JP2005536723A - 痴呆に関連した神経学上の障害を診断する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、痴呆に関連した神経学上の障害の進行を診断しおよび観察する方法であって、そのような疾病を持つ疑いのある患者の痴呆に関連した神経学上の障害の進行を少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを決定することによって診断しおよび観察する方法に関するものである。本発明は、また、神経の細胞接着分子に対する抗体に関するものである。
Description
本発明は、痴呆に関連した神経学上の障害の進行を診断しおよび観察する方法であって、そのような疾病を持つ疑いのある患者の痴呆に関連した神経学上の障害の進行を少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを決定することによって診断しおよび観察する方法に関するものである。
アルツハイマー病や他の痴呆の患者数の増加は、一部は人口の全体的な高齢化によっているものの、その病気に冒された個人、それらの介護人、また、健康保険にとって重要な保健上の問題である。これらの疾病は、現在は経験を積んだ臨床医によって診断され、また、治療されているが、それらの発病や重症度を、死ぬ以前に生化学的に測定するものはほとんどない。明らかに、これらの疾病にアクセスするためのより客観的なツールは貴重なものとなりうる。
細胞粘着および認識の分子は、神経系の適切な発達と機能に極めて重要である。これらは総ての脊椎の種において見られ、また、高度に保存されるものである。これらの分子のうちの2つは、LlおよびNCAMであり、多くのタイプのニューロンおよび膠細胞において見いだされる細胞表面糖タンパク質である。両方の分子とも多数のイソ型を含み、それは、例えば、細胞表面へ付着する仕方、細胞内領域の構造、また、メッセンジャーRNAの代替スプライシングによって生じる、特定のアミノ酸配列の存在あるいは欠如において異なっている。さらに、両方の分子とも、共有結合した炭水化物の量を変化させ、これは立ち代って、それらの結合活性や細胞表面上の他の分子との相互作用に影響を及ぼす。例えば、NCAM分子の中には、高水準の特異な炭水化物、ポリシアル酸を含んだものがあり、それらはPSA NCAMと呼ばれている。細胞結合の仲介に加え、L1とNCAMの両方とも、外的影響からの信号を細胞内の信号伝達路へ伝えることもできる。
それらの生物学上の重要性の故に、L1およびNCAMの量および種類は、特に、人間の神経学上の疾病に関係することがある。例えば、Llの変異は、(MASA症候群、Llの中の変位に関連し精神遅滞を特徴とする遺伝病、内転させられた親指、引きずり歩行、失語症と呼ばれている)一般的な発育障害や精神遅滞に関連しており、制度化された人の間の「特発性の」精神遅滞の最も一般的な原因となり得る。L1、NCAMあるいはこれに代わる、NCAMのイソ型である組み換えVASE(変異性代替エクソン)のレベルが、統合失調症の人において異なることが見出されている。このレベルは、脳脊髄液(CSF)と死後の組織の両方において異なることがある。これらの観察のため、本出願人は、CSFにおけるL1やNCAMに対する細心で詳細な量的分析を開発してきており、様々な神経学上の疾病におけるそれらの濃度を分析して来ている。両方の分子のレベルは、アルツハイマー病やあるタイプの痴呆で高くなり、多発性硬化症の患者において減少するように見える。
本発明は、痴呆に関連する神経学上の障害の進行を診断しおよび/または観察する方法であって、そのような疾病を持つ症状を示し、また、そのような疾病を持っている疑いをかけられた患者における上記障害の進行を診断しおよび/または観察する方法を提供する。この方法は、患者からサンプルを得ること、Llおよび神経の細胞接着分子(NCAM)から成るグループから選ばれた少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断すること、および正常な患者と比較しつつ、これら判断したレベルに基づいて診断することを含むものである。
本発明は、痴呆に関連する神経学上の障害を持つ症状を示し、また、そのような疾病を持っている疑いをかけられた患者における痴呆に関連する神経学上の障害を診断する方法を提供する。この方法は、患者からサンプルを得ること、Llおよび神経の細胞接着分子(NCAM)から成るグループから選ばれた少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断すること、および正常な患者と比較しつつ、これら判断したレベルに基づいて診断することを含むものである。
本明細書で使用する場合、痴呆に関連した神経学上の障害は、痴呆の存在によって特徴づけられる疾病である。本明細書で使用する場合、「痴呆」は、簡易心理機能検査(MMSE)の点数で定められる痴呆の程度とともに普通の臨床手続きを用いて決定される。簡易心理機能検査は、ホルスタインM.F.、ホルスタインS.E.およびマッキューP.R.、J.PsychiatryRes.、12:189−198(1975)に詳しい。本明細書で使用する場合、痴呆は、軽度から中程度さらに深刻な痴呆に至る、臨床上の痴呆の総ての程度を含む。例えば、MMSEの30から27点は非痴呆に分類され、26から20までの点は軽度の痴呆と判断され、19から10までの点は中程度の痴呆と判断され、また、9から0までの点は深刻な痴呆と判断される。痴呆は、本明細書で使用する場合、もちろん非痴呆と分類される点を除いて、MMSEの点の範囲の総てを含む。しかし、本明細書で使用する場合の「痴呆」は、MMSEの点が存在するか欠如するかによって制限されるものではない。
