JP7249008B2 - 密封装置 - Google Patents
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Description
以上によれば、シールリップ部自体が撥水性のゴム材により形成されているので、他方の部材に摺接するシールリップ部が他方の部材との摺接により摩耗しても撥水性が衰えることがない。また軸方向に延びるにつれ拡径するとともに他方の部材に摺接するアキシャルリップ部の先端面が、前記他方の部材の被摺接面となす接触角度が前記ゴム材の水接触角よりも小さくなるように形成されている。よって、シールリップ部の先端面は他方の部材に対してゴム材の水接触角よりも小さい接触角度になっているため、撥水された泥水の粒が、シールリップ部の先端縁と他方の部材との間に浸入することは抑制される。したがって、泥水の粒がシールリップ部の先端縁と他方の部材との間にまで到達することを抑制し、密封装置による密封性能の向上を図ることができる。また、第2シールリップは、撥水された粒状の泥水が第2シールリップの先端に近づくことをより抑制でき、第2シールリップによる密封性能を向上させることができる。
以上によれば、他方の部材に摺接するシールリップ部の先端面に晒された泥水は、シールリップ部の撥水性により、シールリップ部の先端面に対して水接触角が70°以上の粒となる。そして、シールリップ部の先端面は他方の部材に対してゴム材の水接触角70°よりも小さい接触角度になっているため、撥水された泥水の粒が、シールリップ部の先端縁と他方の部材との間に浸入することをより確実に抑制でき、上記効果をより一層発揮する。
図1は、自動車の車輪(不図示)を軸回転可能に支持する軸受装置1を示す。この軸受装置1は、駆動輪用のハブベアリングであって、大略的に、外側部材としての外輪2と、ハブ輪3と、ハブ輪3の車体側に嵌合一体とされる内輪部材4と、外輪2とハブ輪3及び内輪部材4との間に介装される2列の転動体(ボール)6…とを含んで構成される。この例では、ハブ輪3及び内輪部材4が内側部材としての内輪5を構成し、外輪2は、自動車の車体(不図示)に固定される。また、ハブ輪3にはドライブシャフト7が同軸的にスプライン嵌合され、ドライブシャフト7は等速ジョイント8を介して不図示の駆動源(駆動伝達部)に連結される。ドライブシャフト7はナット9によって、ハブ輪3と一体化され、ハブ輪3のドライブシャフト7からの抜脱が防止されている。回転側部材としての内輪5(ハブ輪3及び内輪部材4)は固定側部材としての外輪2に対して、軸L回りに回転(同軸回転)可能とされ、外輪2と、内輪5との間に環状の被シール空間(軸受空間)Sが形成される。被シール空間としての軸受空間S内には、2列の転動体6…が、リテーナ6aに保持された状態で、外輪2の軌道輪2a、ハブ輪3の軌道輪3a及び内輪部材4の軌道輪4aを転動可能に介装されている。ハブ輪3は、円筒形状のハブ輪本体30と、ハブ輪本体30より立上基部31を介して径方向外側に延出されたハブフランジ32を有し、ハブフランジ32にボルト33及び不図示のナットによって車輪が取付固定される。本明細書において、軸L方向に沿って車輪に向く側(図1において左側を向く側)を車輪側、車体に向く側(同右側を向く側)を車体側と言う。
密封装置10,11のうち、まず図2に示す車体側の密封装置10に適用した実施形態について説明する。
より優れた導電性を得るためには、導電性カーボンブラックの平均一次粒子径が小さいことが好ましく、10~50nmであることが好ましい。
第1シールリップ621の先端面621aを伝って第1シールリップ621の先端縁621cに向う泥水等は、第1シールリップ621に非撥水性のゴム材が使用されている場合に比べて、大きな液滴になり易い。したがって、泥水等は、第1シールリップ621の先端縁621cと鍔部512の被摺接面512bの間S1に侵入し難くなり、泥水等が第1シールリップ621の先端縁621cと鍔部512の被摺接面512bの間S1にまで到達することを抑制できる。そして、第1空間部110まで浸入した泥水等は、内輪5の軸回転に伴い働くポンピング作用によって、ラビリンス構造部r側に押し戻され、密封装置10内から排出される。
