JP6299920B1 - 直流電気鉄道の直流地絡検出システムおよび直流地絡検出方法 - Google Patents

直流電気鉄道の直流地絡検出システムおよび直流地絡検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数のき電変電所からき電線を介して電車に直流電力を供給する直流電気鉄道において、地絡事故区間を正確に判別することができるようにする。【解決手段】前記各き電変電所のき電区間毎に各々設けられ、レール37−アース38間に介挿されてレール−アース間電圧が設定電圧以上となったとき閉合する短絡スイッチ(VLD50)を有し、レール−アース間電圧と、短絡スイッチの閉合後に該短絡スイッチを通過する電流とを含む電気情報を収集するVLD制御・データ収集装置51と、前記各VLD制御・データ収集装置51で収集された電気情報に基づいて、前記短絡スイッチ通過電流の電流値、通流時間および通流方向から地絡事故を判別する地絡判別装置60と、を備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、直流電気鉄道における高抵抗直流地絡事故の検出・事故区間の判別及び自動的な電路遮断による地絡事故の除去を目的とする、直流電気鉄道の直流地絡検出システムおよびその方法に関する。
直流電気鉄道における、従来の直流地絡検出システムの一例を図21とともに説明する。図21は、所定間隔で多数設置された直流き電変電所のうち、3つの直流き電変電所21〜23(SS−A〜SS−C)を示しており、例えば直流き電変電所22(SS−B)は次のように構成されている。
30は直流電源であり、図示省略の交流電源の交流電力を変圧器および整流器により直流に変換し、例えば750Vdcの直流電圧を出力する。直流電源30の正極は、直流母線31を介してき電線(32)の下りき電線32D、上りき電線32Uに各々接続され、負極はレール(帰線)37に接続されている。
直流母線31と各き電線32D、32Uを結ぶ電路には、直流高速度遮断器(HSCB)33(き電遮断器)の主接点33a〜33dおよび電流検出器34a〜34dが各々介挿されている。36a〜36dは電流検出器34a〜34dの各検出電流に基づいて過電流保護演算を行う保護・計測装置である。
レール37とアース(大地)38の間には、地絡過電圧継電器64P(高抵抗地絡保護継電器)が接続されている。
直流電源30の正極から出力される直流電力は、直流母線31および各き電線32D,32Uを介して、各き電線下を走行する図示省略の電車(70)に供給される。
直流き電変電所21(SS−A)、23(SS−C)も上記と同様に構成されている。
尚、本明細書では、各変電所の直流母線に接続されるき電線と、き電分岐線を介して前記き電線に接続され、電車の集電装置と接触するトロリー線とを含めて「き電線」と称している。
また、走行用のレールとは別に並行して給電用レールを敷設して構成される第三軌条や、き電線とトロリー線が一体化された剛体架線も本発明における「き電線」と定義する。
上記のように構成された直流電気鉄道において、例えば、直流き電変電所22のき電区間における下りき電線32Dとアース38の間で地絡事故(地絡抵抗はRg)が発生する(過程(11))と、レール37−アース38間の電位(V)が上昇する(過程(12))。
前記電位上昇が一定レベル以上に達すると地絡過電圧継電器64Pが動作し(過程(13))、直流き電変電所22およびそれに隣接する両方面の直流き電変電所21、23の各直流高速度遮断器33をトリップ(開放)する(過程(14))。
これによって、直流き電変電所22のき電区間をき電停止とし(過程(15))、地絡事故を除去していた。
尚、地絡過電圧継電器64Pが従来から直流地絡検出に用いられることは、例えば非特許文献1に記載されている。
最新 電気鉄道工学(改訂版)、電気学会 電気鉄道における教育調査専門委員会編、コロナ社、pp.163、2012年3月
鉄道設備は広域であり、多数のき電変電所によって構成されている。このため、図21に示す従来の直流地絡検出方式では、地絡事故発生時のレール電位上昇により、地絡事故が発生した直流き電変電所22内の地絡過電圧継電器64Pのみならず、図示省略の多数の直流き電変電所の地絡過電圧継電器64Pが同時に地絡を検出することになり、地絡事故区間外のき電停止も行っていた。
本発明は、上記課題を解決するものであり、その目的は、地絡事故区間を正確に判別することができる直流電気鉄道の直流地絡検出システム、方法を提供することにある。
上記課題を解決するための請求項1に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、複数のき電変電所からき電線を介して電車に直流電力を供給する直流電気鉄道の直流地絡検出システムであって、
前記各き電変電所のき電区間毎に各々設けられ、レール−アース間に介挿されてレール−アース間電圧が設定電圧以上となったとき閉合する短絡スイッチを有し、レール−アース間電圧と、短絡スイッチの閉合後に該短絡スイッチを通過する電流とを含む電気情報を収集する電圧制限手段と、
前記各電圧制限手段で収集された電気情報に基づいて、前記短絡スイッチ通過電流の電流値、通流時間および通流方向から地絡事故を判別する地絡判別手段と、
を備えたことを特徴としている。
請求項2に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、請求項1において、
前記各電圧制限手段と地絡判別手段間でデータの授受が可能に構成され、
前記電圧制限手段は前記収集された電気情報を地絡判別手段に送出し、前記地絡判別手段は、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする指令を電圧制限手段に送出し、前記電圧制限手段は、前記トリップ指令によって、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする機能を有していることを特徴とする。
