JP2012152014A - き電設備の保護システム、検出装置、及び保護方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】直流き電線を鋼管柱で支持する場合において、雷撃後の続流によりき電線から鋼管柱を通して地絡電流が流れる場合に、この地絡電流が流れる鋼管柱の位置を標定し、き電線への直流電力の供給を遮断する。
【解決手段】保護システム100では、鋼管柱P5に雷撃があり続流(地絡電流)が流れる場合、この鋼管柱P5に設けた検出装置10により続流の発生を検出し、続流が所定の時間継続していると判定された場合、この続流の検出情報と、鋼管柱P5の位置を特定する位置情報とを無線信号により送信する。他の鋼管柱P1〜P4及びP6〜P7に設けた中継装置20は、検出装置10から送信された無線信号を中継して制御装置310及び310´に送信する。制御装置310及び310´は、検出装置10から送信された検出装置及び位置情報を受信して、き電線4に直流電力を供給する直流高速度遮断器OCRを開放し、き電線4を保護する。
【選択図】図1

Description

本発明は、直流電力のき電線から電柱(鋼管柱または鉄柱)を介して地絡電流が流れる場合に、この地絡電流を検出してき電設備を保護する、き電設備の保護システム、検出装置、及び保護方法に関する。
直流き電線を支持する電柱には、コンクリート柱、鋼管柱、鉄柱が用いられるが、最近では、地震荷重に強く、また再利用が可能な鋼管柱又は鉄柱(以下「鋼管柱」で総称することがある)が多く用いられるようになってきた。この鋼管柱を用いた直流き電線の支持方式には、例えば、図11(A)に示す可動ブラケット方式、図11(B)及び図12に示すビーム方式がある。図11(A)に示す例では、鋼管柱1の頂上部に取り付けられた腕金2に、電線支持碍子(例えば、180mm2連碍子)3を介して、き電線(例えば、DC1500Vのき電線)4を支持し、このき電線4からき電分岐線を通してトロリ線5に直流電圧を印加する。図11(B)示す例は、レールの両側に配置される2つの鋼管柱1と固定ビーム6とで門形の電線支持設備を構築する例であり、この固定ビーム6に取り付けた電線支持碍子3により、き電吊架線4Aを支持する。また、図12に示すように、ビームに鋼管ビーム6Aを使用したものもある。
ところで、直流電気鉄道において、鋼管柱1あるいはき電線4への直撃雷は標準的なき電線支持碍子3である180mm碍子2個連の破損ばかりでなく、その後に続く、き電線4からの続流の発生により、き電線4を含む送電設備に損傷を与える恐れがある。これは、鋼管柱1が導電体であるためコンクリート柱(基本的に絶縁体)に比べて続流(き電線4から鋼管柱1を通して大地に流れる地絡電流)が流れ易いためである。なお、以下の説明において、「続流」とは、雷撃後に、き電線4(あるいはき電吊架線4A)から鋼管柱1を通して大地に流れる「地絡電流」を意味する。
例えば、図11(A)において、鋼管柱1への直撃雷により電線支持碍子3の絶縁が破壊されると、雷サージ電流が鋼管柱1に流れた後さらにき電線4から続流(地絡電流I)が流れることがある。これは、例えば、直撃雷の直後の雷サージ電圧により電線支持碍子3の絶縁が破壊しアークが発生し、このアークを通して、き電線4から鋼管柱1に続流(き電線4から大地に流れる地絡電流I)が流れるためである。直流高電圧回路において一旦アークが発生すると、この回路のインダクタンス成分によりアークが消弧せず、連続して地絡電流Iが流れ続けることがある。この事情は、図11(B)に示す固定ビーム方式、及び図12に示す鋼管ビームの場合においても同様である。
このように、き電線4から鋼管柱1を通して地絡電流Iが流れる場合は、この地絡電流Iを検出して、き電線4及びこのき電線4に直流電力を供給する送電設備を保護する必要がある。しかしながら、この地絡電流Iは、鋼管柱1の電気抵抗値が比較的高いため通常の負荷電流に比べて電流値が小さく、地絡電流Iと通常の負荷電流とを区別することが難しいため、変電所側から、地絡電流Iが流れる鋼管柱1の位置を標定することは困難であった。このため、直流き電線4を鋼管柱1で支持する場合において、雷撃後の続流(地絡電流I)が鋼管柱1に流れる場合、この鋼管柱1において続流が発生したことを検出し、この続流が発生した鋼管柱1の位置を確実に標定できる方法の開発が望まれていた。
なお、関連する落雷検出装置がある(特許文献1を参照)。この特許文献1に記載の落雷検出装置では、単一の電流検出手段によって、サージ電流成分及び故障電流成分を検出し、これらが所定の処理の後光信号に変換されて報知手段に送られるようにして、誘導ノイズによる影響を受けることなしに電流検出部と報知部との間の距離を増大させるようにしている。
また、関連する雷事故検出装置がある(特許文献2を参照)この特許文献2に記載の雷事故検出装置は、配電線に流れる過電流が雷フラッシオーバに起因した続流アークによる過電流なのか、それ以外の原因による過電流なのかを的確に判別することができる雷事故検出装置を提供することを目的としている。この雷事故検出装置は、配電線上に取り付けた雷サージ電圧の検出器により雷サージ電圧が検出された後の一定時間内に、過電検出器が過電流を検出した場合にのみ判定装置が雷フラッシオーバに起因した続流アークが発生したと判定する。これにより続流アークが発生しない落雷、過渡的過電流やサージ電圧のない短絡事故とを区別している。
また、関連する送電線の事故点標定装置がある(特許文献3を参照)。この特許文献3に記載の事故点標定装置は、光ファイバ複合架空地線に複数の落雷検出センサを所定間隔で配置し、変電所側に落雷検出センサからの信号に基づいて送電線上のサージ電流分布を求める電流分布検出装置を設け、落雷検出センサをサージ電流検出用の検出コイルと、しきい値以上のレベルの電流が検出された時間長に応じて又はしきい値以上の電流レベルに応じて、2値化された情報を乗せた信号を発振する駆動回路と、駆動回路により光ファイバ複合架空地線中の光ファイバに偏波面変調信号を印加する光外部変調器とで構成される。
また、関連するガス遮断装置がある(特許文献4を参照)。この特許文献4に記載のガス遮断装置は、雷電流がガス管網に流れたとしても、ガスの安全な供給を確保することのできるガス遮断装置を提供することを目的とする。このガス遮断装置は、落雷により、遮断弁に連通するガス管網に発生する雷電流又は前記雷電流により誘起される電気的な変化を検出して落雷検出信号を出力する落雷検出手段と、落雷検出信号に基づいて遮断弁を遮断作動させる遮断制御手段とを備える。
また、関連する落雷情報収集システムがある(特許文献5を参照)。この特許文献5に記載の落雷情報収集システムは、システム構成を簡明にして、小型で低コストの部材や回路等にて製作でき、小型・軽量・安価で性能的に優れた落雷情報収集システムを提供することを目的とする。この落雷情報収集システムは複数台がそれぞれ異なる測定箇所に取り付けられ、導体に流れる落雷電流をコイルで検出して、落雷時刻を含む落雷情報を取得する落雷測定装置と、落雷測定装置が取得したデータを収集するデータ収集器とを備える。
特開平04−17286号公報 特開平05−227650号公報 特開平9−145770号公報 特開2006−275767号公報 特開2007−163381号公報
上述したように、直流き電線を支持する電柱に鋼管柱又は鉄柱を使用する場合、雷撃後に続流(き電線からの地絡電流)が電柱に流れることがあり、この続流の発生を検出して、き電線及び電柱を含む電車線路を保護する必要がある。しかしながら、続流(地路電流)の電流値が負荷電流値に比べて小さいため、続流が流れる電柱の位置を変電所側から確実に標定できるロケータ(地絡位置の検出装置)は現在のところまだ開発されていない。
