JP7256779B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、パッドタイプやフラットタイプ等の吸収性物品に関する。
パッドタイプやフラットタイプ(尿取りパッドとも称される。)といった吸収性物品は、平坦又はそれに近い状態から、装着者の股の間に宛がうことにより装着を行うものであり、製品状態で脚開口を有するパンツタイプ吸収性物品とは異なる。
一般に、パッドタイプやフラットタイプの吸収性物品は、パンツタイプおむつや下着などのアウターに取り付けて使用され、その取り付けには粘着テープやメカニカルファスナー等が使用される。パッドタイプやフラットタイプの吸収性物品は、着用者の動きによって、アウターからずれたり、容易に剥離しないようにしっかりと固定されることが求められている。
この問題点を解決するものとして、特許文献1記載のものは有効な手段の一つである。一般に、メカニカルファスナーのフック材は、垂直な軸の先に、前後左右対称の楕円形キャップが付いた複数のフック部がシート基材に並んでおり、キャップを大きくしたり、軸を長くすると、メカニカルファスナーのテープ材のループと絡みやすく、係合力を高めることができる。特許文献1記載のものは、吸収性物品である使い捨て補助パッドのおむつ本体への取り付けに使われる止着部材に、メカニカルファスナーのフック材が使われており、フック材のフックがパッドの幅方向に形成されているため、幅方向の係合力が強く、幅方向にずれにくくなっている。一方、フック材のフックがパッドの長さ方向には形成されていないため、係合力が弱く、長さ方向には容易に取り外せるようになっている。
特開2013-000286号公報
しかしながら、特許文献1記載の吸収性物品は、幅方向の係合力は強いが、長さ方向の係合力が弱いため、装着者が吸収性物品を取り付けたおむつを複数回着脱すると、その度におむつの前後方向に補助パッドがずれたり、補助パッドの角部がめくれ、おむつから剥離する可能性がある。着脱の度に、補助パッドがずれると装着者がその都度手直しする必要が生じ、ずれを直さず使用すると、漏れが生じる原因となる。また、メカニカルファスナーのフック材より長さ方向外側にあるパッドの先端部にはフック材が付いていないので、パッドの先端部はおむつから浮く可能性があり、おむつを引き上げると装着者の身体側とおむつの間にパッドの先端部が巻き込まれ、装着者は不快感を感じる可能性や、パッドがめくれあがっておむつから外れる可能性もある。
また、一般に、パッドの剛性が高いため、パッドが梱包時に付いた折り癖であるV字型をおむつ内で保ったまま固定されることが多く、直接手でおむつの肌接着面である内面に触れることなく、おむつとパッドの間を隙間なく密着させることは難しい。さらに、パッドが強固に固定されすぎると、パッドとおむつの間に隙間ができ、漏れの原因となりやすい。吸収性物品がおむつに密着していないと、嵩張って見えるため、外見が悪くなることもある。パッドとおむつの間に生じた隙間をなくすために、着用者がパッドの肌接着面を直接手で触って、パッドをおむつに密着させることが必要になり、手間がかかる上に、不衛生である。
そこで本発明の主たる課題は、吸収性物品であるパッドを引き上げる方向にはおむつにパッドを取り付ける係合力が強いため、おむつからパッドが外れたりずれたりすることがなく、パッドを下げる方向にはパッドをおむつに取り付ける係合力が弱いため、パッドとおむつが密着するような取付け部材を持った、より好ましい吸収性物品を提供することにある。
上記課題を解決した吸収性物品は以下のとおりである。
<第1の形態>
股間部と、前記股間部より前側の前側領域、及び前記股間部より後側の後側領域を有し、
装着者の肌に対向する表面シートと、その反対側に位置する裏面シートとを有し、
前記裏面シートの前記前側領域及び前記後側領域に、外側に位置するアウターの内面に取り外し可能に装着できる取り付け部材を備え、
前記取付け部材は、メカニカルファスナーのフック材であり、
前記フック材は、シート状の基底部と複数のフック部で形成されており、
前記フック部は、前記基底部の上に、前記基底部から延びた支柱と、前記支柱の先に突起部を有し、
前記前側領域に位置する多数の前記フック部は、
前記突起部が前後方向に延び、前記突起部の前側の長さが後側の長さより長い、
又は前記突起部が前後方向前側に延び、
前記後側領域に位置する多数の前記フック部は、
前記突起部が前後方向に延び、前記突起部の後側の長さが前側の長さより長い、
又は前記突起部が前後方向後側に延びている、
ことを特徴とする、吸収性物品。
(作用効果)
