g. the weldability, of materials
    • B23K31/125Weld quality monitoring
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/02Seam welding; Backing means; Inserts
    • B23K9/025Seam welding; Backing means; Inserts for rectilinear seams
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/095Monitoring or automatic control of welding parameters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/095Monitoring or automatic control of welding parameters
    • B23K9/0953Monitoring or automatic control of welding parameters using computing means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K9/00Arc welding or cutting
    • B23K9/10Other electric circuits therefor; Protective circuits; Remote controls

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Numerical Control (AREA)
  • Manipulator (AREA)
  • Arc Welding Control (AREA)
  • Arc Welding In General (AREA)

Description

本発明は、溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置に関する。
昨今の社会情勢に伴い、モノづくりの環境は大きく変化している。例えば海外生産の増加や海外からの調達品の増加、熟練技術者の減少などにより、モノづくりの技能を維持しにくくなっており、品質管理はより厳しい状況に晒されている。
これまでの技能伝承方法としては、熟練技能者から未習熟者への直接的な指導によって引き継がれる場合が大半を占めていた。しかしながら、熟練技能者が習得した熟練技術の多くが、定量化・言語化することが難しい無意識に行っている暗認知で成り立っており、熟練技能者がその動作や判断を明確に意識しながら行っているわけではない。
そのため、一般的には技能教育の初期段階では、熟練技能者から未習熟者へ基礎的な動作や注意するポイント等の指導はあるが、その後は熟練技能者の挙動を観察し、熟練技能者が暗認知として行っている動作や判断を推察して模倣することで学習している。また、熟練技能者は自身の経験から品質の高い溶接ができる動作を編み出しており、全ての熟練技能者が同じ動作指標に従って作業をしているわけではない。さらには、熟練作業者は溶接作業中にランダムに発生する異常や動作のブレに対して、リカバリするための“コツ”を有しており、それらは系統的に分類することが難しい。そのため、未習熟者が別の熟練技能者に師事した場合、模倣すべき動作指標が過去に教示された動作と異なってしまう場合もあり、技能の習熟ができない。これらの理由により、未習熟者の技能習熟に時間を要す他、不正確に伝わり、完全には伝承されず、熟練技能者達の技能が失われてしまうことも危惧される。
一方で近年の計測技術の発展により、溶接作業者の溶接作業を種々の計測機器を用いて計測し、データ化する取り組みが見られるようになってきた。計測されたデータは過去に計測したデータ等から導出された模範的動作と比較することにより、良否が評価され、品質管理や溶接作業の訓練に用いる方法が提案されている。
例えば、特許文献1の段落0035には、「このような手溶接支援装置は、図1に示すように溶接施工が行われる際に溶接士PSの溶接施工状態に関する情報を計測する溶接士動作計測装置(以下「動作計測装置」と略称する)101および溶接環境計測装置(以下「環境計測装置」)102と、この両計測装置101、102の後段(出力側)に接続され、溶接施工状態の記録保持・管理・信号処理・判定等をオンラインで行う装置、すなわち溶接プロセス記録装置(以下「記録装置」)103、演算処理装置104および溶接条件判定装置(以下「判定装置」)105と、これらの各装置103~105による処理結果を溶接士PSに提示する溶接プロセス表示装置(以下「表示装置」)106および溶接状態知覚提示装置(以下「知覚提示装置」)107とを備えている。」と記載されている。
また、従来の技能伝承における課題を解決する方法として、前述のデータ計測を用いて熟練技能者の作業を計測し、熟練技能者が暗認知として行っている動作や判断を明認知化して溶接作業に反映する取り組みが行われている。
特許第4129342号公報
しかし、上述の技術では、溶接の品質管理を適切に行えない場合があった。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、溶接の品質管理を適切に行える溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の溶接作業データ蓄積装置は、溶接作業者が溶接トーチを把持して溶接体に対する溶接施工を行う際の、溶接動作および溶接現象を計測する計測部と、前記計測部で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量と溶接現象特徴量との適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出するデータ解析部と、前記データ解析部の抽出結果に基づいてデータベースを作成するデータ蓄積部と、を有し、前記溶接動作特徴量は、溶接進行方向に交差する方向に前記溶接トーチの先端を振るウィービング動作の周期であるウィービング周期を含むことを特徴とする。
以上に説明したように本発明によれば、溶接の品質管理を適切に行える。例えば、本発明に関わる溶接作業データ蓄積装置によれば、溶接作業者の溶接作業の特徴量を抽出して記録し、記録した情報を溶接作業支援システム、または溶接ロボット制御装置に活用できる。
本発明の第1実施形態による溶接現象計測システムの模式図である。 溶接トーチの一部切欠側面図である。 手袋の正面図である。 レーザー変位計によって溶接部の形状を測定する動作の模式図である。 溶融池観察カメラによって溶融池を撮影する動作の模式図である。 溶融池の対称性の説明図である。 熟練作業者による特徴量等の例を示す図である。 熟練作業者が施工した溶接体の模式図である。 データ蓄積部に記録される修正動作データの模式図である。 未習熟者によるウィービング周期およびトーチ高さの時間変化を示す図である。 ディスプレイの表示画面の一例を示す図である。 複数の作業者に対する水平方向座標および溶融池の対称性の測定結果を示す図である。 溶接進行方向速度の一例を示す図である。 本発明の第2実施形態による自動溶接システムの模式図である。 熟練作業者による特徴量等の例を示す図である。 溶接ロボットにおいて実行される標準動作の例を示す図である。 溶接ロボット40において実行されるプログラムのフローチャートである。
[実施形態の概要]
一般的に、溶接作業者によって実行された溶接作業の良否を判定する際、その溶接作業の模範的動作のデータパターンと比較することが考えられる。ここで、模範的動作として示されるデータパターンは、主として以下の三種類が考えられる。
(1)まず、その溶接作業に対するスキルの高い特定の人物、いわゆる熟練技能者が実行した溶接動作のデータパターンを模範的動作として採用する場合が考えられる。
(2)また、溶接作業者が溶接した溶接体に対して外観検査や超音波探傷等の非破壊検査、または溶接体を切断し断面を観察する等の破壊検査を行い、欠陥が無い、または合格基準よりも少ない溶接体を施工した際の溶接動作のデータパターンを模範的動作として採用する場合が考えられる。
(3)また、3つ目は、対象とする溶接作業に対して、溶接アーク性状および溶接体の溶接部への入熱量や溶け込み量等の物理現象を考慮して、動作の最適範囲を計算し、模範的動作を物理学的に導出する場合が考えらえる。
模範的動作として前述した熟練技能者の動作を採用する場合、その技能者の熟練度は勤続年数や、これまで施工した溶接体の品質等、主観的判断で評価されており、客観的に技能レベルを評価することは難しい。そのため、たまたま最適な動作から逸脱した動作を記録してしまったり、溶接作業中にランダムに発生する異常や動作のブレに対して行う修正動作を、本来無関係な標準動作として記録してしまう可能性がある。模範的動作として前述した溶接体の検査によって欠陥の少ない溶接体を作成した溶接動作を採用した場合、溶接欠陥の発生は確率に依存している。従って、検査した溶接体に欠陥が少なかったとしても、欠陥発生確率や作業効率において最適な動作を実行しているとは限らない。また、溶接体の検査には時間を要する。物理学的に溶接動作を導出する場合、熟練作業者は溶融池の形状、溶接音、手に感じる圧力等を複合的に判断して溶接トーチの動作に反映しており、複雑な動作の“コツ”や暗認知を数値化することは難しく、効果的な模範的動作を決定することは難しい。
さらに、熟練技能者の溶接作業は全て一定の動作パターンで施工されるわけではなく、各個人ごとにクセがある。溶接トーチ先端の動作を例として挙げると、ウィービング動作(溶接進行方向に交差する方向に溶接トーチ先端を振る動作)では、正弦波形に近い軌跡で滑らかに動かす動作、一般的にギザ操作と呼ばれるノコギリ歯状の軌跡で動かす動作、一般的にグリ操作と呼ばれる螺旋状の軌跡で動く動作等があり、何れの動作が最適か、という正解は無いと考えられる。また、溶接部の角度や形状によって、それらを使い分けて操作している作業者も存在し、条件の異なる全ての溶接作業に共通する模範的動作はない。また、熟練作業者は溶接作業中にランダムに発生する異常や動作のブレに対して、リカバリする動作の“コツ”を有しており、画一的な模範動作と比較する従来の方法では、それらの技能を伝承することが難しい。