現在、提案されているロケータとしては、トロリ線とレール間の比較的抵抗値の低い(例えば、0.5Ω以下)故障時に、その事故波形のリアクトルを算出して、変電所からの距離がリアクトル成分に比例することに着目した方式や、事故電流値が対向する変電所の回線電流値の比に反比例することに着目した方式が提案されている。しかしながら、これらの方式においても、通常の負荷電流に比べて続流(地絡電流)が小さい場合は、続流発生の検出と続流が発生した位置の標定を行うことが困難である。
また、現在提案されている別の方式として、図13に示す交流き電回路で導入されているPW(プロテクタワイヤー)方式がある。この方式は雷撃サージを電撃保護線PWLに重畳させ、変電所まで伝送し、その成分の中から直流分を検出することにより、雷撃があったことを検出して、き電用の直流高速度遮断器OCRを開放することで続流を断ち断線を防止するものである。この方式において、地路点を標定する方法としては、隣接する両変電所へのサージ到着時間から算出することが考えられるが、直流き電回路では今まで実用化されていない。
また、このPW(プロテクタワイヤー)方式では以下の問題がある。第1に、電撃保護線PWLを新たに敷設する必要があること、第2に、変電所構内まで雷サージを侵入させること、第3に、レールと電撃保護線PWLを抵抗器Rxで介して接続させるため、電撃保護線PWLにレール対地電圧が波及するなどの問題がある。このため、このPW(プロテクタワイヤー)方式を、そのまま直流き電回路に適用するには課題が多い。
本発明は、斯かる実情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、直流電力のき電線を支持する電柱に鋼管柱や鉄柱を用いた場合において、雷撃後の続流の発生によりき電線から電柱を通して地絡電流が流れる場合に、この地絡電流が流れる電柱の位置を確実に標定し、この電柱に繋がるき電線に対する直流電力の供給を遮断することができる、き電設備の保護システム、検出装置、及び保護方法を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の保護システムは、電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムであって、第1の電柱に設けられ、前記第1の電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出し、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、該地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する検出装置と、前記無線信号を受信可能な領域に配置された第2の電柱に設けられ、前記送信された検出情報と位置情報とを中継し、無線信号により送信する中継装置と、前記検出情報と位置情報とを受信して、前記き電設備を制御して、前記位置情報に対応する前記き電線に対する直流電力の供給を遮断させる制御装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の保護システムは、前記検出装置は、前記第1の電柱に前記地絡電流が流れていることを検出する第1センサ部と、前記地絡電流が所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部と、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、前記検出情報と、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報とを送信する第1通信処理部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の保護システムは、前記制御装置は、前記検出装置により送出された前記検出情報、及び、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報を受信する受信部と、前記受信した前記検出情報、及び、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報から前記第1の電柱が支持しているき電線の系統を判定する系統判定部と、前記系統判定部により判定されたき電線の系統への送電を遮断させる制御部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の保護システムは、前記第1センサ部は、前記第1の電柱に流れている前記地絡電流によって生成される磁界を検出する磁界センサを備えることを特徴とする。
また、本発明の保護システムは、前記第1センサ部は、前記第1の電柱において、前記地絡電流により発生する電位差を検出するように隔てて設けられた複数の電極と、前記複数の電極の間の電位差を検出し、前記検出された電位差を基に地絡電流の信号を生成して出力する変換部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の検出装置は、電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムにおける検出装置であって、前記電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出する第1センサ部と、前記地絡電流が所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部と、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、前記地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する第1通信処理部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の保護方法は、電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムにおける保護方法であって、第1の電柱に設けられる検出装置により、前記第1の電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出し、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、該地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する過程と、前記無線信号を受信可能な領域に配置された第2の電柱に設けられる検出装置により、前記第1の電柱から送信された検出情報と位置情報とを中継し、無線信号により送信する過程と、前記検出装置から検出情報と位置情報とを受信して、前記き電設備を制御して、前記位置情報に対応する前記き電線に対する直流電力の供給を遮断させる過程と、を含むことを特徴とする。
本発明の保護システムは、第1の電柱に設けた検出装置により、き電線から第1の電柱を介して流れる地絡電流を検出し、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、この地絡電流の発生したことを示す検出情報と検出した位置を特定する位置情報とを無線信号により送信し、第2の電柱に設けた中継装置により、第1の電柱から受信した検出情報と位置情報とを中継して送信し、制御装置は、第1の電柱に設けた検出装置から送信された検出情報と位置情報とを受信し、この位置情報に対応するき電線に対する直流電力の供給を遮断する。
これにより、直流電力のき電線を支持する電柱に鋼管柱や鉄柱を用いた場合において、雷撃後の続流の発生によりき電線から電柱を通して地絡電流が流れ、地絡電流が所定の時間継続していると判定される場合に、この地絡電流が流れる電柱の位置を確実に標定し、この電柱に繋がるき電線に対する直流電力の供給を遮断することができる。