診断されまたは観察される痴呆に関連した神経学上の障害は、中枢神経系または末梢神経系を侵し、あるいはこれらの神経系によって侵されるあらゆる疾病あるいは状態である。神経学上の障害は、変性的なものか、あるいは非変性的なものである。変性的な神経学上の障害は、中枢神経系あるいは末梢神経系の細胞のあらゆる変性を意味するように用いられる。中枢および末梢神経系の細胞の種類には、それらに制限されないが、ニューロン細胞と膠細胞が含まれる。ニューロンの種類には、それらに制限されないが、後根神経節細胞、双極細胞、錐状体細胞、脊柱の運動神経細胞およびプルキンエ細胞が含まれる。膠細胞の種類には、それらに制限されないが、乏枝神経膠細胞、シュワン細胞および星状細胞が含まれる。さらに、神経系の細胞の変性には、細胞の代謝活性の完全停止(細胞死)または部分的な停止が含まれる。この停止は、自然界におけるアポートシス、すなわち、プログラム化された細胞の死とすることができ、あるいは、変性は、毒性によるあるいは生物学上の細胞の損傷を原因とするような自然界における壊死とすることができる。神経組織変成の疾病の例には、それらには制限されないが、アルツハイマー病、混合タイプの痴呆、パーキンソン病、びまん性レヴィー小体痴呆、多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、進行性核上麻痺、およびピック病が含まれる。非変性の神経学上の障害の例には、それらに制限されないが、血管性痴呆、多発性硬化症、てんかん、多発性神経障害、正常圧水頭症、精神病、アルコール中毒、大うつ病、腫瘍随伴症の脳症、関節リウマチ、硬膜外血腫、水痘ゾスター神経炎および脊柱の筋萎縮が含まれる。
本明細書で使用される場合、「被検者」もしくは「患者」という用語は、同義的に用いられ、人間を含む動物、好ましくは哺乳動物を意味することを意図したものである。さらに、「患者」は、痴呆に関連した神経学上の障害の症状を示す被検者を含むことをも意図している。症状は、遺伝学的に、表現型の上で、および/または行動的に表現することができる。例えば、痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いのある被検者は、痴呆に関連する神経学上の障害に遺伝学的に関係している遺伝子突然変異あるいは障害を有することがある。同様に、患者は、神経学上の病気の診断において示すか、あるいはしばしば用いられる、特定のタンパク質あるいは他の合成物を異常なレベルで有することがある。同様に、患者は、神経学上の病気の診断において示すか、あるいはしばしば用いられる、規定された行動上の症状を示すことがある。
本発明の方法は、患者からサンプルを取得することを含む。サンプルには脳脊髄液(CSF)が含まれる必要がある。従って、サンプルには、自然に生じているか合成の追加の成分または添加物が含まれていてもよい。または、サンプルは純粋なCSFとすることもできる。CSFは、それが得られた後、処理することができる。そのような処理の例には、それらには制限されないが、得られたCSFを濃縮すること、薄めること、浄化すること、または混ぜることが含まれる。
本明細書で使用される場合、「取得する」は、それによってサンプルが手に入るあらゆる手段とすることができる。従って、取得するは、患者からのサンプルを収集することおよび/または患者からサンプルを除くことを意味するように用いられる。患者からサンプルを取得する例は、容易に見出すことができ、これには、それらには制限されないが腰椎穿刺処理(脊髄穿刺)が含まれる。さらに、「取得する」は、それ以前にサンプルを有していた別のものからサンプルを受け取ることを意味するように用いることもできる。
本発明は、少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断することを含む。本明細書で使用される場合、細胞接着分子は、細胞同士の一方から他方への接着に影響を与える分子、すなわち、細胞−細胞接着分子(CAMs)であり、あるいは基板もしくは表面に対する細胞の接着、すなわち、細胞−基板接着分子(SAMs)である。細胞接着分子の主な種類には、インテグリン、セレクチン、カドヘリン、および免疫グロブリン(Ig)超分子群の一部が含まれる。細胞接着分子の種類のそれぞれには、この技術分野で広く認識された周知のメンバーが含まれる。さらに、新しい細胞接着分子は、いくつかの方法の1つによって特定することができる。この方法には、それらに限定されないが、細胞接着を分離するものとして知られる抗体との相互作用、免疫沈殿、発現ライブラリーから推定されるCAMあるいはSAMのクローニング、タンパク結合測定あるいはタンパク競合測定、小球に対する推定上の細胞接着分子の結合、付着測定、遠心力測定、およびトランスフェクション実験が含まれる。公知の細胞接着分子の例には、それらには制限されないが、E−カドヘリン、P−カドヘリン、N−カドヘリン、B−カドヘリン、R−カドヘリン、EP−カドヘリン、OB−カドヘリン、M−カドヘリン、カドヘリン−5、カドヘリン−12、プロトカドヘリン43、デスモコリン1、デスモグレイン1、αlβlインテグリン、α2βlインテグリン、α3βlインテグリン、α4βlインテグリン、α5βlインテグリン、αVβlインテグリンαLβ2インテグリン、αMβ2インテグリン、αVβ3インテグリン、P−セレクチン、E−セレクチン、細胞間にある接着分子1(ICAM1)、ICAM2、神経の細胞接着分子(NCAM)、血小板内皮細胞接着分子(PECAM)、血管の接着分子(VCAM)、癌胎児性の接着分子、およびL1が含まれる。
本発明の1つの実施形態では、L1のレベルが、痴呆に関連した神経学上の障害を診断する目的で判断される。他の実施形態では、神経の細胞接着分子(NCAM)のレベルが、痴呆に関連する神経学上の障害を診断する目的で判断される。本発明は、NCAMの総てのイソ型について検査することを包み、これには、それらに制限されないが、NCAM105−115、NCAM−120、NCAM−140およびNCAM−180が含まれる。さらに他の実施形態では、L1とNCAM両方のレベルが、痴呆に関連する神経学上の障害を診断する目的で判断される。
少なくとも1つの細胞接着分子のレベルは、本発明の方法で判断される。本明細書で使用される場合、「レベルを判断する」は、量的分析を行なって分析されている特定の細胞接着分子の量を明らかにすることを意味するように使用される。この量は、生の数、絶対的または相対的な量、測定された細胞接着分子の量の間の比率、および内部標準または他の細胞接着分子あるいは分析されるサンプルの他の成分のような測定される値とすることができる。さらに、生データは、「判断されるレベル」に至るより複雑なアルゴリズムにおいて用いられてもよい。さらに、判断されたレベルは、データ点の平均(算術平均、中間値、最頻値)とすることができる。あるいは、判断されたレベルは、n=lから導かれるものとすることもできる。
