JP3993686B2 - 排ガス除害装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造工程等において排出される可燃性ガスや有毒性ガス、或いは環境保護の観点から大気中に排出する際に除去したり濃度を低減させる必要のあるガス成分等(以下、被除去成分と呼ぶ。)が含まれる排ガスから被除去成分を燃焼分解し、排ガスの除害を行うために用いられる排ガス除害装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば、半導体を製造する際の各種工程で排出される排ガス中には、半導体材料であるSiH4 等の有害成分が含まれており、このような成分を含む排ガスはそのままでは大気中に排出することができない。そこで従来は、被除去成分を含む排ガスを大気中に排出するにあたって、例えば特開昭63−279014号公報等に記載されているような、排ガス流路を中心として同心円状に燃料ガス流路、助燃ガス流路を環状に配してなるノズルを有する除害装置によって排ガスを燃焼させて被除去成分を除害する方法が提案されている。
【0003】
半導体製造装置であるCVDからの排ガス中の被除去成分のうち、SiH4 は燃焼分解によってSiO2 を生成する。排ガス中のSiH4 の割合が少ない場合には、SiO2 の生成はそれほど大きな問題とはならないが、近年、液晶パネルの基板の大型化が進み、液晶パネル製造時におけるSiH4 使用量は、これまでの2〜3倍に増加している。一方、排ガス除害装置は燃焼効率を向上化し、除害装置設置スペース縮小を目的として小型化されているため、SiH4 使用量の増加と相俟って、除害装置内におけるSiO2 の粉末濃度は著しく増加することとなり、除害装置の燃焼筒内におけるSiO2 粉末の堆積量が増加し、燃焼ノズルの排ガス流路や燃料ガス供給口(火炎の火口)が塞がれてしまう等の虞があった。
【0004】
CVD製造装置は、半導体の成膜プロセスと、装置のクリーニングプロセスとを繰り返し行っており、装置のクリーニングには一般に、NF3 、C2 6 等の比較的難燃性のガスが用いられているため、これまでは成膜プロセスにおいて排出されるSiH4 等を含む排ガスと、クリーニングプロセスにおける排ガスとを、それぞれ別の除害装置に導入して除害処理していた。しかしながら、上記したように近年の除害装置の小型化、除害装置の設置スペースの縮小化等の要求度は高く、成膜プロセスにおける排ガスとクリーニングプロセスにおける排ガスを、同一の除害装置によって処理する必要性が高くなっている。このため排ガス除害装置は、成膜プロセスにおいて排出される排ガス中のSiH4 の燃焼分解によるSiO2 粉末の堆積を防止するとともに、クリーニングプロセスにおいて排出される排ガス中の難燃性ガスを効率良く処理することができる性能が要求されるようになっている。
【0005】
このような点に鑑み、本発明者等は排ガス除害装置の燃焼ノズルの排ガス流路開口端部内側に固定案内羽根を設けて排ガスを効果的に燃焼処理できるようにし、また排ガス流路開口端部に排ガス流によって回転する自由回転羽根を設け、該自由回転羽根の回転によって燃焼ノズル付近に付着したSiO2 粉末を掻き取るようにするとともに、燃焼ノズルaを図1に示すように複数の空気取り入れ孔bを有する内筒c内に位置せしめ、内筒cの外側を外筒dで覆った2重構造とすることにより、装置を小型化した場合でも排ガス中の被除去成分の燃焼効率が高められるとともに、SiO2 粉末の燃焼ノズル付近への付着を防止できることを見出し、先に提案した(特開平9−269114号)。
【0006】
上記した特開平9−269114号の除害装置を用いた場合、燃焼ノズルa付近へのSiO2 粉末の付着は効果的に防止でき、燃焼ノズルaの排ガス流路や燃料ガス供給口が塞がれてしまう等の問題は解消できるが、特に近年のSiH4 量の多い排ガスを処理した場合、内筒cの内壁面へ多量のSiO2 粉末が付着し易いという問題があり、更に改良が望まれていた。
【0007】
