JPH11270831A - 排ガス除害装置 - Google Patents

排ガス除害装置

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JPH11270831A
JPH11270831A JP9262998A JP9262998A JPH11270831A JP H11270831 A JPH11270831 A JP H11270831A JP 9262998 A JP9262998 A JP 9262998A JP 9262998 A JP9262998 A JP 9262998A JP H11270831 A JPH11270831 A JP H11270831A
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寿雄 松本
Toshihiko Wakabayashi
敏彦 若林
Kazunobu Shibuya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼筒を内筒と該内筒を覆う外筒の2重構造
とし、内筒内に燃焼ノズルを設けた排ガス除害装置は、
排ガス中に難燃成分が含有されている場合でも、効果的
に排ガスの処理を行うことが可能であるが、排ガス中に
SiH4 が多量に含まれていると、内筒内面にSiO2
粉末が堆積し易いという問題がある。 【解決手段】 本発明の排ガス除害装置は、燃料ガスの
燃焼によって排ガスを燃焼させるための燃焼ノズル4
と、外筒3と内筒2とからなる燃焼筒1とを有し、前記
燃焼ノズル4を燃焼筒1の内筒2内に設けてなる排ガス
除害装置において、内筒2の内壁に沿った長手方向に、
空気を内筒2内に導入するための隙間6等の空気導入手
段を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体製造工程等
において排出される可燃性ガスや有毒性ガス、或いは環
境保護の観点から大気中に排出する際に除去したり濃度
を低減させる必要のあるガス成分等(以下、被除去成分
と呼ぶ。)が含まれる排ガスから被除去成分を燃焼分解
し、排ガスの除害を行うために用いられる排ガス除害装
置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、半導体を製造する際の各種工程で排出される排ガス
中には、半導体材料であるSiH4 等の有害成分が含ま
れており、このような成分を含む排ガスはそのままでは
大気中に排出することができない。そこで従来は、被除
去成分を含む排ガスを大気中に排出するにあたって、例
えば特開昭63−279014号公報等に記載されてい
るような、排ガス流路を中心として同心円状に燃料ガス
流路、助燃ガス流路を環状に配してなるノズルを有する
除害装置によって排ガスを燃焼させて被除去成分を除害
する方法が提案されている。
【0003】半導体製造装置であるCVDからの排ガス
中の被除去成分のうち、SiH4 は燃焼分解によってS
iO2 を生成する。排ガス中のSiH4 の割合が少ない
場合には、SiO2 の生成はそれほど大きな問題とはな
らないが、近年、液晶パネルの基板の大型化が進み、液
晶パネル製造時におけるSiH4 使用量は、これまでの
2〜3倍に増加している。一方、排ガス除害装置は燃焼
効率を向上化し、除害装置設置スペース縮小を目的とし
て小型化されているため、SiH4 使用量の増加と相俟
って、除害装置内におけるSiO2 の粉末濃度は著しく
増加することとなり、除害装置の燃焼筒内におけるSi
2 粉末の堆積量が増加し、燃焼ノズルの排ガス流路や
燃料ガス供給口(火炎の火口)が塞がれてしまう等の虞
があった。
【0004】CVD製造装置は、半導体の成膜プロセス
と、装置のクリーニングプロセスとを繰り返し行ってお
り、装置のクリーニングには一般に、NF3 、C2 6
等の比較的難燃性のガスが用いられているため、これま
では成膜プロセスにおいて排出されるSiH4 等を含む
排ガスと、クリーニングプロセスにおける排ガスとを、
それぞれ別の除害装置に導入して除害処理していた。し
かしながら、上記したように近年の除害装置の小型化、
除害装置の設置スペースの縮小化等の要求度は高く、成
膜プロセスにおける排ガスとクリーニングプロセスにお
ける排ガスを、同一の除害装置によって処理する必要性
が高くなっている。このため排ガス除害装置は、成膜プ
ロセスにおいて排出される排ガス中のSiH4 の燃焼分
解によるSiO2 粉末の堆積を防止するとともに、クリ
ーニングプロセスにおいて排出される排ガス中の難燃性
ガスを効率良く処理することができる性能が要求される
ようになっている。
【0005】このような点に鑑み、本発明者等は排ガス
除害装置の燃焼ノズルの排ガス流路開口端部内側に固定
案内羽根を設けて排ガスを効果的に燃焼処理できるよう
にし、また排ガス流路開口端部に排ガス流によって回転
する自由回転羽根を設け、該自由回転羽根の回転によっ
て燃焼ノズル付近に付着したSiO2 粉末を掻き取るよ
