JP3788592B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ランスを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハウジングに樹脂ランスを一体形成したコネクタの一例として特開平5−121116号公報に記載されたものが知られている。このものは、ハウジングに後方から端子金具を挿入可能なキャビティが設けられるとともに、キャビティの下面側からは、挿入される端子金具に押圧されることで一旦下方の撓み空間内に弾性変形され、端子金具が正規深さに達すると復帰して端子金具に弾性的に係止される樹脂ランスが設けられている。この樹脂ランスは、キャビティの下壁に連結された片持ち状のアーム部と、アーム部の先端側からキャビティ内に突出する係止部とにより構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この端子金具には、電線が圧着接続されており、キャビティ内に端子金具を正規深さまで挿入した状態では、電線はハウジングの後方に導出されている。この状態で電線に対して引っ張り力が作用した場合には、端子金具が後方へ変位しようとするものの、ランスが係止していることで抜け止め状態に保たれる。その一方、ランスには、係止した端子金具によって挿入時の撓み方向とは逆の上向きに変位させるような力が作用することになるため、その力がアーム部の強度と比して過大であった場合には、ランスが上方へ変形するおそれがあり、そうなると端子金具の保持状態が不安定になる可能性があった。特に小型のコネクタにおいては、アーム部の厚さ寸法が小さくなって強度が不足し勝ちであるため、上記問題への対応が希求されていた。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、端子金具の保持状態を安定させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、コネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティと、キャビティ内に突出するとともに挿入される前記端子金具によって押圧されることで端子金具の挿入方向と交差する方向に撓み変形し、前記端子金具が正規深さに達すると復帰して端子金具に係止されるランスとが設けられているものにおいて、前記ランスに対して係合することで、ランスが前記端子金具の挿入時の撓み方向とは逆方向に変形されるのを規制可能な反転規制手段が備えられており、前記反転規制手段は、前記コネクタハウジングに一体形成される反転規制部により構成されている構成としたところに特徴を有する。
【0005】
請求項2の発明は、請求項1に記載のものにおいて、前記反転規制部のうち前記ランスと係合される部分がテーパ状に形成されているところに特徴を有する。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載のものにおいて、前記反転規制部は、自然状態とされた前記ランスにおける撓み方向についての厚み寸法内に配されているところに特徴を有する。
【0006】
請求項4の発明は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のものにおいて、前記ランスには、前記反転規制部に係合可能な係合部が張り出して設けられているところに特徴を有する。
請求項5の発明は、請求項4に記載のものにおいて、前記ランスが、前記端子金具の挿入方向に沿って延出するとともに撓み変形可能なアーム部と、アーム部から前記キャビティ内に突設されるとともに端子金具に係止可能な係止部とから構成されているものにおいて、前記係合部が前記アーム部のほぼ全長にわたって設けられているところに特徴を有する。
【0007】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記ランスが前記端子金具の挿入時の撓み方向に沿って撓まされる際にランスに対して弾性限度を超える手前の段階で係合されることで、その過度撓みを規制可能な過度撓み規制手段が備えられているところに特徴を有する。
【0008】
