JP7259311B2 - 研磨パッド及び研磨パッド用ウレタン樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、研磨パッド及び研磨パッド用ウレタン樹脂組成物に関する。
本発明は、特に、光学レンズ、ガラス基板、シリコンウェハ、半導体デバイス等の研磨に好適に使用できる研磨パッド、研磨パッドの製造方法及び研磨方法に関する。
光学レンズ、液晶ディスプレイ(LCD)用ガラス基板、ハードディスク(HDD)用ガラス基板、シリコンウェハ、半導体デバイス等は、高度な研磨効率や非スクラッチ性が要求される。
特に、前記半導体デバイスでは、半導体回路の集積度が急激に増大するにつれて高密度化を目的とした微細化や多層配線化が進み、加工面のより一層高度な表面平坦性かつ高研磨効率が求められている。また、前記液晶ディスプレイ用ガラス基板においても、液晶ディスプレイの大型化に伴い、加工面のより高度な表面平坦性かつ高研磨効率が要求されている。このように加工面の表面平坦性の要求が高度化されており、さらに、研磨加工における研磨効率等の要求性能がさらに高まってきている。
そこで、光学レンズや半導体デバイスやLCDの製造プロセスにおいて、優れた平坦性を有する表面を形成することができる研磨方法として、化学的機械的研磨法、いわゆるCMP(Chemical Mechanical Polishing)法が広く採用されている。
前記CMP法では、通常、研磨加工時に砥粒(研磨粒子)をアルカリ溶液または酸溶液に分散させたスラリー(研磨液)を供給して研磨を行う遊離砥粒方式が採用されている。すなわち、被研磨物(の加工面)は、スラリー中の砥粒による機械的作用と、アルカリ溶液または酸溶液による化学的作用とで平坦化される。ここで、加工面に要求される平坦性の高度化に伴い、CMP法に求められる研磨精度や研磨効率等の研磨性能、具体的には、高研磨レート、非スクラッチ性、高平坦性の要求が高まっている。前記CMP法の遊離砥粒方式を用いる研磨パッドとしては、例えば、硬度や摩耗や緩和時間や弾性率などの特定なパラメータを制御することでスクラッチの発生しにくい研磨速度の大きい研磨パッドが提案されている(特許文献1、2参照)。
また、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテルなどの特定な組成を有するウレタン研磨パッドは、ドレッシング性(カットレート)に優れるとしている(特許文献3参照)。また、例えば、使用する原料のポリエステル系ポリオールとポリエーテル系ポリオールの相溶性を利用してマクロ相分離構造を形成させたウレタン研磨パッドは、研磨速度が大きくかつ安定性に優れるとしている(特許文献4、5参照)。
また、例えば、特定の気泡径や貯蔵弾性率に原料組成を規定した研磨パッドは、研磨速度が大きく、ブレイクインタイムに優れるとしている(特許文献6参照)。
上述のように、産業界からは、高精密研磨に要求される高度化された高研磨レート、低スクラッチ性、及び高平坦性を満足する研磨パッドが強く求められ、様々な試みが行われているものの、未だ見出されていないのが実情である。
特開2014-111296号公報 特許5710353号公報 特許5738731号広報 特許5623927号公報 特許5623927号広報 特許5393434号広報
本発明が解決しようとする課題は、高い研磨レートを有し、かつ、高平坦性(縁だれの少ない)に優れた被研磨物が得られる研磨パッドを提供することである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究した結果、ソフトセグメントの組成とハードセグメントの割合を特定範囲にするとともに、動的粘弾性測定において、特定の温度範囲において、特定値以上のtanδピークを有するものとすることで、高い研磨レートを有し、かつ、高平坦性(縁だれの少ない)に優れた被研磨物が得られる研磨パッドを提供可能であることを見出して、本発明を完成した。
すなわち、本発明の研磨パッドは、ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、硬化剤(ii)とを含むウレタン樹脂組成物の硬化物であり、前記ウレタンプレポリマー(A)が、分子量300以上のポリオール(a1)及び分子量300未満の短鎖グリコール(a2)を含むポリオール成分(a)とポリイソシアネート(b)とを原料の少なくとも一部として含む反応物であって、末端にイソシアネート基を有するものであり、前記ポリオール成分(a)が、ポリテトラメチレングリコールを40質量%以上、90質量%以下の含有率で含むものであり、前記短鎖グリコール(a2)の含有率が、前記ポリオール成分(a)中、1質量%以上であり、前記硬化物が、測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定において、120℃以上200℃以下の範囲にtanδのピークを有するものであり、かつ、前記120℃以上200℃以下の範囲におけるtanδのピーク値が0.18以上である。
本発明の研磨パッドは、高い研磨レートを有し、かつ、高平坦性(縁だれの少ない)に優れた被研磨物が得られる研磨パッドが可能である。
図1は、実施例1の研磨パッドの断面(スライス面)の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 図2は、比較例1の研磨パッドの断面(スライス面)の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。 図3は、実施例3の研磨パッドの動的粘弾性測定チャートである。 図4は、実施例3の研磨パッドで研磨したシリコンウェハの表面を分光干渉レーザ変位計で測定した高さの分布図である。 図5は、比較例7の研磨パッドの動的粘弾性測定チャートである。 図6は、比較例7の研磨パッドで研磨したシリコンウェハの表面を分光干渉レーザ変位計で測定した高さの分布図である。
本発明の研磨パッドは、ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、硬化剤(ii)とを含むウレタン樹脂組成物の硬化物であり、前記硬化物は、測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定において、120℃以上200℃以下の範囲にtanδのピークを有するものであり、かつ、前記120℃以上200℃以下の範囲におけるtanδのピーク値が0.18以上である。動的粘弾性測定において、前記を有するピークが存在することから、前記硬化物中に特定の粘弾性を有する微細なドメインが存在することが示唆され、本発明では、この微細なドメインの存在により、高い研磨レート及び被研磨物の高平坦性を達成できたものと考えられる。本発明では、前記微細なドメインは、ポリオール(a)の組成を特定のものとすることで、生じさせることが可能となる。
