JP7241966B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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Description

本開示は、電力変換装置に関する。
電気鉄道車両には、架線を介して変電所から供給された電力を所望の直流電力または交流電力に変換し、変換した直流電力または交流電力を負荷に供給する電力変換装置が搭載されるものがある。この種の電力変換装置の一例が特許文献1に開示されている。この電力変換装置は、それぞれが電源から一次端子を介して供給された直流電力を交流電力に変換して二次端子に接続された負荷に供給する2つの電力変換部と、それぞれが対応する電力変換部の一次端子に接続され、電源から供給される電力で充電される2つのフィルタコンデンサと、を備える。この電力変換装置はさらに、2つの電力変換部を、電源に電気的に接続し、または電源から電気的に切り離す接触器と、を備える。
特開2017-221058号公報
特許文献1に開示される電力変換装置の電力変換部は二重化されている。詳細には、一方の電力変換部は稼動系に設定され、他方の電力変換部は待機系に設定されている。具体的には、この電力変換装置は、稼動系に設定された電力変換部のスイッチング素子を制御して、稼動系に設定された電力変換部を動作させて、直流電力から交流電力への電力変換を行う。稼動系に設定された電力変換部の故障が生じた場合は、待機系に設定されていた電力変換部を動作させることで、電力変換装置は電力変換の処理を継続することが可能となる。
しかしながら、この電力変換装置において、電力変換部は二重化されているのに対し、接触器は1つしか設けられていない。このため、接触器が故障してしまうと、電力変換装置は電力変換の処理を継続することができない。換言すれば、この電力変換装置の冗長性は十分ではない。
本開示は上述の事情に鑑みてなされたものであり、冗長性の高い電力変換装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本開示の電力変換装置は、複数の電力変換ユニットと、接触器制御部と、センサ部と、を備える。複数の電力変換ユニットはそれぞれ、電力変換部と、接触器と、ユニット制御部と、を有する。電力変換部は、電源から供給される電力を負荷に供給するための電力に変換し、変換した電力を負荷に供給する。接触器は、電力変換部を、電源に電気的に接続し、または電源から電気的に切り離す。ユニット制御部は、電力変換部が有するスイッチング素子を制御する。また複数の電力変換ユニットは、電源に共通に接続される。接触器制御部は、複数の電力変換ユニットのそれぞれが有する接触器を投入または開放する。センサ部は、複数の電力変換ユニットのそれぞれが有する電力変換部の入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれかを測定し、電力変換部の入力電流および出力電流の少なくともいずれかの測定値を出力する。ユニット制御部は互いに伝送線で接続される。ユニット制御部は、制御対象である電力変換部の入力電流および出力電流の少なくともいずれかの測定値、ならびに、制御対象である電力変換部に対応する接触器が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニットの故障の有無を判別し、判別結果を他のユニット制御部に送る。
本開示に係る電力変換装置は、それぞれが電力変換部と接触器とを有し、電源に共通に接続される複数の電力変換ユニットを備えるため、冗長性の高い電力変換装置を提供することが可能となる。
実施の形態1に係る電力変換装置のブロック図 実施の形態1に係る入力電流センサの斜視図 実施の形態1に係る入力電流センサの断面図 実施の形態1に係るユニット制御部間の通信を示すシーケンス図 実施の形態2に係る電力変換装置のブロック図 実施の形態2に係るユニット制御部間の通信を示すシーケンス図 実施の形態3に係る電力変換装置のブロック図 実施の形態3に係る入力電流センサの斜視図 実施の形態4に係る電力変換装置のブロック図 実施の形態4に係る出力電流センサの斜視図 実施の形態4に係る出力電流センサの断面図 実施の形態5に係る電力変換装置のブロック図 実施の形態5に係る出力電流センサの斜視図
以下、本開示の実施の形態に係る電力変換装置について図面を参照して詳細に説明する。なお図中、同一または同等の部分には同一の符号を付す。
(実施の形態1)
車両に搭載される電力変換装置、詳細には、直流き電方式の電気鉄道車両に搭載された電力変換装置を例にして、実施の形態1に係る電力変換装置1について説明する。図1に示す電力変換装置1は、電源から供給された直流電力を、負荷に供給するための電力に変換し、負荷に供給する。なお実施の形態1では、架線51を介して変電所から電力を取得する集電装置52が電源に相当する。集電装置52は、例えば、パンタグラフである。また電力変換装置1から電力の供給を受けて駆動し、電気鉄道車両の推進力を生じさせる電動機53が負荷に相当する。なお電動機53は、例えば、三相誘導電動機である。詳細には、電力変換装置1は、集電装置52から供給された直流電力を、電動機53に供給するための電力、例えば三相交流電力に変換して、三相交流電力を電動機53に供給する。
電力変換装置1は、冗長性を高めるために、複数の電力変換ユニット10,20を備える。電力変換ユニット10,20の一方は稼動系に設定され、電力変換ユニット10,20の他方は待機系に設定される。なお電力変換ユニット10,20は、集電装置52に共通に接続される。また電力変換ユニット10,20は、後述する切替器31を介して、電動機53に共通に接続される。
例えば、電力変換ユニット10が稼動系に設定され、電力変換ユニット20が待機系に設定される。この場合、電力変換ユニット10は、集電装置52から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、電動機53に供給する。なお電力変換ユニット10が電力変換の処理を行っている間、電力変換ユニット20は電力変換の処理を行わない。また電力変換ユニット10の故障が生じると、電力変換ユニット20が稼動系に設定されて、電力変換ユニット20が電力変換の処理を開始する。詳細には、電力変換ユニット20は、集電装置52から供給される直流電力を三相交流電力に変換し、三相交流電力を電動機53に供給する。
電力変換装置1の構成について以下に説明する。電力変換装置1は、集電装置52に接続される正極入力端子1aと、接地される負極入力端子1bと、を備える。なお電力変換ユニット10,20は、正極入力端子1aを介して集電装置52から直流電力の供給を受け、直流電力を三相交流電力に変換し、三相交流電力を電動機53に供給する。
電力変換ユニット10は、集電装置52から一次端子を介して供給される直流電力を電動機53に供給するための三相交流電力に変換し、三相交流電力を二次端子から電動機53に供給する電力変換部11と、電力変換部11を集電装置52に電気的に接続し、または集電装置52から電気的に切り離す接触器MC1と、電力変換部11が有するスイッチング素子を制御するユニット制御部12と、を備える。
さらに電力変換ユニット10は、電力変換部11の一次端子間に接続されるフィルタコンデンサFC1と、フィルタコンデンサFC1と共に高調波を低減するフィルタを形成するフィルタリアクトルFL1と、を備えることが好ましい。
電力変換ユニット20は、集電装置52から一次端子を介して供給される直流電力を電動機53に供給するための三相交流電力に変換し、三相交流電力を二次端子から電動機53に供給する電力変換部21と、電力変換部21を集電装置52に電気的に接続し、または集電装置52から電気的に切り離す接触器MC2と、電力変換部21が有するスイッチング素子を制御するユニット制御部22と、を備える。
さらに電力変換ユニット20は、電力変換部21の一次端子間に接続されるフィルタコンデンサFC2と、フィルタコンデンサFC2と共に高調波を低減するフィルタを形成するフィルタリアクトルFL2と、を備えることが好ましい。
また電力変換装置1は、電力変換ユニット10,20のいずれかを電動機53に電気的に接続する切替器31と、切替器31を制御し、電力変換ユニット10,20のそれぞれが有する接触器MC1,MC2を投入または開放する接触器制御部32と、電力変換部11,21のそれぞれの入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれかを測定し、測定値を出力するセンサ部33と、を備える。なお電力変換部11の入力電流は、電力変換部11の一次端子を介して電力変換部11に流入する電流または電力変換部11の一次端子を介して電力変換部11から流出する電流を示すものとする。同様に、電力変換部21の入力電流は、電力変換部21の一次端子を介して電力変換部21に流入する電流または電力変換部21の一次端子を介して電力変換部21から流出する電流を示すものとする。また電力変換部11の出力電流は、電力変換部11の二次端子を介して電力変換部11から流出する電流または電力変換部11の二次端子を介して電力変換部11に流入する電流を示すものとする。同様に、電力変換部21の出力電流は、電力変換部21の二次端子を介して電力変換部21から流出する電流または電力変換部21の二次端子を介して電力変換部21に流入する電流を示すものとする。