請求項7の発明は、請求項6に記載のものにおいて、前記過度撓み規制手段は、前記請求項1に記載された反転規制部に連成される過度撓み規制部により構成されているところに特徴を有する。
請求項8の発明は、請求項7に記載のものにおいて、前記反転規制部と前記過度撓み規制部とは、前記ランスの両端部に対向する位置にそれぞれ一対ずつ形成されているところに特徴を有する。
【0009】
請求項9の発明は、請求項6に記載のものにおいて、前記過度撓み規制手段は、前記コネクタハウジングのうち、前記請求項1に記載された反転規制部に対して前記ランスを挟んだ反対側に配されるとともに、反転規制部におけるランスの撓み方向についての厚み寸法内に配される過度撓み規制部により構成されているところに特徴を有する。
【0010】
【発明の作用及び効果】
<請求項1の発明>
キャビティ内に端子金具を挿入すると、その端子金具によって押圧されることでランスが一旦撓み変形した後、端子金具が正規深さまで挿入されると、ランスが復帰して端子金具に係止されることで、端子金具がキャビティ内に抜け止め状態に保持される。
このようにランスが端子金具に係止された状態において、例えば端子金具に対して挿入方向とは反対向きの引っ張り力が作用した場合には、端子金具に係止したランスを挿入時の撓み方向とは逆方向に変形させるような力が作用する。その場合でも、ランスに反転規制手段が係合することでランスが逆方向に変形するのを規制することができ、もって端子金具の保持状態を安定したものとすることができる。
反転規制手段である反転規制部をコネクタハウジングに一体に設けるようにしたから、仮に反転規制手段をコネクタハウジングとは別部材とした場合に比べて、部品点数を少なくすることができる。
【0012】
<請求項2の発明>
反転規制部をテーパ状に形成したから、逆方向へ変位しようとするランスを所望の位置に誘い込みつつ確実に反転規制することができる。
<請求項3の発明>
反転規制部をランスの厚み寸法内に配置したから、その分だけランスの撓み方向についてコネクタを小型化することができる。
【0013】
<請求項4の発明>
ランスに係合部を張り出して設けるようにしたから、仮にランスに溝部を凹設してこの溝部に反転規制部を係合させた場合と比較して、ランスの強度を高く保つことができる。これにより、端子金具に対する抜け止め力を高く保つことができるとともにランス自身が逆方向に変形し難くすることができる。
<請求項5の発明>
ランスを補強してその強度を向上させることができる。
【0014】
<請求項6の発明>
例えばキャビティから端子金具を取り外す際に、解除治具によって強制的にランスを撓み方向に沿って撓み変形させようとして過大な操作力が加えられた場合でも、ランスが弾性限度を超えて撓み変形する手前の段階で過度撓み規制手段がランスに係合されることで、その過度撓みを規制することができるから、ランスが塑性変形するのを防ぐことができる。
【0015】
<請求項7の発明>
過度撓み規制手段である過度撓み規制部を反転規制部に連成することでコネクタハウジングに一体化したから、部品点数を少なくすることができる。
<請求項8の発明>
反転規制部と過度撓み規制部とがランスの両端部にそれぞれ係合されるようにしたから、ランスをバランス良く支持することができ、確実にランスの変形を規制することができる。
<請求項9の発明>
過度撓み規制部を反転規制部の厚み寸法内に配置したから、その分だけランスの撓み方向についてコネクタを小型化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を図1ないし図8によって説明する。この実施形態では、防水機能を備えた雌コネクタについて例示する。この雌コネクタは、雌側の端子金具10と、この端子金具10を収容可能なコネクタハウジング20(以下、単にハウジング20という)と、ハウジング20に装着されて端子金具10を抜け止めするためのフロントリテーナ40とを有している。なお以下では、ハウジング20に対する端子金具10の挿入方向を前方として説明する。
【0017】
