JP4027243B2 - 端子収容部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランスを備えた端子金具が収容される端子収容部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ランスを備えた端子金具が収容されるコネクタハウジングの一例として下記特許文献1に記載されたものが知られている。このものは、図13に示すように、キャビティ1内に端子金具2が後方から挿入可能とされており、端子金具2の上面から切り起し形成された片持ち状のランス3が、キャビティ1の側壁1aに開設された係止開口部4の後面に対して弾性的に係止されることで、端子金具2が抜け止め保持されるようになっている。
【0003】
【特許文献1】
特開平7−226284号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した係止開口部4は、ランス3を全長にわたって逃がすような範囲に形成されている。このため、キャビティ1の側壁1aにおける外部への開口領域が大きくなってしまい、係止開口部4を通して外部から異物などが侵入し易いといった問題が生じてしまう。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、キャビティの側壁の開口領域を小さくすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、端子金具を挿入可能なキャビティを備え、このキャビティの側壁には、前記端子金具から突設されたランスを係止可能な係止開口部が端子金具の挿抜方向と交差する方向に沿って外部に開口して設けられているものにおいて、前記側壁における前記ランスとの対向面には、ランスを逃がすための逃がし溝が前記係止開口部に連通して設けられており、前記係止開口部には、前記ランスを解除操作するための解除治具が外部から挿入可能とされており、この係止開口部の周縁には、前記ランスの係止状態を解除する深さに達した前記解除治具を受けることで解除治具のそれ以上の押し込みを規制する治具受け部が設けられ、この治具受け部は、前記係止開口部の周縁のうち前記逃がし溝によって薄肉となった部分を避けた位置にてその外側縁を凹ませる形態で形成されている構成としたところに特徴を有する。
【0007】
請求項の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記逃がし溝の周縁のうち、前記係止開口部に臨む部位には、正規の係止姿勢とされた前記ランスに当接することで、同姿勢にランスを支持可能な支持部が設けられているところに特徴を有する。
請求項の発明は、請求項に記載のものにおいて、前記逃がし溝の周縁のうち、前記支持部に対して前記係止開口部側と反対側には、逃がし溝に沿って外部へ開放する拡大溝が設けられているところに特徴を有する。
【0008】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
端子金具をキャビティ内に挿入すると、ランスが係止開口部及び逃がし溝内に逃がされつつ係止開口部に係止することで、端子金具が抜け止め状態に保持される。このようにランスを係止開口部のみならず逃がし溝により逃がすようにしたから、逃がし溝によってランスを逃がした分だけ係止開口部の大きさ、すなわちキャビティの側壁における外部への開口領域を従来よりも小さくすることができる。
端子金具を取り外す作業は、係止開口部内に解除治具を外部から挿入してランスを解除操作してその係止状態を解除して行う。
係止開口部の周縁のうち、逃がし溝によって薄肉になった部分を避けた部分を治具受け部としたから、解除治具をしっかりと受け止めることができ、挿入深さを確実に規制することができる。
【0010】
<請求項の発明>
係止状態で端子金具に対して抜き取り方向への力が作用した場合でも、支持部によってランスが支持されるので、ランスが反転しつつ変形するような事態を防ぐことができる。
<請求項の発明>
拡大溝の分だけ逃がし溝を成形するための成形金型の厚みを増加させることができるので、金型強度を高めることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図8によって説明する。本実施形態では、バルブソケットを例示する。このバルブソケットは、図1に示すように、ウェッジベースバルブ10を装着して使用されるものであり、合成樹脂製のソケット本体30と、このソケット本体30に装着される一対の端子金具20とを備えている。なお以下では、ソケット本体30に対する端子金具20の挿入方向を前方とし、また上下方向は、図4及び図5を除いた各図を基準として説明する。
