JP7293006B2 - 粘着フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
(1) 波長が200nm以上280nm未満の紫外線C波の透過率が3%以下である基材と、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層と、前記紫外線C波を透過するライナー本体および前記紫外線C波の透過率が3%以下である印刷層を有する剥離ライナーとがこの順に重ね合わされた積層体を準備する積層体準備工程と、
前記積層体に対し、前記紫外線C波を含む光線を前記剥離ライナー側から照射することにより前記粘着剤層を部分的に硬化させる硬化工程とを有し、
前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物が、前記紫外線C波の照射による架橋反応に寄与する紫外線C波反応性基としてのベンゾフェノン構造を有する官能基を備えたポリマーを含むものであることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。
前記基材の一方の面側に、前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記ライナー本体を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記ライナー本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する上記(1)または(2)に記載の粘着フィルムの製造方法。
前記ライナー本体の一方の面側に、前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記基材を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記ライナー本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する上記(1)または(2)に記載の粘着フィルムの製造方法。
[粘着フィルムの製造方法]
本発明の粘着フィルムの製造方法について説明する。
≪積層体準備工程≫
積層体準備工程では、図1に示すように、紫外線C波を実質的に透過しない基材10と、基材10の一方の面側に設けられ、紫外線C波により硬化する粘着剤層20と、粘着剤層20に接触する剥離ライナー30とを有する積層体50を準備する。剥離ライナー30は、紫外線C波を透過するライナー本体31と、紫外線C波を実質的に透過しない印刷層32とを有している。
粘着剤層形成工程では、基材10の一方の面側に、紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して粘着剤層20を形成する。
基材10は、粘着剤層20を支持する支持体となる。
基材10は、紫外線C波を実質的に透過しないものである。
これにより、前述した効果がより顕著に発揮される。
基材10が着色されたものであると、例えば、基材10に印刷層を設けた場合に、被着体100の条件によらず、当該印刷層の視認性を向上させることができる。また、上述したように、基材10の表面、例えば、基材10の粘着剤層20が配された側の面にアルミニウム蒸着膜を形成することにより、基材10に設けられた印刷層の視認性をさらに向上させることができる。
粘着剤層20は、粘着フィルム1を被着体100に貼着する際に、被着体100に接触、接合する部位である。
アクリル系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n-プロピル(メタ)アクリレート、n-ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec-ブチル(メタ)アクリレート、n-ヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n-オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、n-ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n-デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、特に、アクリル系ポリマーは、アクリル系モノマーとして、アルキル基の炭素数が1以上8以下のアルキル(メタ)アクリレートを含んでいることが好ましい。アルキル基の炭素数が1以上8以下のアルキル(メタ)アクリレートの中でも、特に、2-エチルへキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレートおよびブチル(メタ)アクリレートが好ましい。
貼り合わせ工程では、基材10上に形成された粘着剤層20上に、紫外線C波を透過するライナー本体31を貼り合わせる。
印刷工程では、ライナー本体31の粘着剤層20に対向する面とは反対の面側に、紫外線C波を実質的に透過しない印刷層32を形成する。
図4に示すように、印刷層32における印刷パターンを、点や小さな円形(ドット321)の集合体として形成し、かつ、各ドット321の間に空隙を設けたものとする、いわゆる網点印刷(ドット印刷、ハーフトーン)により形成するのが好ましい。
硬化工程では、図2に示すように、紫外線C波を含む光線を、剥離ライナー30側から粘着剤層20に照射することにより粘着剤層20を部分的に硬化させる。
次に、本発明の製造方法により製造された粘着フィルムについて説明する。
(実施例1)
まず、基材として、ポリエチレンテレフタレートからなる厚さ50μmのフィルム(東洋紡(株)製、商品名「コスモシャインA4300」)を用意した。当該基材についての紫外線C波の透過率は、0.5%以下であった。
まず、前記実施例で製造した粘着フィルムから剥離ライナーを剥離した。粘着剤層は、硬化部分も非硬化部分も実質的に透明であり、目視による区別はできなかった。
剥離した粘着フィルムの粘着剤層を観察したところ、粘着剤層のうち、硬化部分の表面は、ほぼ平坦であったのに対し、非硬化部分では、その表面が大きく荒れていた。そして、硬化部分では透明性を維持していたが、非硬化部分では、表面で光が乱反射することにより不透明に(白濁して)見えた。このようなことから、剥離ライナーが有する印刷層に対応するパターンが、粘着フィルムの粘着剤層側にも出現していた。
10…基材
20…粘着剤層
21…硬化部分(架橋部分)
22…非硬化部分(非架橋部分)
23…糊残り
30…剥離ライナー
31…ライナー本体
32…印刷層
321…ドット
50…積層体
100…被着体
200…光源
Claims (8)
- 波長が200nm以上280nm未満の紫外線C波の透過率が3%以下である基材と、前記紫外線C波により硬化する紫外線C波硬化型粘着剤組成物を用いて形成された粘着剤層と、前記紫外線C波を透過するライナー本体および前記紫外線C波の透過率が3%以下である印刷層を有する剥離ライナーとがこの順に重ね合わされた積層体を準備する積層体準備工程と、
前記積層体に対し、前記紫外線C波を含む光線を前記剥離ライナー側から照射することにより前記粘着剤層を部分的に硬化させる硬化工程とを有し、
前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物が、前記紫外線C波の照射による架橋反応に寄与する紫外線C波反応性基としてのベンゾフェノン構造を有する官能基を備えたポリマーを含むものであることを特徴とする粘着フィルムの製造方法。 - 前記基材がポリエチレンテレフタレートを含む請求項1に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記積層体準備工程は、
前記基材の一方の面側に、前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記ライナー本体を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記ライナー本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する請求項1または2に記載の粘着フィルムの製造方法。 - 前記積層体準備工程は、
前記ライナー本体の一方の面側に、前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物を塗工して前記粘着剤層を形成する粘着剤層形成工程と、
前記粘着剤層上に、前記基材を貼り合わせる貼り合わせ工程と、
前記ライナー本体の前記粘着剤層に対向する面とは反対の面側に、前記印刷層を形成する印刷工程とを有する請求項1または2に記載の粘着フィルムの製造方法。 - 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物は、粘着性を呈するポリマーに加えて、前記紫外線C波の照射による架橋反応に寄与する紫外線C波反応性基を備えた低分子化合物を含むものである請求項1ないし4のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物がアクリル系ポリマーを含有する請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記紫外線C波硬化型粘着剤組成物が紫外線C波硬化型ホットメルト粘着剤組成物である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
- 前記印刷層は、網点印刷により形成されたものである請求項1ないし7のいずれか1項に記載の粘着フィルムの製造方法。
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