本発明の実施形態に係わるき電設備の保護システムの概要について説明するための図である。 鋼管ビームに検出装置を設備した例を示す図である。 検出装置及び中継装置の構成を示すブロック図である。 地絡電流を磁界又は電位差の変化により検出する例を示す図である。 第1センサ部にホール素子を用いた場合の第1判定部の構成について説明するための図である。 鋼管ビームあるいは鋼管柱における続流の発生を、リレーを用いて検出する例を示す図である。 電源装置及び制御装置の構成を示す図である。 検出装置から送信される情報の例を示す図である。 き電回路において用いられる連絡遮断について説明するための図である。 本実施形態の保護システムにおける動作を示すフローチャートである。 直流き電線の支持方式の例を示す図である。 鋼管ビームの例を示す図である。 交流き電回路で導入されているPW(プロテクタワイヤー)方式を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明において、前述のように、「続流」とは、雷撃後に、き電線4(あるいはき電吊架線4A)から鋼管柱1を通して大地に流れる「地絡電流」を意味する。また、検出装置10から送信(発報)される「検出情報」とは、鋼管柱1における続流の発生を検出したことを示す情報を意味する。また、「位置情報」とは、続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報(例えば、鋼管柱1を識別する識別情報を含む位置情報)を意味する。また、「検出装置」と「中継装置」とは同一の構成の装置であり、この装置は、続流発生の検出装置として動作するとともに、無線信号を中継する中継装置としても動作する。
図1は、本発明の実施形態に係わるき電設備の保護システムの概要について説明するための図であり、図1(A)は、直流電気鉄道におけるき電設備200と、き電設備200の保護システム100とについて、1つのき電区間を例にして示している。
この図に示されるき電設備200は、電車線路、変電所300A及び変電所300Bを備える。電車線路は、き電線4、電車線(ちょう架線とトロリ線)、き電線4と電車線を支持する支持物を備える。支持物は、複数の鋼管柱P1〜P9、及び、鋼管柱P1〜P9から絶縁させて、き電線4等を支持する電線支持碍子3(図2)などを備える。
き電設備200において、1つのき電区間として図示されているき電線4には、変電所300A及び変電所300Bから直流電力が供給される。
このき電区間において、複数の鋼管柱P1〜P9は、線路に沿って平行に配置される鋼管柱であり、この鋼管柱P1〜P9(「鋼管柱1」で総称される)により支持されるき電線4により1つのき電区間が構成される。この鋼管柱P1〜P9は、概略50m間隔で配置される。き電線4の一端は、変電所300Aの直流高速度遮断器OCRに接続され、他端は変電所300Bの直流高速度遮断器OCRに接続され、変電所300A及び変電所300Bの双方から、き電線4に直流電力が供給される。
そして、鋼管柱1のそれぞれには、図1(B)に示すように、雷撃後の続流(地絡電流)を検出するための検出装置10が装着バンド10Aにより取り付けられている。なお、後述するように、検出装置10と中継装置20は同一の構成の装置であり、ともに続流(地絡電流)の検出機能と無線信号の中継機能とを備えている。そして、雷撃点となる鋼管柱P5に設備され、雷撃後の続流(地絡電流)を検出する装置が検出装置10となる。また、検出装置10から送信される無線信号を、変電所300A内の制御装置310、及び変電所300B内の制御装置310´まで順に中継する装置が中継装置20となる。
このように、本実施形態における保護システム100は、図1に示す検出装置10と、中継装置20と、検出装置10からの情報を受信して直流高速度遮断器OCRを開放する制御装置310及び310´とを主な構成要素としている。
ところで、鋼管柱への直撃雷の大きさは6000kV(キロボルト、あるいは100kA(キロアンペア))が経験的な値として知られている。図1(A)に示す保護システムでは、この直撃雷に続く直流1500V(き電線4の電圧)に起因する直流電流である続流(地絡電流I)が鋼管柱P5に流れる例を示している。この鋼管柱P5における続流の発生を、この鋼管柱P5に設備された検出装置10は、速やかに検出して無線信号により送信(発報)する。
鋼管柱P5に流れる続流の電流値は、15Aから3000A(アンペア、平均的には430A程度)であり、検出装置10では、鋼管柱P5に流れる電流により発生する磁界の変化や、鋼管柱P5上の任意の2点間の電位差の変化を検出して、落雷後に続流が発生したことを検出する。なお、検出装置10が送信する情報は、例えば、続流が発生したこと示す検出情報と、続流が発生した鋼管柱P5の位置を特定する位置情報である。
そして、上記保護システム100では、鋼管柱P5に取り付けた検出装置10が落雷後の続流の発生を検知した場合、この検出装置10は、続流の検出情報と鋼管柱P5の位置を特定する位置情報とを、一方の側(変電所300A側)に隣接する鋼管柱P4の中継装置20に向けて無線信号により送信(発報)する。また、検出装置10は、続流の検出情報と鋼管柱P5の位置を特定する位置情報とを、他方の側(変電所300B側)に隣接する鋼管柱P6の中継装置20へ向けて無線信号により送信(発報)する。この無線信号を受信した鋼管柱P4の中継装置20は鋼管柱P3の中継装置20へ、同じく検出装置10から送信された無線信号を受信した鋼管柱P6の中継装置20は鋼管柱P7の中継装置20へとその情報を中継し、この中継動作を繰り返し、最終的には変電所300A内の制御装置310と、変電所300B内の制御装置310´へ、検出装置10から送信された続流の検出情報と鋼管柱P5の位置情報とが伝送される。
これにより、変電所300A及び300B側において、鋼管柱P5において、続流(地絡電流)が発生しているということを検知でき、また、鋼管柱P5を地絡点として標定することができる。そして、変電所300A内の制御装置310、及び変電所300B内の制御装置310´では、鋼管柱P5に直流電力を供給するき電線4の系統を判定し、このき電線4に繋がる直流高速度遮断器OCRに「切指令」を与えて直流電力の供給を遮断する。これにより、落雷点である鋼管柱P5への直流電力の供給を停止し、き電線4を保護することができる。
図2は、鋼管ビームに検出装置を設備した例を示す図であり、検出装置10の具体的な設備例を示したものである。この図に示す例は、レールの両側に配置される2つの鋼管柱1と鋼管ビーム6Aとで門形の電線支持設備を構築し、鋼管ビーム6Aに取り付けた電線支持碍子3により、き電吊架線4Aを支持する例であり、この構成において、2つの鋼管柱1の内の一方の側の鋼管柱1に検出装置10を設備する。
そして、雷撃を受けた鋼管柱ビーム6Aにおいて、落雷後の続流(地絡電流I)が、き電線4から鋼管柱1を通して流れ、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定される場合に、この続流の発生を検出装置10により検出する。検出装置10は、この鋼管柱1において続流が発生したこと示す検出情報と、この鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを、隣接する鋼管柱1に設備された中継装置20に無線信号により送信する。中継装置20は、検出装置10から上記検出情報と位置情報とを含む無線信号を受信すると、この情報をさらに隣接する中継装置20へと中継送信する。
なお、前述したように、検出装置10と中継装置20とは同じ構成のものである。また、図2に示す例では、鋼管ビーム方式における鋼管柱1に検出装置10を設備する例を示したが、図11(A)に示す可動ブラケット方式における鋼管柱1、及び図11(B)示す固定ビーム方式における鋼管柱1に検出装置10を設備する場合についても同様である。
図3は、検出装置10と中継装置20の構成を示す図である。図3において、検出装置10は、雷撃後に続流(地絡電流I)が鋼管柱1に流れていることを検出する第1センサ部11と、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部12と、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合に、続流発生の検出情報と、続流が発生した鋼管柱1を特定するための位置情報とを送信する第1通信処理部13と、を備える。
