JP5933193B2 - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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Description

本発明は、フィット性、薄さ及び柔軟性を兼ね備えた外装シートを有するパンツタイプ使い捨ておむつに関する。
パンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃を有する外装シートと、この外装シートの内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、外装シートの前身頃と後身頃とが両側部において接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されているものである。
パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装シートに、糸ゴム等の細長状弾性部材を伸長状態で固定することが行われており、中でも、ウエスト縁部弾性部材及びウエスト下部弾性部材を設けることが一般的となっている(例えば特許文献1参照)。ここに、ウエスト縁部弾性部材は、ウエスト開口部の縁部に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って複数本平行に配置されているものである。また、ウエスト下部弾性部材は、ウエスト縁部弾性部材よりも前後方向中央部側の領域に、縦方向に間隔を空けて幅方向に沿って配置されているものである。
一方、このような細長状弾性部材を用いた一般的なパンツタイプ使い捨ておむつは、普通の下着とは顕著に異なるはき心地及び見栄えを有するといった問題点や、モコモコとしたおむつの形状がアウター(衣服)にひびき、おむつの着用を人に気づかれるといった問題点を有しており、これを解決するものとして、伸縮不織布等のように素材自体で縦横に弾性伸縮する伸縮シートで外装シートを構成することも提案されている。
しかしながら、外装シートの全体が縦方向に伸縮可能なものであると、おむつを履く際、股間側の部分ほど適性位置まで引き上げるのが困難であるという問題点があった。特に股間部の引き上げは不十分となり易く、そのような不十分な状態ではいわゆる横漏れを引き起こすおそれがある。また、このような不十分な装着状態は、おむつのウエスト縁部又はその近傍を掴んでおむつを引き上げた後、レッグ開口部の縁部や股間部等の適宜の箇所を摘まんで持ち上げれば解消することはできるが、作業が煩雑になる。
特開2006−043415号公報 特開2007−97621号公報 特開2008−253289号公報 特開2002−209942号公報 特開2005−087622号公報
そこで本発明の主たる課題は、縦横に伸縮可能で下着のような履き心地を得られるものでありながら、おむつを履く際におむつを適性位置までより容易に引き上げることができる、パンツタイプ使い捨ておむつを提供することにある。
本発明者は、前述の問題点を鋭意研究した結果、おむつのウエスト縁部又はその近傍を掴んでおむつを引き上げていき、最終的に、おむつの股間部を装着者の股間に引き上げる際、引き上げ力を強く加えても、図9の左図に矢印で示すように、つかみ位置より股間側の部分(特にサイドシール部が縦方向に伸縮しない場合にはレッグ開口部及びその近傍)が縦方向に伸長して力を吸収してしまい、おむつの股間部に対して十分な引き上げ力が加わらず、その結果として引き上げが不十分となる、との知見を得て本発明をなしたものである。すなわち、上記課題を解決した本発明は次のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前身頃及び後身頃を形成する外装シートと、この外装シートの内面における股間部を含む領域に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記外装シートは、弾性部材が付加されずとも縦横に弾性伸縮する素材により縦横の伸縮性を有するシートとして形成されており、
前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方における前記外装シートに、
右のサイドシール部又はその近傍、及び左のサイドシール部又はその近傍のそれぞれにおける、ウエスト開口部の縁部又はその近傍からレッグ開口部の縁又はその近傍まで連続的に延在する、縦非伸縮領域と、
右の縦非伸縮領域から右のレッグ開口部の縁に沿って前記内装体の右側縁部まで、及び左の縦非伸縮領域から左のレッグ開口部の縁に沿って前記内装体の左側縁部までそれぞれ連続的に延在する脚周り非伸縮領域とが、当該外装シートの前記伸縮性消失した領域であり、