本吸収性物品をパンツタイプおむつや布おむつなどのアウターに、メカニカルファスナーのフック材である取付け部材を介して取り付けた際、フック材に並んでいる複数のフック部の突起部で係合力の強弱や方向性の調整が可能である。本吸収性物品をパンツタイプおむつ等のアウターに取付け部材を介して取り付けた際、取付け部材のフック材は、突起部が、前後方向上向きに長く前後方向下向きに短いため、又は前後方向上向きにのみ突起が延びているため、係合力が前後方向上向きに強く、前後方向下向きに弱くなる。このようなフック材が設けられていると、装着者がおむつを引き上げたときには、前後方向上向きの力が吸収性物品に加わるため、前後方向上向きに延びた突起部がおむつ等アウターの不織布繊維と絡まり、本吸収性物品の上向きの係合力が強くなるので、ずれることは少なく、おむつに身体を納めたときには、前後方向下向きの力が吸収性物品に加わり、前後方向下向きには短い突起部がある又は突起部がないため、おむつの不織布と強く絡まりにくく又は絡まることがなく、本吸収性物品がおむつ等のアウターに密着するように下向きにスライドする可能性が高く、装着時に表面シートを触って手直しする必要がなく、おむつと吸収性物品の間からの漏れが生じるおそれが少なくなる。また、おむつと本吸収性物品が密着するため、嵩張って見えにくく見た目もよくなり、装着者は着用時の不快感を覚える可能性が低くなる。
<第2の形態>
前記フック部の前記支柱が、前記基底部から前記突起部に向けて細くなる、
ことを特徴とする、第1の形態の吸収性物品。
(作用効果)
第1の形態の取り付け部材であるメカニカルファスナーのフック材における、フック部の支柱をシート状の基底部から突起部に向けて細くなる形状にすることで、支柱に傾斜がつくため、メカニカルファスナーのフック材と係合したおむつ等のアウターの不織布繊維が、支柱の傾斜に沿って支柱の根元にあるシート状基底部方向へ移動し、第1の形態よりも、本吸収性物品の前後方向下向きのスライドが起こりやすくなり、おむつと本吸収性物品が手直しする手間なく、より密着しやすいものとなる。
<第3の形態>
前記フック部の前記支柱は、前記基底部を起点とし、
前記前側領域に位置する前記フック部では、股間部側から前側に延び、
前記後側領域に位置する前記フック部では、股間部側から後側に延びている、
ことを特徴とする、第1の形態の吸収性物品。
(作用効果)
本吸収性物品をおむつ等のアウターに装着した際、取り付け部材であるメカニカルファスナーのフック材のフック部の支柱が、シート状の基底部から突起部に向けて前後方向斜め上向きに延びることで、フック部の支柱は傾斜を維持したままおむつに取り付けられ、フック材と係合したおむつの不織布繊維が、フック部の斜めになった支柱に沿って支柱の根元にあるシート状の基底部へ前後方向下向きにスライドしやすくなる。さらに、支柱の先から延びている突起部の長い方が不織布に前後方向上向きに刺さりやすいため、第2の形態よりも、係合した不織布繊維がフック部から抜けにくくなる。本吸収性物品は、前後方向上方向への係合力が強く、前後方向下方向への係合力が弱いものであるため、おむつの着脱時にはずれたり、剥離しにくく、装着時にはおむつに密着するより好ましいものとなる。
<第4の形態>
前記前側領域に取り付けられた前記メカニカルファスナーの、前側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが短く、股間部側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが長く、
前記後側領域に位置する前記メカニカルファスナーの後側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが短く、股間部側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが長い、
ことを特徴とする、第1の形態の吸収性物品。
(作用効果)
本形態では、フック材のフック部の支柱の長さが股間部側から、前側領域先端及び後側領域先端である先端部側に向けて短くなり、そのため支柱の先にある突起部の位置が、前後方向に縦の直線上に隣り合い並ぶことはなく、前後方向に斜めに並ぶ。本吸収性物品をおむつ等のアウターに装着した際、前後方向上向きの力が本吸収性物品に加わった場合、突起部に絡まったおむつの不織布繊維が突起部や支柱の根元方向へずれて止まるため、係合が保たれる可能性が高い。一方、本吸収性物品に前後方向下向きの力が加わった場合、フック部に絡まった不織布繊維が突起部の先端方向へずれ、突起部から抜けることとなり、不織布繊維が抜けた先には、フック部の支柱の長さが異なるため隣り合う位置の突起部が存在せず、外れた不織布繊維は他のフック部の突起部と係合する可能性は低く、抜けたままとなるため、前後方向下向きの係合は生じる可能性が低い構造となる。つまり、本吸収性物品は、前後方向上向きのズレには強く、前後方向下向きには滑りやすいフック材となり、着用者が本吸収性物品が装着されたおむつを脱ぐときには、おむつから本吸収性物品が外れたりずれることが少なく、着用者が本吸収性物品が装着されたおむつをはくときには、本吸収性物品がおむつに密着するので、漏れを防ぎ、装着時の不快感を生じにくい。
<第5の形態>
前記裏面シートの前記前側領域及び前記後側領域に、前後方向に窪みを設け、
前記前側領域の窪みは、前側が股間部側より深く、
前記窪みの前側端に、厚み方向に高い凸部を形成し、
前記後側領域の窪みは、後側が股間部側より深く、
前記窪みの後側端に、厚み方向に高い凸部を形成し、
前記窪みに、前記フック部の支柱の長さが等しい、前記フック材を固定し、
