JP7253393B2 - 包装巻回体用化粧箱 - Google Patents
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Description
収容箱は、図示しないが、ポリ塩化ビニリデン系樹脂のラップロールを回転可能に収容する本体箱と、この本体箱に揺動可能に連接されて本体箱の開口部を開閉する蓋とを備えて構成されている。これら本体箱と蓋とは、0.2mm以上1.3mm以下の厚さを有し、表面が滑らかなケント紙の加工によりそれぞれ形成される。
化粧箱は、包装巻回体を搭載可能な底板と、この底板の前部に接続されて包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートと上端部が接触可能な正面板と、底板の後部に接続されて正面板に対向可能な背面板と、この背面板に接続されて底板に対向可能な天井蓋板と、この天井蓋板に接続されて正面板に対向可能な重ね胴板と、底板の側部、正面板の側部、及び背面板の側部が区画する開口を閉塞可能な側板とを含んだダンボール製であり、表面に意匠がフレキソ印刷され、
化粧箱の正面板表面の最大高さRzが高精度のレーザ顕微鏡を用いた非接触方式で測定された場合に0.40μm以上0.55μm以下とされるとともに、化粧箱の正面板表面粗さ三次元の算術平均粗さSaが高精度のレーザ顕微鏡を用いた非接触方式で測定された場合に0.42μm以上0.58μm以下とされ、
化粧箱の正面板上端部と包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートとの動摩擦係数が表面性測定機を使用してJIS K 7125(ISO8295)の規格に準拠して測定された場合に0.227以上0.250以下とされ、化粧箱の正面板上端部と包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートとの静摩擦係数が表面性測定機を使用してJIS K 7125(ISO8295)の規格に準拠して測定された場合に0.204以上0.244以下とされており、
包装巻回体の巻かれたポリ塩化ビニル系樹脂シート同士の密着力は1.45N以上1.55N以下とされ、この密着力は、ポリ塩化ビニル樹脂シートを25cm 2 の大きさに形成し、このポリ塩化ビニル樹脂シートを2.94Nの圧縮応力で60秒間加圧して100mm/minの速度で剥離した場合の最大荷重点を測定する試験により測定されることを特徴としている。
〔実施例〕
先ず、ダンボールにより図3に示すポリマラップ(登録商標)〔信越ポリマー株式会社製:製品名〕用の化粧箱を打ち抜き形成し、この化粧箱の全表面に意匠をフレキソ印刷した後、化粧箱の正面板表面の表面粗さ、具体的には算術平均粗さRa、最大高さRz、算術平均粗さSa、突出山部高さSpkをそれぞれ測定してその測定結果を表1に記載した。
先ず、化粧箱を、ダンボールに意匠がフレキソ印刷されたハイラップ〔リケンファブロ株式会社製:製品名〕用の化粧箱とし、この化粧箱の正面板表面の表面粗さ、具体的には算術平均粗さRa、最大高さRz、算術平均粗さSa、突出山部高さSpkをそれぞれ測定してその測定結果を表1に記載した。正面板表面の表面粗さは、実施例1と同様のレーザ顕微鏡〔オリンパス株式会社製:製品名LEXT OLS‐4000〕を使用して非接触方式で測定した。
包装巻回体は、巻芯の外周面に透明帯形のポリ塩化ビニル樹脂フィルムが100m巻回されたハイラップ〔リケンファブロ株式会社製:製品名〕とした。この包装巻回体の巻回されたポリ塩化ビニル樹脂フィルム同士の密着力は、測定したところ、0.72Nであった。
先ず、化粧箱を、ダンボールに意匠がフレキソ印刷されたダイアラップ(登録商標)〔三菱ケミカル株式会社製:製品名〕用の化粧箱とし、この化粧箱の正面板表面の表面粗さ、具体的には算術平均粗さRa、最大高さRz、算術平均粗さSa、突出山部高さSpkをそれぞれ測定してその測定結果を表1に記載した。正面板表面の表面粗さは、実施例1と同様のレーザ顕微鏡〔オリンパス株式会社製:製品名LEXT OLS‐4000〕を使用して非接触方式で測定した。
包装巻回体は、巻芯の外周面に透明帯形のポリ塩化ビニル樹脂フィルムが100m巻回されたダイアラップ(登録商標)〔三菱ケミカル株式会社製:製品名〕とした。この包装巻回体の巻回されたポリ塩化ビニル樹脂フィルム同士の密着力は、測定したところ、1.46Nであった。