本発明の方法では、判断されたレベルと他の組みのデータとの比較を必要とする。この追加のデータの組みは、一般に、痴呆に関連する神経学上の障害を持つ症状を示していない、あるいは本明細書に記載されるようなその障害のどのような様相をも持つことが疑われない少なくとも1人の「正常な」個人から導かれる。データの追加の組を、そのとき痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いをかけられた同じ個人から導いてもよい。あるいは、追加のデータを、異なる正常な個人から導いてもよい。追加のデータは、一人、または2人以上の正常な個人の個体群で判断されるレベルの平均(算術平均、中間値、最頻値)とすることができる。
本明細書に記載の方法を用いて、痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いをかけられた被検者を診断するために、細胞接着分子の判断されたレベルは正常な個人で見出されるレベルより大きくなければならない。
本発明は、さらに痴呆に関連する神経学上の障害の進行を観察する方法であって、そのような疾病を持つ症状を示し、また、そのような疾病を持つ疑いをかけられた患者におけるその進行を観察する方法を提供する。この方法には、少なくとも2つのサンプルを痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いをかけられた患者から取得すること、および少なくとも2つのサンプルの各々における、L1および神経の細胞接着分子(NCAM)から成る群から選択された少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断することが含まれる。判断されたレベルは相互に比較され、判断された少なくとも2つのレベルのどのような違いも、痴呆に関連する神経学上の障害の進行を示すものとなる。
本明細書で使用される場合、「進行」は、痴呆に関連する神経学上の障害の症状の悪化を意味するように使用される。あるいは、「進行」は、痴呆に関連する神経学上の障害の症状の緩和を意味する場合があり得る。換言すれば、「進行」は本来一時的なものであり、従って、患者の症状の悪化または持続はもとより、患者の症状の改善にも用いられる。
従って、本明細書に記述された、痴呆に関連する神経学上の障害の進行の観察の方法は、痴呆に関連する神経学上の障害の症状または原因に効くようにされた特別の治療規制の効果を観察するために用いることができる。あるいは、この方法は、治療を受けない患者における進行を観察するために用いられてもよい。
痴呆に関連する神経学上の障害の進行の観察には、少なくとも2つの取得されたサンプル中の細胞粘着分子の判断されたレベルを比較することが含まれる。細胞接着分子の判断されたレベルに違いがないことは、患者の状態ないし症状が前回の判断から悪化していないことを示している。しかしながら、時間とともに細胞接着分子の判断されたレベルが増加することは、患者の状態ないし症状が時間とともに悪化しているかもしれないことを示している。あるいは、時間とともに細胞接着分子の判断されたレベルが減少することは、患者の状態ないしは症状が時間とともに改善しているかもしれないことを示している。
判断されたレベルの比較は様々な方法で行うことができる。この方法には、それらに制限されないが、演算減法、判断されたレベルの比率を生成すること、または、より複雑なアルゴリズムで判断されたレベルを用いることが含まれる。比較の方法は、判断されたレベルに存在するどのような違いも強調するものであればよい。
少なくとも1つの実施形態では、本発明は、人のNCAMに対する単クローン抗体;NCAM14.2を用いることを含み、それは本発明のどのような方法でも使用することができる。NCAM14.2抗体は、α2、8−ポリシアル酸を含むNCAM(PSA−NCAM)のポリペプチドのみならずNCAM105−115、NCAM−120、NCAM−140、NCAM−180を含む、NCAMの公知のイソ型の総てを認識することができる。
少なくとも1つの実施形態では、本発明は、人のL1に対する単クローン抗体;ニューロ4.1を用いることを含み、それは本発明のどのような方法でも使用することができる。ニューロ4.1抗体は、L1および蛋白質分解により分割された通常のL1の断片を認識することができる。
NCAM14.2および/またはニューロ4.1抗体は、完全な単クローン抗体あるいはその機能的な断片になることができる。抗体の機能的な断片には、目標抗原を拘束することができる抗体のどのような部分も含まれる。本明細書で使用される場合、「抗体の断片」は、機能的な断片を意味するように使用される。抗体断片は、特に、F(ab´)2、Fab、Fab´およびFv断片を含む。これらの断片は、どのような種類の抗体からも生成できるが、典型的にはIgGまたはIgMから生成される。それらは従来の組み換えDNA技術によって生成でき、あるいはパパインまたはペプシンを備えた蛋白質分解による古典的方法を使用して生成することができる。これは、免疫学における現在の手順、第2章、Coligan等編集(ジョン・ワイリー・アンド・サンズ1991−92)において参照することができる。
本明細書で使用される場合、NCAM14.2抗体は、抗体あるいはその断片であり、それは、完全に無傷の単クローンNCAM14.2抗体の少なくとも1つのVLおよび少なくとも1つのVHの鎖を持つ。換言すれば、「NCAM14.2抗体」には、多重特効抗体あるいは多価抗体の結合部位の少なくとも1つが、短縮していない、NCAM14.2抗体のVLとVHの鎖を備えるという条件で、多重特効抗体や多価抗体だけでなくそれらの無傷の抗体およびその断片が含まれる。
本明細書で使用される場合、ニューロ4.1抗体は、抗体あるいはその断片であり、それは、完全に無傷の単クローンニューロ4.1抗体の少なくとも1つのVLおよび少なくとも1つのVHの鎖を持つ。換言すれば、「ニューロ4.1抗体」には、多重特効抗体あるいは多価抗体の結合部位の少なくとも1つが、短縮していない、ニューロ4.1抗体のVLとVHの鎖を備えるという条件で、多重特効抗体や多価抗体だけでなくそれらの無傷の抗体およびその断片が含まれる。
「多重特効」が意味するところは、抗体またはそれの断片が、2つの異なる構造を持つ標的の少なくとも2つを同時に拘束することができることである。「多価抗体」が意味するところは、抗体あるいはその断片が1つ以上の標的を拘束することであり、それらは同じ異なる構造を持つものもあれば異なる構造を持つものもある。このように、従って、本発明における抗体には、NCAMとL1を同時に拘束する抗体またはその断片が含まれる。
