JP6203923B1 - 青果物検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
さらに症状が進行すると、腐敗が生じた箇所から水分がなくなってしまい、乾燥腐れと呼ばれる状態となる。
一方で、水腐れが進行した腐敗状態であっても、乾燥腐敗や生傷などは、近赤外光により検出することが困難であるという課題もある。
青果物の異常の有無を判別するための青果物検査装置であって、
前記青果物に対して近赤外光を照射する近赤外光投光手段と、
前記青果物に対して紫外光を照射する紫外光投光手段と、
前記近赤外光により前記青果物の近赤外画像を撮像する近赤外画像撮像手段と、
前記紫外光により励起された可視蛍光による前記青果物の蛍光画像を撮像する蛍光画像撮像手段と、
前記近赤外画像及び前記蛍光画像に基づき、前記青果物の異常の有無を検出する解析手段と、
前記青果物を所定方向に搬送するための搬送手段と、を備え、
前記近赤外光投光手段は、1450±50nmである検査波長を含む光が照射可能であり、
前記解析手段は、前記検査波長の光に基づく前記近赤外画像と、前記蛍光画像を用い、該近赤外画像及び蛍光画像について、コントラストの変化を際立たせた後、2値化処理することによって、前記青果物の水腐れを少なくとも含む異常の有無をインラインで検出するように構成され、
前記近赤外画像の各画素値は、前記青果物からの反射光Rsと、あらかじめ取得した入射光を照射し得られた標準体からの反射光Rrとの比率として算出された前記青果物の反射比R、すなわち、下記式(1)に基づき決定することを特徴とする。
また、前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の上方に配置されているとともに、
前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の下方にもさらに配置されていても良い。
さらに、前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の上方に配置されていても良い。
また、前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の下方に配置されていても良い。
また、前記検査画像の各画素値は、見かけ上の吸光度A、すなわち、下記式(2)に基づき決定することができる。
図1は、本発明の青果物検査装置の一実施例における構成を説明するための概略構成図である。
ここで青果物Sの「上方」とは、青果物Sの載置面よりも上であり、青果物Sの鉛直方向、斜め方向なども含まれるものである。
また、このような青果物Sとした場合、本実施例の青果物検査装置10では、例えば、柑橘類などに見られる水腐れ、梨などに見られる水果、桃、ビワ、スモモ、リンゴなどに見られる押せ痕などを検査することができる。
また、「水果」とは、果肉が水浸した状態となる症状である。程度が酷くなると果肉が褐色を帯びた状態となる。
また、「押せ痕」とは、青果物同士の接触などによって青果物表面に局部的な圧力が加わることで、青果物の果肉組織が破壊され、果皮と果肉の間に果肉組織から染み出した水分が存在する状態(いわば、人体でいう内出血の状態)が現れる症状である。
例えば、8ビット画像の場合、画素値は0〜255の値となるため、想定される反射比Rの最低値(近赤外画像撮像手段14の性能などに基づき適宜設定)が「0」、反射比Rの最高値である1が「255」となるように、各画素の反射比Rを換算すればよい。
解析手段16における画像解析は、例えば、検査画像におけるコントラストの変化を検出したり、また、画像処理として、公知の技術である膨張、収縮、ぼかし、エッジ抽出などの前処理を行い、コントラストの変化を際立たせた後、2値化処理することによって、検査画像における腐敗部分を検出することができる。
図2,3に示す青果物検査装置10は、基本的には図1に示した青果物検査装置10と同様な構成であり、同じ構成部材には、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。また、説明を簡略化するため、構成を一部省略している。
また、本実施例では、近赤外画像撮像手段14及び蛍光画像撮像手段15が一体となったマルチバンドカメラ23を用いている。
なお、搬送手段20によって青果物Sを搬送しながら検査を行う場合には、図3に示すように、搬送方向の両側方に反射鏡22を設けることで、青果物Sの側面部を反射鏡に映すことで、マルチバンドカメラ23によって青果物S全体を撮像するように構成することが好ましい。
ここで搬送手段20の「下方」とは、青果物Sが載置される搬送手段20よりも下であり、青果物Sの鉛直方向、斜め方向なども含まれるものである。
また、ビームスプリッタ24を用いることにより、図9に示すように、近赤外画像撮像手段14及び蛍光画像撮像手段15を配置することもできるし、もちろん、近赤外画像撮像手段14及び蛍光画像撮像手段15が一体となったマルチバンドカメラ23を用いる場合には、図10に示すように、青果物Sの直下から撮像することもできる。
