JP7241379B2 - はんだ実装方法及びマイクロ波加熱装置 - Google Patents

はんだ実装方法及びマイクロ波加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、はんだ実装方法及びマイクロ波加熱装置に関する。
従来のデバイスの実装プロセスでは、半導体素子、集積回路(IC)、センサ等のデバイスを電極パターンが形成された基板に実装する際に、はんだ付けが行われている。はんだ付けは、低抵抗性、機械的強度、耐環境性などに優れ、信頼性の高い実装方法であり、多くの半導体デバイスの実装に用いられている。
また、はんだを溶融させて実装する通常のはんだ実装技術では、使用しにくいとされている低耐熱性基材に対する低温実装技術の開発も進められている。このような低温実装技術では、はんだに代わる材料として、低温硬化型の導電性接着剤が開発されている(例えば、特許文献1、2及び3参照)。これは樹脂中に金属粒子が分散されており、樹脂が焼成され硬化する際に金属粒子同士の接触により導電性を発現する材料である。
本明細書における「実装」とは、デバイスを基材に配した電極パターンに取り付ける技術という意味である。又「デバイス」とは、半導体素子、集積回路(IC)等の電子デバイスの他に、抵抗、コンデンサ、インダクタ等の受動素子、更に、各種測定素子や撮像素子等のセンサ、受光素子や発光素子等の光素子、音響素子等を含めた意味で用いる。
特開2007-27173号公報 特開2002-338923号公報 特開平10-219213号公報
デバイス製造時における、はんだ実装技術には、はんだを溶融するための加熱工程の実施が不可欠であり、はんだの組成に応じた融点以上の温度に実装箇所又は基材全体を加熱する必要がある。そのため低耐熱性の基材に対しては、はんだ実装時の熱ダメージによる基材の変形や変質等の不具合が起こり易く、はんだを使うことに制約があった。
また低温硬化導電性接着剤は、硬化温度が低いほど焼成に時間がかかり、信頼性が十分とは言えないなどの問題があり、未だ一般的には使われるに至っていない。
また近年では、人体親和性や設置自由度の高いデバイスとして、布地や伸縮性を有する基材上にデバイスを搭載するハイブリッドデバイスが注目されている。ハイブリッドデバイスを迅速に実用化するためには、既に信頼性が確立されているはんだを用いてデバイスを搭載することが望ましい。しかしながら、低耐熱性の基材に対しては、前述の通り、はんだ実装時の高温プロセスによる熱ダメージの問題がある。そのため、信頼性の高いはんだ実装を低耐熱性基材に対して行える、革新的なプロセス技術の開発が急務であった。
このように、デバイスを低耐熱性や伸縮性の高分子基板上に搭載するハイブリッドデバイスにおいて、従来不可能とされていたはんだ実装を可能とするプロセスが期待されている。
本発明は、低耐熱性の基材に対して、短時間の実装で熱ダメージを最小限に抑えつつデバイスのはんだ実装を可能とするはんだ実装方法及びこの実装方法の実施に好適な加熱装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、マイクロ波加熱を用いることにより、基材の加熱を抑えながら基材上の電極パターンを加熱することができ、結果、電極パターン上のはんだを急速に加熱溶融することができることを見出した。又、低耐熱性基材を用いた場合でも基材にダメージを生じずに、電極パターン上へのデバイスのはんだ実装が可能になることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
すなわち、本発明の上記課題は下記の手段により解決される。
[1]
マイクロ波照射によって、基材上に配した電極パターンとデバイスの電気接合用電極とを加熱して該電極パターン上に配したはんだを加熱、溶融し、該電極パターンに該はんだを介してデバイスを搭載するはんだ実装方法。
[2]
前記マイクロ波が、シングルモード定在波を形成する[1]記載のはんだ実装方法。
[3]
前記電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波にて形成される磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして配し、該電極パターンをマイクロ波加熱する[2]に記載のはんだ実装方法。
[4]
前記電極パターンのアスペクト比が3.7未満であり、前記電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度未満の角度にして配し、前記マイクロ波を照射する[2]又は[3]に記載のはんだ実装方法。
[5]
前記デバイスの電気接合用電極の長軸の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして配した[2]~[4]のいずれかに記載のはんだ実装方法。
[6]