端子金具10は、金属板をプレス成形することで、図3に示すような形状に形成されており、相手の雄コネクタに設けられた雄タブ端子(図示せず)と導通接続可能な角筒状の接続部11と、電線Wの端末に圧着接続されるバレル部12とを前後に備えている。接続部11の底壁の前端からは、弾性接触片13が後方へ折り返して形成されており、前方から接続部11内に挿入される雄タブ端子に対して弾性接触可能とされている。底壁のうち弾性接触片13の後方位置には、係止孔14が穿設されており、この係止孔14には、キャビティ25内に設けられたランス26が進入して係止可能とされている。また係止孔14の孔縁両側部には、ランス26の両側面に摺接されることでキャビティ25内への端子金具10の挿入動作を案内可能な一対のスタビライザ15が突設されている。バレル部12は、前後に一対ずつのかしめ片16,17を有しており、前側のかしめ片16が電線Wの芯線をかしめ付け、後側のかしめ片17が電線Wの被覆をそこに嵌着された防水ゴム栓18ごとかしめ付けている。
【0018】
ハウジング20は、合成樹脂製とされており、図1に示すように、正面に見てやや縦長のブロック状をなすタワー部21と、タワー部21の周囲を取り囲むとともに前方に開口するフード部22とを連結した構成となっている。フード部22内には、相手の雄コネクタ(図示せず)が前方から嵌合可能とされており、フード部22の上部には、雄コネクタを嵌合状態に保持するためのロックアーム23が設けられている。タワー部21の後部外周面には、フード部22内に嵌合される雄コネクタとの間でシールをとるためのシールリング24が前方から嵌着されている。
【0019】
タワー部21内には、後方から端子金具10を挿入可能なキャビティ25が8つ形成されており、各キャビティ25は、タワー部21の中心部分を取り囲むようにして横に3つ、縦に3つ整列して配されている。各キャビティ25は、図3に示すように、前部が端子金具10の接続部11の形状に合わせて四角形状に形成され、後部がその内周面に防水ゴム栓18が密着するように前部より拡径した円形状に形成されている。各キャビティ25の前部の下面側には、端子金具10を保持するためのランス26が設けられている。ランス26は、後端側がキャビティ25の下壁に連結されるとともに前後方向(端子金具10の挿入方向)に沿って延出して形成され、且つ高さ方向(端子金具10の挿入方向と交差する方向)に沿って撓み変形可能な片持ち状のアーム部27と、アーム部27の前端よりやや引っ込んだ位置の上面からキャビティ25内に突出する係止部28とを備えている。アーム部27における前端側(自由端側)の図示下方には、アーム部27の下方への撓み変形を許容する撓み空間29が所定高さ寸法分前方に開口する形態で確保されている(図5参照)。係止部28は、キャビティ25内に正規深さまで挿入された端子金具10の係止孔14内に進入されるとともにその孔縁前部に係止可能とされている(図6参照)。係止孔14に対する係止部分である係止部28の前面は、突出端側ほど前方へ突き出るオーバーハング状に形成されることで抜け止め力の増強が図られている。また係止部28の後面は、前方に向かって上り勾配をなすテーパ状に形成されることで、キャビティ25内に挿入される端子金具10の押圧によってアーム部27を下方へ撓ませるよう案内可能とされている。
【0020】
ランス26の前方には、ハウジング20の成形時にランス26を型抜きするための型抜き孔30が開口して形成されている。この型抜き孔30の両側方には、ランス26のアーム部27と共に端子金具10を下支えする支持壁31が所定の幅寸法分ずつ残されている。また、キャビティ25の前壁32には、雄タブ端子が前方からキャビティ25内に進入するのを許容するタブ挿通孔33が上記型抜き孔30に連通する形態で開設されている。
【0021】
タワー部21の前面には、図1に示すように、隣り合う各キャビティ25の周壁同士を分離するような溝部34が所定深さにわたって形成されており、この溝部34は、各撓み空間29に連通して形成されている。このタワー部21には、シールリング24の前方位置にフロントリテーナ40が装着されるようになっており(図4)、このフロントリテーナ40は、図2に示すように、溝部34の形状に合わせて格子状に形成されることで、撓み空間29に対して進入可能とされている。詳細にはフロントリテーナ40には、各キャビティ25の周壁を個別に挿入可能な窓孔41が9つ整列して貫通形成されており、この窓孔41の周縁下部のうちの後半部分が撓み空間29内に進入することでランス26の下方への撓み変形を規制可能な撓み規制部42とされている。