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、燃焼筒の内筒cの内壁面にSiO2 粉末が付着する大きな原因は、内筒c内の燃焼排ガスの流れが内筒cの内壁面付近で減少することと、内筒cの内壁付近における燃焼排ガス温度が、形態不安定なSiO2 結晶が生成し易い温度であるためではないかと考えられた。本発明者等は、このような知見に基いて上記した排ガス除害装置の内筒cの内壁にSiO2 粉末が付着するのを防止するため、更に鋭意研究した結果、内筒cに設けた空気取り入れ孔bから単に内筒c内に空気を導入する代わりに、空気を内筒cの内壁に沿った長手方向に導入するようにすることにより、上記課題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明の排ガス除害装置は、燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼させるための燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒とを有し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてなる排ガス除害装置において、2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形成し、且つ上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を、内筒の内壁に沿った長手方向に、空気を内筒内に導入するための空気導入手段として有することを特徴とする。
【0009】
本発明の排ガス除害装置は、上下の筒状部材の重ね合わせ部における隙間の内筒内面側における開口部の総面積:A1と、燃焼筒の排気部開口面積:Aとの間に、A1/A=1.5〜0.5なる関係を有するように構成することが好ましい。
【0010】
また本発明の排ガス除害装置は、燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼させるための燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒とを有し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてなる排ガス除害装置において、2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形成し、上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を、上側の筒状部材の下端部において封止するとともに、上側の筒状部材の重ね合わせ部の下端部付近に空気導入穴を設け、該空気導入穴から導入した空気を上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を経て、内筒の内壁に沿った長手方向に導入するように構成することができる。この場合、上下の筒状部材の重ね合わせ部における上側の筒状部材の下端部付近に設けた空気導入穴の総面積:A3 と、上側筒状部材内面側と下側筒状部材外面側との間の重ね合わせ部に形成される隙間の、内筒内面側における開口部の総面積:A1との間に、A1/A3=0.8〜2なる関係を有するように構成することが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図2、図3は本発明の排ガス除害装置の一例を示し、図中1は燃焼筒で、該燃焼筒1は、内筒2と該内筒2を覆う外筒3の2重構造に構成されている。内筒2内には燃焼ノズル4が設けられ、内筒2の下端部には燃焼ノズル4に二次燃焼用空気を供給するための空気供給口5が設けられている。
【0012】
本発明の排ガス除害装置は、内筒2に沿った長手方向に、空気を内筒2内に導入するための空気導入手段を有することが特徴であり、空気を内筒2の内壁に沿って導入するために、図2、図3に示す排ガス除害装置では、内筒2を複数の筒状部材2aによって構成し、各筒状部材2aを、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒2を構成してある。上下の筒状部材2aを重ね合わせるに際し、上側の筒状部材2aが下側の筒状部材2aを覆うように重ね合わせて内筒2を構成することにより、上下の筒状部材2aの重ね合わせ部において、上側の筒状部材2aの内面側と下側の筒状部材2aの外面側との間に隙間6が形成され、この隙間6から内筒2の内壁面に沿った長手方向に空気を導入することができる。
【0013】
