JP7260996B2 - 配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、配管に対する検査の一つとして、配管の肉厚に係る情報を得る配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置に関するものである。
従来、配管に対する保守点検、維持管理においては、配管の内部構造や外部構造に係る情報を得るための検査が行われている。特に、配管内部の環境が安定している場合、配管の外部構造に係る情報を得るための検査が重要となる。このとき、広範囲にわたる配管の情報を収集する必要があるが、現場においては検査に費やす時間的、人的コストを極力低減することが求められる。したがって、測定点数を限定した測定を行い、作業員の目視により補完するという検査が行われているが、このような検査方法では配管に係る情報が十分に得られない。
配管に係る情報を広範囲に取得する方法として、例えば、特許文献1には、配管の表面形状に係る情報をレーザー走査により測定する表面性状測定装置が記載されている。また、特許文献1には、この表面性状測定装置により、広範囲にわたる配管の表面形状に係る情報が得られることが記載されている。
特開昭58-161813号公報
特許文献1における測定装置は、配管の表面形状に係る情報を広範囲で得ることができる。一方、配管の外部構造に係る情報としては、表面形状以外にも配管の肉厚に関する情報を得ることが望ましい。これにより、配管の肉厚が所定値の範囲外にあることが判明した場合、肉盛や減肉などの対応を行い、配管の機能を維持することが可能となる。通常、使用環境下において配管の肉厚が変化する場合、配管の肉厚が均一に減少あるいは増加することは少ない。したがって、配管の肉厚を全体的に把握することが求められる。しかしながら、特許文献1には配管の肉厚に係る情報を得ることについては記載がない。
また、特許文献1における測定装置は、測定装置内を配管が通過するように構成されている。このような構成では、位置が固定されている配管について検査を行う場合、検査ごとに配管の取り外しや取り付け作業が必要となり、時間及びコストがかかるという問題がある。
そこで、本発明では、配管に対する検査の一つとして、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることができる配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置を提供することを課題とする。
本発明者は、上記の課題について鋭意検討した結果、配管の所定位置の厚み情報と配管の表面形状の情報を組み合わせ、配管全体の厚みを算出する構成とすることで、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることができることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置である。
上記課題を解決するための本発明の配管の肉厚推定方法は、配管の所定位置の厚み情報を取得する厚み情報取得ステップと、配管の表面形状の情報を取得する表面形状情報取得ステップと、配管の厚み情報と配管の表面形状の情報を統合し、配管全体の厚みを算出する厚み算出ステップとを備えることを特徴とする。
この配管の肉厚推定方法によれば、配管の所定位置の厚みに係る情報と、配管の表面形状に係る情報とをそれぞれ取得した後、これらの情報を組み合わせて、配管全体の厚みを算出することで、点の情報として得られる配管の所定位置の厚み情報を、配管全体の肉厚に係る情報へと拡張することが可能となる。これにより、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることが可能となる。さらに、この配管の肉厚に係る情報を用いることで、配管の維持管理において対応が必要な箇所を的確に判別し、必要な対応を適切に行うことが可能となる。
また、本発明の配管の肉厚推定方法は、厚み情報取得ステップは、配管における3点の厚み情報を取得するものであり、厚み算出ステップは、配管の内径の中心位置を算出する工程を含むという特徴を有する。
この特徴によれば、厚み情報取得ステップにおいて配管の厚み情報を3点取得し、この3点の厚み情報を基に、厚み算出ステップにおいて、配管の内径の中心位置を算出することで、配管の内径の中心位置に係る情報を高い精度で推定することが可能となる。これにより、配管全体の厚みを算出するために用いる配管の管径に係る情報について、検査前に取得する必要がない。また、減肉・肉盛を繰り返した配管においても、配管の内径の中心位置を高い精度で推定することが可能となる。