各撓み規制部42は、図3に示すように、フロントリテーナ40の後端面よりも後方に突出するよう形成されている。また各窓孔41の周縁下部の前半部分には、端子金具10の取り外し時にランス26を解除操作するための解除治具(図示せず)を誘い込むための前下がり状の案内面43が形成されている。またこのフロントリテーナ40の後端外周面には、側方に張り出すと共に後方のシールリング24の前面を押さえ付けて前止まり保持するための押さえ部44が周設されている。またフロントリテーナ40の下部には、支持溝部45が後方に開口して設けられ、ここにタワー部21の下端部から突設された支持板35が嵌合されることで、フロントリテーナ40を支持可能となっている。
【0022】
このフロントリテーナ40は、次述する保持手段により、撓み規制部42が撓み空間29の前方に退避することでランス26の撓み変形、すなわち端子金具10の挿抜動作を許容する仮係止位置(図4)と、撓み規制部42が撓み空間29内に進入することでランス26を撓み規制する本係止位置(図7)との間を前後に移動可能な状態で保持されている。
【0023】
保持手段について説明する。図2に示すように、フロントリテーナ40の窓孔41のうち左右両端、上下中央に位置する2つの窓孔41の側面には、それぞれ仮係止突部46が設けられている一方で、左右両端に位置される6つの窓孔41の側面には、それぞれ本係止突部47が設けられている。仮係止突部46は、窓孔41の両側面のうち内側(フロントリテーナ40における径方向内側)の側面に配設されているのに対し、本係止突部47は、反対の外側の側面に配設されている。一方、タワー部21においては、上記仮係止突部46を備えた窓孔41に対応するキャビティ25の周壁のうち内側の側壁には、図3に示すように、それぞれ仮係止溝部36が後方へ開口して形成されているのに対し、本係止突部47を備えた窓孔41に対応するキャビティ25の周壁のうち外側の側壁には、それぞれ本係止溝部37が後方へ開口して形成されている。仮係止突部46は本係止突部47よりも後寄りの位置に配設され、仮係止溝部36は本係止溝部37よりも前方に至る深さに形成されている。そして、図4に示すように、フロントリテーナ40がハウジング20に装着されるのに伴って、仮係止突部46が仮係止溝部36内に進入してその前面に係止されることで、フロントリテーナ40が仮係止位置に抜け止め状態で保持される。その後、フロントリテーナ40を奥方へ押し込むのに伴って、本係止突部47が本係止溝内に進入してその前面に係止されることで、図7に示すように、フロントリテーナ40が本係止位置に抜け止め状態で保持される。
【0024】
さて、各キャビティ25の周壁の下側には、図1及び図3に示すように、ランス26(型抜き孔30)の両側方に位置して一対の反転規制部38がそれぞれ突設されている。反転規制部38は、キャビティ25の前部における側壁、支持壁31及び前壁32のほぼ全長にわたって連結して形成されており、その下面位置がランス26の下面位置とほぼ揃えられている。詳細には、両反転規制部38は、支持壁31よりも後側(ランス26の側方部分)においては、キャビティ25の側壁から内側に張り出すようにして形成されている。このように、反転規制部38は、自然状態とされたランス26のアーム部27における高さ方向についての厚み寸法内に配置されている。両反転規制部38の内縁38aは、上端から下端にかけて次第にランス26の側面から離間するテーパ状に形成されており、この反転規制部38の内縁38aには、ランス26のアーム部27の両側面から側方に張り出して形成された一対の係合部39が下方に近接して配されている。この係合部39の外縁39aは、その上方(端子金具10の挿入時におけるランス26の撓み方向と逆方向)に対向する反転規制部38の内縁38aとほぼ平行をなすテーパ状に形成されている。係合部39は、アーム部27の基端側から自由端側にかけて全長にわたって連結して形成されることで、アーム部27の増強に寄与している。
【0025】
