JP7244321B2 - 直流き電線の高抵抗地絡検出装置および検出方法 - Google Patents

直流き電線の高抵抗地絡検出装置および検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、電気鉄道におけるき電線の地絡検出装置および検出方法に関し、特に車両基地(いわゆる車庫)や留置場等における直流き電線の高抵抗地絡の検出に利用して有効な技術に関する。
従来、電気鉄道における直流電化区間のき電線には、数1000Vの直流の高電圧が印加されており、支持柱から延設されたビームやブラケットにより碍子等の絶縁体を介して大地から絶縁された状態で吊架されている。かかるき電線においては、碍子が破損するなどしてき電線が垂下して支持柱や大地に接触し、地絡電流が大地へ流れることがある。このような完全な地絡事故が発生した場合、通常は変電所に設けられている地絡過電圧継電器がレール電位の下降を検知するか、短絡選択継電器が地絡電流による送出し電流の急峻な増加を検知して、き電線へ流す電流を遮断することができる。
しかし、高抵抗地絡と呼ばれる地絡が発生したような場合には、電気車への供給電流よりも小さな地絡電流しか流れないため、レール電位が下降せず、また送出し電流の急峻な増加がないので、地絡過電圧継電器や短絡選択継電器が地絡を検出して電流を遮断することが困難である。ただし、高抵抗地絡が発生すると発生個所で火花等が出るため、車両が走行する営業時間帯であれば、乗務員等が目視によって比較的容易に発見できることが多い。
なお、従来、高抵抗地絡の検出システムや検出装置、検出方法に関する発明としては、例えば特許文献1、2および3が提案されている。
特開2009-247155号公報 特開2016-577号公報 特開2018-36054号公報
ところで、高抵抗地絡は夜間の非営業時間帯に車両基地や留置場等においても発生することがあるが、夜間は無人であるため目視による発見は期待できないとともに、車両基地や留置場等のき電線には夜間であっても車両に搭載されているエアコンや照明などの電気機器に継続的に電流(以下、補機電流と称する)が流れており、地絡電流と見分けがつきにくい。また、車両基地に留置される車両の数によって補機電流の大きさは変化するため、単純に電流しきい値を一律に設けて高抵抗地絡を検出することはできないという課題があることが分かった。
特許文献1に記載されている発明は、電気鉄道用変電所の構内において、整流器に接続されている全ての高圧側直流き電ケーブルを流れる電流の高調波成分と整流器に接続されている全ての帰線側直流き電ケーブルを流れる電流の高調波成分との差電流をサーチコイルで検出することによって、高圧側直流き電ケーブルの高抵抗地絡を検出するというものである。しかし、上記発明は、変電所構内の高抵抗地絡をターゲットにしたものであり、変電所外で発生した高抵抗地絡を検出することが困難であるという問題点がある。
また、特許文献2や3に記載されている発明は、いずれも地絡電流が流れることで生じる電圧や電位差を検出する方式である。そのため、前述したように、夜間であっても補機電流が継続的に流れている車両基地においては、高抵抗地絡が発生した際の地絡電流と補機電流とを区別しにくいため、高抵抗地絡を検出することが困難であるという問題点がある。
本発明は上記のような問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、大幅な装置の改良や増設を伴うことなく、所定の時間帯に所定エリアにおいて発生した直流き電線の高抵抗地絡を検出して変電所の電流を遮断することができる高抵抗地絡検出装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、夜間の非営業時間帯に車両基地や留置場等において発生した直流き電線の高抵抗地絡を確実に検出することができる高抵抗地絡検出方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明は、
直流電力を供給する変電所の整流器から出力される直流電流を直流き電線へ供給する給電線に対応して設けられた電流検出手段および電流遮断器と、前記電流検出手段によって測定された電流値に基づいて前記直流き電線が延設されている所定エリアにおける高抵抗地絡の発生の有無を判定する演算処理手段とを備えた高抵抗地絡検出装置において、
前記演算処理手段は、
前記電流検出手段によって所定の時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定する整定値設定手段と、
前記所定の時間帯に測定された電流値が前記整定値設定手段によって設定された整定値を超えている状態が、所定時間以上継続したか否か判定する電流状態判定手段と、