さらに、本発明の配管の肉厚推定方法は、厚み算出ステップは、配管の内径の中心位置から配管表面までの長さを算出し、この算出結果から配管の内径分の長さを減算することで、配管の厚みを算出するという特徴を有する。
この特徴によれば、厚み算出ステップにおいて、配管の内径の中心位置に係る情報と表面形状の情報を基に配管の厚みを算出することで、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることが可能となる。
また、この特徴によれば、配管の直近の検査結果等の比較対象データや、配管構造(配管の管径や肉厚等)に関する初期値等の参照データを用いることなく、配管の肉厚に係る情報を算出することができる。したがって、現場での検査結果のみで、配管の維持管理において対応が必要な箇所を的確に判別し、必要な対応を適切に行うことが可能となる。
上記課題を解決するための本発明の配管の肉厚推定装置は、配管の所定位置の厚み情報を取得する厚み情報取得部と、配管の表面形状の情報を取得する表面形状情報取得部と、配管の厚み情報と配管の表面形状の情報を統合し、配管全体の厚みを算出する厚み算出部とを備えることを特徴とする。
この配管の肉厚推定装置によれば、配管の所定位置の厚みに係る情報と、配管の表面形状に係る情報とをそれぞれ取得した後、これらの情報を組み合わせて、配管全体の厚みを算出することで、点の情報として得られる配管の所定位置の厚み情報を、配管全体の肉厚に係る情報へと拡張することが可能となる。これにより、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることが可能となる。さらに、この配管の肉厚に係る情報を用いることで、配管の維持管理において対応が必要な箇所を的確に判別し、必要な対応を適切に行うことが可能となる。
本発明によれば、配管に対する検査の一つとして、配管の肉厚に係る情報を短時間かつ広範囲で得ることができる配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置を提供することができる。
本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定装置の概略説明図である。 本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法における厚み情報取得ステップに係る工程説明図である。 本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法における表面形状情報取得ステップに係る工程説明図である。 本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法における厚み算出ステップ(内径円の中心位置点及び内径円の半径の算出)に係る工程説明図である。 本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法における厚み算出ステップ(配管の肉厚の推定)に係る工程説明図である。
以下、本発明に係る好適な実施態様について、添付図面を参照して詳細に説明する。
なお、実施態様に記載する配管の肉厚推定装置については、本発明に係る配管の肉厚推定装置を説明するために例示したに過ぎず、これに限定されるものではない。また、実施態様に記載する配管の肉厚推定方法についても、本発明に係る配管の肉厚推定装置を用いた配管の肉厚推定方法を説明するために例示したに過ぎず、これに限定されるものではない。
本発明の配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置は、配管全体の肉厚に係る情報を得るための検査に係るものである。特に、配管に対する保守点検や維持管理の検査の一つとして好適に利用される。なお、実施態様における配管の形態については、本発明を説明するための例示であって、これに限定されるものではない。
[第1の実施態様]
(配管の肉厚推定装置)
図1は、本発明の第1の実施態様における配管の肉厚推定装置を示す概略説明図である。なお、図1中において、一点鎖線で示した矢印は、制御又は入力可能に接続されていることを示す。
本実施態様に係る配管の肉厚推定装置1は、配管100に対する検査を行うものであり、図1に示すように、厚み情報取得部2、表面形状情報取得部3、厚み算出部4を備えている。
検査対象となる配管100は、いわゆる管状構造物であればよく、詳細な構造等については特に限定されない。また、配管100の材質についても特に限定されないが、例えば、硬質塩化ビニル等の硬質プラスチック、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属等が挙げられる。また、可撓性の材質でもよい。
