血友病又は他の障害のための治療化合物を開発する重要な態様は、天然の治療環境中での修飾及び/又は投与後の治療化合物の活性を測定する能力である。しかしながら、この能力は多くの場合、活性アッセイ試験結果の特異性及び精度と干渉する治療環境における類似化合物の存在により妨げられる。
例えば、治療される個体のゲノムから産生される天然に存在する又は内因性ポリペプチドを含む、同じ又は類似ポリペプチドの非修飾型の存在下で組換えポリペプチドの分離及び検出を可能にする修飾依存的活性アッセイ(MDAA)と呼ばれる、システム及び方法が本明細書に記載される。非限定的な例として、血友病治療の開発において、投与後のPEG化組換え第VIII因子化合物の活性を測定することが必要であり得る。化合物が第VIII因子を欠損したヒトに投与される前に、多くの場合、第VIII因子欠損であり得るか、又はあり得ない実験動物に投与される。本開示のMDAAを用いないと、投与後に測定した存在又は活性が投与したPEG化組換え第VIII因子に起因するか又は天然に存在する第VIII因子に起因するかどうかを決定することができない。本明細書に開示されるMDAAはこのような識別を可能にする。
特定の実施形態において、本開示のMDAAは固体支持体に結合した捕捉剤を含む。試験試料は、修飾化合物が固定化捕捉剤により選択的に結合される固体支持体とインキュベートされてもよい。特定の実施形態において、内因性非修飾化合物を含む、全ての他の化合物は洗浄により除去できる。捕捉した修飾化合物に対して活性アッセイを実施できる。
本明細書に開示されるMDAAの工程は以下のうちの1以上を含んでもよい:抗体を固体支持体に結合する工程、固体支持体の表面上で試料をインキュベートする工程、固体支持体を洗浄する工程、及び固体支持体上で発色アッセイを実施する工程。特定の実施形態において、方法は、インキュベートする工程、洗浄する工程及び/又は発色アッセイを実施する工程のみを含む。結合する工程は中性からわずかにアルカリ性のpHにてプレートに抗体を結合する工程を含んでもよい。
本明細書の態様は組換えポリペプチドを開示する。組換えポリペプチドは分子生物学的技術を使用して合成されるものである。修飾を含む任意の組換えにより発現されたポリペプチドが本明細書に開示される方法において検出され得る。「ポリペプチド」、「ペプチド」及び「タンパク質」という用語はアミノ酸残基のポリマーを指すために交換可能に使用される。その用語は、1以上のアミノ酸残基が対応する天然に存在するアミノ酸の人工化学模倣物であるアミノ酸ポリマー、並びに天然に存在するアミノ酸ポリマー、修飾残基を含有するもの、及び天然に存在しないアミノ酸ポリマーに適用する。
典型的に、組換えポリペプチドは培養に好適な細胞中に導入される組換えポリヌクレオチドから発現される。一般に、組換えポリヌクレオチドは、発現されるポリペプチドをコードするオープンリーディングフレーム並びにDNA複製、ポリペプチド発現、抗生物質耐性、ゲノムの組込み、同様に他の特徴に関与する特殊化された調節コード配列を含む発現ベクターを含む。例えば、原核生物発現ベクターは典型的に、複製起点、適切なプロモーター及び/又はエンハンサー要素、並びにまた、リボソーム結合、ポリアデニル化、転写終結に必要な部位、同様に5'隣接非転写配列及び他の非転写遺伝要素を含む。例示的な原核生物ベクターとしては、例えばバクテリオファージT7プロモーターなどのプロモーターを使用するpET及びpRSETが挙げられる。
真核生物発現ベクターは典型的に、複製起点、適切なプロモーター及び/又はエンハンサー要素、並びにまた、リボソーム結合、ポリアデニル化、スプライシング、転写終結に必要な部位、同様に5'隣接非転写配列及び他の非転写遺伝要素を含む。例示的な酵母ベクターとしては、例えばAOX1、AUG1、GAP、及びGAL1などのプロモーターを使用するpAO、pMET、pPIC、pPICZ、及びpYESが挙げられる。例示的な昆虫ベクターとしては、例えば、PH、p10、MT、Ac5、OpIE2、gp64、及びpoIhなどのプロモーターを使用するpAc5、pBAC、pIB、pMIB、pMTが挙げられる。例示的な哺乳動物ベクターとしては、例えば、ベータ-カゼイン、ベータ-ラクトグロブリンなどのプロモーター、ホエー酸プロモーター、HSVチミジンキナーゼ、早期及び後期シミアンウイルス40(SV40)、レトロウイルス由来のLTR、及びマウスメタロチオネイン-1を使用するpBPV、pCMV、pCMVTNT、pDNA、pDisplay、pMSG、pOG44、pQBI25、pRc/RSV、pSECTag、pSECTag2、pSG、pSV2cat、pSVK3、pSVL、pUCIG-MET、pVAX1、pWLneo、及びpXT1が挙げられる。選択可能なマーカーとしては、アンピシリン、クロラムフェニコールトランスフェラーゼ、カナマイシン、ネオマイシン、及びテトラサイクリンが挙げられる。適切な発現ベクターは当技術分野において公知であり、商業的に利用可能である。
昆虫細胞及び昆虫由来の細胞株としては、例えば、スポドプテラフルギペルダ(Spodoptera frugiperda)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)及びタバコスズメガ(Manduca sexta)由来の細胞が挙げられる。昆虫細胞株の非限定的な例としては、High-Five、Kc、シュナイダーショウジョウバエ(Schneider's Drosophila)株2(S2)、SF9、及びSF21細胞株が挙げられる。哺乳動物細胞及び哺乳動物細胞由来の細胞株としては、例えば、マウス、ラット、ハムスター、ブタ、ウシ、ウマ、霊長類及びヒト由来の細胞が挙げられる。哺乳動物細胞株の非限定的な例としては、1A3、3T3、6E6、10T1/2、APRT、BALB/3T3、BE(2)-C、BHK、BT、C6、C127、CHO、CHP3、COS-1、COS-7、CPAE、ESK-4、FB2、GH1、GH3、HeLa、HEK-293、HepG2、HL-60、IMR-32、L2、LLC-PK1、L-M、MCF-7、NB4、NBL-6、NCTC、Neuro2A、NIE-115、NG108-15、NIH3T3、PC12、PK15、SBAC、SH-SY5Y、SK-Hep、SK-N-DZ、SK-N-F1、SK-N-SH、ST、SW-13、及びVV-1細胞株が挙げられる。細胞株は、アメリカンタイプカルチャーコレクション、欧州細胞培養コレクション(European Collection of Cell Cultures)及び/又はドイツ微生物細胞培養コレクション(German Collection of Microorganisms and Cell Cultures)から得られ得る。
種々の原核生物及び/又は真核生物発現系は本明細書に開示されるタンパク質を組換え発現するために利用され得る。発現系としては、限定されないが、誘導発現、非誘導発現、構成的発現、組織特異的発現、細胞特異的発現、ウイルス媒介性発現、安定に組み込まれた発現、及び一過的発現を含む種々の特徴のいずれかが挙げられ得る。このような発現系を作製及び使用する方法は当技術分野において公知である。
本明細書に開示される組換えポリペプチドは典型的に治療的ポリペプチドである。治療的ポリペプチドの非限定的な例としては、第IX因子(FIX)、第VIII因子(FVIII)、第VIIa因子(FVIIa)、フォンウィルブランド因子(VWF)、第V因子(FV)、第X因子(FX)、第XI因子(FXI)、第XII因子(FXII)、トロンビン(FII)、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子(TF)、ADAMTS13プロテアーゼ、IL-1アルファ、IL-1ベータ、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-11、コロニー刺激因子-1(CSF-1)、M-CSF、SCF、GM-CSF、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、EPO、インターフェロン-α(IFN-α)、コンセンサスインターフェロン、IFN-β、IFN-γ、IFN-ω、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-31、IL-32アルファ、IL-33、トロンボポエチン(TPO)、Ang-1、Ang-2、Ang-4、Ang-Y、アンジオポエチン様ポリペプチド1(ANGPTL1)、アンジオポエチン様ポリペプチド2(ANGPTL2)、アンジオポエチン様ポリペプチド3(ANGPTL3)、アンジオポエチン様ポリペプチド4(ANGPTL4)、アンジオポエチン様ポリペプチド5(ANGPTL5)、アンジオポエチン様ポリペプチド6(ANGPTL6)、アンジオポエチン様ポリペプチド7(ANGPTL7)、ビトロネクチン、血管内皮増殖因子(VEGF)、アンギオゲニン、アクチビンA、アクチビンB、アクチビンC、骨形態形成タンパク質-1、骨形態形成タンパク質-2、骨形態形成タンパク質-3、骨形態形成タンパク質-4、骨形態形成タンパク質-5、骨形態形成タンパク質-6、骨形態形成タンパク質-7、骨形態形成タンパク質-8、骨形態形成タンパク質-9、骨形態形成タンパク質-10、骨形態形成タンパク質-11、骨形態形成タンパク質-12、骨形態形成タンパク質-13、骨形態形成タンパク質-14、骨形態形成タンパク質-15、骨形態形成タンパク質受容体IA、骨形態形成タンパク質受容体IB、骨形態形成タンパク質受容体II、脳由来神経栄養因子、カルジオトロフィン-1、毛様体神経栄養因子、毛様体神経栄養因子受容体、クリプト(cripto)、クリプティク(cryptic)、サイトカイン誘導性好中球走化因子1、サイトカイン誘導性好中球走化因子2α、サイトカイン誘導性好中球走化因子2β、β-内皮細胞成長因子、エンドセリン1、上皮細胞成長因子、エピジェン(epigen)、エピレグリン、上皮由来好中球誘導物質、線維芽細胞成長因子4、線維芽細胞成長因子5、線維芽細胞成長因子6、線維芽細胞成長因子7、線維芽細胞成長因子8、線維芽細胞成長因子8b、線維芽細胞成長因子8c、線維芽細胞成長因子9、線維芽細胞成長因子10、線維芽細胞成長因子11、線維芽細胞成長因子12、線維芽細胞成長因子13、線維芽細胞成長因子16、線維芽細胞成長因子17、線維芽細胞成長因子19、線維芽細胞成長因子20、線維芽細胞成長因子21、酸性線維芽細胞成長因子、塩基性線維芽細胞成長因子、グリア細胞株由来神経栄養因子受容体α1、グリア細胞株由来神経栄養因子受容体α2、成長関連タンパク質、成長関連タンパク質α、成長関連タンパク質β、成長関連タンパク質γ、ヘパリン結合上皮成長因子、肝細胞成長因子、肝細胞成長因子受容体、肝癌由来成長因子、インスリン様成長因子I、インスリン様成長因子受容体、インスリン様成長因子II、インスリン様成長因子結合タンパク質、ケラチノサイト成長因子、白血病抑制因子、白血病抑制因子受容体α、神経成長因子、神経成長因子受容体、ニューロポイエチン、ニューロトロフィン-3、ニューロトロフィン-4、オンコスタチンM(OSM)、胎盤成長因子、胎盤成長因子2、血小板由来内皮細胞成長因子、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子A鎖、血小板由来成長因子AA、血小板由来成長因子AB、血小板由来成長因子B鎖、血小板由来成長因子BB、血小板由来成長因子受容体α、血小板由来成長因子受容体β、プレ-B細胞成長刺激因子、幹細胞因子(SCF)、幹細胞因子受容体、TNF、TNF0、TNF1、TNF2、形質転換成長因子.アルファ.、形質転換成長因子β、形質転換成長因子β1、形質転換成長因子β1.2、形質転換成長因子β2、形質転換成長因子β3、形質転換成長因子β5、潜在的形質転換成長因子β1、形質転換成長因子β結合タンパク質I、形質転換成長因子β結合タンパク質II、形質転換成長因子β結合タンパク質III、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)、腫瘍壊死因子受容体I型、腫瘍壊死因子受容体II型、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体、ホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)、インスリン、レクチン、リシン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、IgG、IgE、IgM、IgA、及びIgD、α-ガラクトシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、DNAse、フェチュイン、黄体形成ホルモン、エストロゲン、インスリン、アルブミン、リポタンパク質、フェトプロテイン、トランスフェリン、トロンボポエチン、ウロキナーゼ、インテグリン、トロンビン、レプチン、ヒュミラ(アダリムマブ)、プロリア(デノスマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、又はそれらの生物学的に活性な断片、誘導体若しくは変異体が挙げられる。他の治療的ポリペプチドは、Siekmannら、Nucleophilic Catalysts for Oxime Linkage、その全体が参照により本明細書に組み込まれている米国特許出願公開第2012/0035344号の表1に記載されている。
本明細書に開示される組換えポリペプチドとしては、限定されないが、成長因子、サイトカイン、免疫調節剤、ホルモン、抗体、酵素、酵素阻害剤、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、エステラーゼ、トランスフェラーゼ、オキシドレダクターゼ、ヒドロラーゼ、アスパラギナーゼ、アデノシンデアミナーゼ、神経毒、肝臓タンパク質、膵臓タンパク質、筋タンパク質、脳タンパク質、肺タンパク質、及び血液タンパク質が挙げられる。
本実施形態の態様において、エステラーゼとしては、限定されないが、ブチリルコリンエステラーゼ又はアセチルコリンエステラーゼが挙げられ得る。
本実施形態の態様において、サイトカインとしては、限定されないが、ケモカイン、リンホカイン、腫瘍壊死因子、造血因子様顆粒球コロニー刺激因子及び顆粒球マクロファージコロニー刺激因子が挙げられ得る。
本実施形態の態様において、免疫調節剤としては、限定されないが、インターロイキン及びインターフェロンが挙げられ得る。
本実施形態の態様において、血液タンパク質は、限定されないが、エリスロポエチン、エリスロポエチン、エリスロポイエチン(erthropoyetin)、及びダルベポエチンを含む、赤血球生成刺激剤であってもよい。
本実施形態の態様において、血液タンパク質としては、限定されないが、ADAMTS-13、α1-アンチプラスミン、α2-アンチプラスミン、アンチトロンビン、アンチトロンビンIII、癌凝血原、エリスロポエチン、第II因子、第IIa因子、第V因子、第Va因子、第VI因子、第VIa因子、第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子、第VIIIa因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、第Xa因子、第XI因子、第XIa因子、第XII因子、第XIIa因子、第XIII因子、第XIIIa因子、フィブロネクチン、フィブリノゲン(第I因子)、ヘパリンコファクターII、高分子量キニノゲン(HMWK)、筋肉内免疫グロブリン、静脈内免疫グロブリン、プラスミン、プラスミノーゲン、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1(PAI1)、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-2(PAI2)、プレカリクレイン、プロスタサイクリン、プロテインC、活性プロテインC(APC)、プロテインS、プロテインZ、プロテインZ関連プロテアーゼ阻害剤、トロンボモジュリン、組織因子(第III因子)、組織因子経路阻害剤(TFPI)、組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)、ウロキナーゼ、及びフォンウィルブランド因子が挙げられ得る。
本実施形態の態様において、血液タンパク質は、その不活性化形態及び活性形態の両方を含む、血液凝固タンパク質であってもよい。血液凝固因子とは、内因性、外因性及び共通の凝固経路における成分を含む血液凝固経路の因子を指す。この用語は、それらの因子が内因性成分として試料中に存在する(すなわち、血液試料中に内在する)か、又はそれらの因子が外因性因子として加えられているかに関わらず、このような因子を包含する。リン脂質(複数も含む)もまた、凝固を活性化するための内因性、外因性又は共通の経路のいずれかを利用する方法に加えられる場合、凝固因子として含まれてもよい。本実施形態の態様において、血液タンパク質は、限定されないが、第II因子、第VII因子、第VIII因子、第IX因子及び第X因子を含む、血液凝固因子であってもよい。
本実施形態の態様において、血液タンパク質は、限定されないが、α1-アンチトリプシン、α1-アンチキモトリプシン、C1-阻害剤、及びα2-アンチプラスミン、アンチトロンビンを含む、プロテアーゼ阻害剤であってもよい。
本発明の態様において、血液タンパク質は、限定されないが、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、ペプシン、及びADAMTS13を含む、プロテアーゼであってもよい。
本明細書の態様は修飾を開示する。本明細書に開示される修飾は本明細書に開示される組換えポリペプチドに関連するものである。結合部位又は部分を有する任意の修飾(その修飾に対して捕捉剤が選択的に結合できる)が本明細書に開示される方法に使用され得る。このように、任意の修飾(その修飾のために天然に存在する捕捉剤が存在するか又はその修飾のために捕捉剤が調製され得る)が本明細書に開示される方法に有用である。本明細書に開示される修飾は、本明細書に開示される組換えポリペプチドの発現の間又は後に生じるものを含む。
一実施形態において、修飾は翻訳後修飾であってもよい。翻訳後修飾は、典型的に生化学官能基をポリペプチドのアミノ酸に結合することによるポリペプチドの化学修飾である。本明細書に開示される組換えポリペプチドは、当業者により理解されるように、捕捉されるポリペプチドの特定の修飾に応じて、ポリペプチドをこれらの生化学官能基のいずれかに連結することによって修飾されてもよい。
修飾の例としては、限定されないが、アセテート基、ホスフェート基、脂質基、又は炭水化物基、ミリステート基、パルミテート基、ファルネソール基及びゲラニルゲラニオール基のようなイソプレノイド基、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)基、リポエート基、フラビン基、ヘムC基、4'-ホスホパンテテイニル(phosphopantetheinyl)基、レチニリデン基、ジフタミド基、エタノールアミンホスホグリセロール基、ヒプシン基、アセチル基、ホルミル基、アルキル基、メチル基、アミド基、アミノ酸、ブチル基、カルボキシル基、グリコシル基、ポリシアル酸(PSA)基、ヒドロキシル基、マロニル基、ヨウ素基、ホスフェート基、アデニリル基、スクシニル基、スルフェート基、セレン基、炭水化物基、デンプン基、ヒドロキシル-エチルデンプン(HES)基、多糖類基、糖類基、ポリエチレングリコール(PEG)基、ユビキチン基、プルラン(pullulane)基、キトサン基、ヒアルロン酸基、コンドロイチンスルフェート基、デルマタンスルフェート基、デキストラン基、カルボキシメチル-デキストラン基、ポリアルキレンオキシド(PAO)基、ポリアルキレングリコール(PAG)基、ポリプロピレングリコール(PPG)基、ポリオキサゾリン基、ポリアクリロイルモルホリン基、ポリビニルアルコール(PVA)基、ポリカルボキシレート基、ポリビニルピロリドン(PVP)基、ポリホスファゼン基、ポリオキサゾリン基、ポリエチレン-co-マレイン酸無水物基、ポリスチレン-co-マレイン酸無水物基、ポリ(1-ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチルホルマル)(PHF)基、及び2-メタクリロイルオキシ-2'-エチルトリメチルアンモニウム-ホスフェート(MPC)基が挙げられる。
ポリペプチドのアミノ酸に生化学官能基を結合するための公知のプロセスとしては、限定されないが、ミリストイル化、パルミトイル化、イソプレニル化(プレニル化)、糖脂質化(glypiation)、リポイル化、フラビニル化(flavinylation)、ホスホパンテテイニル化(phosphopantetheinylation)、レチニリデン化(retinylidenylation)、ジフタミジル化(diphthamidylation)、エタノールアミンホスホグリセリル化(ethanolamine phosphoglycerylation)、ハイプシン化(hypusinylation)、アシル化、アセチル化、ホルミル化、アルキル化、アミド化、アルギニル化、ポリグルタミル化、ポリグリシル化、ブチリル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシル化、ポリシアル化(polysialylation)、マロニル化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ヌクレオシル化、酸化、ホスホロエステル化、ホスホロアミド化、リン酸化、アデニリル化、プロピオニル化、ピログルタミン酸、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、スクシニル化、硫酸化、セレノイル化(selenoylation)、糖化、ビオチン化、アシル化、PEG化、HES化、シリル化(スターチレーション(Starchylation))、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化(eliminylation)、カルバミル化、脱イミノ化、pup化(pupylation)、NEDD化、ユビキチン化、SUMO化、及びISG化が挙げられる。
