JP7253018B1 - 除害装置及びノズルスクレイパ - Google Patents

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Abstract

【課題】縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部とを設けたノズルなどであっても、堆積物の取り残しを無くして綺麗に除去することができる構造にした除害装置及び外除害装置に使用するノズルスクレイパを提供する。【解決手段】縮径部16Bと縮径部16Bよりも後流側に設けられた拡径部16Cとを備え、燃焼室11の天面に接続されて燃焼室11に被処理ガスPGを導入する被処理ガス用ノズル16と、拡径部16C内を上下動可能に設けられ、拡径部16C内に付着した堆積物17を除去して燃焼室11に排出するノズルスクレイパ18Aと、移動範囲の最下位置において、ノズルスクレイパ18Aの下部に付着している堆積物17を除去するヘッドスクレイパ18Bと、を備え、ノズルスクレイパ18Aは、拡径部16Cの内壁に付着した堆積物17を除去する掻き取り部18Gと、移動範囲の最上位置において、縮径部16Bの下端に配置される本体部(張り出し部)18Dと、を設けた。【選択図】図5

Description

本発明は、除害装置及びノズルスクレイパに関するものであり、特に被処理ガス中の有害成分を燃焼室内で燃焼又は熱分解して無害化する除害装置、及び、燃焼室周辺に付着した堆積物を除去するノズルスクレイパに関するものである。
従来、例えば、半導体製造工場では、周知の半導体製造装置のプロセスチャンバから排気される有害成分含有の排気ガスを無害化する手段として、燃焼式の除害装置を使用している(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1で知られる半導体製造装置での除害装置は、有害成分を含有の被処理ガス(排気ガス)を、燃焼室内で燃やして空気(酸素)と反応させることで無害なガスに変えるようにしている。しかし、例えば被処理ガスがシランガス(SiH4)であるような場合、酸化反応の結果、無害な二酸化ケイ素;シリカ(SiH2)が発生する。このシリカは固体・粉末であり、酸化反応によってシリカに変化する際にエネルギーが与えられ、酸化反応を起こす空間である燃焼室の空間を飛散する。つまり、真っ直ぐに落下せずに飛散するので、その多くが燃焼室の壁面、並びに、燃焼室に被処理ガスを導入するためのノズル内及びその近傍に付着し、また時間の経過とともに堆積してしまう。そのため、その堆積物を取り除くのに定期的なメンテナンス(オーバーホール)の実施が必要となる。この燃焼室の内壁面に固着した堆積物と被処理ガス通路内の壁面に固着した堆積物を機械的に除去するためのメンテナンスは、一般的には3ヶ月に一度程度の頻度で実施される。したがって、運用面・費用面を鑑みたときに、メンテナンス時間は短い方がよい。
そこで、被処理ガスを燃焼室に導入するガス導入孔出口付近に堆積した堆積物を機械的に取り除く技術として、特許文献2、特許文献3に記載されるような除去装置が従来から知られている。
特許文献2には、折り畳み可能なL字形状の掻き取りヘッドを有する掻き取り器を被処理ガス通路内に配設している。また、掻き取りヘッドの先端部が燃焼室内の空間まで挿入された際に、燃焼室内でL字状に拡開するようになっている。そして、掻き取りヘッドの先端部が燃焼室内で拡開したら、その拡開した状態で、その先端部と共に掻き取り器を回転させると、燃焼室の開口周囲の内壁面に固着されている堆積物と被処理ガス通路内の壁面に固着されている堆積物を機械的に除去できるようになっている。しかしながら、特許文献2の構成では、開口周囲において、燃焼室の内壁面から突出させた状態で温度センサを配設したい場合には、温度センサが掻き取りヘッドの回転の妨げとなる。
そこで、特許文献3には、掻き取りヘッドが温度センサを避けて回転しながら、燃焼室の内壁面に固着した堆積物を機械的に除去できるようにした構成が開示されている。しかしながら、特許文献3には、燃焼室の内壁面に固着した堆積物を機械的に除去する構成は開示されているが、被処理ガス通路内の壁面に固着した堆積物も同時に除去する構成は開示されていない。
また、被処理ガスを燃焼室に導入するガス導入管(ノズル)は、断面が円形のものと限らず、また、断面が長形、略四角形、長円形で、かつ、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部とを設けた、例えばオリフィス、ベンチュリ管などを使用している場合もある(例えば、特許文献4参照)。
特開2001-349521号公報 特開2009-204289号公報 特開2015-53319号公報 特表2019-520539号公報
しかしながら、被処理ガスを燃焼室に導入するガス導入管(ノズル)として、断面が円形ではなく、断面が長形、略四角形、長円形で、かつ、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部とを設けた、例えばオリフィス、ベンチュリ管などを使用している場合には、拡径部の内壁に付着した堆積物を除去する際に、掻き残しが生じるという問題点があった。
