JP7249219B2 - 粘着フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
(1) 紫外線C波を透過する基材本体および前記紫外線C波を実質的に透過しない印刷層を有する基材と、前記紫外線C波により硬化する粘着剤層とを備える積層体を準備する積層体準備工程と、
前記積層体に対し、前記紫外線C波を含む光線を前記基材側から照射することにより前記粘着剤層を部分的に硬化させる硬化工程とを有し、
前記粘着剤層は、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物としての紫外線C波硬化型ホットメルト粘着剤組成物を硬化して形成されたものであることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。
前記基材本体の一方の面側に、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記剥離ライナーを貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記基材本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する上記(3)または(4)に記載の粘着フィルムの製造方法。
前記剥離ライナーの一方の面側に、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記基材本体を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記基材本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する上記(3)または(4)に記載の粘着フィルムの製造方法。
[粘着フィルムの製造方法]
本発明の粘着フィルムの製造方法について説明する。
≪積層体準備工程≫
積層体準備工程では、図1に示すように、基材10と、基材10の一方の面側に設けられ、紫外線C波により硬化する粘着剤層20とを有する積層体50を準備する。基材10は、紫外線C波を透過する基材本体11と、紫外線C波を実質的に透過しない印刷層12とを有している。
粘着剤層形成工程では、基材本体11の一方の面側に、紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して粘着剤層20を形成する。
基材本体11は、基材10の大部分をなすものであり、粘着剤層20を支持する支持体となる。
本明細書において、「紫外線C波を透過する」または「紫外線C波透過性を有する」とは、波長が200nm以上280nm未満の紫外線C波の透過率が30%以上であることを指す。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
粘着剤層20は、粘着フィルム1を被着体100に貼着する際に、被着体100に接触、接合する部位である。
アクリル系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、特に、アクリル系ポリマーは、アクリル系モノマーとして、アルキル基の炭素数が1以上8以下のアルキル(メタ)アクリレートを含んでいることが好ましい。アルキル基の炭素数が1以上8以下のアルキル(メタ)アクリレートの中でも、特に、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
貼り合わせ工程では、基材本体11上に形成された粘着剤層20上に、剥離ライナー30を貼り合わせる。
印刷工程では、基材本体11の粘着剤層20に対向する面とは反対の面側に、紫外線C波を実質的に透過しない印刷層12を形成する。
図4に示すように、印刷層12における印刷パターンを、点や小さな円形(ドット121)の集合体として形成し、かつ、各ドット121の間に空隙を設けたものとする、いわゆる網点印刷(ドット印刷、ハーフトーン)により形成するのが好ましい。
硬化工程では、図2に示すように、紫外線C波を含む光線を、基材10側から粘着剤層20に照射することにより粘着剤層20を部分的に硬化させる。
次に、本発明の製造方法により製造された粘着フィルムについて説明する。
(実施例1)
まず、基材本体として、ポリプロピレンからなる厚さ50μmのフィルムを用意した。当該基材本体についての紫外線C波の透過率は、70%以上であった。
まず、前記実施例で製造した粘着フィルムから剥離ライナーを剥離した。粘着剤層は、硬化部分も非硬化部分も実質的に透明であり、目視による区別はできなかった。
剥離した粘着フィルムの粘着剤層を観察したところ、粘着剤層のうち、硬化部分の表面は、ほぼ平坦であったのに対し、非硬化部分では、その表面が大きく荒れていた。そして、硬化部分では透明性を維持していたが、非硬化部分では、表面で光が乱反射することにより不透明に(白濁して)見えた。このようなことから、剥離ライナーが有する印刷層に対応するパターンが、粘着フィルムの粘着剤層側にも出現していた。
10…基材
11…基材本体
12…印刷層
121…ドット
20…粘着剤層
21…硬化部分(架橋部分)
22…非硬化部分(非架橋部分)
23…糊残り
30…剥離ライナー
50…積層体
100…被着体
200…光源
Claims (11)
- 紫外線C波を透過する基材本体および前記紫外線C波を実質的に透過しない印刷層を有する基材と、前記紫外線C波により硬化する粘着剤層とを備える積層体を準備する積層体準備工程と、
前記積層体に対し、前記紫外線C波を含む光線を前記基材側から照射することにより前記粘着剤層を部分的に硬化させる硬化工程とを有し、
前記粘着剤層は、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物としての紫外線C波硬化型ホットメルト粘着剤組成物を硬化して形成されたものであることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。 - 前記基材本体がポリオレフィンを含む請求項1に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記積層体は、前記基材および前記粘着剤層に加え、前記粘着剤層に接触して配置された剥離ライナーをさらに備えている請求項1または2に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記剥離ライナーは、前記紫外線C波を実質的に透過しないものである請求項3に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記積層体準備工程は、
前記基材本体の一方の面側に、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記剥離ライナーを貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記基材本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する請求項3または4に記載の粘着フィルムの製造方法。 - 前記積層体準備工程は、
前記剥離ライナーの一方の面側に、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記基材本体を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記基材本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する請求項3または4に記載の粘着フィルムの製造方法。 - 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物は、粘着性を呈するポリマーに加えて、前記紫外線C波の照射による架橋反応に寄与する紫外線C波反応性基を備えた低分子化合物を含むものである請求項5または6に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物は、前記紫外線C波の照射による架橋反応に寄与する紫外線C波反応性基を備えたポリマーを含むものである請求項5ないし7のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記紫外線C波反応性基がベンゾフェノン構造を有する官能基である請求項7または8に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物がアクリル系ポリマーを含有する請求項5ないし9のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記印刷層は、網点印刷により形成されたものである請求項1ないし10のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
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