溶接作業におけるこれらの熟練技能は、溶接トーチ先端をmmオーダーで動かす微小な動作変化である事が多く、特に溶接トーチ先端の動作をcmオーダー未満で詳細に計測しなければ、これらの動作の特徴量は抽出しづらい。上述した特許文献1では、作業者による溶接動作の特徴量を計測し、予め計測していた適正な溶接施工時の模範的動作と比較して良否を判断し、提示する、とされているが、具体的な模範的動作の導出方法に関しては明記されていない。また、溶接作業進行中の溶接現象に伴う信号と相関付けていないため、模範的動作として記録する溶接動作に対して、作業者の熟練度や、動作が溶接作業中に逸脱した場合に、正常な動作修正を行っているか否かの客観的判断は困難である。また、溶接トーチ先端の動作をcmオーダー未満で詳細に計測する計測部についても記載されていない。
そこで、後述する実施形態においては、手動溶接または半自動溶接において、教育や溶接作業を効率化する目的で、溶接作業者の動作および溶接品質に関わる情報(溶接現象に起因する各種信号、溶接体の欠陥)をデジタルデータ化して特徴量を抽出する。そして、動作の特徴量と、品質に関わる情報を相関付けして溶接データベースに蓄積し、熟練技能者の動作の“コツ”を模擬した模範的動作を導出しようとするものである。
後述する実施形態による溶接作業データ蓄積装置は、
溶接作業者によって行われる手動溶接作業または半自動アーク溶接作業において、溶接作業進行中の溶接トーチ動作を記録して特徴量を抽出し、
溶接作業進行中の溶接現象に起因する各種信号を記録して抽出した特徴量を、「溶接品質パラメータ」として抽出し、
前述した「溶接動作の特徴量」と「溶接品質パラメータ」を時間または座標で相関させて分類して記録したデータベースを作成するデータ蓄積部と、
を備えている。
さらに、溶接作業データ蓄積装置は、溶接作業環境に関わる情報を入力する手段と、
溶接作業進行中の作業者の溶接トーチ先端の座標を1cm未満の精度で計測する計測装置と、
溶接作業進行中の溶接現象に起因して発生する各種信号を計測する手段を備えた計測部と、
このデータ計測手段により得られるトーチ動作および溶接現象の計測結果から特徴量を抽出する演算処理手段と、
入力した溶接条件および計測結果から抽出した特徴量に応じて取得したデータを分類する演算処理手段と、を備え、データ蓄積部は、データ計測手段により得られたデータの特徴量を抽出した演算処理結果および分類の結果をデータベースとして記録して蓄積する。
また、前述の構成に加え、溶接された溶接体に対して、外観検査や欠陥測定によって取得した「品質検査情報」を記録し、前述の溶接動作の特徴量を抽出した演算処理結果との相関を解析する演算処理手段と、その演算結果を前述のデータ蓄積部に蓄積する手段を備えたものとすると、一層望ましい。溶接体の「品質検査情報」は、目視による外観検査やレーザー変位計によるビード表面測定の結果から得られる、ピット、アンダーカットの容積、オーバーラップ、ビード表面の割れ、アークストライク、スパッタ、ビード蛇行、溶接変形量や、超音波探傷試験、放射線透過試験、磁粉探傷試験、溶接体の破壊検査などにより測定した溶け込み不足や融合不良、内部の割れ、ブローホールやスラグ巻き込み、残留応力などの各種溶接品質を示す情報を、発生位置や分布の座標または時間を相関させたデータのいずれか一つ以上であることが好ましい。
「溶接動作の特徴量」と「溶接品質パラメータ」または「品質検査情報」の相関を解析する演算処理手段は、「溶接品質パラメータ」の変動または「品質検査情報」を系統ごとに分類し、「溶接動作の特徴量」と座標または時間を相関させる方法であることが好ましい。
前述した溶接現象に起因して発生する各種信号を計測する手段および特徴量は、
・アーク電圧・電流測定手段から得られる入熱量、
・アーク切れや短絡発生の情報、
・溶接作業中に形成される溶融池観察手段から得られる溶融池の幅、溶融池の長さ、溶融池の面積およびトーチ先端との相対位置の情報、
・アーク観察手段から得られるアークの広がり、アーク長の情報、溶接作業の撮影手段から得られるスパッタ発生量、アーク切れ頻度および短絡頻度の情報、
・溶接現象に起因して発生する溶接音測定手段から得られる音圧や周波数の情報、
・溶接作業者の手袋に備えられた圧力センサから取得した圧力の情報、
・温度測定手段から得られる溶接体の温度分布や溶融池の温度分布
の一つ以上を、座標または溶接作業中の時刻と相関させたデータであることが好ましい。
また、前述した溶接トーチ先端の座標はユークリッド空間における3次元の座標であり、座標の時間変化を測定することが好ましい。また、前述の溶接トーチ先端の座標は1mm以下の座標分解能で記録し、10Hz以上の時間分解能で記録すると、一層好ましい。溶接動作は数cmの幅を数秒程度の周期の動作で操作する場合が多く、これにより前述した熟練技能者のトーチ先端動作の特徴量を抽出することができる。
測定した溶接トーチ先端座標からは、
・溶接進行方向の移動距離、
・溶接進行方向の速度、
・溶接進行方向に直交する方向(つまりトーチを振る方向)の座標の時間変化、
・溶接進行方向に直交する方向の速度、
・溶接部とトーチの間の距離(つまりトーチ高さ)、
・溶接進行方向に対する鉛直方向(つまりトーチ高さ方向)の速度、
・座標の周期的変化の周波数および周波数の変動、
・座標の周期的変化の振幅および振幅の変動、
のうち、一つ以上を抽出する事が望ましい。
また、前述した溶接トーチ先端の座標に加えて、溶接進行方向に対する溶接トーチの前進・後退角、溶接進行方向に直交する溶接トーチの傾き、溶接トーチを軸とするRollのうち1つ以上を計測する手段を備えることが好ましい。
また、前述した情報に加え、溶接作業者の腕・肩の傾きや顔の向き等、作業者の姿勢に関わる情報を計測する手段を有してもよい。
前述した溶接作業環境に関わる情報は、溶接装置の種類(TIG溶接、MAG溶接、MIG溶接、CO2ガス溶接)、溶接に用いるシールドガスの種類、溶接に用いるシールドガスの流量、溶接ワイヤの形状および材質、溶接ワイヤの送給速度、溶接体の形状、溶接部の形状(開先深さやギャップ幅等)および材質、溶接電源の設定、作業者のスキルレベルを表す情報(経験年数や社内認定指標など)、のうち一つ以上であることが好ましい。
また、前記溶接部の形状(ルートギャップや開先角度など)は、溶接作業中に作業者の溶接トーチに先行して溶接部の形状を計測する手段(光学カメラ、タッチセンサ、レーザー変位計など)を用いて溶接作業中に取得してもよい。
前述した、特徴量に応じて取得したデータを分類する演算処理手段は、溶接動作の特徴量と溶接品質パラメータとを、座標情報もしくは時刻情報を使って、対応関係を解析できる手段とすることが望ましい。
前述した、対応関係を解析できる手段は、溶接動作の特徴量と溶接品質パラメータの変動を座標情報もしくは時刻情報を用いて関連付け、溶接品質パラメータ変動と相関する溶接動作の特徴量を類推するものであることが好ましい。
さらには、溶接品質パラメータ変動の要因となった「要因動作」と、溶接品質パラメータの変動を、「作業者が溶融池の形状の変動、溶接音の変動、手に感じる圧力の変動もしくは計測装置が検知した変動を間接的に知らされる事」で認知して、それをリカバリするために動作を変更した「修正動作」に分類できれば、より好ましい。
更には「修正動作」を行ったあとに溶接現象に起因する信号の逸脱や欠陥とを比較して、溶接品質に対して修正動作が品質を向上する「適切な修正動作」であるか否かに分類出来ることがより好ましい。
前述した演算処理結果および分類の結果を記録して蓄積するデータ蓄積部は、
・前述した溶接作業条件、
・溶接品質パラメータの平均的特徴を現す特徴量、
・溶接品質パラメータの変動、
・溶接動作の特徴量の平均的特徴を表す特徴量、
・溶接動作の特徴量の変動、
・溶接品質の平均的特徴を現すパラメータ、
・欠陥発生頻度を表すパラメータ、
・欠陥の種類
のうち何れかを分類して紐付けして記録するものが好ましい。
また、溶接技能教育システムは、
・未習熟者が施工する溶接作業中のトーチ先端座標の計測結果から抽出した特徴量と、
・予め構築した溶接データベースを参照し、溶接材の形状および材質に対する模範的なお溶接動作の特徴量に対する偏差もしくはマラノビス距離を導出し、偏差もしくはマラノビス距離から得られた溶接動作の良否に関わる情報(例えば点数)を作業者に通知する機構と、
を有することを特徴とする。
また、前述の構成に加えて、未習熟者の溶接作業中の溶接現象に起因する信号を計測し、溶接現象に起因する信号の特徴量を抽出し、模範的溶接動作の特徴量に対する偏差もしくはマラノビス距離を導出し、偏差もしくはマラノビス距離から得られた溶接動作の良否に関わる情報(例えば点数)を作業者に通知する機構を有することが好ましい。
さらに、前述の構成に加えて、未習熟者の溶接作業中のトーチ先端座標や溶接現象に起因する信号が、模範的溶接動作から一定以上逸脱した場合に、溶接データベースに記録された修正動作を行ったか否かを作業者に通知する機構を有することが好ましい。
溶接材の形状および材質に対する模範的溶接動作は、複数のパスを溶接する場合は、前パスの施工時に得られた情報から、次のパスの模範的動作を補正したものであることが好ましい。
また、前述した溶接動作補助システムは、溶接作業中の作業者のトーチ先端座標や溶接現象に起因する信号が、模範的溶接動作から一定以上逸脱した場合に、溶接データベースに記録された適切な修正動作を行う様に指示する機構を備えることを特徴とする。
また、前述した溶接ロボット用プログラム構築システムは、溶接ロボットのトーチ先端の座標とモニタリングし溶接現象に起因する溶接情報を元に、溶接信号の逸脱に対して溶接データベースに記録された適切な修正動作を行う様に指示する機構を備えることを特徴とする。
このように、後述する実施形態においては、溶接対象や作業条件に応じて、溶接作業中の動作や溶接に起因する信号の模範的溶接動作からの逸脱に対して、適切な修正動作を指示することができる。
[第1実施形態]
〈第1実施形態の構成〉
図1は、本発明の第1実施形態による溶接現象計測システム100(溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システム)の模式図である。この溶接現象計測システム100は、例えば、一般に熟練作業者と呼ばれる溶接作業者の動作測定結果に基づいて溶接データベース70(データベース)を生成するものである。
図1において、溶接作業者1は、遮光面10および手袋12を装着して溶接トーチ2を把持し、溶接作業台6に載置された溶接体3に対して溶接作業を行う。この溶接作業は、半自動アーク溶接である。すなわち、溶接トーチ2には、送給装置(図示せず)によって電極と溶加材を兼ねた溶接ワイヤ(図示せず)が自動供給される。但し、溶加材が自動供給されない手動溶接に本実施形態を適用してもよい。
溶接現象計測システム100は、この溶接現象を計測するシステムであり、モーションキャプチャシステム4(計測部)と、溶融池観察カメラ5(計測部)と、圧電素子7(振動センサ、計測部)と、電源8と、電気計測装置9(計測部)と、目線カメラ11(計測部)と、制御装置30と、を備えている。出力装置18は制御装置30によって制御されるものであり、スピーカ、イヤフォン、ディスプレイ、溶接作業者1に装着するヘッドマウントディスプレイ等(何れも図示せず)を備えている。