【0012】
ウェッジベースバルブ10は、内部にフィラメントが収容された略円筒形の電球部11と、電球部11の底面側に略平板状に延設されるベース部12とをガラスによって一体に形成した構成となっている。ベース部12の端部からは、一対の電極部13が引き出され、ベース部12を挟んで互いに対称位置に配されている。
【0013】
端子金具20は、導電性を有する金属板を展開形状に打ち抜いた後、順次に曲げ加工などを施すことで図1、図2及び図5に示す形状に形成されている。この端子金具20は、大まかには弾性片25やランス26などが設けられた基板部21と、電線Wの端末に圧着接続されるバレル部22とを前後に連結した構成となっている。バレル部22は、前後に一対ずつのかしめ片22a,22bを有しており、このうち前側の両かしめ片22aが皮剥きされた電線Wの芯線に対してかしめ付けられ、後側の両かしめ片22bが電線Wの被覆に嵌着されたゴム栓23に対してかしめ付けられる。
【0014】
基板部21は、前後に細長い略平板状をなし、その前端部が幅広に形成されている。基板部21の後端部両側縁からは、一対の側壁部24が互いに対向するようほぼ直角に立ち上げて形成され、この両側壁部24から片持ち状の弾性片25が一対、前方へ向けて延出して設けられている。両弾性片25は、互いに対向して配されるとともに、互いに内側へ山形をなすよう湾曲して形成されており、その間にウェッジベースバルブ10のベース部12が差し込まれることで、ウェッジベースバルブ10が弾性的に挟持されるとともに、弾性片25のうちの一方が電極部13に電気的に接触するようになっている。
【0015】
基板部21には、端子金具20をソケット本体30内に収容したときにその抜け止めを図るためのランス26が上記弾性片25側とは反対側へ切り起こして設けられている。詳しくは、このランス26は、基板部21に前後に細長い略コ字型の切り込みを入れることでその内側に形成される板片を、端子金具20のキャビティ33に対する挿抜方向に対して斜め後方へ向けて曲げ起こすことによって片持ち状に形成されている。言い換えるとランス26は、基端である前端部(基板部21との連結部分)から自由端である後端部にかけて次第に基板部21に対する離間距離を大きくする斜め姿勢をとっており、前端部を支点として後端部側が基板部21に対して接離するように(端子金具20の挿抜方向と交差する向きに沿って)弾性変位可能とされている。またランス26は、前端側から後端側にかけて次第に幅が狭くなるよう僅かにテーパ状に形成されている。
【0016】
ソケット本体30は、図1ないし図4に示すように、前部が前方へ開放した略円筒状のバルブ装着部31を備え、その前面の開口に前方からウェッジベースバルブ10のベース部12が差し込まれるようになっている。ソケット本体30の後部には、後方に開口した一対の円筒部32が上下に並んで形成されており、各円筒部32の内側からバルブ装着部31の内側にかけて端子金具20を挿入可能なキャビティ33が一対形成されている。
【0017】
ソケット本体30の外周面のうち、バルブ装着部31と円筒部32との間には、フランジ34が周設されており、このフランジ34の前側にシールリング(図示せず)が嵌着可能とされている。このシールリングは、ソケット本体30がパネルなどの取付部材(図示せず)に形成された取付孔内に貫通した状態で取り付けられたときに、取付部材とフランジ34との間で挟圧されることで取付孔をシールするためのものである。フランジ34の前方位置には、装着したシールリングの前後動を規制可能なシールリング規制部35が周設されている。このシールリング規制部35の前方位置には、取付部材に対してソケット本体30を抜け止め状に保持するための保持突部36が一対突設されている。
【0018】
