JP4885671B2 - 吸収性物品 - Google Patents
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一般に、接合片105,105とターゲットテープ5との接合手段109としては、粘着剤又はメカニカルファスナーが使用されているが、後者は接合力を強くでき、また剥離を繰り返しても接合力が低下し難いため汎用されている。
他方、この紙おむつの例に示されるように、生理用ナプキン等の股間部に用いる吸収性物品の全般において、内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシート104,104がそれぞれ設けられ、両バリヤシート104,104は、幅方向外側の部分104xが前後方向全体にわたり本体部内面に着脱しないように接着固定されるとともに、幅方向中央側の部分104cが、前後方向の両端部は本体部内面に着脱しないように接着固定され、かつ前後方向の両端部間では本体部に固定されておらず、この非固定部分により本体部内面に対して起立可能なバリヤ部(一般に立体ギャザーともいわれている)が形成されている。このバリヤ部は、股間側の脚回りに接触することにより所謂横漏れを防止すること意図したものである。なお、図9にハッチングで示す部分、ならびに図10及び図11に点模様で示す部分は、バリヤシート104の接着固定部分を示している。
そこで、本発明の主たる課題は、装着者の体形に応じてバリヤ部の位置を調整可能にすることにある。
<請求項1記載の発明>
物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
少なくとも一方のバリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部のうち少なくとも一方の端部では物品内面に着脱自在に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
本発明は、バリヤ部の位置を決める前後の固定部のうち少なくとも一方を物品内面に着脱自在としたところに特徴がある。これによって、バリヤ部の前後の少なくとも一方の固定部を外し、任意の位置に固定する(換言すればバリヤシートの着脱部位を変更する)ことにより、バリヤ部先端の位置を調整できるようになる。よって、装着者の体形に応じてバリヤ部の位置を調整し、適切にフィットさせることができ、違和感や横漏れが発生し難くなる。
物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
両バリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部のうち腹側の端部では物品内面に着脱自在に固定され、背側の端部では物品内面に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
本項記載の発明は、両方のバリヤ部を対象として、その位置を決める前後の固定部のうち腹側の固定部を物品内面に着脱自在としたものである。これにより、股間幅に応じて両バリヤ部の先端部の間隔を広くまたは狭く調整し、身体にフィットさせることができる。また着脱する固定部は腹側に位置するため、装着者が自分で調整できる等、調整作業が容易になる利点もある。
物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
両バリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部では物品内面に着脱自在に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。
本項記載の発明は、両方のバリヤ部を対象として、その位置を決める前後両方の固定部をそれぞれ物品内面に着脱自在としたものである。着脱自在とする固定部が前後のいずれか一方のみであると、バリヤ部の位置調整を行う際、バリヤ部の先端が前後方向に対して傾斜し易くなるのに対し、本項記載の場合、バリヤ部の先端位置を幅方向に平行移動させることができる等、自由自在の位置調整が可能となる。
前記バリヤシートの幅方向中央側の部分における前後方向範囲のうち、前記着脱自在に固定された端部における幅方向外側の縁に沿ってミシン目が形成されており、このミシン目を切り離すことにより、ミシン目を境に幅方向中央側の部分を幅方向外側の部分から離間させて物品内面に着脱自在に固定できるように構成した、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
本発明によるバリヤ部の移動可能範囲は、主に、バリヤシートの幅、本体部の撓みによって定まるが、本項記載のミシン目を形成することにより、これらの制限を超えて、バリヤシートの着脱部位を移動できるようになり、バリヤ部の位置調整幅を拡大することができるようになる。しかも、この場合、ミシン目により切り離されることで、バリヤ部の位置を調整しても製品本体が歪まずに済み、着用者が違和感を覚え難くなる。
バリヤシートにおける少なくとも前記幅方向中央側の部分が、幅方向に弾性伸縮する弾性伸縮シートで形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
本項記載のようにバリヤシートにおける少なくとも幅方向中央側の部分に弾性伸縮性をもたせることにより、バリヤシートの幅を変化させることができるようになる。よって、バリヤ部の位置調整幅を拡大することができるようになる。また、弾性伸縮範囲内では、バリヤ部の位置を大幅に調整してもバリヤシートに過大な皺が形成されることが無いため、装着感が悪化し難い。
前記着脱自在に固定するための手段として、前記バリヤシートにおける前記着脱自在に固定する部位に、表面にフック状突起を多数有するフック部、あるいは粘着材層が設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
本発明の接合手段としては、本稿記載のものが好適である。特に固定力を重視する場合にはフック部が好適である。
前記バリヤ部の少なくとも先端部に、細長状弾性伸縮部材が前後方向に沿って伸張状態で固定されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
かかるバリヤ部はフィット性に優れるため汎用されている。本発明は、かかるバリヤ部に対しても好適に応用できる。
図1〜図5は、本発明に係る紙おむつの一例を示しており、この紙おむつは、不透液性バックシート1と、透液性トップシート2との間に、吸収体3が介在されているものである。
(イ) 図7に示すように、両方のバリヤシート4,4の幅方向中央側の部分4cにおける、前後両端部をそれぞれ第2フックテープ21および第2ターゲットテープ22によりトップシート2表面に着脱自在に固定することもできる。着脱自在とする部位が前後のいずれか一方のみであると、バリヤ部の位置調整を行う際、図5に示す形態のように、バリヤ部の先端4pは前後方向に対して傾斜し易くなるのに対し、本形態の場合、バリヤ部の先端4pの位置を幅方向に平行移動させることができる等、自由自在の位置調整が可能となる。
Claims (7)
- 物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
少なくとも一方のバリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部のうち少なくとも一方の端部では物品内面に着脱自在に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
両バリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部のうち腹側の端部では物品内面に着脱自在に固定され、背側の端部では物品内面に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 物品内面の幅方向両側部に、前後方向に延在するバリヤシートがそれぞれ設けられ、
両バリヤシートは、幅方向外側の部分が前後方向全体にわたり物品内面に固定されるとともに、幅方向中央側の部分が、前後方向の両端部では物品内面に着脱自在に固定され、かつ前後方向の両端部間では物品内面に固定されておらず、この非固定部分により物品内面に対して起立可能なバリヤ部が形成されている、
ことを特徴とする吸収性物品。 - 前記バリヤシートの幅方向中央側の部分における前後方向範囲のうち、前記着脱自在に固定された端部における幅方向外側の縁に沿ってミシン目が形成されており、このミシン目を切り離すことにより、ミシン目を境に幅方向中央側の部分を幅方向外側の部分から離間させて物品内面に着脱自在に固定できるように構成した、請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- バリヤシートにおける少なくとも前記幅方向中央側の部分が、幅方向に弾性伸縮する弾性伸縮シートで形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記着脱自在に固定するための手段として、前記バリヤシートにおける前記着脱自在に固定する部位に、表面にフック状突起を多数有するフック部、あるいは粘着材層が設けられている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
- 前記バリヤ部の少なくとも先端部に、細長状弾性伸縮部材が前後方向に沿って伸張状態で固定されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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