また、配管100の使用環境は特に限定されない。例えば、配管100の配設箇所は、屋内、屋外、反応槽の内部等のいずれであってもよい。特に、配管の外部環境により配管の外部から肉厚が増減するような使用環境下に配設されている配管に対して、本発明を好適に利用することができる。
厚み情報取得部2は、配管100の所定位置の厚みに係る情報を取得するためのものである。
厚み情報取得部2としては、配管の所定位置における配管の厚みを測定できるものであればよく、測定手段としては、直接測定、間接測定のいずれであってもよい。例えば、超音波や放射線等、配管の肉厚部分における波の反射や光の透過等を利用した公知の測定機器を用いるものであってもよく、配管の端部の直接測定が可能である場合には、定規、ノギスなどの測定器を用いて測定するものであってもよい。特に、操作が容易であり、配管の外側から測定が可能である超音波探傷器を用いることが好ましい。
なお、いずれの測定手段においても、得られる配管の厚みに係る情報は、測定点(ポイント)における情報となる。
表面形状情報取得部3は、配管100の表面形状の情報を取得するためのものである。
表面形状情報取得部3としては、配管の表面形状に係る情報を得ることができるものであればよく、例えば、配管表面の凹凸を観測データとして取得できる測定手段であればよい。配管の表面形状に係る情報の範囲については、配管表面の1軸方向のみに係るものであってもよいが、配管表面の2軸方向、つまり一定面積に係るものであることがより好ましい。これにより、配管全体の肉厚推定に掛かる時間をより短くし、かつ肉厚推定の精度を高めることが可能となる。
表面形状情報取得部3における測定手段としては、接触型、非接触型のいずれであってもよい。例えば、接触型としては、配管表面に対して探針等を機械的に接触させ、配管表面をトレースするスキャナなどが挙げられる。一方、非接触型としては、配管表面にレーザー光やパターン光を照射し、光の反射や投影光を読み取る光学測定装置や、複数のカメラによって撮影した画像や複数のレンズ機構を1つの筐体に備えたステレオカメラによって撮影した画像を解析する画像解析装置などが挙げられる。広範囲測定に係る時間が比較的短く、操作が容易であることから、非接触型の光学測定装置を用いることが特に好ましい。
厚み算出部4は、厚み情報取得部2と表面形状情報取得部3で得られたそれぞれの情報を統合し、配管全体の厚みを算出するものである。また、厚み算出部4は、演算部41と表示部42を備える。
厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3において取得されたそれぞれの情報を、厚み算出部4へ入力する手段は、特に限定されない。例えば、取得した情報の出力及び入力に係る手段において、厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3で取得した情報の結果を作業員が記録し、厚み算出部4に直接手入力することなど、人による作業部分が大半を占めるものであってもよいが、入出力装置を介した手段とすることがより好ましい。特に、厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3には、取得した情報をデータ化して送信可能とする送信装置をそれぞれ備え、厚み算出部4にはデータ化された各情報を受信可能な受信装置を備えていることが好ましい。これにより、厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3において得られた情報の取り扱いが容易となる。このとき、情報の送受信手段は、有線、無線のいずれであってもよい。
演算部41は、厚み情報取得部2で得られた配管の所定位置における配管の厚みに関する情報と、表面形状情報取得部3で得られた配管の一定範囲における表面形状に関する情報に基づき、配管全体の厚みを推計するものである。例えば、配管全体の厚み推計に必要なプログラムをCPU等のプロセッサにより実行する計算装置である。
演算部41で用いる推計プログラムの内容は、厚み情報取得部2で得られた配管の所定位置における配管の厚みに関するデータと、表面形状情報取得部3で得られた配管の一定範囲における表面形状に関するデータを用い、配管全体の厚みを算出できるものであればよく、特に限定されない。
表示部42は、演算部41における推計結果を数値あるいは画像として表示させるものである。表示部42に表示された結果に基づき、作業者が配管の肉厚を把握することで、配管の肉厚が減少あるいは増加している箇所に対して、肉盛あるいは減肉などの対応を確実に行うことが可能となる。
