JP7250545B2 - 食品検査装置 - Google Patents

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Description

本開示は、食品検査装置に関する。
搬送手段上で搬送される検査対象物に混在する異物を、特定の画像に基づいて検出する食品検査装置が知られている。
国際特許公開第2018/038123号パンフレット
しかしながら、上述のような従来技術では、検査対象物の内部に含まれる異物を検出することが難しい。
1つの側面では、一の態様として、液体部と固形部とが混合する検査対象物を、厚みを有するように搬送する搬送部と、
前記搬送部上の前記検査対象物に向けて複数の波長を含む光を照射する光照射部と、
前記光照射部により光が照射された領域を撮像し、前記複数の波長に係る光に基づく複数の画像を取得する画像取得部と、
前記複数の画像に基づいて、厚み方向で前記検査対象物の表面よりも内側に含まれうる異物を検出する食品検査処理部とを含む、食品検査装置が提供される。
一実施形態に係る食品検査装置を示す概略図である。 処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 処理装置の機能の一例を示す図である。 搬送部上の固液混合物を断面視で模式的に示す図である。 食品検査装置の概略的な側面図である。 搬送方向に視た搬送部の概略図である。 液投入部の3面図である。
以下、添付図面を参照しながら各実施形態について詳細に説明する。
<食品検査装置の全体構成>
図1は、一実施形態に係る食品検査装置1を示す概略図である。
食品検査装置1は、異物Fnの混在がないことを確認したい固液混合物A(検査対象物)から、異物Fnをインラインで識別する装置である。
固液混合物Aは、液体部と固形部とが混合する食品であり、例えばジャム製造時の素材(野菜や果実を加工したソース)である。なお、固液混合物Aは、液体部と固形部とが混合する物体であれば任意であり、他の素材であってよいし、食用でなくてもよい。以下では、一例として、固液混合物Aは、イチゴやブルーベリー等のような果物のジャム製造時に用いる素材であるとする。この場合、固液混合物Aは、果肉からなる固形部と、果汁等からなる液体部とが混合されたものである。なお、本明細書において、固形部とは、液体よりも粘度が有意に高い粘凋物等を含んでよい。
異物Fnは、最終の製品(固液混合物Aから製造される製品)に混入することが望ましくない又は混入を防止すべき物体である。異物Fnは、例えばゴミや毛髪等のような、不要な物体である。また、本実施形態では、固液混合物Aは、ジャム製造時の素材であるので、異物Fnは、ヘタ(例えばイチゴのヘタ)などを含んでよい。
食品検査装置1は、図1に概略的に示すように、搬送部2と、光照射部3と、画像取得部4と、異物除去部5と、処理装置60と、を備える。
搬送部2は、固液混合物Aを上流工程から検査部Cでの検査工程を経て下流工程へ搬送するもので、ベルトを含むベルトコンベアなどから構成されている。搬送部2は、1.5m/分から15m/分程度の搬送速度で固液混合物Aを搬送する。この場合、固液混合物Aは、厚みを有する態様で搬送される連続体である。搬送部2上での固液混合物Aの厚みは、搬送部2の搬送速度により調整可能である。本実施形態では、搬送部2上での固液混合物Aの厚みは、液体部の厚みで約1cm程度になるように調整される。搬送部2の構造の一例の詳細は、後述する。
検査部Cは、搬送部2の上方に配置される。検査部Cは、光照射部3と、画像取得部4と、処理装置60と、を含む。検査部Cは、異物Fnの混在がないことを確認したい搬送中の固液混合物Aから、異物Fnをインラインで識別する。
光照射部3は、ストロボ(strobe)31と、偏光板32(以下、区別のため、「照射側偏光板32」と称する)(第1偏光選択部の一例)とを含む。
ストロボ31は、発光装置(エレクトロニックフラッシュ)であり、キセノンランプなどが用いられる。ストロボ31は、搬送部2上の所定領域(固液混合物Aが搬送されている領域)に光、例えば300nm以上1100nmの波長を含む光を照射する。ストロボ31は、搬送部2の動きに同期して間欠的に光を照射する。以下、ストロボ31により光が照射される所定領域(搬送部2上の領域)を、「照射領域」とも称する。
