JP2005158418A - コネクタ - Google Patents

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映二 児嶋
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Abstract


【課題】 ランスの強度を損なうことなく端子金具の抜き取り作業性を向上させる。
【解決手段】 雌ハウジング20のキャビティ22内には雌端子金具10に係止可能なランス24が設けられている。ランス24は、前後両端部が雌ハウジング20に連結された両持ち状に形成され、前後両端部を支点として撓み変形可能とされている。雌端子金具10の下面には、ランス24が進入可能な凹部14が設けられ、その前縁にはランス24が係止可能な係止突部15が下方へ突出して設けられている。ランス24の上面には、凹部14に沿って概ね水平をなす沿面35と、前方へ向かって上り勾配をなすとともに係止突部15によるランス24の押圧動作を案内可能な案内傾斜面34とが前後に形成されている。ランス24の上面における沿面35と案内傾斜面34との間には、案内傾斜面34よりも緩やかな勾配をなす逃がし傾斜面36が形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、コネクタに関する。
従来、ランスにより端子金具を抜け止めするものの一例が下記特許文献1に記載されている。このものは、図9に示すように、ハウジング1には、端子金具2を挿入可能なキャビティ3が設けられ、キャビティ3内には端子金具2を抜け止めするためのランス4が設けられており、このランス4は、前後両端部が連結された両持ち状をなすとともに端子金具2が挿入される過程では前後の連結部分を支点として略弓形に弾性変形可能とされている。一方、端子金具2におけるランス4との対向面には、ランス4が進入可能な凹部5が設けられるとともに、その凹部5の前縁にはランス4に対して係止可能な係止突部6がランス4側へ突出して設けられている。そして、ランス4における端子金具2との対向面には、凹部5に沿ってほぼ水平をなす沿面4aと、ランス4の後側の連結部分から前方へ向かって上り勾配をなすとともに係止突部6のランス4に対する押圧動作を案内するための案内傾斜面4bとが前後に形成されている。
特開2003−157922公報
ところで、両持ち状をなすランス4は、既述したように撓み変形時に略弓形となるので、片持ち状のものと比較するとランス4の傾き角度が小さく、その角度が案内傾斜面4bの傾斜角度よりも小さくなっていた。このため、端子金具2を取り外す際にランス4を強制的に撓み変形させつつ端子金具2を抜き取ろうとしたとき、係止突部6の通過経路上にランス4の一部が張り出して配されることになるため、そこに係止突部6の後端部が引っ掛かるおそれがあり、抜き取り作業性が悪化する問題があった。
もっとも、案内傾斜面4bの傾斜角度をランス4の後部の傾き角度と同じ程度に設定すれば、上記のような問題は解消し得るのであるが、そうすると今度は後側の連結部分においてランス4が薄くなってしまい、ランス4の強度が低下するという問題が生じることになり、簡単には対応できなかった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、ランスの強度を損なうことなく端子金具の抜き取り作業性を向上させることを目的とする。
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティが設けられるとともに、前記キャビティ内には、前記端子金具が挿入される過程では一旦撓み変形した後に端子金具が正規深さに達すると復元して端子金具に対して係止可能なランスが設けられており、前記ランスは、前後両端部が前記コネクタハウジングに連結された両持ち状に形成され、前記端子金具における前記ランスとの対向面には、ランスが進入可能な凹部が設けられるとともにその凹部の前縁には、ランスが係止可能な係止突部がランス側へ突出して設けられており、前記ランスにおける前記端子金具との対向面には、前記凹部に概ね沿った形状の沿面と、前方へ向かって上り勾配をなすとともに前記係止突部のランスに対する押圧動作を案内可能な案内傾斜面とが前後に形成され、且つ前記沿面と前記案内傾斜面との間には、案内傾斜面よりも緩やかな勾配をなす逃がし傾斜面が形成されている構成としたところに特徴を有する。