前記外装シートにおける、前記内装体が固定された領域、前記縦非伸縮領域及び前記脚周り非伸縮領域以外の部分は、前記縦横の伸縮性を有している、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明のおむつは、外装シートが縦横に弾性伸縮する素材により形成され、下着のような履き心地を得られるものでありながら、おむつを履く際に、左右の縦非伸縮領域のウエスト側の端部を掴んで引き上げると、その力が縦非伸縮領域及び脚周り非伸縮領域を順に介して内装体までしっかりと伝わるため、おむつの股間部に対して十分な引き上げ力を加えることができ、おむつを適性位置までより容易に引き上げることができる。
なお、本発明における「非伸縮領域」とは、JIS P 8116(2000)に規定される乾燥引張強度測定において、10%伸張時の荷重が1.0kgf/50mm以上の強度を持つ領域を意味する。
<請求項2記載の発明>
前記脚周り非伸縮領域は、非伸縮シートホットメルト接着剤を介して貼り付けられた領域であり、
前記サイドシール部は、前記外装シートの素材溶着され、かつ当該外装シートの前記伸縮性が消失した部分であり、このサイドシール部が前記縦非伸縮領域を構成しており、このサイドシール部以外に前記縦非伸縮領域を有しない、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
非伸縮領域を設ける手法としては、対象領域に非伸縮部材を固定したり、素材の溶融固化を伴う加工(例えばヒートシール、ヒートエンボス、超音波シール等)を行ったりすることが考えられる。パンツタイプ使い捨ておむつにおいてはサイドシール部をヒートシール等の素材融着による手法を採用することが一般的となっており、このようにして形成されるサイドシール部は伸縮性が消失しているため、上述のようにこれを利用して縦非伸縮領域を形成すると、外装シートの伸縮性をより広範囲に残すことができる利点がもたらされる。一方、脚周り非伸縮領域についても素材の溶融固化を伴う加工を用いて形成することもできるが、硬くなるため、装着者の脚に当たる部分に適用するのは好ましくない。よって、脚周り非伸縮領域については非伸縮シートをホットメルト接着剤により貼り付けるのが好ましい。
<請求項3記載の発明>
前記前身頃の外装シートにおけるウエスト開口部の縁部及び後身頃の外装シートにおけるウエスト開口部の縁部に、幅方向に沿うウエスト縁部弾性部材が縦方向に間隔を空けて複数本平行に設けられており、
前記外装シートにおける前記内装体の固定領域以外には、前記ウエスト縁部弾性部材以外の弾性部材が設けられていない、
請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
単に外装シートの全体を縦方向に伸縮可能にすると、おむつの装着中に、股間側の部分ほど適性位置から下方にずり落ちるおそれがある。特に排泄物吸収による股間部の重量増があるとずり落ち易く、いわゆる横漏れを引き起こす原因となる。
これに対して、本発明において上述のようにウエスト縁部弾性部材を設けて、装着者の腰(特に腸骨の上側)に対しておむつのウエスト縁部をしっかりと締め付ける構成を採用すると、このウエスト縁部を支えとして、内装体が縦非伸縮領域及び脚合わり非伸縮領域を介して吊り下がるようにして支持されるため、装着中のずり落ちも生じ難くなる。
<請求項4記載の発明>
前記外装シートは、目付け10〜100g/m2の伸縮不織布からなるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
伸縮不織布は縦横に弾性伸縮するだけでなく柔軟な肌触りを有するため非常に好ましい素材であるが、比較的に弱い素材であるため、これのみで外装シートを形成すると、おむつを履く際に強く引き上げると、外装シート(特にレッグ開口部の近傍)が縦方向の弾性限界を超えて伸び、最悪の場合破れるおそれがある。しかし、前述のとおり本発明では縦方向非伸縮領域及び脚周り非伸縮領域が設けられているため、伸縮不織布を用いたとしてもこのような問題は発生し難くなり、しかも伸縮不織布の利点は損なわれることがない。
以上のとおり、本発明によれば、縦横に伸縮可能で下着のような履き心地を得られるものでありながら、おむつを履く際におむつを適性位置までより容易に引き上げることができるようになる、等の利点がもたらされる。