前記測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定において、tanδのピークは、120℃以上180℃以下の範囲にあることが好ましく、110℃以上170℃以下の範囲にあることがより好ましい。
前記taδのピーク値は、好ましくは0.20以上、より好ましくは0.25以上、さらに好ましくは0.3以上であり、上限は特に限定されないが、例えば1以下、さらには0.8以下であってもよい。
前記主剤(i)において、前記ウレタンプレポリマー(A)は、ポリオール成分(a)とポリイソシアネート(b)との反応物(ポリオール成分(a)とポリイソシアネート(b)とを原料の少なくとも一部とする反応物)であり、末端にイソシアネート基を有するものである。
前記ポリオール成分(a)は、1種又は2種以上のポリオールを含んでいてもよく、少なくとも、分子量300以上のポリオール(a1)(以下、単に「ポリオール(a1)」という場合がある。)及び分子量300未満の短鎖グリコール(a2)(以下、単に「短鎖グリコール」という場合がある。)を含む。
前記ポリオール(a1)は、得られる研磨パッドにおいて、ソフトセグメントを形成しうる。前記ポリオール(a1)の数平均分子量は、好ましくは700以上、より好ましくは1,100以上、さらに好ましくは1,400以上であり、好ましくは8,000以下、より好ましくは5,000以下、さらに好ましくは3,000以下、特に好ましくは2,500以下である。
本明細書において、数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ法(GPC法)により、ポリスチレンを標準試料として測定することができる。また、前記ポリオール(a1)として2種以上のポリオールが含まれる場合、前記ポリオール(a1)の数平均分子量は、各ポリオールの数平均分子量及び質量割合に基づき、加重平均値として算出することができる。
前記ポリオールに含まれる水酸基の数は、2個以上であり、5個以下であることが好ましい。
前記ポリオール(a1)は、ポリエーテルポリオール(a1-1)を含む。前記ポリエーテルポリオール(a1-1)としては、環状エーテルの開環重合により得られるポリオキシアルキレンポリオールが挙げられ、開始剤として活性水素原子を有する基を2個以上有する化合物の1種又は2種以上を用いて得られたものであってもよい。
前記環状エーテルの炭素原子数は、好ましくは2~10、より好ましくは2~6、さらに好ましくは2~4である。前記環状エーテルに含まれる水素原子は、ハロゲン原子で置換されていてもよい。前記環状エーテルとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド、スチレンオキシド、エピクロロヒドリン、テトラヒドロフラン、アルキル化テトラヒドロフラン等が挙げられる。
前記開始剤としては1種又は2種以上を用いることができ、例えば、エチレングルコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、水等の活性水素原子を2個有する化合物;グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキサントリオール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ペンタエリスリトール、砂糖等の活性水素原子を3個以上有する化合物などが挙げられる。
前記ポリエーテルポリオール(a1-1)は、少なくともポリテトラメチレングリコールを含む。前記ポリオール成分(a1)に含まれるポリテトラメチレングリコールの数平均分子量は、300以上であり、好ましくは1,100以上、より好ましくは1,300以上であり、好ましくは4,000以下、より好ましくは3,000以下、さらに好ましくは2,500以下である。異なる数平均分子量のポリテトラメチレングリコールが2種以上含まれる場合、ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量は、各ポリテトラメチレングリコールの数平均分子量及び質量割合に基づき、加重平均値として算出することができる。
前記ポリオール成分(a)中、ポリテトラメチレングリコールの含有率は、40質量%以上、好ましくは50質量%以上、より好ましくは60質量%以上であり、90質量%以下、好ましくは85質量%以下、より好ましくは80質量%以下である。
前記ポリオール(a1)中、ポリテトラメチレングリコールの含有率は、好ましくは50質量%超、より好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上であり、100質量%以下である。特に好ましくはポリオール(a1)は、ポリテトラメチレングリコールである。
前記ポリエーテルポリオール(a1-1)は、ポリオキシプロピレンポリオールを含んでいてもよい。前記ポリオキシプロピレンポリオールの数平均分子量は、300以上であり、好ましくは400以上であり、好ましくは5,000以下、より好ましくは2,000以下、さらに好ましくは1,000以下である。異なる数平均分子量のポリオキシプロピレンポリオールが2種以上含まれる場合、ポリオキシプロピレンポリオールの数平均分子量は、各ポリオキシプロピレンポリオールの数平均分子量及び質量割合に基づき、加重平均値として算出することができる。
前記ポリオキシプロピレンポリオールに含まれる水酸基の数は、2以上であり、好ましくは3以上であり、好ましくは5以下、より好ましくは4以下である。
ポリオキシプロピレンポリオールを含む場合、前記ポリオール(a1)中、ポリオキシプロピレンポリオールの含有量は、ポリテトラメチレングリコール100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上であり、好ましくは50質量部以下、より好ましくは40質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。
前記ポリオール(a1)中、前記ポリエーテルポリオール(a1-1)の含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記ポリオール(a1)は、前記ポリエーテルポリオール(a1-1)の他に、他のポリオール(a1-2)を含んでいてもよい。前記他のポリオール(a1-2)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリアクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、低分子量のポリオールと、ポリカルボン酸とを反応して得られるポリエステルポリオール;ε-カプロラクトン等の環状エステル化合物を開環重合反応して得られるポリエステルポリオール;これらを共重合して得られるポリエステルポリオール等が挙げられる。