前記シングルモード定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードである[2]~[5]のいずれかに記載のはんだ実装方法。
[7]
前記シングルモード定在波を形成する空胴共振器内の前記シングルモード定在波の形成状態を維持するために、該空胴共振器に形成された定在波の共振周波数の変化に対応して、該空胴共振器に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することを含む、[2]~[6]のいずれかに記載のはんだ実装方法。
[8]
前記電極パターンの上部及び下部に絶縁性の薄膜を有する[1]~[7]のいずれかに記載のはんだ実装方法。
[9]
円筒型のマイクロ波照射空間を有し、円筒中心軸に沿って磁界強度が一様かつ極大となるTMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードの定在波が形成される空胴共振器と、
前記マイクロ波照射空間内に搬入される基材が通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された入口と、
前記マイクロ波照射空間内から搬出される前記基材が通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された出口と、
前記基材を、前記入口から搬入し、前記磁界強度が極大となる磁場領域を通過して前記出口から搬出する搬送機構とを有し、
前記基材に配した電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして、前記磁場領域に前記基材を通過させて前記電極パターンを加熱して該電極パターン上のはんだを溶融するマイクロ波加熱装置。
[10]
前記搬送機構は、前記空胴共振器内にて、前記基材を前記磁場の振動方向に対して垂直方向に上下動可能とする[9]記載のマイクロ波加熱装置。
[11]
前記マイクロ波加熱装置の前段に配された、プライマー・接着層印刷装置と乾燥装置、及び電極パターン印刷装置と乾燥装置、ソルダーペースト塗布装置、デバイス搭載装置、及びマイクロ波照射条件判定装置を含む前段の装置と、
前記マイクロ波加熱装置の後段に配されたフラックス除去装置、接着剤塗布装置及び硬化装置を含む後段の装置とを備え、
前記搬送機構によって、前記基材を連続的に搬送し、前記前段の装置、前記マイクロ波加熱装置及び前記後段の装置によって順に処理を行う[9]又は[10]に記載のマイクロ波加熱装置。
[12]
前記前段の装置は、ソルダーペースト塗布装置が、ステンシル印刷装置、ディスペンサ装置、又ははんだボールマウンタである[11]に記載のマイクロ波加熱装置。
[13]
前記マイクロ波加熱装置が、1つ若しくは複数の前記空胴共振器を有する[11]又は[12]に記載のマイクロ波加熱装置。
[14]
前記後段の装置は、フラックス除去装置が洗浄装置であり、前記接着剤塗布装置が、ステンシル印刷装置、スクリーン印刷装置、又はディスペンサ装置であり、前記硬化装置が、紫外線ランプ、赤外線ランプ、熱風装置、ホットプレート、大気圧プラズマ照射手段、キセノンフラッシュランプ又は高湿度チャンバーである[11]~[13]のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
[15]
基材と、
前記基材上にプライマーを介して配置した電極パターンと、
前記電極パターン上にはんだを介してデバイスに形成された電気接合用電極が接続されるとともに、前記電極パターン間の前記基材上に接着層を介して接着された前記デバイスと、
前記デバイスの周囲に形成された接着剤とを有するデバイス実装構造。
本発明のはんだ実装方法は、低耐熱性の基材に対しても、短時間で熱ダメージを最小限に抑えつつデバイスをはんだ実装することができる。また、本発明のマイクロ波加熱装置は、本発明のはんだ実装方法の実施に好適な装置である。
本発明のはんだ実装装置の好ましい全体構成の一例を模式的に示したブロック図である。 本発明のはんだ実装装置の好ましい全体構成の詳細例を模式的に示したブロック図である。 図1に示した第3群装置のマイクロ波加熱装置の好ましい一実施形態の構成を模式的に示した図面であり、空胴共振器を概略断面図で示した図面である。 本発明のマイクロ波加熱装置(はんだ実装装置)の具体的な装置配置の好ましい一例について示したブロック図である。 本発明のマイクロ波加熱装置(はんだ実装装置)の具体的な装置配置の好ましい別の一例について示したブロック図である。 本発明のマイクロ波加熱装置(はんだ実装装置)の具体的な装置配置の好ましい更に別の一例について示したブロック図である。 本発明のはんだ実装方法によって作製したデバイス構造を示した断面図である。 本発明のはんだ実装方法によって電極パターン上にはんだ実装した温湿度センサを示した図面代用写真である。 同一室内環境における温度及び湿度の測定結果を示したグラフである。