展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(内面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 図1のC−C断面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 展開状態のパンツタイプ使い捨ておむつの平面図(外面側)である。 本発明に係るパンツタイプ使い捨ておむつと比較例の、装着状態の比較図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。
図1〜図9は実施形態のパンツタイプ使い捨ておむつ1を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ1(以下、単におむつともいう。)は、前身頃F及び後身頃Bを形成する外装シート20と、この外装シート20の内面における股間部及びその前後両側に固定され一体化された内装体10とを有しており、内装体10は液透過性表面シート11と液不透過性裏面側シート12との間に吸収体13が介在されてなるものである。製造に際しては、外装シート20の内面(上面)に対して内装体10の裏面がホットメルト接着剤Gなどの接合手段によって固定された後に、内装体10および外装シート20が前身頃F及び後身頃Bの境界である縦方向(前後方向)中央で折り畳まれ、その両側部が相互に素材の溶融固化を伴う加工(例えばヒートシール、超音波シール等)によって接合され、サイドシール部21が形成されることによって、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成されたパンツタイプ使い捨ておむつとなる。
(内装体の構造例)
内装体10は、図4〜図6に示すように、不織布などからなる液透過性表面シート11と、ポリエチレン等からなる液不透過性裏面側シート12との間に、吸収体13を介在させた構造を有しており、表面シート11を透過した排泄液を吸収保持するものである。
吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う液透過性表面シート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。液透過性表面シート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。液透過性表面シート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う液不透過性裏面側シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの液不透過性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートである。
吸収体13としては、公知のもの、例えばパルプ繊維の積繊体、セルロースアセテート等のフィラメントの集合体、あるいは不織布を基本とし、必要に応じて高吸収性ポリマーを混合、固着等してなるものを用いることができ、図示例では平面形状を略方形状として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体13は、形状及びポリマー保持等のため、必要に応じてクレープ紙等の、液透過性及び液保持性を有する包装シート14によって包装することができる。吸収体13の形状は、図示形態のように長方形状とする他、背側及び腹側に対して股間部の幅が狭い砂時計形状(括れ形状)とすることもできる。
内装体10の両側部には脚周りにフィットする立体ギャザーBSが形成されているのが好ましい。この立体ギャザーBSは撥水性不織布等からなるギャザーシート15により形成される、ギャザーシート15としては、図5及び図6に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が好適に用いられ、液透過性表面シート11によって巻き込まれた吸収体13の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、ギャザーシート15は、おむつ1の長手方向中間部では、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着している。
二重シート不織布によって形成されたギャザーシート15の内部には、起立先端側部分に複数本のギャザー弾性部材16が配設されている。ギャザー弾性部材16は、製品状態において図5に二点鎖線で示すように、弾性伸縮力により吸収体側縁部より突出する不織布部分を起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
