JP7248443B2 - 端子抜き冶具 - Google Patents
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Description
このように弾性係止片によって端子収容室内に係止された端子を引き抜く場合、弾性係止片を係止解除方向に撓ませる必要があるため、端子抜き冶具を用いている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載された端子抜き冶具は、前後方向における押圧面の下端と上端との距離が小さく抑えられることによって、弾性係止片が最も撓んでも抜け止め突起と押圧面とが互いに干渉しないようになっている。
また、特許文献1に記載された端子抜き冶具100は、図6(b)に示すように、端子収容室310内から端子200を引き抜く際、端子200が傾くと、弾性係止片320の先端に端子200が引っ掛かるため、端子200が引く抜き難くなってしまう問題があった。
しかも、本発明に係る端子抜き冶具は、前記凸部が前記端子を押し上げる方向に突設されているので、前記端子を前記端子収容室から引き抜く際に、前記端子に前記弾性係止片が引っ掛かることを防止することができる。
従って、本発明に係る端子抜き冶具は、端子を傷つけることなく、かつ、容易に端子収容室から引き抜くことができる。
本発明の実施例に係る端子抜き冶具1は、コネクタハウジング30の端子収容室31内に弾性係止片32によって係止された端子40を引き抜く際に、弾性係止片32を係止解除方向に撓ませるために用いる冶具である。
まず、端子抜き冶具1の説明の前に、端子40およびコネクタハウジング30について説明する。
この相手端子接続部41は、相手端子のタブ状の接続部分が、図3中左方向から後述する相手端子挿入口35を通して筒内部に挿入されることによって、天井壁44側に設けられた弾性接続片45と底壁42との間に挟持接続されるようになっている。
コネクタハウジング30は、絶縁樹脂製のブロック体であり、端子40が収容される端子収容室31、および、端子抜き冶具1の後述する挿入部20が挿入される冶具挿入空間33を有する。
なお、弾性係止片32と壁31aとの間に形成された空間が、弾性係止片32が係止解除方向に撓むための撓み空間34になっている。
端子抜き冶具1は、図1(a)に示すように、操作者が把持する部分となる把持部10と、弾性係止片32に向けて冶具挿入空間33を通して挿入される部分となる挿入部20と、を有する。
この係止解除傾斜面21は、先端突出部32bに摺接されることによって弾性係止片32を係止解除方向に撓ませる。
より具体的には、凸部22は、端子側面20aから断面円弧状に突出した部分であり、挿入部20の延在方向に沿ってエッジの無い滑らかな曲面を形成している。
この実施例では、凸部22は、挿入部20が冶具挿入空間33の挿入完了位置まで挿入された状態で、端子40に圧縮変形を生じずに接触した状態、いわゆるゼロタッチの状態になる。
なお、凸部22は、挿入部20が冶具挿入空間33の挿入完了位置まで挿入された状態で、端子40にゼロタッチの状態とならず、端子40との間に僅かな隙間があっても構わない。
この凸部22は、挿入部20が冶具挿入空間33に傾いて挿入された場合であっても、挿入部20の先端20cより先に端子40に接触される。
すなわち、凸部22は、挿入部20の先端20cが端子40を傷つけることを阻止するようになっている。
係止片収納傾斜面23は、係止解除傾斜面21に向けて厚みを薄くするように端子側面20aの裏面20b、すなわち、挿入部20の裏面20bに形成された傾斜面である。
図4は、端子抜き冶具1を用いて端子収容室31内から端子40を引き抜く手順、および、弾性係止片32等の各部の動作について説明するための図である。
挿入部20を冶具挿入口33aから挿入開始する際、端子抜き冶具1が冶具挿入空間33に対して斜めに挿入された場合であっても、係止片収納傾斜面23がガイド面として機能することによって、挿入部20が冶具挿入空間33に入り込み易いようになっている。
冶具挿入空間33の内方に挿入された挿入部20は、その姿勢が冶具挿入空間33の延在方向に沿った状態となり、端子40との接触部分が凸部22のみとなる。
すなわち、端子抜き冶具1は、端子側面20aのうち、凸部22のみを端子40との接触部分として、冶具挿入空間33の内方に挿入部20を挿入させることができる。
このため、端子抜き冶具1は、先端20cを端子40に接触させることなく、凸部22のみを端子40に接触させて挿入部20を冶具挿入空間33の内方に挿入させる。
より具体的には、挿入部20は、挿入完了位置までの挿入の過程で、先端面である係止解除傾斜面21が弾性係止片32の先端突出部32bに当接する。その後、挿入部20は、先端突出部32bに当接した状態で挿入方向へさらに移動すると、先端突出部32bを係止解除傾斜面21に摺接させることによって、弾性係止片32を係止解除方向に撓ませる。その後、挿入部20は、挿入方向へさらに移動し、先端突出部32bを係止解除傾斜面21に摺接させながら、弾性係止片32をさらに係止解除方向に撓ませると、先端突出部32bが係止片収納傾斜面23に誘導されて挿入部20の裏面20b側に収納される。