請求項3に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、請求項2において、前記地絡判別手段は、地絡事故有りと判別した事故区間近傍のき電区間のき電遮断器をトリップする指令も電圧制限手段に送出し、前記電圧制限手段は、前記トリップ指令によって、前記事故区間近傍のき電区間のき電遮断器をトリップする機能を有していることを特徴とする。
請求項4に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、複数のき電変電所からき電線を介して電車に直流電力を供給する直流電気鉄道の直流地絡検出方法であって、
前記各き電変電所のき電区間毎に各々設けられ、レール−アース間に介挿されてレール−アース間電圧が設定電圧以上となったとき閉合する短絡スイッチを有した電圧制限手段を備え、
前記各電圧制限手段が、レール−アース間電圧と、短絡スイッチの閉合後に該短絡スイッチを通過する電流とを含む電気情報を収集する情報収集ステップと、
地絡判別手段が、前記各電圧制限手段で収集された電気情報に基づいて、前記短絡スイッチ通過電流の電流値、通流時間および通流方向から地絡事故を判別する地絡判別ステップと、
を備えたことを特徴としている。
請求項5に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4において、
前記各電圧制限手段と地絡判別手段間でデータの授受が可能に構成され、
前記電圧制限手段が、前記収集された電気情報を地絡判別手段に送出するステップと、
前記地絡判別手段が、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする指令を電圧制限手段に送出するステップと、
前記電圧制限手段が、前記トリップ指令によって、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップするステップと、
を備えたことを特徴としている。
請求項6に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4又は5において、
前記地絡判別ステップは、隣接する2つのき電変電所の各き電区間に設けられた電圧制限手段で収集された前記短絡スイッチの通過電流値が設定値以上であり、且つ短絡スイッチの通過電流の通流時間が設定時間以上であるとき地絡事故であると判定することを特徴としている。
請求項7に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4又は5において、
前記地絡判別ステップは、1つのき電変電所のき電区間に設けられた電圧制限手段で収集された前記短絡スイッチの通過電流値が設定値以上であり、且つ短絡スイッチの通過電流の通流時間が設定時間以上であるとき地絡事故であると判定することを特徴としている。
請求項8に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4ないし7のいずれか1項において、前記地絡判別ステップは、前記電圧制限手段で収集された短絡スイッチの通過電流の通流方向が、大地からレールに向かう方向であるとき、地絡事故であると判定することを特徴としている。
請求項9に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4ないし8のいずれか1項において、
前記地絡判別ステップは、複数のき電区間における、電車負荷の有無状況および電圧制限手段の短絡スイッチの閉合、開放の状況を含む状況を、地絡事故判別の判断基準として判別を行うことを特徴とする。
請求項10に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法は、請求項4ないし9のいずれか1項において、
地絡判別閾値設定手段が、電車による大容量移動負荷の影響を考慮した地絡事故のシミュレーションを実施して、地絡事故の判別の閾値を設定するステップを備えたことを特徴としている。
請求項11に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、請求項1において、
前記地絡判別手段は、前記収集されたレール−アース間検出電圧を一定時間単位で移動平均演算し、該演算された移動平均電圧が閾値を超えたときに地絡有りと判別することを特徴としている。
請求項12に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、請求項11において、
前記閾値は、定常時の最大移動平均電圧に裕度を加算した値に設定されていることを特徴とする。
請求項13に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システムは、請求項11又は12において、
前記地絡判別手段は、前記各き電変電所のき電区間を、無負荷状態でき電加圧したときに、前記電圧制限手段で収集された各き電区間における短絡スイッチの通過電流の分布に基づいて地絡事故区間を特定することを特徴としている。
(1)請求項1〜13に記載の発明によれば、直流電気鉄道において、地絡事故区間を正確に判別することができる。
(2)請求項2、5に記載の発明によれば、地絡事故有りと判別された事故区間のき電遮断器をトリップして、事故区間の電路遮断を行うことができる。
(3)請求項3に記載の発明によれば、地絡事故有りと判別された事故区間近傍のき電区間のき電遮断器をトリップして、その区間の電路遮断を行うことができる。
(4)請求項6に記載の発明によれば、隣接する2つのき電変電所の間の地点で地絡事故が発生した場合に、確実に地絡事故有りと判別することができる。
(5)請求項7に記載の発明によれば、1つのき電変電所のき電区間で地絡事故が発生した場合に、確実に地絡事故有りと判別することができる。