F(ab´)2断片は、典型的には、約110kDa(IgG)あるいは約150kDa(IgM)であって、ジスルフィド結合によるちょうつがいで結合する2つの抗原結合部位を含んでいる。事実上、Fc断片の総ては、総てとはいかないまでも、これらの抗原結合部位を持っていない。Fab´断片は、典型的には、約55kDa(IgG)または約75kDa(IgM)であり、例えば、F(ab´)2断片のジスルフィド結合を減らすことによって形成することができる。結果として生じる自由なスルフヒドリル基は、Fab´断片を検出用試薬(例えば、酵素)や他のFab´もしくはFab断片のような、他の分子に結合させるために用いることもできる。
Fab断片は、1価で、通常、(どのような出所からのものでも)約50kDaである。Fab断片は、軽い(L)および重い(H)鎖を含んでおり、これらの鎖は抗体の抗原結合部分の可変部位(それぞれVLおよびVH)と一定部位(それぞれCLおよびCH)である。分子内のジスルフィド架橋は、H部分とL部分を連結する。
Fv断片は、典型的には(出所にかかわらず)約25kDaであり、軽い鎖および重い鎖(それぞれVLおよびVH)の両方の可変部位を含んでいる。通常、VL鎖とVH鎖は非共有相互作用によってのみ結合する。従って、これらの鎖は容易に分離する。VLおよびVHの鎖は、しかしながら、サイズが小さいという利点を持ち、また、同じでないにしても、より大きなFab断片に類似した結合特性を保持することができる。従って、方法の発展により、例えば、グルタルアルデヒド(あるいは他の化学的架橋剤)、分子間の(システインの取り込みによる)ジスルフィド結合、ペプチド結合物を用いて、VL鎖とVH鎖は相互に連結される。これによって生じるFvは、従って単一の鎖Fv断片(すなわち、SCFv)である。
あるいは、SCFvsは、組み換え方法によって生成されてもよく、これによって、抗体の異なる出所からの可変鎖を混合し、また、組み合わせることによる、新たな特異性を持ったFvsの生成が可能となる。典型的な方法では、組み換えベクターが規定され、これはカセット部位の発現を進める適切な調節要素を具えたものである。このカセット部位は、融合タンパク質を生成するためのリンカーにの5´および3´末端の両方における都合のよい部位とともに、ペプチドリンカーをコード化するDNAを含むことができる。関係する可変部をコード化するDNAはベクターで複製されて、リンカーを備えた融合タンパク質を形成する。このようにして、SCFvを生成することができる。
1つの実施形態では、2つのFvsをコード化するDNAは、リンカーをコード化するDNAにくくることができ、また、これによって生じる三者間の融合は、従来の発現ベクターに直接くくられることもできる。これらの方法のいずれかによって生成されたSCFvDNAは、選ばれたベクターに応じて、原核細胞または真核細胞で発現するようにすることができる。
本明細書に示される例は、本発明の実施形態のうちのいくつかを示すことを意図したものであり、どのような方法によっても特許請求の範囲が示す範囲を制限することを意図したものではない。
実施例1−患者および脳脊髄液の収集
アルツハイマー疾病(AD)、血管性痴呆(VD)、混合タイプ(MT)の痴呆、びまん性レヴィー小体体痴呆(DLBD)、多系統萎縮症(MSA)、パーキンソン病(PD)、大、小のうつ病、多発性硬化症(MS)、てんかん、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性神経障害(PNP)、進行性核上麻痺(PSP)、ピック疾病、水頭症、統合失調症、偏執病、硬膜外血腫、頚部の骨軟骨症、帯状ヘルペス感染、脊髄筋萎縮症および腫瘍随伴脳症を含む異なる神経学上の疾病を持った218人の患者が、この検討で調べられた。さらに、確認されているどのような神経学上または神経精神病学的な疾病のない正常な対照についても検討した。
アルツハイマー疾病(AD)、血管性痴呆(VD)、混合タイプ(MT)の痴呆、びまん性レヴィー小体体痴呆(DLBD)、多系統萎縮症(MSA)、パーキンソン病(PD)、大、小のうつ病、多発性硬化症(MS)、てんかん、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、多発性神経障害(PNP)、進行性核上麻痺(PSP)、ピック疾病、水頭症、統合失調症、偏執病、硬膜外血腫、頚部の骨軟骨症、帯状ヘルペス感染、脊髄筋萎縮症および腫瘍随伴脳症を含む異なる神経学上の疾病を持った218人の患者が、この検討で調べられた。さらに、確認されているどのような神経学上または神経精神病学的な疾病のない正常な対照についても検討した。
臨床診断は、公表されている基準:アルツハイマー疾病および混合タイプの痴呆(l)、血管性痴呆(l6)、多発性硬化症(l7)、多系統萎縮症(l8)、パーキンソン病(l9)、びまん性レヴィー小体痴呆(20)、または、一般的な神経学上の慣習、例えば、てんかん、筋萎縮性側索硬化症あるいは多発性神経障害に従ってなされた。
痴呆は、標準の臨床手続きおよび簡易心理機能検査(MMSE)(21)の点数で定まる程度によって診断された。30から27点の点数は非痴呆に分類され、26から20は軽度の痴呆と分類され、19から10は中程度の痴呆と分類され、また、9から0点は深刻な痴呆と分類した。
正常な対照は腰椎せん刺を受け、診断のための脳脊髄液(CSF)を収集した。その目的は、例えば、くも膜下出血を除外するためであり、また、中枢神経系または末梢神経系の疾病のどのような兆候もないことを明らかにするためである。また、正常な対照は、タンパク質レベル、アルブミン指数、細胞数、オリゴクローナルバンド、免疫グロブリン、グルコース、乳酸塩、リゾチーム、神経特異エノラーゼおよび銅に関して目立ったところはなかった。
CSFを、L4とL5の間の腰椎せん刺によって集めた。患者は、せん刺の前2時間は仰臥位にあった。CSFは、ポリプロピレン・チューブに1mlのごく少量取得され、直ちに冷凍され生化学的診断が行なわれるまで−80℃で格納された。腰椎せん刺の前には、ヘルシンキ宣言に従いインフォームド・コンセントを得た。また、この検討はハンブルク市の倫理委員会によって承認されたものである。
実施例2−L1およびNCAMレベルの測定