そこで、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部とを設けたノズルなどであっても、堆積物の取り残しを無くして綺麗に除去することができる構造にした除害装置を提供するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1に記載の発明は、有害成分を含む被処理ガスを燃焼室で燃焼または熱分解することにより無害化する除害装置であって、縮径部と前記縮径部よりも後流側に設けられた拡径部とを備え、前記燃焼室の天面に接続されて前記燃焼室に前記被処理ガスを導入するノズルと、前記拡径部内を所定の移動範囲で上下動可能に設けられ、前記拡径部内に付着した堆積物を除去して前記燃焼室に排出するノズルスクレイパと、前記移動範囲の最下位置において、前記ノズルスクレイパの下部に付着している前記堆積物を除去するヘッドスクレイパと、を備え、前記ノズルスクレイパは、前記拡径部の内壁に付着した前記堆積物を除去する掻き取り部と、前記移動範囲の最上位置において、縮径部の下端に配置される張り出し部と、を有している、除害装置を提供する。
この構成によれば、ノズルの内周壁と天面壁に付着した堆積物は、縮径部よりも後流側に設けられた拡径部の中を上下に移動するノズルスクレイパにより、除去されて燃焼室内に排出される。すなわち、拡径部の内周面に付着した堆積物はノズルスクレイパの掻き取り部により掻き落とされて燃焼室内に排出され、拡径部の天面壁に付着した堆積物はノズルスクレイパの張り出し部により燃焼室に排出される。また、ノズルスクレイパの下部に付着した堆積物は、ノズルスクレイパの移動範囲の最下位置において、ヘッドスクレイパにより除去される。これにより、燃焼室側から、ノズルの縮径部よりも後流側に設けられる拡径部の内周壁と天面壁に向って堆積した堆積物は、ノズルスクレイパにより全てが燃焼室内に排出されて処理される。さらに、ノズルスクレイパの下部に付着した堆積物も、最下位置においてヘッドスクレイパにより燃焼室内に排出されて処理できる。したがて、燃焼室側からノズルの拡径部における内周壁と天面壁に向って付着した堆積物は、全てがノズルスクレイパで燃焼室内に排出されて処理される。
また、ノズルスクレイパの移動は上下動であるため、拡径部の断面形状が円形のものに限らず、断面が長形、略四角形、長円形などであっても、拡径部内の堆積物をスムーズに排出処理することができる。また、ノズルスクレイパは、縮径部よりも後流側に設けられた拡径部の中を上下に移動するようにしているので、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部が設けられた形状となる、例えばオリフィス、ベンチュリ管などを使用したノズルにも適用できる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の構成において、前記ノズルスクレイパが停止する待機位置において、前記張り出し部の一部は、前記縮径部の下面を覆っている、除害装置を提供する。
この構成によれば、ノズルスクレイパが待機位置にあるとき、ノズルスクレイパの張り出し部の一部がノズルの縮径部の下面を覆っているので、堆積物の掻き落としの動作を、待機位置からスタートさせると、縮径部の下面の箇所も含めて、拡径部の天面壁に付着した堆積部を燃焼室に一度の動作で排出できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の構成において、前記ヘッドスクレイパは、板状の部材で構成され、前記燃焼室にて前記天面と対向して水平回転可能に配設されている、除害装置を提供する。
この構成によれば、ノズルスクレイパが最下位置に移動しているときに、板材でなるヘッドスクレイパを水平回転させると、ヘッドスクレイパはノズルスクレイパに残存している堆積物を掻き取って燃焼室内に排出し、スムーズに除去できる。
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか1項に記載の構成において、前記ノズルスクレイパと前記ヘッドスクレイパの駆動を制御する制御部をさらに備えている、除害装置を提供する。
この構成によれば、制御部により、ノズルスクレイパとヘッドスクレイパの駆動を、予め決められた手順に従って制御し、スムーズに堆積物を除去することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成において、前記制御部は、前記ノズルスクレイパが前記移動範囲の前記最下位置にあるときに、前記ノズルスクレイパの下部に付着している前記堆積物を除去するように前記ヘッドスクレイパを駆動させる、除害装置を提供する。
この構成によれば、制御部の制御により、ノズルスクレイパが移動範囲の最下位置にあるときに、ノズルスクレイパの下部に付着している堆積物をヘッドスクレイパが除去するように、ヘッドスクレイパを駆動させて、ノズルスクレイパの下部に付着している堆積物をスムーズに除去させることができる。