以下に、本発明のはんだ実装方法を実施するのに好適なマイクロ波加熱装置について、好ましい一実施形態を、円筒型の空胴共振器を有するマイクロ波加熱装置を一例として、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本発明のマイクロ波加熱装置10は、前段の第1装置(第1群装置2ともいう)、及び前段の第2装置(第2群装置3ともいう)を備えている。第1群装置2は、基材にプライマー・接着層の印刷を行うプライマー・接着層印刷装置や乾燥装置、及び電極パターン7を形成する電極パターン印刷装置や乾燥装置を備えている。第2群装置3は、はんだを形成するソルダーペースト8を塗布するソルダーペースト塗布装置、デバイス9を搭載するデバイス搭載装置、画像認識処理等により加熱対象の形状に合わせてマイクロ波照射条件を自動制御するマイクロ波照射条件判定装置等を備えている。またマイクロ波加熱装置10(第3群装置4ともいう)は空胴共振器を備えている。更に、後処理を行う後段の装置(第4群装置5ともいう)を備えている。これらの装置は、第1群装置2、第2群装置3、第3群装置4及び第4群装置5の順に配されていることが好ましい。または搬送装置(図示せず)の周囲に、第1群装置2~第4装置5が配されていても好ましい。これらの第1群装置2~第4装置5をまとめて、はんだ実装装置1ともいう。
装置配置の一例を、図2を参照して以下に説明する。
図2に示すように、はんだ実装装置1の第1群装置2は、塗布装置210と乾燥装置220とを含むことが好ましい。塗布装置210には、上記したプライマー・接着層印刷装置及び電極パターン印刷装置が含まれることが好ましい。プライマー・接着層印刷は、基材6と電極パターン7、及びデバイス9との密着性を向上させる効果がある。また、乾燥装置220には、プライマー・接着層印刷後の乾燥工程及び電極パターン印刷後の乾燥工程を行う乾燥装置が含まれることが好ましい。更に第1群装置2には、ソルダーレジストパターンを印刷する、例えばスクリーン印刷装置(図示せず)を備えてもよい、又、印刷したソルダーレジストパターンを乾燥させる乾燥装置(図示せず)を備えていてもよい。上記乾燥装置には、赤外線加熱装置、熱風加熱装置、ホットプレート、等の加熱装置が挙げられる。上記乾燥装置は共用することも可能である。
第2群装置3は、ソルダーペースト塗布装置310とデバイス搭載装置320とマイクロ波照射条件判定装置330を含むことが好ましい。ソルダーペースト塗布装置310は、はんだ8(図1参照)となるソルダーペーストパターンを電極パターン7(図1参照)上に印刷し、はんだ8を形成する。ソルダーペースト塗布装置310は、例えばステンシル印刷装置、スクリーン印刷装置、又はディスペンサ装置を備えることが好ましい。デバイス搭載装置320は、電極パターン7上に、溶融前のはんだ8を介してデバイス9(図1参照)を搭載するものである。マイクロ波照射条件判定装置330は、画像認識処理等により電極パターン7(図1参照)及び搭載されたデバイス9(図1参照)の形状を判定し、加熱対象の形状に合わせて最適なマイクロ波照射条件をマイクロ波加熱装置10へ与えるものである。
第3群装置4は、一つ若しくは複数の空胴共振器を有するマイクロ波加熱装置10である。以下では、一つの空胴共振器を用いた場合を説明するが、二つ以上(複数)の空胴共振器を直列に配してもよい。
第4群装置5は、焼成後のフラックス除去する洗浄装置(図示せず)とその後の接着剤塗布工程を行う塗布装置(図示せず)及び硬化装置(図示せず)で構成されることが好ましい。接着剤の塗布装置には、ステンシル印刷装置、スクリーン印刷装置又はディスペンサ装置が挙げられる。更に、硬化装置には、接着剤を硬化させるものであり、例えば、紫外線ランプ、赤外線ランプ、熱風装置、ホットプレート、大気圧プラズマ照射手段又はキセノンフラッシュランプ、高湿度チャンバーが挙げられる。上記接着剤には、加熱硬化型、光(紫外線も含む)硬化型、湿気硬化型、等があり、接着剤の硬化を促進するために、上記硬化装置を使い分けることが好ましい。
電極パターン7を有する基材6は、搬送機構(図示せず)によって、前段の第1装置(第1群装置2)、前段の第2装置(第2群装置3)、マイクロ波加熱装置(第3群装置4)、後段の装置(第4群装置5)の順に搬送され、各装置によって基材6の各パターンに対して連続的に処理が行われる。
次に、本発明のマイクロ波加熱装置10(第2群装置3)の好ましい一実施形態を、図3を参照して詳説する。
[マイクロ波加熱装置]
図3に示すように、マイクロ波加熱装置10は、円筒型のマイクロ波照射空間51を有する空胴共振器(以下、(円筒型の)空胴共振器ともいう)11を有する。空胴共振器11は、円筒型であっても良い。又は、筒中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型(以下。長方形筒型という)を除く筒中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型であってもよく、中心軸において磁界強度が極大かつ一様な定在波を形成できればよい。以下、円筒型の空胴共振器について説明する。
