JP2006150913A - ラベル、ラベルの印字方法及び製造方法 - Google Patents

ラベル、ラベルの印字方法及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザー照射で除去される遮蔽層と下地層との間に透明のラベル用シートが介在されて、下地層が破損せず印字が奇麗になる。
【解決手段】 透光性のラベル用シート2の一方の片面に、着色非透光性の粘着剤層(下地層)4が積層され、当該ラベル用シート2の他方の片面に着色非透光性の上層インキ層(遮蔽層)3が積層され、上層インキ層(遮蔽層)3に対してレーザー光が照射されて一部が除去され、ラベル用シート2が露出されてこのラベル用シート2を通して粘着剤層(下地層)4まで透視される。上記粘着剤層(下地層)4の代わりに、透明透光性の粘着剤層5及び着色非透光性の下層インキ層(下地層)6、若しくは中層インキ層(下地層)7及び透明透光性または有色非透光性の粘着剤層8が積層されることもある。
【選択図】図1

Description

本発明は、ラベル、ラベルの印字方法またはラベルの製造方法に関する。
従来、レーザー等を用いて印字する方法が考えられている。このような印字では、例えば白色の白インキ層の上に黒色の黒インキ層を直接重ねて積層し、上層の黒インキ層にレーザー光線を照射し、黒インキ層を除去して下層の白色のインキ層を露出させていた。
特許3293923号公報 特開平9−123606号公報 特開平9−123607号公報 特開平9−175013号公報
しかしながら、このような印字方法では、上層黒インキ層を除去するとき、下層の白インキ層まで亀裂が入って破損したり、下層のインキ層の色を上層のインキ層の色と近似させたりすることはできなかった。なぜなら、レーザー印字のレーザー光はカーボンブラックに効果的に吸収されるので、上層のみならず下層も黒色系、例えば灰色にすると、下層インキ層まで除去されてしまうからである。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、下層インキ層まで亀裂が入らず、レーザー印字において上層の色と下層の色とを同色系にする事が可能な印字方法を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、透光性のラベル用シートの一方の片面に、着色非透光性の下地層を積層し、当該ラベル用シートの他方の片面に着色非透光性の遮蔽層を積層し、遮蔽層に対してレーザー光を照射して、当該遮蔽層の一部を除去してラベル用シートを露出させ、この遮蔽層を除去した箇所にて、透光性のラベル用シートを通して上記下地層まで透視させるようにした。
したがって、上層の遮蔽層と下層の下地層との間に透光性のラベル用シートがあるので、上層の遮蔽層を除去するとき、下層の下地層まで亀裂が入って破損する事がなくなる等の効果を奏する。透光性のラベル用シートでレーザー光が散乱するので、下層の下地層までレーザー光に代って除去されることがなくなり、上層の遮蔽層の色と下層の下地層の色とを同色系にすることもできる等の効果を奏する。
(1)タックラベル1の構造
図1は、ラベル1の第1実施例の断面構造を示す。透明または半透明の透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の上面(表面)には、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によってインキ層等からなる有色の非透光性の上層インキ層(遮蔽層を意味する、以下同じ)3が印刷塗布されている。
この透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の下面(裏面)には、接着パターン印刷ローラ(接着剤印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によって有色の非透光性の粘着剤層(下地層を意味する、以下同じ)4が印刷塗布されている。
図2は、ラベル1の第2実施例の断面構造を示す。透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の上面(表面)または上面(表面)には、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置(図示せず)によって有色の非透光性の上層インキ層(遮蔽層を意味する、以下同じ)3が印刷塗布されている。