また、図1〜12に示した近赤外画像撮像手段14及び蛍光画像撮像手段15は、青果物Sの鉛直方向上方または鉛直方向下方に配置されているもの、青果物Sの上方または下方に角度を付けて配置されているものなど有るが、特に方向については限定されるものではなく、角度を付けたり、上方と下方とで角度を変えたりするなど、装置構成に合わせて適宜変更が可能なものである。
図13(b)、図14(b)のように得られた蛍光画像は、解析手段16によって、上述するように、腐敗部位が判定され、図13(c)、図14(c)のような解析画像が生成される。
このように、図13では近赤外画像で、図14では近赤外画像と蛍光画像の両方で、腐敗部位を、見落とすことなく正確に判定することができる。したがって、蛍光画像だけでは見逃されていたような初期の水腐れが発生した青果物を、市場に流通することを防ぐことができる。
すなわち、青果物Sにおいて、蛍光画像と近赤外画像の両方を得れば、いずれか一方のみでは見落としが生ずるおそれのある腐敗部位を、見落とすことなく正確に判定することができる。
なお、図16に示す、緑カビと白カビが発生した蜜柑のような場合には、蛍光画像や近赤外画像をそのまま画像解析したとしても、腐敗部位を判定することができない。
12 近赤外光投光手段
13 紫外光投光手段
14 近赤外画像撮像手段
15 蛍光画像撮像手段
16 解析手段
18 近赤外用フィルタ
19 紫外蛍光用フィルタ
20 搬送手段
22 反射鏡
23 マルチバンドカメラ
24 ビームスプリッタ
26 青果物回転機構
S 青果物
Claims (7)
- 青果物の異常の有無を判別するための青果物検査装置であって、
前記青果物に対して近赤外光を照射する近赤外光投光手段と、
前記青果物に対して紫外光を照射する紫外光投光手段と、
前記近赤外光により前記青果物の近赤外画像を撮像する近赤外画像撮像手段と、
前記紫外光により励起された可視蛍光による前記青果物の蛍光画像を撮像する蛍光画像撮像手段と、
前記近赤外画像及び前記蛍光画像に基づき、前記青果物の異常の有無を検出する解析手段と、
前記青果物を所定方向に搬送するための搬送手段と、を備え、
前記近赤外光投光手段は、1450±50nmである検査波長を含む光が照射可能であり、
前記解析手段は、前記検査波長の光に基づく前記近赤外画像と、前記蛍光画像を用い、該近赤外画像及び蛍光画像について、コントラストの変化を際立たせた後、2値化処理することによって、前記青果物の水腐れを少なくとも含む異常の有無をインラインで検出するように構成され、
前記近赤外画像の各画素値は、前記青果物からの反射光Rsと、あらかじめ取得した入射光を照射し得られた標準体からの反射光Rrとの比率として算出された前記青果物の反射比R、すなわち、下記式(1)に基づき決定することを特徴とする青果物検査装置。
- 前記搬送装置の両側方に反射鏡をさらに備え、
前記青果物の側面部を前記反射鏡に映すことで、前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段によって前記青果物全体を撮像可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の青果物検査装置。 - 前記搬送手段が、前記青果物を所望の方向に回転させる青果物回転機構を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の青果物検査装置。
- 前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の上方に配置されているとともに、
前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の下方にもさらに配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の青果物検査装置。 - 前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の上方に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の青果物検査装置。
- 前記近赤外画像撮像手段及び前記蛍光画像撮像手段が、前記青果物の下方に配置されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の青果物検査装置。
- 前記近赤外画像の各画素値は、見かけ上の吸光度A、すなわち、下記式(2)に基づき決定することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の青果物検査装置。
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