(6)請求項8に記載の発明によれば、電車負荷の変動等によりレール電圧が上昇したことにより電圧制限手段の短絡スイッチが閉合された場合に、地絡事故の誤判別を防ぐことができる。
(7)請求項9に記載の発明によれば、地絡事故判別の判断基準によって、より正確に地絡事故区間を判別することができる。
(8)請求項10に記載の発明によれば、電車による大容量移動負荷の影響を受けることなく、より正確に地絡事故区間を判別することができる。
(9)請求項11〜13に記載の発明によれば、移動平均電圧値に基づいて地絡の有無を判別しているので、電車による大容量移動負荷の影響を受けることなく、高抵抗地絡事象を判別することができる。
直流電気鉄道設備における絶縁劣化等で生じる微地絡発生は、き電回路の保護領域に至らず一般的には潜在化しやすい現象である。本発明の移動平均電圧方式を用いることにより、絶縁劣化等で生じる保護領域に至らない微地絡現象を把握することができる。
本発明の実施例1による直流地絡検出システムの全体構成図。 本発明の実施例1による直流地絡検出システムの要部の処理を示す説明図。 本発明の実施例1における、電車負荷に流れる電流経路の一例を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における、電車負荷に流れる電流経路の他の例を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における、電車負荷および電圧制限装置の短絡スイッチに流れる電流経路の一例を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における無負荷時の事故電流の経路を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における電車負荷時に流れる事故電流経路の一例を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における電車負荷時に流れる事故電流経路の他の例を説明する、直流地絡検出システムの簡略構成図。 本発明の実施例1における、地絡事故のシミュレーション実施時の試験条件を示す説明図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、シミュレーション開始後のレール−大地間の電位上昇を示す説明図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、各直流き電変電所における電圧制限装置の短絡スイッチの開放、閉合状態の説明図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、地絡事故電流の波形図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、隣接する2つの直流き電変電所における電圧制限装置の短絡スイッチの通過電流の波形図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、判別した地絡事故区間のき電遮断器をトリップする様子を示す説明図。 本発明の実施例1による地絡事故のシミュレーション結果を表し、判別した地絡事故区間の近傍の直流き電変電所のき電遮断器をトリップする様子を示す説明図。 本発明の実施例2による直流地絡検出システムの全体構成図。 本発明の実施例2による移動平均電圧(5分間)の計算例を示す説明図。 定常時における電車移動負荷によるレール−アース間電圧と移動平均電圧(5分間)の波形図。 電車移動負荷中における高抵抗地絡事故によるレール−アース間電圧と移動平均電圧(5分間)の波形図。 同一路線の15変電所におけるレール電圧の最大・最小値および移動平均(5分間)最大値の例を示す説明図。 従来の直流地絡検出システムの一例を示す全体構成図。 従来における直流ケーブルの絶縁劣化の検出方式の一例を示す説明図。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものではない。
図1は本実施例1による直流地絡検出システムを示し、図21と同一部分は同一符号をもって示し、その説明は省略する。図1において、複数のき電変電所(図1の例では21〜23)毎に各々電圧制限装置(Voltage Limiting Device;以下VLDと称することもある)50およびVLD制御・データ収集装置51が設けられ、全変電所群を監視制御する地絡判別装置60を備えている。
電圧制限装置50はレール37−アース38間に介挿された短絡スイッチを有し、レール−アース間電位が閾値以上のとき、VLD制御・データ収集装置51によって自動投入される(閉合される)。
52は電圧制限装置50の短絡スイッチを通過する電流を検出する電流検出器、53は電流検出器52の電流検出値をVLD通過電流(Ivld)としてVLD制御・データ収集装置51に入力する電流変換器、54はレール37−アース38間の電圧(電圧制限装置50の短絡スイッチの両端電圧)を検出してレール−アース間電圧(Vvld)としてVLD制御・データ収集装置51に入力する電圧変換器である。
VLD制御・データ収集装置51は、電流変換器53からのVLD通過電流(Ivld)と電圧変換器54からのレール−アース間電圧(Vvld)を計測し(収集し)、当該VLD50の投入(短絡スイッチの閉合)、開放を制御する機能、地絡判別装置60との間で前記VLD通過電流(Ivld)、レール−アース間電圧(Vvld)等の電気情報を含む各種情報を送受信する機能、後述する地絡判別装置60からのトリップ指令を受けて、地絡事故有りと判別された事故区間のき電遮断器をトリップする機能等を有している。
地絡判別装置60は、VLD制御・データ収集装置51から送信されてきた電気情報に基づいて、VLD通過電流(Ivld)の電流値、通流時間、通流方向等から地絡事故・区間を判別する機能や、地絡事故有りと判別された事故区間のき電遮断器(およびその近傍のき電区間のき電遮断器)をトリップさせるトリップ指令を、VLD制御・データ収集装置51に送出する機能等を有している。