この透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の下面(裏面)には、接着パターン印刷ローラ(接着剤印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によって透明または半透明の透光性の粘着剤層5が印刷塗布されている。この粘着剤層5の下面(裏面)には、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によって有色の非透光性の下層インキ層(下地層を意味する、以下同じ)6が印刷塗布されている。この下層インキ層6は、上記粘着剤層5の粘着性を遮蔽する、粘着マスキングの役目を果たしている。
図3は、ラベル1の第3実施例の断面構造を示す。透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の上面(表面)または上面(表面)には、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置(図示せず)によって有色の非透光性の上層インキ層(遮蔽層を意味する、以下同じ)3が印刷塗布されている。
この透光性のラベル用シート(ラベル基材)2の下面(裏面)には、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によって有色の非透光性の中層インキ層(下地層を意味する、以下同じ)7が印刷塗布されている。この中層インキ層7の下面(裏面)には、接着パターン印刷ローラ(接着剤印刷装置/フレキソ印刷装置、図示せず)によって透明の透光性または有色の非透光性の粘着剤層8が印刷塗布されている。
上記下層インキ層6及び中層インキ層7の位置は、上層インキ層3の位置に対応している。上記下層インキ層6及び中層インキ層7の大きさは、上層インキ層3の大きさより若干若しくはかなり小さい、またはほぼ同じ大きさになっている。
なお、上記下層インキ層6、中層インキ層7または/及び上層インキ層3は、ラベル用シート2の上面全面または下面全面に印刷されてもよい。この場合、上層インキ層3がラベル用シート2の上面全面に印刷され、下層インキ層6が粘着剤層5の下面の一部、中層インキ層7がラベル用シート2の下面の一部に印刷されてもよい。
上層インキ層3の色は、上記有色の非透光性の粘着剤層4の色、下層インキ層6の色及び中層インキ層7の色と例えば補色の関係にあり、一方が黒なら他方は白となり、一方が黄なら他方は紫となり、一方が赤なら他方は緑となる。
なお、両色の組み合わせは、この補色以外の組み合わせであってもよい。上記有色の非透光性の粘着剤層8の色と上層インキ層3の色との関係も同様である。有色の非透光性の粘着剤層8の色と中層インキ層7の色とは同じまたは異なり若しくは同色系または近似色系であっていてもよい。
そして、上層インキ層3は多数箇所形成され、それぞれの色が互いに異なっていてもよく、中層インキ層7及び/または下層インキ層6も多数箇所形成され、それぞれの色が互いに異なっていてもよい。また、粘着剤層4、粘着剤層5、粘着剤層8も多数箇所形成され、それぞれの色が異なっていてもよい。
上述の用にして構成される各実施例のラベル1は、剥離台紙9の上に密着される。この剥離台紙9は ラベル1と同じ大きさまたは長尺状で多数のラベル1が密着されたりする。このようなラベル1は、剥離台紙9から剥がされて、容器等の外面等に貼り付けられる、
(2)レーザー印字方法
レーザー印字では、積層体の各層のレーザー光に対する吸収の差を利用している。レーザー光は炭酸ガスレーザーが利用され、レーザーの波長は10.6μmである。この波長の光は、特定の着色剤、例えば、カーボンブラックには効果的に吸収されるため、カーボンブラックを含有する着色層に照射すると、これを吸収し発熱して昇華/除去/消滅/剥離/ミスト化/灰化されるが、酸化チタン(白)やカーボンブラック以外の通常の印刷インキ用着色剤にはあまり吸収されず、これらの着色剤を用いた着色層に照射しても吸収が少なく発熱も少なく昇華/除去/消滅/剥離/ミスト化/灰化されない。
したがって、上記上層インキ層3には、このカーボンブラックが混入され、有色の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7及び/または有色の粘着剤層8には、この酸化チタン(白)等が混入される。