照射側偏光板32は、ストロボ31から固液混合物Aに向かう光路上に設けられる。照射側偏光板32は、ストロボ31からの光のうちの、例えば固液混合物の表面に対してP偏光(第1偏光の一例)の光のみを透過するように構成される。なお、変形例では、照射側偏光板32は、S偏光の光のみを透過するように構成されてもよい。
画像取得部4は、カメラ40と、光学フィルタ41と、偏光板42(以下、区別のため、「撮像側偏光板42」と称する)(第2偏光選択部の一例)とを含む。
カメラ40は、搬送中の固液混合物Aを撮像するもので、CMOSカメラやCCDカメラ等であってよい。解像度は、異物Fnの平均ピクセル長が10~100ピクセルで撮像できる解像度が好ましく、20~40ピクセルで撮像できる解像度が最も好ましい。異物Fnの平均ピクセル長が10ピクセルよりも小さいと後に十分な特徴検出が行えず、100ピクセルを超えると食品検査としての十分な処理能力を得られない。なお、ここで、異物Fnの平均ピクセル長とは、対象となる固液混合物Aを撮像したときの縦・横いずれかの最大ピクセル数を計測し、10個撮像したときの平均値である。
カメラ40は、光照射部3からの光の照射に同期して撮像を行う。すなわち、カメラ40は、光照射部3から照射した光が固液混合物A等から反射してカメラ40に入射するタイミングに合わせて露光するように動作する。
光学フィルタ41は、所定の波長Wnを中心とした波長範囲のみの光を透過するように構成される。すなわち、光学フィルタ41は、バンドバスフィルタ(波長選択フィルタ)として機能する。所定の波長Wnは、固液混合物A中の異物Fnとそれ以外の部分との間のコントラストがなるべく大きくなるように選択される。固液混合物A中の異物Fnとそれ以外の部分との間のコントラストがなるべく大きくなるような波長は、固液混合物Aに含まれる固形部(異物以外の固形部)や異物Fnに応じて異なるので、所定の波長Wnは、固液混合物Aに含まれる固形部や異物Fnに応じて決定されてよい。また、検出対象の異物が多様である場合等、所定の波長Wnは、複数設定されてもよい。この場合、画像取得部4は、光学フィルタ41と組をなし、複数のセットで設けられてもよい。本実施形態では、一例として、画像取得部4及び光学フィルタ41は、4セット設けられ、所定の波長Wnは、4種類である。
各カメラ40の撮像領域(搬送部2上の領域)は、ストロボ31による照射領域を少なくとも部分的に含み、好ましくは、ストロボ31による照射領域を中心として設定される。なお、各カメラ40の撮像領域は、実質的に同一であってよい。
本実施形態では、4種類の所定の波長Wnのうちの少なくとも1つは、700nm以上である。この場合、目視等では確認が困難又は不能な異物Fnであっても、画像取得部4で得られる画像に基づいて、当該異物Fnを検出することが可能となる。
撮像側偏光板42は、固液混合物Aからカメラ40に向かう光路上に設けられる。撮像側偏光板42は、固液混合物A等からの光のうちの、例えば固液混合物の表面に対してS偏光(第2偏光の一例)の光のみを透過するように構成される。すなわち、撮像側偏光板42は、照射側偏光板32とは、透過する偏光成分が直交する関係である。なお、照射側偏光板32がS偏光の光のみを透過するように構成される変形例では、撮像側偏光板42は、P偏光の光のみを透過するように構成されてよい。
なお、図1では、撮像側偏光板42は、光学フィルタ41よりもカメラ40側に設けられるが、光学フィルタ41の方がカメラ40側に設けられてもよい。
異物除去部5は、処理装置60による制御下で、搬送部2上を流れる異物Fnを除去する。異物除去部5は、例えば多関節ロボットに搭載したバキュームノズルを有し、作動時に、負圧により吸引動作を行う。例えば、異物除去部5は、搬送部2上を流れる異物Fnの、搬送部2の幅方向の位置に応じて、バキュームノズルを、搬送部2の幅方向に移動させ、異物Fnが到達するタイミングで吸引動作を行う。なお、異物除去部5は、複数種類のバキュームノズルを有し、異物Fnの種類に応じてバキュームノズルの種類を変化させてもよい。