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記係止突部は、後端側に行くに従って突出寸法が大きくなる傾斜状に形成されており、その後端部におけるランスとの対向面が概ね水平となるよう形成されているところに特徴を有する。
<請求項1の発明>
キャビティ内に端子金具を挿入する途中では、係止突部により押圧されることでランスが一旦撓み変形する。このとき案内傾斜面により係止突部のランスに対する押圧動作が案内される。端子金具が正規深さに達すると、ランスが復元して凹部内に進入するとともに係止突部に対して係止される。一方、端子金具を取り外す際には、ランスを撓み変形させてその係止状態を解除しつつ端子金具を抜き取るようにする。
本発明によれば、沿面と案内傾斜面との間に案内傾斜面よりも緩やかな勾配をなす逃がし傾斜面を形成するようにしたから、両持ち状のランスが前後の連結部分を支点として撓み変形するとき、ランスを係止突部の通過経路から逃がすことができる。従って、端子金具を抜き取る際に係止突部がランスに対して引っ掛かり難くなり、もって抜き取り作業性を向上させることができる。しかも、案内傾斜面とは別途に逃がし傾斜面を形成しているので、例えば単に案内傾斜面の傾斜角度を小さくしてランスを係止突部から逃がすようにした場合と比較すると、ランスの後側の連結部分が薄くなることがなく、従ってランス強度が損なわれることもない。
<請求項2の発明>
係止突部の後端部におけるランスとの対向面を概ね水平となる形状としたから、抜き取り時に係止突部がランスに一層引っ掛かり難くすることができる。
<実施形態1>
本発明の実施形態1を図1ないし図6によって説明する。本実施形態では、雌コネクタを例示する。雌コネクタは、複数本の雌端子金具10と、雌端子金具10を収容可能な雌コネクタハウジング20(以下、単に雌ハウジング20という)と、雌ハウジング20に装着されるリテーナ30とから構成される。なお以下では、雌ハウジング20に対する雌端子金具10の挿入方向を前方、逆の抜き取り方向を後方とし、また上下方向については図2を除く各図面を基準とする。
雌端子金具10は、金属板をプレス成形することで所定形状に形成されており、図1及び図2に示すように、略箱型をなすとともに相手の雄端子金具と導通接続可能な本体部11と、電線Wの端末に圧着接続可能なバレル部12とを前後に繋げた構成とされている。バレル部12は、前後に一対ずつのかしめ片を有しており、前側の両かしめ片が電線Wの芯線に対してかしめ付けられるのに対し、後側の両かしめ片が電線Wの被覆に対してかしめ付けられる。
本体部11のうち下方を向いた外壁13(ランス24と対向する面)における長さ方向略中央には、凹部14が形成されている。この凹部14は、図2に示す奥側(図1では手前側)へ開口しており、ここには後述するランス24が進入可能とされるとともにその前縁にはランス24が係止可能とされている。外壁13における凹部14の前縁には、下方(ランス24側)へ突出する係止突部15が叩き出しにより形成されており、ここにもランス24が係止可能とされている。係止突部15は、全体として前端部を頂点とした略三角錐形状をなしており、幅寸法及び突出寸法が後端側に行くに従って次第に増加する(前端側に行くに従って次第に減少する)形状となっている。係止突部15におけるランス24との係止面である後端面は、図3に示すように、下端部を除いては前方へ向かって上り勾配をなす傾斜面として形成されている。なお係止突部15の後端面における下端部は、後方へ向かって上り勾配をなす傾斜面とされている。係止突部15のうちランス24に対する押圧面である下面(ランス24との対向面)は、前方へ行くに従って上り勾配をなす傾斜面として形成されている。また本体部11の外壁13における後端部の図2に示す手前側の側縁からは、係止突部15と同方向に突出するとともに雌端子金具10の挿入動作の案内などに機能するスタビライザ16が設けられている。なお本体部11内には、相手の雄端子金具と弾性接触可能な弾性接触片(図示せず)が設けられている。