前記低分子量のポリオールとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、分子量が50以上300未満のポリオールが挙げられ、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール等の脂肪族ポリオール;シクロヘキサンジメタノール等の脂環式構造を有するポリオール;ビスフェノールA及びビスフェノールF等の芳香族環を有するポリオールが挙げられる。中でも、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールが好ましい。
前記ポリエステルポリオールの製造に使用可能な前記ポリカルボン酸としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸等の脂肪族ポリカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香族ポリカルボン酸;それらの無水物又はエステル化物等が挙げられる。
前記ポリカーボネートポリオールは、炭酸及び炭酸エステルと、多価アルコールとをエステル化反応させて得られるものである。前記多価アルコールとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられる。
ポリブタジエンポリオールとしては、ポリブタジエンにアルキレンオキシド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド等)を付加して得られるポリオール等が挙げられる。
ポリアクリルポリオールとしては、アクリル酸エステルとビニル化合物等を共重合して得られるポリオール等が挙げられる。

ポリイソプレンポリオールとしては、ポリイソプレンにアルキレンオキシド(例えばエチレンオキシド、プロピレンオキシド等)を付加して得られるポリオール等が挙げられる。
前記ポリオール成分(a)中、ポリオール(a1)の含有率は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、好ましくは100質量%未満、より好ましくは99質量%以下である。
前記短鎖グリコール(a2)は、得られる研磨パッドにおいて、ハードセグメントを形成しうる。前記短鎖グリコール(a2)としては、分子量300未満であるグリコールのうち1種又は2種以上を用いることができ、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、2-メチル-1,3-プロパンジオール、2-ブチル-2-エチル-1,3-プロパンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、ネオペンチルグリコール(2,2-ジメチル-1,3-プロパンジオール)、2-イソプロピル-1,4-ブタンジオール、3-メチル-2,4-ペンタンジオール、2,4-ペンタンジオール、1,5-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、2,4-ジメチル-1,5-ペンタンジオール、2,4-ジエチル-1,5-ペンタンジオール、1,5-ヘキサンジオール、1,6-ヘキサンジオール、2-エチル-1,3-ヘキサンジオール、2-エチル-1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、3,5-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、2-メチル-1,8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカンジオール等の脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメタノール(例えば1,4-シクロヘキサンジメタノール)、シクロヘキサンジオール(例えば1,3-シクロヘキサンジオール、1,4-シクロヘキサンジオール)、2-ビス(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-プロパン等の脂環式ジオールなどが挙げられる。
中でも、前記短鎖グリコール(a2)は、脂肪族ジオールであることが好ましく、ジエチレングリコールであることが特に好ましい。
前記ポリオール成分(a)中、前記短鎖グリコール(a2)の含有率は、1質量%以上であり、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは15質量%以上であり、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下である。
前記ポリオール成分(a)中、前記ポリオール(a1)及び前記短鎖グリコール(a2)の含有率は、好ましくは80質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは95質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記ポリオール成分(a)は、前記ポリオール(a1)及び前記短鎖グリコール(a2)に加えて、他のポリオール(a3)を含んでいてもよい。前記他のポリオール(a3)としては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ヘキシトール類、ペンチトール類、グリセリン、ポリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、テトラメチロールプロパン等の分子量が300未満であり、水酸基を3個以上有するポリオールなどが挙げられる。
前記ポリイソシアネート(b)としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、シクロヘキサンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式構造を有するポリイソシアネート;4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド変性ジフェニルメタンジイソシアネート、クルードジフェニルメタンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネートが挙げられる。これらの中でも、研磨パッドの高硬度性、及び、研磨レートをより一層向上できることから、芳香族ポリイソシアネートが好ましく、トルエンジイソシアネート、またはジフェニルメタンジイソシアネートが好ましく、トルエンジイソシアネートが特に好ましい。
前記ポリイソシアネート(b)に含まれるイソシアネート基と前記ポリオール成分(a)に含まれる水酸基との当量比(NCO/OH)は、好ましくは1.3以上、より好ましくは1.5以上であり、好ましくは6.5以下、より好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。前記モル比(NCO/OH)が大きいほど、ウレタンプレポリマー(A)の粘度を引き下げることができ、研磨パッドの製造において、流量を安定化して混合性を高め、品質を向上しやすくなる。また、前記モル比(NCO/OH)が小さいほど、ウレタンプレポリマー(A)の粘度が上がり、可使時間を長くすることができる。