なお、レーザー光の波長を変えれば、上層インキ層3には、この酸化チタン(白)等、レーザー光を吸収して昇華する成分が混入され、有色の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7及び/または有色の粘着剤層8には、このカーボンブラック等、レーザー光を吸収せず昇華しない成分が混入されてもよい。
なお、レーザー光の焦点を上層インキ層3だけに合わせれば、有色の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7及び/または有色の粘着剤層8には、上層インキ層3と同じ成分であって、同じレーザー光の波長を吸収しながらも色の異なる成分を混入することができる。
この場合、有色・非透光性の上層インキ層3と、有色・非透光性の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7または有色の粘着剤層8との間には、ラベル用シート2があって、互いに離れていて隣り合って接合していない。
したがって、有色の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7及び有色の粘着剤層8には、レーザー光の焦点が合わず、上記発熱/昇華/除去/消滅/剥離/ミスト化/灰化がない。従って、レーザー光の焦点の設定精度は、多少ラフでもかまわないことになる。
また、透明・透光性とはいえラベル用シート2または粘着剤層5を通過する間にレーザー光が散乱してしまい、有色・非透光性の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7及び有色・非透光性の粘着剤層8が発熱/昇華/除去/消滅/剥離/ミスト化/灰化してしまうことがない。したがって、レーザー光の焦点の設定精度は、正確に上層インキ層3だけに合わせずに多少ラフでもかまわないことになる。
従って、レーザーの吸収能を有する着色層に、レーザーを出力調整して集光し、文字などのパターン状に制御して照射することにより、照射された部分がその材質により、発熱/溶融/ミスト化、または発熱/分解/灰化し、パターン状に除去することができる。
しかし、レーザーの吸収能の少ない着色層では、レーザー光が照射されても、過度の出力でない限り、発熱も少なく除去されることはない。本発明のレーザー印字 用積層体では、炭酸ガスレーザーを使用して照射強度0.5〜2.0J/cm2 の範囲で出力調整することにより良好な印字が得られている。
さらに、レーザー光が照射されて除去される上層インキ層3と、有色・非透光性の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7または粘着剤層8とは、直接接していないので、上層インキ層3の亀裂などの破損が、粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7または粘着剤層8まで伝わることがなく、粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7または粘着剤層8を良好に保つことができる。
またさらに、印字部分が抜かれる上層インキ層3と、有色・非透光性の粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7または粘着剤層8との間には、透明・透光性のラベル用シート2があるので、上層インキ層3の印字部分が浮き上がって立体的に見え、ラベル1への光の当たり方が変化すると、この印字部分の浮き上がり/立体視が変化して目立つことになる。
(3)ラベル1の素材・厚み
上記ラベル用シート(ラベル基材)2の素材は、プラスチックフィルム、合成紙、紙、箔、蒸着紙、蒸着されたプラスチックフィルムまたはこれらの混合または積層体などが用いられる。プラスチックフィルムは、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリアミド、セロファンなどの単体層フィルム、またはこれらの多層フィルムまたは蒸着フィルムである。
ラベル用シート2または/及び接合シート4は、一軸または二軸延伸或いは無延伸フィルムの何れであってもよいが、好ましくは熱収縮延伸フィルム(特にポリエステル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルの熱収縮延伸フィルム)である。