前記所定の時間帯に測定された電流値が前記整定値を超えている状態が所定時間以上継続したと判定した場合に、前記電流遮断器を開放させる信号を生成し出力する電流遮断実行手段と、
前記電流検出手段によって測定された電流値を記憶する記憶手段と、
を備え
前記記憶手段は、前記電流遮断実行手段によって前記電流遮断器を開放される直前および直後の所定時間に前記電流検出手段によって測定された電流値を記憶するようにしたものである。
上記のような構成を有する高抵抗地絡検出装置によれば、所定の時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定するので、所定エリアにおいて高抵抗地絡が発生した際に、地絡電流と所定エリア内の電気機器に流れる電流とを区別して確実に直流き電線の高抵抗地絡を検出して変電所の電流を遮断することができる。また、大幅な装置の改良や増設を伴うことなく、直流き電線の高抵抗地絡を検出して電流を遮断することができる。
また、前記演算処理手段は、記憶手段を備えるため、電流遮断の前後所定時間の電流測定値を記憶として残すことができるので、後に、記憶した電流値のデータを解析することで、高抵抗地絡が発生した際の状況を正確に把握することができる。
ここで、望ましくは、前記整定値は、前記電流検出手段によって前記所定の時間帯の開始直後の所定期間に測定された電流の平均値に、高抵抗地絡電流分と所定のマージンを加算した電流値とする。
これにより、補機電流が変動していたとしても誤検出を起こすことなく、確実に直流き電線の高抵抗地絡を検出することができる。
また、望ましくは、前記所定エリアは車両基地または留置場であり、前記所定の時間帯は非営業時間帯であるようにする。
かかる構成によれば、夜間の非営業時間帯に車両基地または留置場において高抵抗地絡が発生した際に、地絡電流と留置中の車両に流れる補機電流とを区別して確実に直流き電線の高抵抗地絡を検出して変電所の電流を遮断することができる。
さらに、望ましくは、前記演算処理手段は、車両の現在位置を把握する機能を有する車両の運行管理システムから取得した実行ダイヤ情報に基づいて前記非営業時間帯であるか否か判定し、前記非営業時間帯である場合に前記電流状態判定手段による判定および前記電流遮断実行手段による前記電流遮断器の開放を実行させるように構成する。
列車ダイヤは列車の遅れ等によって変更されることがあるので、かかる変更によって車両基地への入区が遅れた際に車両の力行運転に伴う電流を誤って地絡電流と判定するのを回避するには、予定ダイヤ上の営業時間終了時点よりも少し遅れて高抵抗地絡の検出を開始する必要があるが、上記のような構成によれば、実際のダイヤ情報に基づいて非営業時間帯であるか否か判定するため、車両の入出区のなくなる非営業時間帯の開始直後から高抵抗地絡の発生を検出することができる。
本出願の他の発明は、直流電力を供給する変電所から直流き電線へ出力される直流電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって測定された電流値に基づいて前記直流き電線が延設されている車両基地または留置場における高抵抗地絡の発生の有無を判定する演算処理手段と、を備えた検出装置による高抵抗地絡検出方法において、
現時刻が非営業時間帯であるか否か判定するステップと、
前記電流検出手段によって非営業時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定するステップと、
前記非営業時間帯に測定された電流値が前記ステップで設定された整定値を超えている状態が、所定時間以上継続したか否か判定するステップと、
前記非営業時間帯に測定された電流値が前記整定値を超えている状態が所定時間以上継続したと判定した場合に高抵抗地絡の発生と判定するステップと、を含んでいるようにしたものである。
上記のような高抵抗地絡検出方法によれば、夜間の非営業時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定するので、車両基地または留置場において高抵抗地絡が発生した際に、地絡電流と車両基地または留置場内に留置されている車両の電気機器に流れる電流(補機電流)とを区別して確実に直流き電線の高抵抗地絡を検出することができる。
本発明に係る高抵抗地絡検出装置によれば、夜間の非営業時間帯に車両基地において発生した直流き電線の高抵抗地絡を検出することができる。また、大幅な装置の改良や増設を伴うことなく、夜間の非営業時間帯に車両基地において発生した直流き電線の高抵抗地絡を確実に検出することができるという効果がある。