中継装置20は、検出装置10と同一の構成の装置であり、続流の発生を検出する検出装置10として機能する場合と、無線信号の中継装置20として機能する場合とを区別するために、異なる名称と符合を付したものである。なお、検出装置10内の第1センサ部11、第1判定部12の構成と動作の詳細については後述する。
また、検出装置10及び中継装置20を作動させるために供給する電源は、商用電源(例えば、AC100Vまたは200V)であってもよいし、太陽電池パネル15と、この太陽電池パネル15の太陽光発電により充電される二次電池14とを含めて構成される電源部19であってもよい。このように、太陽光発電を利用することにより、検出装置10及び中継装置20に対して商用電源等を給電するための配電線を新たに敷設する必要がなく、容易に商用電源等と絶縁することができ、また、省エネルギー化を図ることができる。また、二次電池14に代えて、電気二重層コンデンサ等を用いることもできる。
図4は、続流(地絡電流)を磁界又は電位差の変化により検出する例を示す図であり、第1センサ部11における続流(地絡電流I)の検出方法の例を示す図である。
図4(A)に示す例は、鋼管柱1に流れる地絡電流Iにより発生する磁束φ(より正確には磁界の強さH)の変化を磁気センサで検出する例を示し、磁気センサとしてホール素子111を用いた例である。この図4(A)において、検出装置10内の第1センサ部11は、鋼管柱1に流れる続流(地絡電流IG)により生じる磁界の変化をホール素子111により検出し、ホール素子111の出力信号をアンプ(増幅器)112により増幅し、続流(地絡電流I)の検出信号VIGを生成し、この検出信号VIGを第1判定部12に出力する。第1判定部12では、検出信号VIGが所定時間以上継続した場合に、鋼管柱1において続流が発生していると判定する。
この鋼管柱1に流れる電流による磁界を検出する磁気センサ方式では、センサを鋼管柱1に接触させる必要がないため、絶縁協調を図る上での利点がある。なお、この磁界による検出方法については、後述する図5の説明においてさらに詳細に説明する。
図4(B)に示す例は電位差検出方式の例であり、この方式では、鋼管柱1上の離隔した位置に2つの電極a1と電極a2を取り付け、鋼管柱1に地絡電流Iが流れることにより発生する電極a1と電極a2との間の電位差の変化を検出する。すなわち、電極a1が取り付けられる鋼管柱1の位置から、電極a2が取り付けられる鋼管柱1の位置までの柱状部分(抵抗分)に地絡電流Iが流れることにより発生する電圧を検出する。
検出装置10内の第1センサ部11Aおいて、変換部112Aは、電極a1に発生する電圧V1と、電極a2に発生する電圧V2との電位差(V1−V2)を入力とし、この電位差(V1−V2)の信号を基に、続流(地絡電流I)の信号VIGを生成して第1判定部12に出力する。第1判定部12では、信号VIGが所定時間以上継続した場合に、鋼管柱1において続流が発生していると判定する。
この電位差を検出する方式では、磁界センサ(例えば、ホール素子111)などの特別なセンサを用いることなく、鋼管柱1に流れる続流(地絡電流I)を簡単に検出できる。このため、検出装置10の回路構成が簡略になる。
図5は、第1センサ部11にホール素子111を用いた場合の第1判定部12の構成について説明するための図である。なお、図5(A)は、ホール素子111のホール効果について説明するための図である。この図5(A)に示すように、ホール素子111に、定電流源111Aにより磁束φ(より正確には磁界H)と直角の方向に定電流Idを流すと、このホール素子111には、磁束φと定電流Idに比例し、かつ両者と直角方向に電圧Vhが発生する。
そして、図5(B)に示すように、第1センサ部11では、ホール素子111から出力される電圧信号Vhをアンプ112により増幅して、地絡電流Iの検出信号となる信号VIGを生成し、この信号VIGを第1判定部12内の積分回路121に向けて出力する。なお、アンプ112によりホール素子111の出力電圧Vhを増幅する際には、電車の通過時等に生じるノイズの影響を避けるために、ホール素子111から出力される電圧Vhが所定の閾値電圧以上である場合に増幅するようにしてもよい。
第1判定部12内の積分回路121は、例えば、コンデンサCと抵抗Rとで構成されるCR充電回路(一次遅れ回路)で構成される。コンデンサCの静電容量と抵抗Rの抵抗値とで決まる時定数に従って、コンデンサCは、信号VIGにより充電される。このコンデンサCの充電電圧Vcが比較器122の非反転入力端子(+)に入力され、整定値Vrefの信号が比較器122の反転入力端子(−)に入力され、この比較器122によりコンデンサCの充電電圧Vcと整定値Vrefとが比較される。そして、信号VIGによりコンデンサCが充電され、充電電圧Vcが整定値Vrefよりも大きくなると、比較器122の出力が“L”から“H”に反転する。この比較器122の出力が“L”から“H”に反転することにより、鋼管柱1に続流(地絡電流I)が発生したことが検出される。
図5(C)は、上記第1判定部12の動作を説明するための波形図である。この図5(C)は、横軸に時間の経過を示し、縦方向に、続流(地絡電流I)を検出した信号VIGと、コンデンサCの充電電圧Vcと、を並べて示したものである。図5(C)を参照して、時刻t0において、雷撃後の続流(地絡電流I)が発生し、第1センサ部11により続流(地絡電流IG)が検出され信号VIGが出力される。この続流(地絡電流I)は、続流の検出信号VIGに示すように、雷撃直後に最大となり、時間の経過とともに次第に減衰して行く。
この信号VIGによりコンデンサCへの充電が開始され、時刻t0以降、時間の経過とともにコンデンサCの充電電圧Vcが次第に上昇する。そして、時刻t2において、コンデンサCの充電電圧Vcが整定値Vrefを超えると、比較器122の出力が“L”から“H”に反転する。この比較器122の出力が“L”から“H”に反転することにより、鋼管柱1に続流(地絡電流I)が発生したことが検出される。
また、図6は、鋼管ビームあるいは鋼管柱における続流の発生を、リレーを用いて検出する例を示す図である。図6に示す例では、鋼管ビーム6A上(あるいは鋼管柱1上)の離隔した位置に2つの電極Aと電極Bを取り付ける。そして、この電極Aが取り付けられるビーム6A(あるいは鋼管柱1)の位置から、電極Bが取り付けられるビーム6A(あるいは鋼管柱1)の位置までの柱状部分の抵抗成分を抵抗Rbmとする。また、電極Aと電極Bとの間には、抵抗R1とダイオードD1とリレーRyとがこの順に接続される直列回路が挿入される。この直列回路においては、抵抗R1の一端が電極Aに接続され、抵抗R1の他端がダイオードD1のアノードに接続され、ダイオードD1のカソードがリレーRy(より正確にはリレーコイル)の一端に接続され、リレーRyの他端は、電極Bに接続される。また、リレーRyの両端にはコンデンサC1が並列に接続される。そして、リレーRyの接点(メーク接点)Ryaにより、続流発生の検出信号(接点信号)が出力される。
上記構成において、鋼管ビーム6A(あるいは鋼管柱1)に続流(地絡電流I)が流れることにより、電極Aと電極Bとの間には、抵抗Rbmと地絡電流Iとに応じた値の電圧Vbmが発生する。この電圧Vbmにより、抵抗R1及びダイオードD1を通してコンデンサC1を充電する。そして、コンデンサC1の充電電圧Vcがリレーオン電圧を超えるとリレーRyがオンし、このリレーRyがオンして接点Ryaが閉じることにより、続流発生の検出信号(接点信号)が出力される。
図6(B)は、図6(A)に示すリレーRyを用いた続流発生検出回路の動作を説明するための図であり、横軸に時間の経過をとり、縦方向に、電極Aと電極Bと間に発生する電圧Vbmと、コンデンサC1の充電電圧Vcとを並べて示した図である。