本開示の態様は、部分的に、本明細書に開示される組換えポリペプチドを含む試料を含む。試料は本明細書に開示される組換えポリペプチドの存在又は活性について試験される任意の物質であってもよい。限定されないが、本明細書に開示される精製された、部分的に精製された、又は精製されていない組換えポリペプチド、製剤化された組換えポリペプチド産物、例えば、細菌、酵母、昆虫、又は哺乳動物源由来の粗製の、分画された又は部分的に精製された、又は精製された細胞溶解物、及び細胞、組織又は臓器試料を含む、種々の試料が本明細書に開示される方法に従ってアッセイされ得る。試料は、限定されないが、昆虫又は哺乳動物、例えば、ヒト、トリ、ブタ、ウマ、ウシ、マウス、ネコ、ラット、イヌ、又はヒツジを含む、任意の対象個体由来であってもよい。
本実施形態の一態様において、試料は、本明細書に開示される組換えポリペプチドを含有する又は含有する可能性のある生物学的試料であってもよい。生物学的試料としては、個体から直接得られる任意の細胞、組織、臓器試料が挙げられ得る。生物学的試料はまた、限定されないが、血液、尿、痰、精液、糞便、唾液、胆液、脳脊髄液、鼻スワブ、泌尿生殖器スワブ、鼻吸引物、髄液などを含む個体から直接得られる任意の体液の試料であってもよい。生物学的試料としてはまた、限定されないが、血液試料の血漿画分、血液試料の血清画分、又は精製プロセスからの溶出液を含む、個体から直接得られる試料由来の任意の調製物が挙げられ得る。血液試料とは、全血試料、血漿試料又は血清試料などの血液から得られた又は血液由来の任意の試料を指す。
試料は、試料内の本明細書に開示される組換えポリペプチド又はその活性の検出可能性を改善する方法で処理されてもよい。このような処理は、例えば、試料の粘性を減少させてもよく、又は試料の成分画分を精製してもよい。処理方法は、溶解、希釈、精製、抽出、濾過、蒸留、分離、濃縮、干渉成分の不活性化、及び試薬の添加を含んでもよい。加えて、本明細書に開示される組換えポリペプチドを含有する疑いのある固体物質は、一旦、液体媒体を形成するように又は組換えポリペプチドを放出するように改変されれば、試験試料として使用できる。試験前の生物学的試料の選択及び前処理は当技術分野において周知であり、更に記載されることを必要としない。
抽出を含む処理において、抽出緩衝液は、特定の実施形態において、緩衝液中に約0.75~約1.125Mの塩を含んでもよいが、これは非限定的な範囲であり、0.75M未満及び/又は1.25M超の両方の他のモル濃度も使用されてもよい。一実施形態において、緩衝液中の塩は、約0.75M、1M、1.1M又は1.125Mである。更なる実施形態において、両性イオン剤(例えば、Zwittergent3/12)が1種以上の修飾成分の抽出を高めるために提供される。例えば、両性イオン剤は約0.1%~約1.5%にて抽出緩衝液中に提供される。なお更なる実施形態において、両性洗浄剤は、約0.1%、0.15%、0.175%、0.2%、0.225%、0.25%、0.275%、0.3%、0.325%、0.350%、0.375%、0.4%、0.425%、0.450%、0.475%、0.5%、0.525%、0.550%、0.575%、0.6%、0.7%、0.75%、1.0%、1.1%、1.2%、1.3%、1.4%、1.5%、1.6%、1.7%、1.8%、1.9%又は2.0%の濃度である。両性イオン剤の例としては、Zwittergent3/12;グッドの緩衝液中の緩衝剤として使用される生理的pHにおける多くのアミノ酸:アミノ-スルホン酸ベースのMES、MOPS、HEPES、PIPES又はCHAPS(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート);アミノ-カルボン酸(アミノ酸)ベースのグリシン、その誘導体のビシン及びトリシン、並びにアラニン;CHAPSO(3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホネート);CAPSO(3-シクロヘキシルアミノ)-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸);アルカロイドサイロシビン及びリセルグ酸のような天然産物;ベタイン;キノノイド両性イオン;フェキソフェナジン(アレグラ)及びセファロリジンなどの薬物;2-(Nモルホリノ)エタンスルホン酸、(3-[N-モルホリノ])プロパンスルホン酸、2-[(2-アミノ-2-オキソエチル)アミノ]-エタンスルホン酸、ピペラジン-N,N'-ビス(2-エタンスルホン酸)、3-(N-モルホリノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-2-アミノエタンスルホン酸、3-(N-モルホリノ)プロパンスルホン酸、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(2-エタンスルホン酸)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-2アミノエタンスルホン酸、3-[N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、3-[N-トリス(ヒドロキシメチル)-メチルアミノ)-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、ピペラジン-N,N'-ビス(2-ヒドロキシプロパンスルホン酸)、N-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(3-プロパンスルホン酸)、N-トリス(ヒドロキシメチル)メチル-3-アミノプロパンスルホン酸、3-[(1,1-ジメチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-2-ヒドロキシプロパンスルホン酸、2-(N-シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸、3-(シクロヘキシルアミノ)-2-ヒドロキシ-1-プロパンスルホン酸、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール、3-(シクロヘキシルアミノ)-1-プロパンスルホン酸、又はそれらの混合物が挙げられる。選択される両性イオン剤及び/又は洗浄剤は特定のアッセイにおいて測定される化合物を修飾するために使用される特定の実体(すなわち、PEG、HESなど)を含むべきではない。
本明細書の態様は捕捉剤を開示する。捕捉剤又は修飾認識捕捉剤とは、本明細書に開示される修飾に存在する部分に選択的若しくは実質的に選択的(すなわち限定された交差反応を有する)に結合できるか、又はそうでなければ本明細書に開示される修飾と会合できる任意の分子を指す。本明細書に使用される場合、「選択的」という用語は、一つのみの方法において若しくは一つのみのものを用いて特有の効果を有するか、又は影響を与えるか若しくは反応することを指す。本明細書に使用される場合、捕捉剤を参照する場合の「選択的に結合する」という用語は、抗体が実質的に非標的エピトープと交差反応しないような、示した標的エピトープに対する捕捉剤の差別的結合を指す。本明細書に開示される組換えポリペプチドに存在する修飾に選択的に結合できる任意の捕捉剤が本明細書に開示される方法に使用されてもよい。捕捉剤は一般に単一の特異性を有するが、本明細書に開示される二つ以上の組換えポリペプチドに対して複数の特異性を有する捕捉剤が使用されてもよい。捕捉剤の非限定的な例としては、抗体、アプタマー、合成ペプチド、結合分子、及び核酸が挙げられる。
捕捉剤の選択的結合は、例えば結合親和性、結合特異性、及び結合親和力などの結合特性を含む。結合親和性とは、捕捉剤がその結合部位又は部分に存在する時間の長さを指し、捕捉剤がその結合部位又は部分と結合する強度とみなすことができる。結合親和性は捕捉剤の平衡解離定数(KD)で表わすことができ、それは平衡におけるKd/Ka比として定義される。ここで、Kaは捕捉剤の会合速度定数であり、kdは捕捉剤の解離速度定数である。結合親和性は会合及び解離の両方により決定され、高い会合又は低い解離のいずれかのみでは高親和性を確保できない。会合速度定数(Ka)、又は結合速度定数(on-rate constant)(Kon)は、単位時間当たりの結合事象の数、又はその剤-部分複合体へと可逆的に会合する捕捉剤及びその結合部位若しくは部分の傾向を測定する。会合速度定数はM-1s-1で表され、以下のように記号で表される:[CA]×[BS]×Kon。会合速度定数が大きくなればなるほど、より急速に捕捉剤がその結合部位若しくは部分に結合するか、又は捕捉剤とその結合部位若しくは部分との間の結合親和性がより高くなる。解離速度定数(Kd)、又は解離速度定数(off-rate constant)(Koff)は、単位時間当たりの解離事象の数、その成分分子、すなわち捕捉剤及びその結合部位又は部分へと可逆的に分離(解離)する剤-部分複合体の傾向を測定する。解離速度定数はs-1で表され、以下のように記号で表される:[CA+BS]×Koff。解離速度定数が小さくなればなるほど、捕捉剤がその結合部位若しくは部分により強く結合するか、又は捕捉剤とその結合部位若しくは部分との間の結合親和性がより高くなる。平衡解離定数(KD)は、新たな剤-部分複合体が形成される速度が、剤-部分複合体が平衡で解離する速度と等しくなる速度を測定する。平衡解離定数はMで表され、Koff/Kon=[CA]×[BS]/[CA+BS]として定義され、式中、[CA]は捕捉剤のモル濃度であり、[BS]は結合部位若しくは部分のモル濃度であり、[CA+BS]は剤-部分複合体のモル濃度であり、系が平衡状態である場合、全ての濃度はこのような成分のものである。平衡解離定数が小さくなればなるほど、捕捉剤はその結合部位若しくは部分により強く結合するか、又は捕捉剤とその結合部位若しくは部分との間の結合親和性がより高くなる。
一実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1×105M-1s-1未満、1×106M-1s-1未満、1×107M-1s-1未満、又は1×108M-1s-1未満の会合速度定数を有してもよい。別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1×105M-1s-1超、1×106M-1s-1超、1×107M-1s-1超、又は1×108M-1s-1超の会合測度定数を有してもよい。他の態様において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、1×105M-1s-1~1×108M-1s-1、1×106M-1s-1~1×108M-1s-1、1×105M-1s-1~1×107M-1s-1、又は1×106M-1s-1~1×107M-1s-1の会合測度定数を有してもよい。
別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、1×10-3s-1未満、1×10-4s-1未満、又は1×10-5s-1未満の解離速度定数を有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1.0×10-4s-1未満、2.0×10-4s-1未満、3.0×10-4s-1未満、4.0×10-4s-1未満、5.0×10-4s-1未満、6.0×10-4s-1未満、7.0×10-4s-1未満、8.0×10-4s-1未満、又は9.0×10-4s-1未満の解離速度定数を有してもよい。別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1×10-3s-1超、1×10-4s-1超、又は1×10-5s-1超の解離速度定数を有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1.0×10-4s-1超、2.0×10-4s-1超、3.0×10-4s-1超、4.0×10-4s-1超、5.0×10-4s-1超、6.0×10-4s-1超、7.0×10-4s-1超、8.0×10-4s-1超、又は9.0×10-4s-1超の解離速度定数を有してもよい。
別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は0.500nM未満の平衡解離定数を有してもよい。本実施形態の態様において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、0.500nM未満、0.450nM未満、0.400nM未満、0.350nM未満、0.300nM未満、0.250nM未満、0.200nM未満、0.150nM未満、0.100nM未満、又は0.050nM未満の平衡解離定数を有してもよい。別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、0.500nM超の平衡解離定数を有してもよい。本実施形態の態様において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、0.500nM超、0.450nM超、0.400nM超、0.350nM超、0.300nM超、0.250nM超、0.200nM超、0.150nM超、0.100nM超、又は0.050nM超の平衡解離定数を有してもよい。
更に別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1×100M-1s-1未満、1×101M-1s-1未満、1×102M-1s-1未満、1×103M-1s-1未満、又は1×104M-1s-1未満の、修飾を有しないポリペプチド又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有するポリペプチドに対する会合測度定数を有してもよい。別の実施形態において、本明細書に開示される捕捉剤の結合親和性は、例えば、1×100M-1s-1以下、1×101M-1s-1以下、1×102M-1s-1以下、1×103M-1s-1以下、又は1×104M-1s-1以下の、修飾を有しないポリペプチド又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有するポリペプチドに対する会合速度定数を有してもよい。
結合特異性は、その結合部位若しくは部分を含有する分子と、その結合部位若しくは部分を含有しない分子とを識別する捕捉剤の能力である。結合特異性を測定するための一つの方法は、その結合部位若しくは部分を含有する分子に対する捕捉剤のKon会合速度を、その結合部位若しくは部分を含有しない分子に対する捕捉剤のKon会合速度に対して比較することである。例えば、修飾を含む組換えポリペプチドに対する捕捉剤の会合速度定数(Ka)を、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対して比較する。本実施形態の態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチド、更にそのような修飾の異なるパターン若しくは程度を有する組換えポリペプチドに対して、例えば、1×100M-1s-1未満、1×101M-1s-1未満、1×102M-1s-1未満、1×103M-1s-1未満又は1×104M-1s-1未満の会合速度定数(Ka)を有する。本実施形態の他の態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対し、例えば、1×100M-1s-1以下、1×101M-1s-1以下、1×102M-1s-1以下、1×103M-1s-1以下、又は1×104M-1s-1以下の会合速度定数(Ka)を有する。本実施形態の更に他の態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤の修飾を含む組換えポリペプチドに対する会合速度定数(Ka)は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対する捕捉剤の会合速度定数(Ka)及び/又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有する組換えポリペプチドに対する捕捉剤の会合速度定数(Ka)と比べて、1×100M-1s-1大きく、1×101M-1s-1大きく、1×102M-1s-1大きく、1×103M-1s-1大きく又は1×104M-1s-1大きい。
本実施形態の更なる態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、このような修飾を有しない組換えポリペプチドに対する場合と比較して、例えば、少なくとも2倍大きい、少なくとも3倍大きい、少なくとも4倍大きい、少なくとも5倍大きい、少なくとも6倍大きい、少なくとも7倍大きい、少なくとも8倍大きい、又は少なくとも9倍大きい会合速度定数(Ka)を有する。本実施形態の更なる態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対する場合と比較して、例えば、少なくとも10倍大きい、少なくとも100倍大きい、少なくとも1,000倍大きい、又は少なくとも10,000倍大きい会合速度定数(Ka)を有する。本実施形態の更に他の態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対する場合と比較して、例えば、最大1倍大きい、最大2倍大きい、最大3倍大きい、最大4倍大きい、最大5倍大きい、最大6倍大きい、最大7倍大きい、最大8倍大きい、又は最大9倍大きい会合速度定数(Ka)を有する。本実施形態の更に他の態様において、修飾を含む組換えポリペプチドに選択的に結合する捕捉剤は、そのような修飾を有しない組換えポリペプチドに対する場合と比較して、例えば、最大10倍大きい、最大100倍大きい、最大1,000倍大きい又は最大10,000倍大きい会合速度定数(Ka)を有する。
捕捉剤の結合特異性はまた、修飾を含む組換えポリペプチド対そのような修飾を有しない組換えポリペプチドの結合特異性比として特徴付けられてもよい。本実施形態の態様において、捕捉剤の、修飾を含む組換えポリペプチド対そのような修飾を有しない組換えポリペプチドの結合特異性比は、例えば、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも64:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、又は少なくとも40:1である。本実施形態の更に他の態様において、捕捉剤の、修飾を含む組換えポリペプチド対そのような修飾を有しない組換えポリペプチドの結合特異性比は、例えば、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも6:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、又は少なくとも40:1である。本実施形態の更に他の態様において、捕捉剤の、修飾を含む組換えポリペプチド対そのような修飾を含まない組換えポリペプチドの結合特異性比は、例えば、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも64:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、又は少なくとも40:1である。
官能基親和性としても知られている、結合親和力とは、多価捕捉剤とその結合部位若しくは部分との間の官能基結合強度の合計を指す。捕捉剤は一つより多い結合部位を有してもよく、多くの修飾は一つより多い結合部位若しくは部分を含有する。捕捉剤の結合親和力は個々の捕捉剤結合部位の結合親和性に依存するが、補足剤が完全に解離するためには全ての剤-部分の相互作用が同時に分解されなければならないので、結合親和力は結合親和性より大きい。捕捉剤は、その捕捉剤のための任意及び全ての結合部位若しくは部分に選択的に結合できることが想定される。
典型的に、捕捉剤は、本明細書に開示される修飾を含む組換えポリペプチドと、同じポリペプチドであるが修飾を有しないか又は同じ修飾の異なるパターン若しくは程度を有するポリペプチドとを区別できる。非修飾のポリペプチド及びポリペプチドであるが修飾を有しないポリペプチドとは、本明細書に開示される組換えペプチドに存在する修飾を含有しないポリペプチドを指す。非修飾ポリペプチドは試料中に存在し得るが、ポリペプチドが捕捉に必要とされる修飾を欠くので、本明細書に開示される捕捉剤に選択的に結合しない。非修飾ポリペプチドの一つの非限定的な例は、個体(その個体から試料が直接得られたか又は試料はその個体由来である)のゲノムから発現される天然に存在する又は内因性ポリペプチドである。非修飾ポリペプチドの別の非限定的な例は原核生物発現系から発現される組換えポリペプチドである。
修飾の異なるパターン又は程度を含むポリペプチドとは、本明細書に開示される組換えポリペプチドに存在する修飾を有するが、2種類のポリペプチドを区別するために本明細書に開示される方法を可能にするパターン又は程度で存在する修飾を有するポリペプチドを指す。例えば修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドは試料中に存在し得るが、ポリペプチドが捕捉に必要とされる修飾のパターン又は程度を欠くので、本明細書に開示される捕捉剤に選択的に結合しない。修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドの一つの非限定的な例は、個体(その個体から試料が直接得られたか又は試料はその個体由来である)のゲノムから発現される天然に存在する又は内因性ポリペプチドである。修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドの別の非限定的な例は、原核生物発現系から発現される組換えポリペプチドである。修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドの更に別の非限定的な例は、本明細書に開示される組換えポリペプチドを発現するために使用される細胞培養系の細胞と異なる細胞培養系の細胞から発現される組換えポリペプチドである。修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドの更に別の非限定的な例は、本明細書に開示される組換えポリペプチドを発現するために使用される製造プロセスと異なる製造プロセスを使用して発現される組換えポリペプチドである。