35a〜35dは、電流検出器34a〜34dの各検出電流を保護・計測装置36a〜36dに入力するための電流変換器である。
尚、本実施例1ではVLD50、電流検出器52、電流変換器53、電圧変換器54およびVLD制御・データ収集装置51によって、本発明の電圧制限手段を構成している。
また本実施例1では、地絡判別装置60によって本発明の地絡判別手段を構成している。
ここで、電圧制限装置50(VLD)の動作閾値について述べる。
VLDは、“人体がレールに接触した場合の接触許容電圧を規定した規格IEC62128−1/EN50122−1”に基づいて設置されている。接触許容電圧は、120VDCの場合は連続、150VDCでは300秒以内及び300VDC時は0.6秒以内と規定されている。
VLD投入(短絡スイッチの閉合)によりレール電位低下を行って人体の安全を確保する機能が要求されているので、VLD動作に関する閾値はこれを満足する範囲の設定となる。
本発明では、このVLD機能を利用して地絡事故と事故区間の判別を行うものである。
次に、上記のように構成された直流地絡検出システムの動作を、図1および図1の要部処理を示す図2とともに説明する。
例えば直流き電変電所22のき電区間における下りき電線32Dとアース38の間で地絡事故(地絡抵抗はRg)が発生する(過程(1))と、直流き電においてレールは非接地であるためアース電位がレール電位より高くなって、レール37−アース38間の電位(V)が上昇する(過程(2))。
レール−アース間電圧(Vvld)がVLD制御の閾値以上になると、VLD制御・データ収集装置51は、VLD50を自動投入させ(過程(3))、電流変換器53、電圧変換器54を介して収集したVLD通過電流(Ivld)およびレール−アース間電圧(Vvld)の電気情報を地絡判別装置60に送信する(過程(4))。
地絡判別装置60は、受信した前記電気情報に基づいて地絡判別処理を行い、判別した事故区間のき電変電所のき電遮断器に対してトリップ指令を送出する(過程(5))。
前記トリップ指令を受信したVLD制御・データ収集装置51は、地絡事故有りと判別された事故区間のき電変電所のき電遮断器をトリップさせる(過程(6))(具体的には、現地配電盤及び連絡遮断装置を介して該当する事故区間のHSCB群(直流高速度遮断器33)に対してトリップ指令を送出してトリップする)。
このトリップ指令により地絡事故区間がき電停止となり(過程(7))、地絡事故が除去される。
尚、前記連絡遮断装置とは、き電回路の短絡・地絡等の重故障が発生したとき、隣接変電所間において相互にき電遮断器開放信号を伝搬する装置であり、き電区間の電路遮断に使用される。
前記地絡判別装置60が行う地絡判別処理は、VLD50(の短絡スイッチ)の通過電流値とその通流時間から、例えば次の3つの検出方式を実行する。
(1)検出方式1
隣接する2つのき電変電所の中間点において地絡事故が発生した場合、事故電流は当該2つのき電変電所に分流する。そこで当該2変電所に、例えば300A以上のVLD通過電流(Ivld)が例えば30秒以上継続して流れた場合に地絡事故有りと判断する。
(2)検出方式2
1つのき電変電所近傍において地絡事故が発生した場合、事故電流は当該変電所に集中して流れる。そこで単一変電所において、例えば500A以上のVLD通過電流(Ivld)が例えば30秒以上継続して流れた場合に地絡事故有りと判断する。
(3)検出方式3
(2)と同様に、単一変電所において、例えば200A以上のVLD通過電流(Ivld)が例えば60秒以上継続して流れた場合に地絡事故有りと判断する。
(4)VLD通過電流(Ivld)の極性と各種状況について
前記(1)〜(3)の検出方式は、地絡事故時に、大地(アース38)からレール(37)へ流れる電流方向(この電流方向を+極性とする)に限定する。
すなわち、レール−アース間電圧(Vvld)が閾値を超えたことによりVLD50が投入されると、電車は移動負荷であるためVLD通過電流(Ivld)は双方向の極性(+と−)が生じるが、地絡の場合はアース38側からレール37への電流方向(+極性)となるため、地絡であると判断することができる。
図3〜図8に、き電設備に流れる電流の経路例を示す。図3〜図8は図1のき電設備を簡略化した構成図であり、4つのき電変電所SS−1〜SS−4の例を示し、き電線は1本のき電線32で表し、電流経路に関する要素のみを図示している。
図3は、電車70がき電変電所SS−2とSS−3の間のき電線32下を走行しており、4つの変電所のき電区間毎に設けられたVLD50−1〜50−4は全て開放状態にある。
このためき電変電所SS−2からは、図示破線の矢印に示すように、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループで電流が流れ、き電変電所SS−3からも同様のループで電流が流れる。
図3の場合、全てのVLD50−1〜50−4が開放状態にあるためVLD通過電流Ivld≒0Aである。
図4は、電車70がき電変電所SS−2とSS−3の間のき電線32下を走行しており、き電変電所SS−3側のVLD50−3のみが閉合状態にある。
このため、き電変電所SS−2からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループで電流が流れ、き電変電所SS−3からも同様のループで電流が流れる。
図4の場合、VLD50−3が閉合されているものの、隣接するVLD50−2が開放状態にあるため電流の通流経路は形成されず、VLD通過電流Ivld≒0Aである。
したがってVLD50−3の閉合は、単なる負荷による電位上昇などの理由で閉合されたものであり、地絡事故有りとは判定されない。
図5は、電車70がき電変電所SS−2とSS−3の間のき電線32下を走行しており、全てのき電変電所SS−1〜SS−4側のVLD50−1〜50−4が閉合状態にある。