雌ハウジング20は、合成樹脂製とされ、図1に示すように、全体が略ブロック状に形成されており、その上面前端部には、雌ハウジング20が相手の雄ハウジングと嵌合されたときに両ハウジングを嵌合状態に保持可能な片持ち状のロックアーム21が突設されている。雌ハウジング20には、後方から雌端子金具10を挿入可能なキャビティ22が設けられている。キャビティ22は、雌ハウジング20において上下2段、幅方向に複数室ずつ並列して配置されており、その周壁のうち下壁23には、雌端子金具10を抜け止めするためのランス24が設けられている。なおランス24の構造については後に詳しく説明する。キャビティ22の前壁25には、前方から相手の雄端子金具のタブがキャビティ22内に進入するのを許容するタブ挿通孔26が開口して形成され、その周縁前部にはタブを誘い込むためのテーパ面が周設されている。キャビティ22の下壁23における幅方向略中央には、係止突部15を挿通可能な突部挿通凹部27が形成され、その図1に示す奥側にはスタビライザ16を挿通可能なスタビライザ挿通凹部28が形成されている。このうち突部挿通凹部27は、後述するようにランス24側にも引き続いて形成されている。
雌ハウジング20の長さ方向略中央には、リテーナ30を装着可能なリテーナ装着孔29が下方へ開口して形成されている。リテーナ装着孔29は、各キャビティ22に対して連通するよう形成されているので、各キャビティ22の周壁(上段側のキャビティ22の上壁及び両側壁を除く)が前後に分断されている。リテーナ30は、雌端子金具10のうち本体部11の後端に形成されたあご部17に対して係止可能な係止部30aを有している。リテーナ30は、各係止部30aが各キャビティ22の下方に退避して配されることでキャビティ22に対する雌端子金具10の挿抜を許容する仮係止位置(図3など)と、各係止部30aが各キャビティ22内に進入するとともにあご部17に対して係止する本係止位置(図6)との2位置間を上下(雌端子金具10の挿抜方向と直交する方向)に移動可能とされる。なおリテーナ30は、図示しない保持手段によって上記2位置に選択的に保持可能とされている。
ここで、ランス24の構造を詳しく説明する。ランス24は、図1及び図3に示すように、キャビティ22の下壁23のうちリテーナ装着孔29よりも前側部分に設けられており、前後両端部が雌ハウジング20に連結されたアーム部31と、アーム部31の上面から上方(雌端子金具10側)へ突出する突出部32とから構成されている。下壁23におけるリテーナ装着孔29よりも前側部分は、その後端部を除いた部分が一段低い低位部分23aとされており、この段差部分に対してアーム部31の後端部が連結されている。一方、アーム部31の前端部は、キャビティ22の前壁25に対して連結されている。そして、ランス24は、前後の連結部分24a,24bを支点として下方へ撓み変形可能とされ、撓み変形時には全体が略弓形(略V字型)をなす(図4参照)。この撓み変形時には、アーム部31のうち前部31aが前端部(前側の連結部分24a)を支点として所定角度だけ後傾するのに対し、後部31bが後端部(後側の連結部分24b)を支点として所定角度だけ前傾することになる。アーム部31のうち前部31aは、全長にわたってほぼ水平に形成されるのに対し、後部31bは連結部分24bから前方へ向かって上り勾配をなすよう形成されている。アーム部31の上面(幅方向略中央部分を除く)は、全長にわたってほぼ水平に形成されるのに対し、下面は、後部31bについては前方へ向かって上り勾配をなす傾斜面とされている。アーム部31の上面のうち、幅方向略中央部分には、既述した突部挿通凹部27が連続して形成されている。またランス24の下方には、下壁23の低位部分23aが対向して配されており、この低位部分23aは、ランス24がその弾性限度を超えるまで撓み変形する手前の段階でランス24の下面に係合可能とされることで、ランス24の過度撓みを規制可能とされる。