一実施形態において、捕捉剤は抗体である。抗体とは、特定の抗原に応答して作製された免疫系により生成され、その抗原に特異的に結合する分子を指し、天然に存在する抗体及び天然に存在しない抗体の両方を含む。抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、二量体、多量体、単一特異的抗体、二重特異的抗体、例えば、ジスルフィド安定化Fv断片、scFvタンデム[(scFv)2断片]など、多特異的抗体、多価抗体、ヒト化抗体、ラクダ化抗体、キメラ抗体、二官能性抗体、細胞結合型抗体様Ig受容体、線形抗体、ダイアボディ(diabody)、トリボディ(tribody)、テトラボディ(tetrabody)、ミニボディ(minibody)、又は断片が所望の生物活性を示す限り、それらの誘導体若しくは類似体、及びそれらの単鎖誘導体であってもよい。抗体は、VH及びVLドメイン、並びに軽鎖定常ドメイン(CL)及び重鎖定常ドメイン、CH1、CH2及びCH3を含む完全長免疫グロブリン分子、又は完全長免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な断片、例えば、Fab断片、F(ab')2断片、Fc断片、Fd断片、Fv断片、単鎖Fv(scFv)などであってもよい。抗体は、任意の脊椎動物種(例えば、ヒト、ヤギ、ウマ、ロバ、マウス、ラット、ウサギ、又はニワトリ)由来であってもよく、任意の種類(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、及びIgA)、クラス(例えば、IgA、IgD、IgE、IgG、及びIgM)又はサブクラス(IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2)であってもよい。
本明細書に開示される方法を実施するのに有用な抗体は、商業的に利用可能であるか、又は当技術分野において周知である方法に従って生成されてもよい。例えば、モノクローナル抗体はハイブリドーマ法により生成されてもよい。抗体断片はインタクトな抗体のタンパク質分解により生成されてもよいか、又は組換え宿主細胞により直接産生されてもよい。例えば、Fab'断片は、大腸菌(E.coli)から直接回収されてもよいし、化学的に結合されてF(ab')2断片を生成してもよい。別の実施形態において、F(ab')2はF(ab')2分子の集合を促進するためにロイシンジッパーGCN4を使用して生成されてもよい。別のアプローチによれば、Fv、Fab又はF(ab')2断片は組換え宿主細胞培養物から直接単離されてもよい。抗体断片を産生するための他の技術は当業者に明らかである。
本明細書に開示される方法に適した抗体の例としては、限定されないが、抗アセテート抗体、抗ホスフェート抗体、抗脂質抗体、又は抗炭水化物抗体、抗ミリステート抗体、抗パルミテート抗体、抗ファルネソール抗体及び抗ゲラニルゲラニオール抗体のような抗イソプレノイド抗体、抗グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)抗体、抗リポエート抗体、抗フラビン抗体、抗ヘムC抗体、抗-4'-ホスホパンテテイニル抗体、抗レチニリデン抗体、抗ジフタミド抗体、抗エタノールアミンホスホグリセロール抗体、抗ヒプシン抗体、抗アセチル抗体、抗ホルミル抗体、抗アルキル抗体、抗メチル抗体、抗アミド抗体、抗アミノ酸抗体、抗ブチル抗体、抗カルボキシル抗体、抗グリコシル抗体、抗ポリシアル酸抗体、抗ヒドロキシル抗体、抗マロニル抗体、抗ヨウ素抗体、抗ホスフェート抗体、抗アデニリル抗体、抗スクシニル抗体、抗スルフェート抗体、抗セレン抗体、抗炭水化物抗体、抗多糖類抗体、抗デンプン(抗S)抗体、抗ヒドロキシル-エチルデンプン(HES)抗体、抗糖類抗体、抗ポリエチレングリコール(PEG)抗体、抗ユビキチン抗体、抗プルラン抗体、抗キトサン抗体、抗ヒアルロン酸抗体、抗コンドロイチンスルフェート抗体、抗デルマタンスルフェート抗体、抗デキストラン抗体、抗カルボキシメチル-デキストラン抗体、抗ポリアルキレンオキシド(PAO)抗体、抗ポリアルキレングリコール(PAG)抗体、抗ポリプロピレングリコール(PPG)抗体、抗ポリオキサゾリン抗体、抗ポリアクリロイルモルホリン抗体、抗ポリビニルアルコール(PVA)抗体、抗ポリカルボキシレート抗体、抗ポリビニルピロリドン(PVP)抗体、抗ポリホスファゼン抗体、抗ポリオキサゾリン抗体、抗ポリエチレン-co-マレイン酸無水物抗体、抗ポリスチレン-co-マレイン酸無水物抗体、抗ポリ(1-ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチルホルマル)(PHF)抗体、及び抗2-メタクリロイルオキシ-2'-エチルトリメチルアンモニウム-ホスフェート(MPC)抗体が挙げられる。
本明細書に開示される捕捉剤は捕捉剤のための支持体としての固相に結合され得る。本明細書に使用される場合、「固相支持体」という用語は「固相」と同義語であり、本明細書に開示される捕捉剤を固定化するために使用され得る任意のマトリクスを指す。固相は、捕捉剤を結合するのに十分な表面親和性を有する任意の適切な材料を使用して構築されてもよい。選択される固相支持体は、その固相支持体を可溶性又は未結合材料から容易に分離し、通常、未結合の材料、例えば過剰試薬、反応副産物、又は溶媒などを、固相支持体が結合したアッセイ成分から(例えば、洗浄、濾過、遠心分離などにより)分離又はそうでなければ除去できる物理的特性を有してもよい。固相支持体を作製し、使用する方法の非限定的な例は、例えば、Molecular Cloning、A Laboratory Manual、上記、(2001)、及びCurrent Protocols in Molecular Biology、上記、(2004)(それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれている)に記載されている。
有用な固体支持体としては、天然高分子炭水化物及びそれらの合成的に修飾された架橋又は置換誘導体、例えば寒天、アガロース、架橋アルギン酸、置換及び架橋グアガム、デキストラン、ジアゾセルロース、炭水化物、デンプン、セルロースエステル、特に核酸及びカルボン酸と混合されたセルロールエステル、及びセルロースエーテル;窒素を含有する天然ポリマー、例えば架橋又は修飾ゼラチンを含むタンパク質及び誘導体;天然炭化水素ポリマー、例えばラテックス及びゴム;合成ポリマー、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルクロライド、ポリビニルアセテート及びその部分的に加水分解された誘導体を含む、ビニルポリマー、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、上記の重縮合物のコポリマー及びターポリマー、例えば、ポリエステル、ポリアミド、並びに他のポリマー、例えば、ポリウレタン又はポリエポキシド;無機物、例えば、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、アルカリ及びアルカリ土類金属のケイ酸塩、アルミニウム及びマグネシウムを含む、アルカリ土類金属及びマグネシウムの硫酸塩又は炭酸塩;並びに酸化アルミニウム若しくは酸化ケイ素又はアルミニウム水和物若しくはケイ素水和物、例えば、粘土、アルミナ、タルク、カオリン、ゼオライト、シリカゲル、若しくはガラス(これらの材料は上記のポリマー材料を有するフィルターとして使用され得る);並びに上記のクラスの混合物又はコポリマー、例えば、既存の天然ポリマー上で合成ポリマーの重合を開始することにより得られるグラフトコポリマーが挙げられる。ニトロセルロース及びナイロンもまた、使用されてもよい。これらの材料の全ては、フィルム、シート、チューブ、カラム;ピン又は「ディップスティック」;磁性粒子、粒子、微粒子、ビーズ、若しくはプレートなどの適切な形状で使用されてもよいか、又はそれらは、紙、ガラス、プラスチックフィルム、繊維などの適切な不活性担体上にコーティング、結合若しくは積層されてもよい。
代替として、固相は微粒子から構成されてもよい。適切な微粒子としては、ポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリプロピレン、ラテックス、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネート、又は同様の材料からなるものが挙げられる。更に、微粒子は磁場内の微粒子の操作を促進するように磁性又は常磁性微粒子であってもよい。微粒子は可溶性試薬及び生物学的試料の混合物中に懸濁されてもよいか、又は支持材料により保持及び固定化されてもよい。後者の場合、支持材料上又は支持材料中の微粒子は、支持材料内の他の場所の位置まで実質的に移動できない。代替として、微粒子は沈殿又は遠心分離により可溶性試薬及び生物学的試料の混合物中の懸濁液から分離されてもよい。微粒子が磁性又は常磁性である場合、微粒子は磁場により可溶性試薬及び生物学的試料の混合物中の懸濁液から分離されてもよい。
捕捉剤が疎水性力により保持される場合、その捕捉剤は吸着により固相に結合されてもよい。代替として、固相の表面は支持体への捕捉剤の共有結合を引き起こす化学プロセスにより活性化されてもよい。捕捉剤が荷電ポリマーにより保持される場合、その捕捉剤はイオン捕捉により固相に結合されてもよい。
本明細書に開示されるインキュベーション工程の後、例えば、組換えポリペプチド-剤複合体、凝固因子-剤複合体、第VII因子-抗体複合体、第VIII因子-抗体複合体、及び第IX因子-抗体複合体などの捕捉剤複合体を濃縮するために精製工程が実施される。通常、複合体精製は、より濃縮された形態への複合体の捕捉、不純物を除去するための中間精製工程、並びに/又は更なる不純物及びタンパク質変異体を除去するための研磨を含んでもよい。例えば、Current Protocols in Protein Science、「Conventional chromatographic Seperations」、Ch.8-9、(John Wiley & Sons Inc.、Hoboken、N.J.、1995)を参照のこと。一般的な精製方法としては、限定されないが、親和性クロマトグラフィー、ゲル濾過、沈殿、及び/又はサイズ排除クロマトグラフィーが挙げられる。中間又は研磨工程として有用なプロセスとしては、陽イオン交換クロマトグラフィー、陰イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、及びセラミックヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、逆相HPLC、ゲル濾過、沈殿、透析濾過、親和性クロマトグラフィー、又はクロマト分画が挙げられる。
本明細書に開示される組換えポリペプチドの存在又は活性の検出は、限定されないが、インビトロアッセイ、細胞ベースのアッセイ、又はインビボアッセイを含む、モニターされるポリペプチドに関連する存在又は活性を示す特徴を定性的又は定量的に測定できる任意のアッセイにより達成され得る。加えて、アッセイは、例えば、UV吸収アッセイ又はブラッドフォードアッセイ若しくはビウレットアッセイのような化学ベースのアッセイなどの非特異的ポリペプチドアッセイ、又は例えば、発色アッセイ、比色分析(colorimetirc)アッセイ、時間測定(chronometric)アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学発光アッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、共鳴エネルギー移動アッセイ、平面偏光アッセイ、フローサイトメトリーアッセイ、免疫ベースのアッセイ又は酵素活性、阻害活性、凝固活性、若しくは重合活性のような活性アッセイなどの特異的ポリペプチドアッセイであってもよい。本明細書に開示されるポリペプチドの特徴を検出するために使用される実際のアッセイは、限定されないが、アッセイされるポリペプチド、存在するポリペプチドの量、アッセイされる特徴、及び当業者の好みを含む、要因を考慮することによって当業者により決定され得る。本明細書に開示される組換えポリペプチドの存在又は活性の検出はシングルプレックス又はマチルプレックス様式で実施されてもよい。
ポリペプチドの存在又は活性の検出は修飾を含む組換えポリペプチドの存在を示す。
免疫ベースアッセイの非限定的な例としては、ウェスタンブロット法及びドットブロット法のようなイムノブロット解析、免疫沈降解析、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、及びサンドイッチELISAが挙げられる。シグナルの検出は、イメージング若しくはホスホルイメージングを用いたオートラジオグラフィー(AU)、化学発光(CL)、電気化学発光(ECL)、生物発光(BL)、蛍光、共鳴エネルギー移動、平面偏光、比色分析(colormetric)、又はフローサイトメトリー(FC)を使用して達成され得る。免疫ベース検出システムの詳細は、例えば、Michael M.Rauhut、Chemiluminescence、In Kirk-Othmer Concise Encyclopedia of Chemical Technology (Ed. Grayson、第3版、John Wiley and Sons、1985)、 A. W. Knight、A Review of Recent Trends in Analytical Applications of Electrogenerated Chemiluminescence、Trends Anal. Chem. 18(1):47-62(1999)、K. A. Fahnrichら、Recent Applications of Electrogenerated Chemiluminescence in Chemical Analysis、Talanta 54(4):531-559(2001)、Commonly Used Techniques in Molecular Cloning、A8.1-A8-55ページ(Sambrook & Russell、eds.、Molecular Cloning A Laboratory Manual、第3巻、第3版、2001)、Detection Systems、A9.1-A9-49ページ(Sambrook & Russell、eds.、Molecular Cloning A Laboratory Manual、第3巻、第3 版、2001)、Electrogenerated Chemiluminescence、(Ed. Allen J. Bard、Marcel Dekker, Inc.、2004)に開示されており、それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれている。
発色アッセイは、特異的オリゴペプチド又はポリペプチド部分及び発色団(染料担体)からなるペプチド基質を使用し、例えば、血液及び血漿試料中の凝固因子を決定するためのプロテアーゼ活性を保有する因子を決定するために慣例的に使用されている。最初に無色である、発色ペプチド基質は、試料中に存在する本明細書に開示される組換えポリペプチドの量及び/又は活性に依存して開裂され、それにより、発色団を放出する。開裂は、非開裂基質のものと異なる産物の光学特性を変化させ、分光光度法により測定され得る。ペプチド基質に結合され得る発色基の非限定的な例は、パラ-ニトロアニリン(pNA)、5-アミノ-2-ニトロ安息香酸(ANBA)、7-アミノ-4-メトキシクマリン(ANC)、キノニルアミド(QUA)、ジメチル5-アミノイソフタレート(DPA)及びそれらの誘導体である。蛍光基質としては、限定されないが、Z-Gly-Pro-Arg-AMC[Z=ベンジルオキシカルボニル、AMC=7-アミノ-4-メチルクマリン]、ホモバニリン酸、4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル酢酸、還元フェノキサジン、還元ベンゾチアジン、Amplex(登録商標)、レゾルフィンβ-D-ガラクトピラノシド、フルオレセインジガラクトシド(FDG)、フルオレセインジグルクロニド及びそれらの構造変異体(参照により組み込まれている米国特許第5,208,148号、同第5,242,805号、同第5,362,628号、同第5,576,424号及び同第5,773,236号)、4-メチルウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシド、カルボキシウンベリフェリルβ-D-ガラクトピラノシド及びフッ素化クマリンβ-D-ガラクトピラノシド(参照により組み込まれている米国特許第5,830,912号)である。
非限定的な活性アッセイはFVIII活性を検出するために使用され得る血液凝固カスケードに基づいた発色アッセイである。このアッセイにおいて、トロンビン活性化第VIII因子は第IXa因子との複合体を形成し、この複合体は続いて第X因子を活性化する。活性化した第X因子活性はp-ニトロ-アニリン(pNA)のような発色基を遊離する発色基質の加水分解により評価され得る。dODで405nmにて測定した吸光度/分の変化により決定される、pNA放出の開始速度は、試料中の第Xa因子活性、続いてFVIII活性に比例する。過剰な第IXa因子、及び第X因子を使用することによって、第X因子の活性化の速度は、試料中に存在するトロンビンにより開裂された第VIII因子の量にのみ比例する。代替として、第IXa因子活性は、第VIII因子及び第X因子が過剰にあり、従って、第IXa因子が律速であるように条件を変更することにより決定されてもよい。同様に、第X因子活性は、第VIII因子及び第IXa因子が過剰であり、従って、第X因子が律速であるように条件を変更することにより決定されてもよい。このように、第VIII因子活性、並びに第IXa因子及び第X因子は、血液凝固カスケードに基づいて発色アッセイを使用して検出され得る。
別の非限定的な活性アッセイは、トロンビン活性を検出するために使用され得る血液凝固カスケードに基づいた発色アッセイである。このようなアッセイは、pNA-結合ペプチド基質Ala-Gly-Arg-pNA(PEFACHROM(登録商標)TG、Pentapharm Ltd.、バーゼル、スイス)又はAMC-結合ペプチド基質Gly-Cly-Arg-AMC(Bachem)を使用できる。トロンビンにより開裂される他の適切なペプチド基質は一般式Msc-Val-Xaa-R1のものであり、式中、Mscはメチルスルホニル-エチルオキシカルボニルであり、Valはアミノ酸バリンであり、Xaaはアミノ酸残基であり、これは少なくとも二つの炭素原子によりペプチド骨格から分離される末端グアニジノ基又はウレイド基を含み、式中、R1は発色基であり、そのペプチドはMsc-Val-Arg-R1又はMsc-Val-Arg-pNAの状態である。異なるプロテアーゼに対する特異性を有する発色ペプチド基質の他の例は、例えば、その全体が本明細書に参照により組み込まれている米国特許第4,508,644号に見出され得る。
非限定的な活性アッセイは、FVIII活性を検出するために使用され得る部分的活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)を適用する一段階凝固アッセイである。この時間測定アッセイにおいて、第VIII因子を含む試料が、CaCl2と共に、凝固を促進するために、第VIII因子欠損血漿に加えられ、血漿のAPTT凝固時間に対するこの試料の効果が、MDA-II装置(BioMerieux、Marcy-I'Etoile)で決定でき、それが第VIII因子活性の尺度となる。未知の試料の活性は、観察される第VIII因子活性を、既知の第VIII因子活性試料から生成される標準曲線と比較することにより算出される。凝固活性はロボットプラットフォームにおいて時間測定アッセイにより測定でき、修飾化合物の時間測定活性は内部標準として使用される野生型FVIIIの活性と比較できる。この血液凝固アッセイはまた、アッセイされるタンパク質中の血漿欠損を使用することによって血液凝固カスケードに関連する任意の他のタンパク質に使用されてもよい。
本明細書に開示される方法は、例えば、精度、精密さ、検出限界(LOD)、定量限界(LOQ)、範囲、特異性、選択性、線形性、耐久性、及び系適合性を含む、いくつかのパラメータにより評価されてもよい。方法の精度は、分析方法の正確さ、又は測定値と、従来の真値として許容される値若しくは許容される参照値との一致率の近さの尺度である。方法の精密さは、手順が均一試料の複数のサンプリングに反復して適用される場合、個々の試験結果の間の一致率の程度である。このように、精密さは、1)アッセイ変動性内、2)日変動性(反復性)内、及び3)日間変動性(中間精密さ)、及び4)実験間変動性(再現性)を評価する。変動係数(CV%)は観察又は理論的平均値に対して表される精密さの定量的尺度である。
本明細書に開示される方法は、バックグラウンド上で、本明細書に開示される組換えポリペプチドの存在又は活性を検出できなければならない。方法の検出限界(LOD)とは、陰性対照又はブランクと有意に異なり、バックグラウンドから識別され得る本明細書に開示される組換えポリペプチドの最小濃度を表すシグナルを生じる、本明細書に開示される組換えポリペプチドの濃度を指す。