このため、き電変電所SS−2からは、図示破線の矢印に示すように、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループで電流が流れる。
またき電変電所SS−3からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→VLD50−2→アース38→VLD50−3→レール37→直流電源30の負極のループの電流と、電車70を通った後、レール37→直流電源30の負極へ分流する電流とが流れる。
これら全てのVLD50−1〜50−4の通過電流の大きさ、時間及び極性を測定・比較することにより、正確な地絡事故区間の判別が行える。すなわち、図5の場合、VLD50−2の通過電流極性が「−」であるため負荷電流とみなすことができ、またVLD50−3の通過電流極性は「+」であるが通流電流値は地絡電流のような大電流ではなく地絡事故有りと誤判定することはない。
図6は、電車70が走行していない無負荷時にき電変電所SS−2とSS−3の間のき電線32で地絡事故が発生した場合を表し、全てのき電変電所SS−1〜SS−4側のVLD50−1〜50−4が閉合状態にある。
このため、き電変電所SS−2からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→図示地絡点→アース38→VLD50−2→レール37→直流電源30の負極のループで電流が流れ、き電変電所SS−3からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→図示地絡点→アース38→VLD50−3→レール37→直流電源30の負極のループで電流が流れる。
これら全てのVLD50−1〜50−4の通過電流の大きさ、時間及び極性を測定・比較することにより、正確な地絡事故区間の判別が行える。すなわち、図6の場合、隣接するVLD50−2とVLD50−3の通過電流極性がともに「+」であり、地絡電流のため通過電流値が閾値以上となり、図2で述べた検出方式1に該当し、き電変電所SS−2とSS−3の間の区間で地絡事故有りと判別することができる。
図7は、電車70がき電変電所SS−2とSS−3の間のき電線32下を走行中に、該区間で地絡事故が発生した場合を表し、全てのき電変電所SS−1〜SS−4側のVLD50−1〜50−4が閉合状態にある。
このため、き電変電所SS−2からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループの電流と、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→図示地絡点→アース38→VLD50−2→レール37→直流電源30の負極のループの電流とが流れる。
またき電変電所SS−3からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→図示地絡点→アース38→VLD50−3→レール37→直流電源30の負極のループの電流と、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループの電流とが流れる。
尚、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→VLD50−2→アース38→VLD50−3→レール37→直流電源30の負極のループでは、VLD50−2においてアース38からレール37方向に流れる地絡電流の方が大きいため電流は流れない。
これら全てのVLD50−1〜50−4の通過電流の大きさ、時間及び極性を測定・比較することにより、正確な地絡事故区間の判別が行える。すなわち、図7の場合、隣接するVLD50−2とVLD50−3の通過電流極性がともに「+」であり、地絡電流のため通過電流値が閾値以上となり、図2で述べた検出方式1に該当し、き電変電所SS−2とSS−3の間の区間で地絡事故有りと判別することができる。
図8は、き電変電所SS−3がタイポストTP(電圧降下対策のため上り下りき電線を直流高速度遮断器を介して接続した設備)で構成され、電車70が、タイポストTP側のき電線32下を走行中にき電変電所SS−2近傍のき電線32で地絡事故が発生した場合を表し、全てのき電変電所SS−1〜SS−4側のVLD50−1〜50−4が閉合状態にある。
このため、き電変電所SS−2からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→図示地絡点→アース38→VLD50−2→レール37→直流電源30の負極のループの電流と、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→電車70→レール37→直流電源30の負極のループの電流とが流れる。
またき電変電所SS−4からは、直流電源30の正極→直流母線31→き電線32→タイポストTP→き電線32→図示地絡点→VLD50−4→レール37→直流電源30の負極のループの電流と、タイポストTPから分流して電車70→VLD50−3→アース38→VLD50−4→レール37→直流電源30の負極に流れる電流と、電車70から分流してレール37→直流電源30の負極に流れる電流とが流れる。
これら全てのVLD50−1〜50−4の通過電流の大きさ、時間及び極性を測定・比較することにより、正確な地絡事故区間の判別が行える。すなわち、図8の場合、VLD50−2の通過電流極性は「+」、VLD50−3の通過電流極性は「−」、VLD50−4の通過電流極性は「+」であり、隣接する2つのVLDの通過電流極性が「+」どうしではないため、図2で述べた検出方式1では地絡事故有りと判定することができない。
しかし、1つのき電変電所SS−2側のVLD50−2の通過電流値が閾値以上となり、且つ電流極性が「+」であるため、図2で述べた検出方式2又は3によって地絡事故有りと判定することができる。