制御装置30は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、SSDには、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。図1において、制御装置30の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。すなわち、制御装置30は、情報入力部17(溶接作業環境入力部)と、情報取得部13(計測部)と、データ解析部14と、データ蓄積部15と、情報通知部32と、品質管理部34と、修正指示部36と、を備えている。情報入力部17には、溶接部の形状を計測する計測機(例えばレーザー変位計19(溶接部形状測定部))を接続してもよい。
モーションキャプチャシステム4は、複数のモーションキャプチャカメラ4aを介して、溶接作業者1が把持する溶接トーチ2の動作を計測する。溶融池観察カメラ5は、溶接体3に生じる溶融池の動画を撮影する。圧電素子7は、溶接作業台6に接触し、溶接作業台6に生じた振動(音を含む)を計測する。また、圧電素子7に加えて、溶接に起因する音を収集するマイクロフォン(図示せず)を設けてもよい。電源8は、溶接トーチ2に対して溶接用の電力を供給する。電気計測装置9は、電源8に接続され、溶接トーチ2における溶接電流および溶接電圧を測定する。目線カメラ11は、遮光面10に装着されており、溶接作業者1の視界を模擬した動画を撮影する。
図示の例において、溶接体3は、二枚の平板状金属板である。溶接トーチ2内の溶接ワイヤ(図示せず)に対して、電源8によって所定の溶接電圧が印加されると、溶接ワイヤと溶接体3との間でアーク放電が発生する。溶接ワイヤは、アーク放電によって溶融することによって、二枚の板状金属板を溶接し、これら板状金属板が一体化する。
モーションキャプチャシステム4は、本体部4mと、複数の(3台以上の)モーションキャプチャカメラ4aと、複数のモーションキャプチャ用マーカ4b(図2参照)と、先端マーカ4c(図2参照)と、を備えている。
図2は、溶接トーチ2の一部切欠側面図である。図示のように、マーカ4bは、溶接トーチ2の随所に装着されている。これらマーカ4bをカメラ4aが撮影すると、本体部4m(図1参照)は、マーカ4bの位置を3次元座標データとして取得する。
図2において、マーカ4bは、溶接トーチ2に装着されているものを図示しているが、図1に示す遮光面10、溶接体3等にもマーカ4bが装着されている(図示略)。モーションキャプチャシステム4の本体部4mは、これらマーカ4bの3次元座標データに基づいて、溶接トーチ2の変位、速度、軌跡、加速度、角度、角速度等を算出する。
溶接トーチ2は剛体であるため、モーションキャプチャシステム4の本体部4mは、溶接トーチ2の本体部2aに装着した複数のマーカ4bに基づいて、溶接トーチ2の先端位置を算出する。そのため、溶接作業を実行する前に、溶接トーチ2のワイヤ先端部2bに、着脱可能な先端マーカ4cを装着する。そして、モーションキャプチャシステム4の本体部4mは、先端マーカ4cの座標と、各マーカ4bとの位置関係を計測し記憶する。実際の溶接作業において、先端マーカ4cは取り外されるが、モーションキャプチャシステム4の本体部4mは各マーカ4bの3次元座標データに基づいて、ワイヤ先端部2bの3次元座標データを算出する。
モーションキャプチャシステム4には、ワイヤ先端部2bが1mm以下の精度で計測可能なものを選定することが好ましい。1mm以下の精度精度で測定することで、溶接トーチ2の細かな変動が記録でき、熟練度に応じた溶接動作の特徴量や、熟練作業者が行う動作のコツに相当する溶接動作の特徴量を抽出できる。
図3は、手袋12の正面図である。手袋12の掌部(符号なし)には、略矩形状の圧電式圧力センサ16(トーチ圧力センサ、計測部)が貼付されている。圧電式圧力センサ16は、溶接作業者1(図1参照)の手が溶接トーチ2(図1参照)から受ける圧力を計測するものである。この圧電式圧力センサ16の出力信号は、情報取得部13(図1参照)に供給される。
図1に戻り、情報入力部17には溶接作業環境に関わる情報と、溶接体3の品質検査情報と、が入力される。
溶接作業環境に関わる情報として、具体的には溶接装置の種類(TIG溶接、MAG溶接、MIG溶接、CO2ガス溶接)、溶接に用いるシールドガスの種類、溶接に用いるシールドガスの流量、溶接ワイヤの形状および材質、溶接ワイヤの送給速度、溶接ワイヤの材質、溶接電源の設定、作業者のスキルレベルを表す情報(経験年数や社内認定指標など)、が入力される。更に、情報入力部17には、溶接部の形状を計測するレーザー変位計19が接続され、これから溶接される溶接部に対してレーザー変位計19が計測した、溶接部の形状が、座標または時間を相関させた情報とともに入力される。
溶接体3の品質検査情報として、具体的には溶接された溶接体3に対して、目視による外観検査やレーザー変位計によるビード表面測定の結果から得られる情報が含まれる。これらの情報は、例えば、ピットやアンダーカットの容積、オーバーラップ、ビード表面の割れ、アークストライク、スパッタ、ビード蛇行、溶接変形量等である。
また、溶接体3の品質検査情報には、超音波探傷試験、放射線透過試験、磁粉探傷試験、溶接体の破壊検査等により測定した溶け込み不足、融合不良、内部の割れ、ブローホール、スラグ巻き込み、残留応力などの各種欠陥の情報も含まれる。
溶接体3のこれら品質検査情報は、その発生位置の座標、分布の座標、または溶接作業中に発生した時間等とともに、情報入力部17に入力される。
図4は、レーザー変位計19によって溶接部の形状を計測する動作の模式図である。レーザー変位計19は、溶接トーチ2の溶接進行方向に沿って、溶接動作に先行して、これから溶接される溶接部の形状を計測する。レーザー変位計19が計測対象部にレーザー光を照射すると、レーザー光が反射される。レーザー変位計19は、照射光と反射光との位相差に基づいて、レーザー変位計19と、計測対象部の距離を計測する。距離の計測は、レーザー変位計19を溶接部(開先)に対して直角方向に走査させることで行われる。すなわち、レーザー変位計19は、レーザー変位計19の座標と、計測されたセンサ・計測対象部間の距離と、に基づいて、溶接部の断面形状を求める。さらに、レーザー変位計19は、断面形状計測結果から得られた溶接部の開先深さ、ルートギャップ、開先角度などの情報を情報入力部17に送信する。
情報取得部13は、モーションキャプチャシステム4、溶融池観察カメラ5、圧電素子7および電気計測装置9から各種データを時間的に同期させつつ収集する。
より具体的には、データ解析部14は、モーションキャプチャシステム4が取得した溶接トーチ2の3次元座標データの時間変化に基づいて、溶接トーチ2のワイヤ先端部2bの溶接進行方向移動距離と、溶接進行方向速度と、溶接動作の周波数(ウィービング動作の周波数)と、を取得する。
そして、情報入力部17および情報取得部13は、収集したデータをデータ解析部14に供給する。データ解析部14は、溶接トーチ2等の動作状態や、各種データの特徴量を解析し、解析結果をデータ蓄積部15に蓄積する。
図5は、溶融池観察カメラ5によって溶融池20を撮影する動作の模式図である。溶接トーチ2の先端付近においては、溶接体3が溶融し、溶融池20が形成されている。
また、図6は、溶融池20の対称性の説明図である。図6において、中心線CLは、溶接進行方向、すなわち溶接トーチ2の進行方向における溶接中心位置を示す。溶融池20の面積を溶融池面積S(溶接現象特徴量)と呼ぶ。また、溶融池20のうち、図中で中心線CLよりも上側の領域の面積をS1とし、中心線CLよりも下側の領域の面積をS2とし、溶融池20の対称性Ssymを、「Ssym=(S1-S2)/(S1+S2)=(S1-S2)/S」によって定義する。また、溶融池観察カメラ5で取得した映像に基づいて、溶接体3の溶接部における入熱量、または溶接体3の溶接部における入熱方向等を計測してもよい。
図1における、データ解析部14は、溶融池観察カメラ5で取得した溶融池の動画に基づいて、面積S1,S2、溶融池面積Sおよび対称性Ssymの時間変化を取得する。また、溶融池面積S以外に、溶融池20の長さ、幅、その他溶融池面積Sの形状に関する情報を取得してもよい。また、データ解析部14は、溶接作業台6に接触した圧電素子7の出力信号に基づいて、溶接時の振動(音)のスペクトログラムを取得する。また、データ解析部14は、電気計測装置9から溶接電圧および溶接電流の時間変化を取得する。さらに、データ解析部14は、目線カメラ11に基づいて、溶接作業者1の目線の動きを検出し、手袋12に装着した圧電式圧力センサ16(図3参照)の出力信号に基づいて、溶接作業者1が溶接トーチ2から受ける圧力を計測する。
図1において情報通知部32は、溶接動作の良否に関する情報を溶接作業者1に通知する機能を有する。また、品質管理部34は、溶接動作の良否に関する情報を記録し、必要に応じて記録した情報を参照できるようにする機能を有する。また、修正指示部36は、溶接作業者1に対して、必要な場合に修正指示を行う機能を有する。
なお、図1においては、情報取得部13と、目線カメラ11とを接続する通信ケーブルの図示を省略した。但し、情報取得部13と、各部との間の通信手段は、無線通信でもよいし、有線通信でもよい。また、上述の例では、溶接トーチ2等の動作をモーションキャプチャシステム4によって取得した。しかし、溶接トーチ2等の動作は、ステレオカメラによる画像解析や加速度計等、その他各種の装置を適用して取得してもよい。
〈第1実施形態の動作〉
(技能判定の方法)
次に、本実施形態の動作を説明する。
まず、前述した溶接現象計測システム100(図1参照)を用いて、溶接作業に従事した経験の長い、熟練作業者の動作を計測し、特徴量を解析してデータ蓄積部15に記録する。
図7は、熟練作業者による特徴量等の例を示す図である。
図7に示す各種グラフの横軸xは、溶接進行方向の移動量である。また、ウィービング周期Tw(溶接動作特徴量)は、ウィービング動作の周期であり、その適正範囲をウィービング周期適正範囲ATwと呼ぶ。また、トーチ高さHt(溶接動作特徴量)は、溶接トーチ2と溶接体3の間の距離であり、その適正範囲をトーチ高さ適正範囲AHtと呼ぶ。また、溶接進行方向速度Sp(溶接動作特徴量)は、溶接トーチ2の溶接進行方向の速度であり、その適正範囲を溶接進行方向速度適正範囲ASpと呼ぶ。また、電流値Iw(溶接現象特徴量)は、電源8から溶接トーチ2に供給される電流値である。また、面積Sおよび対称性Ssymについては、図6とともに上述した通りである。