股間部側に位置する前記窪みの始点と、前記凸部の頂点を前後方向に結んだ線上に、前記フック材の前記支柱が存在する、
ことを特徴とした、第1の形態の吸収性物品。
(作用効果)
本吸収性物品の裏面シートの取付け部材を取り付ける位置に、前側領域先端及び後側領域先端である先端部側に進むほど深くなるような窪みをエンボス加工等で施し、前後方向の股間部側が浅く、先端部側が深い傾斜を設けることで、メカニカルファスナーのフック材が本吸収性物品に傾いて接着される。また、窪みが最も深くなった先端部側に位置する窪みの終点に、吸収性物品の厚み方向に高い凸部を設けることで、凸部の頂点と股間部側の窪みの始点を結んだ線上に、メカニカルファスナーのフック材のフック部の支柱が位置するように、メカニカルファスナーのフック材を取り付けることができる。そして、アウターのおむつ等が先端部側の厚み方向に高い凸部に接することで、本吸収性物品の窪みによる傾斜におむつが密着して沿うことを防ぎ、メカニカルファスナーのフック材のフック部の支柱の長さ自体は同じでも、実際におむつの不織布繊維に絡まるフック材のフック部の支柱の長さは、股間部側が長く、先端部側が短くなるように、フック材がアウターのおむつの不織布に傾いて取り付けられる。これにより、第4の形態のメカニカルファスナーのフック材のような、フック部の支柱の長さを一本ずつ変えたフック材を用意しなくても、同じ長さのフック部の支柱を有するフック材を窪みによって生じた傾斜に取り付けることで、不織布に絡まる支柱の長さが股間部側が一番長く、先端部側である前後方向上向きに進むにつれて短くなるため、第4の形態と同じ作用効果を得られる。
本発明によれば、吸収性物品に対して前後方向上向きにかかる力に強いため、装着者が吸収性物品が取り付けられたおむつ等のアウターを繰り返し脱ぐ際には、吸収性物品が剥離したり、ズレたりしにくく、吸収性物品に対して前後方向下向きにかかる力には弱いため、吸収性物品が取り付けられたおむつを履く際には、吸収性物品が下向きにスライドし、手直しすることなく、おむつと密着する吸収性物品を得られる。
(a)本発明に係る吸収性物品の平面図(内面側)、(b)(a)の外面側、及び(c)1-1線における断面図である。 本発明に係る吸収性物品のメカニカルファスナーを示した、別の平面図(外面側)である。 2-2線における断面図である。 2-2線における別の断面図である。 本発明に係る吸収性物品のアウターへの装着要領を示す斜視図である。 (a)従来技術に係る吸収性物品のアウターへの装着時の断面図、(b)本発明に係る吸収性物品のアウターへの装着時の断面図である。 (a)形態1に係る吸収性物品のメカニカルファスナーの斜視図、(b)(a)の平面図である。 形態1に係る(a)(b)フック部の平面図、(c)フック部の幅方向から見た正面図、(d)フック部の前後方向から見た正面図、及び(e)メカニカルファスナーの前後方向の断面図である。 形態1に係る(a)(b)フック部の別の平面図、(c)フック部の幅方向から見た別の正面図、(d)フック部の前後方向から見た別の正面図、及び(e)メカニカルファスナーの前後方向の別の断面図である。 形態2に係る(a)(b)フック部の平面図、(c)フック部の幅方向から見た正面図、(d)フック部の前後方向から見た正面図、及び(e)メカニカルファスナーの前後方向の断面図である。 形態3に係る(a)(b)フック部の平面図、(c)フック部の幅方向から見た正面図、(d)フック部の前後方向から見た正面図、及び(e)メカニカルファスナーの前後方向の断面図である。 形態4に係る(a)フック部及び不織布繊維の係合状態を示す模式図、(b)フック部に縦方向上向きに力をかけた際の模式図、及び(c)フック部に縦方向下向きに力をかけた際の模式図である。 形態5に係る(a)吸収性物品の取り付け部付近の断面図、及び(b)吸収性物品とアウター装着部付近の断面図である。 形態5に係る吸収性物品の取り付け部付近の別の断面図である。 形態5に係る吸収性物品とアウター装着部付近の別の断面図である。
以下、吸収性物品の一例について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1、図2は、吸収性物品を示している。これらの図では、パッドタイプやフラットタイプの吸収性物品を示すが、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。図7~図15で示されるメカニカルファスナーのフック材8及びフック部9は、前側領域Fでの状態を図示しており、図示されていないが後側領域Bでのメカニカルファスナーのフック材8及びフック部9も、同様の図で示されるものとして、以下の説明を行う。
(吸収性物品の構造例)
吸収性物品は、図1、図3及び図4に示すように表面シートであるトップシート4と裏面シートであるバックシート5との間に、吸収体6を介在させた構造を有しており、トップシート4を透過した排泄液を吸収体6により吸収保持するものである。バックシート5には、前側領域F及び後側領域Bに、パンツタイプおむつや着衣等のアウターに本発明の吸収性物品を着脱可能に止着する取付け部材である、メカニカルファスナーのフック材8を有する。吸収性物品の平面形状は特に限定されないが、図1の形態のようにほぼ長方形とすることが一般的である。図1(a)、(b)及び図2のように、四隅を切欠いていても、切欠きを有さなくてもよい。