液不透過性裏面側シート12は、二重シート状のギャザーシート15の内部まで進入し、図5に示されるように、立体ギャザーBSの下端側において防漏壁を構成するようになっている。この液不透過性裏面側シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
ギャザー弾性部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の糸状の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは925dtex以下、伸長率は150〜350%、間隔は7.0mm以下として配設するのがよい。なお、ギャザー弾性部材16としては、ある程度の幅を有するテープ状弾性部材を用いるようにしてもよい。
前述のギャザーシート15を構成する素材繊維も液透過性表面シート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらにギャザーシート15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
(外装シート20の構造例)
外装シート20は、図4〜図6にも示されるように、それぞれ縦横に弾性伸縮する素材からなる内側層20A及び外側層20Bがホットメルト接着剤により張り合わされてなる2層構造シートとされている。もちろん、外装シート20の一部又は全部を一層構造としても良い。
図示形態の外装シート20の平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するために形成された凹状のレッグ開口縁29(レッグ開口部の縁)29により、全体として擬似砂時計形状をなしているが、他の適宜の形状とすることもできる。特に、前身頃Fを構成する外装シート20と後身頃Bを構成する外装シート20とを別々に設け、両者を股間部においてつなぎ合わせる、又は離間させることもできる。
外装シート20の素材(図示形態の場合は内側層20A及び外側層20B)としては、伸縮不織布が好適であるが、縦横に弾性伸縮する限りゴムシートの表裏面に繊維層を設けたシート等、他の素材を用いることも可能である。外装シート20の素材としては、縦方向及び横方向に1.5〜3倍程度伸長するものが好ましく、縦方向引張強さ及び横方向引張強さ(幅40mmの試料を非伸長状態から縦方向又は横方向に2倍の長さまで300mm/minの伸長速度で伸長した時の引張強さ)が2〜6N/40mm程度のものが好ましい。また、伸縮不織布の繊維目付は10〜100g/m2程度、特に18〜50g/m2のものが好ましく、圧力0.5g/cm2のときの厚みT0が0.1〜1.0mmであるのが好ましい。伸縮不織布の繊維の繊度や繊維長についても公知の仕様を採用することができるが、繊度は0.7〜3dtex、特に1〜2.5dtexが好ましい。伸縮不織布の製法は特に限定されないが、エアスルー法、スパンボンド法、スパンレース法によるものが好ましい。伸縮不織布は一枚で使用する他、複数枚張り合わせて使用することもできる。
特に、図示形態の外装シート20においては、図1及び図2に示すように、前身頃F及び後身頃Bの各ウエスト開口部の縁部23に、幅方向に沿うウエスト縁部弾性部材24が縦方向に間隔を空けて複数本平行にそれぞれ幅方向に伸長した状態で固定されており、このウエスト縁部弾性部材24により、装着者の腰(特に腸骨の上側)に対しておむつのウエスト縁部をしっかりと締め付ける構成となっている。このウエスト縁部弾性伸縮部材24としては、太さ155〜1880dtex、特に940〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には同等のSSカーブを有するもの)の糸ゴムを、1〜5mmの間隔で5〜10本程度、それぞれ伸長率200〜350%、特に250〜300%程度で固定するのが好ましい。
図示形態では、外装シート20にはウエスト縁部弾性部材24以外の弾性部材が設けられていないが、内装体10の固定領域に他の弾性部材を付加したり、内装体10の固定領域以外に幅方向に沿う他の弾性部材を付加したりすることができる。これらの追加の弾性部材(ウエスト縁部弾性部材24含む)としては、合成ゴムや天然ゴムを糸状、紐状、帯状等の細長状に形成したものを用いることができる。また、これらの追加の弾性部材は、図示のウエスト縁部弾性部材24のように、外側層20Bをウエスト開口縁で内面側に折り返してなる折り返し部分20Cの不織布間に伸長状態で挟持固定する他、内側層20Aと外側層20Bとの間等、他の部位に伸長状態で挟持固定することも可能である。
(非伸縮領域)