従って、一実施形態において、本明細書に開示される方法は陰性対照又はブランクと有意に異なる量で本明細書に開示される組換えポリペプチドのLODを検出できる。本実施形態の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10ng以下、9ng以下、8ng以下、7ng以下、6ng以下、5ng以下、4ng以下、3ng以下、2ng以下、1ng以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの900pg以下、800pg以下、700pg以下、600pg以下、500pg以下、400pg以下、300pg以下、200pg以下、100pg以下のLODを有する。本実施形態の更なる態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの90pg以下、80pg以下、70pg以下、60pg以下、50pg以下、40pg以下、30pg以下、20pg以下、10pg以下のLODを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの9pg以下、8pg以下、7pg以下、6pg以下、5pg以下、4pg以下、3pg以下、2pg以下、1pg以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの0.9pg以下、0.8pg以下、0.7pg以下、0.6pg以下、0.5pg以下、0.4pg以下、0.3pg以下、0.2pg以下、0.1pg以下のLODを有する。
本実施形態の別の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10nM以下又は未満、9nM以下、8nM以下、7nM以下、6nM以下、5nM以下、4nM以下、3nM以下、2nM以下、又は1nM以下のLODを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの900pM以下、800pM以下、700pM以下、600pM以下、500pM以下、400pM以下、300pM以下、200pM以下、又は100pM以下のLODを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの100pM以下、90pM以下、80pM以下、70pM以下、60pM以下、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、又は10pM以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドのBoNT/Aの10pM以下、9pM以下、8pM以下、7pM以下、6pM以下、5pM以下、4pM以下、3pM以下、2pM以下、1pM以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの1000fM以下、900fM以下、800fM以下、700fM以下、600fM以下、500fM以下、400fM以下、300fM以下、200fM以下、又は100fM以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの100fM以下、90fM以下、80fM以下、70fM以下、60fM以下、50fM以下、40fM以下、30fM以下、20fM以下、又は10fM以下のLODを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10fM以下、9fM以下、8fM以下、7fM以下、6fM以下、5fM以下、4fM以下、3fM以下、2fM以下、又は1fM以下のLODを有する。
定量限界(LOQ)は、精度及び精密さの許容されるレベルで測定され得る試料又は標本中の本明細書に開示される組換えポリペプチドの最小及び最大濃度である。定量下限とは、検出方法がバックグラウンドから一貫して測定できる最低用量を指す。定量上限は、検出方法がシグナルの飽和が発生する前に一貫して測定できる最高用量である。その方法の線形範囲は定量下限と定量上限との間の領域である。線形範囲は定量上限から定量下限を引くことにより算出される。本明細書に使用される場合、「下側漸近線についてのシグナル対ノイズ比」という用語は、バックグラウンドシグナルで割った検出下限における方法で検出されたシグナルを指す。本明細書に使用される場合、「上側漸近線についてのシグナル対ノイズ比」という用語は、バックグランドシグナルで割った検出上限における方法で検出されたシグナルを指す。
従って、一実施形態において、本明細書に開示される方法は、陰性対照又はブランクと有意に異なる量で、本明細書に開示される組換えポリペプチドのLOQを検出できる。本実施形態の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10ng以下、9ng以下、8ng以下、7ng以下、6ng以下、5ng以下、4ng以下、3ng以下、2ng以下、1ng以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの900pg以下、800pg以下、700pg以下、600pg以下、500pg以下、400pg以下、300pg以下、200pg以下、100pg以下のLOQを有する。本実施形態の更なる態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの90pg以下、80pg以下、70pg以下、60pg以下、50pg以下、40pg以下、30pg以下、20pg以下、10pg以下のLOQを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの9pg以下、8pg以下、7pg以下、6pg以下、5pg以下、4pg以下、3pg以下、2pg以下、1pg以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの0.9pg以下、0.8pg以下、0.7pg以下、0.6pg以下、0.5pg以下、0.4pg以下、0.3pg以下、0.2pg以下、0.1pg以下のLOQを有する。
本実施形態の別の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10nM以下、9nM以下、8nM以下、7nM以下、6nM以下、5nM以下、4nM以下、3nM以下、2nM以下、又は1nM以下のLOQを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの900pM以下、800pM以下、700pM以下、600pM以下、500pM以下、400pM以下、300pM以下、200pM以下、又は100pM以下のLOQを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの100pM以下、90pM以下、80pM以下、70pM以下、60pM以下、50pM以下、40pM以下、30pM以下、20pM以下、又は10pM以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10pM以下、本明細書に開示される組換えポリペプチドの9pM以下、8pM以下、7pM以下、6pM以下、5pM以下、4pM以下、3pM以下、2pM以下、又は1pM以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの1000fM以下、900fM以下、800fM以下、700fM以下、600fM以下、500fM以下、400fM以下、300fM以下、200fM以下、又は100fM以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの100fM以下、90fM以下、80fM以下、70fM以下、60fM以下、50fM以下、40fM以下、30fM以下、20fM以下、又は10fM以下のLOQを有する。本実施形態の更に他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、本明細書に開示される組換えポリペプチドの10fM以下、9fM以下、8fM以下、7fM以下、6fM以下、5fM以下、4fM以下、3fM以下、2fM以下、又は1fM以下のLOQを有する。
本明細書に開示される方法は50%以下の精密さを有してもよい。本実施形態の態様において、本明細書に開示される方法は、50%以下、40%以下、30%以下、又は20%以下の精密さを有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、15%以下、10%以下、又は5%以下の精密さを有する。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、4%以下、3%以下、2%以下、1%以下の精密さを有してもよい。
本明細書に開示される方法は、少なくとも50%の精度を有してもよい。本実施形態の態様において、本明細書に開示される方法は、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、又は少なくとも80%の精度を有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、少なくとも85%、少なくとも90%、又は少なくとも95%の精度を有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%の精度を有してもよい。
本明細書に開示される方法は、統計的に有意である下側漸近線についてのシグナル対ノイズ比及び統計的に有意である上側漸近線についてのシグナル対ノイズ比を有してもよい。本実施形態の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも6:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1又は少なくとも20:1の下側漸近線についてのシグナル対ノイズ比を有してもよい。本実施形態の他の態様において、本明細書に開示される方法は、例えば、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、少なくとも40:1、少なくとも45:1、少なくとも50:1、少なくとも60:1、少なくとも70:1、少なくとも80:1、少なくとも90:1、又は少なくとも100:1、少なくとも150:1、少なくとも200:1、少なくとも250:1、少なくとも300:1、少なくとも350:1、少なくとも400:1、少なくとも450:1、少なくとも500:1、少なくとも550:1、又は少なくとも600:1の上側漸近線についてのシグナル対ノイズ比を有してもよい。
本明細書に開示される方法の特異性は、例えば、本明細書に開示される部分的に活性又は不活性組換えポリペプチドなどの他の関連成分を除外して、本明細書に開示される組換えポリペプチドを測定する方法の能力を定義する。本明細書に開示される方法の選択性は試料中の種々の物質を識別する方法の能力を示す。本明細書に開示される方法の線形性は、直接的に、又は試料中の本明細書に開示される組換えポリペプチドの濃度に比例する、明確に定義された数学的変換により結果を誘導する方法の能力を示す。従って、一実施形態において、本明細書に開示される方法は、例えば、完全に活性な組換えポリペプチドの活性の70%以下、60%以下、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、又は10%以下を有する、本明細書に開示される部分的に活性な組換えポリペプチドから、本明細書に開示される組換えポリペプチドを識別できる。
本明細書に開示される方法の耐久性は、方法の通常(だが可変)条件下で同一の試料について得た結果の再現性を示す。本明細書に開示される方法のロバスト性は、方法パラメータの少しだが意図した変化により影響を受けないままである、その測定方法の能力を示し、通常の使用におけるその信頼性の指標を与える。従って、耐久性は避けられない変化を評価するのに対して、ロバスト性は意図的な変化を評価する。耐久性及びロバスト性により評価される典型的なパラメータとしては、凍結/解凍、インキュベーション時間、インキュベーション温度、試薬の寿命、試料調製、試料保存、細胞継代数、多くの毒素、精製間の変動性、及び切断反応間の変動性の効果が挙げられる。本明細書に開示される方法についてのロバスト性パラメータとしては、細胞バンク(凍結の開始、中間及び最後)、細胞継代レベル、細胞播種密度、細胞ストック密度(何日の培養)、フラスコ内の細胞齢(播種するまでの待ち時間)、インキュベーション時間、異なるプレート、過剰量の血清、及び試薬源が挙げられる。本明細書に開示される方法の系適合性は、参照基準の分析による時間の間の試薬及び機器の性能を含む、方法性能を決定する方法の能力を示す。システム適合性とは、装備、電子機器、アッセイ性能、及び分析される試料が統合システムを構成するという事実を指す。システム適合性は平行性を試験することにより評価されてもよく、平行性はlog用量対反応をプロットするとき、参照の連続希釈及び試料の連続希釈が平行曲線を生じるはずである。
本明細書の態様は本明細書に開示される方法を実施するのに有用な1種以上の成分を含むキットを開示する。キットの1種以上の成分は、本明細書に開示される1種以上の捕捉剤、1種以上の固相支持体、並びに/又は本明細書に開示される修飾を含む組換えポリペプチドの存在及び/若しくは活性を検出するのに必要な1種以上の試薬を含んでもよい。本明細書に開示されるキットは、固相及び固相に結合される捕捉剤を含んでもよい。本明細書に開示されるキットはまた、捕捉剤及び/又はアッセイ工程のための陽性対照として有用な修飾を含む組換えポリペプチドを含んでもよい。所望の場合、この成分は、試験試料中に検出されるシグナルを比較し得る標準曲線の作成を促進するために、複数の濃度で試験キットに含まれてもよい。
キットは概して、1種以上の別々の組成として、又は場合により、試薬の適合性が許容する場合には混合物として、成分を保持する1以上の容器を有するパッケージを含む。キットはまた、緩衝液(複数も含む)、希釈液(複数も含む)、標準物(複数も含む)などの使用者の観点から望まれ得る他の物質(複数も含む)、及び/又は試料処理、洗浄、若しくはアッセイの任意の他の工程の実施に有用な任意の他の物質を含んでもよい。本明細書に開示されるキットはまた、本明細書に開示される1以上の方法を実施するための指示書を含んでもよい。本明細書に開示されるキットに含まれる指示書はパッケージング材料に添付されてもよいか、又はパッケージ挿入物として含まれてもよい。指示書は典型的に書かれた又は印刷された材料であるが、それらはそのようなものに限定されない。そのような指示書を保存でき、最終使用者にそれらを通信できる任意の媒体が本明細書に開示される実施形態により意図される。そのような媒体としては、限定されないが、電気記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光媒体(例えば、CD ROM)などが挙げられる。本明細書に使用される場合、「指示書」という用語は、指示書を提供するインターネットのアドレスを含んでもよい。
本明細書の態様はまた、以下のように記載され得る:
1.修飾を含む組換えポリペプチドの存在を検出する方法であって、前記修飾を含む組換えポリペプチドを含む試料を、前記修飾に選択的に結合する捕捉剤と、前記修飾に対する捕捉剤の選択的結合を可能にする条件下でインキュベートし、それによって、ポリペプチド-剤複合体を形成する工程と、前記試料から前記ポリペプチド-剤複合体を精製する工程と、前記組換えポリペプチドの存在及び/又はポリペプチド活性についてアッセイする工程とを含み、前記組換えポリペプチド及び/又は前記ポリペプチド活性の検出が前記修飾を含む組換えポリペプチドの存在を示す方法。
2.前記試料が、前記修飾を有しないポリペプチド及び/又は修飾の程度の異なるパターンを有するポリペプチドを含む、実施形態1に記載の方法。
3.前記組換えポリペプチドが、成長因子、サイトカイン、免疫調節剤、ホルモン、抗体、酵素、酵素阻害剤、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、エステラーゼ、トランスフェラーゼ、酸化還元酵素、加水分解酵素、アスパラギナーゼ、アデノシンデアミナーゼ、神経毒、肝臓タンパク質、膵臓タンパク質、筋タンパク質、脳タンパク質、肺タンパク質、又は血液タンパク質である、実施形態2に記載の方法。
4.前記エステラーゼが、ブチリルコリンエステラーゼ又はアセチルコリンエステラーゼである、実施形態3に記載の方法。
5.前記サイトカインが、ケモカイン、リンホカイン、腫瘍壊死因子、造血因子である、実施形態3に記載の方法。
6.前記免疫調節剤が、インターロイキン又はインターフェロンである、実施形態3に記載の方法。
7.前記血液タンパク質が、赤血球生成促進剤、プロテアーゼ、プロテアーゼ阻害剤、又は凝固因子である、実施形態3に記載の方法。
8.前記赤血球生成促進剤が、エリスロポエチン、エリスロポエチン、エリスロポイエチン、又はダルベポエチンである、実施形態7に記載の方法。
9.前記プロテアーゼが、トリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、ペプシン、又はADAMTS13である、実施形態7に記載の方法。
10.前記プロテアーゼ阻害剤が、α1-アンチトリプシン、α1-アンチキモトリプシン、C1-阻害剤、又はα2-アンチプラスミン、アンチトロンビンである、実施形態7に記載の方法。
11.前記凝固因子が、第II因子、第IIa因子、第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子、第VIIIa因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、又は第Xa因子である、実施形態7に記載の方法。
12.前記血液タンパク質が、ADAMTS-13、α1-アンチプラスミン、α2-アンチプラスミン、アンチトロンビン、アンチトロンビンIII、癌凝血原、エリスロポエチン、第II因子、第IIa因子、第V因子、第Va因子、第VI因子、第VIa因子、第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子、第VIIIa因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、第Xa因子、第XI因子、第XIa因子、第XII因子、第XIIa因子、第XIII因子、第XIIIa因子、フィブロネクチン、フィブリノゲン(第I因子)、ヘパリンコファクターII、高分子量キニノゲン(HMWK)、筋肉内免疫グロブリン、静脈内免疫グロブリン、プラスミン、プラスミノーゲン、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1(PAI1)、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-2(PAI2)、プレカリクレイン、プロスタサイクリン、プロテインC、活性プロテインC(APC)、プロテインS、プロテインZ、プロテインZ関連プロテアーゼ阻害剤、トロンボモジュリン、組織因子(第III因子)、組織因子経路阻害剤(TFPI)、組織プラスミノーゲン活性化因子(t-PA)、ウロキナーゼ、及びフォンウィルブランド因子である、実施形態3に記載の方法。
13.修飾を含む組換え凝固因子の存在を検出する方法であって、
前記修飾を含む組換え凝固因子を含む試料を、前記修飾に選択的に結合する捕捉剤と、前記修飾に対する捕捉剤の選択的結合を可能にする条件下でインキュベートし、それによって、因子-剤複合体を形成する工程と、
前記試料から前記因子-剤複合体を精製する工程と、
前記組換え凝固因子の存在及び/又は凝固因子活性についてアッセイする工程と
を含み、前記組換え凝固因子及び/又は前記凝固因子活性の検出が前記修飾を含む組換え凝固因子の存在を示す方法。
14.前記試料が、前記修飾を有しない凝固因子及び/又は修飾の程度の異なるパターンを有する凝固因子を更に含む、実施形態13に記載の方法。
15.前記凝固因子が、第II因子、第IIa因子、第VII因子、第VIIa因子、第VIII因子、第VIIIa因子、第IX因子、第IXa因子、第X因子、又は第Xa因子である、実施形態13~14のいずれか一つに記載の方法。
16.前記修飾が、アセテート基、ホスフェート基、脂質基、又は炭水化物基、ミリステート基、パルミテート基、ファルネソール基及びゲラニルゲラニオール基のようなイソプレノイド基、グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)基、リポエート基、フラビン基、ヘムC基、4'-ホスホパンテテイニル基、レチニリデン基、ジフタミド基、エタノールアミンホスホグリセロール基、ヒプシン基、アセチル基、ホルミル基、アルキル基、メチル基、アミド基、アミノ酸、ブチル基、カルボキシル基、グリコシル基、ポリシアル酸(PSA)基、ヒドロキシル基、マロニル基、ヨウ素基、ホスフェート基、アデニリル基、スクシニル基、スルフェート基、セレン基、炭水化物基、デンプン基、ヒドロキシル-エチルデンプン(HES)基、多糖類基、糖類基、ポリエチレングリコール(PEG)基、ユビキチン基、プルラン基、キトサン基、ヒアルロン酸基、コンドロイチンスルフェート基、デルマタンスルフェート基、デキストラン基、カルボキシメチル-デキストラン基、ポリアルキレンオキシド(PAO)基、ポリアルキレングリコール(PAG)基、ポリプロピレングリコール(PPG)基、ポリオキサゾリン基、ポリアクリロイルモルホリン基、ポリビニルアルコール(PVA)基、ポリカルボキシレート基、ポリビニルピロリドン(PVP)基、ポリホスファゼン基、ポリオキサゾリン基、ポリエチレン-co-マレイン酸無水物基、ポリスチレン-co-マレイン酸無水物基、ポリ(1-ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチルホルマル)(PHF)基、又は2-メタクリロイルオキシ-2'-エチルトリメチルアンモニウム-ホスフェート(MPC)基である、実施形態1~15のいずれか一つに記載の方法。
17.前記修飾が、ミリストイル化、パルミトイル化、イソプレニル化(プレニル化)、糖脂質化、リポイル化、フラビニル化、ホスホパンテテイニル化、レチニリデン化、ジフタミジル化、エタノールアミンホスホグリセリル化、ハイプシン化、アシル化、アセチル化、ホルミル化、アルキル化、アミド化、アルギニル化、ポリグルタミル化、ポリグリシル化、ブチリル化、ガンマ-カルボキシル化、グリコシル化、ポリシアル化、マロニル化、ヒドロキシル化、ヨウ素化、ヌクレオシル化、酸化、ホスホロエステル化、ホスホロアミド化、リン酸化、アデニリル化、プロピオニル化、ピログルタミル化、S-グルタチオン化、S-ニトロシル化、スクシニル化、硫酸化、セレノイル化、糖化、ビオチン化、アシル化、PEG化、HES化、シリル化、シトルリン化、脱アミド化、エリミニル化、カルバミル化、脱イミノ化、pup化、NEDD化、ユビキチン化、SUMO化、又はISG化により前記組換えポリペプチドと会合する、実施形態1~16のいずれか一つに記載の方法。