この図において、時刻t0において、雷撃後の続流(地絡電流I)が発生し、電極Aと電極Bと間に電圧Vbm(=Rbm×I)が発生する。この電圧Vbmは、時刻t0における雷撃直後に最大となり、時間の経過とともに次第に減衰して行く。そして、時刻t0から、電圧VbmによりコンデンサC1への充電が開始され、時刻t0以降、時間の経過とともにコンデンサC1の充電電圧Vcが次第に上昇する。
そして、時刻t1において、コンデンサCの充電電圧Vcがリレーオン電圧VryONに到達するとリレーRyが作動してオン状態となり、リレー接点Ryaが導通する(オンになる)。そして、リレーRyがオン状態になったことにより、時刻t1においてリレーRyのコイルの抵抗値(オン抵抗値)の低下と、電圧Vbmの電圧の低下とが相俟って、コンデンサC1の充電電圧Vcが急速に低下し、時刻t2において、コンデンサC1の充電電圧Vcがリレーオフ電圧VryOFF以下になると、リレーRyがオフ状態になる。従って、時刻t1〜時刻t2の間においてリレーRyがオン状態になり、また接点Ryaが導通する(オンになる)。この接点Ryaが導通することにより続流が発生したことが検出される。なお、地絡電流Iを検出する電圧Vbmが十分大きい場合は、時刻t2以降においてもリレーRyはオン状態を維持する。
このように、図6に示す方法では、鋼管柱1上に2つの電極Aと電極Bを配置し、この電極Aと電極Bとの間に生じる電圧によりリレーRyを駆動する方式であり、回路構成が簡単であり、かつ外部電源も不要であるため、簡単かつ安価な構成で鋼管柱1における続流(地絡電流I)の発生を検出できる。また、半導体素子などを使用しておらず、ノイズ(例えば、雷による誘導ノイズ)にも強く、さらに、続流発生の検出信号を接点信号で出力するため、絶縁強調を図る上で都合がよい。
次に、電源装置と制御装置の構成について説明する。図7は、電源装置及び制御装置の構成を示す図である。この図に示す電源装置301及び電源装置301´は、それぞれが隣り合う変電所300A及び300B内の電源装置であり、同じ1つの区間のき電線4に直流電力を供給する電源装置であり、同一の構成のものである。このため、電源装置301及び301´の構成と動作の説明については、一方の電源装置301についてのみ説明し、重複する説明は省略する。
この図に示すように、電源装置301は、制御装置310と、電源部320と有している。電源部320は、図示しない交流受電線から供給される交流電圧を整流して直流電圧(例えば、DC1500V)を生成する整流部321を備える。また、電源部320は、整流部321から出力される直流電圧を、異なる2つのき電区間のそれぞれのき電線4及びき電線4´に供給するための、2つの直流高速度遮断器322及び323を備える。
また、制御装置310は、受信部311と、系統判定部312と、制御部313とを有して構成される。受信部311は、雷撃後に続流(地絡電流I)が発生した鋼管柱1´(以下、鋼管柱1で総称される)に設備された検出装置10から送出される検出情報(続流が発生したこと示す検出情報)と、続流が発生した鋼管柱1の位置情報(続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する情報)とを、他の鋼管柱1に設備された中継装置20を介して受信する。系統判定部312は、受信部311により受信した検出情報及び位置情報から、続流が発生した鋼管柱1が支持しているき電線4の送電系統(き電区間)を判定する。制御部313は、系統判定部312により判定されたき電線4への送電を遮断させる切指令(遮断指令)の信号を電源部320内の直流高速度遮断器323に送出する。
上記構成において、続流発生を検出した検出装置10から制御装置310及び310´に送信される上記検出情報及び位置情報は、例えば、図8(A)又は図8(B)に示す形式のデータである。図8(A)に示すデータは、続流が発生した鋼管柱1が設備されている地域又は区域を示す地区情報41と、鋼管柱1の識別番号42、及び続流発生の有無を示す情報43と、で構成されている。地区情報41は、例えば、駅構内を示す「構」、本線に沿って配置された電柱であることを示す「本」、副線に沿って配置された電柱であることを示す「副」などの地区区別情報である。
また、鋼管柱1の識別番号42は、例えば、3桁の識別番号(例えば、No.123)であり、鋼管柱1を一意に識別する情報である。また、続流(地絡電流)発生の有無の情報43は、例えば、“0” 又は“1”の情報であり、“0”で続流発生なし、“1”で続流発生ありを示すようにする。また、図8(B)に示すように、図8(A)に示すデータに、さらに、送信先アドレス(例えば、宛先の変電所300A及び300Bのアドレス)44を付加してもよい。
また、系統判定部312には、例えば、図8(C)に示す系統判定テーブル45を有している。この系統判定テーブル45には、鋼管柱1の識別情報に対応して、鋼管柱1の位置、送電系統、連絡遮断の相手方変電所の情報等が登録されている。
系統判定部312は、受信部311から検出情報及位置情報を受信すると、この受信部311から受信した検出情報及び位置情報を基に、この系統判定テーブル45を参照して、続流が発生した鋼管柱1が支持しているき電線4の送電系統(き電区間)を判定する。また、系統判定部312は、後述する連絡遮断を行う相手方の変電所を特定する。
制御部313は、系統判定部312において判定された送電系統(き電線4のき電区間)に対応する直流高速度遮断器323に対して「切指令(遮断指令)」を出力し、当該直流高速度遮断器323を開放する。また、制御装置310は、直流高速度遮断器323を開放した場合に、この遮断器323の開放情報を相互に連絡遮断を行う相手方の変電所300Bの電源装置301´に通知する。
なお、図9は、き電回路において用いられる連絡遮断について説明するための図である。この連絡遮断は、図9に示すように、例えば、変電所300Aにおいて、き電線4に直流電力を供給する直流高速度遮断器323を開放した場合、制御装置310はこの遮断器323の開放情報を、同じき電線4に直流電力を供給する変電所300B内の制御装置310´に通知する。変電所300Bの制御装置310´は、変電所300Aの制御装置310から遮断器323の開放情報を受信すると、同じき電線4に繋がる直流高速度遮断器322´を開放する。このように、変電所相互間で、き電線4に繋がる直流高速度遮断器323及び322を相互に開放することにより、き電線4を保護する。
従って、例えば、図7に示す保護システム100の構成において、鋼管柱1において雷撃後に続流が発生すると、検出装置10から、続流が発生したこと示す検出情報と続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とが、中継装置20を介して、変電所300Aの電源装置301と変電所300Bの電源装置301´の双方に送信される。そして、例えば、電源装置301の方が電源装置301´よりも先に情報(検出装置10から送信される検出情報及び位置情報)を受信した場合は、電源装置301内の制御装置310は直流高速度遮断器323を開放した後、この直流高速度遮断器323の開放情報を、相手方の電源装置301´内の制御装置310´に通知する。
従って、電源装置301´では、連絡遮断により直流高速度遮断器322´を開放することができるとともに、また、検出装置10から送られる情報(検出情報及び位置情報)を受信して直流高速度遮断器322´を開放することもできる。すなわち、連絡遮断における相手方の変電所からの直流高速度遮断器323の開放情報が、検出装置10から送られる情報(検出情報及び位置情報)よりも早く到達した場合は、連絡遮断により直流高速度遮断器322´を開放することができ、逆の場合は、検出装置10から送られる情報(検出情報及び位置情報)により直流高速度遮断器322´を開放することができる。