実施の形態1では、センサ部33は、電力変換部11,21のそれぞれの入力電流の値を測定する。詳細には、センサ部33は、電力変換部11の入力電流の値、詳細には、フィルタリアクトルFL1と電力変換部11とを接続する入力ブスバーB1に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する入力電流センサCT1を有する。またセンサ部33は、電力変換部21の入力電流の値、詳細には、フィルタリアクトルFL2と電力変換部21とを接続する入力ブスバーB2に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する入力電流センサCT2を有する。
電力変換装置1の各構成要素の詳細について説明する。
正極入力端子1aは、電源である集電装置52に接続される。負極入力端子1bは、例えば、接地ブラシ、車輪、およびレールを介して接地される。
電力変換ユニット10の各構成要素について説明する。
接触器MC1の一端は、正極入力端子1aに接続され、他端はフィルタリアクトルFL1の一端に接続される。接触器MC1は、直流電磁接触器であり、接触器制御部32によって制御される。詳細には、接触器制御部32が出力する接触器制御信号S1によって、接触器MC1は、投入され、または開放される。
接触器制御部32が接触器MC1を投入すると、接触器MC1の一端と他端は互いに接続される。この結果、電力変換部11およびフィルタコンデンサFC1は、フィルタリアクトルFL1を介して集電装置52に電気的に接続され、集電装置52から電力の供給を受ける。
また接触器制御部32が接触器MC1を開放すると、接触器MC1の一端と他端は絶縁される。この結果、電力変換部11およびフィルタコンデンサFC1は、集電装置52から電気的に切り離され、集電装置52から電力の供給を受けることができない。
フィルタリアクトルFL1の一端は、接触器MC1の他端に接続され、他端は電力変換部11の一次端子の一方およびフィルタコンデンサFC1の一端にそれぞれ接続される。
フィルタコンデンサFC1は、電力変換部11の一次端子間に接続され、集電装置52から供給される電力で充電される。詳細には、フィルタコンデンサFC1の一端は、フィルタリアクトルFL1の他端と電力変換部11の一次端子の一方との接続点に接続される。またフィルタコンデンサFC1の他端は、負極入力端子1bと電力変換部11の一次端子の他方との接続点に接続される。
フィルタリアクトルFL1とフィルタコンデンサFC1は、高調波を低減するフィルタを形成する。
電力変換部11は、一次端子を介して供給された直流電力を三相交流電力に変換し、三相交流電力を各二次端子から切替器31を介して電動機53に供給する。例えば、電力変換部11は、VVVF(Variable Voltage Variable Frequency)インバータである。詳細には、電力変換部11は、高速スイッチングが可能な複数のスイッチング素子、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を有する。後述するように複数のスイッチング素子がユニット制御部12によって制御され、オンオフを繰り返すことで、電力変換部11は、直流電力を三相交流電力に変換する。そして、電力変換部11は、三相交流電力を切替器31を介して電動機53に供給する。
ユニット制御部12は、図示しない運転台に設けられた主幹制御器から運転指令を取得する。運転指令は、電気鉄道車両の目標加速度を示す力行指令、電気鉄道車両の目標減速度を示すブレーキ指令等を含む。そして、ユニット制御部12は、運転指令に応じて、電力変換部11が有するスイッチング素子にスイッチング制御信号S21を送り、スイッチング素子を制御する。なおユニット制御部12は、図示しない制御電源から電力の供給を受けて、作動する。
またユニット制御部12は、制御対象である電力変換部11の入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれか、ならびに、電力変換部11に対応する接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。実施の形態1では、ユニット制御部12は、センサ部33から電力変換部11の入力電流の値を取得する。詳細には、ユニット制御部12は、入力電流センサCT1から測定値を取得する。またユニット制御部12は、接触器制御部32が出力する接触器制御信号S1を取得し、接触器制御信号S1に基づいて、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかを判別する。
そして、ユニット制御部12は、入力電流センサCT1の測定値、ならびに、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。
詳細には、ユニット制御部12は、接触器MC1が投入された状態であって、入力電流センサCT1の測定値の絶対値が第1電流範囲にない場合に、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。なお第1電流範囲は、架線51を流れる電流が取り得る値に応じて定められる。例えば、第1電流範囲の上限値は、架線51を流れる電流が取り得る値の最大値の1.5倍の値であり、第1電流範囲の下限値は、架線51を流れる電流が取り得る値の最小値の0.5倍の値である。またユニット制御部12は、接触器MC1が開放された状態であって、入力電流センサCT1の測定値の絶対値が第2電流範囲にない場合に、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。なお第2電流範囲は、下限値が0Aである十分に狭い範囲である。
上述したように電力変換ユニット10の故障の有無の判別を行うと、ユニット制御部12は、判別結果を他のユニット制御部、すなわち、ユニット制御部22に送る。さらにユニット制御部12は、判別結果を接触器制御部32に送る。
次に電力変換ユニット20の各構成要素について説明する。
接触器MC2の一端は、正極入力端子1aに接続され、他端はフィルタリアクトルFL2の一端に接続される。接触器MC2は、直流電磁接触器であり、接触器制御部32によって制御される。詳細には、接触器制御部32が出力する接触器制御信号S1によって、接触器MC2は、投入され、または開放される。
接触器制御部32が接触器MC2を投入すると、接触器MC2の一端と他端は互いに接続される。この結果、電力変換部21およびフィルタコンデンサFC2は、フィルタリアクトルFL2を介して集電装置52に電気的に接続され、集電装置52から電力の供給を受ける。
また接触器制御部32が接触器MC2を開放すると、接触器MC2の一端と他端は絶縁される。この結果、電力変換部21およびフィルタコンデンサFC2は、集電装置52から電気的に切り離され、集電装置52から電力の供給を受けることができない。
フィルタリアクトルFL2の一端は、接触器MC2の他端に接続され、他端は電力変換部21の一次端子の一方およびフィルタコンデンサFC2の一端にそれぞれ接続される。
フィルタコンデンサFC2は、電力変換部21の一次端子間に接続され、集電装置52から供給される電力で充電される。詳細には、フィルタコンデンサFC2の一端は、フィルタリアクトルFL2の他端と電力変換部21の一次端子の一方との接続点に接続される。またフィルタコンデンサFC2の他端は、負極入力端子1bと電力変換部21の一次端子の他方との接続点に接続される。
フィルタリアクトルFL2とフィルタコンデンサFC2は、高調波を低減するフィルタを形成する。
電力変換部21は、一次端子を介して供給された直流電力を三相交流電力に変換し、三相交流電力を各二次端子から切替器31を介して電動機53に供給する。例えば、電力変換部21は、VVVFインバータである。詳細には、電力変換部21は、高速スイッチングが可能な複数のスイッチング素子、例えば、IGBTを有する。後述するように複数のスイッチング素子がユニット制御部22によって制御され、オンオフを繰り返すことで、電力変換部21は、直流電力を三相交流電力に変換する。そして、電力変換部21は、三相交流電力を切替器31を介して電動機53に供給する。
ユニット制御部22は、図示しない運転台に設けられた主幹制御器から運転指令を取得する。そして、ユニット制御部22は、運転指令に応じて、電力変換部21が有するスイッチング素子にスイッチング制御信号S22を送り、スイッチング素子を制御する。なおユニット制御部22は、図示しない制御電源から電力の供給を受けて、作動する。
またユニット制御部22は、制御対象である電力変換部21の入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれか、ならびに、電力変換部21に対応する接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。実施の形態1では、ユニット制御部22は、センサ部33から電力変換部21の入力電流の値を取得する。詳細には、ユニット制御部22は、入力電流センサCT2から測定値を取得する。またユニット制御部22は、接触器制御部32が出力する接触器制御信号S1を取得し、接触器制御信号S1に基づいて、接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかを判別する。