ここでは、シールリップ部711,712のうち、径方向において最も外側に設けられたシールリップ部711を第1シールリップ711といい、第1シールリップ711より径方向内側に設けられたシールリップ部712を第2シールリップ712という。第2シールリップ712は、第1シールリップ711よりも小さな締め代でハブフランジ32の被摺接面32aに摺接する。第2シールリップ712の接触角度θeは、第1シールリップ621の接触角度θdよりも小さくなるように構成されている。
また、ゴム材は、撥水性ゴム材であればよく、特に水滴滴下から5分後の水接触角が70°以上になる撥水性のゴム材が望ましい。よって、必ずしもシリル化されたクレーを用いなくともよい。例えば、ニトリルゴムに、シリル化されたシリカを配合することで、撥水性のゴム材を実現してもよい。
また、各実施形態では密封装置として、自動車用の軸受装置に適用される例について示したが、これに限らず、他の産業分野の軸受装置にも適用される。また、自動車用の軸受装置であっても、図1に示す軸受装置に限らず他の形態の軸受装置であってもよい。また、実施形態では、磁気エンコーダを備えた密封装置について述べたが、磁気エンコーダを備えない密封装置にも適用可能である。そして、芯金及びこれに固着されるシール体の形状も図例のものに限定されない。さらに、芯金と外輪との嵌合形態等も図例に限定されることはなく、シールリップ部の形状等も要求される仕様等に応じて適宜変更可能である。また、上述した各実施形態では、芯体として、金属製の芯金61、70とした例を説明したが、これに限定されることはなく、樹脂製の芯体に変更してもよい。
S 軸受空間(被シール空間)
2 外輪(外側部材)
3 ハブ輪
4 内輪部材
5 内輪(内側部材)
10,11 密封装置(密封装置)
30 ハブ輪本体
30a (ハブ輪本体の)被摺接面
31 立上基部
32 ハブフランジ
32a (ハブフランジの)被摺接面
50 第1部材
51 スリンガ
511 (スリンガの)円筒部
512 鍔部
512b (鍔部の)被摺接面
60 第2部材
61,70 芯金(芯体)
62,71 シール体
611,700 (芯金の)円筒部
621,711 シールリップ部(第1シールリップ,アキシャルリップ部)
622,712 シールリップ部(第2シールリップ,アキシャルリップ部)
623,713 シールリップ部(ラジアルリップ部)
621a,711a (第1シールリップの)先端面
622a,712a (第2シールリップの)先端面
θa,θd (第1シールリップの)接触角度
θb,θe (第2シールリップの)接触角度
θc 水接触角
Claims (2)
- 外側部材と、該外側部材に対して回転する内側部材との間の被シール空間を密封する密封装置において、
前記外側部材及び前記内側部材のうち一方の部材に嵌合される円筒部を有した芯体と、前記芯体に固着され、前記他方の部材に摺接又は近接する複数のシールリップ部を有した弾性体製のシール体とを備え、
前記複数のシールリップ部は、シリル化されたクレーが配合されている撥水性のゴム材により形成され、径方向において最も外側に設けられた第1シールリップと、該第1シールリップよりも径方向内側に設けられた第2シールリップと、を含み、前記第1シールリップ及び前記第2シールリップはいずれも、軸方向に延びるにつれ拡径するとともに前記他方の部材に摺接するアキシャルリップ部とされ、
前記アキシャルリップ部は、その先端面が、前記他方の部材の被摺接面となす接触角度が前記ゴム材の水接触角よりも小さくなるように形成されており、
前記第2シールリップは、前記第1シールリップよりも小さな締め代で前記他方の部材に摺接するとともに、前記第2シールリップの前記接触角度は、前記第1シールリップの前記接触角度よりも小さいことを特徴とする密封装置。 - 請求項1に記載の密封装置において、
前記水接触角は、水滴滴下から5分後に70°以上であり、かつ、前記クレーは、アルコキシシランで表面がシリル化された含水ケイ酸アルミニウムを主成分とする鉱物粒子からなる粉末であることを特徴とする密封装置。
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