うにするとともに、燃焼ノズルaを図1に示すように複
数の空気取り入れ孔bを有する内筒c内に位置せしめ、
内筒cの外側を外筒dで覆った2重構造とすることによ
り、装置を小型化した場合でも排ガス中の被除去成分の
燃焼効率が高められるとともに、SiO2 粉末の燃焼ノ
ズル付近への付着を防止できることを見出し、先に提案
した(特開平9−269114号)。
【0006】上記した特開平9−269114号の除害
装置を用いた場合、燃焼ノズルa付近へのSiO2 粉末
の付着は効果的に防止でき、燃焼ノズルaの排ガス流路
や燃料ガス供給口が塞がれてしまう等の問題は解消でき
るが、特に近年のSiH4 量の多い排ガスを処理した場
合、内筒cの内壁面へ多量のSiO2 粉末が付着し易い
という問題があり、更に改良が望まれていた。
【0007】本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研
究した結果、燃焼筒の内筒cの内壁面にSiO2 粉末が
付着する大きな原因は、内筒c内の燃焼排ガスの流れが
内筒cの内壁面付近で減少することと、内筒cの内壁付
近における燃焼排ガス温度が、形態不安定なSiO2
晶が生成し易い温度であるためではないかと考えられ
た。本発明者等は、このような知見に基いて上記した排
ガス除害装置の内筒cの内壁にSiO2 粉末が付着する
のを防止するため、更に鋭意研究した結果、内筒cに設
けた空気取り入れ孔bから単に内筒c内に空気を導入す
る代わりに、空気を内筒cの内壁に沿った長手方向に導
入するようにすることにより、上記課題を解決すること
ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の排ガス除害
装置は、燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼させるた
めの燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒とを有
し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてなる排ガ
ス除害装置において、内筒の内壁に沿った長手方向に、
空気を内筒内に導入するための空気導入手段を有するこ
とを特徴とする。
【0009】本発明の排ガス除害装置は、2以上の筒状
部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に
順次重ね合わせて内筒を形成し、且つ上下の筒状部材の
重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材
外面側との間に形成される隙間から、内筒の内壁に沿っ
た長手方向に、空気を内筒内に導入するように構成する
ことができる。この場合、上下の筒状部材の重ね合わせ
部における隙間の内筒内面側における開口部の総面積:
1 と、燃焼筒の排気部開口面積:A2 との間に、A1
/A2 =1.5〜0.5なる関係を有するように構成す
ることが好ましい。
【0010】また本発明の排ガス除害装置は、2以上の
筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上
方に順次重ね合わせて内筒を形成し、上下の筒状部材の
重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材
外面側との間に形成される隙間を、上側の筒状部材の下
端部において封止するとともに、上側の筒状部材の重ね
合わせ部の下端部付近に空気導入穴を設け、該空気導入
穴から導入した空気を上側の筒状部材内面側と下側の筒
状部材外面側との間に形成される隙間を経て、内筒の内
壁に沿った長手方向に導入するように構成することがで
きる。この場合、上下の筒状部材の重ね合わせ部におけ
る上側の筒状部材の下端部付近に設けた空気導入穴の総
面積:A3 と、上側筒状部材内面側と下側筒状部材外面
側との間の重ね合わせ部に形成される隙間の、内筒内面
側における開口部の総面積:A1との間に、A1 /A3
=0.8〜2なる関係を有するように構成することが好
ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】図2、図3は本発明の排ガス除害
装置の一例を示し、図中1は燃焼筒で、該燃焼筒1は、
内筒2と該内筒2を覆う外筒3の2重構造に構成されて
いる。内筒2内には燃焼ノズル4が設けられ、内筒2の
下端部には燃焼ノズル4に二次燃焼用空気を供給するた
めの空気供給口5が設けられている。
【0012】本発明の排ガス除害装置は、内筒2に沿っ
た長手方向に、空気を内筒2内に導入するための空気導
入手段を有することが特徴であり、空気を内筒2の内壁
に沿って導入するために、図2、図3に示す排ガス除害
装置では、内筒2を複数の筒状部材2aによって構成
し、各筒状部材2aを、重ね合わせ部に隙間が形成され
るように上方に順次重ね合わせて内筒2を構成してあ