18.前記試料が、前記組換えポリペプチドの精製された調製物、前記組換えポリペプチドの部分的に精製された調製物、前記組換えポリペプチドの精製されていない調製物、前記組換えポリペプチドの製剤化された調製物、前記組換えポリペプチドの粗抽出物、前記組換えポリペプチドの分画された抽出物、前記組換えポリペプチドを含む細胞溶解物、又は生物学的試料を含む、実施形態1~17のいずれか一つに記載の方法。
19.前記生物学的試料が、個体から直接得られた細胞、組織試料、血液試料、体液試料、又は臓器試料を含む、実施形態18に記載の方法。
20.前記体液が、尿、痰、精液、糞便、唾液、胆液、脳脊髄液、鼻スワブ、泌尿生殖器スワブ、鼻吸引物、又は髄液である、実施形態19に記載の方法。
21.前記生物学的試料が、個体から直接得られた試料由来の調製物である、実施形態18に記載の方法。
22.前記個体から直接得られた試料由来の調製物が、血液試料の血漿画分、血液試料の血清画分、又は精製プロセスからの溶出液である、実施形態21に記載の方法。
23.前記試料が、前記組換えポリペプチドの検出可能性を向上させるため又は前記組換えポリペプチドの活性を向上させるために処理される、実施形態1~22のいずれか一つに記載の方法。
24.前記処理が、溶解、希釈、精製、抽出、濾過、蒸溜、分離、濃縮、干渉成分の不活性化、試薬の添加、又はそれらの任意の組合せを含む、実施形態23に記載の方法。
25.前記捕捉剤が、1×105M-1s-1超、1×106M-1s-1超、1×107M-1s-1超、又は1×108M-1s-1超の、前記修飾を含むポリペプチドに対する会合速度定数を有する、実施形態1~24のいずれか一つに記載の方法。
26.前記捕捉剤が、1×10-3S-1未満、1×10-4S-1未満、又は1×10-5S-1未満の、前記修飾を含むポリペプチドに対する解離速度定数を有する、実施形態1~25のいずれか一つに記載の方法。
27.前記捕捉剤が、0.500nM未満、0.450nM未満、0.400nM未満、0.350nM未満、0.300nM未満、0.250nM未満、0.200nM未満、0.150nM未満、0.100nM未満、又は0.050nM未満の、前記修飾を含むポリペプチドに対する平衡解離定数を有する、実施形態1~26のいずれか一つに記載の方法。
28.前記捕捉剤が、1×100M-1s-1未満、1×101M-1s-1未満、1×102M-1s-1未満、1×103M-1s-1未満、又は1×104M-1s-1未満の、修飾を有しないポリペプチド又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有するポリペプチドに対する会合速度定数を有する、実施形態1~27のいずれか一つに記載の方法。
29.前記捕捉剤の前記修飾を含む組換えポリペプチドに対する会合速度定数(Ka)が、前記修飾を有しない組換えポリペプチドに対する前記捕捉剤の会合速度定数(Ka)及び/又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有する組換えポリペプチドに対する前記捕捉剤の会合速度定数(Ka)と比べて、1×100M-1s-1大きく、1×101M-1s-1大きく、1×102M-1s-1大きく、1×103M-1s-1大きく又は1×104M-1s-1大きい、実施形態1~28のいずれか一つに記載の方法。
30.前記捕捉剤の前記修飾を含む組換えポリペプチドに対する会合速度定数(Ka)が、前記修飾を有しない組換えポリペプチドに対する前記捕捉剤の会合速度定数(Ka)と比べて、及び/又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有する組換えポリペプチドに対する前記捕捉剤の会合速度定数(Ka)と比べて、少なくとも2倍大きく、少なくとも3倍大きく、少なくとも4倍大きく、少なくとも5倍大きく、少なくとも6倍大きく、少なくとも7倍大きく、少なくとも8倍大きく、少なくとも9倍大きく、少なくとも10倍大きく、少なくとも100倍大きく、少なくとも1,000倍大きく又は少なくとも10,000倍大きい、実施形態1~28のいずれか一つに記載の方法。
31.前記捕捉剤と前記修飾を含む組換えポリペプチドとの結合特異性の、前記捕捉剤と前記修飾を有しない組換えポリペプチド及び/又は修飾の異なるパターン若しくは程度を有する組換えポリペプチドとの結合特異性に対する比が、少なくとも2:1、少なくとも3:1、少なくとも4:1、少なくとも5:1、少なくとも64:1、少なくとも7:1、少なくとも8:1、少なくとも9:1、少なくとも10:1、少なくとも15:1、少なくとも20:1、少なくとも25:1、少なくとも30:1、少なくとも35:1、又は少なくとも40:1である、実施形態1~28のいずれか一つに記載の方法。
32.前記捕捉剤が、多価捕捉剤である、実施形態1~31のいずれか一つに記載の方法。
33.前記捕捉剤が、修飾を含む前記組換えポリペプチドと、同じポリペプチドであるが、前記修飾を有しないポリペプチドとを区別する、実施形態1~32のいずれか一つに記載の方法。
34.前記捕捉剤が、修飾を含む組換えポリペプチドと、同じポリペプチドであるが、同じ修飾の異なるパターン又は程度を有するポリペプチドとを区別する、実施形態1~33のいずれか一つに記載の方法。
35.前記捕捉剤が、抗体である、実施形態1~34のいずれか一つに記載の方法。
36.前記抗体が、抗アセテート抗体、抗ホスフェート抗体、抗脂質抗体、又は抗炭水化物抗体、抗ミリステート抗体、抗パルミテート抗体、抗ファルネソール抗体及び抗ゲラニルゲラニオール抗体のような抗イソプレノイド抗体、抗グリコシルホスファチジルイノシトール(GPI)抗体、抗リポエート抗体、抗フラビン抗体、抗ヘムC抗体、抗-4'-ホスホパンテテイニル抗体、抗レチニリデン抗体、抗ジフタミド抗体、抗エタノールアミンホスホグリセロール抗体、抗ヒプシン抗体、抗アセチル抗体、抗ホルミル抗体、抗アルキル抗体、抗メチル抗体、抗アミド抗体、抗アミノ酸抗体、抗ブチル抗体、抗カルボキシル抗体、抗グリコシル抗体、抗ポリシアル酸抗体、抗ヒドロキシル抗体、抗マロニル抗体、抗ヨウ素抗体、抗ホスフェート抗体、抗アデニリル抗体、抗スクシニル抗体、抗スルフェート抗体、抗セレン抗体、抗炭水化物抗体、抗多糖類抗体、抗デンプン抗体、抗ヒドロキシル-エチルデンプン(HES)抗体、抗糖類抗体、抗ポリエチレングリコール(PEG)抗体、抗ユビキチン抗体、抗プルラン抗体、抗キトサン抗体、抗ヒアルロン酸抗体、抗コンドロイチンスルフェート抗体、抗デルマタンスルフェート抗体、抗デキストラン抗体、抗カルボキシメチル-デキストラン抗体、抗ポリアルキレンオキシド(PAO)抗体、抗ポリアルキレングリコール(PAG)抗体、抗ポリプロピレングリコール(PPG)抗体、抗ポリオキサゾリン抗体、抗ポリアクリロイルモルホリン抗体、抗ポリビニルアルコール(PVA)抗体、抗ポリカルボキシレート抗体、抗ポリビニルピロリドン(PVP)抗体、抗ポリホスファゼン抗体、抗ポリオキサゾリン抗体、抗ポリエチレン-co-マレイン酸無水物抗体、抗ポリスチレン-co-マレイン酸無水物抗体、抗ポリ(1-ヒドロキシメチルエチレンヒドロキシメチルホルマル)(PHF)抗体、及び抗2-メタクリロイルオキシ-2'-エチルトリメチルアンモニウム-ホスフェート(MPC)抗体である、実施形態35に記載の方法。
37.前記修飾を含む組換えポリペプチド又は前記修飾を含む組換え凝固因子が、PEG化第II因子、PEG化第IIa因子、ポリシアル化第II因子、ポリシアル化第IIa因子、HES化第II因子、HES化第IIa因子、シリル化第II因子、又はシリル化第IIa因子である、実施形態1~36のいずれか一つに記載の方法。
38.前記修飾を含む組換えポリペプチド又は前記修飾を含む組換え凝固因子が、PEG化第VII因子、PEG化第VIIa因子、ポリシアル化第VII因子、ポリシアル化第VIIa因子、HES化第VII因子、HES化第VIIa因子、シリル化第VII因子、又はシリル化第VIIa因子である、実施形態1~36のいずれか一つに記載の方法。
39.前記修飾を含む組換えポリペプチド又は前記修飾を含む組換え凝固因子が、PEG化第VIII因子、PEG化第VIIIa因子、ポリシアル化第VIII因子、ポリシアル化第VIIIa因子、HES化第VIII因子、HES化第VIIIa因子、シリル化第VIII因子、又はシリル化第VIIIa因子である、実施形態1~36のいずれか一つに記載の方法。
40.前記修飾を含む組換えポリペプチド又は前記修飾を含む組換え凝固因子が、PEG化第IX因子、PEG化第IXa因子、ポリシアル化第IX因子、ポリシアル化第IXa因子、HES化第IX因子、HES化第IXa因子、シリル化第IX因子、又はシリル化第IXa因子である、実施形態1~36のいずれか一つに記載の方法。
41.前記捕捉剤が固体支持体に結合される、実施形態1~40のいずれか一つに記載の方法。
42.前記固体支持体がマルチウェルプレート、フィルム、チューブ、シート、カラム、又は微粒子である、実施形態41に記載の方法。
43.PEG化組換え第VII因子の存在を検出する方法であって、前記PEG化組換え第VII因子に対する抗PEG抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記PEG化組換え第VII因子を含む試料を、抗PEG抗体とインキュベートし、それによって、第VII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VII因子の存在及び/又は第VII活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VII因子及び/又は前記第VII因子活性の検出が前記PEG化組換え第VII因子の存在を示し、前記PEG化組換え第VII因子が第VII因子及び/又は第VIIa因子である方法。
44.ポリシアル化組換え第VII因子の存在を検出する方法であって、前記ポリシアル化組換え第VII因子に対する抗PSA抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記ポリシアル化組換え第VII因子を含む試料を、抗PSA抗体とインキュベートし、それによって、第VII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VII因子の存在及び/又は第VII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VII因子及び/又は前記第VII因子活性の検出が前記ポリシアル化組換え第VII因子の存在を示し、前記ポリシアル化組換え第VII因子が第VII因子及び/又は第VIIa因子である方法。
45.HES化組換え第VII因子の存在を検出する方法であって、前記HES化組換え第VII因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記HES化組換え第VII因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第VII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VII因子の存在及び/又は第VII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VII因子及び/又は前記第VII因子活性の検出が前記HES化組換え第VII因子の存在を示し、前記HES化組換え第VII因子が第VII因子及び/又は第VIIa因子である方法。
46.シリル化組換え第VII因子の存在を検出する方法であって、前記シリル化組換え第VII因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記シリル化組換え第VII因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第VII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VII因子の存在及び/又は第VII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VII因子及び/又は前記第VII因子活性の検出が前記シリル化組換え第VII因子の存在を示し、前記シリル化組換え第VII因子が第VII因子及び/又は第VIIa因子である方法。
47.PEG化組換え第VIII因子の存在を検出する方法であって、前記PEG化組換え第VIII因子に対する抗PEG抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記PEG化組換え第VIII因子を含む試料を、抗PEG抗体とインキュベートし、それによって、第VIII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VIII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VIII因子の存在及び/又は第VIII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VIII因子及び/又は前記第VIII因子活性の検出が前記PEG化組換え第VIII因子の存在を示し、前記PEG化組換え第VIII因子が第VII因子及び/又は第VIIIa因子である方法。
48.ポリシアル化組換え第VIII因子の存在を検出する方法であって、前記ポリシアル化組換え第VIII因子に対する抗PSA抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記ポリシアル化組換え第VIII因子を含む試料を、抗PSA抗体とインキュベートし、それによって、第VIII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VIII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VIII因子の存在及び/又は第VIII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VIII因子及び/又は前記第VIII因子活性の検出が前記ポリシアル化組換え第VIII因子の存在を示し、前記ポリシアル化組換え第VIII因子が第VII因子及び/又は第VIIIa因子である方法。
49.HES化組換え第VIII因子の存在を検出する方法であって、前記HES化組換え第VIII因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記HES化組換え第VIII因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第VIII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VIII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VIII因子の存在及び/又は第VIII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VIII因子及び/又は前記第VIII因子活性の検出が前記HES化組換え第VIII因子の存在を示し、前記HES化組換え第VIII因子が第VII因子及び/又は第VIIIa因子である方法。
50.シリル化組換え第VIII因子の存在を検出する方法であって、前記シリル化組換え第VIII因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記シリル化組換え第VIII因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第VIII因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第VIII因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第VIII因子の存在及び/又は第VIII因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第VIII因子及び/又は前記第VIII因子活性の検出が前記シリル化組換え第VIII因子の存在を示し、前記シリル化組換え第VIII因子が第VII因子及び/又は第VIIIa因子である方法。
51.PEG化組換え第IX因子の存在を検出する方法であって、前記PEG化組換え第IX因子に対する抗PEG抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記PEG化組換え第IX因子を含む試料を、抗PEG抗体とインキュベートし、それによって、第IX因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第IX因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第IX因子の存在及び/又は第IX因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第IX因子及び/又は前記第IX因子活性の検出が前記PEG化組換え第IX因子の存在を示し、前記PEG化組換え第IX因子が第IX因子及び/又は第IXa因子である方法。
52.ポリシアル化組換え第IX因子の存在を検出する方法であって、前記ポリシアル化組換え第IX因子に対する抗PSA抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記ポリシアル化組換え第IX因子を含む試料を、抗PSA抗体とインキュベートし、それによって、第IX因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第IX因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第IX因子の存在及び/又は第IX因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第IX因子及び/又は前記第IX因子活性の検出が前記ポリシアル化組換え第IX因子の存在を示し、前記ポリシアル化組換え第IX因子が第IX因子及び/又は第IXa因子である方法。
53.HES化組換え第IX因子の存在を検出する方法であって、前記HES化組換え第IX因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記HES化組換え第IX因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第IX因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第IX因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第IX因子の存在及び/又は第IX因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第IX因子及び/又は前記第IX因子活性の検出が前記HES化組換え第IX因子の存在を示し、前記HES化組換え第IX因子が第IX因子及び/又は第IXa因子である方法。
54.シリル化組換え第IX因子の存在を検出する方法であって、前記シリル化組換え第IX因子に対する抗S抗体の選択的結合を可能にする条件下で、前記シリル化組換え第IX因子を含む試料を、抗S抗体とインキュベートし、それによって、第IX因子-抗体複合体を形成する工程と、前記試料から前記第IX因子-抗体複合体を精製する工程と、前記組換え第IX因子の存在及び/又は第IX因子活性についてアッセイする工程とを含み、前記第IX因子及び/又は前記第IX因子活性の検出が前記シリル化組換え第IX因子の存在を示し、前記シリル化組換え第IX因子が第IX因子及び/又は第IXa因子である方法。
55.前記アッセイする工程が、定性アッセイ又は定量アッセイを使用して実施される、実施形態1~54のいずれか一つに記載の方法。
56.前記アッセイする工程が、インビトロアッセイ、細胞ベースのアッセイ、又はインビボアッセイを使用して実施される、実施形態1~55のいずれか一つに記載の方法。
57.前記アッセイする工程が、非特異的ポリペプチドアッセイ又は特異的ポリペプチドアッセイを使用して実施される、実施形態1~56のいずれか一つに記載の方法。
58.前記非特異的ポリペプチドアッセイが、UV吸収アッセイ、ビウレットアッセイ、又はブラッドフォードアッセイである、実施形態57に記載の方法。
59.前記特異的ポリペプチドアッセイが、発色アッセイ、比色分析アッセイ、時間測定アッセイ、化学発光アッセイ、電気化学発光アッセイ、生物発光アッセイ、蛍光アッセイ、共鳴エネルギー移動アッセイ、平面偏光アッセイ、フローサイトメトリーアッセイ、免疫ベースのアッセイ又は活性アッセイである、実施形態57に記載の方法。
60.前記活性アッセイが、酵素活性アッセイ、阻害活性アッセイ、凝固活性アッセイ、又は重合活性アッセイである、実施形態59に記載の方法。
61.前記捕捉剤の選択的結合が、中性からアルカリ性のpHで生じる、実施形態1~60のいずれか一つに記載の方法。
62.前記組換えポリペプチドが、治療的ポリペプチドである、実施形態1~61のいずれか一つに記載の方法。