図3〜図8のように、VLD50の通過電流極性および通過電流の大きさに基づいて地絡事故を判定しているので、地絡事故の誤判定を防ぐことができる。
また図3〜図8のように、事故点が2つの隣接するき電変電所の中間位置であるか、1つのき電変電所の近傍であるか、電車負荷の有無、VLD50の閉合、開放の状態等、多くの状況を判断基準としているので、より正確に地絡事故区間を判別することができる。
(5)VLD50の動作頻度の低減および地絡判別の閾値設定について
地絡検出を確実に行うためには、整定値を小さく設定してVLD50の動作頻度を低減させる必要がある。ただし、規格IEC62128−1/EN50122−1を満足する閾値とする。例えばVLDの最小整定値を100VDC・3秒継続とし、路線全体で1日数度の開閉動作に限定する。
本実施例1では、電車70による大容量移動負荷の影響を考慮したシミュレーションを行って誤動作しない適正な閾値を選定するようにした。
すなわち、本発明の他の実施形態例として、地絡判別装置60に設けた地絡判別閾値設定手段によって、電車による大容量移動負荷の影響を考慮した地絡事故のシミュレーションを以下のように実施して、地絡事故の判別の閾値を設定した。
図9は、地絡事故のシミュレーションを行った直流き電の設備の構成例を示している。図9においてTE01からTE09およびRTSは所定間隔で設置されるき電変電所を示し、EF2は発生させた地絡事故の位置を示している。
シミュレーション時の試験条件は、電車走行中であり、き電変電所TE04とTE05の間の中間位置にて、地絡抵抗1Ωで地絡を発生させ、各き電変電所に設けるVLD(50)は正常な運用状態(最初は開放状態)とした。
シミュレーション結果を図10〜図15に示す。
図10はシミュレーションを開始し、10秒後に地絡を発生させ、それによりレール−大地間の電位が上昇し、各VLDの電圧が電圧閾値300V以上となっていることを示している。
図11は、各VLDの開放、閉合状態を表している。地絡事故発生時刻において、VLD電圧が300V以上になったため全VLDが閉合している。その後、例えばTE01,TE09の各VLDは、地絡事故位置(EF2)から遠いため、地絡事故位置に近いTE04,TE05のVLDよりも短い時間で復帰(開放)している。その他のき電変電所側のVLDが閉合している時間は負荷の影響でバラツキがある。
図12は地絡事故電流の波形を表しており、地絡を発生させてから712Aの事故電流が流れ、30秒後に地絡事故区間のき電遮断器をトリップさせたため電流値がゼロになったことを示している。
図13は地絡事故位置に隣接する2つのき電変電所TE04とTE05の各VLDの通過電流(Ivld)を表し、電流値は368A、406Aとなり、図2で述べた検出方式1の閾値である300Aを超え、且つ30秒を継続していることを示している。
図14は、前記検出方式1の閾値を満足したため、地絡事故発生の30秒後にき電変電所TE04,TE05の各き電遮断器にトリップ信号を送出したことを示している。
図15は、図14のようにトリップ信号が送出されたことにより、き電変電所TE04,TE05から隣接の変電所へ連絡遮断信号が送出されたことを表し、TE04からの連絡遮断信号を受信し、関連するき電変電所RTS−Rの直流高速度遮断器(HSCB)をトリップし、TE05からの連絡遮断信号を受信し、関連するき電変電所TE06−Lの直流高速度遮断器(HSCB)をトリップしたことを示している。
図9〜図15のようなシミュレーションを行うことにより、地絡判別処理における閾値を、誤動作が生じない適正な閾値に選定することができる。
尚、地絡判別装置60における地絡事故判別の閾値、例えば検出方式1のVLD通過電流値300A、電流継続時間30秒、検出方式2のVLD通過電流値500A、電流継続時間30秒、検出方式3のVLD通過電流値200A、電流継続時間60秒等は、これらに限らず他の値に設定してもよい。
また、他の実施形態例として、地絡判別後にき電遮断器をトリップした後に、き電回路の再閉路機能を利用することにより、正常区間は再加圧されるが事故区間のみを電路遮断状態とすることができる。
また他の実施形態例として、地絡判別装置60の各機能を、例えば1:N形の集中監視装置に備えるように構成してもよい。すなわち、各き電変電所におけるVLD閉合後のVLD通過電流を集中監視装置へ送信し、該集中監視装置がVLD電流群の分布(各VLD通過電流の状態)より事故区間を判別し、この装置から該当するき電変電所に対しき電遮断器の開放指令を送出するものである。
以上のように本実施例1によれば、次のような効果が得られる。
(1)地絡時において、VLD投入後のVLD通過電流の大きさ・時間及び極性を測定・比較することにより、より正確な地絡事故区間の判別が可能となる。
(2)また、事故検出された変電所に対するき電遮断器の開放と、連絡遮断装置による隣接変電所のき電遮断器開放によって、事故区間を含む限定された区間の電路遮断が可能である。
(3)さらに、き電回路の再閉路機能を利用すれば、正常区間は再加圧されるが事故区間のみを電路遮断の状態とすることができる。
直流電気鉄道設備における絶縁劣化等で生じる微地絡発生は、き電回路の保護領域に至らず、一般的には潜在化しやすい現象である。本実施例2では、後述する移動平均電圧方式を用いることにより、絶縁劣化等で生じる保護領域に至らない微地絡現象も把握することができるようにした。
まず、従来における直流ケーブルの絶縁劣化の検出方式の一例を図22とともに説明する。図22では、き電ケーブル100の電流を変流器CTにより検出してケーブル絶縁状態監視装置200により絶縁劣化を監視する構成となっている。
き電ケーブル100毎の監視となるので、単一の変電所においてもケーブルの条数分の検出回路が必要であり、路線全体では多大な設備とコストを必要とする。また、絶縁劣化は、線路側に点在する絶縁碍子等においても経年劣化により生じうるため、鉄道路線全体のき電回路を網羅しているものではなかった。
