JP2017044497A - 測定方法、傾向管理方法及び診断方法。 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナにより3次元データを取得する第1の工程と、超音波送信器と超音波受信器を被測定物を隔てて位置あわせする第2の工程と、被測定物の他方側の表面からの反射波を受信するまでの時間、または超音波送信器が超音波を送信してから超音波受信器がこの超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、被測定物の厚みを決定する第3の工程と、第3の工程で決定された厚みと、第1の座標系における超音波送信器の位置と、第2の座標系における超音波受信器の位置とを用いて、第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する第4の工程と、を有する。
【選択図】図7
Description
第1の実施形態では、一例としてポンプを対象とし、定点が定めらない場合において、ポンプの出荷時及びポンプが設置された現地において、広範囲における肉厚を容易に精度よく測定する方法について説明する。
図1は、第1の実施形態におけるポンプの斜視図である。図1はポンプ100として単段の両吸込渦巻ポンプを例示しており、ポンプ100はケーシング1、主軸2、ラジアル軸受6、スラスト軸受7、吐出口15、吸込口16などから構成される。ケーシング1は、上部ケーシング11と下部ケーシング12とから構成され、主軸2の軸心を通る水平面で分離可能に連結されている。図1に示すように、ポンプ100は、複雑な3次元形状を有する。
また、計測者は、第2の座標系における超音波受信器D2の座標X1'を特定する。例えば、計測者は、上部ケーシング11の他方側の表面S2において、目視で、基準点K2からの超音波送信器D1の位置を確認する。そして、計測者は、第2の座標系における基準点K2の座標を参考にしつつ、目視で確認した超音波受信器D2の位置が、第2の3次元データに含まれる複数の座標のどの座標になるか決定する。
なお、計測者は、超音波送信器D1が超音波を送信してから超音波受信器D2がこの超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、上部ケーシング11の第1の厚みd1を決定してもよい。
なお、計測者は、超音波送信器D1が超音波を送信してから超音波受信器D2がこの超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、上部ケーシング11の第2の厚みd2を決定してもよい。
なお、計測者は、超音波送信器D1が超音波を送信してから超音波受信器D2がこの超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、上部ケーシング11の第3の厚みd3を決定してもよい。
なお、本実施形態では一例として、第2の3次元データに含まれる第2の座標系における全座標を、第1の座標系における座標に座標変換したが、これに限らず、第1の3次元データに含まれる第1の座標系における全座標を、第2の座標系における座標に座標変換してもよい。
但し、各座標系における超音波送信器及び超音波受信器の位置と厚みの組を三つ以上用いることが好ましい。仮に、第1の厚みd1、座標X1、座標X1'の1組だけ用いた場合、第1の3次元データが表す第1の座標系における位置に対して、第2の3次元データが表す第2の座標系における位置が、座標X1を中心として球状に回転することにより、第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係にずれが発生する恐れがあるからである。また、第1の厚みd1、座標X1、座標X1'の組と第2の厚みd2、座標X2、座標X2'の組の2組だけ用いた場合、第1の3次元データが表す第1の座標系における位置に対して、第2の3次元データが表す第2の座標系における位置が、座標X1及び座標X2を通る直線を軸として回転することにより、第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係にずれが発生する恐れがあるからである。
更に傾向管理方法は、超音波送信器が送信した超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、被測定物の一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を一方側の表面に沿って移動させるか、または被測定物の他方側の表面側から超音波を受信する超音波受信器を他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行う第2の工程を有する。
更に傾向管理方法は、第2の工程により位置あわせされた超音波送信器と超音波受信器の位置において、超音波送信器が送信した超音波が被測定物の他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を超音波送信器が受信した時間、または超音波送信器が送信した超音波を超音波受信器が受信するまでにかかる時間を用いて、被測定物の厚みを決定する第3の工程を有する。
更に傾向管理方法は、第3の工程で決定された厚みと、第1の座標系における超音波送信器の位置と、第2の座標系における超音波受信器の位置とを用いて、第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する第4の工程と、を有する。
続いて、第2の実施形態について説明する。従来、ケーシングの外側に塗装が施されていたり、補修材(例えば、コーキング等)が施されていたりする場合は、塗装または補修材の厚みがあるため、ケーシングの肉厚からケーシングを構成する金属部分の厚みを読み取ることができないという問題があった。それに対して、本実施形態では、塗装または補修材が施されていない表面に配置された超音波送受信器が超音波を送信した時から、送信後に戻ってきた超音波を受信した時までに経過した時間を用いて、金属部分の厚みを決定する。
続いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態では、上記超音波の特性を利用して、補修材が剥がれているか否か判定する。
まず、第1のステップとして、第1の実施形態における図7のフローチャートの処理を行うことにより、第1の3次元データDT1が表す第1の座標系における複数の点の座標と第2の3次元データDT2が表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する。そして、この相対的な位置関係から、図12(A)に示すように、上部ケーシング11の厚さ分布dd2(x,y)を決定する。
これにより、補修材112が剥がれている箇所の分布を把握することができるので、表面の目視では不可能となる適切な補修が可能となる。
3次元データ取得装置は、被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する。