このラベル用シート(ラベル基材)2の厚みは、一般には15〜100μm(ミクロン)、望ましくは25〜80μmであり、また200μm以上でもよく、ラベル1として取扱い性、作業性等が損なわれないように選択される。
上記上層インキ層3(遮蔽層)は、フレキソ印刷機等のアニロックスロール等によって、一定の厚み(6〜8g/m2)に印刷塗布され、紫外線が照射されて硬化される。上層インキ層3の厚みは、一般には3〜20μm、望ましくは5〜10μmであり、また20μm以上であってもよい。
この上層インキ層3の素材は、アクリル系モノマーまたはオリゴマーに、炭化水素系樹脂、重合禁止剤、酸化防止剤、光重合開始剤などが添加混合される。そして、この上層インキ層3には、カーボンブラック(墨)などの照射レーザー光に対して吸収能がある物質が混合される。この上層インキ層3の色は、混合される顔料などに応じて、黄、青、赤等、種々の色が可能であるが、カーボンブラック(墨)が混合されるため色は黒みを帯びる。
この上層インキ層3には、金属粉、金属酸化物、無機珪酸金属塩類、無機硼酸金属塩類などの白色素材も混合される。無機珪酸金属塩類・無機硼酸金属塩類は、レーザー用の増感剤である。無機珪酸金属塩類は、例えば、合成雲母、天然雲母、コージェライト、カリオン等である。無機硼酸金属塩類は、例えば、硼酸カルシウム、硼酸マグネシウム、硼酸アルミニウム等である。この白色素材によって、上記カーボンブラック(墨)の黒色が中和される。
上記下層インキ層6(下地層)及び中層インキ層7(下地層)は、フレキソ印刷機等のアニロックスロール等によって、一定の厚み(6〜8g/m2)に印刷塗布され、紫外線が照射されて硬化される。上層インキ層3の厚みは、一般には3〜20μm、望ましくは5〜10μmであり、また20μm以上であってもよい。
この下層インキ層6及び中層インキ層7の素材は、汎用酸化重合型または汎用紫外線硬化型のインキが使用され、アクリル系モノマーまたはオリゴマーに、炭化水素系樹脂、重合禁止剤、酸化防止剤、光重合開始剤などが添加混合される。この下層インキ層3及び中層インキ層7の色は、白、黒(墨)、金、銀、黄、青、赤等、混合される顔料に応じて種々の色が可能である。
上記粘着剤層4(下地層)、粘着剤層5、粘着剤層8(下地層)の素材のアクリル系モノマーまたはオリゴマーは、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクルル酸アルキルエステルなどであり、場合によって、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸アルキルエステルもさらに混合され、さらに、カルボキシル基含有モノマー、ヒドロキシル基含有モノマーなどが共重合され、他に、ゴム系接着剤、シリコーン系接着剤も使用される場合がある。
上記粘着剤層4、粘着剤層5及び粘着剤層8は、1平方メートル当たり4.5乃至16グラム、望ましくは5乃至12グラム、より望ましくは6乃至8グラム印刷塗布される。粘着剤層4、粘着剤層5及び粘着剤層8の厚みは、15〜40μm、望ましくは20〜30μmであり、また400μm以上でもよい。
上記剥離台紙9の素材は、プラスチックフィルム、ポリラミネート紙、合成紙、紙またはこれらの混合または積層体などが用いられる。プラスチックフィルムとしては、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PP(ポリプロピレン)、EVOH(エバール)、PVDC(塩化ビニリデン共重合体)、PAN(アクリロニトリル共重合体)、ONY(ナイロン)などがる。紫外線透過性の高いプラスチックフィルムとしては、PVA(ポバール)、OPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、などがある。
これらの剥離台紙9には、必要により剥離性の表面処理(剥離剤のコーティング等)が施される。剥離台紙9の厚みは、一般には30〜120μm、望ましくは70〜80μmであり、タックラベル1として取扱い性、作業性等が損なわれないように選択される。
(4)ラベル1の製造方法
図4は、上記ラベル1(例えば図2)の製造方法(印字方法を含む)及び製造装置(印字装置を含む)の一例を示す。