前記ウレタンプレポリマー(A)は、前記ポリオール成分(a)と前記ポリイソシアネート(b)との反応物(ウレタン化反応物)である。前記ポリオール(a1)、短鎖グリコール(a2)及び必要に応じて用いる他のポリオール(a3)と前記ポリイソシアネート(b)との反応順序は特に制限されず、前記ポリオール(a1)、前記短鎖グリコール(a2)及び必要に応じて用いる前記他のポリオール(a3)と前記ポリイソシアネート(b)とを同時に反応させてもよく、前記ポリオール(a1)と前記ポリイソシアネート(b)とを反応させた後、得られた反応物と短鎖グリコール(a2)及び必要に応じて用いる他のポリオール(a3)とを反応させてもよい。
前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量は、好ましくは200g/eq.以上、より好ましくは250g/eq.以上であり、好ましくは800g/eq.以下、より好ましくは600g/eq.以下である。
前記ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基当量(NCO当量)は、JIS-K-7301:2003に規定の方法に準拠して、試料を乾燥トルエンに溶解し、過剰のジ-n-ブチルアミン溶液を加えて反応させ、残存するジ-n-ブチルアミンを塩酸標準溶液で逆滴定して求めた値を表す。
前記ウレタンプレポリマー(A)の粘度(80℃)は、好ましくは2,000mPa・s以下、より好ましくは1,500mPa・s以下、さらに好ましくは1,200mPa・s以下であり、例えば300mPa・s以上、さらには400mPa・s以上であってもよい。
前記ウレタンプレポリマー(A)の粘度(80℃)は、温度80℃において、B型粘度計を用いて測定することができる。
前記主剤(i)は、前記ウレタンプレポリマー(A)以外の他のウレタンプレポリマーを含んでいてもよい。前記ウレタンウレタンプレポリマー(A)の含有率は、ウレタンプレポリマー(A)及び他のウレタンプレポリマーの合計中、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上であり、上限は100質量%である。
また、前記主剤(i)は、さらにポリイソシアネートを含んでいてもよい。前記ポリイソシアネートとしては、前記ポリイソシアネート(b)として例示したポリイソシアネートを用いることができ、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート;ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の脂環式構造を有するポリイソシアネートなどが特に好ましい。
前記硬化剤(ii)は、前記主剤(i)が有するイソシアネート基と反応する活性水素原子を含有する基([NH]基及び/又は[OH]基)を有する化合物を含有する。前記活性水素原子を含有する基を有する化合物としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、エチレンジアミン、プロパンジアミン、ヘキサンジアミン、イソホロンジアミン等の脂肪族又は脂環式アミン化合物;フェニレンジアミン、3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、ポリアミノクロロフェニルメタン化合物等の芳香族アミン化合物;エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、ビスフェノールA、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等の2個以上の水酸基を有する化合物;前記芳香族アミン化合物の多量体(好ましくは2~4量体);及びこれらの混合物などが挙げられる。
前記混合物は、前記芳香族アミン化合物の多量体を含む混合物であることが好ましく、前記混合物において、多量体の含有率は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上であり、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下である。
前記混合物は、さらにポリオール(好ましくはポリエーテルポリオール)を含んでいてもよい。前記混合物に含まれていてもよいポリオールとしては、ポリエーテルポリオール(特にポリオキシテトラメチレングリコール)が好ましく、該ポリオールの数平均分子量は、好ましくは300以上、好ましくは3,000以下、より好ましくは2,000以下、さらに好ましくは1,500以下である。
前記ウレタン樹脂組成物は、さらに助剤(iii)を含んでいてもよい。
前記ウレタン樹脂組成物に含まれる助剤(iii)は、ポリオールを含むことが好ましく、前記ポリオールは、前記ウレタンプレポリマー(a)を形成するポリオール(a1)と同一であっても異なっていてもよい。前記ポリオールとしては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、上記環状モノエーテルの開環重合により得られるポリオキシアルキレンポリオールが挙げられ、開始剤として上記活性水素原子を有する基を2個以上有する化合物の1種又は2種以上を用いて得られたものであってもよい。
前記ポリオールの含有率は、前記助剤(iii)中、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上であり、上限は100質量%である。
前記助剤(iii)は、さらに、水、後述する触媒及び後述する製泡剤からなる群より選ばれる少なくとも1種を含んでいてもよい。
前記ウレタン樹脂組成物に助剤(iii)を含む場合、助剤(iii)の含有量は、前記ウレタンプレポリマー100質量部に対して、例えば0.1質量部以上、さらには1質量部以上であってもよく、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。
研磨後の高い研磨レートを有し、かつ、高平坦性(縁だれの少ない)に優れた被研磨物が得られる研磨パッドが得られることから、前記硬化剤(ii)及び後述する必要に応じて用いる助剤(iii)に含まれるイソシアネート基と反応しうる基の合計モル数と、主剤(i)のイソシアネート基のモル数との比([前記硬化剤(ii)及び必要に応じて用いる助剤(iii)のイソシアネート基と反応する基の合計モル数]/[ウレタンプレポリマー(A)のイソシアネート基のモル数]。以下、「R値」という。)は、好ましくは0.7~1.1、より好ましくは0.8~1である。