そして、何らかの事情によりランス26に対して上方、すなわち端子金具10の挿入過程で撓まされる方向である下方とは逆方向に変位させるような力が作用した場合には、反転規制部38の内縁38aに係合部39の外縁39aが係合することで、ランス26の上方への変位動作が規制されるようになっている(図8参照)。これにより、ランス26が通常の撓み方向とは逆の向きに反転しつつ変形するような事態を防ぐことができるようになっている。しかも、これら係合部39の外縁39aと反転規制部38の内縁38aとが互いにテーパ状に形成されているから、ランス26をキャビティ25における幅方向中央位置へと誘い込むことができる。
【0026】
本実施形態は以上のような構造であり、続いてその作用について説明する。ハウジング20のタワー部21に対して前方からフロントリテーナ40を装着するととともに、図4に示すように、仮係止突部46を仮係止溝部36の前面に係止させることでフロントリテーナ40が仮係止位置に保持される。その後、ハウジング20の後方から各キャビティ25内に端子金具10を挿入すると、図5に示すように、端子金具10の前端下部によってランス26の係止部28の後面が押圧されるのに伴い、アーム部27が下方に撓み変形されて撓み空間29内に一旦退避される。そして、キャビティ25に対して端子金具10が正規深さまで挿入されると、係止部28が係止孔14内に進入するとともにアーム部27が弾性復帰することで、図6に示すように、係止部28が係止孔14の孔縁前部に係止される。これにより、端子金具10がキャビティ25内に抜け止め状態に保持される。このとき、防水ゴム栓18がキャビティ25の後部内周面に密着することで、キャビティ25内にシールが図られている。
【0027】
全ての端子金具10をキャビティ25内に収容したら、フロントリテーナ40を後方へ押し込む。フロントリテーナ40の前端面がハウジング20の前端面と面一状をなす深さに達すると、図7に示すように、本係止突部47が本係止溝部37の前面に係止されて、フロントリテーナ40が本係止位置に保持される。これに伴い、各撓み規制部42が各撓み空間29内に進入することで、端子金具10に係止した状態のランス26が下方へ撓み変形するのが規制される。これにより、端子金具10に対するランス26の係止状態が誤って解除されるのを防ぐことができ、端子金具10の保持状態を安定したものとすることができる。このようにして組み立てられた雌コネクタは、後に相手の雄コネクタと嵌合接続されるようになっている。
【0028】
ところで、上記のように端子金具10が正規に挿入された状態では、ハウジング20の後面側からは端子金具10に接続された電線Wが外部に導出されている。そして、この電線Wに対して引っ張り力が加えられた場合には、ランス26が端子金具10に係止していることで、キャビティ25から端子金具10が抜け止めされるものの、この引っ張り力は、ランス26に対して挿入時の撓み方向(下方)とは逆の上方へ変位させるような力として作用する。そしてこの引っ張り力が所定以上の大きさだった場合には、図8に示すように、ランス26が上方へ僅かに変位するものの両係合部39の外縁39aが両反転規制部38の内縁38aにほぼ同時に係合することで、それ以上の変位動作が規制され、ランス26が反転して変形する事態を防ぐことができる。この過程では、反転規制部38におけるテーパ状の内縁38aによりランス26がキャビティ25の幅方向中央位置へと誘い込まれつつ確実に反転規制される。これにより、ランス26による端子金具10の保持状態が不安定となって、端子金具10が前後にがたつくような事態を未然に回避することができる。
【0029】
なお、メンテナンスなどの事情により端子金具10を取り外す場合には、図6に示すように、フロントリテーナ40を仮係止位置に戻した後に、窓孔41内に前方から解除治具を挿入するとともに型抜き孔30を介してランス26のアーム部27の前端部を下方へ押圧操作することで、ランス26を強制的に変形させてその係止状態を解除しつつ端子金具10を引き抜くようにする。
【0030】
以上説明したように本実施形態によれば、ハウジング20に反転規制部38を設けるようにしたから、ランス26に対して端子金具10の挿入時とは逆方向に変形させるような力が作用した場合でも、反転規制部38がランス26の係合部39に係合することで、ランス26が逆方向に変形するのを規制することができ、もって端子金具10の保持状態を安定したものとすることができる。また反転規制部38をハウジング20に一体形成するようにしたから、仮に別部材とした反転規制部材をハウジングに組み付けるようにした場合と比較して部品点数を削減することができる。