本発明に係る高抵抗地絡検出装置が適用された地絡検出システムの概略構成を示すシステム構成図である。 実施形態の高抵抗地絡検出装置の構成例を示すブロック図である。 電流検出装置により夜間の非営業時間帯に測定された高抵抗地絡発生時の変化を含む測定結果の一例を示すグラフである。 実施形態の高抵抗地絡検出装置における高抵抗地絡検出処理の手順の一例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る高抵抗地絡検出装置の一実施形態について詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る高抵抗地絡検出装置を適用した地絡検出システムの概略構成を示す図である。なお、図1に示す送電系は、直流き電線10の終端側は車両基地となっているため、片側送電系である。
図1に示すように、本実施形態に係る地絡検出システムにおいては、直流き電線10に変電所20から直流電力が供給される。変電所20は、発電所や電力会社等から供給される数万ボルトの電圧を電車線の直流き電線に適した数千ボルトの電圧に変換する変圧器21や交流を直流に変換する整流器22などを備える。整流器22は、例えば6個のダイオードをブリッジ接続してなる3相交流電圧(例えば50Hz)を直流電圧に変換する3相ダイオード整流器(ブリッジ回路)により構成される。
本実施形態においては、変電所20の整流器22から直流き電線10へ直流電力を供給する給電線23の途中に、き電用遮断器(保護継電器)24および直流き電線10へ流される直流電流を測定する直流用CT(変流器)25と、直流用CT25によって測定された電流データを解析して高抵抗地絡を検出する検出装置26が設けられており、検出装置26によって高抵抗地絡状態の発生を検出すると、き電用遮断器24へ制御信号(電流)を送って直流き電線10への電流を遮断するように構成されている。
検出装置26は、例えば図2に示すように、マイクロプロセッサ(MPU)のようなプログラム方式の演算処理装置61およびROM(読出し専用メモリ)62やRAM(随時読出し書込み可能なメモリ)63のような記憶手段と、ユーザインタフェース(ユーザI/F)64、キーボードやマウスなどの入力装置65、液晶表示パネルのような表示装置66、タイマ67などを備えた一般的なコンピュータ装置(PC)により構成することができる。また、検出装置26は、特に限定されるものでないが、GPS受信装置68を備えており、GPS信号に含まれる時刻情報を抽出してタイマ67の計時時刻を補正することで正確な時刻を担保し、電気車への電流供給を誤って高抵抗地絡発生と検出するのを回避できるように構成されている。
上記ROM62内には演算処理装置61が実行する高抵抗地絡検出用プログラムが格納されており、演算処理装置61と高抵抗地絡検出用プログラムとによって高抵抗地絡検出手段が構成される。また、本実施形態においては、記憶手段(62または63)内に検知対象の車両基地への入出区に関する時刻表データ(運行管理システム等から取得したダイヤ情報)が記憶されている。
また、タイマ67は、ハードウェアとして備えても良いが、ソフトウェアで構成することも可能である。
図3には、夜間の非営業時間帯に直流用CT25によって測定された電流の変化の一例を示す。図3の横軸は時間、縦軸は測定電流値である。図3において、破線Aで囲まれた部分は車両基地内で人工的に高抵抗地絡を発生させた際に測定された電流変化を示す。
なお、本発明者らは、人工的な高抵抗地絡を何度か発生させて電流を測定したところ、測定電流値や電流の変化の仕方は毎回異なっていた。また、図3には示されていないが、車両が車両基地へ入区したり車両基地から出区したりする際の力行運転によっても、破線Aで囲まれた部分と似たような電流変化が見られた。
そのため、一定のしきい値を定めて一律に高抵抗地絡の発生を検知することはできないとの結論に達した。そこで、電流測定結果に基づいて高抵抗地絡の発生を検知することはできないか鋭意検討し、本発明の検知手法を見出した。以下、その過程および手法について説明する。
図3において、Bは車両基地内に夜間に留置された車両に搭載されているエアコンや照明などの電気機器により消費される補機電流である。図3より、車両基地への入出区のない時間帯においては、補機電流はほぼ一定となることが分かる。ただし、図3には示されていないが、この補機電流の大きさは、車両基地内に留置される車両の数によって変動することも分かった。