そして、ユニット制御部22は、入力電流センサCT2の測定値、ならびに、接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。
詳細には、ユニット制御部22は、接触器MC2が投入された状態であって、入力電流センサCT2の測定値の絶対値が第1電流範囲にない場合に、電力変換ユニット20の故障が生じていると判別する。またユニット制御部22は、接触器MC2が開放された状態であって、入力電流センサCT2の測定値の絶対値が第2電流範囲にない場合に、電力変換ユニット20の故障が生じていると判別する。
上述したように電力変換ユニット20の故障の有無の判別を行うと、ユニット制御部22は、判別結果を他のユニット制御部、すなわち、ユニット制御部12に送る。さらにユニット制御部22は、判別結果を接触器制御部32に送る。
切替器31の各一次端子は、電力変換ユニット10,20のそれぞれの対応する出力端子、詳細には、電力変換部11,21の各二次端子に接続されている。また切替器31の各二次端子は、電動機53に接続されている。なお切替器31は、接触器制御部32によって制御され、電力変換部11に接続された各一次端子と、対応する各二次端子とを電気的に接続し、または、電力変換部21に接続された各一次端子と、対応する各二次端子とを電気的に接続する。
接触器制御部32は、接触器MC1,MC2を投入または開放する。また接触器制御部32は、切替器31を稼動系または待機系に切り替える。なお接触器制御部32に、図示しない運転台から、電力変換装置1の始動または停止を指示する動作指示信号が供給される。また接触器制御部32は、電力変換ユニット10,20のいずれを稼動系とするかについての情報を予め保持している。さらに接触器制御部32には、上述したように、ユニット制御部12,22から電力変換ユニット10,20の故障の有無を示す判別結果が送られる。
詳細には、接触器制御部32は、接触器MC1,MC2が共に開放された状態で、電力変換装置1の始動を指示する動作指示信号が供給されると、接触器MC1の投入を指示する接触器制御信号S1を出力して、接触器MC1を投入する。さらに接触器制御部32は、切替器31を稼動系に切り替える、すなわち、電力変換部11の二次端子と電動機53とを電気的に接続する。なお接触器制御部32は、接触器MC2の開放を指示する接触器制御信号S1を出力して、接触器MC2を開放したままにする。
その後、電力変換装置1の停止を指示する動作指示信号が供給されると、接触器制御部32は、投入されている接触器MC1を開放する。この結果、接触器MC1,MC2が共に開放された状態となる。
さらに接触器制御部32は、接触器MC1が投入され、切替器31が稼動系に切り替えられている状態で、ユニット制御部12から電力変換ユニット10の故障が生じていることを示す判別結果を取得した場合、接触器MC1を開放する。そして、接触器制御部32は、切替器31を待機系に切り替える、すなわち、電力変換部21の二次端子と電動機53とを電気的に接続する。その後、接触器制御部32は、接触器MC2の投入を指示する接触器制御信号S1を出力して、接触器MC2を投入する。
センサ部33は、上述したように、入力ブスバーB1に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する入力電流センサCT1と、入力ブスバーB2に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する入力電流センサCT2と、を備える。入力電流センサCT1は、ユニット制御部12から電力の供給を受けて作動し、測定値をユニット制御部12に送る。入力電流センサCT2は、ユニット制御部22から電力の供給を受けて作動し、測定値をユニット制御部22に送る。入力電流センサCT1,CT2の構造は同じであるため、入力電流センサCT1について説明する。
入力電流センサCT1は、CT(Current Transformer:変流器)方式の電流センサである。詳細には、図2および図3に示すように、入力電流センサCT1は、第1ケース41と、第1磁気コア42と、第1磁気コア42に生じる磁束の変化に基づいて電流を測定する第1測定回路43と、を備える。
第1ケース41は、中央に貫通孔41aを有する環状の形状を有する。なお環状とは円環状の形状だけでなく、中央に貫通孔が形成された多角形の形状を含むものとする。また第1ケース41は、絶縁体、例えば合成樹脂で形成される。
第1磁気コア42は、中央に貫通孔を有する環状の形状を有する。入力ブスバーB1に電流が流れると、第1磁気コア42の磁束が変化する。
第1測定回路43は、第1磁気コア42の磁束の変化から、入力ブスバーB1に流れる電流の値を測定する。そして、第1測定回路43は、測定値を示す信号を、図示しない出力端子からユニット制御部12に送る。
上記構造を有する入力電流センサCT1は、第1ケース41の中央の貫通孔41aに絶縁処理された入力ブスバーB1が挿通された状態で、入力ブスバーB1に取り付けられる。
同様に、入力電流センサCT2は、第1ケース41の中央の貫通孔41aに絶縁処理された入力ブスバーB2が挿通された状態で、入力ブスバーB2に取り付けられる。
次に、上記構成を有する電力変換装置1の動作について説明する。まず電力変換ユニット10,20の故障が生じていない場合を例にして説明する。
電気鉄道車両の始動時に、集電装置52を上昇させる上昇スイッチの操作が行われて、集電装置52が架線51に接触すると、集電装置52は、変電所から電力の供給を受ける。
また上昇スイッチの操作に連動して、始動を指示する動作指示信号が接触器制御部32に供給される。接触器制御部32は、始動を指示する開閉指示信号が供給されると、接触器MC2を開放した状態に維持し、接触器MC1を投入することを指示する接触器制御信号S1を出力する。この結果、接触器MC1が投入され、接触器MC2は開放された状態に維持される。そして、集電装置52が架線51を介して変電所から取得した電力が、接触器MC1およびフィルタリアクトルFL1を介して、フィルタコンデンサFC1に供給され、フィルタコンデンサFC1の充電が開始される。
電気鉄道車両の始動後、運転開始されると、ユニット制御部12,22に、運転台からの運転指令が入力される。
ユニット制御部12,22はそれぞれ、図示しない電圧測定部からフィルタコンデンサFC1,FC2の端子間電圧の値を取得する。接触器MC1が投入されていて、接触器MC2が開放されている場合、フィルタコンデンサFC1のみが充電されている。フィルタコンデンサFC1の端子間電圧の値が閾値電圧以上であって、運転指令が力行指令を含む場合、すなわち、フィルタコンデンサFC1が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、ユニット制御部12は、電力変換部11のスイッチング素子を制御して、電力変換部11に、直流電力を電動機53を駆動するための三相交流電力に変換させる。
詳細には、ユニット制御部12は、力行指令が示す目標加速度を得るための目標トルクを算出する。またユニット制御部12は、図示しない電動機電流測定部から電動機53に流れる電流の測定値を取得し、取得した測定値から電動機53の実トルクを算出する。具体的には、ユニット制御部12は、電動機53に流れるU相、V相、W相の電流の値を測定する電動機電流測定部から電動機53に流れる相電流の測定値を取得し、相電流の測定値から電動機53の実トルクを算出する。そして、ユニット制御部12は、電動機53の実トルクを目標トルクに近づけるために、電力変換部11のスイッチング素子にスイッチング制御信号S21を送ってスイッチング素子を制御する。
なおユニット制御部22は、接触器MC2が開放されていて、フィルタコンデンサFC2が充電されていないため、電力変換部21のスイッチング素子をオフの状態に維持する。
運転指令がブレーキ指令を含む場合、すなわち、電気鉄道車両のブレーキ時は、電動機53は発電機として動作し、三相交流電力を電力変換部11に供給する。
この場合、ユニット制御部12は、電力変換部11のスイッチング素子を制御して、電力変換部11に、三相交流電力を直流電力に変換させる。これにより、電力変換装置1は、架線51を介して、近隣に位置する他の電気鉄道車両に電力を供給することが可能となる。この結果、電気鉄道車両には回生ブレーキ力が生じ、電気鉄道車両が減速する。
次に、接触器MC1が投入されていて、ユニット制御部12が電力変換部11を制御している間に、電力変換ユニット10の故障が生じた場合を例にして、稼動系から待機系に切り替える電力変換装置1の動作について説明する。