処理装置60は、固液混合物A中の異物Fnを検出する装置である。処理装置60は、搬送部2上を流れる異物Fn(固液混合物A中の異物Fn)を特定(検出)する。処理装置60は、異物Fnを検出すると、異物Fnの位置情報を除去指示として異物除去部5に与える。異物除去部5は、異物Fnの位置情報に基づいて、当該異物Fnを除去するように吸引動作を行う。すなわち、異物除去部5は、アームの先端に吸引ノズルを取り付けた多関節ロボットを、位置情報に応じた位置に(コンベアスピードに同調させて)移動させ、吸引ノズルで吸引し、異物を除去する。処理装置60の詳細は、後述する。
<処理装置のハードウェア構成>
図2は、処理装置60のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示す例では、処理装置60は、制御部101、主記憶部102、補助記憶部103、ドライブ装置104、ネットワークI/F部106、及び入力部107を含む。
制御部101は、主記憶部102や補助記憶部103に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力部107や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、記憶装置などに出力する。
主記憶部102は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などである。主記憶部102は、制御部101が実行する基本ソフトウェアであるOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
補助記憶部103は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
ドライブ装置104は、記録媒体105、例えばフレキシブルディスクからプログラムを読み出し、記憶装置にインストールする。
記録媒体105は、所定のプログラムを格納する。この記録媒体105に格納されたプログラムは、ドライブ装置104を介して処理装置60にインストールされる。インストールされた所定のプログラムは、処理装置60により実行可能となる。
ネットワークI/F部106は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と処理装置60とのインターフェースである。周辺機器としては、例えば異物除去部5、ストロボ31、カメラ40等である。
入力部107は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、マウスやタッチパッド等を有する。
なお、図2に示す例において、以下で説明する各種処理等は、プログラムを処理装置60に実行させることで実現することができる。また、プログラムを記録媒体105に記録し、このプログラムが記録された記録媒体105を処理装置60に読み取らせて、以下で説明する各種処理等を実現させることも可能である。なお、記録媒体105は、様々なタイプの記録媒体を用いることができる。例えば、記録媒体105は、CD(Compact Disc)-ROM、フレキシブルディスク、光磁気ディスク等のように情報を光学的、電気的あるいは磁気的に記録する記録媒体、ROM、フラッシュメモリ等のように情報を電気的に記録する半導体メモリ等であってよい。
<処理装置の機能>
図3は、処理装置60の機能の一例を示す図である。
処理装置60は、ストロボ制御部600と、カメラ制御部602と、入力画像取得部604と、食品検査処理部606と、出力部608とを含む。
ストロボ制御部600、カメラ制御部602、入力画像取得部604、食品検査処理部606、及び出力部608は、図2に示した制御部101が、記憶装置(例えば図2に示した主記憶部102)内の1つ以上のプログラムを実行することで実現できる。
ストロボ制御部600は、ストロボ31の発光動作を制御する。ストロボ制御部600は、搬送部2の搬送速度に応じた周期でストロボ31を発光させる。ストロボ制御部600は、固液混合物Aのすべての部分が、照射領域内を通る際に少なくとも1回は照射されるように、ストロボ31の発光動作を制御する。
カメラ制御部602は、各カメラ40の撮像動作を制御する。カメラ制御部602は、ストロボ31の発光動作と同期するように各カメラ40の撮像動作を制御する。従って、ストロボ31が光を照射するごとに、各カメラ40の撮像動作が実行される。