上述した特徴量のうち、ウィービング周期Tw、トーチ高さHt、溶接進行方向速度Sp等を、「溶接動作の特徴量」と呼ぶことがある。また、電流値Iw、溶融池面積Sおよび対称性Ssym等を、「溶接品質パラメータ」と呼ぶことがある。図示の例では、位置X1に対応するタイミングにおいて、電流値Iwと溶融池面積Sとに突発的な変化が生じている。そして、その後の位置X2に対応するタイミングにおいて、トーチ高さHtと溶接進行方向速度Spとが変化している。
図8は、熟練作業者である溶接作業者1が施工した溶接体3の模式図である。溶接体3には超音波探傷で欠陥を評価し、全体に欠陥のない事を確認した。そのため、作業者は、図7の位置X1に生じた電流変化に追随して溶接トーチ2の操作を変化させ、欠陥発生を防いだと考えられる。なお、図7の位置X1は、図8における領域24に対応する。すなわち、電流値Iwが上昇し溶融池面積Sが大きくなりすぎたため、トーチ高さHtを高くし、溶接進行方向に振って溶融池形状を整える動作を行っている。そこで、このような動作を「修正動作」と呼び、修正動作を記録したデータを「修正動作データ」という。データ解析部14(図1参照)は、これら修正動作データもデータ蓄積部15に記録する。
図9は、データ蓄積部15(図1参照)に記録される修正動作データの模式図である。図示の例において、m個の修正動作データ50-1~50-mは、「溶接品質パラメータ(Iw,S,Ssym等)」の変動状態に対応した「溶接動作の特徴量(Tw,Ht,Sp等)」の変動状態を表すものである。例えば、修正動作データ50-1においては、それぞれ、時刻tに対応する溶融池面積Sの時間変化のデータと、それに対応するトーチ高さHtおよび溶接進行方向速度Spの時間変化のデータとを含んでいる。修正動作データ50-1によれば、溶融池面積SがΔSだけ変動した場合に、トーチ高さHtをΔthの期間内にΔhの範囲で変化させている。また、溶接進行方向速度SpをΔtvの期間内にΔvXの範囲で変化させている。これらは、熟練作業者の標準的な動作から外れている。
以下、熟練作業者の標準的な動作を「標準動作」と呼び、「標準動作」に属する各種パラメータの範囲を「標準動作範囲」と呼ぶ。また、標準動作を記録したデータを「標準動作データ」と呼ぶ。換言すれば、熟練作業者による作業のうち、電流値Iwの時間変化、振動(音)の時間変化、溶融池20(図6参照)の形状等に、逸脱の無い範囲が「標準動作範囲」であると考えることができる。従って、データ蓄積部15には、模範的動作に対する標準動作データと、修正動作データとが記録される。図9に示す他の修正動作データ50-2~50-mも、修正動作データ50-1と同様に、標準動作範囲から外れた熟練作業者の修正動作を記録したものである。
データ蓄積部15(図1参照)に修正動作データ50-1~50-mを記録する際、複数回記録した動作または物理学的相関に基づいて、上述した各パラメータΔS,Δth,Δh,ΔvX,Δtvは相関関数として記録してもよい。上述した標準動作範囲は、複数人の熟練作業者の標準的な動作から、その標準偏差もしくはマハラノビス距離を用いて標準化した動作範囲に設定するとよい。さらに、異なる熟練者で動作の特徴が異なる場合には、例えば「標準動作範囲#1」、「標準動作範囲#2」のように複数の標準動作範囲を分類して記録してもよい。
データ蓄積部15に記録する修正動作データ50-1~50-mは、前述したもののほか、溶接時の振動(音)等の記録であってもよい。すなわち、溶接時の振動(音)の測定値が前後の安定した値から逸脱した際に、溶接時の振動(音)を適正範囲に修正するために作業者が行ったトーチ高さHtや溶接進行方向速度Spを変化させる動作や、溶接トーチ2の角度を変化させる動作を修正動作データ50-1~50-mに含めてもよい。
前述した実施形態では、自然発生した溶接品質パラメータの変動に対して適切な修正を行う動作を「修正動作」として記録した。しかし、意図的に溶接作業環境(例えばルートギャップや開先角度など)や溶接品質パラメータ(例えば電流など)を変化させ、その溶接作業の溶接作業環境の変動や溶接品質パラメータの変動に対応して適切に行う動作を記録して「修正動作」としても良い。
次に、溶接現象計測システム100(図1参照)を用いて、未習熟者である溶接作業者1の動作を計測し、溶接動作の特徴量(Tw,Ht,Sp等)を解析してデータ蓄積部に記録する。
図10は、未習熟者によるウィービング周期Twおよびトーチ高さHtの時間変化を示す図である。未習熟者の動作は、データ蓄積部15に記録した標準動作範囲から逸脱した部分が存在する。すなわち、位置X10~位置X12の範囲において、ウィービング周期Twがウィービング周期適正範囲ATwから逸脱している。
データ解析部14においては、未習熟者である溶接作業者1の動作範囲が標準動作範囲から逸脱した際に、その偏差を算出する。そして、データ解析部14は、全工程を通して、該偏差の標準偏差に係数を乗算した値を満点の100点から減算して「得点」とする。その他、溶接進行方向速度Sp、ウィービング幅、トーチ角度(ベベル方向、前進・後退角)の6項目に関して同様に採点する。
図11は、出力装置18(図1参照)に含まれるディスプレイの表示画面101の一例を示す図である。
この表示画面101の表示内容は、情報通知部32(図1参照)によって制御される。表示画面101の内部において、溶接速度表示欄102は、溶接進行方向速度Spの時間変化を表示する。また、ウィービング幅表示欄104は、ウィービング幅の時間変化を表示する。また、ウィービング周期表示部106は、ウィービング周期Twの時間変化を表示する。また、トーチ高さ表示部108は、トーチ高さHtの時間変化を表示する。また、前進・後退方向トーチ角度表示部110は、溶接進行方向に沿って前進・後退方向におけるトーチ角度の時間変化を表示する。また、ベベル・トーチ角度表示部112は、溶接進行方向に直交する方向おけるトーチ角度の時間変化を表示する。ここで、情報通知部32(図1参照)は、各表示部102~112において、必要に応じて警告メッセージを表示することができる。例えば、図示の例においては、ウィービング周期表示部106において、「この範囲で周期が長すぎます」との警告メッセージが表示されている。
また、レーダーチャート表示部116は、溶接進行方向速度Sp、ウィービング幅、ウィービング周期Tw、トーチ高さHt、前進・後退方向トーチ角度、およびベベル・トーチ角度の各々について、上述した「得点」のレーダーチャートを表示する。
また、総合点表示部114は、上述した各得点の平均値である総合点を表示する。また、溶接軌跡表示部120は、溶接軌跡を表示する。情報通知部32(図1参照)は、この溶接軌跡表示部120においても、必要に応じて警告メッセージを表示することができる。例えば、図示の例においては、上述したウィービング周期表示部106と同様に、「この範囲で周期が長すぎます」との警告メッセージが表示されている。溶接箇所画像表示部122は、溶融池観察カメラ5(図5参照)によって撮影された、溶接個所の画像が表示される。
図11に示した例においては、ウィービング周期以外の溶接品質パラメータ(Iw,S,Ssym等)および溶接動作の特徴量(Tw,Ht,Sp等)は、適切な範囲、すなわち標準動作範囲に属していることが解る。従って、今回の計測対象である未習熟者は、次回はウィービング周期に留意すれば技量を向上できることが解る。このように、本実施形態によれば、熟練者の動作と未習熟者の動作を比較し、動作を明認知化して次回の動作に反映し、未習熟者に対する教育を効果的に行うことができる。
(溶接技能判定の具体例)
次に、品質管理部34(図1参照)を用いて、技能判定を行った具体例を説明する。
まず、品質管理部34は、実製品である溶接体3(図1参照)の溶接作業において、溶接作業中の溶接トーチ2の先端座標と、溶接現象に関わる信号(溶接品質パラメータ(Iw,S,Ssym等))の計測結果を記録する。次に、品質管理部34は、実製品の溶接作業における溶接トーチ2のトーチ先端動作と溶接品質パラメータの計測結果とに基づいて抽出した特徴量と、予めデータ蓄積部15において構築した溶接データベース70とを比較する。より具体的には、溶接動作が標準動作範囲内に収まっているか否かを判定する。また、溶接品質パラメータ(Iw,S,Ssym等)が溶接データベース70内で「欠陥発生の予兆を示す挙動」を記録している箇所で、溶接データベース70に記録された適正な溶接動作を行っているか否かを判定する。そして、品質管理部34は、判定結果を記録する。
図12は、複数の作業者P1,P2,P3に対する水平方向座標yおよび溶融池の対称性Ssymの測定結果を示す図である。
図12に示す各種グラフの横軸xは、溶接進行方向の移動量である。また、水平方向座標yは、溶接進行方向に直交する方向の座標である。また、水平方向座標適正範囲Ayは、水平方向座標yの標準動作範囲を示し、対称性適正範囲Asは、対称性Ssymの標準動作範囲を示す。
作業者P1による作業では、水平方向座標yおよび対称性Ssymの双方が、標準動作の範囲内に収まっており、他の溶接品質パラメータ(図示せず)も規定範囲内に収まっていた。
また、作業者P2による作業では、位置X20~X22の範囲で、対称性Ssymが対称性適正範囲Asから逸脱している。その後、位置X24~X26の付近で、水平方向座標yが大きく変化している。この動作は、データ蓄積部15の溶接データベース70において、「修正動作」に該当する動作である。
また、作業者P3による作業では、位置X30~X36の範囲で、水平方向座標yが水平方向座標適正範囲Ayから外れている。また、それに伴って、位置X32~X34の範囲で、対称性Ssymが対称性適正範囲Asの範囲から外れている。また、位置X30~X36の範囲内では、適切な修正動作が行われていなかった。作業者P3が施工した溶接体3を超音波探傷検査したところ、該当部分に融合不良が発見されたため、溶接作業をやり直した。
このように、本実施形態によれば、実製品を溶接した際の溶接作業者の溶接動作の特徴量(Tw,Ht,Sp等)を記録し、構築した溶接データベース70に記録した模範的動作と比較して記録する事で、該当部の溶接が適切に行われたか否かの証拠を残すことができる。また、検査によって検出した欠陥と、記録した溶接動作とを比較することにより、欠陥の要因となった動作を特定することができる。
(溶接補助動作の具体例)
次に、修正指示部36(図1参照)を用いて、溶接補助を行う動作の具体例を説明する。
図13は、溶接進行方向速度Spの一例を示す図である。なお、図13の横軸xは、溶接進行方向の移動量である。図示の例では、溶接進行方向速度Spが、位置X42に対応するタイミングで、溶接進行方向速度適正範囲ASpを逸脱している。このように種々の特徴量等が標準動作範囲から逸脱すると、修正指示部36(図1参照)は、出力装置18を介して、溶接作業者1に指示や警告を出力する。例えば、出力装置18に含まれるスピーカを介して、「トーチの速度を遅くせよ」との音声を出力するとよい。また、出力装置18に含まれるディスプレイに警告表示を行ってもよい。また、溶接作業者1に対する指示や警告は、溶接作業者1に装着したヘッドマウントディスプレイ(図示せず)を介して出力してもよく、手袋12(図3参照)や作業服に圧力を与える等の方法で出力してもよい。