一方、図3において、破線Aで囲まれた部分の高抵抗地絡電流の流れ初めからしばらく経過すると、電流値は下がりほぼ一定になるものの、補機電流よりは大きな電流が流れることを見出した(期間C参照)。ここで、期間Cの電流値からBの補機電流の平均値を引いたものが、安定期の高抵抗地絡電流に相当すると考えられる。しかも、図示しないが、その安定期の高抵抗地絡電流は、人工的な高抵抗地絡実験ごとに異なっていた。ただし、安定期の地絡電流値は100Aを下回ることはなかった。
以上の知見から、本発明者らは、夜間の非営業時間帯に変電所で測定した電流値が、当日における(補機電流の平均値+100A)を超えている時間が例えば60秒のような時間継続した場合に、高抵抗地絡の発生と判断することで正確な高抵抗地絡の検知を行えるとの結論に達し、以下に説明するような高抵抗地絡検出方法および装置を考案した。なお、上記「100A」は、平均的な高抵抗地絡電流値に所定のマージンを加算した値として設定したものである。
図4は、本発明に係る高抵抗地絡検出方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。図4のフローチャートに従った以下の処理は、高抵抗地絡検出装置26のメモリ(62または63)に格納されている高抵抗地絡検出用プログラムを演算処理装置61が実行することによって行われる。
図4の高抵抗地絡検出処理が開始されると、演算処理装置61は、先ずタイマ67から現在時刻を読み込むとともにメモリ(62または63)からダイヤ情報を読み込む(ステップS1)。そして、現在時刻が車両の走行していない非営業時間帯であるか否か判定する(ステップS2)。ここで、現在時刻が非営業時間帯でない(ステップS2:No)と判定するとステップS1へ戻り、非営業時間帯である(ステップS2:Yes)と判定するとステップS3へ進んで、直流用CT25の測定値を読み込んでRAM63に記憶する。
なお、ステップS1においては、メモリからダイヤ情報を読み込む代わりに、車両の現在位置(軌道回路単位を含む)を把握して実行ダイヤを管理する機能を有する車両運行管理システム等からリアルタイムでダイヤ情報を取得するようにしても良い。
次に、演算処理装置61は、整定値を設定済みであるか否か判定し(ステップS4)、設定済みでない(No)と判定ときはステップS5へ移行して、ステップS3で読み込んだ電流測定値+100Aを整定値として設定し、ステップS1へ戻る。なお、ステップS5では、ステップS3で読み込んだ測定値の所定時間内の平均値を算出して、平均電流値+100Aを整定値として設定しても良い。
一方、ステップS4で、整定値を設定済みである(Yes)と判定するとステップS6へ進んで、ステップS3で読み込んだ電流測定値が整定値よりも大きいか否か判定する。ここで、電流測定値が整定値よりも小さい(No)と判定ときはステップS7へ移行して、RAM63に記憶されている電流測定値のうち45秒以前のものを破棄(消去)し、ステップS1へ戻る。
また、ステップS6で、電流測定値が整定値よりも大きい(Yes)と判定した場合は、ステップS8へ進み、電流測定値が整定値よりも大きい状況が60秒間継続しているか判定する。そして、60秒間継続していない(ステップS8:No)と判定ときはステップS1へ戻り、60秒間継続している(ステップS8:Yes)と判定するとステップS9へ進んで、電流遮断器24を開放して電流を遮断させる制御信号を生成して出力する。その後、ステップS10へ進んで、直流用CT25の測定値を読み込んでRAM63に記憶し、電流測定値が整定値よりも大きいと判断してから45秒が経過したか否か判定して(ステップS11)、45秒が経過していないときはステップS10へ戻って再度電流測定値を読み込んで記憶し、45秒が経過した時点で検出処理を終了する。
これにより、電流遮断器24の開放後45秒間の電流測定値がRAM63に記憶される。また、ステップS7で、45秒以前の電流測定値の記憶が消去されているため、電流遮断の前後90秒間の電流測定値を記憶として残すことができる。これにより、後に、記憶した電流値のデータを解析することで、高抵抗地絡の発生状況を正確に把握することが可能となる。また、記憶する電流測定値を90秒間と制限することで、必要とするメモリの容量を減らし、コストアップを回避することができる。
なお、演算処理装置61は、ステップS9で電流遮断器24を開放すると同時にアラームを出力するように構成しても良い。また、ステップS3とS10で記憶した電流測定値は、カード式の不揮発性メモリに保存するようにしても良い。
上記のような手順によれば、夜間の非営業時間帯に留置している車両の補機が動作して電流が流れたとしても、補機電流は車両の数が決まればほぼ一定となるため、先ず補機電流を測定してその電流値に100Aを加算したものを整定値とし、該整定値を判定基準として高抵抗地絡に伴う電流を検出することで、日によって留置する車両の数が変動し、補機電流値が変化したとしても、確実に高抵抗地絡を検出することができる。また、夜間の非営業時間帯であれば車両の出入りがないので、車両が移動のために力行運転することで流れる駆動電流を誤って高抵抗地絡に伴う電流として検出しまうおそれもなく、正確な高抵抗地絡の検出が可能である。