例えば運転指令が力行指令を含む場合に、電力変換ユニット10において電力変換部11の入力電流が過大となる場合を例にして電力変換装置1の動作について説明する。ユニット制御部12は、入力電流センサCT1の測定値が過大となり、第1電流範囲にないため、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。そして、ユニット制御部12は、電力変換部11のスイッチング素子をオフにする。またユニット制御部12は、電力変換ユニット10の故障が生じていることを示す判別結果をユニット制御部22および接触器制御部32に送る。
接触器制御部32は、接触器MC1が投入されている場合に、ユニット制御部12から、電力変換ユニット10の故障が生じていることを示す判別結果を取得すると、接触器MC1を開放する。その後、接触器制御部32は、切替器31を制御して、電力変換部21の二次端子と電動機53とを電気的に接続する。換言すれば、切替器31は、待機系に切り替えられる。そして、接触器制御部32は、接触器MC2の投入を指示する接触器制御信号S1を出力し、接触器MC2を投入する。
接触器MC2が投入されると、集電装置52が架線51を介して変電所から取得した電力が、接触器MC2およびフィルタリアクトルFL2を介して、フィルタコンデンサFC2に供給され、フィルタコンデンサFC2の充電が開始される。
ユニット制御部12から、電力変換ユニット10の故障が生じていることを示す判別結果を取得すると、ユニット制御部22は、図示しない電圧測定部からフィルタコンデンサFC2の端子間電圧の値を取得する。フィルタコンデンサFC2の端子間電圧の値が閾値電圧以上であって、運転指令が力行指令を含む場合、すなわち、フィルタコンデンサFC2が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、ユニット制御部22は、電力変換部21のスイッチング素子を制御して、電力変換部21に、直流電力を電動機53を駆動するための三相交流電力に変換させる。
詳細には、ユニット制御部22は、力行指令が示す目標加速度を得るための目標トルクを算出する。またユニット制御部22は、図示しない電動機電流測定部から電動機53に流れる電流の測定値を取得し、取得した測定値から電動機53の実トルクを算出する。具体的には、ユニット制御部22は、電動機53に流れるU相、V相、W相の電流の値を測定する電動機電流測定部から電動機53に流れる相電流の測定値を取得し、相電流の測定値から電動機53の実トルクを算出する。そして、ユニット制御部22は、電動機53の実トルクを目標トルクに近づけるために、電力変換部21のスイッチング素子にスイッチング制御信号S22を送ってスイッチング素子を制御する。
なおユニット制御部12は、接触器MC1が開放されていて、フィルタコンデンサFC1が充電されていないため、電力変換部11のスイッチング素子をオフの状態に維持する。
また運転指令がブレーキ指令を含む場合、すなわち、電気鉄道車両のブレーキ時に、ユニット制御部12から、電力変換ユニット10の故障が生じていることを示す判別結果を取得すると、ユニット制御部22は、電力変換部21のスイッチング素子を制御して、電力変換部21に、三相交流電力を直流電力に変換させる。また接触器制御部32は、上述の例と同様に、切替器31を制御して、電力変換部21の二次端子と電動機53とを電気的に接続する。そして、電力変換装置1は、架線51を介して、近隣に位置する他の電気鉄道車両に電力を供給することが可能となる。
このように、電力変換ユニット10の故障が生じても、電力変換ユニット20を動作させることで、電動機53に電力を供給し続けて電気鉄道車両を駆動すること、および、電動機53で生じた電力を消費させて電気鉄道車両にブレーキ力を生じさせることが可能となる。
上述の電力変換装置1の動作中に、ユニット制御部12,22はそれぞれ、定められた間隔で、電力変換ユニット10,20の故障の有無を判別し、判別結果を送受信する。電力変換ユニット10,20が行う判別結果の送受信について、図4を用いて説明する。
上述したように、ユニット制御部12は、入力電流センサCT1の測定値、ならびに、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する(ステップSq1)。
同様に、ユニット制御部22は、入力電流センサCT2の測定値、ならびに、接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する(ステップSq2)。
その後、ユニット制御部12は、ステップSq1の判別結果を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送信する(ステップSq3)。例えば、ユニット制御部12は、伝送制御キャラクタを用い、ステップSq1の判別結果を含むテキストデータを1つのブロックとしてユニット制御部22に伝送する。
ユニット制御部12からテキストデータを受信したユニット制御部22は、ステップSq2の判別結果を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部12に送信する(ステップSq4)。ユニット制御部12,22は、上述の処理を定められた間隔、例えば、一定間隔で繰り返し行う。これにより、ユニット制御部12,22はそれぞれ、電力変換ユニット10および電力変換ユニット20の故障の有無についての情報を得ることができる。
以上説明したとおり、実施の形態1に係る電力変換装置1は、いずれか一方が稼動系に設定され、他方が待機系に設定された電力変換ユニット10,20を有する。詳細には、電力変換装置1は、電力変換ユニット10の接触器MC1、フィルタリアクトルFL1、フィルタコンデンサFC1、および電力変換部11と、電力変換ユニット20の接触器MC2、フィルタリアクトルFL2、フィルタコンデンサFC2、および電力変換部21と、を有するため、主回路が二重化されている。このため、電力変換装置1の冗長性は高い。
またユニット制御部12,22は伝送線TL1で接続されているため、ハードワイヤによってユニット制御部12,22を接続する場合と比べて、配線本数は少なくなり、配線の作業コストが低減可能となる。
(実施の形態2)
センサ部33の構成は、電力変換部11,21のそれぞれの入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれかを測定するものであれば、任意である。実施の形態1に係る電力変換装置1と異なる点を中心に、実施の形態2に係る電力変換装置2について以下に説明する。
図5に示す電力変換装置2が備えるセンサ部33は、電力変換部11の入力電流の値、詳細には、フィルタリアクトルFL1と電力変換部11とを接続する入力ブスバーB1に流れる電流の値を測定する入力電流センサCT1を有する。またセンサ部33は、電力変換部21の入力電流の値、詳細には、フィルタリアクトルFL2と電力変換部21とを接続する入力ブスバーB2に流れる電流の値を測定する入力電流センサCT2を有する。
入力電流センサCT1,CT2は共にユニット制御部12に接続され、ユニット制御部12から電力の供給を受けて作動する。そして、入力電流センサCT1,CT2は、測定した電流値をユニット制御部12に送る。
ユニット制御部12は、実施の形態1と同様に、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。
またユニット制御部12は、入力電流センサCT2から取得した電流の値をA-D(Analog-to-Digital)変換し、テキストデータとして、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送る。換言すれば、ユニット制御部22は、ユニット制御部12を介して、入力電流センサCT2の測定値を取得する。
ユニット制御部22は、ユニット制御部12から取得した入力電流センサCT2の測定値に基づいて、実施の形態1と同様に、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。
詳細には、図6に示すように、ユニット制御部12は、入力電流センサCT1の測定値、ならびに、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する(ステップSq1)。
またユニット制御部12は、入力電流センサCT2から取得した電流の値をA-D変換する。その後、ユニット制御部12は、ステップSq1の判別結果、および、入力電流センサCT2の測定値を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送信する(ステップSq5)。例えば、ユニット制御部12は、伝送制御キャラクタを用い、ステップSq1の判別結果、および、入力電流センサCT2の測定値を含むテキストデータを複数のブロックに分割してユニット制御部22に伝送する。
ユニット制御部12からテキストデータを受信したユニット制御部22は、入力電流センサCT2の測定値、ならびに、接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する(ステップSq2)。