〈第1実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の溶接現象計測システム100は、溶接作業者(1)が溶接トーチ(2)を把持して溶接体(3)に対する溶接施工を行う際、溶接体(3)の状態と、溶接作業者(1)の状態と、を計測する計測部(4,5,7,9,11,16)と、計測部(4,5,7,9,11,16)で取得したデータに基づいて、溶接作業者(1)の目線、溶接体(3)に形成される溶融池(20)の形状、溶接体(3)に対する溶接トーチ(2)の角度、溶接トーチ(2)の先端の座標、溶接に起因する音、溶接作業者(1)が受ける圧力、溶接体(3)の溶接部における入熱量、または溶接体(3)の溶接部における入熱方向を抽出し、抽出結果に基づいてデータベース(70)を作成するデータ蓄積部(15)と、を有する。
また、データ解析部(14)は、計測部(4,5,7,9,11,16)で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)と溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)との適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出し、データ蓄積部(15)は、データ解析部(14)の抽出結果に基づいてデータベース(70)を作成する。
これにより、溶接の品質管理を適切に行うためのデータベース(70)を作成することができる。
また、計測部(4,5,7,9,11,16)は、溶接トーチ(2)の動きを計測するモーションキャプチャシステム(4)を含むものであり、溶接作業者(1)の目線溶接体(3)に形成される溶融池(20)の形状、溶接体(3)に対する溶接トーチ(2)の角度、溶接に起因する音、溶接作業者(1)が受ける圧力、溶接体(3)の溶接部における入熱量、溶接体(3)の溶接部における入熱方向、溶接トーチ(2)に供給される溶接電流、または、溶接トーチ(2)に印加される溶接電圧のうち何れかである特徴量と、溶接トーチ(2)の動きと、の適切な組み合わせを取得するデータ解析部(14)をさらに有する。
これにより、溶接トーチ(2)の動きと、特徴量との適切な組み合わせを取得できる。
また、計測部(4,5,7,9,11,16)は、溶接動作として溶接トーチ(2)の動作を1cm未満の座標分解能で計測し、さらに、溶接動作として溶接トーチ(2)の動作を計測するモーションキャプチャシステム(4)を含む。
これにより、溶接トーチ(2)の動きを一層正確に計測できる。
また、計測部(4,5,7,9,11,16)は、溶融池を撮影する溶融池観察カメラ(5)、溶接トーチ(2)の動きを計測するモーションキャプチャシステム(4)、溶接作業者(1)の目線を検出する目線カメラ(11)、溶接に起因する振動を計測する振動センサ(7)、溶接に起因する音を収集するマイクロフォン、または溶接作業者(1)が溶接トーチ(2)から受ける圧力を計測するトーチ圧力センサ(16)のうち何れかを含む。
これにより、溶接条件や習熟度別の作業の特徴量をデータベース化することで、溶接作業における好適な動作をデジタルデータとして出力することができる。また、技能伝承を効率的に行うことができ、モノづくり品質を向上させ、不良率の低減に寄与することが可能である。
また、溶接現象計測システム100は、溶接トーチ(2)の先端の座標に基づいて抽出した特徴量(Tw,Ht,Sp)と、予め構築したデータベース(70)とに基づいて、溶接動作の良否に関する情報を溶接作業者(1)に通知する情報通知部(32)をさらに備える。これにより、溶接作業者(1)は溶接動作の良否を適切に判定できる。
また、溶接現象計測システム100は、溶接作業環境に関わる情報を入力する溶接作業環境入力部(17)をさらに備え、データ解析部(14)は、溶接作業環境に関わる情報と、計測部(4,5,7,9,11,16)で取得したデータと、に基づいて、溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)と、溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)と、の解析を行う。これにより、様々な品質管理を適切に行うことができる。
また、溶接現象計測システム100は、溶接トーチ(2)の先端の座標に基づいて抽出した特徴量(Tw,Ht,Sp)と、予め構築したデータベース(70)とに基づいて、特徴量(Tw,Ht,Sp)が所定範囲から逸脱した場合に、溶接作業者(1)に対して修正指示を行う修正指示部(36)をさらに備える。これにより、溶接作業者(1)は、修正指示を行うか否かを適切に判断できる。
また、溶接現象計測システム100は、他の観点においては、作成されたデータベース(70)を記憶するデータベース記憶部(65)と、データベース記憶部(65)に記憶されたデータベース(70)の情報と、新たに計測部(4,5,7,9,11,16)で取得されたデータから抽出される溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)および溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)と、に基づいて、溶接動作の良否に関する情報を溶接作業者(1)に通知する情報通知部(32)と、を備える溶接作業支援システム(100)である。
これにより、記憶されたデータベース(70)に基づいて、適切な溶接作業支援を行うことができる。
また、溶接現象計測システム100は、データベース記憶部(65)に記憶されたデータベース(70)の情報と、新たに計測部(4,5,7,9,11,16)で取得されたデータから抽出される溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)および溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)と、に基づいて、溶接動作の良否に関する情報を記録する品質管理部(34)をさらに備える。これにより、適切な品質管理を行うことができる。
また、溶接現象計測システム100は、データ蓄積部(15)に蓄積されたデータベース(70)の情報と、新たに計測部(4,5,7,9,11,16)で取得されたデータから抽出される溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)および溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)と、に基づいて、溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)または溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)が所定範囲から逸脱した場合に、溶接作業者(1)に対して修正指示を行う修正指示部(36)をさらに備える。これにより、溶接作業者(1)に対して、適切な修正指示を行うことができる。
[第2実施形態]
図14は、本発明の第2実施形態による自動溶接システム200の模式図である。なお、以下の説明において、第1実施形態の各部に対応する部分には同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。
図14において、自動溶接システム200は、電気計測装置9と、溶接ロボット40と、制御装置60(溶接ロボット制御装置)と、圧電素子7と、を備えている。また、溶接ロボット40には、溶接トーチ2と、溶融池観察カメラ5と、電源8と、レーザー変位計19と、が装着されている。
制御装置60は、CPU、RAM、ROM、SSD等、一般的なコンピュータとしてのハードウエアを備えており、SSDには、OS、アプリケーションプログラム、各種データ等が格納されている。OSおよびアプリケーションプログラムは、RAMに展開され、CPUによって実行される。図14において、制御装置60の内部は、アプリケーションプログラム等によって実現される機能を、ブロックとして示している。すなわち、制御装置60は、情報取得部63と、溶接条件入力部67と、データ解析部64と、データベース記憶部65と、ロボット制御部66と、を備えている。ここで、情報取得部63およびデータ解析部64は、第1実施形態(図1参照)における情報取得部13およびデータ解析部14と同様の機能を有する。また、データベース記憶部65およびロボット制御部66の機能については後述する。
図示の例において、溶接体43は、2枚のL字板を突き合わせたものであり、自動溶接システム200は、これらL字状板を溶接する。また、溶接手順は、溶接体43の上端付近の溶接開始点43aから立向下進溶接を行い、L字板の折れ部43bを境に溶接トーチ2を下向きにする。これにより、図1に示した平板の溶接体3を溶接する場合と比較して、溶接トーチ2には、より複雑な動きが生じる。
自動溶接システム200を動作させる前に、第1実施形態の溶接現象計測システム100(図1参照)において、2枚のL字板を突き合わせた溶接体43を熟練作業者である溶接作業者1が溶接し、溶接環境に関わる情報、溶接動作および溶接現象がデータ解析部14によって相関されたデータをデータ蓄積部15に蓄積する。
図15は、溶接現象計測システム100における熟練作業者による特徴量等の例を示す図である。図15に示す各種グラフの横軸xは、溶接進行方向の移動量である。また、溶接進行方向速度Sp、トーチ高さHtおよび溶融池面積Sの意義は、第1実施形態のものと同様である。図中の位置X50は、溶接体43の折れ部43bに対応する位置であり、範囲Ax1では立向下進溶接が行われ、範囲Ax2では下向溶接が行われる。図示の例によれば、下向溶接を行っている範囲Ax2と比較して、立向下進溶接を行っている範囲Ax1では、トーチ高さHtが低く、溶接進行方向速度Spが速いことが解る。折れ部43bに対応する位置X50では、一旦は溶接進行方向速度Spが遅くなっている。
溶接現象の特徴としては、立向下進溶接が行われた範囲Ax1では溶融池面積Sが小さく、折れ部43bに対応する位置X50付近で溶融池面積Sが折れ部で面積が大きくなっている。また、下向き溶接が行われた範囲Ax2では、範囲Ax1と比較して、溶融池面積Sが大きくなっている。さらに、図中の位置X52では、突発的な変化が生じ、溶融池面積Sが大きくなっている。そして、その直後の位置X54ではトーチ高さHtが上昇している。この測定結果によれば、溶接中に溶融池面積Sが上昇した場合は、修正動作としてトーチ高さHtを高くしていたことが解る。