キャビティ33のうち、バレル部22(主に後側の両かしめ片22b)やゴム栓23などが収容される略後半部分は、内径が比較的大きな略円形に形成されるのに対し、基板部21や弾性片25などが収容される略前半部分は、内径が比較的小さな略角形に形成されている。キャビティ33の前半部分には、その内周面のうちバルブ装着部31の外側に対応する面に沿ってスリット37が形成され、このスリット37に端子金具20の基板部21がほぼ緊密に挿入可能とされている。このスリット37に面したキャビティ33の側壁33aにおける内面には、幅方向の中央にランス26の進入を許容するランス進入溝38が前後方向に沿って後方へ開放する形態で形成されている。ランス進入溝38は、その前端位置が既述したシールリング規制部35とほぼ同じ位置とされ、その前端面は、端子金具20の挿入動作によってランス26を自動的に弾性変位させるよう案内可能なテーパ面となっている。そして、キャビティ33の側壁33aのうちランス進入溝38よりも少し前方位置には、ランス26の進入を許容するとともにランス26が係止可能とされる係止開口部39が設けられている。
【0019】
係止開口部39は、キャビティ33の側壁33aにおいて上下方向(端子金具20の挿抜方向と略直交(交差)する方向)に沿って外部に開口する四角形の角孔状に形成されており、その内周面のうちの後面に対してランス26の後端縁が係止されるようになっている。ランス26との係止面である係止開口部39の後面は、上下方向に沿って切り立った端面となっている。係止開口部39における幅方向の開口寸法は、ランス26の幅寸法よりも少し大きい程度に設定されるのに対し、前後方向の開口寸法は、ランス26の全長の約1/3の大きさに設定されている。またこの係止開口部39は、保持突部36とシールリング規制部35との間に配置されることで、ソケット本体30がパネルなどの取付部材に取り付けられたときに取付部材によって殆ど隠されるようになっている(図4参照)。
【0020】
さて、キャビティ33の側壁33aの内面、すなわちランス26に対する対向面には、係止開口部39に連通するとともに前後方向(端子金具20の挿抜方向、又は係止開口部39の開口方向と略直交(交差)する方向)に沿って前方へ開放する逃がし溝40が形成されている。従ってランス26は、係止開口部39に係止した状態では、その後側の約1/3部分が係止開口部39によって逃がされるのに対し、前側の約2/3部分が上記逃がし溝40によって逃がされるようになっている。言い換えると、ランス26は、その後側の約1/3部分が係止開口部39を通して側方外部へ露出するのに対し、前側の約2/3部分が逃がし溝40の周縁部(側壁33a)により側方外部へ露出することなく覆われている。
【0021】
逃がし溝40の深さ寸法は、ランス26の基板部21からの最大突出寸法よりも小さく、キャビティ33の側壁33aの厚み寸法の半分弱程度の大きさに設定されている。従って、ランス26における後端部外縁は、係止開口部39内において逃がし溝40よりも外側に突出して(深い位置に)配される。逃がし溝40の内周面のうち互いに対向する両側面は、ランス26に概ね沿うように外端側へ行くに連れて互いに接近するよう張り出すテーパ状に形成されている(図2)。なお、上記係止開口部39における両側面の下部も逃がし溝40の両側面に連続するテーパ状に形成されている。
【0022】
逃がし溝40の周縁のうち、係止開口部39に臨む部位である後縁部(係止開口部39の周縁のうち、ランス26との係止面を有する後縁部と対向する前縁部)は、係止開口部39の後面に係止した状態のランス26の外面に対して当接可能となっており、この部分がランス26を正規の係止姿勢(ほぼ自然状態)に支持可能な支持部42となっている。この支持部42によってランス26は、正規の係止姿勢から前方へ捲れるように変位する、いわゆる反転が規制されるようになっている。
【0023】
ところで、ソケット本体30内に収容された端子金具20を取り外す際には、図6及び図7に示すような解除治具Jを外部から係止開口部39内に挿入してランス26を強制的に弾性変位させてその係止状態を解除するようにする。ここで、解除治具Jの係止開口部39に対する挿入深さを規制することを目的として、係止開口部39の周縁には、解除治具Jを受け止め可能な治具受け部41が設けられている。この治具受け部41は、係止開口部39の周縁のうち、図4の手前側の外側縁、すなわち上記逃がし溝40を外れた(避けた)部分に配設されている。治具受け部41は、係止開口部39の外側縁を外側に面したテーパ状に形成して設けられており、そのテーパ面41aは、係止開口部39に対して真っ直ぐな姿勢で挿入した解除治具Jの先端面Jaの傾斜に沿うように設定されている。この治具受け部41に解除治具Jが当接した状態では、ランス26は、係止開口部39の後面に対する係止状態が完全に解除されて基板部21内に収まる位置まで弾性変位されるようになっている。