入力画像取得部604は、各カメラ40の撮像動作で得られる画像を取得する。本実施形態では、1回の撮像タイミングごとに4つのカメラ40から画像(合計4つの画像)が取得される。
ここで、4つのカメラ40からの画像は、同じ撮像タイミングであっても、異なる画像である。これは、上述のように、光学フィルタ41が異なるためである。すなわち、4つのカメラ40からの画像は、4つの所定の波長Wnに応じた画像となる。
入力画像取得部604は、カメラ40からの画像を取得すると、食品検査処理部606に与える。なお、入力画像取得部604は、カメラ40からの画像をそのまま食品検査処理部606に与えてもよいし、所定の前処理を行ってから食品検査処理部606に与えてもよい。所定の前処理としては、例えば、光強度に応じた256段階以下の階調で正規化する処理であってもよい。
食品検査処理部606は、入力画像取得部604が取得した各画像に基づいて、食品検査処理を行う。例えば、食品検査処理部606は、撮像タイミングごとに、4つの画像から異物Fnの有無を判定し、異物Fnがあると判定した場合は、当該異物Fnの位置情報を生成する。
食品検査処理部606による食品検査方法は、任意であるが、好ましくは、機械学習を利用した方法である。この場合、機械学習は、ディープラーニングにより実現されてもよい。すなわち、機械学習により得られる畳み込みニューラルネットワークを実装することで実現できる。機械学習では、例えば、4つのカメラ40からの各画像の教師データ(異物Fnが存在する際の画像を含む)を用いて、異物Fnの検出精度に係る誤差が最小になるような畳み込みニューラルネットワークの重み等が教師ありで学習される。
出力部608は、食品検査処理部606による検出結果に応じた情報を出力する。出力先は任意であるが、例えばネットワークI/F部106を介して接続されうるユーザ端末(例えばラインに設置される管理コンピュータ)等であってよい。例えば、出力部608は、食品検査処理部606が異物Fnを検出していない間は、ユーザ端末のモニタ(図示せず)に、その旨の情報を出力し、食品検査処理部606が異物Fnを検出すると、ユーザ端末のモニタに、その旨の情報(注意喚起情報)を出力してもよい。また、出力部608は、食品検査処理部606が異物Fnを検出してその位置情報を生成すると、当該位置情報を異物除去部5に与え、異物除去部5により当該異物Fnを除去させる。
<異物の検出原理と効果>
次に、図4を参照して、本実施形態による異物Fnの検出原理と効果について説明する。
図4は、搬送部2上の固液混合物A(照射領域内の固液混合物A)を断面視で模式的に示す図である。図4には、ストロボ31からの光の経路(拡散反射の態様等)が矢印R1からR6で模式的に示される。また、図4には、固液混合物Aが、異物Fnと、果肉P1(固形部の一例)と、果汁部P2(液体部の一例)とを含む態様で、模式的に示される。
図4に示すように、ストロボ31(図示せず)から光が固液混合物A(搬送部2上の固液混合物A)に入射すると(矢印R1参照)、固液混合物Aの表面L(液体表面)で正反射する成分(図中の正反射光、矢印R2参照)と、固液混合物Aの表面Lよりも内側(固液混合物Aの厚み方向で搬送部2側)に進む成分(矢印R3参照)とが生じる。固液混合物Aの表面Lよりも内側に進む光は、搬送部2の表面、すなわちコンベア表面2aで散乱(拡散反射)する場合(矢印R4参照)と、果肉P1で散乱する場合(矢印R5参照)と、異物Fnで散乱する場合(矢印R6参照)とがある。なお、その他、固液混合物Aの表面Lよりも内側(搬送部2側)に進む光のうち、波長に依存して、果肉P1や異物Fnで吸収される成分も生じる。
ここで、固液混合物Aの表面Lで正反射する成分は、偏光が変化しない。従って、当該成分は、撮像側偏光板42でカットされ、カメラ40に到達することがない。すなわち、上述のように光照射部3からは例えばP偏光のみの光が照射されるので、固液混合物Aの表面Lで正反射する成分は、P偏光のみであり、カメラ40に向かって反射する場合でも、撮像側偏光板42でカットされることになる。
他方、コンベア表面2aで散乱する成分や、果肉P1で散乱する成分、異物Fnで散乱する成分は、散乱の際に偏光方向が変化するので、S偏光成分を含むことになる。従って、コンベア表面2aの散乱する成分や、果肉P1で散乱する成分、異物Fnで散乱する成分に含まれるS偏光成分が、撮像側偏光板42でカットされることなく、カメラ40に到達する。