本出願人が開発し最適化した、敏感なキャプチャーELISAは以下のとおりである。:L1、NCAMまたはPSAに対する、浄化された単クローンの「キャプチャー」抗体(10pg/ml)ニューロ4.1.1.3.3、14.2あるいは735は、それぞれピペットで96−ウエルマイクロプレート(NUNC・Immuno・Maxisorp・FB、ロスキレ、デンマーク)の各々の容器に移され、また、4℃で夜通し培養した。プレートは、その後、pH7.4で、0.05%のTween20を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で5回洗われ、また、pH7.4のPBSにおける5%の脂肪を含まない粉ミルク(Fluka、Deisenhofen、ドイツ)の溶液で、37℃、1.5時間、遮蔽が行われた。タンパク質基準は、人のLl−Fc(2から64ng/ml)、人のNCAM−Fc(9から300ng/ml)およびマウスのPSA−NCAM(1から50ng/ml)であり、一連の2倍稀釈液中の売れ残り溶液から各テストのために新たに準備した。各々の容器には、その後、標準のまたはCSFの(L1、NCAMあるいはPSAそれぞれについて、希釈していない、1:8に希釈された、または1:15に希釈された)試験サンプルを入れ、室温で1.5時間培養した。「検出用」抗体(1.5μg/ml)(NCAMおよびPSA−NCAMの両方を検出するための、L1の場合の多クーロン性の反ヒトL1または多クーロン性の反ヒトNCAM3731)を、各々の容器に入れ、室温で20時間培養した。洗浄の後、ペルオキシダーゼ標識が付されたヤギの反ウサギIgG抗体(0.16μg/ml)を、各々の容器に加え、室温で1.5時間培養した。ABTS(ロッシュ診断法、マンハイム、ドイツ)は比色定量検知のために加えた。酵素の反応は1.25%のフッ化ナトリウムで停止され、また、吸光度は405nmに測定された。それぞれのCSFサンプルを、光を遮る方法で三重に実施した。標準タンパク質(Ll−Fc、NCAM−FcおよびPSA−NCAM)の対照の組は、総てのマクロタイタープレートに含ませた。CSFサンプルを総てそれぞれの抗原に対してテストした。
本出願人が開発し最適化した、敏感なキャプチャーELISAは以下のとおりである。:L1、NCAMまたはPSAに対する、浄化された単クローンの「キャプチャー」抗体(10pg/ml)ニューロ4.1.1.3.3、14.2あるいは735は、それぞれピペットで96−ウエルマイクロプレート(NUNC・Immuno・Maxisorp・FB、ロスキレ、デンマーク)の各々の容器に移され、また、4℃で夜通し培養した。プレートは、その後、pH7.4で、0.05%のTween20を含むリン酸緩衝生理食塩水(PBS)で5回洗われ、また、pH7.4のPBSにおける5%の脂肪を含まない粉ミルク(Fluka、Deisenhofen、ドイツ)の溶液で、37℃、1.5時間、遮蔽が行われた。タンパク質基準は、人のLl−Fc(2から64ng/ml)、人のNCAM−Fc(9から300ng/ml)およびマウスのPSA−NCAM(1から50ng/ml)であり、一連の2倍稀釈液中の売れ残り溶液から各テストのために新たに準備した。各々の容器には、その後、標準のまたはCSFの(L1、NCAMあるいはPSAそれぞれについて、希釈していない、1:8に希釈された、または1:15に希釈された)試験サンプルを入れ、室温で1.5時間培養した。「検出用」抗体(1.5μg/ml)(NCAMおよびPSA−NCAMの両方を検出するための、L1の場合の多クーロン性の反ヒトL1または多クーロン性の反ヒトNCAM3731)を、各々の容器に入れ、室温で20時間培養した。洗浄の後、ペルオキシダーゼ標識が付されたヤギの反ウサギIgG抗体(0.16μg/ml)を、各々の容器に加え、室温で1.5時間培養した。ABTS(ロッシュ診断法、マンハイム、ドイツ)は比色定量検知のために加えた。酵素の反応は1.25%のフッ化ナトリウムで停止され、また、吸光度は405nmに測定された。それぞれのCSFサンプルを、光を遮る方法で三重に実施した。標準タンパク質(Ll−Fc、NCAM−FcおよびPSA−NCAM)の対照の組は、総てのマクロタイタープレートに含ませた。CSFサンプルを総てそれぞれの抗原に対してテストした。
ELISAで使用されたキャプチャー抗体は、多クローン性の反ヒトNCAM抗体3731と同様に、単クローンの反ヒトL1抗体であるニューロ4.1.1.3、単クローンの反ヒトNCAM抗体であるNCAM14.2であり、これらは、BDテクノロジーズ(リサーチ・トライアングルパーク、ノースカロライナ、アメリカ)によって提供されるものである。多クーロン性の反ヒトLl抗体は、ウサギの反ヒトLl−Fc(As研究所株式会社、タルトゥ、エストニア)内に準備した。反−Fc抗体は、人のIgGセファロースカラム(22)上の吸収によってウサギの血清から分離した。人のLl−Fcタンパク質および人のNCAM−Fcタンパク質を、上述したように生成した(23、24)。α2、8−ポリシアル酸(PSA)(25)に対するマウスの単クローン抗体735は、リタ・ジェラルディ−シャーン博士(Medizinische・Hochschule、ハノーバー、ドイツ)から贈られたものである。マウスのPSA−NCAM−Fc(26)は、G.Rougon博士(Laboratoire・de・Genetique・et・Physiologie・du・Development、CNRS、マルセイユ,フランス)によって提供される、安定して核酸が取り込まれたTE671細胞系を用いて生成した。ペルオキシダーゼ標識が付されたヤギの反ウサギIgG抗体は、Dianova(ハンブルク、ドイツ)から得たものである。
実施例3−統計的分析
異なるグループ間の比較は、ノンパラメトリック検定であるクラスカル−ヴァリス・テストを用いて行なった。統計的有意水準はp<0.05に設定した。痴呆/非痴呆グループおよび神経変性/非神経変性グループ用のCSFパラメータの正規分布は、コルモゴロフ・スミルノフ検定を用いて確認した。不連続な変数におけるグループ間の差は、独立したグループ用スチューデントt検定によって診断した。相関性はピアソン積率相関によって分析した。共同変量としての年齢に伴うANOVAは、値が特に年齢によって影響を受けた範囲まで調査するのに用いた。ポスト−ホック分析は、シェフェの方法とともに行った。さらに、本出願人は、独立変数の偏相関の測定を含む多重回帰分析による、L1、NCAMおよびポリシアル酸に対する痴呆、神経変性、性別および年齢の存在の影響を評価した。結果は中間値±標準誤差として表した。