前記硬化剤(ii)の量は、前記主剤(i)100質量部に対して、好ましくは5質量部以上、より好ましくは10質量部以上であり、好ましくは50質量部以下、より好ましくは30質量部以下である。
本発明で使用するウレタン樹脂組成物は、前記ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)、及び、イソシアネートと反応しうる化合物を含む硬化剤(ii)を必須成分として含むものであり、その他添加剤も含んでもよい。前記その他添加剤は、主剤(i)、硬化剤(ii)及び必要に応じて用いる助剤(iii)のいずれに含まれていてもよく、主剤(i)や硬化剤(ii)と反応や蒸発などしなければ、主剤(i)や硬化剤(i)に含まれていてもよいが、反応や蒸発などする添加剤は、必要に応じて用いる助剤(iii)に含まれていることが好ましい。
前記その他添加剤としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、水(反応性発泡剤)、化学発泡剤、物理発泡剤、触媒、整泡剤、砥粒、充填剤、顔料、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、難燃剤、可塑剤等が挙げられる。
中でも、前記ウレタン樹脂組成物を使用して水発泡法により研磨パッドを得る場合には、反応性発泡剤の水を用いることが好ましい。発泡剤が水の場合、水の含有量は、前記主剤(i)100質量部に対して、好ましくは0.01質量部以上1質量部以下である。
水以外の発泡剤としては、化学発泡剤や物理発泡剤も使用できる。化学発泡剤としては、有機系のADCA(アゾジカーボンアミド)、DPT(N,N‘-ジニトロペンタメチレンテトラミン)、OBSH(4,4’-オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド)や無機系の炭酸水素塩、炭酸塩、炭酸水素塩と有機酸塩の組み合わせなどがある。物理発泡剤としては、炭化水素系のシクロペンタンやノルマルペンタンが、フロン系のHFC-245fa、HFC-365mfc、HCFO-1233zd、HFO-1336mzzなどがある。発泡剤の量は、目標の研磨パッド密度になるよう適宜調整すればよい。
前記触媒としては、1種又は2種以上を用いることができ、例えば、N,N-ジメチルアミノエチルエーテル、トリエチレンジアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、N,N,N’,N’-テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N-メチルイミダゾール等の三級アミン触媒;ジオクチルチンジラウレート等の金属触媒などが挙げられる。これらの中では、安定した発泡を成形できることから、三級アミン触媒がこのましく、N,N-ジメチルアミノエチルエーテルがより好ましい。
前記触媒を用いる場合、前記触媒の含有量は、安定した発泡を形成できることから、前記主剤(i)100質量部に対して、0.001質量部以上5質量部以下であることが好ましい。
前記整泡剤としては、シリコーン整泡剤が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製「東レシリコーン SH-193」、「東レシリコーン SH-192」、「東レシリコーン SH-190」等が挙げられる。
前記整泡剤を用いる場合、前記整泡剤の含有量は、微細な気泡を安定的に形成できることから、前記主剤(i)100質量部に対して、0.001質量部以上5質量部以下であることが好ましい。
前記ウレタン樹脂組成物を使用して研磨パッドを製造する方法としては、例えば、前記主剤(i)、前記硬化剤(ii)、並びに、必要に応じて用いる助剤(iii)を混合し、金型に注入し、発泡、硬化させて発泡成形物を得、次いで、該発泡成形物を型から取り出し、シート状にスライスして製造する方法が挙げられる。
助剤(iii)を用いる多くの場合は、硬化剤(ii)にMBOCA(3,3’-ジクロロ-4,4’-ジアミノメタン)を使用しかつ水発泡の場合である。水発泡の場合の反応性発泡剤としての水の添加先は、主剤(i)と水は反応してしまうため主剤(i)には添加できない。また、溶解させたMBOCAへの添加は、100℃以上で蒸発してしまうため添加できない。従って、水の添加先は助剤(iii)が好ましい。
前記ウレタン樹脂組成物に助剤(iii)を含む場合、助剤(iii)の含有量は、前記主剤(i)100質量部に対して、例えば0.1質量部以上、さらには1質量部以上であってもよく、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下である。
前記ウレタン樹脂組成物を混合する方法としては、前記助剤(iii)を用いる場合、予めポリオールや水や触媒や整泡剤等をよく混合した助剤(iii)を準備しておくことが好ましい。例えば、前記主剤(i)、前記硬化剤(ii)、及び、助剤(iii)を混合注型機のそれぞれ別々のタンクへ入れて、前記主剤(i)を好ましくは40~80℃に加温し、前記硬化剤(ii)を好ましくは40~120℃に加温し、助剤(iii)を30~70℃に加温し、それぞれを混合注型機で混合する方法が挙げられる。
また、前記助剤(iii)を用いない場合、その他添加剤は、必須の主剤(i)または硬化剤(ii)に添加すればよいが、硬化剤(ii)に添加することが好ましい。予めイソシアネート基と反応する活性水素原子を含有する基([NH]基及び/又は[OH]基)を有する化合物に水や触媒や整泡剤等をよく混合した硬化剤(ii)を準備しておく。例えば、前記主剤(i)、前記硬化剤(ii)を混合注型機のそれぞれ別々のタンクへ入れて、前記主剤(i)を好ましくは40~80℃に加温し、前記硬化剤(ii)を好ましくは30~70℃に加温し、それぞれを混合注型機で混合する方法が挙げられる。
前記ウレタン樹脂組成物から研磨パッドを製造する方法としては、前記ウレタン樹脂組成物を型内(好ましくは金型内)で発泡硬化させて発泡硬化物を得、さらにアフターキュアを行う方法が挙げられる。必要に応じて、得られた発泡硬化物をさらに成型してもよい。具体的には、前記ウレタン樹脂組成物を前記混合注型機で混合した後、混合注型機からそれぞれの成分を吐出し、得られた混合物を40~120℃に予め加温した金型に注入し、前記金型の蓋を閉め、例えば、50~130℃の温度で10分~10時間、発泡硬化させて発泡硬化物を得る。その後、得られた発泡硬化物を取出し、好ましくは100~120℃で8~20時間の条件にてアフターキュアを行う。このようにして得られた発泡硬化物をスライスして本発明の研磨パッドとすることができる。
前記研磨パッドの厚さは、用途に応じて適宜決定されるが、例えば、0.6~3mmの範囲であることが好ましい。