厚み測定装置は、超音波送信器から送信された超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行うことで位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する。
座標位置調整装置は、前記厚み測定装置により得られた前記被測定物の厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する。
これにより、一方側の表面上の任意の点と他方側の表面上の任意の点の相対的な位置関係が分かるので、被測定物の任意の箇所における厚みを算出することができ、被測定物の厚み分布を決定することができる。このため、現在の被測定物の厚み分布と過去の被測定物の厚み分布とを比較することにより、被測定物の肉厚減少の傾向を管理することができる。
Claims (8)
- 被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する第1の工程と、
超音波送信器が送信した超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行う第2の工程と、
前記第2の工程により位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する第3の工程と、
前記第3の工程で決定された厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する第4の工程と、
を有する測定方法。 - 前記第2の工程において、前記超音波送信器と前記超音波受信器との位置あわせを、前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置の組が互いに異なる少なくとも三つの位置において実行し、
前記第3の工程において、前記第2の工程による位置あわせが行われる毎に、前記被測定物の厚みを決定し、
前記第4の工程において、前記第3の工程で決定された少なくとも三つの厚みと、前記第2の工程により位置あわせされた、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置の少なくとも三つの組と、を用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の測定方法。 - 前記被測定物の補修材が施された表面に配置された超音波送受信器が当該表面に対して略垂直に超音波を送信した時から送信後に戻ってきた超音波を受信した時までに経過した時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定し、前記決定した厚みと前記第4の工程で決定された相対的な位置関係に基づく対応する箇所の厚みとを比較することによって、前記補修材が剥がれている箇所を判定する
請求項1または2に記載の測定方法。 - 前記被測定物の補修材が施されていない表面に配置された超音波送受信器が当該表面に対して略垂直に超音波を送信した時から送信後に戻ってきた超音波を受信した時までに経過した時間を用いて、前記被測定物の金属部分の厚みを決定する
請求項1または2に記載の測定方法。 - 被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する第1の工程と、
超音波送信器から送信された超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行う第2の工程と、
前記第2の工程により位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する第3の工程と、
前記第3の工程で決定された厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する第4の工程と、
を有する傾向管理方法。 - 被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する第1の工程と、
超音波送信器から送信された超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行う第2の工程と、
前記第2の工程により位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器が超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する第3の工程と、
前記第3の工程で決定された厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する第4の工程と、
を有する診断方法。 - 被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する3次元データ取得装置と、
超音波送信器から送信された超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行うことで位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する厚み測定装置と、
前記厚み測定装置により得られた前記被測定物の厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する座標位置調整装置と、
を有する傾向管理システム。 - 被測定物の一方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記一方側の表面上の第1の座標系における複数の点の座標を表す第1の3次元データを取得し、前記被測定物の他方側の表面を非接触式の3次元スキャナでスキャンすることにより、前記他方側の表面上の第2の座標系における複数の点の座標を表す第2の3次元データを取得する3次元データ取得装置と、
超音波送信器から送信された超音波を超音波受信器が少なくとも受信可能となるように、前記被測定物の前記一方側の表面に対して略垂直な方向に超音波を送信する超音波送信器を前記一方側の表面に沿って移動させるか、または前記被測定物の前記他方側の表面側から前記超音波を受信する超音波受信器を前記他方側の表面に沿って移動させるか、またはこれら双方を行うことで位置あわせされた前記超音波送信器と前記超音波受信器の位置において、前記超音波送信器から送信され前記被測定物の前記他方側の表面で反射して戻ってきた超音波を前記超音波送信器が受信した時間、または前記超音波送信器が超音波を送信してから前記超音波受信器が前記超音波を受信するまでにかかる時間を用いて、前記被測定物の厚みを決定する厚み測定装置と、
前記厚み測定装置により得られた前記被測定物の厚みと、前記第1の座標系における前記超音波送信器の位置と、前記第2の座標系における前記超音波受信器の位置とを用いて、前記第1の3次元データが表す第1の座標系における複数の点の座標と前記第2の3次元データが表す第2の座標系における複数の点の座標との相対的な位置関係を決定する座標位置調整装置と、
を有する診断システム。
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