突出部32は、アーム部31における長さ方向略中央位置に設けられ、その前端位置がアーム部31の前部31aと揃えられている。突出部32は、その突出寸法が凹部14の凹み深さとほぼ同じとされており、雌端子金具10の挿入時には凹部14内に進入するとともに、突出部32の前面が凹部14の前縁に対して係止可能とされている。突出部32のうち凹部14の前縁に対する係止面である前面は、上下方向に沿ってほぼ真っ直ぐな面とされている。突出部32の上面における幅方向略中央部分には、突部挿通凹部27がアーム部31側から引き続いて形成されている。また突出部32の幅寸法は、凹部14に適合した大きさとされ、アーム部31の幅寸法よりも小さく設定されている。
またアーム部31の前部31aのうち突出部32よりも前側の部分には、係止突部15の進入を許容する逃がし凹部33が前方へ開口して形成されている。この逃がし凹部33の奥面は、係止突部15の後端面に係止可能とされており、係止突部15の後端面に概ね沿うような傾斜面として形成されている。この逃がし凹部33には、前方から治具(図示せず)が挿入可能とされており、その底面を治具によって下方へ押圧操作することでランス24を強制的に撓み変形させて係止状態を解除できるようになっている。また逃がし凹部33は、ランス24の前端部(前側の連結部分24a)を二股状に分岐するよう拡張して形成されており、その拡張部分の奥面には治具を逃がし凹部33の底面へ案内すべくテーパ状の案内面が形成されている。
ランス24の上面(雌端子金具10との対向面)における突部挿通凹部27が形成された部分のうち、後側約1/3部分が前方へ向かって上り勾配をなす案内傾斜面34とされるのに対し、前側約1/3部分がほぼ水平をなす沿面35とされ、且つ案内傾斜面34と沿面35との間の約1/3部分が案内傾斜面34よりも勾配が緩やかな逃がし傾斜面36とされている。詳しくは、案内傾斜面34は、ランス24における後側の連結部分24bを始点として形成されており、その傾斜角度は、後側の連結部分24bにおける厚み寸法についてランス24の強度を十分に保てるような大きさに設定されている。この案内傾斜面34は、係止突部15によって下方へ押圧可能とされるとともに、その押圧動作を案内可能とされている。沿面35は、凹部14におけるランス24との対向面である下面に沿ってほぼ水平に形成されている。
そして、案内傾斜面34の傾斜角度は、ランス24がその弾性限度内で最大限に撓み変形したときにおける後部31bの傾き角度よりも小さくなっているのに対し、逃がし傾斜面36の傾斜角度は、上記した後部31bの傾き角度よりも大きく設定されている。従って、ランス24がその弾性限度内で最大限に撓み変形した状態では、図4に示すように、案内傾斜面34が前方へ向かって僅かに上り勾配をなすよう傾斜しているのに対し、逃がし傾斜面36は、前方へ向かって僅かに下り勾配をなすよう傾斜している。このとき逃がし傾斜面36が係止突部15の通過経路に僅かに張り出しているのに対して、逃がし傾斜面36は、係止突部15の通過経路から下方へ退避して(引っ込んで)配されることで係止突部15との干渉が抑制されるようになっている。言い換えると、逃がし傾斜面36によってランス24のうち後側の連結部分24bよりも前側の部分が薄肉状に形成されているので、ランス24の強度を損なうことなく係止突部15の通過経路を確保することができる。また案内傾斜面34の傾斜角度は、係止突部15の下面よりもやや急に設定されている。
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用を説明する。図1及び図3に示すように、雌ハウジング20に対してリテーナ30を仮係止位置に装着した状態で、電線Wの端末に接続した雌端子金具10を挿入する作業を行う。雌端子金具10をキャビティ22内に挿入すると、係止突部15が突部挿通凹部27内に、スタビライザ16がスタビライザ挿通凹部28内にそれぞれ進入することで、挿入動作が案内される。