本実施態様における配管の肉厚推定装置の運用に係る操作に関しては、作業者による操作、制御装置による操作、またはその両方のいずれであってもよい。例えば、厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3を、作業者が検査対象のある現場に持ち込み、作業者が手動操作で各情報を取得するものであってもよい。また、厚み情報取得部2及び表面形状情報取得部3を外部からコントロールが可能な駆動制御装置に積載し、駆動制御装置を作業者がコントロールして各種情報を取得するものや、情報取得における測定点及び測定範囲についてあらかじめ設定したプログラムに基づいて自動制御するものであってもよい。
(配管の肉厚推定方法)
図2~図4は、本実施態様における配管肉厚推定方法に係る工程説明図である。本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法は、厚み情報取得ステップにおいて、配管の所定位置における3点の厚み情報を取得する。なお、厚み情報は、4点以上でもよい。
また、本発明の第1の実施態様の配管の肉厚推定方法は、内径円が略真円であり、減肉、肉盛していないことを前提とするものである。
図2は、厚み情報取得ステップに係る工程を示す。
図2Aは、配管100の外側から見た平面図である。図2Aに示すように、配管100において基準点P0を定め、そこから高さH1の位置における点P11、P12、P13を所定位置とし、厚み情報取得部2によって点P11、P12、P13における配管100の厚み情報T11、T12、T13を取得する。なお、本実施態様における点P11、P12、P13の位置は、配管100の正面位置(0度)と、正面位置からそれぞれ左右方向に45度ずつ離れた位置としているが、同じ高さにおいて3点を所定位置として選択するものであればよく、これに限定されるものではない。
図2Bは、厚み情報取得部2によって取得する厚み情報T11、T12、T13の概略図である。なお、図2Bは、配管100の断面を上から見た断面平面図である。図2Bに示すように、厚み情報取得部2によって、配管100の厚み情報T11、T12、T13は、3つの測定点P11、P12、P13における情報として取得する。
また、図3は、表面形状情報取得ステップに係る工程を示す。
図3Aに示すように、表面形状情報取得部3によって、点P11、P12、P13の高さH1の位置を含む範囲A1における配管100の表面形状情報SA1(3次元データ)を取得する。なお、本実施態様においては、表面形状情報取得部3によって取得する表面形状情報SA1は、範囲A1における配管100の半周分の点群データとして取得されるものとしている。
また、表面形状情報取得部3によって得られる範囲A1における表面形状情報SA1は、厚み情報取得部2における測定点P11、P12、P13の高さH1における表面形状情報S1(2次元データ)として2次元平面化する。図3Bは、表面形状情報取得部3によって得られた表面形状情報SA1を2次元平面化した表面形状情報S1の概略図である。なお、図3Bは、図3Aに示した矢印の範囲における配管100の断面を上から見た断面平面図である。
図4は、上述した厚み情報T11、T12、T13と表面形状情報S1の統合を行う厚み算出ステップに係る工程を示す。
まず、図4Aに示すように、厚み情報T11、T12、T13の値を半径、測定点P11、P12、P13を中心位置とした円C1、C2、C3を表面形状情報S1上に作成する。
次に、図4Bに示すように、円C1、C2、C3に接する円ICを算出する。この円ICが配管100の内径円となる。よって、内径円の中心位置点O及び内径円の半径R1が算出できる。
次に、図5Aに示すように、算出された配管100の内径円の中心位置点Oから表面形状情報S1に向かって任意の角度で直線L1、L2、L3……、Lnを引く(nは任意の数)。
そして、図5Bに示すように、直線Lnと表面形状情報S1の交点距離を求め、そこから内径円の半径R1を減算することで、配管100の推定肉厚値ET1、ET2、ET3……、ETnを算出する。これにより、表面形状情報S1に対する配管100の肉厚に係る情報を得ることができる。
さらに、表面形状情報SA1は、範囲A1内の任意の高さHA2、HA3、HA4……、HAm(mは任意の数)における表面形状情報S2、S3、S4……、Sm(2次元データ)として2次元平面化し、上述した厚み算出ステップを繰り返す。これにより、範囲A1における配管100の肉厚を推計することができる。
さらに、配管100における所定位置の高さをH1からH2に変更し、H2の位置を含む範囲A2における肉厚を推計する。つまりは、厚み情報取得部2によって、高さH2の測定点P21、P22、P23における配管100の厚み情報T21、T22、T23を取得する。次に、範囲A2における表面形状情報SA2を取得し、高さH1の位置を含む範囲A1と同様に、厚み情報と表面形状情報を統合して範囲A2における肉厚を推計する。このように、所定位置の高さH1、H2、H3、H4……、Hyを含む範囲A1、A2、A3、A4……、Ay(yは任意の数)における厚み情報と表面形状情報から、各範囲における肉厚を推計することにより、配管100の全体の肉厚を推計することができる。