異なるグループ間の比較は、ノンパラメトリック検定であるクラスカル−ヴァリス・テストを用いて行なった。統計的有意水準はp<0.05に設定した。痴呆/非痴呆グループおよび神経変性/非神経変性グループ用のCSFパラメータの正規分布は、コルモゴロフ・スミルノフ検定を用いて確認した。不連続な変数におけるグループ間の差は、独立したグループ用スチューデントt検定によって診断した。相関性はピアソン積率相関によって分析した。共同変量としての年齢に伴うANOVAは、値が特に年齢によって影響を受けた範囲まで調査するのに用いた。ポスト−ホック分析は、シェフェの方法とともに行った。さらに、本出願人は、独立変数の偏相関の測定を含む多重回帰分析による、L1、NCAMおよびポリシアル酸に対する痴呆、神経変性、性別および年齢の存在の影響を評価した。結果は中間値±標準誤差として表した。
結果
正常な対照(12.2±0.6ng/ml、n=46)(図1)と比較した場合、統計分析は、アルツハイマー病(AD)の患者(18.2±0.7ng/ml、n=76)の脳脊髄液(CSF)中のL1の中間値の増加(p<0.0001)を示す。図1Aでは、水平線はそれぞれ、L1濃度の中間値を表わしている。図1Bは、L1濃度±標準誤差の中間値を示している。(年齢の相関性を伴った)統計分析は、正常な対照で見出されるレベルと比較して、AD患者のCSF中でより高いレベルのL1(***p<0.0001)を示す。同様に、正常な対照と比較された、血管性痴呆(VD)(19.6±2.7ng/ml、n=9)および混合タイプの痴呆(MT)(17.8±1.8ng/ml、n=8)の患者におけるL1レベルが増加(p<0.01およびp<0.05、それぞれ)がある。これらのグループのCSF中の高いL1レベルは、年齢と性別に関係なく観察された。他のグループ:多系統萎縮症(n=4)、パーキンソン病(n=6)、びまん性レヴィー小体痴呆(n=4)、てんかん(n=15)、筋萎縮症側索硬化(n=7)、多発性神経障害(n=10)、多発性硬化症(n=9)は、正常な対照グループと比較して少しの違いも示さなかった。
正常な対照(12.2±0.6ng/ml、n=46)(図1)と比較した場合、統計分析は、アルツハイマー病(AD)の患者(18.2±0.7ng/ml、n=76)の脳脊髄液(CSF)中のL1の中間値の増加(p<0.0001)を示す。図1Aでは、水平線はそれぞれ、L1濃度の中間値を表わしている。図1Bは、L1濃度±標準誤差の中間値を示している。(年齢の相関性を伴った)統計分析は、正常な対照で見出されるレベルと比較して、AD患者のCSF中でより高いレベルのL1(***p<0.0001)を示す。同様に、正常な対照と比較された、血管性痴呆(VD)(19.6±2.7ng/ml、n=9)および混合タイプの痴呆(MT)(17.8±1.8ng/ml、n=8)の患者におけるL1レベルが増加(p<0.01およびp<0.05、それぞれ)がある。これらのグループのCSF中の高いL1レベルは、年齢と性別に関係なく観察された。他のグループ:多系統萎縮症(n=4)、パーキンソン病(n=6)、びまん性レヴィー小体痴呆(n=4)、てんかん(n=15)、筋萎縮症側索硬化(n=7)、多発性神経障害(n=10)、多発性硬化症(n=9)は、正常な対照グループと比較して少しの違いも示さなかった。
統計分析は、正常な対照(551.3±33.3ng/ml、n=46)と比較したとき、AD患者(845.4±39.7ng/ml、n=76)のCSF中におけるNCAMの中間値(p<0.0001)の増加を示す。さらに、NCAMのレベルは、正常な対照(図2)と比較して、血管性痴呆(852.1±146.2、n=9)および混合タイプの痴呆(937.5±177.4、n=8)の患者においてより高かった(p<0.05)。図2Aで、水平線はそれぞれNCAM濃度の中間値を表わす。図2Bは、NCAM濃度±標準誤差の中間値を示している。NCAM濃度は性別に依存しないが、年齢に相関する。共変数としての年齢について修正されるとき、ADを持った患者のより高いNCAM濃度の相関は有意な(p<0.05)ままであった。しかしながら、血管性痴呆(VD)および混合タイプ(MT)の痴呆の患者を正常な対照と比較した場合、年齢の修正によって、違いはもはや有意なものとはならなかった。NCAMのレベルは、正常な対照と比較して、多発性硬化症(342.2±16.7ng/ml、n=9)の患者からのCSF中で減少した(p<0.05)。また、違いは年齢の修正の後でも有意なままであった。
CSF中のPSA−NCAMのレベルは、グループ間で異ならなかった(図3)。図3Aで、水平線はそれぞれ、PSA−NCAM濃度の中間値を表わす。図3Bは、PSA−NCAM濃度±標準誤差の中間値を示している。正常な対照グループ中のPSA−NCAMの濃度の平均は、56.9±2.8ng/ml(n=46)であった。
接着分子のレベルが痴呆の総ての形態に関係しているかどうか調査するため、本出願人は、患者が痴呆または非痴呆のグループのどちらかに割り当てられた後に、患者の中のL1、NCAMおよびPSA−NCAMの濃度をさらに分析した。統計分析で明らかにされたことは、非痴呆グループ(13.2±0.5ng/ml、n=101)と比較したとき、痴呆(17.2±0.5ng/ml、n=117)を持った患者のCSFにおけるL1の中間値の増加(p<0.000001)があった(図4A)。これらのグループ中のL1濃度は、性別に依存しないが、年齢(r=0.28;p<0.05)に相関した。しかしながら、共変数(p<0.00001)としての年齢について修正した場合、総ての形態の痴呆を持った患者におけるより高いL1濃度の相関はそのままであった。
痴呆患者のグループ内で年齢について修正された場合、不連続の変数(段階的回帰)として簡易心理機能検査(MMSE)によって定まるような痴呆の重症度、あるいは患者を、軽度(n=68)、中程度(n=42)、および重症(n=7)の痴呆患者のグループに割り当てることと、L1濃度との相関はなかった(データは不図示)。
しかしながら、非痴呆グループ(603.5±26.0ng/ml、n=101)(図4B)と比較して、痴呆(830.3±33.3ng/ml、n=117)を持った患者のCSFにおけるNCAM濃度はより高かった(p<0.00001)。NCAM濃度は性別に依存しないが、年齢(r=0.37;p<0.05)に相関した。共変数(p<0.05)としての年齢について修正された場合でも、痴呆のより高いNCAM濃度の相関がまだ存在した。
痴呆患者のグループ内で年齢について修正が行われた場合、不連続の変数(段階的回帰)としてMMSEによって定められるような痴呆の程度、また、患者を、軽度(n=71)、中程度(n=42)、および重症(n=7)の痴呆患者のグループに割り当てることと、NCAM濃度との相関はなかった。