また、前記ウレタン樹脂組成物を使用して研磨パッドを製造する他の方法としては、例えば、前記主剤(i)をガスローディング法により微細気泡を含有させた主剤(i’)(以下、「微細気泡含有主剤(i’)」と略記する。)を得、前記微細気泡含有主剤(i’)、及び、硬化剤(ii)を含有するウレタン組成物を混合し、型内に注入し、硬化させて微細気泡含有成形物を得、次いで、該成形物を型から取り出し、シート状にスライスする方法が挙げられる。
前記主剤(i)から微細気泡含有主剤(i’)を得る方法としては、例えば、前記主剤(i)に対して、窒素、炭酸ガス、ヘリウム、アルゴン等の非反応性気体を導入し、機械的に気泡を導入する方法が挙げられる。
前記ウレタン組成物を混合する方法としては、例えば、前記微細気泡含有主剤(i’)、及び、前記硬化剤(ii)を混合注型機のそれぞれ別々のタンクへ入れて、前記微細気泡含有主剤(i’)を好ましくは40~80℃に加温し、前記硬化剤(ii)を好ましくは40~120℃に加温し、それぞれを混合注型機で混合する。
次いで、混合注型機からそれぞれの成分を吐出し、得られた混合物を40~120℃に予め加温した金型に注入し、前記金型の蓋を閉め、例えば、50~130℃の温度で10分~10時間、発泡、硬化させて発泡成形物を得る。その後、得られた発泡成形物を取出し、好ましくは100~120℃で8~20時間の条件にてアフターキュアを行う。
次に、前記発泡成形物を適切な厚さでシート状にスライスすることにより研磨パッドが得られる。スライス後の研磨パッドの厚さは、用途に応じて適宜決定されるが、例えば、0.6~3mmの範囲である。
また、前記ウレタン組成物を使用して研磨パッドを製造する他の方法としては、例えば、前記主剤(i)及び硬化剤(ii)を混合注型機で混合する際、ミキサー部に非反応性気体を導入し混合し、メカニカルフロス状の混合物を型内に注入し、硬化させて発泡成形物を得、次いで、前記発泡成形物を型から取り出し、シート状にスライスするする方法が挙げられる。
さらに、前記ウレタン樹脂組成物を使用して研磨パッドを製造する他の方法としては、例えば、前記主剤(i)または、硬化剤(ii)に直径20~120μmの中空状のプラスチック球体(マイクロバルーン)を含有させておき、主剤、硬化剤の2液を混合し、硬化させて中空プラスチック球体を含有する成形物を得、次いで、シート状にスライスするする方法が挙げられる。
上記本発明の研磨パッドは、高い研磨レートを有し、かつ、高平坦性(縁だれの少ない)が得られ、光学レンズ、液晶ディスプレイ(LCD)用ガラス基板、ハードディスク(HDD)用ガラス基板、記録装置用ガラスディスク、光学用レンズ、シリコンウェハ、半導体デバイス等の高い研磨レートと高度な平坦性(縁だれ)が要求されるような研磨加工に有用である。特に、ビッカース硬度1500以下の被研磨材の研磨に有用であり、詳細にはシリコンウェハやガラスの研磨に有用である。
ビッカース硬度は、押し込み硬さの指標の一種であり、ダイヤモンドでできた剛体(圧子)を披試験物に対し押し込み、そのときにできる圧痕の面積で判断する。試験方法としては、JIS-Z-2244がある。各種被研磨のおおよそのビッカース硬度はおおよそ次のとおりである。
炭化珪素(SiC):2300~2500、サファイヤ:2300、シリコン:1050、石英ガラス:950、各種ガラス:500~700。
本発明の研磨パッドを用いた研磨方法としては、例えば、シリコンウェハの研磨の場合、研磨パッド上にスラリー(弱塩基性のコロイダルシリカ水溶液)を滴下しつつ、被研磨体をスラリーと馴染んだパッドに加圧圧着させて、パッドを貼り付けた定盤を稼動(回転)させて研磨する方法などが挙げられる(遊離砥粒によるCMP研磨法)。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
実施例において、ポリオール(a1)の数平均分子量は、ゲル・パーミエーション・グラフィー法(GPC法)により測定した。
測定装置:高速GPC装置(東ソー株式会社製「HLC-8220GPC」)
カラム:以下のカラム(いずれも東ソー株式会社製)を直列に接続して使用した。
「TSKgel G5000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G4000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G3000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
「TSKgel G2000」(7.8mmI.D.×30cm)×1本
検出器:RI(示差屈折計)
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0mL/分
注入量:100μL(試料濃度0.4質量%のテトラヒドロフラン溶液)
標準試料:以下の標準ポリスチレンを用いて検量線を作成した。
(標準ポリスチレン)
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-1000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-2500」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン A-5000」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-1」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-2」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-4」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-10」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-20」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-40」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-80」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-128」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-288」
東ソー株式会社製「TSKgel 標準ポリスチレン F-550」
(合成例1~4、比較合成例1~3、5~9:ウレタンプレポリマー(A1)~(A4)、(A’1)~(A’3)、(A’5)~(A’9)の合成)