雌端子金具10を所定深さまで挿入したところで、図4に示すように、係止突部15がランス24の上面における案内傾斜面34を押圧することで、ランス24が一旦下方へ撓み変形する。このとき、案内傾斜面34の勾配によって係止突部15のランス24に対する押圧動作が案内されてランス24がスムーズに撓み変形する。この撓み変形時には、ランス24の前部31aが前端部を支点として後傾するのに対し、後部31bが後端部を支点として前傾することで、全体が略弓形をなす。この過程では、案内傾斜面34は前方へ向かって上り勾配をなすよう傾斜するのに対し、逃がし傾斜面36及び沿面35は前方へ向かって下り勾配をなすよう傾斜する。
そして、雌端子金具10がキャビティ22内に正規深さまで挿入されると、図5に示すように、係止突部15が突出部32を乗り越えてその前方の逃がし凹部33内に進入するとともにランス24が復元する。すると、ランス24の突出部32が雌端子金具10の凹部14内に進入してその前面が凹部14の前縁に対して係止するとともに、逃がし凹部33の奥面が係止突部15の後端面に対して係止することで、雌端子金具10の抜け止めが図られる。全ての雌端子金具10を対応するキャビティ22に挿入し終えたら、リテーナ30を本係止位置へ押し込む作業を行う。リテーナ30が本係止位置に達すると、図6に示すように、各係止部30aが各キャビティ22内に進入するとともに各雌端子金具10のあご部17に対して係止することで、雌端子金具10が二重に抜け止めされた状態で保持される。
一方、メンテナンスなどの事情により雌端子金具10を雌ハウジング20から取り外す場合がある。その場合は、リテーナ30を仮係止位置に戻してあご部17に対する係止部30aの係止状態を解除した後、逃がし凹部33内に前方から治具を挿入して逃がし凹部33の底面を下方へ押圧操作することで、ランス24を強制的に撓み変形させてその係止状態を解除するとともに電線Wを後方へ引っ張るようにする。詳しくは、係止状態を解除すべくランス24をその弾性限度内において最大限に撓み変形させた状態では、図4に示すように、沿面35及び逃がし傾斜面36が前方へ向かって下り勾配をなすよう傾斜するとともに、係止突部15の通過経路から下方へ退避して配されている。従って、この状態から雌端子金具10を後退させたところで、係止突部15がランス24に対して引っ掛かり難くなっている。これにより、抜き取り作業性が良好になるとともに引っ掛かりに伴ってランス24や雌端子金具10の係止突部15が変形などする事態を極力回避することができる。しかも、抜き取り過程において係止突部15が最初に通過する沿面35が最も大きく退避しているので、引っ掛かりがより生じ難くなっている。なお案内傾斜面34は、前方へ向かって僅かに上り勾配をなすよう傾斜しており、つまり係止突部15の通過経路側に僅かに張り出しているものの、上記した逃がし傾斜面36によって係止突部15の後端部の後退動作が案内されることで、引っ掛かりが生じ難くなっている。
以上説明したように本実施形態によれば、ランス24における雌端子金具10との対向面において沿面35と案内傾斜面34との間に案内傾斜面34よりも勾配が緩やかな逃がし傾斜面36を形成するようにしたから、両持ち状のランス24が前後の連結部分24a,24bを支点として撓み変形するとき、ランス24を係止突部15の通過経路から逃がすことができる。従って、雌端子金具10を抜き取る際に係止突部15がランス24に対して引っ掛かり難くなり、もって抜き取り作業性を向上させることができる。しかも、案内傾斜面34とは別途に逃がし傾斜面36を形成しているので、例えば単に案内傾斜面34の傾斜角度を小さくしてランス24を係止突部15から逃がすようにした場合と比較すると、ランス24の後側の連結部分24bが薄くなることがなく、従ってランス24の強度が損なわれることもない。
<実施形態2>
本発明の実施形態2を図7及び図8により説明する。本実施形態では、係止突部15Aの形状を変更したものを示す。なおこの実施形態2では、上記した実施形態1と同様の構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