吸収体6の表側(肌当接面側)を覆うトップシート4としては、有孔又は無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。トップシート4に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになる。
吸収体6の裏側(非肌当接面側)を覆うバックシート5は、トップシート4と同様に液透過性でも、液不透過性でもよい。液不透過性の場合、ポリエチレン又はポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートとしては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に、炭酸カルシウム等の無機微粒子を溶融混練してシートを形成した後、一軸又は二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートを好適に用いることができる。
吸収体6は図1(c)、図3及び図4に示すように単層構造となっていても、複数の層から成る構造となっていてもよい。
吸収体6としては、公知のもの、例えば、パルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができる。
吸収体6は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シートによって包装することができる。
吸収体6は、図1(a)では股間部Cにおいて前後両側よりも幅の狭い括れ部分を有する砂時計状に形成されているが、長方形状等、適宜の形状とすることができる。
図1(a)、(c)及び図5で示すように、トップシート4の両側部には主に脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されてもよい。この立体ギャザーBSは、図1(c)に示されるように、吸収性物品のトップシート4の両側部に固定された側縁部と、この側縁部からトップシート4の幅方向WD内側に延在し、非固定で自由に動く自由部分から形成されている。側縁部は、バックシート5の裏面へと延在しており、細長状のギャザー弾性部材7が配設されている。自由部分の先端部にも細長状のギャザー弾性部材7が配設されている。立体ギャザーBSは、ギャザー弾性部材7の収縮によりトップシート4側縁部より突出する自由部分が、製品状態において立ち上がるようになっている。立体ギャザーBSとしては撥水性とされた不織布が好適に用いられる。立体ギャザーBSの形状やその有無、側縁部の形状、ギャザー弾性部材7の本数や位置は、本形態に限定されず、適宜定めることができる。
ギャザー弾性部材7としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコーン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、テンションは150~350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、ギャザー弾性部材7としては、図示形態のような糸状の他、ある程度の幅を有するテープ状のものを用いることもできる。
前述の立体ギャザーBSを構成する素材繊維もトップシート4と同様に、ポリエチレン又はポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらにギャザーシートについては、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコーン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロライド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(吸収性物品のフック部の構造)
吸収性物品を前後方向LDの2-2線で切断すると、図3及び図4に示すように、バックシート5の前側領域Fと後側領域Bに、アウターへ本吸収性物品を止着するための取り付け部材であるメカニカルファスナーのフック材8を有する。図1(b)、図5では、フック材8は、幅方向WDに長い長方形だが、図2で示すように、取り付けるフック材の数や形、取り付ける位置は、前側領域F及び後側領域Bの範囲で、適宜決めることができる。前側領域Fは、製品の前後方向LDの中央を基準として前側に0.10Y(Yは製品全長)の位置から前端部まで、後側領域Bは中央を基準として後側に0.10Yの位置から後端部まで、股間部Cはその間の範囲とすることができる。より望ましくは、製品の前後方向LDの中央を基準として前側に0.30Yの位置から前端部までに前側領域F、製品の前後方向LDの中央を基準として後側に0.30Yの位置から後端部までの範囲に後側領域Bがあると好ましい。