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた5リットル4ツ口丸底フラスコに、表1に示すポリイソシアネート(b)を仕込み、攪拌を開始した。次いで、表1に示すポリオール(a1)を仕込み混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間反応を行った。次いで、表1に示す短鎖グリコール(a2)を発熱に注意しながら80℃で3時間反応させ、表1に示すNCO当量のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A1)~(A4)、(A’1)~(A’3)、(A’5)~(A’9)を得た。
(合成例5)
窒素導入管、冷却用コンデンサー、温度計、攪拌機を備えた5リットル4ツ口丸底フラスコに、表1に示すポリイソシアネート(b)を仕込み、攪拌を開始した。次いで、表1に示すポリオール(a1)を仕込み混合し、窒素雰囲気下80℃で3時間反応を行った。次いで、表1に示す短鎖グリコール(a2)を発熱に注意しながら80℃で3時間反応させ、NCO当量:371のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得た。次いで、得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーからフリーTDI(未反応のTDI)を取り除くため、更に薄膜蒸留処理を実施し、NCO当量:435のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A5)を得た。
(比較合成例4)
合成例5と同様に、NCO当量:380のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを得た。次いで、得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーからフリーTDI(未反応のTDI)を取り除くため、更に薄膜蒸留処理を実施し、NCO当量:438のイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A’4)を得た。
Figure 0007259311000001
Figure 0007259311000002
表1~2中、
ポリテトラメチレングリコール1(「PTMG1000」ともいう)は、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量1,000)を表し、
ポリテトラメチレングリコール2(「PTMG2000」ともいう)は、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量2,000)を表し、
ポリテトラメチレングリコール3(「PTMG650」ともいう)は、ポリテトラメチレングリコール(数平均分子量650)を表し、
ポリオキシプロピレンポリオール1(旭硝子ウレタン製「EL430」)は、ポリオキシプロピレンポリオール(水酸基数3、数平均分子量430)を表し、
ポリオキシプロピレンポリオール2(旭硝子ウレタン製「EL410NE」)は、ポリオキシプロピレンポリオール(水酸基数4、数平均分子量410)を表し、
ポリオキシプロピレンポリオール3(旭硝子ウレタン製「EL3030」)は、ポリプロオキシプロピレンポリオール(水酸基数3、数平均分子量3,000)、
ポリオキシプロピレンポリオール4(旭硝子ウレタン製「EL1030」)は、ポリオキシプロピレングリコール(水酸基数3、数平均分子量1,000)を表し、
ポリオキシブチレングリコール1(「PBG2000」ともいう)は、ポリオキシブチレングリコール(数平均分子量2,000)を表し、
ポリブチレンアジペート1(「BGAA2000」ともいう)は、1,4ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステルポリオール(水酸基数2、数平均分子量2,000)を表し、
ポリブチレンアジペート2(「BGAA1000」ともいう)は、1,4ブタンジオールとアジピン酸からなるポリエステルポリオール(水酸基数2、数平均分子量1,000)を表し、
ポリイソシアネート(T80)は、TDI(2,4/2,6の異性体比80/20)を表し、
ポリイソシアネート(T100)は、2,4-TDIを表す。
(実施例1~5、比較例1~9)
合成例1~5、比較合成例1~9で得られたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマー(A1)~(A5)、(A’1)~(A’9)を80℃に温調し、主剤(i)とした。次に、硬化剤(MBOCA)を120℃で溶融、温調し、硬化剤(ii)とした。更に表3に示す配合液を35℃で温調し、助剤(iii)とした。
次に、反応容器中に主剤(i)を表4に示された部数を仕込み80℃に温調後、その後35℃のC液を表3~4に示された部数を投入し、直ちに120℃の硬化剤(ii)を表4に示された部数を投入して、直ちに高速ミキサーにて20秒間攪拌した。混合された主剤(i)/硬化剤(ii)/助剤(iii)の混合液6000部を60℃に温調した500×500×40mm金型に流し込み、金型の蓋を閉め、60℃で1時間保持した後、インゴット状の発泡成形品を取り出した。更に得られたインゴット状の発泡成形品を100℃で16時間のアフターキュアを行った。
得られたインゴット状の発泡成形品をスライサーで厚さ1.5mmに切り出し、シート状の研磨パッド(P1)~(P5)、(P’1)~(P’8)を得た。得られた研磨パッドの密度、硬度、測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定における120~200℃におけるtanδピーク温度、tanδ値、研磨レート、及び縁だれの評価結果を表5~6に示す。
(実施例6~8、比較例10~11)
表4に示されたイソシアネート基末端ウレタンプレポリマーを80℃に温調し、主剤(i)とした。表3に示す配合液(B1、B2)を40℃で温調し、硬化剤(ii)とした。次に、反応容器中に主剤(i)を表4に示された部数を仕込み80℃に温調後、40℃の配合液(B1、B2)を表4に示された部数を投入して、直ちに高速ミキサーにて20秒間攪拌した。混合された主剤(i)/硬化剤(ii)の混合液6000部を60℃に温調した500×500×40mm金型に流し込み、金型の蓋を閉め、60℃で1時間保持した後、インゴット状の発泡成形品を取り出した。更に得られたインゴット状の発泡成形品を80℃で16時間のアフターキュアを行った。
得られたインゴット状の発泡成形品をスライサーで厚さ1.5mmに切り出し、シート状の研磨パッド(P6)~(P8)、(P’9)(P’10)を得た。得られた研磨パッドの密度、硬度、測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定における120~200℃におけるtanδピーク温度、tanδ値、研磨レート、及び縁だれの評価結果を表5~6に示す。
tanδピーク温度、tanδ値、研磨レート及び縁だれの測定方法(評価方法)は、以下の通りである。
[tanδピーク温度及びtanδ値の測定方法]