そして、ユニット制御部22は、ステップSq2の判別結果を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部12に送信する(ステップSq4)。ユニット制御部12,22は、上述の処理を定められた間隔、例えば、一定間隔で繰り返し行う。これにより、ユニット制御部12,22はそれぞれ、電力変換ユニット10および電力変換ユニット20の故障の有無についての情報を得ることができる。またユニット制御部22は、ユニット制御部12を介して、入力電流センサCT2の測定値を取得することができる。
以上説明した通り、実施の形態2に係る電力変換装置2において、入力電流センサCT1,CT2はいずれも、ユニット制御部12に接続されている。このため、ユニット制御部12のみを入力電流センサCT1,CT2のそれぞれに接続すればよい。換言すれば、ユニット制御部22は、入力電流センサCT2を接続するためのインタフェースを設ける必要がない。このため、ユニット制御部22の構成を簡易化することが可能となる。
(実施の形態3)
センサ部33の構成は、実施の形態1,2の例に限られない。実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33は、電力変換ユニット10,20に共通の入力電流センサCT3を有する。実施の形態1に係る電力変換装置1と異なる点を中心に、電力変換装置3について以下に説明する。
図7に示す実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33は、電力変換部11の入力電流の値または電力変換部21の入力電流の値を測定する入力電流センサCT3を有する。入力電流センサCT3は、フィルタリアクトルFL1と電力変換部11とを接続する入力ブスバーB1に流れる電流の値、または、フィルタリアクトルFL2と電力変換部21とを接続する入力ブスバーB2に流れる電流の値、を測定する。なお入力電流センサCT3は、ユニット制御部12から電力の供給を受けて作動し、測定値をユニット制御部12に送る。
電力変換装置3において、電力変換ユニット10,20の一方が稼動系に設定され、他方が待機系に設定される。換言すれば、電力変換装置3の動作時は、入力ブスバーB1,B2のいずれかに電流が流れる。このため、電力変換ユニット10,20に共通の入力電流センサCT3によって、電力変換部11の入力電流の値または電力変換部21の入力電流の値を測定することができる。
接触器MC1が投入されている場合、入力電流センサCT3は、投入されている接触器MC1を有する電力変換ユニット10の電力変換部11の入力電流の値を測定する。一方、接触器MC2が投入されている場合、入力電流センサCT3は、投入されている接触器MC2を有する電力変換ユニット20の電力変換部21の入力電流の値を測定する。
なお入力電流センサCT3の構造は、実施の形態1に係る入力電流センサCT1と同じである。ただし、図8に示すように、入力電流センサCT3が有する第1ケース41の貫通孔41aには、入力ブスバーB1,B2が挿通されている。上記構造を有する入力電流センサCT3は、第1ケース41の中央の貫通孔41aに絶縁処理された入力ブスバーB1,B2が挿通された状態で、入力ブスバーB1,B2の少なくともいずれかに取り付けられる。
入力ブスバーB1,B2のいずれかに電流が流れると、第1磁気コア42の磁束が変化する。実施の形態1と同様に、第1測定回路43は、第1磁気コア42の磁束の変化から、入力ブスバーB1,B2のいずれかに流れる電流の値を測定する。そして、第1測定回路43は、測定値を示す信号を、図示しない出力端子からユニット制御部12に送る。
ユニット制御部12は、接触器MC1が投入された状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない場合に、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。
またユニット制御部12は、入力電流センサCT3から取得した電流の値をA-D変換し、テキストデータとして、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送る。換言すれば、ユニット制御部22は、ユニット制御部12を介して、入力電流センサCT3の測定値を取得する。なおユニット制御部12,22の間の通信は、実施の形態2に係る電力変換装置2が有するユニット制御部12,22の間の通信と同様である。
ユニット制御部22は、ユニット制御部12から取得した入力電流センサCT3の測定値に基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。詳細には、ユニット制御部22は、接触器MC2が投入された状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない場合に、電力変換ユニット20の故障が生じていると判別する。なお接触器MC2が投入された状態で、ユニット制御部22がユニット制御部12から取得した入力電流センサCT3の測定値は、電力変換部21の入力電流の値とみなすことができる。
以上説明したとおり、実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33は、電力変換ユニット10,20に共通の入力電流センサCT3を有する。実施の形態1,2のように電力変換ユニット10,20のそれぞれに対応した入力電流センサCT1,CT2を設ける場合と比べて、実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33の構成は簡易である。
(実施の形態4)
センサ部33は、電力変換部11または電力変換部21の出力電流の値を測定してもよい。実施の形態4に係る電力変換装置4が備えるセンサ部33は、電力変換部11の入力電流の値および出力電流の値、または電力変換部21の入力電流の値および出力電流の値を測定する。実施の形態3と異なる点を中心に、電力変換装置4について以下に説明する。
図9に示すように、実施の形態4に係る電力変換装置4が備える切替器31の二次端子は、U相、V相、W相のそれぞれに対応する出力ブスバーB3,B4,B5によって、電動機53に接続されている。換言すれば、出力ブスバーB3,B4,B5のそれぞれを流れる電流は、U相、V相、W相の相電流である。
電力変換装置4が備えるセンサ部33は、実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33の構成に加えて、電力変換部11または電力変換部21の出力電流の値を測定し、測定値を出力する出力電流センサCT4,CT5,CT6を有する。
詳細には、出力電流センサCT4は、切替器31と電動機53とを接続する出力ブスバーB3に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。出力電流センサCT5は、切替器31と電動機53とを接続する出力ブスバーB4に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。出力電流センサCT6は、切替器31と電動機53とを接続する出力ブスバーB5に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。
なお出力電流センサCT4,CT5,CT6は、ユニット制御部12から電力の供給を受けて作動し、測定値をユニット制御部12に送る。出力電流センサCT4,CT5,CT6の構造は同じであるため、出力電流センサCT4について説明する。
出力電流センサCT4は、CT方式の電流センサである。詳細には、図10および図11に示すように、出力電流センサCT4は、第2ケース44と、第2磁気コア45と、第2磁気コア45に生じる磁束の変化に基づいて電流を測定する第2測定回路46と、を備える。
第2ケース44は、中央に貫通孔44aを有する環状の形状を有する。なお環状とは円環状の形状だけでなく、中央に貫通孔が形成された多角形の形状を含むものとする。また第2ケース44は、絶縁体、例えば合成樹脂で形成される。
第2磁気コア45は、中央に貫通孔を有する環状の形状を有する。出力ブスバーB3に電流が流れると、第2磁気コア45の磁束が変化する。
第2測定回路46は、第2磁気コア45の磁束の変化から、出力ブスバーB3に流れる電流の値を測定する。そして、第2測定回路46は、測定値を示す信号を、図示しない出力電流センサCT4の端子からユニット制御部12に送る。
上記構造を有する出力電流センサCT4は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB3が挿通された状態で、出力ブスバーB3に取り付けられる。
同様に、出力電流センサCT5は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB4が挿通された状態で、出力ブスバーB4に取り付けられる。
同様に、出力電流センサCT6は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB5が挿通された状態で、出力ブスバーB5に取り付けられる。
ユニット制御部12は、制御対象である電力変換部11の入力電流の値および出力電流の値、ならびに、電力変換部11に対応する接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。詳細には、入力電流センサCT3の測定値、出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値、ならびに、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。