実施例の場合、化粧箱の正面板表面にポリ塩化ビニル樹脂フィルムが密着した。この密着により、化粧箱からポリ塩化ビニル樹脂フィルムを再度引き出す場合、化粧箱の天井蓋板を開けてポリ塩化ビニル樹脂フィルムを引き出す手間を省くことができた。
これに対し、各比較例の場合、化粧箱の表面粗さの最大高さRzと算術平均粗さSa、及び動摩擦係数が本発明の範囲外のため、化粧箱の正面板表面にポリ塩化ビニル樹脂フィルムが密着しないことがあった。
2 底板
3 正面板
4 内フラップ(第一のフラップ)
4A 内フラップ(第二のフラップ)
5 ミシン目(小穴)
5A ミシン目(小穴)
6 背面板
7 天井蓋板
8 重ね胴板
9 胴片
10 ミシン目(小穴)
11 剥離片
12 接着部
14 切り欠き
15 側板
20 包装巻回体
21 巻芯
22 ポリ塩化ビニル系樹脂フィルム(ポリ塩化ビニル系樹脂シート)
30 切断歯(切断部材)
Claims (4)
- 化粧箱に、巻芯に透明のポリ塩化ビニル系樹脂シートが巻かれた包装巻回体を収納し、化粧箱から引き出された包装巻回体のポリ塩化ビニル系樹脂シートを切断部材で切断可能な包装巻回体用化粧箱であって、
化粧箱は、包装巻回体を搭載可能な底板と、この底板の前部に接続されて包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートと上端部が接触可能な正面板と、底板の後部に接続されて正面板に対向可能な背面板と、この背面板に接続されて底板に対向可能な天井蓋板と、この天井蓋板に接続されて正面板に対向可能な重ね胴板と、底板の側部、正面板の側部、及び背面板の側部が区画する開口を閉塞可能な側板とを含んだダンボール製であり、表面に意匠がフレキソ印刷され、
化粧箱の正面板表面の最大高さRzが高精度のレーザ顕微鏡を用いた非接触方式で測定された場合に0.40μm以上0.55μm以下とされるとともに、化粧箱の正面板表面粗さ三次元の算術平均粗さSaが高精度のレーザ顕微鏡を用いた非接触方式で測定された場合に0.42μm以上0.58μm以下とされ、
化粧箱の正面板上端部と包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートとの動摩擦係数が表面性測定機を使用してJIS K 7125(ISO8295)の規格に準拠して測定された場合に0.227以上0.250以下とされ、化粧箱の正面板上端部と包装巻回体から引き出されたポリ塩化ビニル系樹脂シートとの静摩擦係数が表面性測定機を使用してJIS K 7125(ISO8295)の規格に準拠して測定された場合に0.204以上0.244以下とされており、
包装巻回体の巻かれたポリ塩化ビニル系樹脂シート同士の密着力は1.45N以上1.55N以下とされ、この密着力は、ポリ塩化ビニル樹脂シートを25cm 2 の大きさに形成し、このポリ塩化ビニル樹脂シートを2.94Nの圧縮応力で60秒間加圧して100mm/minの速度で剥離した場合の最大荷重点を測定する試験により測定されることを特徴とする包装巻回体用化粧箱。 - 化粧箱の正面板の両側部に、第一のフラップがそれぞれ接続されるとともに、化粧箱の背面板の両側部に、第一のフラップに重なる第二のフラップがそれぞれ接続され、これら複数の第一、第二のフラップの少なくともいずれかに、略連続した接着剤用の小穴が形成されており、化粧箱の底板の両側部には、第一、第二のフラップの少なくともいずれかに接着される側板がそれぞれ接続される請求項1記載の包装巻回体用化粧箱。
- 化粧箱の重ね胴板は、化粧箱の天井蓋板に接続されて化粧箱の正面板に重なる胴片と、この胴片に略連続した複数の小穴を介して接続される剥離片とに分割され、化粧箱の正面板と重ね胴板の剥離片のいずれかに、これらを接着する複数の接着部が形成されており、重ね胴板の剥離片には、複数の接着部のうち、少なくとも一部の接着部の周縁に部分的に沿う切り欠きが形成される請求項1又は2記載の包装巻回体用化粧箱。
- 切断部材は、化粧箱の底板前部に取り付けられる請求項1、2、又は3記載の包装巻回体用化粧箱。
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