次に、同形状の溶接体43に対して、熟練作業者に複数回溶接作業を行わせ、模範的動作として標準動作範囲と修正動作とを含む溶接データベースをデータ蓄積部15に構築する。データ蓄積部15に構築された溶接データベース70は、自動溶接システム200(図14参照)におけるデータベース記憶部65にコピーされる。
溶接条件入力部67には、溶接に用いるシールドガスの流量、溶接ワイヤの送給速度、溶接ワイヤの材質、溶接電源の設定、およびレーザー変位計19が計測した溶接部の形状が入力される。
ロボット制御部66は、溶接条件入力部67から入力された情報と、データベース記憶部65にコピーされた溶接データベース70に基づいて、溶接ロボット40に対して、熟練作業者の動作を模擬した動作をプログラムし、溶接を実行させる。
図16は、ロボット制御部66が溶接ロボット40に設定する標準動作の例を示す図である。すなわち、溶接ロボット40は、原則的には図16に従って、溶接進行方向速度Spおよびトーチ高さHtを制御する。なお、図中の位置X50、範囲Ax1,Ax2の意義は、図15に示したものと同様である。
図17は、ロボット制御部66において実行されるプログラムのフローチャートである。
図において処理がステップS1に進むと、ロボット制御部66は、溶接ロボット40に対して標準動作を実行させる。次に、処理がステップS2に進むと、ロボット制御部66は、溶接品質パラメータ(Iw,S,Ssym等)が適正範囲内であるか否かを判定する。そして、ここで「No」と判定されるまで、ステップS1が繰り返され、溶接ロボット40において標準動作が続行される。すなわち、溶接ロボット40は、図16に従って溶接進行方向速度Spおよびトーチ高さHtを制御する。
一方、溶融池面積Sや発生音等、何れかの溶接品質パラメータが適正範囲から外れると、ステップS2において「No」と判定され、処理はステップS4に進む。ステップS4においては、ロボット制御部66は、データベース記憶部65に記憶された溶接データベース70を参照し、現状に対応する修正動作データを読み出す。次に処理がステップS6に進むと、ロボット制御部66は、読み出した修正動作データに基づいて、溶接ロボット40に修正動作を実行させる。その後、処理はステップS2に戻り、上述した動作が繰り返される。
上述した例では、標準動作として、溶接進行方向速度Spとトーチ高さHtとを採用したが、それ以外のものを標準動作として採用してもよい。例えば、
・溶接進行方向の移動距離、
・溶接進行方向の速度、
・溶接進行方向に直交する方向(つまりトーチを振る方向)の座標の時間変化、
・溶接進行方向に直交する方向の速度、
・溶接部とトーチの間の距離(つまりトーチ高さ)、
・溶接進行方向に対する鉛直方向(つまりトーチ高さ方向)の速度、
・座標の周期的変化の周波数および周波数の変動、
・座標の周期的変化の振幅および振幅の変動、
のうち、何れか一つまたは複数のものを標準動作として採用してもよい。
また、上述した例では、溶融池面積Sをモニタリングしたが、それ以外のものをモニタリングしてもよい。例えば、
・電気計測装置9で計測したアーク電圧・電流から得られる入熱量、
・アーク切れや短絡発生の情報、
・溶融池20(図6参照)の幅、溶融池20の長さ、溶融池面積S、溶融池20とトーチ先端位置との相対位置関係の情報、
・溶融池観察カメラ5によって計測されるアークの広がり、アーク長の情報、スパッタ発生量、アーク切れ頻度および短絡頻度の情報、
・圧電式圧力センサ16またはマイクロフォン(図示せず)から得られる音圧や周波数の情報、
・手袋12の圧電式圧力センサ16(図3参照)から取得した圧力の情報、
・図示せぬ温度センサから得られる溶接体3,43の温度分布や溶融池20の温度分布
のうち、何れか一つまたは複数のものをモニタリングし、それらの変化を複合的に解析して、修正動作を選択してもよい。
モニタリングした溶接現象の信号から修正動作を選択する方法は、多変量解析や機械学習を用い、相互関係を複合的に評価して修正動作を選択してもよい。
〈第2実施形態の効果〉
以上のように本実施形態の溶接ロボット制御装置(60)は、溶接作業者(1)が溶接トーチ(2)を把持して溶接体(3)に対する溶接施工を行う際、溶接体(3)の状態と、溶接作業者(1)の状態と、を計測する計測部(4,5,7,9,11,16)と、計測部(4,5,7,9,11,16)で取得したデータに基づいて、溶接作業者(1)の目線、溶接体(3)に形成される溶融池(20)の形状、溶接体(3)に対する溶接トーチ(2)の角度、溶接トーチ(2)の先端の座標、溶接に起因する音、溶接作業者(1)が受ける圧力、溶接体(3)の溶接部における入熱量、または溶接体(3)の溶接部における入熱方向を抽出し、抽出結果に基づいてデータベース(70)を作成するデータ蓄積部(15)と、を有する溶接作業データ蓄積装置(100)によって作成されたデータベース(70)を記憶するデータベース記憶部(65)と、データベース(70)に基づいて溶接ロボット(40)を制御するロボット制御部(66)と、を備え、ロボット制御部(66)は、溶接ロボット(40)による溶接現象に関わる信号の特徴量が所定の適正範囲内であるときの標準動作を溶接ロボット(40)に対して指示する機能と、特徴量が適正範囲から逸脱した場合の修正動作を溶接ロボット(40)に対して指示する機能と、を備える。
また、別の観点において、溶接ロボット制御装置(60)は、溶接作業者(1)が溶接トーチ(2)を把持して溶接体(3)に対する溶接施工を行う際の、溶接動作および溶接現象を計測する計測部(4,5,7,9,11,16)と、計測部(4,5,7,9,11,16)で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量(Tw,Ht,Sp)と、溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)と、の適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出するデータ解析部(14)と、データ解析部(14)の抽出結果に基づいてデータベース(70)を作成するデータ蓄積部(15)と、を有する溶接作業データ蓄積装置(100)によって作成されたデータベース(70)を記憶するデータベース記憶部(65)と、データベース(70)に基づいて溶接ロボット(40)を制御するロボット制御部(66)と、を備える。
また、ロボット制御部(66)は、溶接作業開始時に入力された溶接体(3)の形状に基づいてデータ蓄積部(15)を参照し、適切な溶接動作を溶接ロボット(40)に指示する機能、または、溶接ロボット(40)による溶接施工中に、溶接部の形状を測定する溶接部形状測定部(19)によって計測した溶接体の形状を出力し、データ蓄積部(15)を参照して適切な溶接動作を溶接ロボット(40)に指示する機能のうち少なくとも何れか一方を備える。
また、ロボット制御部(66)は、溶接ロボット(40)による溶接施工中に、溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)が所定の適正範囲内であるときの標準動作を溶接ロボット(40)に対して指示する機能、または、溶接現象特徴量(Iw,S,Ssym)が適正範囲から逸脱した場合の修正動作を溶接ロボットに対して指示する機能のうち少なくとも何れか一方を備える。
これにより、溶接ロボット(40)に対して、標準動作と修正動作とを適切に実行させることができる。
さらに、本実施形態によれば、熟練作業者の動作をデータベース化することで、溶接作業における好適な動作をデジタルデータとして出力することが可能であり、熟練作業者の動作を元にロボットプログラムを構築する事で、繰り返し検証することなく簡便にロボットプログラムを作成する事ができる。
さらに、本実施形態によれば、溶接条件や習熟度別の作業の特徴量をデータベース化することで、溶接作業における好適な動作をデジタルデータとして出力することが可能であり、技能伝承を効率的に実施でき、モノづくり品質を向上させ、不良率の低減に寄与すること可能な溶接動作計測システムを提供することが可能である。
[変形例]
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。上述した実施形態は本発明を理解しやすく説明するために例示したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について削除し、もしくは他の構成の追加・置換をすることが可能である。また、図中に示した制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上で必要な全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。上記実施形態に対して可能な変形は、例えば以下のようなものである。
(1)上記実施形態における制御装置30,60のハードウエアは一般的なコンピュータによって実現できるため、図17に示したフローチャート、その他上述した各種処理を実行するプログラム等を記憶媒体に格納し、または伝送路を介して頒布してもよい。
(2)図17に示した処理、その他上述した各処理は、上記実施形態ではプログラムを用いたソフトウエア的な処理として説明したが、その一部または全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit;特定用途向けIC)、あるいはFPGA(Field Programmable Gate Array)等を用いたハードウエア的な処理に置き換えてもよい。
1 溶接作業者
2 溶接トーチ
3,43 溶接体
4 モーションキャプチャシステム(計測部)
5 溶融池観察カメラ(計測部)
6 溶接作業台
7 圧電素子(振動センサ、計測部)
9 電気計測装置(計測部)
11 目線カメラ(計測部)
12 手袋
13 情報取得部(計測部)
14 データ解析部
15 データ蓄積部
16 圧電式圧力センサ(トーチ圧力センサ、計測部)
17 情報入力部(溶接作業環境入力部)
18 出力装置
19 レーザー変位計(溶接部形状測定部)
20 溶融池
32 情報通知部
34 品質管理部
36 修正指示部
40 溶接ロボット
60 制御装置(溶接ロボット制御装置)
65 データベース記憶部
66 ロボット制御部
67 溶接条件入力部
70 溶接データベース(データベース)
100 溶接現象計測システム(溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システム)
Ht トーチ高さ(溶接動作特徴量)
Ssym 対称性(溶接現象特徴量)
S 溶融池面積(溶接現象特徴量)
Sp 溶接進行方向速度(溶接動作特徴量)
Tw ウィービング周期(溶接動作特徴量)
Iw 電流値(溶接現象特徴量)