請求項6に記載の発明は、縮径部と前記縮径部よりも後流側に設けられた拡径部とを備え、燃焼室の天面に接続されて前記燃焼室に有害成分を含む被処理ガスを導入するノズルとを有する、前記被処理ガスを前記燃焼室で燃焼または熱分解することにより無害化する除害装置に用いられるノズルスクレイパであって、前記拡径部内を所定の移動範囲で上下動可能に設けられた前記ノズルスクレイパは、前記拡径部の内壁に付着した堆積物を除去する掻き取り部と、前記移動範囲の最上位置において前記縮径部の下端に配置されて前記拡径部の天面を覆う張り出し部と、を有し、前記拡径部内に付着した堆積物を除去して前記燃焼室に排出するノズルスクレイパを提供する。
この構成によれば、このノズルスクレイパを除害装置に用いることにより、燃焼室に被処理ガスを導入する除害装置におけるノズルの内壁面に付着した堆積物を、簡単に、かつ、短期間で掻き落として除去することができる。
本発明によれば、ノズルの内周壁と天面壁に堆積する堆積物は、縮径部よりも後流側に設けられた拡径部の中を上下に移動するノズルスクレイパの上下の移動により、拡径部の内周面に付着している堆積物はノズルスクレイパの掻き取り部で掻き落とされて燃焼室内に排出され、拡径部の天面壁に付着している堆積物はノズルスクレイパの張り出し部で燃焼室に排出され、さらにノズルスクレイパの下部に付着した堆積物は、ノズルスクレイパの移動範囲の最下位置においてヘッドスクレイパで除去できる。これにより、燃焼室側から、ノズルの縮径部よりも後流側に設けられる拡径部の内周壁と天面壁に付着した堆積物は、全てがノズルスクレイパで燃焼室内に排出して処理できる。また、ノズルスクレイパの下部に付着した堆積物も、ヘッドスクレイパにより燃焼室内に排出して処理できる。
また、ノズルスクレイパの移動は上下動であるため、拡径部の断面形状が円形のものに限らず、断面が長形、略四角形、長円形などであっても、拡径部内の堆積物をスムーズに排出処理することができる。さらに、ノズルスクレイパは、縮径部よりも後流側に設けられた拡径部の中を上下に移動するようにしているので、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部が設けられた形状となる、例えばオリフィス、ベンチュリ管などを使用したノズルにも適用することができる。これにより、メンテナンス時間の短縮が図れ、生産性の向上が期待できる。
本発明の実施形態として示す除害装置の模式図であり、(a)はその機構部の構成を示す図、(b)はその制御部の機能系を示したブロック構成図である。 同上除害装置におけるインレッドヘッドとその周辺構造を燃焼室側から見た平面図である。 図1に示す同上除害装置において、符号(N)で示すノズルとその周辺構造を拡大して示す図で、(a)はその断面図、(b)は(a)のB-B線断面矢視図である。 同上除害装置におけるノズルスクレイパを示し、(a)は燃焼室側から見たそのスクレイパの底面図、(b)は(a)中のA-A線断面矢視図である。 図4に示すノズルに設けたノズルスクレイパの動作を模式的に示す説明図である。 本発明の同上除害装置の効果を説明するための動作説明図である。
本発明は、縮径部と縮径部よりも後流側に拡径部とを設けたノズルなどであっても、堆積物の掻き残しを無くして綺麗に掻き取ることができる構造にした除害装置を提供するという目的を達成するために、有害成分を含む被処理ガスを燃焼室で燃焼または熱分解することにより無害化する除害装置であって、縮径部と前記縮径部よりも後流側に設けられた拡径部とを備え、前記燃焼室の天面に接続されて前記燃焼室に前記被処理ガスを導入するノズルと、前記拡径部内を所定の移動範囲で上下動可能に設けられ、前記拡径部内に付着した堆積物を除去して前記燃焼室に排出するノズルスクレイパと、前記移動範囲の最下位置において、前記ノズルスクレイパの下部に付着している前記堆積物を除去するヘッドスクレイパと、を備え、前記ノズルスクレイパは、前記拡径部の内壁に付着した前記堆積物を除去する掻き取り部と、前記移動範囲の最上位置において、前記縮径部の下端に配置される張り出し部と、を有している、構成にしたことにより実現した。
以下、本発明の実施形態に係る一実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例において、構成要素の数、数値、量、範囲等に言及する場合、特に明示した場合及び原理的に明らかに特定の数に限定される場合を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも構わない。
また、構成要素等の形状、位置関係に言及するときは、特に明示した場合及び原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含む。