上記図2、図3に示す排ガス除害装置において、各筒状部材2aの重ね合わせ部に形成される隙間6から、内筒2の内壁面の長手方向に沿って内筒2内に導入される空気は、内筒2内壁にSiO2 粉末が付着するのを防止するとともに、排ガス中の被除去成分の燃焼分解を促進する。本発明において、内筒2の内壁に沿った長手方向に空気を導入することができれば、隙間6の大きさ、隙間6の数(即ち、内筒2を幾つの筒状部材2aで構成するか)等に特に制約はないが、SiO2 粉末の付着を確実に防止するとともに、排ガス中に難燃性の被除去成分が含まれている場合に、難燃性の被除去成分の分解率をより高めるために、隙間6の内筒内面側における開口部6aの総面積:A1 と、燃焼筒1の排気部1aの開口面積:A2 との間に、A1 /A2 =1.5〜0.5なる関係が成り立つように隙間6を構成することが好ましい。特に、A1 /A2 が略1となるようにすることが好ましい。
【0014】
燃焼ノズル4には図示しない燃料ガス供給路と排ガス供給路とが設けられ、燃料ガス供給路から供給される燃料ガスをノズル先端付近において燃焼させることにより、排ガス供給路から供給される排ガス中の被除去成分が燃焼分解される。燃料ガス中には予め空気が混合されているが、排ガス中の被除去成分を効率良く燃焼させるには、更に火炎の外側から空気を供給する必要がある。このような空気は内筒2の下端部に設けられた二次燃焼用空気供給口5から供給され、該空気供給口5の孔径を調整して空気供給量を最適な燃焼が行えるように調整する。
【0015】
図4は、本発明の排ガス除害装置の更に他の実施例を示す。図4に示す排ガス除害装置は、複数の筒状部材2aを重ね合わせて内筒2を構成した点においては、前記図2、図3に示した排ガス除害装置と同様であるが、上下の筒状部材2aの重ね合わせ部に形成される隙間6を、上側の筒状部材2aの下端部7において封止するとともに、重ね合わせ部において上側の筒状部材2aの下端部7付近に空気導入穴8が複数設けてある。この排ガス除害装置では、空気導入穴8から隙間6内に導入された空気が、内筒2の内壁面の長手方向に沿って内筒2内に導入されるように構成されている。
【0016】
上記図4に示す構造の排ガス除害装置は、前記図2、図3に示す排ガス除害装置に比べ、内筒2の内壁面の長手方向に沿って内筒2内に導入する空気量の調節が比較的容易である利点がある。この除害装置の場合、空気導入穴8の開口位置が、隙間6の内筒内面側における開口部よりも下方側であれば良いが、空気導入穴8より導入をより均一な流速で内筒2内に供給するため、内筒2内面側における開口部と、空気導入穴8の開口位置との長さが、隙間6の幅の3〜6倍付近となるようにすることが好ましい。また、内筒2の内壁面へのSiO2 粉末の付着を確実に防止する上で、空気導入穴8の総面積:A3 と、隙間6の内筒内面側における開口部6aの総面積:A1 との間に、A1 /A3 =0.8〜2なる関係が成り立つように、隙間6と空気導入穴8とを設けることが好ましい。上記、A1 /A3 の値が0.8未満の場合には導入空気の流れの抵抗が大きくなることにより、また、A1 /A3 の値が2を超える場合には、内筒2の内壁の長手方向に沿った空気の流れ速度が低下することにより、内壁面にSiO2 粉末が付着し易くなる。上記空気導入穴8は、円形に限らず、楕円形、三角形、四角形等任意の形状に形成することができる。
【0017】
尚、上記したように複数の筒状部材2aを重ね合わせて内筒2を構成する場合、各筒状部材2aの内壁が、内筒2内における排ガス等の気体の流れ方向と平行になるように構成することが、内筒2内の気体の流れに対する内筒2の内壁面の抵抗が少ないため好ましい。しかしながら、このような構成とするには、上方に位置する筒状部材2aほど大径のものを用いる必要があり、その結果、燃焼筒1の排気部1aの開口面積:A2 が大きくなる。このため、図2、図3に示すような排ガス除害装置では、前記したA1 /A2 の値が1.5〜0.5となるようにするためには、隙間6の内筒内面側における開口部6aの総面積:A1 を大きくしなければならず、装置全体の大きさが大きくなるという問題がある。
【0018】
このような問題を解決するには、図2、図3に示したように筒状部材2aの一部又は全部を、上端部側の径が下端部側の径より小さくなるようにし、内筒2内の気体の流れ方向に対して筒状部材2aの内壁を傾斜させるように構成することが好ましい。
【0019】