ラベル用シ−ト(ラベル基材)2は単体かつ長尺状でロール状にローラに巻回され、順次引き出される。この引き出されたラベル用シート2は、接着パターン印刷ローラ(接着剤印刷装置/フレキソ印刷装置)11で、粘着剤4が、当該ラベル1の大きさに応じた所定間隔毎に部分印刷塗布される。
次いで、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置)12で印刷パターンに応じた形でインキが印刷塗布される。これにより、ラベル1のパターンが所定間隔毎に印刷形成され、上記下層インキ層(下地層)6が印刷形成される。
剥離台紙9は長尺状でロール状にローラに巻回され、順次引き出される。この引き出された剥離台紙9は、ニップローラ(圧着ローラ)13で上記ラベル用シート2の裏面(図4上側)に圧着/接合/積層されて密着される。
そして、ラベル用シート2は、ターンバー(反転装置)14で表裏反転され、インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置)15で印刷パターンに応じた形でインキが印刷塗布される。これにより、ラベル1のパターンが所定間隔毎に印刷形成され、上記上層インキ層(遮蔽層)3が印刷形成される。
この上層インキ層3に対しては、レーザー照射装置16によって印字が行われ、照射された部分の上層インキ層3が発熱/昇華/除去/消滅/剥離/ミスト化/灰化される。印字されたラベル用シート2は、ハーフカット型抜き装置(ダイカットローラ)17で剥離台紙9及びラベル1部分だけ残してハーフカットされ、ラベル1部分が接合したままの剥離台紙9は、ラベル1のシートとしてローラ18に巻き取られる。また、残りのラベル用シート等は、カス上げ19としてローラに巻き取られる。
この図4のラベル1の製造装置/製造方法は、上記図2のラベル1を製造するものである。図1のラベル1を製造する場合には、インキ印刷ローラ12が省略され、下層インキ層6の印刷が省略される。また、図3のラベル1を製造する場合には、接着パターン印刷ローラ11とインキ印刷ローラ12とが入れ替わり、中層インキ層(下地層)7の下(図4では上側)に粘着剤層8が積層される。
なお、図4において、レーザー照射装置16は省略されて、ラベル1がレーザー印字されないでローラ18に巻き取られ、さらに、容器にラベルを貼る別の装置にこのレーザー照射装置16が設置されてもよい。
この場合、ローラ18の長尺状に巻き取られたラベル1が取り外され、容器にラベルを貼る別の装置にこのローラ18が装着され、このローラ18からラベル1が順次取り出されるに従って、ラベル1に対して上記レーザー印字が実行され、この後ラベルが剥離台紙9からはがされて容器に貼り付けられる。
さらに、レーザー印字前にラベル1が剥離台紙9からはがされ、容器にラベル1が貼り付けられた後に、上記レーザー印字が実行されてもよい。この場合、レーザー光線は容器に貼り付けられたラベル1に対して直接照射される。
(5)他の実施の形態
本発明は、上記実施例に限定されず、種々変更可能である。例えば、レーザー印字によって印字されるパターンは、文字のほか、記号、図形、模様等であってもよい。また、遮蔽層(上層インキ層)3の除去は、レーザー光以外に、同様の除去機能を発揮できる手段ならば、何でもよい。
さらに、下地層(粘着剤層4、下層インキ層6、中層インキ層7)は、着色マスキングフィルム、OPニス、セロハン、ラベル用シート2に転写される薄膜、樹脂膜、薄紙、金属箔、布地など、着色・非透光性の積層材であればどのようなものでもよい。
また、遮蔽層(上層インキ層)3も、着色マスキングフィルム、OPニス、セロハン、ラベル用シート2に転写される薄膜、樹脂膜など、レーザー光の照射によって除去される成分が含まれていれば、どのような素材でもよく、着色・非透光性の積層材であればどのようなものでもよい。
さらに、ラベル1の表面には、ラベル1の表面を保護するためOP(オーバープリント)ニスまたはUVOP(耐紫外線オーバープリント)ニスなどの保護層を形成してもよい。このような保護層の形成は上記レーザー印字前でも同印字後であってもよい。
上記剥離台紙9は省略され、製造されたラベル1が直接容器に貼着/接着されてもよい。ラベル1が貼り付けられる容器としては、PETボトルなどのプラスチック製、ガラス製、金属製などでもよい。ラベル1は、タックラベルのほか、ラミネートフィルム、シール、ワッペン、レッテル、ステッカー、タグなど、本発明の印字方法によって印字されるあらゆる印字体を含む。したがって、本件「ラベル」はレーザー照射による「印字体」「印字対象」「印刷体」「印刷対象」などとして成立する。