また、図面は、特徴を分かり易くするために特徴的な部分を拡大する等して誇張する場合があり、構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。また、断面図では、構成要素の断面構造を分かり易くするために、一部の構成要素のハッチングを省略することがある。
また、以下の説明において、上下や左右等の方向を示す表現は、絶対的なものではなく、本発明の除害装置の各部が描かれている姿勢である場合に適切であるが、その姿勢が変化した場合には姿勢の変化に応じて変更して解釈されるべきものである。また、実施例の説明の全体を通じて同じ要素には同じ符号を付している。
図1は本発明の実施例に係る除害装置10の模式図であり、(a)はその機構部の構成を示す図、(b)はその制御部の機能系を示したブロック構成図である。図2は、図1に示した除害装置10におけるインレッドヘッド23とその周辺構造を燃焼室11側から見た平面図である。図1及び図2に示す除害装置10は、燃焼式除害装置であり、例えば、周知の半導体製造装置のプロセスチャンバから排気される有害成分を含有した排気ガスを除害ガス、すなわち被処理ガスPGとし、その被処理ガスPGを燃焼または熱分解により無害化する手段として使用される、あるいは半導体製造装置以外の装置から排気される有害成分を含有する排気ガスを被処理ガスPGとして同様に無害化する手段として使用される。
このような、半導体製造装置のプロセスチャンバから排気される被処理ガスPGを燃焼分解すると、微粒子ダストとして粉体が発生する。例えば、シランガス(SiH4)やジクロルシラン(SiH2C12)を燃焼分解すると二酸化ケイ素;シリカ(SiO2)が発生し、六フッ化タングステン(WF6)を燃焼分解すると酸化タングステン(W2O3)が発生する。そして、これらの粉体が後述する被処理ガス用のガス通路である被処理ガス用ノズル16のガス導入孔出口16Aや、燃焼室11のインレッドヘッド23のベース部23Aの壁面(燃焼室11の天面)に付着し堆積することで、被処理ガス用ノズル16内に堆積物(生成物)17(図5参照)が発生する。
除害装置10は、上述した有害成分含有の排気ガス、すなわち被処理ガスPGが導入される燃焼室11を備えた除害装置本体12と、無害化に必要な火炎を燃焼室11内に形成するメインバーナー13と、メインバーナー13の点火に必要な種火PLを形成するパイロットバーナー14と、被処理ガスPGを燃焼室11に導入するガス通路としての被処理ガス用ノズル16と、燃焼室11の内壁及びその周辺部分に堆積した上記シリカ(SiO2)等の堆積物17(図5に示す)を除去する堆積物除去手段としてのスクレイパ18と、燃焼室11内の温度を検出する温度センサ19と、装置全体の動作を制御する制御部としての装置コントローラ20等を有している。なお、装置コントローラ20は、例えばコンピュータであり、装置全体の動作を予め決められた手順で操作するプログラムが組み込まれている。
除害装置本体12は、概略円筒状をした第1の筒壁21と第1の筒壁21の外側に設置された同じく概略円筒状をした第2の筒壁22を有している。この第1の筒壁21の上面(天面)と第2の筒壁22の上面(天面)は、共通のインレッドヘッド23により閉じられ、下面(底面)側は底壁15により閉じられ、図示しない排気ポートを通じて、工場設備の排気配管と接続されている。そして、第1の筒壁21の内部空間を燃焼室11として構成し、第1の筒壁21と第2の筒壁22との間の空間部を、可燃性燃料25と空気26が導入されるバーナーガス室24として構成してある。なお、この第1の筒壁21と第2の筒壁22は必ずしも円筒形である必要はない。
燃焼室11内に無害化に必要な火炎を形成するメインバーナー13は、バーナーガス室24の内周に設けられた第1のメインバーナー13Aと、燃焼室11の天壁を構成しているインレッドヘッド23に設けられた第2のメインバーナー13Bと、を有している。
第1の筒壁21と第2の筒壁22の天面を形成しているインレッドヘッド23のベース部23Aは、図2に示すように、第1の筒壁21と第2の筒壁22の筒形形状に合わせて円板状に形成されている。そして、インレッドヘッド23のベース部23Aに、第2のメインバーナー13Bとヘッドスクレイパ18Bと温度センサ19とパイロットバーナー14を取り付けている。
図1に示すように、第1のメインバーナー13Aは、バーナーガス室24を構成する第1の筒壁21に複数個の噴出孔21Aを穿設し、その噴出孔21Aから燃焼室11に向けて可燃性燃料25と空気26の混合気27を噴出し、燃焼可能とする構造になっている。したがって、第2の筒壁22には、バーナーガス室24内に可燃性燃料25を供給する第1の支燃性ガス供給ノズル28と、バーナーガス室24内に空気26を供給する第2の支燃性ガス供給ノズル29が接続されている。