63.前記治療的ポリペプチドが、第IX因子(FIX)、第VIII因子(FVIII)、第VIIa因子(FVIIa)、フォンウィルブランド因子(VWF)、第V因子(FV)、第X因子(FX)、第XI因子(FXI)、第XII因子(FXII)、トロンビン(FII)、プロテインC、プロテインS、tPA、PAI-1、組織因子(TF)、ADAMTS13プロテアーゼ、IL-1アルファ、IL-1ベータ、IL-3、IL-4、IL-5、IL-6、IL-11、コロニー刺激因子-1(CSF-1)、M-CSF、SCF、GM-CSF、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)、EPO、インターフェロン-α(IFN-α)、コンセンサスインターフェロン、IFN-β、IFN-γ、IFN-ω、IL-7、IL-8、IL-9、IL-10、IL-12、IL-13、IL-14、IL-15、IL-16、IL-17、IL-18、IL-19、IL-20、IL-21、IL-22、IL-23、IL-24、IL-31、IL-32アルファ、IL-33、トロンボポエチン(TPO)、Ang-1、Ang-2、Ang-4、Ang-Y、アンジオポエチン様ポリペプチド1(ANGPTL1)、アンジオポエチン様ポリペプチド2(ANGPTL2)、アンジオポエチン様ポリペプチド3(ANGPTL3)、アンジオポエチン様ポリペプチド4(ANGPTL4)、アンジオポエチン様ポリペプチド5(ANGPTL5)、アンジオポエチン様ポリペプチド6(ANGPTL6)、アンジオポエチン様ポリペプチド7(ANGPTL7)、ビトロネクチン、血管内皮増殖因子(VEGF)、アンギオゲニン、アクチビンA、アクチビンB、アクチビンC、骨形態形成タンパク質-1、骨形態形成タンパク質-2、骨形態形成タンパク質-3、骨形態形成タンパク質-4、骨形態形成タンパク質-5、骨形態形成タンパク質-6、骨形態形成タンパク質-7、骨形態形成タンパク質-8、骨形態形成タンパク質-9、骨形態形成タンパク質-10、骨形態形成タンパク質-11、骨形態形成タンパク質-12、骨形態形成タンパク質-13、骨形態形成タンパク質-14、骨形態形成タンパク質-15、骨形態形成タンパク質受容体IA、骨形態形成タンパク質受容体IB、骨形態形成タンパク質受容体II、脳由来神経栄養因子、カルジオトロフィン-1、毛様体神経栄養因子、毛様体神経栄養因子受容体、クリプト、クリプティク、サイトカイン誘導性好中球走化因子1、サイトカイン誘導性好中球走化因子2α、サイトカイン誘導性好中球走化因子2β、β-内皮細胞成長因子、エンドセリン1、上皮細胞成長因子、エピジェン、エピレグリン、上皮由来好中球誘導物質、線維芽細胞成長因子4、線維芽細胞成長因子5、線維芽細胞成長因子6、線維芽細胞成長因子7、線維芽細胞成長因子8、線維芽細胞成長因子8b、線維芽細胞成長因子8c、線維芽細胞成長因子9、線維芽細胞成長因子10、線維芽細胞成長因子11、線維芽細胞成長因子12、線維芽細胞成長因子13、線維芽細胞成長因子16、線維芽細胞成長因子17、線維芽細胞成長因子19、線維芽細胞成長因子20、線維芽細胞成長因子21、酸性線維芽細胞成長因子、塩基性線維芽細胞成長因子、グリア細胞株由来神経栄養因子受容体α1、グリア細胞株由来神経栄養因子受容体α2、成長関連タンパク質、成長関連タンパク質α、成長関連タンパク質β、成長関連タンパク質γ、ヘパリン結合上皮成長因子、肝細胞成長因子、肝細胞成長因子受容体、肝癌由来成長因子、インスリン様成長因子I、インスリン様成長因子受容体、インスリン様成長因子II、インスリン様成長因子結合タンパク質、ケラチノサイト成長因子、白血病抑制因子、白血病抑制因子受容体α、神経成長因子、神経成長因子受容体、ニューロポイエチン、ニューロトロフィン-3、ニューロトロフィン-4、オンコスタチンM(OSM)、胎盤成長因子、胎盤成長因子2、血小板由来内皮細胞成長因子、血小板由来成長因子、血小板由来成長因子A鎖、血小板由来成長因子AA、血小板由来成長因子AB、血小板由来成長因子B鎖、血小板由来成長因子BB、血小板由来成長因子受容体α、血小板由来成長因子受容体β、プレ-B細胞成長刺激因子、幹細胞因子(SCF)、幹細胞因子受容体、TNF、TNF0、TNF1、TNF2、形質転換成長因子α、形質転換成長因子β、形質転換成長因子β1、形質転換成長因子β1.2、形質転換成長因子β2、形質転換成長因子β3、形質転換成長因子β5、潜在的形質転換成長因子β1、形質転換成長因子β結合タンパク質I、形質転換成長因子β結合タンパク質II、形質転換成長因子β結合タンパク質III、胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)、腫瘍壊死因子受容体I型、腫瘍壊死因子受容体II型、ウロキナーゼ型プラスミノーゲン活性化因子受容体、ホスホリパーゼ活性化タンパク質(PUP)、インスリン、レクチン、リシン、プロラクチン、絨毛性ゴナドトロピン、卵胞刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、組織プラスミノーゲン活性化因子、IgG、IgE、IgM、IgA、及びIgD、α-ガラクトシダーゼ、β-ガラクトシダーゼ、DNAse、フェチュイン、黄体形成ホルモン、エストロゲン、インスリン、アルブミン、リポタンパク質、フェトプロテイン、トランスフェリン、トロンボポエチン、ウロキナーゼ、インテグリン、トロンビン、レプチン、ヒュミラ(アダリムマブ)、プロリア(デノスマブ)、エンブレル(エタネルセプト)、又はそれらの生物学的に活性な断片、誘導体若しくは変異体である、実施形態63に記載の方法。
64.実施形態1~64のいずれか一つに記載の方法を実施するのに有用な1種以上の成分を含むキット。
65.前記1種以上の成分が、1種以上の捕捉剤、1種以上の固相支持体、並びに/又は組換えポリペプチドの存在及び/若しくは活性を検出するのに必要な1種以上の試薬を含む、実施形態64に記載のキット。
66.前記捕捉剤が、前記固相に結合される、実施形態65に記載のキット。
67.前記キットが、捕捉剤及び/又はアッセイする工程のための陽性対照として有用な修飾を含む組換えポリペプチドを更に含む、実施形態64~66のいずれか一つに記載のキット。
以下の非限定的な実施例を、ここで意図される代表的な実施形態のより完全な理解を促すために例示目的のみのために提供する。これらの実施例は、本明細書に開示される修飾依存的活性アッセイの方法及びそれらの方法を使用して処理される産物に関連するものを含む、本明細書に記載される実施形態のいずれかを限定するものと解釈されるべきではない。
[実施例1]
PBS中のPEG化FVIIIについてのMDAA
この実施例はPEG化FVIIIについてのMDAAが緩衝液中で実施できることを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、0.43mg/mLのウサギ抗PEG抗体(B47-2061-1、Epitomics,Inc.、バーリンゲーム、CA)を、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5中で1/50に希釈し、0±10℃にて一晩、F96 Maxisorpプレート(100μL/ウェル)のウェル中でインキュベートした。次いでプレートを、リン酸緩衝生理食塩水(PBS、8g/LのNaCl、0.2g/LのKCl、0.2g/LのKH2PO4、1.26g/LのNa2HPO4×2のH2O、そのままのpH)及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、37±5℃にて60±10分間、PBS及び10mg/mLのヒト血清アルブミンを含む200μL/ウェルの希釈緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、100μLの以下の試料、1)10mg/mLのヒト血清アルブミン(HSA)を含有するPBSを使用して調製したPEG化組換えFVIII標準物の希釈系列又は2)10mg/mLのHSAを含有するPBSを使用して調製したヒト参照血漿の希釈系列をウェルに加えた。約2のPEG化の程度を有するPEG化組換えFVIIIを使用し、発色法を用いて測定して、2333IU FVIII/mLのFVIII:C活性を有し、56.2μg/mLの結合PEG/mLを含有した。試料をプレートに充填し、約18℃~約26℃にて60±10分間、インキュベートした。これらの条件下で、PEG化組換えFVIIIは、抗PEG抗体を使用してそのPEG部分により固体支持体に選択的に結合した。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む200μL/ウェルのFVIII希釈緩衝液とインキュベートした。この平衡を室温にて3分間行った。洗浄緩衝液を用いた洗浄工程の後、ウェルを空にし、イムノクロム(Immunochrom)FVIIIキット(Technoclone,GmbH、ウィーン、オーストリア)を使用した標準的な発色処理の後、発色アッセイを用いてFVIII活性を測定した。ウェルを20μLのFVIII希釈緩衝液で満たし、その後、20μLの試薬A及び試薬Bを連続して加えた。次いでプレートを37±5℃にて5分間インキュベートした。次いで予め加温した基質溶液を加え(100μL/ウェル)、37±5℃にて5分間インキュベートした。最後に、20%酢酸(40μL/ウェル)を加えることによって反応を停止させた。続いて、ELISAリーダーを用いてプレートを405nm(参照波長620nm)にて測定した。
図1は、PEG化FVIII調製物及びヒト参照血漿調製物について得た濃度反応曲線を示す。PEG化FVIII調製物について得た用量反応曲線は、7.3~233mIU/mLの範囲のFVIII活性及び、精度、精密さ及び線形性について許容される要件を満たしたので、試料を推定するのに適しているとみなした。特に、log-log回帰曲線の相関係数は0.9993であり、名目上のものを用いたバックフィット濃度の平均相対一致率として計算して100.1%の平均精度、及びこの平均の標準偏差として表して4.9%の精密さを有した。或いは、lin-lin回帰分析に基づいた校正曲線が同様に実行可能である。この場合、4点校正曲線は29.2~233mIU/mLのみの範囲であり、104.4%の平均精度及び6.2%の精密さを有した。これらのデータは校正曲線を構成するためのlog-logアプローチを支持する。なぜならこのアプローチは、より高い精度及び精密さと共により高い感度を提供するからである。更に、そのデータにより、修飾FVIIIのみを測定するためのアプローチの絶対特異性が実証された。1IU/mLの濃度にて非修飾天然ヒトFVIIIを含有するヒト参照血漿は十分なシグナルを少しも引き起こさなかった。これらのデータにより、PEG化FVIIIのFVIII活性が敏感に及び特異的に測定され得ることが実証された。
[実施例2]
ヒト血漿中のPEG化FVIIIについてのMDAA
この実施例はPEG化FVIIIについてのMDAAが血漿の存在下で実施できることを例示する。
修飾認識抗体を、4μg/mLのウサギ抗PEG抗体(B47-2061-1、Epitomics,Inc.、バーリンゲーム、CA)、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5を含む100μL/ウェルのコーティング抗体溶液を使用したことを除いて実施例1に記載した固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)組換えPEG化FVIIIの第1の希釈系列は、1/10,000~1/320,000の希釈系列を得るために30mg/mLのスキムミルクを含有するPBS中で希釈することによって調製した、2)組換えPEG化FVIIIの第2の希釈系列はヒト血漿中で希釈することにより調製した、及び3)FVIII活性は、37±5℃にて基質反応のために15分のインキュベーション時間を使用した発色アッセイにおいて測定したことを除いて実施例1に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
図2は異なる純度を有する二つの調製物のための用量反応曲線を示す。二つの濃度反応曲線は、1%未満だけ異なるそれらの傾きにより示されるように非常に類似していた。これらのデータにより、1/200で希釈した場合、PEG化FVIIIについての修飾依存的活性アッセイはヒト血漿中で適切に実施されることが実証された。血漿中に含まれる非PEG化FVIIIは、濃度反応曲線を重ね合わせることにより示されるようにシグナルに寄与していなかった。
[実施例3]
PEG化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さ
この実施例はPEG化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、4μg/mLのウサギ抗PEG抗体(B47-2061-1、Epitomics、Inc.、バーリンゲーム、CA)、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5を含む100μL/ウェルのコーティング抗体溶液を、0±10℃にて一晩、F96 Maxisorpプレートのウェル中でインキュベートした。次いでプレートを、PBS及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、約18℃~約26℃にて60±10分間、PBS、3%スキムミルク、及び50mMのベンズアミジンを含む200μL/ウェルの遮断緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、100μLの以下の試料、1)PBS、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミドで希釈し、2.2mU/mL~69mU/mLの範囲のFVIII濃度に及ぶ1/10ヒト血漿溶液を使用して調製したPEG化組換えFVIIIの希釈系列、2)PBS、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミドで希釈した1/10ヒト血漿溶液を使用して調製したヒト血漿の希釈系列、又は3)PBS、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミジンで希釈した1/10ヒト血漿溶液を使用して調製した試験対象の希釈系列をウェルに加えた。約2のPEG化の程度を有するPEG化組換えFVIIIを使用し、発色法を用いて測定して2333IU FVIII/mLのFVIII:C活性を有し、56.2μg/mLの結合PEG/mLを含有した。試料をプレートに充填し、約18℃~約26℃にて120±10分間、インキュベートした。これらの条件下で、PEG化組換えFVIIIは抗PEG抗体を使用してそのPEG部分により固体支持体に選択的に結合した。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む200μL/ウェルのFVIII希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は約18℃~約26℃にて5~10分間行った。
洗浄緩衝液を用いた洗浄工程の後、ウェルを空にし、イムノクロムFVIIIキット(Technoclone,GmbH、ウィーン、オーストリア)を使用した標準的な発色処理後に発色アッセイを用いてFVIII活性を測定した。ウェルを20μLのFVIII希釈緩衝液で充填し、その後、20μLの試薬A及び試薬Bを連続して加えた。プレートを500rpmに設定した混合装置上に置き、約18℃~約26℃にて15分間インキュベートした。次いで100μL/ウェルの基質溶液を加え、約18℃~約26℃にて45分間インキュベートした。最後に、40μL/ウェルの20%酢酸を加えることにより反応を停止させた。405nm(参照波長620nm)にてELISAリーダーにおいて光学密度(OD)を測定する。定量的評価は両対数校正曲線に基づく。個々の校正曲線標準物のブランク補正した平均ODをそれらのFVIII濃度と関連付ける。試料のODが校正曲線によりカバーされるOD範囲内である場合、得られた校正曲線を使用して試料のFVIII濃度を計算する。操作者に依存する影響を調べるために、三つのこれらの異なる分析をこの研究に加えた。
表1は校正曲線及びそれらの特徴のオリジナルデータの平均(n=24)を示す。特にそれは、2.2mU/mL~69mU/mLの範囲のFVIII濃度を有した六つの校正曲線標準物D1~D6、及び対応するブランクについて測定したブランク補正ODの平均を示す。これらの直接的なアッセイ読み出しとは別に、得られた校正曲線の校正曲線特性傾き、y切片及び相関係数を示す。最後に、相対的全誤差(RTE)、曲線適合の精度及び精密さの組合せ測定を示す。RTEは各々の校正曲線標準物について測定したODをバックフィットすることにより計算した。このように得た濃度を希釈係数と掛け、最後に平均化して平均バックフィット濃度を得た。次いで、RTEは名目上の濃度とアッセイ標準物の平均バックフィット濃度との間の絶対差の合計であり、バックフィット平均濃度の二重標準偏差を、名目上の濃度
の割合として表し、
及び
はそれぞれ名目上及び測定した平均を表し、SDは
の標準偏差を表す。
個々の直接読み出し、すなわちブランク補正ODは、個々のアッセイ校正標準物D1~D6について測定したブランク補正ODについて18.3%~27.8%のRSDを有する異なるアッセイ間で特定の許容可能な変動を示したのに対して、ブランクは6.6%の低いRSDを示した。直接読み出しのこれらの差を補償するために、校正曲線を各々の単一プレート上で構築する。平均傾き及び平均y切片について求めた低RSDは、アッセイ標準物について測定したODの差にもかかわらず、得られた校正曲線が非常に類似した形状であることを示し、この手順は絶対読み出し間の差を補償するのに効果的であることが検証された。従って、我々は校正曲線の平均傾き及び平均y切片についての3.7%及び8.3%のRSDを見出した。それらの線形性は、0.9978以上の全ての個々の値を有する相関係数r=0.9994により示したように適切であった。相関係数は線形性及び精度についての見せかけの尺度であり得るので、我々はまた、曲線のRTEも計算した。8.3%の平均RTEは校正曲線の精度及び線形性についての指標として高い相関係数であると確認した。RTEについての個々の値は2.0%~17.6%の範囲であった。24のRTEのうちの一つのみが15%より高く、24のRTEのうちの16が10%より低いという事実は更に、シグナルとFVIII活性との間の関係を示すように選択される両対数校正モデルの適合性を例示した。加えて、用量反応関係の疑似線形部分のみを組み合わせたが、校正曲線は6個の個々の点からなることに留意すべきである。この設計により、校正曲線は、選択される校正モデルと無関係にLBAについて最小数の6個の校正点を必要とする生物学的分析法検証に対するEMAガイドラインに準拠する。我々は狭い範囲で線形評価モデルを使用したが、それにもかかわらず、我々の校正曲線はこの要求と適合する。図3は24回の試行で得た平均校正曲線を示す。挿入はそれぞれの名目上濃度の割合としてバックフィットアッセイ校正標準物の一致率を示す。生物学的分析法検証に対する現在のガイドラインはバックフィット濃度の75%が±20%の範囲内であるべきことを必要とする。
平均バックフィット濃度は、6個全ての校正曲線標準物について5%未満だけ異なった。相対誤差がFVIII濃度に依存するという傾向は存在せず、むしろ全校正曲線範囲にわたって定常分布であった。2.2mU/mLの最低のFVIII濃度を有する、標準物D6について求めた平均REは、他のアッセイ標準物について求めたものと異ならなかったことは特筆すべきである。このことは、一回希釈しただけの試料であって、定量下限に近いPEG化組換えFVIII濃度を有する試料の測定が、校正曲線によりカバーされる範囲内にシグナルを生じることを明確に支持する。個々のREは±12%の範囲内であったので、検証プロトコルの許容可能な基準と適合した。
全体で、全てのデータは、PEG化組換えFVIIIを測定するためのMDAAについての校正曲線を構成する精度、精密さ及びロバスト性を確認した。
[実施例4]
PEG化FVIIIについてのMDAAの特異性
この実施例は競合アッセイを使用したPEG化FVIIIについてのMDAAの特異性を確認する方法を例示する。
修飾認識抗体を実施例3に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合させ、組換えPEG化FVIII試料を69mU/mLの濃度に希釈し、次いで100μg/mL~0.012μg/mLの範囲(14個の希釈物)の最終PEG5000濃度を達成するためにPEG5000と1+1混合したことを除いて、実施例3に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
各競合試料を一回の試行で四回測定した。次いで得た平均シグナルを、計算した相対シグナルに対する競合相手を含有しない試料から得たものに戻して関連付けた。図4はこのアプローチにより得た競合曲線を示し、更に、IC50、すなわち半競合を提供するPEG5000濃度、及びWindows、GraphPad Software用のGraphPad Prismバージョン5.00を使用してこのIC50について計算した対応する信頼区間CI95%を示す。我々はPEG5000の存在下で測定したシグナルの用量依存的減少を明確に求めたので、そのデータは捕捉工程の特異性を明確に確認した。2.4μg/mLのPEG濃度により与えられたアッセイ条件下で半競合に到達した。
[実施例5]
PEG化FVIIIについてのMDAAの特異性
この実施例は競合アッセイを使用したPEG化FVIIIについてのMDAAの特異性を例示する。
修飾認識抗体を実施例3に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)組換えPEG化FVIII試料を40mU/mLの濃度に希釈し、次いで605μg/mL~0.00007μg/mLの範囲の最終濃度を達成するために、ウサギ抗PEG抗体(PEG-B-47、Epitomics,Inc.、バーリンゲーム、CA)と1+1混合したことを除いて、実施例3に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
各競合試料を一回の実施で二回測定した。次いで得た平均シグナルを、競合相手を含有しない試料から得たものに戻して関連付け、相対シグナルを計算した。図5はこのアプローチにより得た競合曲線を示し、更に、IC50、すなわち半競合を提供する抗体濃度、及びWindows、GraphPad Software用のGraphPad Prismバージョン5.00を使用してこのIC50について計算した対応する信頼区間CI95%を示す。我々は、十分な決定係数R2=0.9969により特徴付けられた共通の競合曲線を見出した。0.095μg/mLの抗PEG濃度は、与えられたアッセイ条件下でシグナルの最大半分の減少を引き起こし、捕捉工程の選択性を確認した。