本発明の排ガス除害装置は、上記したように複数の筒状部材2aを重ね合わせて内筒2を構成し、筒状部材2aの重ね合わせ部の隙間6から内筒2aの内壁面の長手方向に沿って空気を内筒2内に導入しながら排ガス中の被除去成分を燃焼ノズル4において燃焼させて除去するものであるが、内筒2の内壁面の長手方向に沿って空気を内筒2内に導入し得る構造であれば、内筒2を複数の筒状部材2aを重ね合わせて構成しなくとも良い。例えば、内筒2の内壁面の長手方向に開口した空気供給管を内筒2内に設け、この空気供給管から内筒2の内壁面の長手方向に沿って空気を導入しながら排ガス処理を行うようにしても良い。
【0020】
燃焼ノズル4において燃焼処理された排ガス中の被除去成分を、更に二次燃焼させる等により、更なる除害を行う燃焼分解ゾーンBにおいては、内筒2の内壁に沿った空気の流れがあまり多くなり過ぎると、燃焼ノズル4において完全に除害され得なかった被除去成分を含む排ガス(燃焼ガス)を冷却し、被除去成分の分解効率が低下する。燃焼分解ゾーンBにおいて、被除去成分の確実な分解が行えるようにするには、内筒2の内壁に沿って導入される空気量は、排ガスの二次燃焼用として内筒2の底部の空気供給口5より導入される空気量の3〜40倍量が好ましく、またSiO2 粉末の堆積防止の面から、空気の流速が燃焼筒1の排気部1aと同様、隙間6の内筒2内の開口部において、5m/秒以上、特に10m/秒以上の流速となるようにすることが好ましい。
【0021】
本発明が対象とする排ガスとは、可燃性成分や有毒成分を含むもの、或いは環境保護の観点から大気中に排出する際に除去したり濃度を低減させる必要のある成分等を含む排ガスであり、例えば半導体を製造する際の各種の工程において排出される、SiH4 、SiH2 Cl2 、GeH4 、B2 6 、AsH3 、PH3 、NF3 、又はC2 6 等を含むガスが挙げられる。
【0022】
また、燃焼ノズル4に供給される燃料ガスとしては、水素、メタン、プロパン、ブタン、エチレン、天然ガス、或いはこれらの混合ガスを主燃料とし、これに必要に応じて空気や酸素富化された空気等を助燃ガスとして混合したものが用いられる。
【0023】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
【0024】
実施例1、比較例1
実施例1としては図2に示す形状の内筒を有する排ガス除害装置(隙間の内筒内面側における開口部の総面積:A1 =80cm2 、燃焼筒の排気部開口面積:A2 =80cm2 、A1 /A2 =1)を、比較例1としては図1に示す形状の内筒を有する排ガス除害装置(空気取り入れ孔bの総面積80cm2 )を用い、燃料ガスとしてプロパンを5リットル/分で燃焼ノズルに供給し、燃料ガスへの予混合空気比0.7、排気風量4.5m3 /分として試験用排ガスの燃焼処理を行った。試験用排ガスとしては、SiH4 0.5リットル/分、N2 50リットル/分で供給して混合したものを用いた。試験用排ガスを上記の条件で燃焼処理している間、内筒内壁温度を種々の位置で測定したところ、実施例1の場合にはいずれの位置でも200℃以下であったが、比較例1の場合には内筒内壁面の温度が約700℃にも達する箇所があった。
【0025】
内筒の内壁へのSiO2 粉末の堆積量の時間変化を測定した結果を図5に示す。図5において、◎は実施例1の場合を、△は比較例1の場合を示す。
【0026】
SiO2 粉末が堆積し易い変態温度は200〜800℃と言われているが、実施例1の結果からも明らかなように、内筒内壁の長手方向に沿って空気を導入する本発明の場合、内壁に沿った空気の流れによってSiO2 粉末が飛ばされる効果とともに、空気によって内壁面が冷却されることにより内壁面温度がSiO2 の変態温度以下となることも、SiO2 粉末の内筒内壁面への堆積を効果的に防止し得る理由ではないかと考えられる。
【0027】
実施例2
図4に示す形状の内筒を有する排ガス除害装置(上側筒状部材内面側と下側筒状部材外面側との間の重ね合わせ部に形成される隙間の、内筒内面側における開口部の総面積:A1 =80cm2 、上側の筒状部材の下端部付近に設けた空気導入穴の総面積:A3 =80cm2 、A1 /A3 =1)を用い、燃料ガスとしてプロパンを5リットル/分で燃焼ノズルに供給し、燃料ガスへの予混合空気比0.7、排気風量4.5m3 /分として試験用排ガスの燃焼処理を行った。試験用排ガスとしては、SiH4 0.5リットル/分、N2 50リットル/分で供給して混合したものを用いた。試験用排ガスを上記の条件で燃焼処理している間、内筒内壁温度を種々の位置で測定したところ、実施例2の場合にはいずれの位置でも200℃以下であった。