同じく図1に示すように、第2のメインバーナー13Bは、被処理ガスPGを燃焼室11に導入する被処理ガス用のガス通路としてなる被処理ガス用ノズル16を有している。被処理ガス用ノズル16の出口側は、インレッドヘッド23のベース部23A、すなわち燃焼室11の天面にガス導入孔出口16Aとして開口している。なお、被処理ガス用ノズル16の入口側は、被処理ガスPGを排出する図示しない半導体製造装置のプロセスチャンバの出口側に接続されている。このことから、除害装置10では、プロセスチャンバから送り出された被処理ガスPGが、被処理ガス用ノズル16から燃焼室11に導入される。なお、被処理ガス用ノズル16の数は特に限定されず、本実施例では図2に示すように4本であり、この4本の被処理ガス用ノズル16を囲暁している基準円C1に沿って略等間隔で配設している。また、第2のメインバーナー13Bでは、被処理ガス用ノズル16の途中に別の第3の支燃性ガス供給ノズル30を接続し、接続した第3の支燃性ガス供給ノズル30から被処理ガス用ノズル16内に可燃性燃料25と酸素(または空気)26を供給する。そして、被処理ガス用ノズル16のガス導入孔出口16Aから、燃焼室11に向けて可燃性燃料25と酸素(または空気26)の混合気27を噴出し、燃焼可能とする構造になっている。
被処理ガス用ノズル16は、図1の部分拡大断面図として図3にも示している。図3は、図1中に符号(N)で示す被処理ガス用ノズル16とその周辺構造を拡大して示す図であり、(a)はその断面図、(b)は(a)のB-B線断面矢視図である。図1及び図2に図3を加えて、被処理ガス用ノズル16の構造を更に説明すると、被処理ガス用ノズル16は、縮径部16Bを有する第1のノズル部分16Gと、第1のノズル部分16Gの縮径部16Bの後流側に設けられた拡径部16Cを有する第2のノズル部分16Hと、を備えている。
第1のノズル部分16Gとしての縮径部16Bは、プロセスチャンバ側から第2のノズル部分16H側へ進むに従って徐々に開口径が狭まるようにして形成されており、例えばオリフィス管、又は、ベンチュリ管などとして形成されている。縮径部16Bを、オリフィス管、又は、ベンチュリ管等として形成すると、オリフィス部分やベンチュリ部分で流れ不連続で急激な膨張(拡張)により、燃焼のための燃料や酸素とよく混じり合い除害効率が向上する。縮径部16Bのガス導入孔出口16Dは、図3の(a)に示すように縮径部16B側のフランジ16Eとフランジ16Fを介して拡径部16Cと連結固定されている。なお、縮径部16Bのガス導入孔出口16Dは、フランジ16Eを上下に貫通して、拡径部16C内に所定量突出している。また、ガス導入孔出口16Dの形状は、図3の(b)に示すように、長円形に形成されている。
一方、第2のノズル部分16Hとしての拡径部16Cは、一端側(上端側)のフランジ16Fが、縮径部16Bのガス導入孔出口16Dとフランジ16Eを介して密に連結されている。拡径部16Cは、図3の(a)に示すように、縮径部16Bのガス導入孔出口16Dとの間に隙間Sが、全周に亘って作られるようにして、縮径部16Bの外径よりも大きな内径を有して、また図3の(b)に示すように、縮径部16Bと同じ長円形に形成されている。なお、拡径部16Cは、図3の(a)に示すように、一端側(上端側)からガス導入孔出口16Aを設けた下端側まで、同一径での筒型形状にして、断面長円形に形成されている。
パイロットバーナー14は、被処理ガス用ノズル16の近傍に配設されたパイロット用のノズル14Aを有している。ノズル14Aの出口側は、燃焼室11の天面(ベース部23A)に開口されており、そのノズル14Aの出口から燃焼室11に向けて可燃性燃料25と空気(または酸素)26の混合気27を噴出し、燃焼可能とする構造になっている。なお、燃焼室11の天面上に設けられているノズル14Aの位置は、図2に示すように燃焼室11内において4つのガス導入孔出口16Aを囲む基準円C1よりも内側に位置して設けられている。
温度センサ19は、燃焼室11内の温度を測定するものであり、ピン状をなし、一端側が燃焼室11内に突出した状態でインレッドヘッド23に取り付けられている。その温度センサ19が配設されている燃焼室11の天面での位置は、燃焼室11内において4つのガス導入孔出口16Aを囲暁している基準円C1よりも外側で、かつ、基準円C2よりも内側に位置して設けられている。
スクレイパ18は、ノズル(被処理ガス用のガス通路)16内に付着している堆積物17をガス導入孔出口16Aから燃焼室11内に排出除去するノズルスクレイパ18Aと、燃焼室11のベース部(天面)23Aに付着された堆積物17及びノズルスクレイパ18Aの下端に付着して残った堆積物17等を除去するヘッドスクレイパ18Bと、を有している。
ノズルスクレイパ18Aは、被処理ガス用ノズル16の拡径部16C内を、所定の移動範囲で上下方向に水平移動し、その移動時に、拡径部16Cの内周壁面に付着している堆積物17を掻き落として燃焼室11内に排出し、除去するように構成されている。ノズルスクレイパ18Aは、図3及び図4に示すように、本体部18Dの外形が拡径部16Cの内径と略等しく形成され、また、本体部18Dの中心に、平面視で縮径部16Bのガス導入孔出口16Dと略等しい形状をした上下方向に貫通している貫通孔18Cを設けて、環状に形成されている。すなわち、ノズルスクレイパ18Aの中心側には、ノズルスクレイパ18Aが図3の(a)に示す「待機位置」(移動範囲の最上位置)に移動されている状態において、縮径部16Bの下端面を覆う位置まで内側張り出し箇所18Eを全周に亘って形成している。したがって、ノズルスクレイパ18Aの本体部18Dは、図3の(a)に示す「待機位置」に移動されている状態では、拡径部16Cの天面全体を覆う張り出し部として機能する。