Claims (11)

  1. 溶接作業者が溶接トーチを把持して溶接体に対する溶接施工を行う際の、溶接動作および溶接現象を計測する計測部と、
    前記計測部で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量と溶接現象特徴量との適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出するデータ解析部と、
    前記データ解析部の抽出結果に基づいてデータベースを作成するデータ蓄積部と、を有し、
    前記溶接動作特徴量は、溶接進行方向に交差する方向に前記溶接トーチの先端を振るウィービング動作の周期であるウィービング周期を含む
    ことを特徴とする溶接作業データ蓄積装置。
  2. 前記計測部は、前記溶接動作として前記溶接トーチの動作を1cm未満の座標分解能で計測する
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接作業データ蓄積装置。
  3. 前記計測部は、前記溶接動作として前記溶接トーチの動作を計測するモーションキャプチャシステムを含む
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接作業データ蓄積装置。
  4. 前記計測部は、さらに、溶融池を撮影する溶融池観察カメラを含むものであり、
    前記溶接現象特徴量は、前記溶融池の前記溶接進行方向の中心線に対する両側の領域の面積に基づいた、前記溶融池の対称性を含む
    ことを特徴とする請求項3に記載の溶接作業データ蓄積装置。
  5. 溶接作業環境に関わる情報を入力する溶接作業環境入力部をさらに備え、
    前記データ解析部は、前記溶接作業環境に関わる情報と、前記計測部で取得したデータと、に基づいて、前記溶接動作特徴量と、前記溶接現象特徴量と、の解析を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載の溶接作業データ蓄積装置。
  6. 溶接作業者が溶接トーチを把持して溶接体に対する溶接施工を行う際の、溶接動作および溶接現象を計測する計測部と、
    前記計測部で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量と、溶接現象特徴量と、の適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出するデータ解析部と、
    前記データ解析部の抽出結果に基づいてデータベースを作成するデータ蓄積部と、
    を有する溶接作業データ蓄積装置によって作成された前記データベースを記憶するデータベース記憶部と、
    前記データベース記憶部に記憶された前記データベースの情報と、新たに前記計測部で取得されたデータから抽出される前記溶接動作特徴量および前記溶接現象特徴量と、に基づいて、溶接動作の良否に関する情報を前記溶接作業者に通知する情報通知部と、を備え
    前記溶接動作特徴量は、溶接進行方向に交差する方向に前記溶接トーチの先端を振るウィービング動作の周期であるウィービング周期を含み、
    前記情報通知部は、前記ウィービング周期の時間的変化を表示するウィービング周期表示部を含む
    ことを特徴とする溶接作業支援システム。
  7. 前記データベース記憶部に記憶された前記データベースの情報と、新たに前記計測部で取得されたデータから抽出される前記溶接動作特徴量および前記溶接現象特徴量と、に基づいて、溶接動作の良否に関する情報を記録する品質管理部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の溶接作業支援システム。
  8. 前記データ蓄積部に蓄積された前記データベースの情報と、新たに前記計測部で取得されたデータから抽出される前記溶接動作特徴量および前記溶接現象特徴量と、に基づいて、前記溶接動作特徴量または前記溶接現象特徴量が所定範囲から逸脱した場合に、前記溶接作業者に対して修正指示を行う修正指示部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の溶接作業支援システム。
  9. 溶接作業者が溶接トーチを把持して溶接体に対する溶接施工を行う際の、溶接動作および溶接現象を計測する計測部と、
    前記計測部で取得したデータに基づいて、溶接動作特徴量と、溶接現象特徴量と、の適切な組み合わせを時間または座標と相関させて抽出するデータ解析部と、
    前記データ解析部の抽出結果に基づいてデータベースを作成するデータ蓄積部と、
    を有する溶接作業データ蓄積装置によって作成された前記データベースを記憶するデータベース記憶部と、
    前記データベースに基づいて溶接ロボットを制御するロボット制御部と、を備え
    前記溶接動作特徴量は、溶接進行方向に交差する方向に前記溶接トーチの先端を振るウィービング動作の周期であるウィービング周期を含む
    ことを特徴とする溶接ロボット制御装置。
  10. 前記ロボット制御部は、
    溶接作業開始時に入力された前記溶接体の形状に基づいて前記データ蓄積部を参照し、適切な溶接動作を前記溶接ロボットに指示する機能、または、
    前記溶接ロボットによる溶接施工中に、溶接部の形状を測定する溶接部形状測定部によって計測した溶接体の形状を出力し、前記データ蓄積部を参照して適切な溶接動作を前記溶接ロボットに指示する機能
    のうち少なくとも何れか一方を備えることを特徴とする請求項9に記載の溶接ロボット制御装置。
  11. 前記ロボット制御部は、
    前記溶接ロボットによる溶接施工中に、前記溶接現象特徴量が所定の適正範囲内であるときの標準動作を前記溶接ロボットに対して指示する機能、または、
    前記溶接現象特徴量が前記適正範囲から逸脱した場合の修正動作を前記溶接ロボットに対して指示する機能
    のうち少なくとも何れか一方を備える
    ことを特徴とする請求項10に記載の溶接ロボット制御装置。
JP2019132270A 2019-07-17 2019-07-17 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置 Active JP7261682B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132270A JP7261682B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置
EP20840980.5A EP4000818A4 (en) 2019-07-17 2020-02-26 WELDING DATA STORAGE DEVICE, WELDING SUPPORT SYSTEM AND CONTROL DEVICE FOR WELDING ROBOTS
US17/627,279 US20220339728A1 (en) 2019-07-17 2020-02-26 Welding work data storage device, welding work assistance system, and welding robot control device
PCT/JP2020/007705 WO2021009963A1 (ja) 2019-07-17 2020-02-26 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019132270A JP7261682B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021016870A JP2021016870A (ja) 2021-02-15
JP7261682B2 true JP7261682B2 (ja) 2023-04-20