【0024】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。図1に示すように、電線Wの端末に端子金具20を接続した後、ランス26をバルブ装着部31における外側に向けた姿勢としつつ端子金具20をキャビティ33内に後方から挿入する。端子金具20を挿入する過程では、先行して基板部21がスリット37内にほぼ緊密に挿入されることで、端子金具20を正規の挿入姿勢に支持することができ、挿入動作の安定化が図られる。スリット37により基板部21が案内された後に、ランス26がランス進入溝38内に進入してその前端面に当接される。この状態からさらに端子金具20の挿入動作を進行することに伴って、ランス進入溝38の前端面の傾斜に案内されることでランス26が自動的に弾性変位されて基板部21内に収められる。
【0025】
端子金具20がキャビティ33内に正規深さまで挿入されると、ランス26が係止開口部39及び逃がし溝40内に逃がされつつ弾性復帰して正規の係止姿勢とされるとともに係止開口部39の後面に係止することで、端子金具20がソケット本体30から抜け止め状態に保持される。この状態で電線Wに後方(抜き取り方向)への引っ張り力が作用した場合、係止開口部39の後面に係止したランス26には、基板部21に対する傾斜角度を増大させつつ前方へ捲れるような力が作用することになる。ところが、正規の係止姿勢とされたランス26の外面には、支持部42が当接されるので、この支持部42によってランス26が支持されることでランス26が反転しつつ変形するような事態を防ぐことができる。また抜け止め状態では、ゴム栓23がキャビティ33の後半部分の内周面に密着することで、キャビティ33内のシールが図られている。
【0026】
2本の端子金具20を各キャビティ33内に挿入したら、バルブ装着部31に対して前方からウェッジベースバルブ10を挿入する。各端子金具20の両弾性片25間にベース部12が差し込まれると、ウェッジベースバルブ10が弾性的に挟持されるとともに、両電極部13に対して対応する弾性片25が弾接されて導通がとられる。その後、ソケット本体30にシールリングを嵌着した状態でパネルなどの取付部材に形成された取付孔内に貫通させつつ取り付ける作業を行う。
【0027】
一方、メンテナンスなどの事情により端子金具20を取り外す場合には、図6及び図7に示すように、解除治具Jを係止開口部39内に側方外部から挿入する作業を行う。この解除治具Jは、係止開口部39に概ね整合するよう全体が四角形の棒状に形成されるとともにその先端面Jaがテーパ状に形成されている。解除治具Jを挿入するときは、先端面Jaを図7の右側に向けるとともに軸線を上下方向(端子金具20の挿抜方向と略直交する方向)に沿ってほぼ真っ直ぐな姿勢としつつ行う。解除治具Jをランス26の後端部が臨んだ係止開口部39内へと挿入すると、ランス26は、解除治具Jの先端部Jbによって内方へ押圧されることで、係止開口部39の後面との係止代を減少させつつ弾性変位される。そして、先端面Jaが治具受け部41のテーパ面41aに突き当たる深さまで解除治具Jを挿入すると、ランス26が係止開口部39の後面との係止状態を完全に解除する位置まで弾性変位させられるので、その後は電線Wを後方へ引っ張ることで端子金具20をキャビティ33から引き抜くことができる。なお、ランス26が係止解除された状態から解除治具Jをそれ以上押し込もうとしても、解除治具Jが治具受け部41によって受けられることで、押し込みが規制され、もってランス26が過度に弾性変位させられる事態を未然に防ぐことができる。
【0028】
ところで、上記した解除治具Jは、例えば端子金具を抜け止めするための樹脂ランスを、端子収容部材であるコネクタハウジングに一体的に設けたタイプのコネクタにも共用することができる。具体的には、コネクタは、図8(A),(B)に示すように、合成樹脂製のコネクタハウジング50内に端子金具57を後方から挿入可能なキャビティ51が設けられ、このキャビティ51の上面側には、端子金具57に対して弾性的に係止可能な片持ち状の樹脂ランス52が突設されている。樹脂ランス52は、基端側を支点として上下に弾性変位可能なアーム部53と、アーム部53の内面からキャビティ51内に張り出すとともに端子金具57に対して係止可能な係止突部54と、アーム部53の前端面から前方へ突出するとともに解除治具Jによって解除操作が可能な解除操作部55とから構成されている。樹脂ランス52の前方には、解除治具挿入空間56が前方に開口して形成されている。
【0029】