内筒の内壁へのSiO2 粉末の堆積量の時間変化を測定した結果を図5に示す(図5中、○が実施例2の結果を示す。)。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の排ガス除害装置は、2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形成し、上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間から内筒の内壁に沿った長手方向に、空気を内筒内に導入するか、上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を、上側の筒状部材の下端部において封止するとともに、上側の筒状部材の重ね合わせ部の下端部付近に空気導入穴を設け、該空気導入穴から導入した空気を上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を経て、内筒の内壁に沿った長手方向に導入しながら排ガスを処理するように構成したため、難燃成分を含む排ガスも効果的に燃焼処理することができるとともに、多量のSiH4を含む排ガスを処理した場合でも、内筒内にSiHの燃焼分解によって生じたSiO粉末が堆積するのを効果的に防止できる。また本発明の排ガス除害装置は、装置を小型化した場合でも、効果的に排ガスの除害を行うことができる等の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の排ガス除害装置の一例を示す要部縦断面略図である。
【図2】本発明の排ガス除害装置の一例を示す要部断面略図である。
【図3】本発明の排ガス除害装置の他の例を示す要部断面略図である。
【図4】本発明の排ガス除害装置の更に異なる例を示す要部断面略図である。
【図5】内筒内壁面へのSiO2 付着量と処理時間との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃焼筒
2 内筒
2a 筒状部材
3 外筒
4 燃焼ノズル
6 隙間
8 空気導入穴

Claims (4)

  1. 燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼させるための燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒とを有し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてなる排ガス除害装置において、2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形成し、且つ上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を、内筒の内壁に沿った長手方向に、空気を内筒内に導入するための空気導入手段として有することを特徴とする排ガス除害装置。
  2. 上下の筒状部材の重ね合わせ部における隙間の内筒内面側における開口部の総面積:A1と、燃焼筒の排気部開口面積:Aとの間に、A1/A=1.5〜0.5なる関係を有することを特徴とする請求項記載の排ガス除害装置。
  3. 燃料ガスの燃焼によって排ガスを燃焼させるための燃焼ノズルと、外筒と内筒とからなる燃焼筒とを有し、前記燃焼ノズルを燃焼筒の内筒内に設けてなる排ガス除害装置において、2以上の筒状部材を、重ね合わせ部に隙間が形成されるように上方に順次重ね合わせて内筒を形成し、上下の筒状部材の重ね合わせ部の上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を、上側の筒状部材の下端部において封止するとともに、上側の筒状部材の重ね合わせ部の下端部付近に空気導入穴を設け、該空気導入穴から導入した空気を上側の筒状部材内面側と下側の筒状部材外面側との間に形成される隙間を経て、内筒の内壁に沿った長手方向に導入するようにしたことを特徴とする排ガス除害装置。
  4. 上下の筒状部材の重ね合わせ部における上側の筒状部材の下端部付近に設けた空気導入穴の総面積:Aと、上側筒状部材内面側と下側筒状部材外面側との間の重ね合わせ部に形成される隙間の、内筒内面側における開口部の総面積:A1との間に、A/A=0.8〜2なる関係を有することを特徴とする請求項記載の排ガス除害装置。
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