【0031】
しかも、反転規制部38のうち係合部39に係合される部分である内縁38aをテーパ状に形成するようにしたから、逆方向へ変位しようとするランス26をキャビティ25の幅方向中央位置へと誘い込みつつ確実に反転規制することができる。また、内縁38aをテーパ状に形成することで、反転規制部38のうちキャビティ25の側壁から張り出して形成され、ランス26の係合部39が直接に係合される部分に対して係合部39から作用するモーメントを緩和することができる。従って、ランス26を受ける反転規制部38の支持強度を高めるための格別な配慮が不要となり、コネクタの設計の自由度を高めることができる。
さらには、反転規制部38がランス26のアーム部27の厚み寸法内に配置したから、その分だけ撓み方向についてコネクタを小型化することができる。
【0032】
しかも、係合部39をランス26のアーム部27の側面から張り出して設けるようにしたから、仮にアーム部に溝部を凹設してこの溝部に反転規制部を係合させるようにした場合と比較して、ランス26の強度を高く保つことができる。これにより、端子金具10に対する抜け止め力を高く保つことができるとともにランス26自身が逆方向に変形し難くすることができる。さらには、係合部39をランス26のアーム部27の全長にわたって形成するようにしたから、ランス26を補強してその強度を向上させることができる。
【0033】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を図9または図10によって説明する。この第2実施形態では、ランスが過度に撓み変形するのを規制するための過度撓み規制手段を有するものを示す。
【0034】
過度撓み規制手段は、両反転規制部38Aの下端側に連成された一対の過度撓み規制部50により構成されている。この過度撓み規制部50の内縁は、上端(=反転規制部38Aの下端)から下端にかけてランス26A側に次第に接近するよう張り出すテーパ状に形成されており、その下端が反転規制部38Aの上端と幅方向についてほぼ同じ位置に達している。この過度撓み規制部50は、前後方向に沿って延出して形成されるとともに反転規制部38Aのほぼ全長にわたって連結されている。一方、係合部39Aの外縁は、上端から高さ方向略中央位置までは反転規制部38Aに接近するよう張り出して形成され、略中央位置から下端にかけては下方(端子金具10の挿入時におけるランス26Aの撓み方向)に対向する過度撓み規制部50の内縁とほぼ平行をなすように引っ込んで形成され、アーム部27Aの下端部を所定高さ分切欠して形成されている。この係合部39Aの下部と過度撓み規制部50は、所定の空間を空けて互いに対向して配されることで、ランス26Aのアーム部27Aがある程度(端子金具の挿入過程における変位量よりは大きいもののアーム部27Aの弾性限度は超えない程度の変位量)までは下方へ撓み変形するのが許容されるようになっている。
【0035】
図7を参照とするように、端子金具10をキャビティ25内に正規深さまで挿入した状態で電線Wに対して引っ張り力が作用し、ランス26Aに対して上方へ変位させるような力が作用した場合には、図9に示すように、係合部39Aの上部外縁が反転規制部38Aの内縁に係合することで、ランス26Aが反転して変形するのが規制される。一方、キャビティ25内に挿入した端子金具10を取り外す場合には、図6を参照とするように、フロントリテーナ40を仮係止位置に戻した後、前方から窓孔41内に解除治具(図示せず)を突っ込み、この解除治具によりランス26Aのアーム部27Aの前端部を押圧操作して下方へ強制的に撓ませることで、ランス26Aの端子金具10に対する係止状態を解除するようにしている。このとき、ランス26Aに対して付与される解除治具の操作力が過大だった場合には、アーム部27Aが下方へ過度に撓まされることがあるものの、図10に示すように、アーム部27Aが弾性限度を越える手前の段階において両係合部39Aの下部外縁が両過度撓み規制部50の内縁にほぼ同時に係合することで、それ以上アーム部27Aが撓み変形されるのが規制される。このように、ランス26Aの過度撓みを規制することができるから、ランス26Aが弾性限度を超えるまで撓まされて塑性変形するのを防ぐことができる。
【0036】