特に、この実施例では、凸部22は、挿入部20の先端20c周辺に配置されているので、端子40の係止孔42a周辺を持ち上げるようになっている。
挿入完了位置まで挿入された端子抜き冶具1は、凸部22によって端子40を押し上げ、端子40が弾性係止片32に引っ掛かり難い状態にし、さらに、先端突出部32bを挿入部20の裏面20b側に収容し、弾性係止片32によって押し返されないようにしている。
操作者は、このように端子抜き冶具1によって係止解除された端子40を端子収容室31から容易に引き抜くことができる。
しかも、本発明の実施例に係る端子抜き冶具1は、凸部22が端子40を押し上げる方向に突設されているので、端子40を端子収容室31から引き抜く際に、端子40に弾性係止片32が引っ掛かることを防止することができる。
従って、本発明に係る端子抜き冶具1は、端子40を傷つけることなく、かつ、容易に端子収容室31から引き抜くことができる。
また、本発明に係る端子抜き冶具1は、挿入部20が冶具挿入空間33の挿入完了位置に挿入された状態で、凸部22が端子40の係止部分周辺で端子40を押し上げることができるので、端子40を端子収容室31から引き抜く際、端子40に弾性係止片32が引っ掛かることをより確実に防止することができる。
従って、本発明に係る端子抜き冶具1は、挿入部20が冶具挿入空間33の挿入完了位置まで挿入される際、端子抜き冶具1が弾性係止片32によって押し返されないので、係止解除性を向上することができる。
10 把持部
20 挿入部
20a 端子側面
20b 裏面
20c 先端
21 係止解除傾斜面
22、24 凸部
23 係止片収納傾斜面
30 コネクタハウジング
31 端子収容室
31a 壁
32 弾性係止片
32a 係止突起
32b 先端突出部
33 冶具挿入空間
33a 冶具挿入口
33b 面
34 撓み空間
35 相手端子挿入口
40 端子
41 相手端子接続部
42 底壁
42a 係止孔
43 側壁
44 天井壁
45 弾性接続片
Claims (2)
- コネクタハウジングの端子収容室内の端子を係止する係止突起および係止解除方向に撓ませる力が作用される先端突出部を有する弾性係止片に向けて冶具挿入空間を通して挿入される部分であり、
前記冶具挿入空間への挿入姿勢にて前記端子側の面である端子側面から該端子側面の裏面に向けて後退する傾斜の先端面として形成され、前記先端突出部に摺接されることによって前記弾性係止片を係止解除方向に撓ませる係止解除傾斜面と、
先端が前記端子に接触されることを阻止するように前記端子側面に突設された凸部と、
を備える挿入部
を有し、
前記凸部は、前記挿入部の前記先端に配置されることを特徴とする端子抜き冶具。 - 前記挿入部は、
前記係止解除傾斜面に向けて厚みを薄くするように前記裏面に形成された傾斜面であり、前記挿入部が前記冶具挿入空間の挿入完了位置まで挿入される際、前記先端突出部を前記裏面側に誘導する係止片収納傾斜面
が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の端子抜き冶具。
Priority Applications (1)
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JP2019018115A JP7248443B2 (ja) | 2019-02-04 | 2019-02-04 | 端子抜き冶具 |
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JP2019018115A JP7248443B2 (ja) | 2019-02-04 | 2019-02-04 | 端子抜き冶具 |
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Citations (3)
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JP2000223238A (ja) | 1999-02-03 | 2000-08-11 | Yazaki Corp | 端子抜き治具 |
JP2005063921A (ja) | 2003-08-20 | 2005-03-10 | Sumitomo Wiring Syst Ltd | 解除治具 |
JP2011054535A (ja) | 2009-09-04 | 2011-03-17 | Yazaki Corp | 端子係合解除治具及びコネクタハウジング |
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- 2019-02-04 JP JP2019018115A patent/JP7248443B2/ja active Active
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