このようにして本実施形態によれば、固液混合物Aの表面Lで正反射する光の成分が除去される一方で果肉P1や異物Fnで散乱した光の成分に基づく画像を利用できるので、固液混合物Aの表面Lよりも内側に含まれうる異物Fnを精度良く検出できる。すなわち、固液混合物Aの表面Lで正反射する光の成分が除去されない画像が利用されると、正反射する部分では表面がギラギラと反射してしまうことからも分かるように、固液混合物Aの表面Lよりも内側に含まれうる異物Fnの特徴量を、当該画像から精度良く抽出することが難しくなる。これに対して、撮像側偏光板42を設けることで、固液混合物Aの表面Lで正反射する光の成分を除去して得られる画像を利用でき、固液混合物Aの表面Lよりも内側に含まれうる異物Fnを精度良く検出できる。
また、本実施形態では、ストロボ31を利用して単位時間当たりの強度が高い光を照射するので、ストロボ31を利用しない場合(例えば自然光の場合や、ハロゲンランプ等を使用する場合)に比べて、コンベア表面2aで散乱する光の成分や、果肉P1で散乱する光の成分、異物Fnで散乱する光の成分の単位時間当たりのエネルギーを増加させることができる。これにより、固液混合物Aの表面Lよりも内側に含まれうる異物Fnを精度良く検出できる。
ところで、異物Fnで散乱する光は、特定の波長成分を多く含む。この特定波長を選択することにより、果汁および果肉に対して異物の像のコントラストを高くすることができる。
この点、本実施形態では、特定の波長に応じた所定の波長Wnを中心とした光のみを透過できる光学フィルタ41を備える画像取得部4を利用することで、異物Fnのコントラストが高い画像を得ることができる。異物Fnのコントラストが高くなることで、異物Fnの認識精度が向上する。そして、光学フィルタ41の透過波長を選択することで、異物Fnの検出精度を高めることができる。このようにして、本実施形態によれば、異なる所定の波長Wnに対応した複数の画像取得部4を用いることで、異物Fnを精度良く検出できる。
また、本実施形態では、コンベア表面2aで散乱する光の成分は、上述のように、果肉P1や異物Fnで散乱した光の成分と同様、カメラ40に到達するので、カメラ40で捕捉される画像に影響する。この点から、コンベア表面2aは、好ましくは、散乱する光が波長依存の少ない(フラットな)反射散乱スペクトル分布を示すように、形成される。具体的には、コンベア表面2aは、白色の拡散面とされる。この場合、異物Fnや果肉P1に係る反射散乱スペクトル分布に実質的に影響せず、結果として、異物Fnの検出精度を高めることができる。
なお、一般的に、異物Fnと果肉P1とは、反射散乱スペクトル分布が異なる。例えばイチゴの果肉P1は赤を良く反射するが、ヘタなどの異物Fnは赤の反射が少ない。従って、ある画像取得部4に係る所定の波長Wnにおける異物Fnの反射率が小さい場合、当該画像取得部4で得られる画像では、輝度が比較的高いコンベア表面2aや果肉P1に係る像の中に、輝度の低い異物Fnに係る像が存在することになる。このようにして、所定の波長Wnを適切に設定することで、異物Fnと他の物体(果肉P1やコンベア表面2a)との間のコントラスト(輝度差)を有効に利用して異物Fnの検出精度を高めることができる。
なお、本実施形態では、4つの所定の波長Wnの光に基づく画像を利用するために、4セットの画像取得部4を利用するが、これに限られない。例えば、1つの所定の波長Wnの光に基づく画像を利用してもよいし、2つ、3つ、又は5つ以上の所定の波長Wnの光に基づく画像を利用してもよい。ただし、4つの所定の波長Wnの光に基づく画像を利用する場合、データ量(処理負荷)の低減と検出精度(あるいは、多様な異物Fnを検出できる能力)の向上との背反のバランスを最適化できる。
<搬送部の構造等の好ましい例>
次に、図5以降を参照して、搬送部2の構造等の好ましい例について説明する。
図5は、食品検査装置1の概略的な側面図である。図6は、搬送方向に視た搬送部2の概略図である。図7は、液投入部(シュート)21の3面図であり、(A)は、上面図であり、(B)は、側面図であり、(C)は、搬送方向に視た正面図である。図7には、ハッチング領域S1で固液混合物Aの広がりが模式的に示されるとともに、矢印R22からR24で固液混合物Aの流れる方向が模式的に示される。