以上説明したように本実施形態によれば、ランス26Aのアーム部27Aが弾性限度を超えて撓み変形される手前の段階で、アーム部27Aの係合部39Aにハウジング20の反転規制部38Aに連成した過度撓み規制部50が係合することで、それ以上の撓み変形が規制されるから、ランス26Aが塑性変形するのを防ぐことができる。しかも、過度撓み規制部50を反転規制部38Aに連成することでハウジング20に一体化したから、仮に過度撓み規制部を別部材とした場合と比較して部品点数を少なくすることができる。
【0037】
さらには、ランス26Aに対して幅方向両側方に反転規制部38Aと過度撓み規制部50とを一対ずつ設け、これらにアーム部27Aにおける幅方向両端に配された係合部39Aが係合されるようになっているから、ランス26Aを幅方向についてバランス良く支持することができ、確実にランス26Aの変形を規制することができる。
なお、その他の構造、作用及び効果は上記した第1実施形態と同様であるため重複する説明は省略する。
【0038】
<第3実施形態>
本発明の第3実施形態を図11または図12によって説明する。この第3実施形態では、反転規制部と過度撓み規制部とを1つずつ設けたものを示す。
【0039】
キャビティの周壁の下端部のうち、ランス26Bの図11に示す左側方には、上記第1実施形態と同様の形状・機能を有する反転規制部38Bが設けられているのに対し、ランス26Bの右側方には、過度撓み規制部50Bが設けられている。この過度撓み規制部50Bは、反転規制部38Bと同じ高さ寸法を有するとともに同じ高さ位置に配設されている。つまり、過度撓み規制部50Bが反転規制部38Bにおける高さ方向についての厚み寸法内に配されている。過度撓み規制部50Bは、その内縁が所定の高さ位置から下端側にかけて次第にランス26Bに接近するように張り出すテーパ状に形成され、その張出部分の高さ寸法が反転規制部38Bの半分程度となっている。一方、アーム部27Bの左側面には、第1実施形態と同様の形状・機能を有する係合部39Bが突設されているのに対し、過度撓み規制部50Bに対向するアーム部27Bの右側面は、所定高さにわたって過度撓み規制部50Bの内縁とほぼ平行をなすよう切欠されることで切欠部51が形成されており、この切欠部51と過度撓み規制部50Bとの間には、ランス26Bのアーム部27Bが弾性限度を超える手前の段階まで撓み変形するのを許容するような大きさの空間が確保されている。そして、ランス26Bが過度に撓み変形された場合でも、図12に示すように、切欠部51が過度撓み規制部50Bに係合することで、それ以上のアーム部27Bの撓み変形が規制され、もってランス26Bが塑性変形されることが防がれる。
【0040】
以上説明したように本実施形態によれば、過度撓み規制部50Bを反転規制部38Bの厚み寸法内に配置としたから、その分だけ高さ方向についてコネクタを小型化することができる。
なお、その他の構造、作用及び効果は上記した第1実施形態と同様であるため重複する説明は省略する。
【0041】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0042】
(1)上記した実施形態では、反転規制部とランスの係合部との係合部分をテーパ状に形成した場合を示したが、例えば反転規制部側のみテーパ状にし、ランスの角部分を係合させるものも本発明に含まれる。逆にランス側のみテーパ面としたものも本発明に含まれる。また、ランスと反転規制部との係合部分を共に角部としたものも本発明に含まれる。なお、過度撓み規制部についても上記と同様にその形状を適宜変更することができる。
【0043】
(2)上記した実施形態では、係合部がランスの全長にわたって連結されたものを示したが、係合部をランスの前端部など一部にのみ設けるようにしてもよく、そのようなものも本発明に含まれる。
(3)上記した実施形態では、ランスが片持ち状に形成された場合を示したが、ランスが前後両端で支持される両持ち状のものについても本発明を同様に適用可能である。また、ランスをハウジングに対して装着される別部材に設けるようにしたものにも本発明を同様に適用可能である。
【0044】
(4)上記した実施形態では、防水コネクタについて示したが、非防水タイプのコネクタにも本発明は適用可能である。