さらに、整定値を超える電流が60秒のような時間継続して流れたことを検出して高抵抗地絡が発生したと判断しているので、例えば補機の一つであるエアコンが作動して一時的に電流が増加したとしても、誤って高抵抗地絡を検出しまうことがない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、非営業時間帯での検出開始に当たり当日の電流を測定し、測定値+100Aを整定値として設定しているが、長期間(例えば30日)の非営業時間帯での電流を測定して、測定値の平均値をとって整定値として設定するようにしても良い。また、測定値に加算する電流値は100Aに限定されず、監視対象エリアに応じて適宜加算する電流値を選択して整定値を設定するようにしても良い。また、メモリにに保存する測定電流値の時間(秒数)は前後90秒間に限定されない。
10 直流き電線
20 変電所
21 変圧器
22 整流器
24 遮断器
25 直流用CT(電流検出手段)
26 高抵抗地絡検出装置
61 演算処理装置

Claims (5)

  1. 直流電力を供給する変電所の整流器から出力される直流電流を直流き電線へ供給する給電線に対応して設けられた電流検出手段および電流遮断器と、前記電流検出手段によって測定された電流値に基づいて前記直流き電線が延設されている所定エリアにおける高抵抗地絡の発生の有無を判定する演算処理手段とを備えた高抵抗地絡検出装置であって、
    前記演算処理手段は、
    前記電流検出手段によって所定の時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定する整定値設定手段と、
    前記所定の時間帯に測定された電流値が前記整定値設定手段によって設定された整定値を超えている状態が、所定時間以上継続したか否か判定する電流状態判定手段と、
    前記所定の時間帯に測定された電流値が前記整定値を超えている状態が所定時間以上継続したと判定した場合に、前記電流遮断器を開放させる信号を生成し出力する電流遮断実行手段と、
    前記電流検出手段によって測定された電流値を記憶する記憶手段と、
    を備え
    前記記憶手段は、前記電流遮断実行手段によって前記電流遮断器を開放される直前および直後の所定時間に前記電流検出手段によって測定された電流値を記憶することを特徴とする直流き電線の高抵抗地絡検出装置。
  2. 前記整定値は、前記電流検出手段によって前記所定の時間帯の開始直後の所定期間に測定された電流の平均値に、高抵抗地絡電流分と所定のマージンを加算した電流値であることを特徴とする請求項1に記載の直流き電線の高抵抗地絡検出装置。
  3. 前記所定エリアは車両基地または留置場であり、前記所定の時間帯は非営業時間帯であることを特徴とする請求項1または2に記載の直流き電線の高抵抗地絡検出装置。
  4. 前記演算処理手段は、車両の現在位置を把握する機能を有する車両の運行管理システムから取得したダイヤ情報に基づいて前記非営業時間帯であるか否か判定し、前記非営業時間帯である場合に前記電流状態判定手段による判定および前記電流遮断実行手段による前記電流遮断器の開放を実行させることを特徴とする請求項3に記載の直流き電線の高抵抗地絡検出装置。
  5. 直流電力を供給する変電所から直流き電線へ出力される直流電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって測定された電流値に基づいて前記直流き電線が延設されている車両基地または留置場における高抵抗地絡の発生の有無を判定する演算処理手段と、を備えた検出装置による高抵抗地絡検出方法であって、
    現時刻が非営業時間帯であるか否か判定するステップと、
    前記電流検出手段によって非営業時間帯の開始直後に測定された電流値に基づいて整定値を決定するステップと、
    前記非営業時間帯に測定された電流値が前記ステップで設定された整定値を超えている状態が、所定時間以上継続したか否か判定するステップと、
    前記非営業時間帯に測定された電流値が前記整定値を超えている状態が所定時間以上継続したと判定した場合に高抵抗地絡の発生と判定するステップと、
    を含んでいることを特徴とする直流き電線の高抵抗地絡検出方法。
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