図3において粘着剤層8が有色・非透光性であれば、上記上層インキ層(遮蔽層)3は中層インキ層(下地層)7に対応するだけでなく、粘着剤層8まではみ出してもよい。上層インキ層(遮蔽層)3は、粘着剤層(下地層)(有色・非透光性)4、下層インキ層(下地層)(有色・非透光性)6及び中層インキ層(下地層)7より小さいまたは同じ大きさであるが、かなり大きくてもよい。
この場合、下地層4、6、7のない箇所に対応している遮蔽層3の印字部分は透明となって背景が透けた状態となるか、または粘着剤層8が見えることになる。これでもラベル/印字体としては成立する。
上記遮蔽層3及び下地層4、6、7の間には、ラベル用シート2のほか、種々の透明体または半透明体等の透光性素材が複数多層に介在されてもよいし、さらには種々の有色・非透光性の素材も複数多層に介在されてもよい。また、遮蔽層3及び下地層4、6、7自体も複数色の非透光性の素材が積層されたものでもよい。
(6)他の発明の効果
[1]ラベルを作成するための透光性のラベル用シートの一方の片面に、着色非透光性の下地層を積層し、当該ラベル用シートの他方の片面に着色非透光性の遮蔽層を積層する工程であって、この下地層と遮蔽層とは対応する位置に積層され、 上記遮蔽層に対してレーザー光を照射して、当該遮蔽層の一部を除去してラベル用シートを露出させ、この遮蔽層を除去した箇所にて、透光性のラベル用シートを通して上記下地層まで透視させる工程とを備えたことを特徴とするラベルの印字方法。
これにより、上層の遮蔽層と下層の下地層との間に透光性のラベル用シートがあるので、上層の遮蔽層を除去するとき、下層の下地層まで亀裂が入って破損する事がなくなる。また、透光性のラベル用シートでレーザー光が散乱するので、下層の下地層までレーザー光に代って除去されることがなくなる。
[2]上記下地層は、粘着性を有する、着色非透光性の粘着剤層であることを特徴とする請求項1記載のラベルの印字方法。これにより、下地として独立のインキ層が不要となり、粘着剤層がインキ層を兼ねることができる。
[3]上記ラベル用シートと下地層との間には、粘着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のラベルの印字方法。これにより、下地層を上層の遮蔽層に対応した箇所だけにすることができ、下地層で粘着剤層を遮蔽して粘着材のマスキングを行うことができる。
[4]上記下地層のラベル用シートと反対側には、粘着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載のラベルの印字方法。これにより、下地層を上層の遮蔽層に対応した箇所だけにすることができ、下地層の下面にも粘着剤層を形成できる。
[5]上記遮蔽層の色と、上記下地層の色とは異なっていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のラベルの印字方法。これにより、レーザー印字された箇所が色彩的に目立ってラベルが見やすくなる。
[6]上記粘着剤層は上記下地層によって粘着性が遮蔽されることを特徴とする請求項3記載のラベルの印字方法。これにより、部分的に粘着剤の機能を発揮させたくない箇所を下地層で遮蔽することができる。
[7]上記請求項1、2、3、4、5または6のラベルの印字方法によって製造されたことを特徴とするラベル。これにより、上層の遮蔽層と下層の下地層との間に透光性のラベル用シートがあるので、上層の遮蔽層を除去するとき、下層の下地層まで亀裂が入って破損する事がなくなる。また、透光性のラベル用シートでレーザー光が散乱するので、下層の下地層までレーザー光に代って除去されることがなくなる。
[8]ラベルを作成するための透光性のラベル用シートの一方の片面に、着色非透光性の下地層を積層し、当該ラベル用シートの他方の片面に着色非透光性の遮蔽層を積層する工程であって、この下地層と遮蔽層とは対応する位置に積層され、 上記遮蔽層に対してレーザー光を照射して、当該遮蔽層の一部を除去してラベル用シートを露出させ、この遮蔽層を除去した箇所にて、透光性のラベル用シートを通して上記下地層まで透視させる工程とを備えたことを特徴とするラベルの製造方法。