る。上下の筒状部材2aを重ね合わせるに際し、上側の
筒状部材2aが下側の筒状部材2aを覆うように重ね合
わせて内筒2を構成することにより、上下の筒状部材2
aの重ね合わせ部において、上側の筒状部材2aの内面
側と下側の筒状部材2aの外面側との間に隙間6が形成
され、この隙間6から内筒2の内壁面に沿った長手方向
に空気を導入することができる。
【0013】上記図2、図3に示す排ガス除害装置にお
いて、各筒状部材2aの重ね合わせ部に形成される隙間
6から、内筒2の内壁面の長手方向に沿って内筒2内に
導入される空気は、内筒2内壁にSiO2 粉末が付着す
るのを防止するとともに、排ガス中の被除去成分の燃焼
分解を促進する。本発明において、内筒2の内壁に沿っ
た長手方向に空気を導入することができれば、隙間6の
大きさ、隙間6の数(即ち、内筒2を幾つの筒状部材2
aで構成するか)等に特に制約はないが、SiO2 粉末
の付着を確実に防止するとともに、排ガス中に難燃性の
被除去成分が含まれている場合に、難燃性の被除去成分
の分解率をより高めるために、隙間6の内筒内面側にお
ける開口部6aの総面積:A1 と、燃焼筒1の排気部1
aの開口面積:A2 との間に、A1 /A2 =1.5〜
0.5なる関係が成り立つように隙間6を構成すること
が好ましい。特に、A1 /A2 が略1となるようにする
ことが好ましい。
【0014】燃焼ノズル4には図示しない燃料ガス供給
路と排ガス供給路とが設けられ、燃料ガス供給路から供
給される燃料ガスをノズル先端付近において燃焼させる
ことにより、排ガス供給路から供給される排ガス中の被
除去成分が燃焼分解される。燃料ガス中には予め空気が
混合されているが、排ガス中の被除去成分を効率良く燃
焼させるには、更に火炎の外側から空気を供給する必要
がある。このような空気は内筒2の下端部に設けられた
二次燃焼用空気供給口5から供給され、該空気供給口5
の孔径を調整して空気供給量を最適な燃焼が行えるよう
に調整する。
【0015】図4は、本発明の排ガス除害装置の更に他
の実施例を示す。図4に示す排ガス除害装置は、複数の
筒状部材2aを重ね合わせて内筒2を構成した点におい
ては、前記図2、図3に示した排ガス除害装置と同様で
あるが、上下の筒状部材2aの重ね合わせ部に形成され
る隙間6を、上側の筒状部材2aの下端部7において封
止するとともに、重ね合わせ部において上側の筒状部材
2aの下端部7付近に空気導入穴8が複数設けてある。
この排ガス除害装置では、空気導入穴8から隙間6内に
導入された空気が、内筒2の内壁面の長手方向に沿って
内筒2内に導入されるように構成されている。
【0016】上記図4に示す構造の排ガス除害装置は、
前記図2、図3に示す排ガス除害装置に比べ、内筒2の
内壁面の長手方向に沿って内筒2内に導入する空気量の
調節が比較的容易である利点がある。この除害装置の場
合、空気導入穴8の開口位置が、隙間6の内筒内面側に
おける開口部よりも下方側であれば良いが、空気導入穴
8より導入をより均一な流速で内筒2内に供給するた
め、内筒2内面側における開口部と、空気導入穴8の開
口位置との長さが、隙間6の幅の3〜6倍付近となるよ
うにすることが好ましい。また、内筒2の内壁面へのS
iO2 粉末の付着を確実に防止する上で、空気導入穴8
の総面積:A3 と、隙間6の内筒内面側における開口部
6aの総面積:A1 との間に、A1 /A3 =0.8〜2
なる関係が成り立つように、隙間6と空気導入穴8とを
設けることが好ましい。上記、A1/A3 の値が0.8
未満の場合には導入空気の流れの抵抗が大きくなること
により、また、A1 /A3 の値が2を超える場合には、
内筒2の内壁の長手方向に沿った空気の流れ速度が低下
することにより、内壁面にSiO2 粉末が付着し易くな
る。上記空気導入穴8は、円形に限らず、楕円形、三角
形、四角形等任意の形状に形成することができる。
【0017】尚、上記したように複数の筒状部材2aを
重ね合わせて内筒2を構成する場合、各筒状部材2aの
内壁が、内筒2内における排ガス等の気体の流れ方向と
平行になるように構成することが、内筒2内の気体の流
れに対する内筒2の内壁面の抵抗が少ないため好まし
い。しかしながら、このような構成とするには、上方に
位置する筒状部材2aほど大径のものを用いる必要があ
り、その結果、燃焼筒1の排気部1aの開口面積:A2
が大きくなる。このため、図2、図3に示すような排ガ
ス除害装置では、前記したA1 /A2 の値が1.5〜
0.5となるようにするためには、隙間6の内筒内面側
における開口部6aの総面積:A1 を大きくしなければ
ならず、装置全体の大きさが大きくなるという問題があ
る。
【0018】このような問題を解決するには、図2、図
3に示したように筒状部材2aの一部又は全部を、上端
部側の径が下端部側の径より小さくなるようにし、内筒
2内の気体の流れ方向に対して筒状部材2aの内壁を傾
斜させるように構成することが好ましい。
【0019】本発明の排ガス除害装置は、上記したよう
に複数の筒状部材2aを重ね合わせて内筒2を構成し、