図5において、矢印R20は、固液混合物Aの流れる方向を表す。固液混合物Aは、液投入部21から搬送部2上へと投入される。液投入部21は、搬送部2の端部(搬送方向で上流側の端部)に設けられる。液投入部21には、固液混合物Aは例えばサニタリー配管22を介して供給される。サニタリー配管22から吐出される固液混合物Aは、液投入部21を介して搬送部2上へと至る。なお、サニタリー配管22は、例えば直径50mmである。
搬送部2は、上述のように、所定の搬送速度で固液混合物Aを矢印R20の方向に搬送する。図5から図7に示す例では、搬送部2は、無端ベルトコンベアである。搬送部2は、図6に示すように、幅方向の両側の堰部29を有する。これにより、固液混合物Aが搬送部2の幅方向の両側から幅方向外側に流れてしまうことを防止できる。堰部29の高さは、搬送の際の固液混合物Aの厚み(例えば1cm程度)よりも大きく設定される。
なお、搬送部2のコンベア表面2a(すなわちベルト)は、上述のように、好ましくは、白色である。なお、白色は、塗装等により実現されてもよいし、材料自体の色により実現されてもよい。なお、本実施形態のように固液混合物Aが食品である場合、搬送部2は、人に対して無害でありかつ衛生的な側面を考慮した材料により形成される。例えば、搬送部2のコンベアは、ポリウレタン等により形成されてよい。
ところで、上述のように、検査部Cは、光照射部3や画像取得部4を含み、搬送部2においては、検査部Cの下方にストロボ31の照射領域及びカメラ40の撮像領域が設定されることになる。従って、搬送部2上の固液混合物Aは、検査部Cの下方に至るまでには、安定状態となっていることが有用である。距離L1(搬送部2の搬送方向に沿った距離)が過剰に短いと、固液混合物Aが搬送部2に対して有意に流動する状態で、ストロボ31の照射領域及びカメラ40の撮像領域を通過することになる。固液混合物Aが搬送部2に対して有意に流動する状態で、ストロボ31の照射領域及びカメラ40の撮像領域を通過する場合、異物Fnが検出されても、当該異物Fnの位置(搬送部2に対する位置)が検査部Cよりも下流側で変化し、画像から導出された位置情報に基づく異物除去部5による除去が困難又は失敗に終わる可能性がある。他方、液投入部21から検査部Cまでの距離L1(搬送部2の搬送方向に沿った距離)が長すぎると、食品検査装置1の全長が長くなりすぎるという問題が生じる。
この点、本実施形態では、液投入部21から検査部Cまでの距離L1(搬送部2の搬送方向に沿った距離)は、好ましい下限としては、搬送部2の幅(コンベアの幅)の1.2倍以上であり、より好ましくは、1.3倍以上倍の間であり、最も好ましくは、1.4倍以上、好ましい上限としては、搬送部2の幅(コンベアの幅)の4.0倍以下、より好ましくは3.0倍以下、最も好ましくは2.0倍以下、の間である。このような場合、食品検査装置1の全長の短縮化を図りつつ、固液混合物Aを安定状態で撮像することが可能となる。例えば、搬送部2の幅が500mmである場合、液投入部21から検査部Cまでの距離L1(搬送部2の搬送方向に沿った距離)は、750mmであってよい。
また、本実施形態では、サニタリー配管22から吐出される固液混合物Aは、液投入部21を介して搬送部2上へと至るので、サニタリー配管22から搬送部2上に直接的に固液混合物Aを供給する場合に比べて、搬送部2上の固液混合物Aを早い段階で安定状態化させることができる。これにより、液投入部21から検査部Cまでの距離L1(搬送部2の搬送方向に沿った距離)を効率的に低減できる。
図5から図7に示す例では、液投入部21は、搬送部2の幅と略同一の幅を有する。例えば搬送部2の幅が500mmである場合、液投入部21の幅は堰部29を考慮して496mmであってよい。なお、液投入部21の長さ(搬送方向の長さ)は、例えば240mmであってよい。