上記コネクタにおいてキャビティ51内に収容された端子金具57を取り外すには、まず解除治具Jの先端面Jaを上方に向けた姿勢としつつ、樹脂ランス52の解除操作部55に向けて前方から前後方向に沿って真っ直ぐに解除治具挿入空間56内に挿入する。そして、解除治具Jの先端面Jaが解除操作部55に当接した状態からさらに解除治具Jを押し込むと、先端面Jaの傾斜に案内されてアーム部53が上方へ弾性変位され、もって係止突部54の端子金具57に対する係止状態が解除される。その後、端子金具57を引き抜くようにする。このようにこの解除治具Jは、上記した端子金具20に一体的に備えられたランス26を解除するときのみならず、端子収容部材であるコネクタハウジング50に一体的に備えられた樹脂ランス52を解除する場合にも共用することができる。
【0030】
以上説明したように本実施形態によれば、キャビティ33の側壁33aにおけるランス26との対向面に逃がし溝40を係止開口部39に連通する形態で設け、係止開口部39及び逃がし溝40によって挿抜方向に対して斜め姿勢をとるランス26を逃がすようにしたから、従来のように係止開口部のみによってランスを全長にわたって逃がす場合と比較すると、逃がし溝40によってランス26を逃がした分だけ係止開口部39の大きさ、すなわちキャビティ33の側壁33aにおける側方外部への開口領域を小さくすることができる。これにより、係止開口部39を通って側方外部から異物などが侵入し難くすることができ、もってランス26の係止状態が誤解除される事態を防ぐことができる。
【0031】
さらには、係止開口部39の周縁のうち、逃がし溝40によって薄肉となった部分を避けた位置に治具受け部41を設けるようにしたから、治具受け部41の強度を高く保つことができる。従って、解除治具Jをしっかりと受け止めることができ、その挿入深さを確実に規制することができる。
しかも、逃がし溝40の周縁のうち係止開口部39に臨む部位には、正規の係止姿勢とされたランス26の外面に当接可能な支持部42を設けるようにしたから、係止状態で端子金具20に対して抜き取り方向への力が作用した場合でも、支持部42によってランス26が支持されるので、ランス26が反転しつつ変形するような事態を防ぐことができる。
【0032】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図9または図10によって説明する。この第2実施形態では、治具受け部の形状を変更したものを示す。なおこの第2実施形態では、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0033】
治具受け部41Aは、図9に示すように、係止開口部39の周縁のうち、手前側と奥側との両外側縁に一対設けられており、共に逃がし溝40を外れた(避けた)位置に配置されている。両治具受け部41Aは、係止開口部39の両外側縁を外側に面したテーパ状に形成することで互いに対称形状となっている。両治具受け部41Aのテーパ面41aAは、上記第1実施形態にて示した治具受け部41のものよりも傾斜角度が急に設定され、また長さ寸法が上記治具受け部41のものの半分程度に設定されている。
【0034】
端子金具20を取り外す際には、図10に示すように、先端面Jaが右側を向くよう解除治具Jを上下方向に対して傾けつつ、その先端部Jbを係止開口部39内に挿入する。このとき、解除治具Jのうち先端面Jaとその反対側の側面Jcとがそれぞれ治具受け部41Aに当接することで、解除治具Jの挿入深さが規制されるとともに、その挿入姿勢が治具受け部41Aの傾斜角度とほぼ同じだけ上下方向に対して傾いた姿勢に支持される。この挿入姿勢のときは、解除治具Jの先端部Jbが係止開口部39に対して最も奥方まで突っ込まれた状態とされているので、仮に上記挿入姿勢から解除治具Jを操作してその傾き角度を変えたとしても、先端部Jbがそれ以上係止開口部39の奥方へ進入することがない。従って、解除治具Jの操作方法の巧拙とは無関係にランス26が過度に弾性変位させられる事態を確実に防ぐことができる。
【0035】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態を図11または図12によって説明する。この第3実施形態では、上記第1実施形態における逃がし溝の形状を変更したものを示す。なおこの第3実施形態では、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0036】