筒状部材2aの重ね合わせ部の隙間6から内筒2aの内
壁面の長手方向に沿って空気を内筒2内に導入しながら
排ガス中の被除去成分を燃焼ノズル4において燃焼させ
て除去するものであるが、内筒2の内壁面の長手方向に
沿って空気を内筒2内に導入し得る構造であれば、内筒
2を複数の筒状部材2aを重ね合わせて構成しなくとも
良い。例えば、内筒2の内壁面の長手方向に開口した空
気供給管を内筒2内に設け、この空気供給管から内筒2
の内壁面の長手方向に沿って空気を導入しながら排ガス
処理を行うようにしても良い。
【0020】燃焼ノズル4において燃焼処理された排ガ
ス中の被除去成分を、更に二次燃焼させる等により、更
なる除害を行う燃焼分解ゾーンBにおいては、内筒2の
内壁に沿った空気の流れがあまり多くなり過ぎると、燃
焼ノズル4において完全に除害され得なかった被除去成
分を含む排ガス(燃焼ガス)を冷却し、被除去成分の分
解効率が低下する。燃焼分解ゾーンBにおいて、被除去
成分の確実な分解が行えるようにするには、内筒2の内
壁に沿って導入される空気量は、排ガスの二次燃焼用と
して内筒2の底部の空気供給口5より導入される空気量
の3〜40倍量が好ましく、またSiO2 粉末の堆積防
止の面から、空気の流速が燃焼筒1の排気部1aと同
様、隙間6の内筒2内の開口部において、5m/秒以
上、特に10m/秒以上の流速となるようにすることが
好ましい。
【0021】本発明が対象とする排ガスとは、可燃性成
分や有毒成分を含むもの、或いは環境保護の観点から大
気中に排出する際に除去したり濃度を低減させる必要の
ある成分等を含む排ガスであり、例えば半導体を製造す
る際の各種の工程において排出される、SiH4 、Si
2 Cl2 、GeH4 、B2 6 、AsH3 、PH3
NF3 、又はC2 6 等を含むガスが挙げられる。
【0022】また、燃焼ノズル4に供給される燃料ガス
としては、水素、メタン、プロパン、ブタン、エチレ
ン、天然ガス、或いはこれらの混合ガスを主燃料とし、
これに必要に応じて空気や酸素富化された空気等を助燃
ガスとして混合したものが用いられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。
【0024】実施例1、比較例1 実施例1としては図2に示す形状の内筒を有する排ガス
除害装置(隙間の内筒内面側における開口部の総面積:
1 =80cm2 、燃焼筒の排気部開口面積:A2 =8
0cm2 、A1 /A2 =1)を、比較例1としては図1
に示す形状の内筒を有する排ガス除害装置(空気取り入
れ孔bの総面積80cm2 )を用い、燃料ガスとしてプ
ロパンを5リットル/分で燃焼ノズルに供給し、燃料ガ
スへの予混合空気比0.7、排気風量4.5m3 /分と
して試験用排ガスの燃焼処理を行った。試験用排ガスと
しては、SiH4 0.5リットル/分、N2 50リット
ル/分で供給して混合したものを用いた。試験用排ガス
を上記の条件で燃焼処理している間、内筒内壁温度を種
々の位置で測定したところ、実施例1の場合にはいずれ
の位置でも200℃以下であったが、比較例1の場合に
は内筒内壁面の温度が約700℃にも達する箇所があっ
た。
【0025】内筒の内壁へのSiO2 粉末の堆積量の時
間変化を測定した結果を図5に示す。図5において、◎
は実施例1の場合を、△は比較例1の場合を示す。
【0026】SiO2 粉末が堆積し易い変態温度は20
0〜800℃と言われているが、実施例1の結果からも
明らかなように、内筒内壁の長手方向に沿って空気を導
入する本発明の場合、内壁に沿った空気の流れによって
SiO2 粉末が飛ばされる効果とともに、空気によって
内壁面が冷却されることにより内壁面温度がSiO2
変態温度以下となることも、SiO2 粉末の内筒内壁面
への堆積を効果的に防止し得る理由ではないかと考えら
れる。
【0027】実施例2 図4に示す形状の内筒を有する排ガス除害装置(上側筒
状部材内面側と下側筒状部材外面側との間の重ね合わせ
部に形成される隙間の、内筒内面側における開口部の総
面積:A1 =80cm2 、上側の筒状部材の下端部付近
に設けた空気導入穴の総面積:A3 =80cm2 、A1
/A3 =1)を用い、燃料ガスとしてプロパンを5リッ
トル/分で燃焼ノズルに供給し、燃料ガスへの予混合空
気比0.7、排気風量4.5m3 /分として試験用排ガ
スの燃焼処理を行った。試験用排ガスとしては、SiH
4 0.5リットル/分、N2 50リットル/分で供給し
て混合したものを用いた。試験用排ガスを上記の条件で
燃焼処理している間、内筒内壁温度を種々の位置で測定
したところ、実施例2の場合にはいずれの位置でも20
0℃以下であった。内筒の内壁へのSiO2 粉末の堆積
量の時間変化を測定した結果を図5に示す(図5中、○
が実施例2の結果を示す。)。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように本発明の排ガス除害
装置は、内筒の内壁に沿った長手方向に、空気を内筒内