詳細には、ユニット制御部12は、接触器MC1が投入されている状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない、または、出力電流センサCT4,CT5,CT6から取得した測定値の振幅の少なくともいずれかが第1振幅範囲にない場合に、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。なお第1振幅範囲は、電力変換部11または電力変換部21が出力するU相、V相、W相の各相電流の振幅が取り得る値に応じて定められる。例えば、第1振幅範囲の上限値は、U相、V相、W相の各相電流の振幅が取り得る値の最大値の1.5倍の値であり、第1振幅範囲の下限値は、U相、V相、W相の各相電流の振幅が取り得る値の最小値の0.5倍の値である。
またユニット制御部12は、出力電流センサCT4,CT5,CT6から取得した測定値をA-D変換する。そして、ユニット制御部12は、図6に示す処理と同様に、ステップSq1の判別結果、入力電流センサCT3の測定値、および出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送信する。換言すれば、ユニット制御部22は、ユニット制御部12を介して、入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値を取得する。
ユニット制御部22は、ユニット制御部12から取得した入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値に基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。詳細には、ユニット制御部22は、接触器MC2が投入されている状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない、または、出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値の振幅の少なくともいずれかが第1振幅範囲にない場合に、電力変換ユニット20の故障が生じていると判別する。
またユニット制御部12は、フィルタコンデンサFC1が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値から電動機53の実トルクを算出する。
同様に、ユニット制御部22は、フィルタコンデンサFC2が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、ユニット制御部12から取得した出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値から電動機53の実トルクを算出する。
以上説明した通り、実施の形態4に係る電力変換装置4において、ユニット制御部12,22はそれぞれ、入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値に基づいて、電力変換ユニット10,20の故障の有無を判別する。したがって、電力変換装置1-3よりも精度よく電力変換ユニット10,20の故障の有無を判別することが可能となる。
またユニット制御部22は、ユニット制御部12から入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT4,CT5,CT6の測定値を取得する。このため、ユニット制御部12のみを入力電流センサCT3および出力電流センサCT4,CT5,CT6に接続すればよい。換言すれば、ユニット制御部22は、入力電流センサCT3および出力電流センサCT4,CT5,CT6を接続するためのインタフェースを設ける必要がない。このため、ユニット制御部22の構成を簡易化することが可能となる。
(実施の形態5)
電力変換部11または電力変換部21の出力電流の値を測定するセンサ部33の構成は、実施の形態4の例に限られない。実施の形態5に係る電力変換装置5が備えるセンサ部33は、電力変換ユニット10,20に共通の出力電流センサCT7,CT8,CT9を備える。実施の形態4と異なる点を中心に、電力変換装置5について以下に説明する。
図12に示すように、実施の形態5に係る電力変換装置5が備える電力変換部11,21のそれぞれのU相に対応する二次端子は、出力ブスバーB6,B7によって、切替器31に接続されている。また電力変換部11,21のそれぞれのV相に対応する二次端子は、出力ブスバーB8,B9によって、切替器31に接続されている。また電力変換部11,21のそれぞれのW相に対応する二次端子は、出力ブスバーB10,B11によって、切替器31に接続されている。
電力変換装置5が備えるセンサ部33は、実施の形態3に係る電力変換装置3が備えるセンサ部33の構成に加えて、電力変換部11または電力変換部21の出力電流の値を測定し、測定値を出力する出力電流センサCT7,CT8,CT9を有する。
詳細には、出力電流センサCT7は、電力変換部11と切替器31とを接続する出力ブスバーB6に流れる電流の値、または、電力変換部21と切替器31とを接続する出力ブスバーB7に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。
出力電流センサCT8は、電力変換部11と切替器31とを接続する出力ブスバーB8に流れる電流の値、または、電力変換部21と切替器31とを接続する出力ブスバーB9に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。
出力電流センサCT9は、電力変換部11と切替器31とを接続する出力ブスバーB10に流れる電流の値、または、電力変換部21と切替器31とを接続する出力ブスバーB11に流れる電流の値を測定し、測定値を出力する。
なお出力電流センサCT7,CT8,CT9は、ユニット制御部12から電力の供給を受けて作動し、測定値をユニット制御部12に送る。
電力変換装置5において、電力変換ユニット10,20の一方が稼動系に設定され、他方が待機系に設定される。換言すれば、電力変換装置5の動作時は、出力ブスバーB6,B8,B10、または出力ブスバーB7,B9,B11のいずれかに電流が流れる。このため、電力変換ユニット10,20に共通の出力電流センサCT7,CT8,CT9によって、電力変換部11の出力電流の値または電力変換部21の出力電流の値を測定することができる。
接触器MC1が投入されている場合、出力電流センサCT7は、投入されている接触器MC1を有する電力変換ユニット10の電力変換部11が出力するU相電流の値を測定する。一方、接触器MC2が投入されている場合、出力電流センサCT7は、投入されている接触器MC2を有する電力変換ユニット20の電力変換部21が出力するU相電流の値を測定する。
接触器MC1が投入されている場合、出力電流センサCT8は、投入されている接触器MC1を有する電力変換ユニット10の電力変換部11が出力するV相電流の値を測定する。一方、接触器MC2が投入されている場合、出力電流センサCT8は、投入されている接触器MC2を有する電力変換ユニット20の電力変換部21が出力するV相電流の値を測定する。
接触器MC1が投入されている場合、出力電流センサCT9は、投入されている接触器MC1を有する電力変換ユニット10の電力変換部11が出力するW相電流の値を測定する。一方、接触器MC2が投入されている場合、出力電流センサCT9は、投入されている接触器MC2を有する電力変換ユニット20の電力変換部21が出力するW相電流の値を測定する。
出力電流センサCT7,CT8,CT9の構造は同じであるため、出力電流センサCT7について説明する。
出力電流センサCT7の構造は、実施の形態4に係る出力電流センサCT4と同じである。ただし、図13に示すように、出力電流センサCT7が有する第2ケース44の貫通孔44aには、出力ブスバーB6,B7が挿通されている。
出力ブスバーB6,B7のいずれかに電流が流れると、第2磁気コア45の磁束が変化する。実施の形態4と同様に、第2測定回路46は、第2磁気コア45の磁束の変化から、出力ブスバーB6,B7のいずれかに流れる電流の値を測定する。そして、第2測定回路46は、測定値を示す信号を、図示しない出力端子からユニット制御部12に送る。
上記構造を有する出力電流センサCT7は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB6,B7が挿通された状態で、出力ブスバーB6,B7の少なくともいずれかに取り付けられる。
同様に、出力電流センサCT8は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB8,B9が挿通された状態で、出力ブスバーB8,B9の少なくともいずれかに取り付けられる。
同様に、出力電流センサCT9は、第2ケース44の中央の貫通孔44aに絶縁処理された出力ブスバーB10,B11が挿通された状態で、出力ブスバーB10,B11の少なくともいずれかに取り付けられる。