このため、電源装置301´では、検出装置10から送られる情報(続流検出情報及び位置情報)が遅れた場合、あるいは何らかの障害により情報の受信ができない場合においても、直流高速度遮断器322´を高速かつ確実に遮断することができる。なお、変電所300Bの電源装置301´において、変電所300Aの電源装置301よりも先に直流高速度遮断器322´が開放された場合においても、同様である。
また、本実施形態の保護システム100では、上述した連絡遮断は必須の要件ではなく、変電所300Aの電源装置301と変電所300Bの電源装置301´のそれぞれが独立に、検出装置10からの送信される情報を受信して直流高速度遮断器322及び322´を開放するようにしてもよい。
また、図10は、上述した保護システムにおける動作を、整理してフローチャートで示したものである。なお、以下の説明では、図7に示す変電所300A内の電源装置301における動作の流れについて説明するが、変電所300B内の電源装置301´についても同様である。以下、図10を参照して、本実施形態の保護システム100における動作の流れについて説明する。
き電線4(あるいは鋼管柱1)に直撃雷が発生し電線支持碍子3の絶縁が破壊すると、アーク等の発生により、き電線4から鋼管柱1を通して、雷撃後の続流(地絡電流I)が流れる(ステップS1)。検出装置10では、第1センサ部11及び第1判定部12により、この雷撃後の続流(地絡電流I)の発生を検出する(ステップS2)。第1通信処理部13は、この続流が発生したことを示す検出情報と、続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを、無線信号により送信する(ステップS3)。この検出装置10から送信された無線信号は、中継装置20により中継されて(ステップS4)、電源装置301内の制御装置310(より正確には受信部311)により受信される(ステップS5)。
制御装置310内の系統判定部312では、受信部311により受信した検出情報と位置情報とを基に、続流(地絡電流I)が発生した鋼管柱1に直流電力を供給しているき電線4のき電系統(き電区間)を判定する(ステップS6)。制御装置310内の制御部313は、系統判定部312により判定されたき電系統のき電線4に電力を供給する直流高速度遮断器323を開放する(ステップS7)。
その後、連絡遮断を行う場合には、制御装置310は、同じき電系統のき電線4に直流電力を供給する隣接変電所300Bの電源装置301´に直流高速度遮断器323の開放情報を送信し、電源装置301と電源装置301´との間で相互に直流高速度遮断器323及び322´を開放する連絡遮断を行う(ステップS8)。
上記手順により、直流電力のき電線4を支持する電柱に鋼管柱1を用いた場合において、雷撃後の続流の発生によりき電線4から鋼管柱1を通して地絡電流Iが流れる場合に、この地絡電流Iが流れる鋼管柱1の位置を確実に標定し、この鋼管柱1に繋がるき電線4に対する直流電力の供給を遮断することができる。これにより、雷撃後の続流によりき電線4が損傷を受けることを回避できる。
なおここで、本発明と上記実施形態との対応関係について補足して説明しておく。上記実施形態において、本発明におけるき電線は、き電線4が対応し、本発明における鋼管柱又は鉄柱は、鋼管柱1が対応し、本発明における電源装置は、変電所内の電源装置301及び301´(電源装置300で総称)が対応する。また、本発明における検出装置は、検出装置10が対応し、本発明における中継装置は、中継装置20が対応し、本発明における制御装置は、制御装置310及び310´(制御装置310で総称)が対応する。また、本発明における第1の電柱は、検出装置10が設備される鋼管柱1、すなわち雷撃を受けその後に続流が流れる鋼管柱1が対応し、本発明における第2の電柱は、中継装置20(より正確には中継装置20として機能する検出装置10)が設備された鋼管柱1が対応する。また、本発明における保護システムは、図1及び図7に示すように、検出装置10と、中継装置20と、制御装置310及び310´とを備える保護システム100が対応する。
また、本発明における第1センサ部は、図3に示す検出装置10内の第1センサ部11が対応し、本発明における第1判定部は、第1判定部12が対応し、本発明における第1通信処理部は、第1通信処理部13が対応する。また、本発明における第2センサ部は、中継装置20内の第2センサ部21が対応し、本発明における第2判定部は、第2判定部22が対応し、本発明における第2通信処理部は、第2通信処理部23が対応する。また、本発明における磁界センサは、図4(A)に示すホール素子111が対応し、本発明における電極は、図4(B)に示す電極a1及びa2が対応する。また、本発明における変換部は、変換部112Aが対応する。また、本発明における太陽電池は、太陽電池パネル31が対応し、本発明における二次電池は、二次電池14が対応する。
そして、上記実施形態において、本発明の保護システム100は、電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱(鋼管柱1)、及び、該電柱(鋼管柱1)によって支持されるき電線(き電線4)を備え、き電線(き電線4)に直流電力を供給するき電設備(き電設備200)の保護システム100であって、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)に設けられ、第1の電柱とき電線(き電線4)との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流Iを検出し、地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、該地絡電流Iの発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する検出装置10と、無線信号を受信可能な領域に配置された第2の電柱(中継装置20が設備された鋼管柱1)に設けられ、検出装置10から送信された検出情報と位置情報とを中継し、無線信号により送信する中継装置20と、上記検出情報と位置情報とを受信して、電源装置301を制御して、位置情報に対応するき電線(き電線4)に対する直流電力の供給を遮断させる制御装置310と、を備える。
このような構成の保護システム100では、第1の電柱(雷撃後に続流が発生した鋼管柱1)に設けた検出装置10が、き電線(き電線4)から第1の電柱を介して流れる地絡電流Iを検出し、地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、この地絡電流Iの発生したことを示す検出情報と検出した位置を特定する位置情報とを無線信号により送信する。第2の電柱(鋼管柱1)に設けた中継装置20は、検出装置10から受信した検出情報と位置情報とを中継して送信する。制御装置310は、検出装置10から送信された検出情報と位置情報とを受信し、この位置情報に対応するき電線(き電線4)に対する直流電力の供給を遮断する。
これにより、直流電力のき電線(き電線4)を支持する電柱に鋼管柱1を用いた場合において、雷撃後の続流の発生によりき電線(き電線4)から電柱(鋼管柱1)を通して地絡電流Iが流れる場合に、この地絡電流Iが流れる電柱の位置を確実に標定し、この電柱(鋼管柱1)が支持するき電線(き電線4)に対する直流電力の供給を遮断することができる。このため、雷撃後の続流によりき電線(き電線4)が損傷を受けないようすることができる。
また、上記実施形態において、検出装置10は、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)に地絡電流Iが流れていることを検出する第1センサ部11と、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部12と、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合、検出情報と、第1の電柱を識別する識別情報からなる位置情報とを送信する第1通信処理部13と、を備える。