また、ノズルスクレイパ18Aにおける本体部18Dの上面には、図3の(a)に示すように上記「待機位置」において、縮径部16Bの下端部の外周と拡径部16Cの内周との間の隙間Sに入り込むことができる突出部18Fが設けられている。一方、ノズルスクレイパ18Aの下面側には、拡径部16Cの内周面に沿う下向きのエッジ状の刃としてなる掻き取り部18Gが設けられている。ノズルスクレイパ18Aにおける突出部18Fは、ノズルスクレイパ18Aが上記「待機位置」に移動したとき、縮径部16Bの下端部の外周と拡径部16Cの内周との間の隙間Sに入り込み、ノズルスクレイパ18Aの本体部18Dの上面の一部(内側張り出し箇所18E)が縮径部16Bの下面に密着するのを許容する。
ノズルスクレイパ18Aの掻き取り部18Gは、外周側先端部分が鋭利な刃状に形成されていて、ノズルスクレイパ18Aが上記「待機位置」から下方向に向かって移動するとき、拡径部16Cの内壁に付着している堆積物17を燃焼室11に向けて掻き落とす。
また、ノズルスクレイパ18Aにおける本体部18Dの上面には、ノズルスクレイパ18Aを被処理ガス用ノズル16の外側から上下方向に移動させるためのロッド31が設けられている。なお、ロッド31の上下方向の移動は、図1の(b)に示す装置コントローラ20により駆動制御される、電動モータ(図示せず)を駆動力とする駆動部20Aの動作で操作される構成になっている。また、ノズルスクレイパ18Aは、ロッド31により最下位置に移動されると、下面側の掻き取り部18Gが堆積物17と共に燃焼室11内に僅かに突出するようになっている。
ヘッドスクレイパ18Bは、板状の部材で形成されており、インレッドヘッド23の略中央を貫通している回転可能な軸33の下端側に、軸33と一体回転可能に取り付けられている。ヘッドスクレイパ18Bは、燃焼室11内において、略水平に、かつ、インレッドヘッド23の下面、すなわち燃焼室11のベース部(天面)23Aを滑るように回転する状態にして取り付けられている。軸33の回転、すなわちヘッドスクレイパ18Bの回転は、装置コントローラ20により駆動制御される電動モータ(図示せず)を駆動力とする駆動部20Bの動作で、自動操作される構成になっている。
図5は除害装置10における被処理ガス用ノズル16内の堆積物17を除去する動作説明図である。そこで、図1から図4に示した除害装置10の動作を、図5の動作説明図を加えて図1から図4と共に説明する。なお、図5では、説明を簡略化するために、被処理ガス用ノズル16及びスクレイパ18等は、更に簡略化し、そして説明に必要な部材だけを模式的に示している。
除害装置10は、装置コントローラ20から装置起動信号が与えられると、図1に示すように、パイロットバーナー14による種火PLが燃焼室11内に形成される。この種火PLは、常にその点火の状態が維持されるように設定してある。
また、第1のメインバーナー13Aに対して第1の支燃性ガス供給ノズル28から可燃性燃料25が供給されるとともに、第2の支燃性ガス供給ノズル29から空気26が供給される。
第1のメインバーナー13Aに対して供給された可燃性燃料25及び支燃性ガス(空気26)は、混合気27となって第1のメインバーナー13Aから燃焼室11に向けて噴出する。そして、噴出した混合気27に対してパイロットバーナー14での種火PLによる引火作用が加わり、燃焼室11内には被処理ガスPGの無害化に必要な火炎が形成される。
なお、燃焼室11への被処理ガスPGの供給は、火炎の形成後に、第3の支燃性ガス供給ノズル30から支燃性ガス(空気または酸素)と共に供給される。そして、この除害装置10では、燃焼室11内において、被処理ガスPGを燃やして空気(酸素)と反応させる酸化反応を起こすことで、有毒ガスを無害なガスに変える。そして、火炎による燃焼または熱分解により無害化した被処理ガスPGは、処理ガスとして、燃焼室11に連通する図示しない出口ポートから除害装置本体12の外へと排出される。
また、反対に、装置コントローラ20から除害装置10に対して燃焼(熱分解)停止の指示信号が与えられると、第1の支燃性ガス供給ノズル28と第2の支燃性ガス供給ノズル29と第3の支燃性ガス供給ノズル30からメインバーナー13(13A、13B)に対する可燃性燃料25及び空気(または酸素)26,27と被処理ガスPG等の供給が各々停止する。すると、燃焼室11内の火炎は自然鎮火する。そして、火炎の自然鎮火によって、燃焼室11内での火炎による被処理ガスPGの燃焼または熱分解も停止する。
そして、燃焼室11内での火炎による被処理ガスPGの燃焼または熱分解が終了したら、装置コントローラ20は定期的あるいは必要に応じてスクレイパ18を駆動させ、ノズル(ガス通路)16内に付着した堆積物17、及び燃焼室11内において被処理ガス用ノズル16の近傍に付着した堆積物17を取り除く操作を行う。堆積物17の取り除き操作では、ノズルスクレイパ18Aとヘッドスクレイパ18Bを操作する。