厚さ1.5mmの研磨パッドを用いて、下記の手順に従いJIS K 7244に準拠し動的粘弾性分析により、tanδピーク温度(「損失係数ピーク温度」ともいう。)(℃)を測定して、1.5mm厚の研磨パッドの粘弾性を評価した。
前記研磨パッドの貯蔵弾性率(E’)及び損失弾性率(E”)を、粘弾性スペクトロメータ(型式:DMS6100、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製)を使用して、温度範囲-100~200℃、昇温速度5℃/分、周波数1Hzの条件下、引張モードで測定した。
E”/E’をtanδとした場合に、120℃以上200℃以下の範囲でtanδが最大値となる温度を「tanδピーク温度(℃)」とし、tanδピーク温度におけるE”/E’をtanδ値とした。
測定条件:
(サンプルサイズ) 5×60×1.5mm
(スパン) 20mm
(ひずみ量) 0.05%
[研磨レートの評価方法]
両面テープの片面に実施例及び比較例で得られた研磨パッドを貼付け、両面テープの他方片面に研磨機の定盤を貼付け、以下の装置、条件、計算式で研磨レートを測定した。
研磨機:FAM 18 GPAW(Speed Fam社製 定盤直径=457m 水冷式)
研磨条件:
(パッド前処理) パッド表面に赤色鉛筆で2cm間隔で縦横に描いた線が消えるまで、ダイヤモンドドレッサー(#100)にてドレス処理(パッドの平坦化及び目立て)を行った。給水量200ml/分
(研磨対象)4インチ単結晶シリコンウェハ 厚み:540μm
(シリコンウェハ支持方法) セラミックブロック/微多孔スウェードパッド(水吸着)シリコンウェハ
(研磨機冷却水) 20℃
(スラリー)コロイダルシリカ溶液 ニッタ・ハース株式会社製「N6501」20倍希釈
(スラリー流量)100ml/分 (循環式)
(定盤回転数)50rpm (連れ回り式)
(研磨圧力)30kPa
(研磨時間)20分
(研磨レート)研磨前後のポリウレタン研磨パッドの重量差から算出した。
即ち、研磨レート(μm/min)=(研磨前のシリコンウェハの重量(g)-研磨後のシリコンウェハの重量(g))×10000/(単結晶シリコンの密度(g/cm3)×シリコンウェハの面積(cm2)×研磨時間(min))
単結晶シリコンの密度=2.329g/cm3
シリコンウェハの面積=20.4cm2
[縁だれの評価方法]
上記研磨レート評価後、ダイヤモンドドレッサー(#100)にて再ドレス処理を1時間行った。その後、新たな被研磨体に替え、下記研磨条件で研磨を行った。研磨終了後、分光干渉レーザ変位計で被研磨体高さを測定した。
研磨条件:
(研磨対象)4インチ単結晶シリコンウェハ 厚み:540μm
(シリコンウェハ支持方法) セラミックブロック/ワックス/シリコンウェハ
(研磨機冷却水) 20℃
(スラリー)コロイダルシリカ溶液 ニッタ・ハース株式会社製「N6501」20倍希釈
(スラリー流量)100ml/分 (循環式)
(定盤回転数)50rpm (連れ回り式)
(研磨圧力)30kPa
(研磨時間)60分
レーザ変位計条件:
(機器) SI-F10/KS-1100(キーエンス株式会社製)
(測定点)101×101=10201点(セラミックブロックに貼り付けたままで測定)
(解析ソフト) KSアナライザー(キーエンス株式会社)
(縁だれ評価場所) シリコンウェハ中心部を通る線分(直径)
(縁だれ評価) 最大高さ-左端から2mm部位の高さで評価した。
Figure 0007259311000003
表3中、
ポリオキシプロピレンポリオール3(旭硝子ウレタン製「EL3030」)は、ポリオキシプロピレングリコール(水酸基数3、数平均分子量3,000)を表し、
芳香族アミノクロロフェニルメタンコンパウンドは、MBOCA(3,3’-ジクロロ-4,4-ジアミノフェニルメタン)とその多量体とポリエーテルポリオールからなる混合物(活性水素当量:189)を表し
TOYOCAT ETは、東ソー株式会社製、ビス(ジメチルアミノエチル)エーテル(70%)とジプロピレングリコール(30%)の混合物を表し、
SH-193は、東レ・ダウコーニング株式会社製、シリコーン整泡剤を表す。
Figure 0007259311000004
表4中、MBOCAは、3,3’-ジクロロ-4,4-ジアミノフェニルメタンを表す。
Figure 0007259311000005
実施例1~8の研磨パッドは、本発明の研磨パッドであり、高研磨レートを有し、かつ、高平坦性に優れた(縁だれが少ない)被研磨物を得ることができた。
比較例1~3、5、7は、tanδ値が小さく、比較例4、7、9、10は、tanδピーク温度が低く、比較例6は、ポリオール成分(a)に含まれるポリテトラメチレングリコールの含有率が低く、比較例8は、tanδピーク温度がなく、高研磨レート及び高平坦性を両立することができなかった。
また、本発明の研磨パッドの断面は、図1に示すように、毛羽立っており、特定の粘弾性を有する微細なドメインが存在することが確認された。一方、比較例の研磨パッドの断面は、図2に示すように、平滑であった。

Claims (6)

  1. ウレタンプレポリマー(A)を含む主剤(i)と、硬化剤(ii)とを含むウレタン樹脂組成物の硬化物であり、
    前記ウレタンプレポリマー(A)が、分子量300以上のポリオール(a1)及び分子量300未満の短鎖グリコール(a2)を含むポリオール成分(a)とポリイソシアネート(b)との反応物であって、末端にイソシアネート基を有するものであり、
    前記ポリオール成分(a)が、ポリテトラメチレングリコールを40質量%以上、90質量%以下の含有率で含むものであり、
    前記短鎖グリコール(a2)の含有率が、前記ポリオール成分(a)中、1質量%以上であり、
    前記ウレタン樹脂組成物が、更に、触媒、整泡剤、及び、発泡剤を含むものであり、
    前記硬化物が、測定周波数を1Hzとする動的粘弾性測定において、120℃以上200℃以下の範囲にtanδのピークを有するものであり、かつ、
    前記120℃以上200℃以下の範囲におけるtanδのピーク値が0.18以上であることを特徴とする研磨パッド。
  2. 前分子量300未満の短鎖グリコール(a2)が、ジエチレングリコールである請求項1記載の研磨パッド。
  3. 前記ポリオール(a1)が、ポリテトラメチレングリコールであり、前記ポリオール(a)中、ポリテトラメチレングリコールの含有率が、60質量%以上である請求項1又は2記載の研磨パッド。
  4. 前記ポリオール(a1)の数平均分子量が、1,100以上である請求項1~3のいずれか1項記載の研磨パッド。
  5. 前記ポリイソシアネート(b)が、芳香族ポリイソシアネートである請求項1~4のいずれか1項記載の研磨パッド。
  6. 前記硬化剤(ii)が、芳香族アミン化合物である請求項1~5のいずれか1項記載の研磨パッド。
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