[実施例6]
血漿中のPEG化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さ
この実施例は、血漿中のPEG化FVIIIについて、スパイク回収アッセイを使用したMDAAの精度及び精密さを例示する。
修飾認識抗体を実施例3に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)正常ヒト血漿(NHP)からなる試料は、0.07~2U/mLの範囲の五つの濃度のPEG化組換えFVIIIを用いてスパイクした、又は2)試料は八つの市販のFVIII欠損血漿試料からなり、0.07U/mL及び0.5U/mLにてPEG化組換えFVIIIを用いてスパイクする前及び後に測定したことを除いて、実施例3に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。八つのFVIII欠損血漿は、George King Bio-Medical Inc.(チェルシー、MA):GK897-1966(#1)、GK892-2056(#2)、GK896-2031(#3)、Pool-1928(#4)、Pool-1930(#5)、GK893-1964(#6)、GK895-1959(#7)及びGK894-1965(#8)から得た。
実行内の精密さ(n=6)及び実行間の精密さ(n=6)をスパイクした血漿及び緩衝液試料について求め、一方で、アッセイの精度をスパイクした量の回収率を計算することによって求めた。最後に、実行間の精密さ及び精度の合計として全誤差を計算した。現在のEMAガイドラインは、この全誤差がアッセイの定量下限(LLOQ)にて30%又は40%を超えるべきではないことを立案している。表2は上記のデータを要約する。
正常ヒト血漿中及び緩衝液マトリクス中のアッセイの精密さ及び精度を求めることによって高品質のデータを得た。また、PEG化組換えFVIIIについてのMDAAの全誤差は、0.07U/mLのアッセイのLLOQにおいてさえ、明らかに20%未満であった。これらのデータは、PEG化組換えFVIIIについてMDAAを、生物学的分析法としての使用に適した精度のある及び精密な方法として保障した。
表3は八つのFVIII欠損血漿試料中で行ったスパイク回収研究の結果を示す。スパイクしたPEG化組換えFVIIIの回収もまた、FVIII欠損血漿試料中で良好であった。0.07U/mL及び0.5U/mLのPEG化組換えFVIIIをそれぞれスパイクした場合、91.3%及び98.5%の平均回収率が検出された。図6は、0.5U/mLでスパイクした、八つのFVIII欠損血漿試料のうちの四つについての代表的な曲線を示す。アッセイ標準物に対するスパイクした試料の曲線の高い平行性が明らかである:スパイクした試料の曲線について得た傾きは、スパイクしたFVIII欠損血漿試料について得た用量反応曲線の優れた線形性を示すアッセイ校正曲線と±10%未満しか異ならなかった。
[実施例7]
PBS又はヒト血漿中のポリシアル化FVIIIについてのMDAA
この実施例はポリシアル化FVIIIについてのMDAAが緩衝液中又は血漿の存在下で実施できることを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、マウス抗ポリシアル酸NCAM抗体(MAB5324-クローン2-2B、Millipore,Inc.,)の1/400希釈物、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5を含む100μL/ウェルのコーティング抗体溶液を、0±10℃にて一晩、F96 Maxisorpプレートのウェル中でインキュベートした。次いでプレートを、PBS及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、37±5℃にて60±10分間、PBS及び10mg/mLのヒト血清アルブミンを含む200μL/ウェルの希釈緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択に結合するために、100μLの以下の試料、1)10mg/mLのHSAを含有するPBSを使用して調製したポリシアル化組換えFVIII標準物の1/40,000~1/1,280,000の希釈系列又は2)10mg/mLのHSAを含有するPBSを使用して調製したヒト参照血漿の1/20~1/320の希釈系列をウェルに加えた。活性アミノオキシ基を含有する20kDaのポリシアル酸試薬をFVIIIの酸化N-グリカンに結合することによりポリシアル化組換えFVIIIを調製した(米国特許出願公開第2011/0027350号及び同第2011/0028693号(それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれている)を参照のこと)。調製物は、発色法により測定して、3110IU FVIII/mLのFVIII:C活性を有し、約7~8のポリシアル化の程度を生じる483μg/mLのN-アセチルノイラミン酸を含有した。試料をプレートに充填し、約18℃~約26℃にて60±10分間インキュベートした。これらの条件下で、ポリシアル化組換えFVIIIは、抗PSA抗体を使用してそのポリシアル酸(PSA)部分により固体支持体に選択的に結合した。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む200μL/ウェルのFVIII希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は室温にて3分間行った。洗浄緩衝液を用いた洗浄工程の後、ウェルを空にし、イムノクロムFVIIIキット(Technoclone,GmbH、ウィーン、オーストリア)を使用した標準的な発色処理の後、発色アッセイによりFVIII活性を測定した。ウェルを20μLのFVIII希釈緩衝液で充填し、その後、20μLの試薬A及び試薬Bを連続して加えた。次いでプレートを37±5℃にて5分間インキュベートした。次いで予め加温した基質溶液を加え(100μL/ウェル)、37±5℃にて15分間インキュベートした。最後に、20%酢酸(40μL/ウェル)を加えることにより反応を停止させた。続いて、ELISAリーダーを用いて405nm(参照波長620nm)にてプレートを測定した。
図7は2.4~78mIU/mLの範囲のFVIII活性範囲においてポリシアル化FVIII調製物について得た濃度反応曲線を示す。ポリシアル化FVIIIについての濃度反応曲線は、対数変換後、全FVIII濃度範囲にわたって良好な線形性を示した。これは相関係数r=0.9989により示され、校正曲線の個々の点について計算したバックフィット濃度(全範囲にわたって名目上のものと12%未満しか異ならない(範囲:89.8%~108.5%、平均100.2%))により支持された。ポリシアル化FVIIIについて行ったものと同様のFVIII濃度で測定した場合、非修飾FVIIIを含有するヒト血漿が全く反応を示さなかったので、このデータにより更に、MDAAの特異性が確認された。
1/200に予め希釈したヒト血漿中で希釈したポリシアル化FVIIIについての反応を測定することによってMDAAに対するヒト血漿の影響を更に調査した。表4は、緩衝液中及びヒト血漿中で希釈したポリシアル化FVIIIについて測定したブランク補正光学密度(OD)の平均を直接比較する。それはまた、緩衝液及びヒト血漿中のそれぞれの二つの希釈系列についてのバックフィットFVIII濃度、並びに名目上の濃度に対する%として与えられた、名目上のFVIII濃度との一致率を与える。
ポリシアル化FVIII調製物について得た濃度反応曲線は、3%未満だけ異なるそれらの傾きにより示されるように緩衝液中及びヒト血漿中で非常に類似していた。ヒト血漿中のポリシアル化FVIII活性の回収率は緩衝液中と同じ程良好であった。平均回収率は、ヒト血漿中で希釈したポリシアル化調製物について96.6から111.4%の間の個々の値を有して104.2%であり、緩衝液中で希釈した同じ調製物について100.2%であった。これらのデータにより、ポリシアル化FVIIIについての修飾依存的活性アッセイが、1/200に希釈した場合、ヒト血漿中で適切に実施されたことが実証された。血漿中に含まれる非ポリシアル化FVIIIは、予想されたように、ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの絶対特異性を実証するシグナルに寄与しなかった。
[実施例8]
異なる動物種由来の血漿中のポリシアル化FVIIIについてのMDAA
この実施例はポリシアル化FVIIIについてのMDAAが血漿の存在下で実施できることを例示する。
修飾認識抗体を実施例7に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)組換えポリシアル化FVIIIを、10mg/mLのHSA及び50mMのベンズアミジンを含有するPBSで1/20,000に希釈し、次いで更に異なる種の1/5の予め希釈した血漿試料で1+1に希釈し、最後にプレート上で直接1+1に希釈することにより調製した(血漿の最終濃度は1/20の希釈物に対応した)、及び2)以下の種:ラット、マウス、FVIII欠損マウス、カニクイザル及びヒト参照血漿由来の血漿で調製物を希釈したことを除いて、実施例7に記載したように発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
図8は、異なる血漿マトリクス中のポリシアル化FVIIIについて得た濃度反応曲線を示し、緩衝液中で決定したものに対するそれらの傾きを与える。調査した血漿試料について線形濃度反応曲線を得た。加えて、これらの曲線は緩衝液中で得たものに対して非常に平行であり、それらの傾きはわずかだけ、すなわち緩衝液中で決定したものと4%未満だけ異なった。従って、これらのデータにより、調査した異なる種由来の血漿が、1/20に希釈した場合、ポリシアル化FVIIIについてMDAAを妨げなかったことが実証された。更に、これらのデータにより、希釈緩衝液中のMDAA校正曲線の調製物及び血漿試料を測定するためのこの希釈系列の使用が支持される。
[実施例9]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの性能及び感度
この実施例はスパイク回収アッセイを使用したポリシアル化FVIIIについてのMDAAの性能及び感度を例示する。
修飾認識抗体を実施例7に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、凍結乾燥したポリシアル化組換えFVIIIを溶解させて250IU/mLを有する溶液を得て、PBS、0.05%のTween20、10mg/mLのHSA、及び50mMのベンズアミジンを含む希釈緩衝液で10、5、2.5、1及び0.5IU/mLの名目上のFVIII濃度に希釈し、次いで更にラット血漿で1/10に希釈し、その後、緩衝液で1/10に希釈したことを除いて、実施例7に記載したように発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。これらの試料を次いで更にプレート上で直接1+1に希釈して、1/20の希釈に対応する最終ラット血漿濃度を得た。加えて、基質試薬について15分のインキュベーション時間及び基質溶液について45分のインキュベーション時間を使用した発色アッセイにおいてFVIII活性を測定した。
図9は1~0.05IU/mLの範囲のポリシアル化FVIII濃度を含有するこれらの試料についての濃度反応曲線を示す。スパイクしたラット血漿試料の濃度反応曲線は線形であり、それらが3個より多いデータ点を含んでいた場合、緩衝液中で希釈したアッセイ標準物について得たものに対して平行であった。このような場合、傾きは緩衝液のみを含有する試料について測定した希釈系列のものと7%未満だけ異なる。0.05IU/mLのポリシアル化FVIIIでスパイクした試料でさえ、線形濃度反応曲線を示した。その傾きは緩衝液試料のものと13.5%のみ異なり、MDAAが、推定される定量限界に近い、非常に低い濃度のポリシアル化FVIIIでラット血漿中でも適切に実施されたことを実証する。スパイクしたポリシアル化FVIIIの回収率は名目上の濃度の100±20%の範囲内であった。これらのデータにより、ポリシアル化FVIIIについてのMDAAが、1/20の最小希釈にてラット血漿試料中で許容可能に実施されることが実証された。
[実施例10]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さ
この実施例はポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さを例示する。
修飾認識抗体を実施例7に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は選択的に固体支持体に結合し、実施例9に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
表5は、異なる日に構築した、16の校正曲線について得たオリジナルデータ及び校正曲線特徴を与える。校正物質D1~D5のブランク補正光学密度(OD)は、1.6~25mIU/mLの範囲のポリシアル化FVIII活性、ブランク、傾き、y切片、相関係数r及び相対全誤差(RTE)をカバーする。
に従ってRTEを計算した。
及び
はそれぞれ名目上及び測定した平均を表し、SDは
の標準偏差を表す。平均
を得るために、個々の希釈物の平均ODを曲線上でバックフィットし、それぞれの希釈物を掛けることにより正規化し、最後に平均化した。
五つの校正物質の平均ODは、それらの濃度に反比例したが、最も低いFVIII濃度についても依然として20%以下の許容可能なRSDを示した。校正曲線は傾き及びy切片についてそれぞれ6.8%及び5.6%の平均RSDを有した。加えて、それらの線形性は0.9983より高い相関係数及び13.0%より低いRTEを有し、許容可能に良好であった。
図10は平均校正曲線を示す。このデータによりアッセイのロバスト性が実証され、校正曲線が許容可能な再現性で構築され得ることが示された。更に、それらの曲線の精度を、測定したODをバックフィットし、名目上の値との一致率を計算することにより検査した。図11は個々の曲線の五つの校正物質についてのこれらのデータを示し、バックフィット濃度が全範囲にわたって名目上の濃度の±10%の範囲内であることを例示する。
[実施例11]
MDAAを使用した血液試料からのポリシアル化FVIIIの検出
この実施例はMDAAを使用した血液タンパク質のインビボでの検出を例示した。
ポリシアル化組換えFVIIIを実施例7に記載したように調製した。調製物は、発色法で測定して、3110 IU FVIII/mLのFVIII:C活性を有し、約7~8のポリシアル化の程度を生じる483μg/mLのN-アセチルノイラミン酸を含有した。ポリシアル化組換えFVIIIをCDラットに投与し、投与前及び投与後0.08時間、0.5時間、2時間、6時間、12時間、24時間、36時間、及び48時間に得たラットクエン酸血漿試料中のポリシアル化FVIIIについてMDAAを用いてFVIII活性をモニターした。
修飾認識抗体を実施例7に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、実施例7に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
図12は得た薬物動態プロファイルを示す。そのデータにより、ポリシアル化FVIIIについてのMDAAが内因性FVIIIを含有する動物モデルにおいてポリシアル化FVIIIの薬物動態プロファイルを決定するのに適していたことが実証された。内因性の非修飾ラットFVIIIからの干渉は存在せず、ポリシアル化FVIIIを非常に高い感度で測定できた。
[実施例12]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さ
この実施例はポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、マウス抗ポリシアル酸NCAM抗体(MAB5324-クローン2-2B、Millipore,Inc.,)の1/1,000希釈物、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5を含む100μL/ウェルのコーティング抗体溶液を、0±10℃にて一晩、F96 Maxisorpプレートのウェル中でインキュベートした。次いでプレートをPBS及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、37±5℃にて60±10分間、PBS及び10mg/mLのヒト血清アルブミンを含む200μL/ウェルの希釈緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、100μLの以下の試料、1)PBSで希釈した1/10のヒト血漿溶液を使用して調製したポリシアル化組換えFVIII標準物、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミドを含み、1.1mU/mL~34.2mU/mL(1/6,000~1/192,000の希釈係数を表す)の範囲のFVIII濃度に及ぶ、六つの試料の希釈系列、2)PBSで希釈した1/10のヒト血漿溶液を使用して調製したヒト血漿、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミドの希釈系列、又は3)PBSで希釈した1/10のヒト血漿溶液、3%スキムミルク及び50mMのベンズアミドを使用して調製した試験対照の希釈系列をウェルに加えた。活性アミノオキシ基を含有する20kDaのポリシアル酸試薬をFVIIIの酸化N-グリカンに結合することによってポリシアル化組換えFVIIIを調製した(米国特許出願公開第2011/0027350号及び同第2011/0028693号(それらの各々はその全体が参照により本明細書に組み込まれている)を参照のこと)。調製物は、発色法により測定して、3110 IU FVIII/mLのFVIII:C活性を有し、約7~8のポリシアル化の程度を生じる483μg/mLのN-アセチルノイラミン酸を含有した。試料をプレートに充填し、約18℃~約26℃にて120±10分間インキュベートした。これらの条件下で、ポリシアル化組換えFVIIIは、抗PSA抗体を使用してそのポリシアル酸(PSA)部分により固体支持体に選択的に結合した。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む200μL/ウェルのFVIII希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は約18℃~約26℃にて5~10分間行った。
洗浄緩衝液での洗浄工程の後、ウェルを空にし、イムノクロムFVIIIキット(Technoclone,GmbH、ウィーン、オーストリア)を使用した標準的な発色処理後、発色アッセイによりFVIII活性を測定した。ウェルを20μLのFVIII希釈緩衝液で充填し、その後、20μLの試薬A及び試薬Bを連続して加えた。プレートを500rpmに設定した混合装置上に置き、約18℃~約26℃にて15分間インキュベートした。次いで100μL/ウェルの基質溶液を加え、約18℃~約26℃にて45分間インキュベートした。最後に、40μL/ウェルの20%酢酸を加えることにより反応を停止させた。405nm(参照波長620nm)にてELISAリーダーにおいて光学密度(OD)を測定する。定量的評価は両対数校正曲線に基づく。個々の校正曲線標準物のブランク補正した平均ODをそれらのFVIII濃度と関連付ける。得られた校正曲線を使用して、それらのODが校正曲線によりカバーされるOD範囲内である場合、試料のFVIII濃度を計算する。操作者に依存する影響を調べるために三つの異なる分析をこの研究に加えた。
表6は校正曲線及びそれらの特徴のオリジナルデータの平均(n=112)を示す。特に、それは、34.2~1.1mU/mLの範囲のFVIII濃度を有した、六つの校正曲線標準物D1~D6、及び対応するブランクについて測定したブランク補正ODの平均を示す。これらの直接的なアッセイ読み出し以外に、校正曲線の特徴的な傾き、y切片及び得られた校正曲線の相関係数を示す。最後に、相対全誤差(RTE)、曲線適合の精度及び精密さの合わせた測定を示す。各校正物質曲線標準物について測定したODをバックフィットすることによりRTEを計算した。このように得た濃度を希釈係数と掛け、最後に平均バックフィット濃度を得るために平均化した。RTEは名目上の濃度とアッセイ標準物の平均バックフィット濃度との間の絶対差の合計であり、バックフィット平均濃度の二重標準偏差を、名目上の濃度
の割合として表し、
及び
はそれぞれ名目上及び測定した平均を表し、SDは
の標準偏差を表す。
MDAAの直接読み出し、校正曲線標準物のブランク補正ODは、112の校正曲線の平均のRSDとして表した場合に、20%以下の許容可能な変動性を示した。個々の校正曲線標準物について測定したRSDは16.3%~20.0%の範囲でわずかに変化した。また、アッセイブランクについて求めたRSD(14.7%)はこれらのRSDと明確に異ならなかった。アッセイの全手順は室温で行われているので、これらのデータは直接読み出しの変化の原因となる室温のわずかな変化を示す。しかしながら、これらのわずかな変化は以下のデータにより示すようにアッセイ性能に悪影響を及ぼさないと考えられる。これらのデータは非常に類似した校正曲線を生じた:それらの平均の傾き及びy切片はそれぞれ2.6%~6.7%のRSDを有し、異なる操作者により異なる日に構築したこれらの曲線に平行性を示す。更にこれらの曲線は、r=0.9990の平均相関係数を有する0.9972~1.0000の範囲の相関係数により実証されるように線形であった。相関係数は校正曲線の精度の偽指標であり得るので、我々はまた、校正曲線の性能をより適切に示す尺度としてRTEを計算した。このように、我々は2.4%~19.7%の範囲の個々の値を用いて11.2%の平均RTEを求めた。より厳密な試験では、112個のRTEのうちの12個のみが15%より高かったのに対して、41個のRTEは10%より低かった。適合の質についての更なる試験として、及び選択した校正モデルを確認するために、我々はまた、それらの名目上の濃度を用いてバックフィットアッセイ校正曲線標準物の一致率を計算した。表7は、得た平均結果及び範囲を示す。