ノズル(ガス通路)16内に付着して堆積した堆積物17の除去は、装置コントローラ20が駆動部20Aを駆動制御し、その駆動部20Aがノズルスクレイパ18Aを、拡径部16C内で上下方向(ガス通路方向)に所定の移動範囲で往復移動させる。なお、ノズルスクレイパ18Aは、除害装置10の駆動運転中は、装置コントローラ20の制御により、ロッド31を介して図4の(a)及び図5の(A)に示すように、上記「待機位置」に配置されている。そして、本体部18Dが、ガス導入孔出口16Dを設けている縮径部16Bの下面の周縁部分と拡径部16Cの天面を覆っている。
除害装置10の駆動運転に伴い、図5の(b)に示すように、被処理ガス用ノズル16の拡径部16C内に堆積物17が付着し堆積すると、装置コントローラ20はロッド31を介してノズルスクレイパ18Aを、図5の(c)に示すように下方に移動させる。このノズルスクレイパ18Aの下方への移動では、掻き取り部18Gが拡径部16Cの内周面に付着し堆積している堆積物17を掻き取りながら、下方に移動し、掻き取った堆積物17を燃焼室11内に落として排出する。また、同時に本体部(張り出し部)18Dが拡径部16Cの天面部分に付着し堆積している堆積物17を下方に移動させ、ノズルスクレイパ18Aの最下移動位置では、下方に本体部18Dと共に移動させた堆積物17を、同じく図5の(c)に示すように、ガス導入孔出口16Dから燃焼室11内に露出させる。すなわち、本実施例では、図5の(c)に示す位置が最下位置である。
また、装置コントローラ20は、駆動部20Bを介して軸33を回転させて、この軸33と共にヘッドスクレイパ18Bを水平回転させる。ヘッドスクレイパ18Bの水平回転は、燃焼室11内においてインレッドヘッド23のベース部(天面)23A上を滑るようにして回転し、ヘッドスクレイパ18Bが燃焼室11の天面に付着し堆積している堆積物17をそぎ落として除去するとともに、最下位置に移動しているノズルスクレイパ18Aの下端部分に付着している堆積物17をそぎ取り、燃焼室11内に落として排出する。なお、ヘッドスクレイパ18Bの回転の途中で、温度センサ19と出くわしても、ヘッドスクレイパ18Bには接触回避部32を設けているので、その接触回避部32で温度センサ19を逃がし、温度センサ19に干渉することなく、堆積物17の掻き取りを進める。
また、ヘッドスクレイパ18Bによる堆積物17の除去が終了したら、装置コントローラ20は、ヘッドスクレイパ18Bの回転を停止させるとともに、ノズルスクレイパ18Aを、図5の(c)に示す最下位置から図5の(d)に示す最上位置である上記「待機位置」に移動させる。これにより、ノズルスクレイパ18Aによる堆積物17の除去と、ヘッドスクレイパ18Bによる堆積物17の除去の作業が終了する。
また、本実施例による除害装置10におけるノズルスクレイパ18Aでは、ノズルスクレイパ18Aの上記「待機位置」において、本体部(張り出し部)18Dの上面の一部(内側張り出し箇所18E)が縮径部16Bの下面に密着するように張り出し部として形成しているので、ノズルスクレイパ18Aによる掻き落とし時に、拡径部16Cの内面全体に付着し堆積している堆積物17を一度に排出して除去することができる。
これについて更に、図6に示すように、本体部(張り出し部)18Dの上面が縮径部16Bの下面を覆っていない、構造した場合と比較して説明する。図6に示すように、本体部(張り出し部)18Dの上面が縮径部16Bの下面を覆っていない場合では、ノズルスクレイパ18Aが、図6の(a)、(b)の「待機位置」から最下位置に移動された場合、図6の(c)に示すように縮径部16Bのガス導入孔出口16Dを設けている下面に堆積物17の一部(残留堆積物17A)が残る。そして、これはノズルスクレイパ18Aが最下位置から図6の(d)に示す「待機位置」に復帰した後も残っている。これに対して、本実施例の構成の場合では、本体部18Dをノズルスクレイパ18Aの上記「待機位置」において、ノズルスクレイパ18Aの本体部(張り出し部)18Dの上面の一部(内側張り出し箇所18E)が縮径部16Bの下面に密着するように形成しているので、ノズルスクレイパ18Aによる掻き落とし時に、拡径部16Cの内面全体に付着している全ての堆積物17を、取り残すことなく一度に排出して除去することができる。これにより、メンテナンス時間の短縮が図れ、生産性の向上が期待できる。
また、本体部18Dをノズルスクレイパ18Aの上記「待機位置」において、ノズルスクレイパ18Aの本体部(張り出し部)18Dの上面の一部(内側張り出し箇所18E)が縮径部16Bの下面に密着して覆うように形成している。これにより、拡径部16C内で縮径部16Bの下面に向かう堆積物17は、縮径部16Bの下面には付着されず、本体部18Dの上面の一部(内側張り出し箇所18E)に付着し、ガス導入孔出口16Dを設けている縮径部16Bの下面に堆積物17(残留堆積物17A)が直接付着するのを防止できる。