統計分析によって、痴呆および非痴呆の患者のCSF中のPSA−NCAM濃度の違いは明らかにならなかった(図4C)。痴呆のない患者のPSA−NCAMの平均濃度は、57.3±1.9ng/ml(n=102)であった。一方、痴呆を持った患者の中のPSA−NCAMの平均濃度は、55.7±1.3ng/ml(n=116)であった。PSA−NCAMの濃度は、性別に依存せず、年齢と関連しなかった。
大多数の患者において、痴呆は神経変性に関係している。従って、本出願人は、中枢神経系中の神経組織変成のプロセスが、高いLlおよびNCAM濃度と相関するかどうについて調べた。この検討において神経組織変成のものとして分類された条件のグループには、AD(n=76)、混合タイプの痴呆(n=8)、パーキンソン病(n=6)、びまん性レヴィー小体痴呆(n=4)、多系統萎縮症(n=4)、筋萎縮性側索硬化症(n=7)、進行性核上麻痺(n=l)、ピック病(n=2)が含まれた。また、この検討において非変性的なものとして分類された条件のグループには、血管性痴呆(n=9)、多発性硬化症(n=9)、てんかん(n=15)、多発性神経障害(n=10)、正常圧水頭症(n=2)、精神病(n=3)、アルコール中毒(n=3)、大うつ病(n=6)、腫瘍随伴脳症(n=l)、リウマチ関節(n=l)、硬膜外血腫(n=2)、水痘ゾスター神経炎(n=2)、脊柱の筋萎縮(n=l)および正常な対照(n=46)が含まれた。神経組織変成の疾病を持った患者は、非神経組織変成病の患者(13.5±0.5ng/ml、n=110)(図5A)のグループと比較して、CSF(17.3±0.5ng/ml、n=108)中の有意なより高いL1濃度(p<0.000001)を有していた。この違いは、年齢(p<0.001)について修正された場合も有意なままであった。しかしながら、神経組織変成の疾病を持った患者だけを、痴呆のない非神経組織変成病の患者のグループと比較した場合は、違いはもはや有意なものではなかった(データは不図示)。
NCAMのレベルは、正常な対照(606.9±26.3ンg/ml、n=110)を含む非神経組織変成病の患者と比較して、神経組織変成の障害(837.8±33.1ng/ml、n=108)を持った患者のCSF中でより高かった(p<0.000001)(図5B)。この違いは、年齢について修正された場合も、有意な(p<0.05)ままであった。示したように、L1、NCAMの値は、神経組織変成の疾病を持った非痴呆の患者と非神経組織変成病の非痴呆患者との間で異なることはなかった。(データは不図示)。
神経組織変成の疾病(57.3±1.4ng/ml)を持った患者のPSA−NCAMの平均濃度は、対照(55.8±1.9ng/ml)を含む非神経組織変成の患者とは統計的に異なっていなかった(図5C)。
さらに、本出願人は、従属変数としてのL1および独立変数としての、年齢、性別、痴呆および神経組織変成の病因に関して逐次重回帰分析を行なった。この逐次分析によって、Llのレベルに対する、痴呆(ベータ値0.175、相関性0.30)および神経変性(ベータ値0.165、相関性0.29)の有意な影響が確認された(データ不図示)。しかしながら、この分析によって、年齢(ベータ値0.085、相関性0.26)および性別(ベータ値−0.01、相関性0.05)がL1のレベルに対して有意な影響がないことも示された(データ不図示)。偏相関は、L1が痴呆(ベータ値0.14、p=0.049)および神経変性(ベータ値0.14、p=0.047)によって、ほとんど等しく影響を受ける一方、年齢(ベータ値0.07、p=0.34)および性別(ベータ値−0.01、相関性0.05、p=0.9)の影響を受けないことを示している(データ不図示)。
NCAMに関する逐次重回帰分析によって、年齢(ベータ値0.23、相関性0.35)および神経変性(ベータ値0.18、相関性0.33)の有意な影響が確認された(データ不図示)。しかし、この逐次分析によって、痴呆(ベータ値0.112、相関性0.30)および性別(ベータ値−0.07、相関性0.01)がNCAMのレベルに影響しないことも明らかになった(データ不図示)。この偏相関は、年齢(ベータ値0.21、p=0.004)と神経変性(ベータ値0.17、p=0.02)の方が、痴呆(ベータ値0.10、p=0.18)と性別(ベータ値−0.07、p=0.32)よりもNCAMに影響を及ぼすことを示している(データ不図示)。
逐次重回帰分析によって、PSA−NCAMのレベルに対する、年齢、性別、痴呆または神経変性の影響は明らかにならなかった(データ不図示)。
実施例4 NCAM14.2抗体の生成
坑NCAM単クローン抗体であるLeul9(ベクトン・ディキンソン・アドバンスド・セルラー・バイオロジー、サンホセ、カリフォルニア)を、免疫親和性カラムを用意するのに用いた。人の成人の脳から得たNCAMを、Leul9の親和性カラムを用いた標準的な技術によって浄化した。単クローン抗体を用意するための従来の技術を用いて、ハツカネズミは免疫親和性の浄化されたNCAMで免疫が与えられ、また、続いてそれらの脾臓細胞はマウス髄腫細胞で浄化され融合された。これによって生じるハイブリドーマは、ELISA分析における反応性のためにNCAMで覆われ、また、NCAMの様々な免疫グロブリンドメインを表わす合成ペプチドで再び覆われた。NCAM14.2を生成するハイブリドーマを、その強い反応性に基づき免疫原でさらに特徴付けるために選択された。NCAM14.2抗体は、ラニアー、L.L等、J.Immunology、146:4421−4426(1991)に記戴されており、それは参照によって本明細書に組込まれる。
坑NCAM単クローン抗体であるLeul9(ベクトン・ディキンソン・アドバンスド・セルラー・バイオロジー、サンホセ、カリフォルニア)を、免疫親和性カラムを用意するのに用いた。人の成人の脳から得たNCAMを、Leul9の親和性カラムを用いた標準的な技術によって浄化した。単クローン抗体を用意するための従来の技術を用いて、ハツカネズミは免疫親和性の浄化されたNCAMで免疫が与えられ、また、続いてそれらの脾臓細胞はマウス髄腫細胞で浄化され融合された。これによって生じるハイブリドーマは、ELISA分析における反応性のためにNCAMで覆われ、また、NCAMの様々な免疫グロブリンドメインを表わす合成ペプチドで再び覆われた。NCAM14.2を生成するハイブリドーマを、その強い反応性に基づき免疫原でさらに特徴付けるために選択された。NCAM14.2抗体は、ラニアー、L.L等、J.Immunology、146:4421−4426(1991)に記戴されており、それは参照によって本明細書に組込まれる。