図16は本実施例2による直流地絡検出システムを示し、図1と同一部分は同一符号をもって示している。図16において図1と異なる点は、地絡判別装置60に、VLD制御・データ収集装置51から送信されたレール−アース間電圧を一定時間単位で移動平均演算し、該演算された移動平均電圧が閾値を超えたときに地絡有りと判断する機能を設けたことにあり、その他の部分は図1と同一に構成されている。
図16の構成において、例えば直流き電変電所22のき電区間における下りき電線32Dとアース38の間で絶縁劣化又は地絡が発生する(過程(1))と、直流き電においてレールは非接地であるためアース電位がレール電位より高くなって、レール37−アース38間の電位が上昇する(過程(2))。
地絡判別装置60では、VLD制御・データ収集装置51から送信されるレール電位(Vvld)を常時監視し(過程(3))、一定時間単位に移動平均を演算し、随時データをトレースし、閾値を超過した場合に地絡有りと判定し警報を発報する(過程(4))。
前記閾値は、例えば(定常時の最大移動平均電圧+裕度)に設定しておく。
VLDが無いシステムにおいても、常時、レール電位を計測すれば、本実施例2の移動平均電圧演算方式による高抵抗地絡判別を適用することができる。
前記過程(4)により地絡有りと判定された場合、地絡によって広域にレール電位(Vvld)が上昇するので、地絡事故区間を特定することは困難であるため、次のアクションを行う必要がある。
まず、例えば営業終了後の無負荷状態及びき電加圧状態において疑わしい区間全体の全VLDを投入し、VLD通過電流(Ivld)の分布を確認する。地絡電流事故電流は事故区間に集中するので、その現象を確認し事故区間を特定する。
次に、移動平均電圧演算を含め、関連する項目を説明する。
(1)定常時におけるレール電圧波形と移動平均電圧
図17に移動平均電圧の計算法の例を、図18に、ある変電所の定常時におけるレール−アース間のレール電位(Vvld)波形と5分間の移動平均の波形の例を示す。図18において、実負荷により電位変動は激しく変化しているが、5分間の移動平均電圧は安定した領域で変化する。
(2)高抵抗地絡発生時におけるレール電圧波形と移動平均電圧
図19に、絶縁劣化等による微地絡発生により20Vの電位上昇が生じた場合のレール電位(Vvld)波形と5分間の移動平均の波形の例を示す。図19によれば、移動平均電圧波地絡後ΔTの間で14V→34Vへ徐々に上昇していく傾向が判別できる。
図20は、同一路線(直流750Vき電システム)の15変電所におけるレール電圧の最大・最小値及び移動平均(5分間)最大値の例を比較したものであり、移動平均最大値は最大でも+20V程度であった。
本実施例2では、+20V程度の裕度を確保し、最大移動平均電圧20V+裕度20V=+40Vを前記地絡判別の閾値としている。
(3)VLD通過電流(Ivld)の極性
上記(1)及び(2)項の検出方式は、地絡時における大地(アース)からレールへ流れる電流方向(+極性とする)に限定する。VLD通過電流(Ivld)の極性については前記図6と同一となる。その理由は、図6に示すように、VLD投入後、無負荷状態における地絡の場合はアース側からレールへの電流方向となるため極性が限定できる。
(4)VLDの動作頻度の低減
知絡検出を確実に行うためにVLDの動作頻度を低減させる。規格IEC62128−1/EN50122−1を満足する閾値とするが、直流750Vのき電システムにおいて、レール電位は最大120V超が1日に数度発生と規格では想定されているが、実測ではピーク時間は2秒以下程度のためVLDの閉動作閾値の設定によってVLDの閉動作を大幅に低減できる(VLDの最小整定値を120VDC・3秒以上とすれば路線全体で1日数度の開閉動作に限定することが可能である)。
以上のように本実施例2によれば、次のような効果が得られる。
(1)直流電気鉄道設備における絶縁劣化等で生じる微地絡発生は、き電回路の保護領域に至らず、一般的には潜在化しやすい現象である。本発明の移動平均電圧方式を用いることにより、絶縁劣化等で生じる保護領域に至らない微地絡現象が把握できる。
(2)さらに、例えば営業終了後のき電加圧かつ無負荷状態において疑わしい区間全体の全VLDを投入し、地絡事故電流が事故区間のVLDに集中する特性を利用してVLD通過電流(Ivld)の分布を確認することによって、事故区間を特定することができる。
(3)24時間稼動のシステムであり、事故区間の判別が可能となることにより保守力が向上する。
(4)電車負荷によってレール電位(Vvld)は変動し、VLDは閾値に基づいて開閉する。VLD閉合によりレール電位は低下するが閉合時間は秒単位であり、また動作頻度も少ないため、分単位設定の移動平均方式はVLD開閉の影響をほとんど受けない利点がある。
(5)VLDが装備されている設備であれば、大きな設備投資は不要である。
(6)VLDが無い設備においても、レール電位が計測できる設備であれば移動平均電圧演算方式による高抵抗地絡判別システムは適用できる。また、事故区間の判別は、無負荷状態において段階的にき電加圧を行い、レール電位上昇する区間、すなわち電流が集中する区間の特定を行えば可能である。
21〜23、SS−A〜SS−C、SS−1〜SS−4…直流き電変電所
30…直流電源
31…直流母線
32、32D、32U…き電線
33…直流高速度遮断器
33a〜33d…主接点
34a〜34d、52…電流検出器
35a〜35d、53…電流変換器
36a〜36d…保護・計測装置
37…レール
38…アース
50、50−1〜50−4…電圧制限装置(VLD)
51…VLD制御・データ収集装置
54…電圧変換器
60…地絡判別装置
64P…地絡過電圧継電器
70…電車

Claims (13)

  1. 複数のき電変電所からき電線を介して電車に直流電力を供給する直流電気鉄道の直流地絡検出システムであって、