図3、図6の拡大図、及び図7~図15で示すように、メカニカルファスナーのフック材8は、シート状の基底部10及び基底部10からバックシート5の反対方向に延びる多数のフック部9で形成されており、フック部9はシート状の基底部10の上に、基底部10からバックシート5の反対方向に延びる支柱11及び支柱11の先に位置する突起部12を有する。突起部12は、支柱11と別の部品として組み合わされ、又は接着されて形成されても、支柱11と一体のものとして形成されてもよい。
図8で示すように、突起部12は、前後方向LDに突起が延び、股間部C側の突起の長さ12Sが、前側領域F及び後側領域Bの先端部側の突起部の長さ12Lよりも短い形状(12L>12S)、又は図9で示すように、前側領域F及び後側領域Bの先端部側にのみ突起部12が延びている形状である。また、突起部12は、図8(a)で示す幅方向の長さ12Wは、図8(d)及び図9(d)で示す、前側領域F及び後側領域Bの先端部側の突起部の長さ12Lより短く、股間部C側の突起の長さ12Sより長い形状(12L>12W>12S)であることが、幅方向の係合力が発揮され、幅方向の吸収性物品のずれを防ぐため、好ましい。図8(b)で示す突起部12の前後方向LDの全長12Tは100~500μm、好ましくは150~300μm、幅方向WDの全長12Wは、前後方向LDの全長12Tの90%以下、好ましくは70%以下である。突起部12の前側領域F及び後側領域Bの先端部側の長さ12Lは、前後方向LDの全長12Tの5~20%、好ましくは10~20%、股間部C側の長さ12Sは、前後方向LDの全長12Tの15%以下、好ましくは5%以下であり、図8(b)で示す支柱11の直径11Dは100~300μm、好ましくは150~250μm、図8(c)で示す支柱11の長さ11Lは100~500μm、好ましくは、250~450μmであるが、突起部12の前後方向LDの全長12T、幅方向WDの全長12W、前後方向LDに延びる突起部の長さ12L並びに12S、及び支柱11の直径11D並びに長さ11Lは、フック部9の形状により適宜決められるもので、上述の長さに限定されるわけではない。図3のフック部9の形状はL型であるが、その形状はL字状に限定されるものではなく、J字状、T字状等、いずれの形状でもよい。
図5に示すように、本吸収性物品100は、パンツタイプおむつや着衣などのアウター200の内面へ取り付けて使用する。よく利用されている、図6(a)で示すような、通常のメカニカルファスナーのフック材の突起部は、前後方向LD上向きである前側領域F及び後側領域Bの先端部側及び前後方向LD下向きである股間部C側に突起が略等しい長さ延びるため、おむつ200の不織布繊維と吸収性物品100突起部が絡み、前後方向LDに上向きにも下向きにも係合する。前後方向LDに係合すると、吸収性物品100がおむつ200に固定して装着されるが、吸収性物品自体は剛性が強いものもあり、おむつに取り付けただけでは、図6(a)で示されるように、吸収性物品は梱包時の折り癖17がついた状態のままとなり、V字型を維持し装着されるため、おむつ200に沿わず、おむつ200と吸収性物品100の間に隙間13が生じることがある。この場合、おむつ200と吸収性物品100の間の隙間13から漏れが発生したり、着用時の吸収性物品のずれにつながる可能性がある。
本吸収性物品100のメカニカルファスナーのフック材8は、図8で示されるように、前後方向LDの股間部C側にはフック部9の突起部12の突起が短い、又は図6(b)及び図9で示されるように前後方向LDの股間部C側にはフック部9の突起部12の突起が存在しなく、前側領域F及び後側領域Bの先端部方向にはフック部9の突起部12の長さが長い形状になっている。つまり、本吸収性物品100のフック材8は、前後方向LD上向きである前側領域F及び後側領域Bの先端部方向には係合力が強く、前後方向LD下向きである股間部C側には係合力が弱い多数のフック部9からなるフック材8となる。このため、おむつの脱ぎ履き等で、前後方向LD上向きの力が吸収性物品100にかかった場合には、吸収性物品100とおむつ200がずれにくく、おむつ200を履くことで、前後方向LD下向きの力が吸収性物品100にかかった場合には、吸収性物品100が身体と共に前後方向LD下向きにスライドしておむつ200の形状に沿うため、剛性を有する吸収性物品100であっても、取付け時のV字型の状態から着用時はおむつ200に沿った状態となり、図6(a)で示されるような、おむつ200と吸収性物品100の間の隙間13が生じる可能性が低くなり、漏れが生じたり、着用時のずれや剥離が生じる可能性が低いものとなる。
(吸収性物品のフック部の実施例)
図8では、第1の例を示しており、突起部12は、前側領域F及び後側領域Bの先端部側の長さ12Lが長く、股間部C側の長さ12Sが短い突起で出来ているフック部9が多数集まってフック材8を形成している。