ユニット制御部12は、制御対象である電力変換部11の入力電流の値および出力電流の値、ならびに、電力変換部11に対応する接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。詳細には、入力電流センサCT3の測定値、出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値、ならびに、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、電力変換ユニット10の故障の有無を判別する。
詳細には、ユニット制御部12は、接触器MC1が投入されている状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない、または、出力電流センサCT7,CT8,CT9から取得した測定値の振幅の少なくともいずれかが第1振幅範囲にない場合に、電力変換ユニット10の故障が生じていると判別する。
またユニット制御部12は、出力電流センサCT7,CT8,CT9から取得した測定値をA-D変換する。そして、ユニット制御部12は、図6に示す処理と同様に、ステップSq1の判別結果、入力電流センサCT3の測定値、および出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値を含むテキストデータを、伝送線TL1を介してユニット制御部22に送信する。換言すれば、ユニット制御部22は、ユニット制御部12を介して、入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値を取得する。
ユニット制御部22は、ユニット制御部12から取得した入力電流センサCT3の測定値および出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値に基づいて、電力変換ユニット20の故障の有無を判別する。詳細には、ユニット制御部22は、接触器MC2が投入されている状態であって、入力電流センサCT3の測定値の絶対値が第1電流範囲にない、または、出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値の振幅の少なくともいずれかが第1振幅範囲にない場合に、電力変換ユニット20の故障が生じていると判別する。なお接触器MC2が投入された状態で、ユニット制御部22がユニット制御部12から取得した入力電流センサCT3の測定値は、電力変換部21の入力電流の値とみなすことができる。また接触器MC2が投入された状態で、ユニット制御部22がユニット制御部12から取得した出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値は、電力変換部21の出力電流の値とみなすことができる。
またユニット制御部12は、フィルタコンデンサFC1が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値から電動機53の実トルクを算出する。
同様に、ユニット制御部22は、フィルタコンデンサFC2が充電されていて、電気鉄道車両の力行時に、ユニット制御部12から取得した出力電流センサCT7,CT8,CT9の測定値から電動機53の実トルクを算出する。
以上説明したとおり、実施の形態5に係る電力変換装置5が備えるセンサ部33は、電力変換ユニット10,20に共通の出力電流センサCT7,CT8,CT9を有する。出力ブスバーB6,B7,B8,B9,B10,B11のそれぞれに電流センサを設ける場合と比べて、実施の形態5に係る電力変換装置5が備えるセンサ部33の構成は簡易である。
本開示の実施の形態は、上述の例に限られない。
上述の回路構成は一例である。電力変換ユニット10,20の回路構成は、集電装置52から供給される電力を電動機53に供給するための電力に変換することができる回路であれば、任意である。
一例として、電力変換ユニット10において、直列に接続された充電用接触器および充電抵抗が、接触器MC1に対して並列に設けられてもよい。同様に、電力変換ユニット20において、直列に接続された充電用接触器および充電抵抗が、接触器MC2に対して並列に設けられてもよい。
この場合、電力変換装置1-5の始動時に、接触器MC1,MC2を開放した状態で、電力変換ユニット10が有する充電用接触器を投入することで、充電抵抗を介してフィルタコンデンサFC1に電力が供給される。この結果、フィルタコンデンサFC1の充電時に突入電流が発生することが抑制される。
電力変換ユニット20が稼動系に設定される場合も同様に、接触器MC1,MC2を開放した状態で、電力変換ユニット20が有する充電用接触器を投入することで、充電抵抗を介してフィルタコンデンサFC2に電力が供給される。この結果、フィルタコンデンサFC2の充電時に突入電流が発生することが抑制される。
他の一例として、電力変換ユニット10において、接触器MC1に直列に充電用接触器が設けられ、充電用接触器に並列に充電抵抗が設けられてもよい。同様に、電力変換ユニット10において、接触器MC1に直列に充電用接触器が設けられ、充電用接触器に並列に充電抵抗が設けられてもよい。
この場合、電力変換装置1-5の始動時に、充電用接触器を開放した状態で接触器MC1を投入することで、充電抵抗を介してフィルタコンデンサFC1に電力が供給される。この結果、フィルタコンデンサFC1の充電時に突入電流が発生することが抑制される。
電力変換ユニット20が稼動系に設定される場合も同様に、充電用接触器を開放した状態で接触器MC2を投入することで、充電抵抗を介してフィルタコンデンサFC2に電力が供給される。この結果、フィルタコンデンサFC2の充電時に突入電流が発生することが抑制される。
電力変換装置1-5は、電動機53に電力を供給するものに限られず、冗長性が求められる任意の電力変換装置である。また電力変換装置1-5は、電力変換装置1-5に電力を供給可能な任意の車両、任意の機器等に搭載可能である。
一例として、電力変換装置1-5は、交流き電方式の電気鉄道車両に搭載可能である。この場合、一次端子がパンタグラフに接続されたトランスと、トランスの二次端子に接続され、交流電力を直流電力に変換するコンバータと、を設け、コンバータの出力を電力変換装置1-5に供給すればよい。
他の一例として、電力変換装置1-5は、第三軌条を介して電力を取得する電気鉄道車両に搭載されてもよい。
電力変換ユニットの数は、2つに限られず、2以上の任意の数である。例えば、電力変換装置1-5は、3つの電力変換ユニットと、3つの電力変換ユニットのそれぞれと電動機53に接続された切替器31と、を備えてもよい。この場合、接触器制御部32は、電力変換装置1の始動を指示する動作指示信号が供給されると、稼動系に設定された電力変換ユニットが有する接触器を投入し、待機系に設定された他の2つの電力変換ユニットが有する接触器を開放された状態に維持する。また接触器制御部32は、切替器31を稼動系に切り替える。
また電力変換ユニット10,20の切り替えは、故障時に限られない。一例として、定められた周期で、動作する電力変換ユニット10,20を切り替えてもよい。具体的には、接触器制御部32は、定められた周期で、稼動系を待機系に設定し、待機系を稼動系に設定することを繰り返し行ってもよい。これにより、電力変換ユニット10,20の使用時間が同程度に維持され、電力変換ユニット10,20の一方が劣化することが抑制される。
電力変換ユニット10,20のいずれを稼動系とするかは任意である。例えば、電力変換ユニット20を稼動系とし、電力変換ユニット10を待機系としてもよい。この場合、接触器制御部32は、電力変換装置1-5の始動を指示する動作指示信号が供給されると、接触器MC2を投入し、接触器MC1を開放された状態に維持すればよい。そして、接触器制御部32は、切替器31を稼動系に切り替える、すなわち、電力変換部21の二次端子と電動機53とを電気的に接続すればよい。
電力変換ユニット10,20はそれぞれ、独立した電動機53に接続されてもよい。この場合、電力変換装置1-5は切替器31を備えずに、電力変換部11,21のそれぞれの二次端子は、独立した電動機53に接続されればよい。
電力変換装置1-5の始動のトリガは動作指示信号に限られない。一例として、接触器制御部32は、集電装置52が架線51に接触した時に、接触器MC1を投入してもよい。具体的には、接触器制御部32は、架線51の電圧に相当する正極入力端子1aと負極入力端子1bとの間の電圧を測定する電圧測定部から、測定した電圧値を取得し、電圧値が閾値電圧以上となれば、接触器MC1を投入してもよい。この閾値電圧は、架線51の電圧が取り得る値の最小値を考慮して設定されればよい。
電力変換部11,21は、VVVFインバータに限られない。一例として、電力変換部11,21は、照明機器、空調機器等の負荷に電力を供給する補助電源装置でもよい。また電力変換部11,21は、DC(Direct Current:直流)-DCコンバータでもよいし、AC(Alternating Current:交流)-DCコンバータでもよい。