に導入するための空気導入手段を設け、この空気導入手
段より空気を内筒内に導入しながら排ガスを処理するよ
うに構成したため、難燃成分を含む排ガスも効果的に燃
焼処理することができるとともに、多量のSiH4 を含
む排ガスを処理した場合でも、内筒内にSiH4 の燃焼
分解によって生じたSiO2 粉末が堆積するのを効果的
に防止できる。また本発明の排ガス除害装置は、装置を
小型化した場合でも、効果的に排ガスの除害を行うこと
ができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の排ガス除害装置の一例を示す要部縦断面
略図である。
【図2】本発明の排ガス除害装置の一例を示す要部断面
略図である。
【図3】本発明の排ガス除害装置の他の例を示す要部断
面略図である。
【図4】本発明の排ガス除害装置の更に異なる例を示す
要部断面略図である。
【図5】内筒内壁面へのSiO2 付着量と処理時間との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃焼筒 2 内筒 2a 筒状部材 3 外筒 4 燃焼ノズル 6 隙間 8 空気導入穴

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼さ
    せるための燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒
    とを有し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてな
    る排ガス除害装置において、内筒の内壁に沿った長手方
    向に、空気を内筒内に導入するための空気導入手段を有
    することを特徴とする排ガス除害装置。
  2. 【請求項2】 2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙
    間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形
    成し、且つ上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状
    部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される
    隙間から、内筒の内壁に沿った長手方向に、空気を内筒
    内に導入するようにしたことを特徴とする請求項1記載
    の排ガス除害装置。
  3. 【請求項3】 上下の筒状部材の重ね合わせ部における
    隙間の内筒内面側における開口部の総面積:A1 と、燃
    焼筒の排気部開口面積:A2 との間に、A1/A2
    1.5〜0.5なる関係を有することを特徴とする請求
    項2記載の排ガス除害装置。
  4. 【請求項4】 2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙
    間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形
    成し、上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材
    内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間
    を、上側の筒状部材の下端部において封止するととも
    に、上側の筒状部材の重ね合わせ部の下端部付近に空気
    導入穴を設け、該空気導入穴から導入した空気を上側の
    筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成さ
    れる隙間を経て、内筒の内壁に沿った長手方向に導入す
    るようにしたことを特徴とする請求項1記載の排ガス除
    害装置。
  5. 【請求項5】 上下の筒状部材の重ね合わせ部における
    上側の筒状部材の下端部付近に設けた空気導入穴の総面
    積:A3 と、上側筒状部材内面側と下側筒状部材外面側
    との間の重ね合わせ部に形成される隙間の、内筒内面側
    における開口部の総面積:A1 との間に、A1 /A3
    0.8〜2なる関係を有することを特徴とする請求項4
    記載の排ガス除害装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001280629A (ja) * 2000-03-31 2001-10-10 Taiyo Toyo Sanso Co Ltd 燃焼式排ガス処理装置及び燃焼式排ガス処理方法
JP2001355820A (ja) * 2000-06-12 2001-12-26 Sumitomo Seika Chem Co Ltd 排ガスの処理方法および処理装置

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