これにより、上層の遮蔽層と下層の下地層との間に透光性のラベル用シートがあるので、上層の遮蔽層を除去するとき、下層の下地層まで亀裂が入って破損する事がなくなる。また、透光性のラベル用シートでレーザー光が散乱するので、下層の下地層までレーザー光に代って除去されることがなくなる。
レーザー照射で除去される遮蔽層と下地層との間に透明のラベル用シートが介在されて、下地層が破損せず印字が奇麗になる。透光性のラベル用シート2の一方の片面に、着色非透光性の粘着剤層(下地層)4が積層され、当該ラベル用シート2の他方の片面に着色非透光性の上層インキ層(遮蔽層)3が積層され、上層インキ層(遮蔽層)3に対してレーザー光が照射されて一部が除去され、ラベル用シート2が露出されてこのラベル用シート2を通して粘着剤層(下地層)4まで透視される。上記粘着剤層(下地層)4の代わりに、透明透光性の粘着剤層5及び着色非透光性の下層インキ層(下地層)6、若しくは中層インキ層(下地層)7及び透明透光性または有色非透光性の粘着剤層8が積層されることもある。
透明・透光性のラベル用シート2の下の粘着剤層(下地層)4を有色・非透光性とした、ラベル1の第1実施例の断面構造を示す。 透明・透光性の粘着剤層5の下に有色・非透光性の下層インキ層(下地層)6を形成した、ラベル1の第1実施例の断面構造を示す。 透明・透光性のラベル用シート2と粘着剤層8との間に有色・非透光性の中層インキ層(下地層)7を形成した、ラベル1の第3実施例の断面構造を示す。 ラベル1(図2の例)の製造方法及び製造装置を示す。
符号の説明
1…ラベル、2…ラベル用シート(透明・透光性)、
3…上層インキ層(遮蔽層)(有色・非透光性)、
4…粘着剤層(下地層)(有色・非透光性)、
5…粘着剤層(透明・透光性)、
6…下層インキ層(下地層)(有色・非透光性)、
7…中層インキ層(下地層)(有色・非透光性)、
8…粘着剤層(透明・透光性または有色・非透光性)、
9…剥離台紙、
11…接着パターン印刷ローラ(接着剤印刷装置/フレキソ印刷装置)、
12…インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置)、
13…ニップローラ(圧着ローラ)、
14…ターンバー(反転装置)、
15…インキ印刷ローラ(インキ印刷装置/フレキソ印刷装置)、
16…レーザー照射装置、
17…ハーフカット型抜き装置(ダイカットローラ)、
18…ローラ、19…カス上げ。

Claims (7)

  1. ラベルを作成するための透光性のラベル用シートの一方の片面に、着色非透光性の下地層を積層し、当該ラベル用シートの他方の片面に着色非透光性の遮蔽層を積層する工程であって、この下地層と遮蔽層とは対応する位置に積層され、
    上記遮蔽層に対してレーザー光を照射して、当該遮蔽層の一部を除去してラベル用シートを露出させ、この遮蔽層を除去した箇所にて、透光性のラベル用シートを通して上記下地層まで透視させる工程とを備えたことを特徴とするラベルの印字方法。
  2. 上記下地層は、粘着性を有する、着色非透光性の粘着剤層であることを特徴とする請求項1記載のラベルの印字方法。
  3. 上記ラベル用シートと下地層との間には、粘着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のラベルの印字方法。
  4. 上記下地層のラベル用シートと反対側には、粘着剤層が形成されていることを特徴とする請求項1、2または3記載のラベルの印字方法。
  5. 上記遮蔽層の色と、上記下地層の色とは異なっていることを特徴とする請求項1、2、3または4記載のラベルの印字方法。
  6. 上記請求項1、2、3、4または5のラベルの印字方法によって製造されたことを特徴とするラベル。
  7. ラベルを作成するための透光性のラベル用シートの一方の片面に、着色非透光性の下地層を積層し、当該ラベル用シートの他方の片面に着色非透光性の遮蔽層を積層する工程であって、この下地層と遮蔽層とは対応する位置に積層され、
    上記遮蔽層に対してレーザー光を照射して、当該遮蔽層の一部を除去してラベル用シートを露出させ、この遮蔽層を除去した箇所にて、透光性のラベル用シートを通して上記下地層まで透視させる工程とを備えたことを特徴とするラベルの製造方法。
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