    前記各き電変電所のき電区間毎に各々設けられ、レール−アース間に介挿されてレール−アース間電圧が設定電圧以上となったとき閉合する短絡スイッチを有し、レール−アース間電圧と、短絡スイッチの閉合後に該短絡スイッチを通過する電流とを含む電気情報を収集する電圧制限手段と、
    前記各電圧制限手段で収集された電気情報に基づいて、前記短絡スイッチ通過電流の電流値、通流時間および通流方向から地絡事故を判別する地絡判別手段と、
    を備えた直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
  2. 前記各電圧制限手段と地絡判別手段間でデータの授受が可能に構成され、
    前記電圧制限手段は前記収集された電気情報を地絡判別手段に送出し、前記地絡判別手段は、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする指令を電圧制限手段に送出し、前記電圧制限手段は、前記トリップ指令によって、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする機能を有している請求項1に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
  3. 前記地絡判別手段は、地絡事故有りと判別した事故区間近傍のき電区間のき電遮断器をトリップする指令も電圧制限手段に送出し、前記電圧制限手段は、前記トリップ指令によって、前記事故区間近傍のき電区間のき電遮断器をトリップする機能を有している請求項2に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
  4. 複数のき電変電所からき電線を介して電車に直流電力を供給する直流電気鉄道の直流地絡検出方法であって、
    前記各き電変電所のき電区間毎に各々設けられ、レール−アース間に介挿されてレール−アース間電圧が設定電圧以上となったとき閉合する短絡スイッチを有した電圧制限手段を備え、
    前記各電圧制限手段が、レール−アース間電圧と、短絡スイッチの閉合後に該短絡スイッチを通過する電流とを含む電気情報を収集する情報収集ステップと、
    地絡判別手段が、前記各電圧制限手段で収集された電気情報に基づいて、前記短絡スイッチ通過電流の電流値、通流時間および通流方向から地絡事故を判別する地絡判別ステップと、
    を備えた直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  5. 前記各電圧制限手段と地絡判別手段間でデータの授受が可能に構成され、
    前記電圧制限手段が、前記収集された電気情報を地絡判別手段に送出するステップと、
    前記地絡判別手段が、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップする指令を電圧制限手段に送出するステップと、
    前記電圧制限手段が、前記トリップ指令によって、少なくとも地絡事故有りと判別した事故区間のき電遮断器をトリップするステップと、
    を備えた請求項4に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  6. 前記地絡判別ステップは、隣接する2つのき電変電所の各き電区間に設けられた電圧制限手段で収集された前記短絡スイッチの通過電流値が設定値以上であり、且つ短絡スイッチの通過電流の通流時間が設定時間以上であるとき地絡事故であると判定する請求項4又は5に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  7. 前記地絡判別ステップは、1つのき電変電所のき電区間に設けられた電圧制限手段で収集された前記短絡スイッチの通過電流値が設定値以上であり、且つ短絡スイッチの通過電流の通流時間が設定時間以上であるとき地絡事故であると判定する請求項4又は5に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  8. 前記地絡判別ステップは、前記電圧制限手段で収集された短絡スイッチの通過電流の通流方向が、大地からレールに向かう方向であるとき、地絡事故であると判定する請求項4ないし7のいずれか1項に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  9. 前記地絡判別ステップは、複数のき電区間における、電車負荷の有無状況および電圧制限手段の短絡スイッチの閉合、開放の状況を含む状況を、地絡事故判別の判断基準として判別を行う請求項4ないし8のいずれか1項に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  10. 地絡判別閾値設定手段が、電車による大容量移動負荷の影響を考慮した地絡事故のシミュレーションを実施して、地絡事故の判別の閾値を設定するステップを備えた請求項4ないし9のいずれか1項に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出方法。
  11. 前記地絡判別手段は、前記収集されたレール−アース間検出電圧を一定時間単位で移動平均演算し、該演算された移動平均電圧が閾値を超えたときに地絡有りと判別する請求項1に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
  12. 前記閾値は、定常時の最大移動平均電圧に裕度を加算した値に設定されている請求項11に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
  13. 前記地絡判別手段は、前記各き電変電所のき電区間を、無負荷状態でき電加圧したときに、前記電圧制限手段で収集された各き電区間における短絡スイッチの通過電流の分布に基づいて地絡事故区間を特定する請求項11又は12に記載の直流電気鉄道の直流地絡検出システム。
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