入力電流センサCT1,CT2,CT3および出力電流センサCT4,CT5,CT6,CT7,CT8,CT9は、CT方式のセンサに限られない。入力電流センサCT1,CT2,CT3および出力電流センサCT4,CT5,CT6,CT7,CT8,CT9として、ホール素子方式、ロゴスキーコイル方式等の任意の電流センサを採用することができる。
上述の実施の形態では、接触器制御部32は、電力変換ユニット10,20から独立して設けられているが、電力変換ユニット10,20がそれぞれ、接触器制御部32を備えてもよい。この場合、電力変換ユニット10が備える接触器制御部32は、接触器MC1を制御する。同様に、電力変換ユニット20が備える接触器制御部32は接触器MC2を制御する。
ユニット制御部12は、接触器MC1から、接触器MC1が投入されているか、または開放されているか、を示す状態信号を取得してもよい。この場合、ユニット制御部12は、接触器MC1から取得した状態信号に基づいて、接触器MC1が投入された状態および開放された状態のいずれであるかを判別すればよい。
同様に、ユニット制御部22は、接触器MC2から、接触器MC2が投入されているか、または開放されているか、を示す状態信号を取得してもよい。この場合、ユニット制御部22は、接触器MC2から取得した状態信号に基づいて、接触器MC2が投入された状態および開放された状態のいずれであるかを判別すればよい。
電動機53は、三相誘導電動機に限られず、同期電動機、直流電動機等でもよい。
本開示は、本開示の広義の精神と範囲を逸脱することなく、様々な実施の形態及び変形が可能とされるものである。また、上述した実施の形態は、この開示を説明するためのものであり、本開示の範囲を限定するものではない。すなわち、本開示の範囲は、実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。そして、特許請求の範囲内及びそれと同等の開示の意義の範囲内で施される様々な変形が、この開示の範囲内とみなされる。
1,2,3,4,5 電力変換装置、1a 正極入力端子、1b 負極入力端子、10,20 電力変換ユニット、11,21 電力変換部、12,22 ユニット制御部、31 切替器、32 接触器制御部、33 センサ部、41 第1ケース、41a,44a 貫通孔、42 第1磁気コア、43 第1測定回路、44 第2ケース、45 第2磁気コア、46 第2測定回路、51 架線、52 集電装置、53 電動機、B1,B2 入力ブスバー、B3,B4,B5,B6,B7,B8,B9,B10,B11 出力ブスバー、CT1,CT2,CT3 入力電流センサ、CT4,CT5,CT6,CT7,CT8,CT9 出力電流センサ、FC1,FC2 フィルタコンデンサ、FL1,FL2 フィルタリアクトル、MC1,MC2 接触器、S1 接触器制御信号、S21,S22 スイッチング制御信号、TL1 伝送線。

Claims (11)

  1. それぞれが、電源から供給される電力を負荷に供給するための電力に変換し、変換した前記電力を前記負荷に供給する電力変換部と、前記電力変換部を、前記電源に電気的に接続し、または前記電源から電気的に切り離す接触器と、前記電力変換部が有するスイッチング素子を制御するユニット制御部と、を有し、前記電源に共通に接続される複数の電力変換ユニットと、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれが有する前記接触器を投入または開放する接触器制御部と、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれが有する前記電力変換部の入力電流の値および出力電流の値の少なくともいずれかを測定し、前記電力変換部の前記入力電流および前記出力電流の少なくともいずれかの測定値を出力するセンサ部と、
    を備え、
    前記ユニット制御部は互いに伝送線で接続され、
    前記ユニット制御部は、制御対象である前記電力変換部の前記入力電流および前記出力電流の少なくともいずれかの前記測定値、ならびに、制御対象である前記電力変換部に対応する前記接触器が投入された状態および開放された状態のいずれであるかに基づいて、前記電力変換ユニットの故障の有無を判別し、判別結果を他の前記ユニット制御部に送る、
    電力変換装置。
  2. 前記接触器制御部は、前記複数の電力変換ユニットの内、いずれかの前記電力変換ユニットが有する前記接触器を投入した場合は、他の前記電力変換ユニットが有する前記接触器を開放した状態に維持する、
    請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記ユニット制御部は、前記判別結果を前記接触器制御部に送り、
    投入されている前記接触器を有する前記電力変換ユニットの前記ユニット制御部から取得した前記判別結果が、前記電力変換ユニットの故障が生じていることを示す場合、前記接触器制御部は、投入されている前記接触器を開放し、前記他の電力変換ユニットのいずれかが有する開放した状態の前記接触器を投入する、
    請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記複数の電力変換ユニットの少なくともいずれかが有する前記ユニット制御部は、前記電力変換部の前記入力電流および前記出力電流の少なくともいずれかの前記測定値を前記センサ部から取得し、前記センサ部から取得した前記電力変換部の前記入力電流および前記出力電流の少なくともいずれかの前記測定値を他の前記電力変換ユニットが有する前記ユニット制御部に送る、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 前記センサ部は、前記複数の電力変換ユニットに共通の入力電流センサを有し、
    前記共通の入力電流センサは、前記接触器が投入されている前記電力変換ユニットが有する前記電力変換部の前記入力電流の値を測定し、前記電力変換部の前記入力電流の測定値を出力する、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  6. 前記複数の電力変換ユニットのいずれかが有する前記ユニット制御部は、前記共通の入力電流センサに電力を供給し、前記共通の入力電流センサから前記入力電流の前記測定値を取得し、前記共通の入力電流センサから取得した前記入力電流の前記測定値を他の前記電力変換ユニットが有する前記ユニット制御部に送る、
    請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 前記共通の入力電流センサは、
    環状の第1磁気コアと、
    前記第1磁気コアに生じる磁束の変化に基づいて前記入力電流の値を測定し、前記入力電流の前記測定値を出力する第1測定回路と、
    前記第1磁気コアおよび前記第1測定回路を収容し、中央に貫通孔を有する第1ケースと、を有し、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれにおいて、前記接触器と前記電力変換部は入力ブスバーで接続され、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれの前記接触器と前記電力変換部を接続する前記入力ブスバーは前記第1ケースの前記貫通孔に挿通される、
    請求項5または6に記載の電力変換装置。
  8. 前記複数の電力変換ユニットは、前記負荷に共通に接続される、
    請求項1から7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 前記センサ部は、前記複数の電力変換ユニットに共通の出力電流センサを有し、
    前記共通の出力電流センサは、前記接触器が投入されている前記電力変換ユニットが有する前記電力変換部の前記出力電流の値を測定し、前記電力変換部の前記出力電流の測定値を出力する、
    請求項8に記載の電力変換装置。
  10. 前記複数の電力変換ユニットのいずれかが有する前記ユニット制御部は、前記共通の出力電流センサに電力を供給し、前記共通の出力電流センサから前記電力変換部の前記出力電流の前記測定値を取得し、前記共通の出力電流センサから取得した前記電力変換部の前記出力電流の前記測定値を他の前記電力変換ユニットが有する前記ユニット制御部に送る、
    請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 前記共通の出力電流センサは、
    環状の第2磁気コアと、
    前記第2磁気コアに生じる磁束の変化に基づいて前記出力電流の値を測定する第2測定回路と、
    前記第2磁気コアおよび前記第2測定回路を収容し、中央に貫通孔を有する第2ケースと、を有し、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれが有する前記電力変換部と前記負荷とは出力ブスバーで接続され、
    前記複数の電力変換ユニットのそれぞれの前記電力変換部と前記負荷とを接続する前記出力ブスバーは前記第2ケースの前記貫通孔に挿通される、
    請求項9または10に記載の電力変換装置。
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