このような構成の検出装置10では、第1センサ部11が、雷撃を受けた鋼管柱1に地絡電流Iが流れていることを検出し、第1判定部12が、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する。そして、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合に、第1通信処理部13が、続流発生の検出情報と、続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを送信する。
これにより、雷撃を受けた鋼管柱1に続流が流れる場合に、この続流の発生したことを検出し、この続流が発生したこと示す検出情報と、続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを、き電線4(き電線4のき電区間)に直流電力を供給する変電所300A内の電源装置301及び変電所300B内の電源装置301´に送信することができる。
また、上記実施形態において、中継装置20は、第2の電柱(検出装置10が設備された鋼管柱とは異なる鋼管柱1)に地絡電流Iが流れていることを検出する第2センサ部21と、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する第2判定部22と、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合、上記検出情報と、第2の電柱を識別する識別情報からなる位置情報とを送信する第2通信処理部23と、を備え、第2通信処理部23は、検出装置10から送信された無線信号を受信した場合、受信した無線信号に含まれる上記検出情報と位置情報とを中継する。
このような構成の中継装置20では、検出装置10と同一の機能(続流発生の検出機能、検出情報と位置情報の送信機能)を備えるとともに、検出装置10から送信された無線信号を受信した場合、受信した無線信号に含まれる検出情報と位置情報とを中継する機能を備える。
これにより、中継装置20は検出装置10として作動することができるとともに、検出装置10から受信した無線信号に含まれる検出情報と位置情報とを中継して、変電所300A及び300B内の電源装置301及び301´に送信することができる。
また、上記実施形態において、制御装置310は、受信した位置情報に基づいて、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)の位置を特定し、この第1の電柱が支持している送電線(き電線4)に対する直流電力の供給を遮断させる。
これにより、制御装置310は、検出装置10から送信される位置情報(続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する情報)を基に、続流が発生した鋼管柱1への直流電力の供給を停止することができる。
また、上記実施形態において、制御装置310は、検出装置10により送出された検出情報、及び、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)を識別する識別情報からなる位置情報を受信する受信部311と、受信した検出情報及び第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)を識別する識別情報からなる位置情報から第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)が支持しているき電線(き電線4)の系統を判定する系統判定部312と、系統判定部312により判定されたき電線(き電線4)の系統への送電を遮断させる制御部313と、を備える。
このような構成の制御装置310では、受信部311が、検出装置10により送信された検出情報(続流が発生したこと示す検出情報)と位置情報(続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する情報)とを受信し、系統判定部312が、受信部311により受信した検出情報及び位置情報を基に、雷撃を受けた鋼管柱1が支持しているき電線の系統(き電線4のき電区間)を判定し、制御部313が、系統判定部312により判定されたき電線の系統(き電線4のき電区間)への送電を遮断させる。
これにより、制御装置310は、検出装置10から送信される検出情報と位置情報とを受信し、この位置情報を基に、続流が発生した鋼管柱1が支持するき電線4への直流電力の供給を停止することができる。
また、上記実施形態において、位置情報は、電柱(鋼管柱1)の位置に対応付けられており、電柱(鋼管柱1)を一意に識別可能な識別情報である。
これにより、続流が発生した鋼管柱1を識別して、この鋼管柱1の位置を確実に標定することができる。
また、上記実施形態において、第1センサ部11は、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)に流れている地絡電流Iによって生成される磁界を検出する磁界センサ(ホール素子111)を備える。
これにより、この鋼管柱1に流れる地絡電流Iにより生じる磁界の変化を検出して、続流の発生を検出することができる。また、この磁界センサを用いることにより、センサを鋼管柱1に接触させる必要がなくなり、絶縁協調を図る上での利点がある。
また、上記実施形態において、第1センサ部11は、第1の電柱(雷撃を受けた鋼管柱1)において、地絡電流Iにより発生する電位差を検出するように隔てて設けられた複数の電極a1及びa2と、この複数の電極a1及びa2の間の電位差を検出し、検出された電位差を基に地絡電流Iの信号を生成して出力する変換部112Aと、を備える。
これにより、磁界センサ(ホール素子111)などの特別なセンサを用いることなく、鋼管柱1に続流(地絡電流I)が発生したことを検出できる。このため、検出装置10の構成が簡略になる。
また、上記実施形態において、第1判定部12及び第2判定部22における所定の時間は、送電線(き電線4)の過電流耐量と、電源装置301における直流電力の遮断特性とに応じて設定される。
これにより、き電線4の過電流耐量を基にして、制御装置31と電源装置301内の高速度遮断器との間で保護協調を図ることができる。
また、上記実施形態において、き電線(き電線4)と、該き電線(き電線4)を支持する鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱(鋼管柱1)と、該き電線(き電線4)に直流電力を供給するき電設備(電源装置301)の保護システム100における検出装置10であって、電柱(鋼管柱1)とき電線(き電線4)との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流Iを検出する第1センサ部11と、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部12と、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合、この地絡電流Iの発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する第1通信処理部13と、を備える。
このような構成の検出装置10では 第1センサ部11が、雷撃を受けた鋼管柱1に続流(地絡電流I)流れていることを検出し、第1判定部12が、地絡電流Iが所定の時間継続しているか否かを判定する。そして、地絡電流Iが所定の時間継続していると判定された場合に、第1通信処理部13が、続流発生の検出情報と、当該続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを送信する。
これにより、雷撃を受けた鋼管柱1に続流が流れる場合に、この続流の発生したことを検出し、この続流が発生したこと示す検出情報と、続流が発生した鋼管柱1の位置を特定する位置情報とを、き電線4に直流電力を供給する変電所300A及び300B内の電源装置301及び301´に送信することができる。