前側領域F及び後側領域Bの先端部側の長さ12Lが長く、股間部C側の長さ12Sが短いため(12L>12S)、係合力は先端部側が強く、股間部C側が弱いフック材8となっており、吸収性物品は前後方向LD上向きのズレに強く、前後方向LD下向きに動きやすくなっている。これにより、吸収性物品を取り付けたおむつ等のアウターを脱ぐ際には、取り付けた吸収性物品に前後方向LD上向きの力が加わっても、吸収性物品がずれたり、剥離する可能性が少なく、吸収性物品を取り付けたおむつを履く際には、前後方向LD下向きの力が加わっても、身体の移動と共に吸収性物品がおむつに沿うようにスライドするため、吸収性物品とアウターが密着し、吸収性物品とおむつの間からの漏れが生じにくく、装着者の装着感は向上し、外見もごわつきが少なく見える。身体の移動と共に、吸収性物品がおむつに密着されるため、装着時に手で直接トップシート4を触って密着させる必要がなく、衛生的にも良いものとなる。
図9では、第1の例の別形態を示すものであり、突起部12は前側領域F及び後側領域Bの先端部側にのみ突起が延び、股間部C側には突起がない形状である。この形状では、前後方向LD下向きである股間部側Cがおむつ等のアウターの不織布繊維と絡む可能性が非常に低いため、前後方向LD下向きの係合力がなく、吸収性物品の前後方向LD下向きのスライドが第1の例より生じやすく、より吸収性物品のおむつへ密着しやすい。
図10では、第2の例を示しており、フック部9の支柱11が基底部10から突起部12に向かい細くなる形状を有している。支柱11の太さが変化することで、支柱11に傾斜ができるため、フック材8をおむつ等のアウターに取付けた際、不織布繊維がフック部9の突起部12に絡み、絡んだ繊維が支柱11の傾斜に沿って基底部10の方向へスライドしやすくなる可能性がある。このため、第1の例よりも、吸収性物品の前後方向LD下向きである股間部C側への移動が起こりやすく、身体の移動と共に吸収性物品のおむつへの密着がよりスムーズに生じる可能性が高くなる。
図10(b)で示される支柱の太さは、支柱11の最も太い部分である基底部10での直径11Tは200~500μmで、より好ましくは300~400μmで、最も細い部分である突起部12での直径11Sは、最も太い部分である基底部10での直径11Tの50~90%で、より好ましくは60~75%である。これらの直径の長さ11T及び11Sは、適宜定めることが出来、限定されるものではない。
図11に示す、第3の例では、フック部9の支柱11が基底部10から突起部12へ向けて前後方向LD上向きに延びる形状を有している。フック部9は、突起部12がおむつ等のアウターに刺さるように係合するため、前後方向LD上向きである前側領域F及び後側領域Bの先端部方向への係合が強力なものとなり、支柱11が斜めに延びているため、フック部9に絡んだ不織布繊維が斜めになった支柱11に沿ってフック部9の基底部10の方向へスライドが生じやすいものとなる。第3の例は、第1及び第2の例よりも、前後方向LD上向きの係合が強力で、前後方向LD下向きのスライドが生じやすい、より好ましいものとなる。
図11(d)で示す、シート状の基底部10の前後方向LD前側と支柱11との間の角度αは、60~88度、好ましくは70~85度であるが、角度は適宜決めることが出来、限定されるものではない。
図12に示す第4の例は、支柱11の長さ11Lが股間部C側で長く、前側領域F及び後側領域Bの先端部側では短いフック部9を有する吸収性物品におけるメカニカルファスナーのフック材8の形状である。図12(a)は、フック部9がおむつ等のアウターの不織布繊維と係合した図であり、図12(b)で示すように、前後方向LD上向きの力がフック材8に加わると、係合したおむつの不織布繊維はフック部9の突起部12から支柱11の方向へ動き、フック部9とおむつの不織布繊維はしっかりと係合する。一方、図12(c)で示すように、前後方向LD下向きの力がフック材8に加わると、係合していた不織布繊維がフック部9の突起部12から抜けて外れる。前後方向LD上向きに隣り合うフック部9の支柱11の長さ11Lが、もともと係合していたフック部9の支柱11の長さ11Lより短く、隣り合う突起部12が近くに存在しないため、突起部12から抜けて外れた不織布繊維は、隣り合うフック部9の突起部12に絡まりにくく、吸収性物品は前後方向LD下向きにスライドする可能性が高くなる。このように、支柱11の長さ11Lが股間部C側が長く、前側領域F及び後側領域Bの先端部側で短くなるため、前後方向LDに並ぶフック部9の突起部12の位置が、股間部C側から前側領域F及び後側領域Bの先端部側に向かい、前後方向LDの縦一直線に重ならず、前後方向LDに対して斜めに並ぶ。これにより、前後方向LD下向きに突起部12と不織布繊維が係合しにくく、前後方向LD下向きにスライドが生じる可能性が高くなる。本形状は、前後方向LD上向きのずれには強く、前後方向LD下向きのスライドが生じやすい形状である。
第4の例で、図12(b)で示す支柱11の長さ11Lが最も長い11Nの長さは300~500μm、好ましくは350~450μmで、支柱11の長さが最も短い11Mの長さは、最も長い11Nの50~95%、好ましくは65~80%である。支柱11の長さ11N及び11Mは、適宜定めることが出来、限定されるものではない。また、支柱11の長さ11Lが前側領域F及び後側領域Bの先端部側で長く、股間部C側では短いフック部9を有する吸収性物品のメカニカルファスナーのフック材8の形状であっても良い。