なお、要求される配管の肉厚推定範囲に応じて、表面形状情報取得ステップにおける情報取得の範囲や厚み算出ステップにおける情報の統合範囲を適宜選択するものであってよい。
以上のように、本実施態様における配管の肉厚推定方法によって、配管の内径の中心位置に係る情報を高い精度で推定することが可能となる。これにより、配管全体の厚みを算出するために用いる配管の管径に係る情報について、検査前に取得する必要がない。また、減肉・肉盛を繰り返したことで、配管の外径円と内径円の中心位置が一致しなくても、配管の内径の中心位置を高い精度で推定することが可能となる。
また、本実施態様における配管の肉厚測定方法によれば、配管の直近の検査結果等の比較対象データや、配管構造(配管の管径や肉厚等)に関する初期値等の参照データを用いることなく、配管の肉厚に係る情報を算出することができる。したがって、現場での検査結果のみで、配管の維持管理において対応が必要な箇所を的確に判別し、必要な対応を適切に行うことが可能となる。
なお、上述した実施態様は配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置の一例を示すものである。本発明に係る配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置は、上述した実施態様に限られるものではなく、請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、上述した実施態様に係る配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置を変形してもよい。
例えば、本実施態様における配管の肉厚推定装置を外部コントロールが可能な駆動制御装置に積載する場合、駆動制御装置は配管に対する測定に適した構造としてもよい。例えば、配管に対して容易に移動可能な構造として、配管への密着機構や、配管との一定の距離を保持した状態で移動(飛行を含む)する機構などを備えるものとしてもよい。
本発明の配管の肉厚推定方法及び配管の肉厚推定装置は、配管に対する検査に利用される。特に、検査に係る時間短縮や規模の大きさ等の理由で、配管の肉厚測定に係る測定点数を増やすことが困難である配管に対する検査に好適に利用される。
1…配管の肉厚推定装置、2…厚み情報取得部、3…表面形状情報取得部、4…厚み算出部、41…演算部、42…表示部、100…配管

Claims (4)

  1. 配管の肉厚を推定する推定方法であって、
    前記配管の所定位置の厚み情報を取得する厚み情報取得ステップと、
    前記配管の外側の表面形状のみの情報を取得する表面形状情報取得ステップと、
    前記配管の所定位置の厚み情報と前記配管の外側の表面形状の情報を統合し、前記所定位置以外の位置における配管の厚みを算出する厚み算出ステップとを備え
    前記厚み情報取得ステップは、前記配管における3点の厚み情報を取得するものであり、
    前記厚み算出ステップは、前記3点の測定点を中心位置とし、厚み情報を半径とする円をそれぞれ作成し、前記厚み情報を半径とする円に接する円を配管の内径円とすることを特徴とする、配管の肉厚推定方法。
  2. 前記厚み情報取得ステップは、前記配管における3点の厚み情報を取得するものであり、
    前記厚み算出ステップは、前記配管の内径の中心位置を算出する工程を含むことを特徴とする、請求項1に記載の配管の肉厚推定方法。
  3. 前記厚み算出ステップは、前記配管の内径の中心位置から配管表面までの長さを算出し、この算出結果から配管の内径分の長さを減算することで、配管の厚みを算出することを特徴とする、請求項2に記載の配管の肉厚推定方法。
  4. 配管の肉厚を推定する推定装置であって、
    前記配管の所定位置の厚み情報を取得する厚み情報取得部と、
    前記配管の外側の表面形状のみの情報を取得する表面形状情報取得部と、
    前記配管の所定位置の厚み情報と前記配管の外側の表面形状の情報を統合し、前記所定位置以外の位置における配管の厚みを算出する厚み算出部とを備え
    前記厚み情報取得部は、前記配管における3点の厚み情報を取得するものであり、
    前記厚み算出部は、前記3点の測定点を中心位置とし、厚み情報を半径とする円をそれぞれ作成し、前記厚み情報を半径とする円に接する円を配管の内径円とすることを特徴とする、配管の肉厚推定装置。
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