また、上記実施形態において、他の電柱(例えば、続流が発生した鋼管柱1)に設備された第1の検出装置10から無線信号により上記検出情報及び位置情報を受信した場合、上記第1の検出装置10とは異なる検出装置であって、かつ受信可能な領域に配置された他の第2の検出装置(中継装置20として作動する検出装置10)に対して受信した検出情報及び位置情報を無線信号により送信する中継機能を備える。
このような構成の検出装置10では、他の鋼管柱1に設備された検出装置10から送信された無線信号を受信した場合、受信した無線信号に含まれる検出情報と位置情報とを中継して送信する中継装置20として作動する。
これにより、検出装置10を、続流が発生したことを検出する検出装置として使用できるとともに、他の検出装置から受信した無線信号に含まれる検出情報と位置情報とを中継して送信する中継装置20としても使用できる。また、複数の鋼管柱1に検出装置10を設備することにより、変電所300A及び300Bから遠隔の地ある鋼管柱1において雷撃後に続流が発生した場合においても、この続流が発生した鋼管柱1の検出装置10から送信される検出情報と位置情報とを、他の検出装置10(中継装置20として作動する検出装置)により中継して、変電所300A及び300B内の電源装置301及び301´まで送信することができる。
また、上記実施形態において、検出装置10を作動させるための検出装置電源部19が、太陽電池パネル31と該太陽電池パネル31の発電電力により充電される二次電池14とを備える。
これにより、検出装置10及び中継装置20に対して商用電源等を給電するための配電線を新たに敷設する必要がなくなり、また、省エネルギー化を図ることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の保護システム、検出装置、電源装置等は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
100…保護システム
1,1´…鋼管柱、2…腕金、3…電線支持碍子、4,4´…き電線、4A…電吊架線、
6…固定ビーム、6A…鋼管ビーム
10…検出装置、11,11A…第1センサ部、12…第1判定部、
13…第1通信処理部、14…二次電池、15…太陽電池パネル、19…検出装置電源部
20…中継装置、21…第2センサ部、22…第2判定部、23…第2通信処理部
41…地区情報、42…識別番号、44…送信先アドレス、45…系統判定テーブル
111…ホール素子、112…アンプ、112A…変換部
200…き電設備
300A,300B…変電所
301,301´…電源装置
310,310´…制御装置
311,311´…受信部
312,312´…系統判定部
313,313´…制御部
320,320´…電源部
321,321´…整流部
322,322´,323,323´…直流高速度遮断器
a1,a2…電極
…地絡電流(続流)
P1〜P9…鋼管柱

Claims (7)

  1. 電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムであって、
    第1の電柱に設けられ、前記第1の電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出し、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、該地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する検出装置と、
    前記無線信号を受信可能な領域に配置された第2の電柱に設けられ、前記送信された検出情報と位置情報とを中継し、無線信号により送信する中継装置と、
    前記検出情報と位置情報とを受信して、前記き電設備を制御して、前記位置情報に対応する前記き電線に対する直流電力の供給を遮断させる制御装置と、
    を備えることを特徴とする保護システム。
  2. 前記検出装置は、
    前記第1の電柱に前記地絡電流が流れていることを検出する第1センサ部と、
    前記地絡電流が所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部と、
    前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、前記検出情報と、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報とを送信する第1通信処理部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の保護システム。
  3. 前記制御装置は、
    前記検出装置により送出された前記検出情報、及び、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報を受信する受信部と、
    前記受信した前記検出情報、及び、前記第1の電柱を識別する識別情報からなる前記位置情報から前記第1の電柱が支持しているき電線の系統を判定する系統判定部と、
    前記系統判定部により判定されたき電線の系統への送電を遮断させる制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の保護システム。
  4. 前記第1センサ部は、
    前記第1の電柱に流れている前記地絡電流によって生成される磁界を検出する磁界センサを備える
    ことを特徴とする請求項2に記載の保護システム。
  5. 前記第1センサ部は、
    前記第1の電柱において、前記地絡電流により発生する電位差を検出するように隔てて設けられた複数の電極と、
    前記複数の電極の間の電位差を検出し、前記検出された電位差を基に地絡電流の信号を生成して出力する変換部と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の保護システム。
  6. 電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムにおける検出装置であって、
    前記電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出する第1センサ部と、
    前記地絡電流が所定の時間継続しているか否かを判定する第1判定部と、
    前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、前記地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する第1通信処理部と、
    を備えることを特徴とする検出装置。
  7. 電車線路として、鋼管柱又は鉄柱による複数の電柱、及び、該電柱によって支持されるき電線を備え、前記き電線に直流電力を供給するき電設備の保護システムにおける保護方法であって、
    第1の電柱に設けられる検出装置により、前記第1の電柱と前記き電線との間の絶縁耐圧が低下したことにより発生する地絡電流を検出し、前記地絡電流が所定の時間継続していると判定された場合、該地絡電流の発生を検出したことを示す検出情報及び該検出した位置を特定する位置情報を無線信号により送信する過程と、
    前記無線信号を受信可能な領域に配置された第2の電柱に設けられる検出装置により、前記第1の電柱から送信された検出情報と位置情報とを中継し、無線信号により送信する過程と、
    前記検出装置から検出情報と位置情報とを受信して、前記き電設備を制御して、前記位置情報に対応する前記き電線に対する直流電力の供給を遮断させる過程と、
    を含むことを特徴とする保護方法。
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