また、本実施例では、ノズルスクレイパ18Aの移動は上下動であるため、拡径部16Cの断面形状が円形のものに限らず、断面が長形、略四角形、長円形などであっても拡径部16C内の堆積物17を燃焼室11内にスムーズに排出して処理することができる。
さらに、ノズルスクレイパ18Aは、縮径部16Bよりも後流側に設けられた拡径部16Cの中を上下に移動するようにしているので、縮径部16Bと縮径部16Bよりも後流側に拡径部16Cとを設けた、例えばオリフィス、ベンチュリ管などを使用した場合にも容易に適用することができる。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変や組み合わせを成すことができ、そして、本発明が該改変や該組み合わせされたものに及ぶことは当然である。
また、本発明は、除害装置10の被処理ガス用ノズル16に限定されず、除害装置10の他の部分で使用される排気ガス配管にも適用することができる。
10 :除害装置
11 :燃焼室
12 :除害装置本体
13 :メインバーナー
13A :第1のメインバーナー
13B :第2のメインバーナー
14 :パイロットバーナー
14A :ノズル
15 :底壁
16 :被処理ガス用ノズル
16A :ガス導入孔出口
16B :縮径部
16C :拡径部
16D :ガス導入孔出口
16E :フランジ
16F :フランジ
16G :第1のノズル部分
16H :第2のノズル部分
17 :堆積物
17A :残留堆積物
18 :スクレイパ
18A :ノズルスクレイパ
18B :ヘッドスクレイパ
18C :貫通孔
18D :本体部(張り出し部)
18E :内側張り出し箇所
18F :突出部
18G :掻き取り部
19 :温度センサ
20 :装置コントローラ(制御部)
20A :駆動部
20B :駆動部
21 :第1の筒壁
21A :噴出孔
22 :第2の筒壁
23 :インレッドヘッド
23A :ベース部
24 :バーナーガス室
25 :可燃性燃料
26 :空気
27 :混合気
28 :第1の支燃性ガス供給ノズル
29 :第2の支燃性ガス供給ノズル
30 :第3の支燃性ガス供給ノズル
31 :ロッド
32 :接触回避部
33 :軸
C1 :基準円
C2 :基準円
PG :被処理ガス
PL :種火
S :隙間

Claims (6)

  1. 有害成分を含む被処理ガスを燃焼室で燃焼または熱分解することにより無害化する除害装置であって、
    縮径部と前記縮径部よりも後流側に設けられた拡径部とを備え、前記燃焼室の天面に接続されて前記燃焼室に前記被処理ガスを導入するノズルと、
    前記拡径部内を所定の移動範囲で上下動可能に設けられ、前記拡径部内に付着した堆積物を除去して前記燃焼室に排出するノズルスクレイパと、
    前記移動範囲の最下位置において、前記ノズルスクレイパの下部に付着している前記堆積物を除去するヘッドスクレイパと、
    を備え、
    前記ノズルスクレイパは、
    前記拡径部の内壁に付着した前記堆積物を除去する掻き取り部と、
    前記移動範囲の最上位置において、前記縮径部の下端に配置される張り出し部と、
    を有している、ことを特徴とする除害装置。
  2. 前記ノズルスクレイパが停止する待機位置において、前記張り出し部の一部は、前記縮径部の下面を覆っている、ことを特徴とする請求項1に記載の除害装置。
  3. 前記ヘッドスクレイパは、板状の部材で構成され、前記燃焼室にて前記天面と対向して水平回転可能に配設されている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の除害装置。
  4. 前記ノズルスクレイパと前記ヘッドスクレイパの駆動を制御する制御部をさらに備えている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の除害装置。
  5. 前記制御部は、前記ノズルスクレイパが前記移動範囲の前記最下位置にあるときに、前記ノズルスクレイパの下部に付着している前記堆積物を除去するように前記ヘッドスクレイパを駆動させる、ことを特徴とする請求項4に記載の除害装置。
  6. 縮径部と前記縮径部よりも後流側に設けられた拡径部とを備え、燃焼室の天面に接続されて前記燃焼室に有害成分を含む被処理ガスを導入するノズルとを有する、前記被処理ガスを前記燃焼室で燃焼または熱分解することにより無害化する除害装置に用いられるノズルスクレイパであって、
    前記拡径部内を所定の移動範囲で上下動可能に設けられた前記ノズルスクレイパは、前記拡径部の内壁に付着した堆積物を除去する掻き取り部と、前記移動範囲の最上位置において前記縮径部の下端に配置されて前記拡径部の天面を覆う張り出し部と、を有し、前記拡径部内に付着した堆積物を除去して前記燃焼室に排出する、ことを特徴とするノズルスクレイパ。
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