(窪みの形状)
図13~図15で示すように、第5の例の吸収性物品100の裏面シートであるバックシート5の前側領域F及び後側領域Bに、メカニカルファスナーのフック材8を取り付ける窪み14を設け、吸収性物品100に窪み14による傾斜を設けることで、フック材8を斜めに取り付けることができる。窪み14は、股間部C側では浅く、前側領域F及び後側領域Bの先端部側に進むにつれて深くなり、窪み14が最も深くなった部分の終点に、吸収性物品100の厚み方向に高い凸部15を設ける。図14(a)のように、窪み14は、フック材8の少なくとも一部を斜めに取り付けられる大きさであればよく、大きさは特に限定されない。窪み14は、エンボスで加工されても、吸収性物品100を削り形成されてもよく、形成方法は限定されない。図13(a)で示される、窪み14と凸部15との間の角度βは、60~88度、好ましくは70~85度であるが、角度は適宜決めることが出来、限定されるものではない。窪みの数は限定されず、図14(b)のように、前側領域F及び後側領域Bに複数の窪み14を有してもよい。また、窪み14は、前側領域F及び後側領域Bの先端部側では浅く、股間部C側に進むにつれて深くなり、窪み14が最も深くなった部分の終点に、厚み方向に高い凸部15を設けたものでも良い。
第5の例は、図13(a)で示すように、窪み14にメカニカルテープのフック材8を取り付けると、窪み14の始点と凸部15の頂点を結ぶ補助線16上に、補助線16を跨ぐように支柱11が位置し、支柱11の先の突起部12が前後方向LDに対して斜めに並ぶ。この状態で、おむつ等のアウター200に吸収性物品100を取り付けると、図13(b)のように、おむつ200は吸収性物品100のフック材8の支柱11に対して斜めに取り付けられ、第4の例のようなフック部9の支柱11の長さ変えたフック材8を用意しなくても、支柱11の長さが一定のフック材8を窪み14につけることで、図12で示す第4の例と同じように、おむつ200に係合する支柱11の長さが股間部C側で長く、前側領域F及び後側領域Bの先端部側では短くなるため、前後方向LDに並ぶフック部9の突起部12の位置が、股間部C側から前側領域F及び後側領域Bの先端部側に向かい、前後方向LDの縦一直線に重ならず、前後方向LDに対して斜めに並ぶ。これにより、第4の例と同様に前後方向LD上向きには係合力が強く、ずれにくく、前後方向LD下向きにはスライドしやすい吸収性物品100を得ることができる。つまり、吸収性物品100が装着されたおむつ200を脱ぐ際、吸収性物品100に前後方向LD上向きの力が加わると、フック部9に絡んだ不織布繊維は、突起部12の付け根方向へ移動し、フック材8の取り付ける角度によっては、おむつ200に対して斜めである支柱11を基底部10方向へ移動して、不織布繊維とフック部9の係合が維持されるため、吸収性物品100がおむつ200から剥離したり、ずれたりする可能性が低いものとなる。
一方、吸収性物品100が装着されたおむつ200を履く際、吸収性物品100に前後方向LD下向きの力が加わると、フック部9に絡んだ不織布繊維はフック部9の突起部12から抜け、フック材8がおむつ200に斜めに取り付けられていることにより、不織布繊維が抜けた突起部12と隣り合う突起部12が前後方向LDの縦一直線に並ばず、前後方向LDに対して斜めに並ぶため、フック部9から抜けた不織布繊維は、隣り合う突起部12に係合することがなく、吸収性物品100が身体の移動と共に前後方向LD下向きにスライドし、おむつ200に密着する可能性が高いものとなる。
同じ長さの支柱11を有するフック材8は、図12の第4の例のように異なる長さの支柱11を有するフック部9から形成されるフック材8より、容易に製作又は準備できる。図13(b)で示すように、支柱11の長さ11Lが同じであるフック部9を多数有するフック材8を窪み14に取り付ける場合、おむつ200に斜めにフック材8が係合する効果が得られるため、すべて同じ形状のフック部9が多数集まったフック材8でも、支柱11の長さ11Lが同じで、突起部12が異なる形状のフック部9を多数有するフック材8が利用されても良い。突起部12の形状は異なるものでも、同一のものでもよく、限定されない。
図12に示される、異なる長さの支柱11を有するフック部9から形成されるフック材8を窪み14に取り付けてもよい。この場合、フック部9の突起部12がおむつ200に対して前後方向LD斜めに、同じ長さの支柱11を有するフック材8を取り付けるよりも、急な角度で係合し、さらに効果を得られる場合もある。