また、液投入部21は、図7に示すように、幅方向及び搬送方向に延在する拡散部210を備える。拡散部210は、液投入部21の幅方向の全体にわたって延在する。拡散部210は、図7(C)に示すように、正面視で、幅方向の中心から外側に向けて下方になる態様で傾斜する。すなわち、拡散部210は、幅方向の外側に向かうにつれて下方になる傾斜面2101,2102を有する。これにより、幅方向の中心付近からサニタリー配管22を介して供給される固液混合物Aを、幅方向に効率的に広がらせることができる。なお、傾斜面2101,2102に供給された固液混合物Aは、幅方向に広がりながら落下し(矢印R23参照)、底面部221を通って搬送方向の前方へと流れる(矢印R24参照)。なお、背面部220は、一部の飛び散る固液混合物Aを受けて下方の底面部221に流す。このような構成によれば、例えば、固液混合物Aは、幅方向で、液投入部21内で90%(全幅の90%)程度広がった後、搬送部2上で更に広がる。そして、固液混合物Aは、検査部Cに至るまで、搬送部2上で搬送されることで、搬送部2の両側の堰部29間で幅方向に沿って略均等な高さ(例えば1cm程度)に均される。
なお、図5から図7に示す例では、液投入部21は、角度調整機構230を備える。具体的には、液投入部21は、搬送部2の端部(搬送方向で上流側の端部)に、回転支点232で回転可能に支持される。液投入部21は、回転支点232よりも上流側に調整ネジの形態の角度調整機構230を備える。この場合、角度調整機構230の高さ(調整ネジの締め込み量)を調整することで、液投入部21が回転支点232を支点として回転可能となる。これにより、例えば底面部221の前傾(搬送方向の前方側が下方になる向き)の傾斜度合いの調整等が容易に可能となる。
以上、各実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施形態の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
1 食品検査装置
2 搬送部
2a コンベア表面
3 光照射部
4 画像取得部
5 異物除去部
21 液投入部(シュート)
22 サニタリー配管
29 堰部
31 ストロボ
32 照射側偏光板
40 カメラ
41 光学フィルタ
42 撮像側偏光板
60 処理装置
210 拡散部
2101 傾斜面
2102 傾斜面
220 背面部
221 底面部
230 角度調整機構
232 回転支点
600 ストロボ制御部
602 カメラ制御部
604 入力画像取得部
606 食品検査処理部
608 出力部

Claims (6)

  1. 液体部と固形部とが混合する検査対象物を、厚みを有するように搬送する搬送部と、
    前記搬送部の搬送方向で上流側の端部に設けられて幅方向の中心から供給される前記検査対象物を前記搬送部上へと投入するための液投入部と、
    前記搬送部上の前記検査対象物に向けて複数の波長を含む光を照射する光照射部と、
    前記光照射部により光が照射された領域を撮像し、前記複数の波長に係る光に基づく複数の画像を取得する画像取得部と、
    前記複数の画像に基づいて、厚み方向で前記検査対象物の表面よりも内側に含まれうる異物を検出する食品検査処理部とを含
    前記液投入部は、前記搬送部の幅方向の全体及び前記搬送方向に延在する拡散部を備え、
    前記拡散部は、正面視で、幅方向の中心から外側に向かうにつれて下方になる傾斜面を有する、食品検査装置。
  2. 前記光照射部は、ストロボと、前記ストロボからの光のうちの第1偏光を通過させる第1偏光選択部とを含み、
    前記画像取得部は、前記第1偏光を遮蔽して前記第1偏光とは異なる第2偏光を通過させる第2偏光選択部と、前記第2偏光に基づく前記複数の画像を取得する撮像部とを含む、請求項1に記載の食品検査装置。
  3. 前記複数の波長のうちの少なくともいずれか1つは、700nm以上である、請求項1又は2に記載の食品検査装置。
  4. 前記搬送部は、入射する光を拡散反射させるように構成される、請求項1~3のうちのいずれか1項に記載の食品検査装置。
  5. 前記搬送部は、白色のベルトを含む、請求項4に記載の食品検査装置。
  6. 前記食品検査処理部は、前記異物が含まれるときの前記複数の波長に係る光に基づく画像を教師データとして与えて学習されたニューラルネットワークに基づいて、前記異物を検出する、請求項1~5のうちのいずれか1項に記載の食品検査装置。
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