アッセイ校正標準物の平均バックフィット濃度はそれぞれの名目上の濃度と十分に一致した。最も高いポリシアル化組換えFVIII濃度を有するアッセイ標準物D1は名目上の濃度から最も高い偏差を示したのに対して、最も低いアッセイ標準物D6はアッセイ標準物D3及びD4とほとんど異ならなかった。これにより、低いポリシアル化組換えFVIII濃度を有する試料もまた、正確に推定され得ることが実証された。しかしながら、全ての個々のバックフィット濃度は、バックフィット後、アッセイ校正標準物の少なくとも70%について±20%の一致率を必要とする現在の規制に従う範囲内であった。図13は24回の試行で得た平均校正曲線を示す。挿入はそれぞれの名目上の濃度に対する%としてバックフィットアッセイ校正標準物の一致率を示す。
全体として、全てのデータにより、ポリシアル化FVIIIを測定するためのMDAAについて、校正曲線を構築する精度、精密さ及びロバスト性が確認された。
[実施例13]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの特異性
この実施例は競合アッセイを使用したポリシアル化FVIIIについてのMDAAの特異性を例示する。
修飾認識抗体を実施例12に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)組換えPEG化FVIII試料を68.4mU/mLの濃度に希釈し、次いで20kDaのポリシアル酸(Lipoxen、UK)と1+1混合して0.06μg/mL~1,000μg/mLの範囲の最終濃度を達成したことを除いて、実施例12に記載したように発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
各競合試料を一回の試行で二回測定した。次いで得た平均シグナルを、競合相手を含有しない試料から得たものに戻して関連付け、相対シグナルを計算した。図14はこのアプローチにより得た競合曲線を示し、加えて、IC50、すなわち半競合、及びWindows、GraphPad Software用のGraphPad Prismバーション5.00を使用してこのIC50について計算した対応する信頼区間CI95%を提供するポリシアル酸濃度を示す。我々はポリシアル酸の存在下で測定したシグナルの明確な用量依存的減少を測定したので、得たデータにより、捕捉工程の特異性が明らかに確認された。60.5μg/mLのポリシアル酸濃度による所与のアッセイ条件下で、半競合に到達した。
[実施例14]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精密さ
この実施例はポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精密さを例示する。
修飾認識抗体を実施例12に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、1)1:5,000の希釈で開始する組換えPEG化FVIIIの六つの連続1+1希釈を調製したことを除いて、実施例12に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
結果は、校正曲線によりカバーされた範囲内であったこれらの平均ODのみから推定し、その目的のために少なくとも三つの希釈物で使用した。しかしながら、ほとんどの場合、明らかに15%より低いRSDを生じる希釈系列の五つの個々の希釈物についての平均を計算した。これにより、アッセイ対照の希釈系列はアッセイ校正物質のものと平行であり、また、高い培地濃度及び低い検体濃度を有するいくつかの対照試料を測定する要件も満たすことが確認された。結果は二人の操作者により実施した39回の試行を表し、全部でポリシアル化組換えFVIIIの113の測定を得た。180±11.2U/mLの平均濃度を6.2%のRSDに変換し、アッセイの実行間の精密さを示す。一回の試行当たり2~4の測定について求めた平均の実行間の精密さは3.8%であり、0.3%~7.4%の範囲の値を有した。図15はこれらのデータを示し、また、そのデータの度数分布を示す。
この方法がリガンド結合アッセイの原理と活性アッセイの原理とを合わせたものであることを考慮すると、ポリシアル化組換えFVIIIについてのMDAAの精密さは優れていた。従って、比較的高い試料希釈物、すなわち1/5,000の希釈で開始する希釈系列が選択捕捉剤に必要とされる。以下の発色活性アッセイはいくつかの試薬置き換え及びインキュベーション工程を含む。全体の手順は明らかに複雑であるが、実行間の精密さを示すRSDは低かった。39回の試行の平均は6.2%のRSDを有した。
[実施例15]
血漿中のポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さ
この実施例はスパイク回収アッセイを使用した血漿中のポリシアル化FVIIIについてのMDAAの精度及び精密さを例示する。
修飾認識抗体を実施例12に記載したように固体支持体に結合させた。
試料は固体支持体に選択的に結合し、試料がFVIII欠損マウス(E17)由来、ラット由来、及びカニクイザル由来の血漿を含み、0.05U/mL~15U/mLの範囲の五つの濃度のポリシアル化組換えFVIIIでスパイクされる前及び後に測定したことを除いて、実施例12に記載した発色アッセイを使用してFVIII活性を測定した。
実行内の精密さ(n=6;0.05、0.5及び15U/mLの濃度のポリシアル化組換えFVIIIについて求めた)及び実行間の精密さ(n=6;0.05、0.25、0.5、1及び15U/mLについて求めた)をスパイクした血漿試料について求めたのに対して、アッセイの精度を、スパイクした量の回収率を計算することにより求めた。最後に、実行間の精密さ及び精度の合計として全誤差を計算した。現在のEMAガイドラインは、この全誤差がアッセイの定量下限(LLOQ)において30%又は40%を超えるべきではないことを立案している。表8は、スパイクした動物血漿及び緩衝液試料について得た、対応する平均RSDとして表した精密さデータを要約する。
我々は一つの試料を除いて10%未満のRSDを見出した。我々が13.8%のRSDと求めたこの特定のサル血漿試料は、アッセイの定量下限を表す、0.05U/mlでスパイクした。調査した範囲にわたる実行間及び実行内の精密さを示す平均RSDは、実際の濃度及びスパイクのために使用したそれぞれの動物血漿と全く無関係であった。このように、精密さプロファイルにより、例えば薬物動態パラメータを決定するのに必要とされる場合、動物血漿試料中のポリシアル化組換えFVIIIの測定に適した非常に精密な生物学的分析法として、ポリシアル化組換えFVIIIについてのMDAAが適格であった。表9は、アッセイの精度の尺度として求めた回収率及び最終的に、0.05U/mLの定量限界における個々のポリシアル化組換えFVIII濃度及び0.25U/mL~15U/mLの範囲のポリシアル化組換えFVIII濃度について計算した全誤差を示す。
スパイクしたポリシアル化組換えFVIIIの回収率は、スパイクした最も低い濃度の0.05U/mLでさえも、ここで試験した全ての動物血漿試料中で優れていた。また、調査した場合のいずれにおいても全誤差は15%以下であった。生物学的分析アッセイ検証についてのEMAガイドラインを容易に満たす、これらのデータにより、明確に、実験室動物の血漿中のポリシアル化組換えFVIIIの測定のために使用されるポリシアル化組換えFVIIIについてMDAAが適格である。図16は最後に、1/20に希釈し、ポリシアル化組換えFVIII(0.068U/mL)でスパイクした全ての三つの動物血漿試料についての用量反応曲線を示す。これらのデータが検出性に実質的に影響を与えないことが実証されたので、1/20の最小希釈をアッセイの定量下限と定義した。
1/20で希釈した動物血漿中で得た用量反応曲線の線形性は緩衝液のみ中のアッセイ標準物のそれぞれの希釈系列について求めたものと同じ程良好であった。更に、傾きは非常に類似しており、スパイクしたE17及びラット血漿試料について2%未満だけ、及びスパイクしたサル血漿試料について9%未満だけ異なっていた。
[実施例16]
PEG化FIXについてのMDAA
この実施例はPEG化FIXについてのMDAAを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、4μg/mLのウサギ抗PEG抗体(B47-2061-1、Epitomics,Inc.、バーリンゲーム、CA)、0.1MのNaHCO3-Na2CO3、pH9.5を含む100μL/ウェルのコーティング抗体溶液を、0±10℃にて一晩、F96 Maxisorpプレートのウェル中でインキュベートした。次いでプレートを、PBS及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、約18℃~約26℃にて60±10分間、PBS、3%スキムミルク、及び50mMのベンズアミドを含む200μL/ウェルの遮断緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、100μLの以下の試料、1)10mg/mLのHASを含有するPBSを使用して調製し、45.5mU/mL~0.28mU/mLの範囲のFIX濃度に及ぶ、PEG化組換えFIX標準物の希釈系列、又は2)10mg/mLのHSAを含有するPBSを使用して調製し、350mU/mL~25,000mU/mLの範囲のFIX濃度に及ぶ、非修飾組換えFIXの希釈系列をウェルに加えた。約1のPEG化の程度を有するPEG化組換えFIXを使用した。試料をプレートに充填し、約18℃~約26℃にて60±10分間インキュベートした。これらの条件下で、PEG化組換えFIXは抗PEG抗体を使用してそのPEG部分により固体支持体に選択的に結合した。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む200μL/ウェルのFIX希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は室温で3分間行った。洗浄緩衝液による洗浄工程の後、ウェルを空にし、製造業者(HYPHEN Biomed、ウィーン、オーストリア)の指示書に従ってFIX発色アッセイを用いてFIX活性を測定した。
図17はPEG化FIX及び非修飾FIXについて得たデータを示す。PEG化FIXは、5.7~0.28mU FIX/mLの範囲に濃度対シグナルの線形の関係を有する明確な濃度依存的シグナルを示した。対照的に、非PEG化FIXは、1000倍高い濃度でさえ十分なシグナルを少しも示さなかった。
[実施例17]
PEG化FVIIIについてのMDAAの凝固アッセイフォーマット
この実施例は、PEG化組換えFVIIIについてのMDAAもまた、凝固アッセイのフォーマットで行われ得ることを例示する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、MaxiSorp Startubes(Nunc)を、0±10℃にて18時間、PBS及び20μg/mLのアフィニティー精製したウサギ抗PEG抗体(#A151)を含む0.5mLのコーティング抗体溶液とインキュベートした。次いでチューブを、PBS及び0.05%のTwenn20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、約18℃~約26℃にて60±10分間、PBS、3%スキムミルク、及び50mMのベンズアミジンを含む1mLの遮断緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、0.5mLの1)0.04mU/mL~4mU/mLの範囲のFVIII濃度に及ぶPEG化組換えFVIII標準物を含む五つの試料の希釈系列、及び2)0.04mU/mL~4mU/mLの範囲のFVIII濃度に及ぶAdvate組換えFVIII標準物を含む五つの試料の希釈系列。希釈緩衝液はブランクとして機能した。試料をチューブに充填し、約18℃~約26℃にて60±10分間インキュベートした。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む0.5mLのFVIII希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は約18℃約26℃にて5分~10分間行った。次いでチューブを空にし、200μLのFVIII希釈緩衝液及び100μLのFVIII欠損血漿(#481C00D、Technoclone、GmbH、ウィーン、オーストリア)を加えることにより凝固アッセイを実施した。凝固を開始するために100μLの25-mMのCaCl2を加える前に混合物を37±5℃にて3分間インキュベートした。チューブを37±5℃にて水浴中に維持し、凝固形成を視覚的に検査した。
図18は得た結果を示す。凝固はPEG化組換えFVIIIを含有したチューブ内でのみ発生したが、Advate組換えFVIIIを含有するチューブは80分以内に凝固形成の兆候を示さなかった。更に、凝固時間とPEG化組換えFVIIIの濃度との間に関係が存在した。これらのデータにより、発色活性測定以外に、MDAAで使用可能な技術が実証された。
[実施例18]
ポリシアル化FVIIIについてのMDAAの凝固アッセイフォーマット
この実施例は、ポリシアル化組換えFVIIIについてのMDAAがまた、凝固アッセイのフォーマットで実施できることを実証する。
修飾認識抗体を固体支持体に結合させるために、MaxiSorp Startubes(Nunc)を、0±10℃にて18時間、PBS及び20μg/mLのマウス抗PSA NCAM抗体(MAB5324)を含む0.5mLのコーティング抗体溶液とインキュベートした。次いでチューブをPBS及び0.05%のTween20を含む洗浄緩衝液で洗浄した。次いでプレートのウェルを、約18℃~約26℃にて60±10分間、PBS、3%スキムミルク、及び50mMのベンズアミドを含む1mLの遮断緩衝液のインキュベーションにより遮断した。次いで遮断したウェルを洗浄緩衝液で洗浄した。
試料を固体支持体に選択的に結合するために、0.5mLの1)0.04mU/mL~4mU/mLの範囲のFVIII濃度に及ぶポリシアル化組換えFVIII標準物を含む五つの試料の希釈系列、及び2)0.04mU/mL~4mU/mLの範囲のFVIII濃度に及ぶAdvate組換えFVIII標準物を含む五つの試料の希釈系列。希釈緩衝液はブランクとして機能した。試料をチューブに充填し、約18℃~約26℃にて60±10分間インキュベートした。次いでプレートを洗浄緩衝液で6回洗浄し、その後、3.4g/Lのイミダゾール、5.85g/LのNaCl、10mg/mLのHSA、pH7.4を含む0.5mLのFVIII希釈緩衝液とインキュベーションをした。この平衡は約18℃~約26℃にて5~10分間行った。次いでチューブを空にし、200μLのFVIII希釈緩衝液及び100μLのFVIII欠損血漿(#481C00D、Technoclone,GmbH、ウィーン、オーストリア)を加えることにより凝固アッセイを実施した。凝固を開始するために100μLの25mMのCaCl2を加える前に混合物を37±5℃にて3分間インキュベートした。チューブを37±5℃にて水浴中で維持し、凝固形成について視覚的に検査した。
図19に得た結果を示す。凝固はポリシアル化組換えFVIIIを含有したチューブ内でのみ発生したが、Advateを含有するチューブは80分以内に凝固形成の兆候を示さなかった。更に、凝固時間とポリシアル化rFVIIIの濃度との間に関係が存在した。これらのデータにより、MDAAについて使用され得る発色活性測定以外の技術もまた、実証された。
締めくくりに、本明細書の態様は特定の実施形態を参照することにより強調しているが、当業者は、これらの開示された実施形態が本明細書に開示される主題の原理の例示のみであることを容易に認識するであろうことが理解される。従って、開示される主題は、本明細書に記載される特定の方法、プロトコル、及び/又は試薬などに決して限定されないことが理解されるべきである。このように、種々の修飾又は開示される主題に対する変更若しくは開示される主題の代替の構成が、本明細書の精神から逸脱せずに本明細書における教示に従ってなされてもよい。最後に、本明細書に使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明する目的のためであり、特許請求の範囲にのみ定義される、本発明の範囲を限定することを目的とするものではない。従って、本発明は示し、記載したものに正確に限定されるわけではない。
本発明を実施するために本発明者に知られている最適な様式を含む、本発明の特定の実施形態が本明細書に記載されている。勿論、これらの記載された実施形態に対する変更は、前述の説明を読むことで当業者により明らかになるであろう。本発明者は必要に応じて当業者がこのような変更を利用することを想定しており、本発明者は、本発明が本明細書に具体的に記載されているもの以外の方法で実施されることを意図している。従って、本発明は、適用可能な法則により可能となる場合、本明細書に添付された特許請求の範囲に列挙されている主題の全ての修飾及び等価物を含む。更に、他に本明細書に示されない限り、又は他に文脈に明確に矛盾しない限り、その全ての可能な変更における上記の実施形態の任意の組合せは本発明に包含される。
本発明の代替の実施形態、要素、又は工程の分類は限定と解釈されるべきではない。各群の構成要素は、個々に又は本明細書に開示される他の群の構成要素との任意の組合せで参照及び特許請求されてもよい。群の1種以上の構成要素が、簡便さ及び/又は特許性の理由のために群に含まれてもよいか、又は群から削除されてもよいことは理解される。任意のこのような包含又は削除が発生する場合、明細書は修飾されるような群を含むと見なされるので、添付の特許請求の範囲に使用される全てのマーカッシュ群の記述を満たす。
他に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲に使用される特徴、項目、量、パラメータ、特性、期間などを表す全ての数字は、全ての場合、「約」という用語により修飾されると理解される。本明細書に使用される場合、「約」という用語は、そのように特定した特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は期間が、記載した特徴、項目、量、パラメータ、特性、又は期間の値のプラスマイナス10パーセントの上下の範囲を包含することを意味する。従って、反対に示さない限り、明細書及び添付の特許請求の範囲に記載した数値パラメータは変化し得る近似値である。最低限でも、及び特許請求の範囲に対する均等論の適用を制限しないように、各々の数値的指標は少なくとも、報告される有効数字の数を考慮して、及び通常の四捨五入を適用することにより解釈されるべきである。本発明の広範な範囲を説明している数値範囲及び値が近似値であるにも関わらず、特定の実施例に記載されている数値範囲及び値は可能な限り正確に報告されている。しかしながら、任意の数値範囲又は値は本質的に、それらのそれぞれの試験測定において見出される標準偏差から生じる必要な特定の誤差を含む。本明細書における値の数値範囲の列挙は単に、その範囲内に含まれる各々の離れた数値に対して個々に参照する方法の省略としての役割を果たすことを目的とする。本明細書に他に示されない限り、数値範囲の各々の個々の値は、それが本明細書に個々に列挙されているかのように本明細書内に組み込まれる。
(特に添付の特許請求の範囲の文脈において)本発明を説明する文脈に使用される「一つの(a)」、「一つの(an)」、「その」及び同様の指示対象の用語は、本明細書に他に示さない限り、又は他に文脈により明確に矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を含むと解釈される。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書に他に示さない限り、又は文脈により明確に矛盾しない限り、任意の適切な順序で実施され得る。本明細書に提供される任意及び全ての例、又は例示的な言語(例えば、「など」)の使用は単に本発明の理解をより容易にするためだけの目的であり、本発明の範囲、そうでなければ特許請求の範囲に対する限定を課しているわけではない。本明細書における言語は、本発明の実施に必須である任意の特許請求されていない要素を示すものと解釈されるべきではない。
本明細書に開示される特定の実施形態は、言語からなる又は言語から本質的になるを使用して特許請求の範囲において更に限定され得る。特許請求の範囲に使用される場合、補正により出願されるか又は加えられるかに関わらず、「からなる」という移行句の用語は、特許請求の範囲に指定されていない任意の要素、工程、又は成分を排除する。「から本質的になる」という移行句の用語は、指定された物質又は工程並びに基本的及び新規特徴(複数も含む)に物質的に影響を与えないものに特許請求の範囲を限定する。そのように特許請求された本発明の実施形態は本質的又は明確に本明細書に記載され、可能とされる。
本明細書に参照され、特定されている全ての特許、特許公報、及び他の刊行物は、例えば、本発明と関連して使用され得る、そのような刊行物に記載されている組成及び方法を記載し、開示する目的のために、その全体が参照により本明細書に個々に及び明確に組み込まれている。これらの刊行物は単に本出願の出願日前にそれらの開示を提供されているだけである。これに関して、本発明者が、先行発明の理由で、又は任意の他の理由のために、そのような先行する開示に対して権利を与えられないことの承認と解釈されるべきではない。これらの文書の日付についての全ての記載又は内容についての表現は出願人に利用可能な情報に基づき、これらの文書の日付又は内容の正確さについてのあらゆる承認を構成するものではない。