係止突部15Aは、図7に示すように、前端から途中までは後端側に行くに従って突出寸法が大きくなる傾斜状に形成されているものの、後端部15Aaが所定長さにわたって突出寸法が一定になるよう形成されている。この係止突部15Aの後端部15Aaにおける下面15Ab(ランス24との対向面)は、概ね水平をなしており、この下面15Abと係止突部15Aの後端面の下端部15Acとがなす角度は、実施形態1のもの(係止突部15の下面が全長にわたって傾斜面とされるもの)よりも大きくなっている。従って、図8に示すように、雌端子金具10を抜き取る過程でも、ランス24に対して係止突部15Aの後端部15Aaが引っ掛かり難くなり、もって抜き取り作業性を一層向上させることができる。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)逃がし傾斜面の形成範囲や傾斜角度などについては、任意に変更することができる。また逃がし傾斜面が必ずしも真っ直ぐな面である必要はなく、例えば円弧状などの曲面としたものも本発明に含まれる。
(2)上記した実施形態では、ランスの上面のうち凹部に沿う沿面がほぼ水平に形成されたものを示したが、水平な面以外にも例えば前傾または後傾した面や、円弧状などの曲面としたものも本発明に含まれる。
(3)上記した実施形態では、雌コネクタについて示したが、雄端子金具を備える雄コネクタにも本発明は適用可能である。
(4)上記した実施形態では、いわゆるサイドリテーナを備えたものを示したが、ランスの撓み空間内に進入してランスの撓み変形を規制可能な撓み規制部を有するフロントリテーナを装着するものも本発明に含まれる。またリテーナを省略したものも本発明に含まれる。
本発明の実施形態1に係る雌コネクタの分解斜視図 雌端子金具を係止突部側から見た斜視図 上段側のキャビティと雌端子金具の拡大側断面図 雌端子金具を挿入または抜き取る途中の状態を示す拡大側断面図 雌端子金具が正規深さまで挿入された状態を示す拡大側断面図 リテーナを本係止位置へ移動させた状態を示す拡大側断面図 本発明の実施形態2に係る上段側のキャビティと雌端子金具の拡大側断面図 雌端子金具を挿入または抜き取る途中の状態を示す拡大側断面図 従来例の断面図
符号の説明
10…雌端子金具(端子金具)
13…外壁(対向面)
14…凹部
15,15A…係止突部
15Aa…後端部
15Ab…下面(対向面)
20…雌ハウジング(コネクタハウジング)
22…キャビティ
24…ランス
24a,24b…連結部分(前後両端部)
34…案内傾斜面
35…沿面
36…逃がし傾斜面

Claims (2)

  1. コネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティが設けられるとともに、前記キャビティ内には、前記端子金具が挿入される過程では一旦撓み変形した後に端子金具が正規深さに達すると復元して端子金具に対して係止可能なランスが設けられており、
    前記ランスは、前後両端部が前記コネクタハウジングに連結された両持ち状に形成され、
    前記端子金具における前記ランスとの対向面には、ランスが進入可能な凹部が設けられるとともにその凹部の前縁には、ランスが係止可能な係止突部がランス側へ突出して設けられており、
    前記ランスにおける前記端子金具との対向面には、前記凹部に概ね沿った形状の沿面と、前方へ向かって上り勾配をなすとともに前記係止突部のランスに対する押圧動作を案内可能な案内傾斜面とが前後に形成され、且つ前記沿面と前記案内傾斜面との間には、案内傾斜面よりも緩やかな勾配をなす逃がし傾斜面が形成されていることを特徴とするコネクタ。
  2. 前記係止突部は、後端側に行くに従って突出寸法が大きくなる傾斜状に形成されており、その後端部におけるランスとの対向面が概ね水平となるよう形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
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