実施例5 ニューロ41抗体の生成
単クローン抗体の準備に使用する従来の技術を用いて、ハツカネズミは天然のままの人の脳抽出物によって免疫が与えられ、また、続いて、それらの脾臓細胞はマウス髄腫細胞で浄化され、融合された。これによって生じるハイブリドーマは、ELISA分析における反応性ためにLlで覆われ、また、L1の様々な免疫グロブリンドメインを表わす合成ペプチドで再び覆われた。ニューロ4.1を生成するハイブリドーマは、その強い反応性に基づき免疫原でさらに特徴付けるために選択された。ニューロ4.1抗体は、ポルトラック、M等、実験の神経病学、131:266−272(1995)に記戴されており、それは参照によって本明細書にて組込まれる。
単クローン抗体の準備に使用する従来の技術を用いて、ハツカネズミは天然のままの人の脳抽出物によって免疫が与えられ、また、続いて、それらの脾臓細胞はマウス髄腫細胞で浄化され、融合された。これによって生じるハイブリドーマは、ELISA分析における反応性ためにLlで覆われ、また、L1の様々な免疫グロブリンドメインを表わす合成ペプチドで再び覆われた。ニューロ4.1を生成するハイブリドーマは、その強い反応性に基づき免疫原でさらに特徴付けるために選択された。ニューロ4.1抗体は、ポルトラック、M等、実験の神経病学、131:266−272(1995)に記戴されており、それは参照によって本明細書にて組込まれる。
Claims (18)
- 痴呆に関連する神経学上の障害の症状を示す患者、および痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いをかけられた患者における前記痴呆に関連した神経学上の障害を診断する方法において、
a)前記患者からサンプルを得、
b)L1および神経の細胞接着分子(NCAM)から成るグループから選択された少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断し、
c)前記症状を示す患者における前記痴呆に関連した神経学上の障害を診断する、
工程を有し、前記診断の基礎は、前記判断する工程における前記少なくとも1つの細胞接着分子の判断されたレベルが、前記痴呆に関連する前述の神経学上の障害の症状を示さず、また、前記痴呆に関連する神経学上の傷害を持つ疑いをかけられない患者における前記少なくとも1つの細胞接着分子のレベルより大きいことであることを特徴とする診断方法。 - L1のレベルが判断されることを特徴とする請求項1に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、血管性痴呆および混合タイプの痴呆から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項2に記載の診断方法。
- NCAMのレベルが判断されることを特徴とする請求項1に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、アルツハイマー病(AD)および多発性硬化症(MS)から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項4に記載の診断方法。
- LlとNCAMの両方のレベルが判断されることを特徴とする請求項1に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、アルツハイマー病(AD)および多発性硬化症(MS)から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項6に記載の診断方法。
- 前記NCAMのレベルを判断する工程は、NCAM14.2抗体を含むことを特徴とする請求項1、4または6に記載の診断方法。
- 前記L1のレベルを判断する工程は、ニューロ4.1抗体を含むことを特徴とする請求項1、2または6に記載の診断方法。
- 痴呆に関連する神経学上の障害の症状を示す患者、および痴呆に関連する神経学上の障害を持つ疑いをかけられた患者における前記痴呆に関連した神経学上の障害の進行を診断する方法において、
a)前記患者から第1のサンプルを得、
b)前記第1のサンプルにおいてL1および神経の細胞接着分子(NCAM)から成るグループから選択された少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断し、
c)前記患者から第2のサンプルを得、
d)前記第2のサンプルにおいてL1および神経の細胞接着分子(NCAM)から成るグループから選択された少なくとも1つの細胞接着分子のレベルを判断し、
e)前記第1のサンプルにおいてレベルを判断する工程で判断されたレベルを前記第2のサンプルにおいてレベルを判断する工程で判断されたレベルと比較して、前記判断されたレベルの違いを明らかにする、
工程を有し、前記違いが前記患者における前記痴呆に関連した神経学上の障害の進行を示すことを特徴とする診断方法。 - L1のレベルが判断されることを特徴とする請求項10に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、血管性痴呆および混合タイプの痴呆から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項11に記載の診断方法。
- NCAMのレベルが判断されることを特徴とする請求項10に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、アルツハイマー病(AD)および多発性硬化症(MS)から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項13に記載の診断方法。
- LlとNCAMの両方のレベルが判断されることを特徴とする請求項10に記載の診断方法。
- 前記痴呆に関連する神経学上の障害は、アルツハイマー病(AD)および多発性硬化症(MS)から成るグループから選ばれることを特徴とする請求項15に記載の診断方法。
- 前記NCAMのレベルを判断する工程は、NCAM14.2抗体を含むことを特徴とする請求項10、13または15に記載の診断方法。
- 前記L1のレベルを判断する工程は、ニューロ4.1抗体を含むことを特徴とする請求項10、11または15に記載の診断方法。
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