特徴的には、図1及び図2に示す形態では、右のサイドシール部21及び左のサイドシール部21が外装シート20の素材の溶着により形成されており、このサイドシール部21により、ウエスト開口部の縁部23からレッグ開口縁29まで連続的に延在する縦非伸縮領域31が形成されている。また、前身頃F及び後身頃Bの両方における外装シート20に、右のサイドシール部21の下端部から右のレッグ開口縁29に沿って内装体10の右側縁部まで、及び左のサイドシール部21の下端部から左のレッグ開口縁29に沿って内装体10の左側縁部までそれぞれ連続的に延在する脚周り非伸縮領域32が形成されている。脚周り非伸縮領域32の縦方向の長さd1及び縦非伸縮領域31の幅d2は適宜定めることができるが、脚周り非伸縮領域32の縦方向の長さd1は5〜50mm程度とするのが好ましく、縦非伸縮領域31の幅d2は20mm未満とするのが好ましい。
よって、おむつを履く際に、左右の縦非伸縮領域31のウエスト側の端部を掴んで引き上げると、その力が図9の右図に二点差線で示すように縦非伸縮領域31及び脚周り非伸縮領域32を順に介して内装体10までしっかりと伝わるため、おむつの股間部に対して十分な引き上げ力を加えることができ、おむつを適性位置までより容易に引き上げることができる。また、本形態では、おむつのウエスト縁部がウエスト縁部弾性部材24により装着者の腰(特に腸骨の上側)に対してしっかりと締め付けられる構成となっており、図9の右図に二点差線で示すようにこのウエスト縁部を支えとして、内装体10が縦非伸縮領域31及び脚合わり非伸縮領域を介して吊り下がるようにして支持されるため、装着中のずり落ちも生じ難くなる。そして、図示形態においては、縦非伸縮領域31及び脚周り非伸縮領域32以外の非伸縮領域は、内装体10の固定領域のみであり、それ以外の部分は外装シート20の縦横の伸縮性により、前身頃Fにあっては下腹部の膨らみに対して、また後身頃Bにあっては臀部の膨らみに対してそれぞれ下着のようなつけ心地で柔軟にフィットするようになる。また、外装シート20として伸縮不織布を用いた場合、伸縮不織布が比較的に弱い素材であるため、おむつを履く際に強く引き上げると、外装シート20のレッグ開口部の近傍が縦方向の弾性限界を超えて伸び、最悪の場合破れるおそれがある。しかし、前述のとおり縦方向非伸縮領域及び脚周り非伸縮領域32が設けられていると、伸縮不織布を用いたとしてもこのような問題は発生し難くなり、しかも伸縮不織布の利点は損なわれることがない。
縦非伸縮領域31及び脚周り非伸縮領域32を設ける手法としては、対象領域に非伸縮シート33等の非伸縮部材を固定する手法や、素材の溶融固化を伴う加工(例えばヒートシール、ヒートエンボス、超音波シール等)を例示することができる。非伸縮部材により外装シート20に非伸縮領域を設ける場合、非伸長状態(実質的に伸長していない自然状態)の外装シート20に対して非伸縮部材を貼り付けることにより、非伸縮部材の貼り付け領域が非伸縮領域となる。
非伸縮部材としては、外装シート20のように弾性伸縮する素材ではなければ特に限定されず、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のプラスチックシートや、スパンボンド不織布やエアスルー不織布等の各種非伸縮不織布、非伸縮糸、非伸縮紐等を用いることができ、シート状の場合、通気性のために多数の孔を開けて用いたり、孔を開けずに用いたりすることができる。非伸縮シート33により外装シート20に非伸縮領域を設ける場合、外装シート20が内側層20A及び外側層20Bの二層構造である場合にはその層間に、また一層構造である場合にはその表裏いずれか一方の面に非伸縮シート33を貼り付けることができる。
パンツタイプ使い捨ておむつ1においてはサイドシール部21をヒートシール等の素材融着による手法を採用することが一般的となっており、このようにして形成されるサイドシール部21は伸縮性が消失しているため、図1及び図2に示すようにこれを利用して縦非伸縮領域31を形成すると、外装シート20の伸縮性をより広範囲に残すことができる利点がもたらされる。
また、パンツタイプ使い捨ておむつ1においては、サイドシール部21をメカニカルファスナー(面ファスナー)により接合する構造とし、必要に応じてサイドシール部21を剥離する形態のものもある(図示略)。通常のメカニカルファスナーのフックテープ(オス材)及びループテープ(メス材)は伸縮性を有しない非伸縮部材であるため、これらが固定されたサイドシール部21も伸縮性が消失し、縦非伸縮領域31となる。よって、この場合にも、別途の縦非伸縮領域31を設けずに、外装シート20の伸縮性をより広範囲に残すことができる。