図14(a)で示されるように、フック材8の一部が補助線を跨ぎ、一部は窪み14から出る形状でも良いが、おむつ200に対して斜めの係合をしている部分が効果を発揮するため、窪み14から出る部分は少ない方が好ましい。また、窪み14に対して小さなフック材8が窪み14の終点の深くなる部分に取り付けられ、補助線16に支柱11がかからない形状になると、吸収性物品100とおむつ200がそもそも係合しないため、好ましくない。フック材8のすべての支柱11が補助線16を跨ぐ必要はないが、フック材8にあるフック部9の支柱11のうち少なくとも50%以上の支柱11は、補助線16を跨ぐことが好ましく、より好ましくは75%以上の支柱11が補助線16を跨ぐことが好ましい。フック部9の形状は異なるものでも、同一のものでもよく、限定されない。
第5の例では、図13及び図14で示されるように、窪み14の終点に吸収性物品100の厚み方向に高い凸部15を設けているが、図15で示す凸部15を設けない吸収性物品100でも、おむつ200を吸収性物品100に取り付けることは可能である。しかし、凸部15がないと図15のように、吸収性物品100は吸収性物品100の厚みが窪み14から先端部に向かい単調に減少するだけで、吸収性物品100に沿っておむつ200が取り付けられてしまい、支柱11はおむつ200に垂直に取り付けられる可能性が高く、支柱11におむつ200が斜めに取り付けられる際に発揮される効果が得られない可能性が高い。吸収性物品100の凸部15はおむつ200が窪み14に沿ってフック材8とおむつ200が平行に取り付けられる可能性を低くし、支柱11に対して斜めにおむつ200を取り付けやすいようにしているため、吸収性物品100の窪み14の終点には厚み方向に高い凸部15を設けることが好ましい。
本発明は、上記例のようなパッドタイプやフラットタイプといった吸収性物品全般に利用できるものである。
4…トップシート、5…バックシート、6…吸収体、7…ギャザー弾性部材、8…(メカニカルファスナーの)フック材、9…フック部、10…基底部、11…支柱、12…突起部、13…隙間、14…窪み、15…凸部、16…補助線、17…折り癖、100…吸収性物品、200…おむつ等のアウター、WD…幅方向、LD…前後方向、BS…立体ギャザー、C…股間部、F…腹側領域、B…後側領域

Claims (5)

  1. 股間部と、前記股間部より前側の前側領域、及び前記股間部より後側の後側領域を有し、
    装着者の肌に対向する表面シートと、その反対側に位置する裏面シートとを有し、
    前記裏面シートの前記前側領域及び前記後側領域に、外側に位置するアウターの内面に取り外し可能に装着できる取り付け部材を備え、
    前記取付け部材は、メカニカルファスナーのフック材であり、
    前記フック材は、シート状の基底部と複数のフック部で形成されており、
    前記フック部は、前記基底部の上に、前記基底部から延びた支柱と、前記支柱の先に突起部を有し、
    前記前側領域に位置する多数の前記フック部は、
    前記突起部が前後方向に延び、前記突起部の前側の長さが後側の長さより長い、
    又は前記突起部が前後方向前側に延び、
    前記後側領域に位置する多数の前記フック部は、
    前記突起部が前後方向に延び、前記突起部の後側の長さが前側の長さより長い、
    又は前記突起部が前後方向後側に延びている、
    ことを特徴とする、吸収性物品。
  2. 前記フック部の前記支柱が、前記基底部から前記突起部に向けて細くなる、
    ことを特徴とする、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記フック部の前記支柱は、前記基底部を起点とし、
    前記前側領域に位置する前記フック部では、股間部側から前側に延び、
    前記後側領域に位置する前記フック部では、股間部側から後側に延びている、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
  4. 前記前側領域に取り付けられた前記メカニカルファスナーの、前側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが短く、股間部側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが長く、
    前記後側領域に位置する前記メカニカルファスナーの後側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが短く、股間部側に位置する前記フック部の前記支柱の長さが長い、
    ことを特徴とする、請求項1に記載の吸収性物品。
  5. 前記裏面シートの前記前側領域及び前記後側領域に、前後方向に窪みを設け、
    前記前側領域の窪みは、前側が股間部側より深く、
    前記窪みの前側端に、厚み方向に高い凸部を形成し、
    前記後側領域の窪みは、後側が股間部側より深く、
    前記窪みの後側端に、厚み方向に高い凸部を形成し、
    前記窪みに、前記フック部の支柱の長さが等しい、前記フック材を固定し、
    股間部側に位置する前記窪みの始点と、前記凸部の頂点を前後方向に結んだ線上に、前記フック材の前記支柱が存在する、
    ことを特徴とした、請求項1に記載の吸収性物品。
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