Family

ID=74209750

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019132270A Active JP7261682B2 (ja) 2019-07-17 2019-07-17 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20220339728A1 (ja)
EP (1) EP4000818A4 (ja)
JP (1) JP7261682B2 (ja)
WO (1) WO2021009963A1 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20230141821A (ko) 2021-02-04 2023-10-10 가부시키가이샤 후지미인코퍼레이티드 연마용 조성물
JP7460580B2 (ja) * 2021-07-19 2024-04-02 株式会社神戸製鋼所 溶接関連情報の表示方法、表示装置、溶接システム、プログラム、および溶接関連情報の表示画面
DE102022209327A1 (de) 2022-09-08 2024-03-14 Thyssenkrupp Ag Verfahren zur Schweißnahtoptimierung
CN116944727A (zh) * 2023-07-28 2023-10-27 奇瑞新能源汽车股份有限公司 一种焊接过程稳定性无损检测方法及装置

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4100545B2 (ja) 2002-03-25 2008-06-11 本田技研工業株式会社 技能評価方法
WO2012050108A1 (ja) 2010-10-14 2012-04-19 住友金属工業株式会社 溶接品質判別装置
WO2013061518A1 (ja) 2011-10-26 2013-05-02 四国化工機株式会社 溶接技量評価装置及び溶接部品質評価装置
JP5231463B2 (ja) 2010-02-03 2013-07-10 トヨタ自動車東日本株式会社 作業補助システム及び作業補助方法並びに該作業補助方法を記録した記録媒体
WO2014041965A1 (ja) 2012-09-11 2014-03-20 シャープ株式会社 表示装置ならびにその駆動回路および駆動方法
WO2016136209A1 (ja) 2015-02-23 2016-09-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 オフライン教示装置
WO2018179592A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社日立製作所 溶接作業条件導出装置、溶接電源装置、および溶接技術習得装置
JP6438450B2 (ja) 2016-11-29 2018-12-12 ファナック株式会社 レーザ加工ロボットの加工順序を学習する機械学習装置、ロボットシステムおよび機械学習方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5231463B2 (ja) * 1973-10-30 1977-08-15
JPS5974931A (ja) * 1982-10-23 1984-04-27 株式会社クボタ 田植機用マット状苗の育苗床とその製造方法
JPH0976063A (ja) * 1995-09-16 1997-03-25 Sanshiyuuzen Kogyo Kk 溶接装置
JP4292492B2 (ja) * 1999-12-10 2009-07-08 株式会社安川電機 溶接評価装置
JP2006171184A (ja) * 2004-12-14 2006-06-29 Toshiba Corp 技能評価システムおよび技能評価方法
US10682729B2 (en) * 2015-12-01 2020-06-16 General Electric Company System for automated in-process inspection of welds

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4100545B2 (ja) 2002-03-25 2008-06-11 本田技研工業株式会社 技能評価方法
JP5231463B2 (ja) 2010-02-03 2013-07-10 トヨタ自動車東日本株式会社 作業補助システム及び作業補助方法並びに該作業補助方法を記録した記録媒体
WO2012050108A1 (ja) 2010-10-14 2012-04-19 住友金属工業株式会社 溶接品質判別装置
WO2013061518A1 (ja) 2011-10-26 2013-05-02 四国化工機株式会社 溶接技量評価装置及び溶接部品質評価装置
WO2014041965A1 (ja) 2012-09-11 2014-03-20 シャープ株式会社 表示装置ならびにその駆動回路および駆動方法
WO2016136209A1 (ja) 2015-02-23 2016-09-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 オフライン教示装置
JP6438450B2 (ja) 2016-11-29 2018-12-12 ファナック株式会社 レーザ加工ロボットの加工順序を学習する機械学習装置、ロボットシステムおよび機械学習方法
WO2018179592A1 (ja) 2017-03-31 2018-10-04 株式会社日立製作所 溶接作業条件導出装置、溶接電源装置、および溶接技術習得装置

Also Published As

Publication number Publication date
US20220339728A1 (en) 2022-10-27
WO2021009963A1 (ja) 2021-01-21
EP4000818A4 (en) 2023-08-23
EP4000818A1 (en) 2022-05-25
JP2021016870A (ja) 2021-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7261682B2 (ja) 溶接作業データ蓄積装置、溶接作業支援システムおよび溶接ロボット制御装置
JP6646115B2 (ja) 仮想現実環境で拡張された教育及びトレーニングを提供するシステム及び方法
JP4129342B2 (ja) 手溶接支援装置、手溶接支援方法、手溶接訓練装置、および手溶接訓練方法
JP3197100U (ja) 溶接品質を監視するためのシステム及び方法
US10878591B2 (en) Welding trainer utilizing a head up display to display simulated and real-world objects
US10913125B2 (en) Welding system providing visual and audio cues to a welding helmet with a display
EP3318360A1 (en) Communication between a welding machine and a live welding training device
WO2013061518A1 (ja) 溶接技量評価装置及び溶接部品質評価装置
EP3111440A1 (en) System and method for manual welder training
JP2017531558A (ja) パイプ及びその他の湾曲した構造上における手動溶接作業を特徴付けるシステム
JP2014516420A (ja) 仮想溶接部の仮想試験及び検査
KR102375470B1 (ko) 용접 시스템 및 그의 동작 방법
JP7016401B2 (ja) 溶接動作計測システム
WO2023068055A1 (ja) 溶接監視方法及び溶接監視装置、並びに積層造形方法及び積層造形装置
JP7198729B2 (ja) 溶接作業計測システム
JP5921898B2 (ja) 溶接技能教育支援装置
JP7369982B2 (ja) リペア溶接装置およびリペア溶接方法
JP2017523045A (ja) 手溶接作業を監視し、特徴付けるための方法及びシステム
WO2022065364A1 (ja) 溶接計測システムおよび溶接計測方法
KR102660835B1 (ko) 용접 숙련 수준의 정량적 모델링 장치 및 모델링 방법
WO2023153105A1 (ja) 学習装置、欠陥判定装置、学習方法、欠陥判定方法、溶接制御装置及び溶接装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220609

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230217

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230410

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7261682

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150