逃がし溝40Bの周縁には、後端側の支持部42Bを所定長さ分残して拡大溝43が逃がし溝40Bに連通して設けられている。この拡大溝43は、逃がし溝40Bの外端部とほぼ同幅をなすとともに逃がし溝40Bに沿って前方外部へ開放する形態に形成されている。そしてこの拡大溝43は、逃がし溝40Bと共に前方へ型抜きされる成形金型によって成形されており、この成形金型のピンの厚み寸法は、逃がし溝40Bと拡大溝43の深さ寸法を足し合わせた大きさとなっている。なお、成形時において、逃がし溝40Bや拡大溝43を成形するための成形金型のピンのすぐ内側には、後方へ型抜きされるとともにスリット37などを成形するための成形金型のピンが配されるようになっている。
【0037】
このように本実施形態によれば、逃がし溝40Bの周縁のうち、支持部42Bに対して前側(係止開口部39と反対側)には、逃がし溝40Bに沿って前方外部へ開放する拡大溝43が設けられているから、拡大溝43の分だけ逃がし溝40Bを成形するための成形金型の厚みを増加させることができ、もって金型強度を高めることができる。
【0038】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記した実施形態では、逃がし溝が端子金具の挿抜方向である前後方向に沿って前方へ開放する形態で形成された場合を示したが、例えば逃がし溝が端子金具の挿抜方向とは略直交する方向である幅方向(係止開口部の開口方向と略直交(交差)する方向)に沿って側方へ開放する形態で形成されたものも本発明に含まれる。
【0039】
)上記した実施形態では、ランスが片持ち状に形成されたものを示したが、前端から後端にかけて基板部から傾斜状に突出する形態のランスが両持ち状に形成されたものも本発明に含まれる。
)上記した実施形態では、端子収容部材としてバルブソケットのソケット本体を例示したが、例えば相手のコネクタと嵌合接続されるコネクタにおいて、端子金具を挿入可能なキャビティを備えたコネクタハウジングに本発明を適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るバルブソケットの分解側断面図
【図2】ソケット本体の正面図
【図3】ソケット本体の背面図
【図4】ソケット本体の平面図
【図5】端子金具の平面図
【図6】解除治具によってランスを弾性変位させる動作を示す側断面図
【図7】解除治具によってランスを弾性変位させる動作を示す拡大横断面図
【図8】解除治具を樹脂ランスを備えたコネクタに使用した場合を説明するための側断面図
【図9】本発明の第2実施形態に係るソケット本体の平面図
【図10】解除治具によってランスを弾性変位させる動作を示す拡大横断面図
【図11】本発明の第3実施形態に係るバルブソケットの側断面図
【図12】ソケット本体の正面図
【図13】従来例の断面図
【符号の説明】
20…端子金具
26…ランス
30…ソケット本体(端子収容部材)
33…キャビティ
33a…側壁
39…係止開口部
40,40B…逃がし溝
41,41A…治具受け部
42,42B…支持部
43…拡大溝
J…解除治具

Claims (3)

  1. 端子金具を挿入可能なキャビティを備え、このキャビティの側壁には、前記端子金具から突設されたランスを係止可能な係止開口部が端子金具の挿抜方向と交差する方向に沿って外部に開口して設けられているものにおいて、
    前記側壁における前記ランスとの対向面には、ランスを逃がすための逃がし溝が前記係止開口部に連通して設けられており、
    前記係止開口部には、前記ランスを解除操作するための解除治具が外部から挿入可能とされており、この係止開口部の周縁には、前記ランスの係止状態を解除する深さに達した前記解除治具を受けることで解除治具のそれ以上の押し込みを規制する治具受け部が設けられ、この治具受け部は、前記係止開口部の周縁のうち前記逃がし溝によって薄肉となった部分を避けた位置にてその外側縁を凹ませる形態で形成されていることを特徴とする端子収容部材。
  2. 前記逃がし溝の周縁のうち、前記係止開口部に臨む部位には、正規の係止姿勢とされた前記ランスに当接することで、同姿勢にランスを支持可能な支持部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の端子収容部材。
  3. 前記逃がし溝の周縁のうち、前記支持部に対して前記係止開口部側と反対側には、逃がし溝に沿って外部へ開放する拡大溝が設けられていることを特徴とする請求項記載の端子収容部材。
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