一方、脚周り非伸縮領域32についても素材の溶融固化を伴う加工を用いて形成することもできるが、硬くなるため、装着者の脚に当たる部分に適用するのは好ましくない。よって、脚周り非伸縮領域32については図1及び図2に示すように外装シート20に非伸縮シート33をホットメルト接着剤により貼り付けるのが好ましい。もちろん、図7に示すように、サイドシール部21とは別に、サイドシール部21の近傍に縦非伸縮領域31を形成することもできる。また、図1及び図2に示す形態、及び図7に示す形態では縦非伸縮領域31及び脚周り非伸縮領域32が連続的に延在しているのに対して、図8に示すように、縦非伸縮領域31及び脚周り非伸縮領域32(いずれか一方のみでも良い)を、5〜10mm程度の適宜の間隔(縦非伸縮領域31の場合は縦方向間隔を意味し、脚周り非伸縮領域32の場合は幅方向間隔を意味する)を空けて間欠的に延在させることは本発明に含まれない。
他方、上記例では、前身頃F及び後身頃Bの両方に、脚周り非伸縮領域32及び縦非伸縮領域31が形成されているが、図2に示すように前身頃F及び後身頃Bのいずれか一方(図示例では前身頃F)のみに脚周り非伸縮領域32及び縦非伸縮領域31を形成し、他方についてはサイドシール部及び内装体の固定領域以外の非伸縮領域を形成しない構成とすることも可能である。
本発明は、上記例のようなパンツタイプ使い捨ておむつにおいて利用できるものである。
1…パンツタイプ使い捨ておむつ、10…内装体、11…液透過性表面シート、12…液不透過性裏面側シート、13…吸収体、14…包装シート、15…ギャザーシート、16…ギャザー弾性部材、20…外装シート、20A…内側層、20B…外側層、21…サイドシール部、24…ウエスト縁部弾性部材、29…レッグ開口縁、20C…外装シート折り返し部、31…縦非伸縮領域、32…脚周り非伸縮領域、33…非伸縮シート、F…前身頃、B…後身頃、BS…立体ギャザー。

Claims (4)

  1. 前身頃及び後身頃を形成する外装シートと、この外装シートの内面における股間部を含む領域に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、前記前身頃における外装シートの両側部と後身頃における外装シートの両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、ウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記外装シートは、弾性部材が付加されずとも縦横に弾性伸縮する素材により縦横の伸縮性を有するシートとして形成されており、
    前記前身頃及び後身頃の少なくとも一方における前記外装シートに、
    右のサイドシール部又はその近傍、及び左のサイドシール部又はその近傍のそれぞれにおける、ウエスト開口部の縁部又はその近傍からレッグ開口部の縁又はその近傍まで連続的に延在する、縦非伸縮領域と、
    右の縦非伸縮領域から右のレッグ開口部の縁に沿って前記内装体の右側縁部まで、及び左の縦非伸縮領域から左のレッグ開口部の縁に沿って前記内装体の左側縁部までそれぞれ連続的に延在する脚周り非伸縮領域とが、当該外装シートの前記伸縮性消失した領域であり、
    前記外装シートにおける、前記内装体が固定された領域、前記縦非伸縮領域及び前記脚周り非伸縮領域以外の部分は、前記縦横の伸縮性を有している、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記脚周り非伸縮領域は、非伸縮シートホットメルト接着剤を介して貼り付けられた領域であり、
    前記サイドシール部は、前記外装シートの素材溶着され、かつ当該外装シートの前記伸縮性が消失した部分であり、このサイドシール部が前記縦非伸縮領域を構成しており、このサイドシール部以外に前記縦非伸縮領域を有しない、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記前身頃の外装シートにおけるウエスト開口部の縁部及び後身頃の外装シートにおけるウエスト開口部の縁部に、幅方向に沿うウエスト縁部弾性部材が縦方向に間隔を空けて複数本平行に設けられており、
    前記外装シートにおける前記内装体の固定領域以外には、前記ウエスト縁部弾性部材以外の弾性部材が設けられていない、
    請求項1又は2記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記外装シートは、目付け10〜100g/m2の伸縮不織布からなるものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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