(5)上記した実施形態では、雌側のコネクタについて示したが、雄側のコネクタについても本発明を同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るハウジングの正面図
【図2】フロントリテーナの正面図
【図3】雌コネクタを分解した状態を示す図1及び図2のX−X線断面図
【図4】ハウジングにフロントリテーナを仮係止位置に装着した状態を示す図1及び図2のX−X線断面図
【図5】キャビティに端子金具を挿入する途中の状態を示す図1及び図2のX−X線断面図
【図6】端子金具が正規深さに達した状態を示す図1及び図2のX−X線断面図
【図7】ハウジングにフロントリテーナを本係止位置に装着した状態を示す図1及び図2のX−X線断面図
【図8】ランスが反転規制される動作を示す拡大正面図
【図9】本発明の第2実施形態に係るランスが反転規制される動作を示す拡大正面図
【図10】ランスが過度撓み規制される動作を示す拡大正面図
【図11】本発明の第3実施形態に係るランスが反転規制される動作を示す拡大正面図
【図12】ランスが過度撓み規制される動作を示す拡大正面図
【符号の説明】
10…端子金具
20…ハウジング
25…キャビティ
26,26A,26B…ランス
27,27A,27B…アーム部
28…係止部
38,38A,38B…反転規制部(反転規制手段)
39,39A,39B…係合部
50,50B…過度撓み規制部(過度撓み規制手段)
Claims (9)
- コネクタハウジングには、端子金具を挿入可能なキャビティと、キャビティ内に突出するとともに挿入される前記端子金具によって押圧されることで端子金具の挿入方向と交差する方向に撓み変形し、前記端子金具が正規深さに達すると復帰して端子金具に係止されるランスとが設けられているものにおいて、
前記ランスに対して係合することで、ランスが前記端子金具の挿入時の撓み方向とは逆方向に変形されるのを規制可能な反転規制手段が備えられており、
前記反転規制手段は、前記コネクタハウジングに一体形成される反転規制部により構成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記反転規制部のうち前記ランスと係合される部分がテーパ状に形成されていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。
- 前記反転規制部は、自然状態とされた前記ランスにおける撓み方向についての厚み寸法内に配されていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のコネクタ。
- 前記ランスには、前記反転規制部に係合可能な係合部が張り出して設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のコネクタ。
- 前記ランスが、前記端子金具の挿入方向に沿って延出するとともに撓み変形可能なアーム部と、アーム部から前記キャビティ内に突設されるとともに端子金具に係止可能な係止部とから構成されているものにおいて、
前記係合部が前記アーム部のほぼ全長にわたって設けられていることを特徴とする請求項4記載のコネクタ。 - 前記ランスが前記端子金具の挿入時の撓み方向に沿って撓まされる際にランスに対して弾性限度を超える手前の段階で係合されることで、その過度撓みを規制可能な過度撓み規制手段が備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のコネクタ。
- 前記過度撓み規制手段は、前記請求項1に記載された反転規制部に連成される過度撓み規制部により構成されていることを特徴とする請求項6記載のコネクタ。
- 前記反転規制部と前記過度撓み規制部とは、前記ランスの両端部に対向する位置にそれぞれ一対ずつ形成されていることを特徴とする請求項7記載のコネクタ。
- 前記過度撓み規制手段は、前記コネクタハウジングのうち、前記請求項1に記載された反転規制部に対して前記ランスを挟んだ反対側に配されるとともに、反転規制部におけるランスの撓み方向についての厚み寸法内に配される過度撓み規制部により構成されていることを特徴とする請求項6記載のコネクタ。
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