円筒型の空胴共振器11は、円筒中心軸(以下、中心軸ともいう)Cに沿って電場若しくは磁場の強度が一様となる、例えばTM110モードの定在波が形成される。
空胴共振器11には、該空胴共振器の円筒中心軸Cを挟んで対向する、空胴共振器11の胴部壁11SAに設けられた入口12と、胴部壁11SAに対向する胴部壁11SBに設けられた出口13とを有する。上記入口12及び出口13はスリット状に形成されていることが好ましい。また、空胴共振器11内において、電場が極小となり、磁界強度が極大かつ均一になる磁場領域52に、はんだ8(例えばソルダーペーストパターン)を配した電極パターン7を有する基材6を搬送する搬送機構31を備える。この搬送機構31によって、入口12から電極パターンを有する基材6がマイクロ波照射空間51内に入り、加熱処理(はんだ溶融処理)され、出口13から処理された基材6が出される。上記「基材」は、通常、誘電体であり、フィルムや布のような薄いものから、ある程度の厚みを有する樹脂基板、セラミックス基板、ガラス基板、酸化物基板のような基板も含む意味に用いる。また「極大」とは、極大点を含むその周囲の磁界強度が他の領域よりも強い部分も含む意味である。例えば、極大値の3/4以上の領域である。また電極パターン7は、単独の電極パターンであってもよく、また複数の電極パターンが集まった集合体であってもよい。さらに電極パターンに他のパターンを含む複合パターンであってもよい。
空胴共振器11には、その内部のマイクロ波照射空間51に定在波を形成するマイクロ波を供給するためのアンテナ25を有する。
例えば、TM110モードの定在波が発生する円筒型の空胴共振器11の場合、磁場領域52は、中心軸Cにおける電界強度が極小となり、磁界強度が極大となり、中心軸Cに沿っては磁界強度が均一となる空間である。基材6は、磁場領域52を通るように、すなわち中心軸Cを通るように配されることが好ましい。したがって、入口12と出口13は、中心軸Cを挟んで対向する位置の円筒型の空胴共振器11の胴部壁11SA、11SBに配されることが好ましい。言い換えれば、入口12と中心軸Cと出口13とは同一平面を含む位置に配されることが好ましい。
空胴共振器11には、マイクロ波発生器21が配され、空胴共振器11に対してマイクロ波が供給される。一般にマイクロ波周波数は2~4GHzのSバンドが用いられる。又は900~930MHzや、5.725~5.785GHzが用いられることもある。ただし、これ以外の周波数についても用いるこができる。
上記のマイクロ波加熱装置10では、空胴共振器11に対して、マイクロ波発生器21で発生させたマイクロ波をマイクロ波供給口14から空胴共振器11内に供給し、空胴共振器11の中心軸Cの位置に定在波を形成する。その定在波の磁界強度が極大となる部分(円筒共振器11の中心軸C)にて基材6の電極パターン7を加熱する。
上記マイクロ波加熱装置10では、マイクロ波発生器21から供給されるマイクロ波は、周波数を調整して供給される。周波数の調整により、空胴共振器11内に形成される定在波の磁界強度分布を所望の分布状態に制御し、またマイクロ波の出力によって定在波の強度を調整することができる。つまり、電極パターン7の加熱状態を制御することが可能になる。
なお、マイクロ波供給口14から供給されるマイクロ波の周波数は、空胴共振器11内に特定のシングルモード定在波を形成することができるものである。
本発明のマイクロ波加熱装置10の構成について、順に説明する。
<空胴共振器>
マイクロ波加熱装置10に用いる円筒型の空胴共振器(キャビティー)11は、一つのマイクロ波供給口14を有し、マイクロ波を供給した際にシングルモードの定在波が形成されるものであれば特に制限はない。本発明に用いる空胴共振器は、図面に示されるような円筒型に限られない。すなわち、円筒型でなくても、中心軸に対して垂直方向の断面が長方形の筒型を除く中心軸を中心として対向する2面が平行な多角筒型の空胴共振器であっても良い。例えば、中心軸に垂直方向の断面が、正6角形、正8角形、正12角形、正16角形等の正偶数角形の筒型、又は正偶数角形の中心軸に対して対向する2面間で潰した形状の多角形の筒型であってもよい。上記の多角筒型の空胴共振器の場合、空胴共振器内部の角は丸みを有してもよい。また、マイクロ波照射空間としては、上記の筒型の他に、上記の丸みを大きくした柱状態、楕円体、等の空間を有する空胴共振器であってもよい。
このような多角形であっても、円筒型と同様の作用(すなわち、中心軸において磁界強度が極大かつ一様な定在波を形成できる)を実現することができる。
空胴共振器11の大きさも目的に応じて適宜に設計することができる。空胴共振器11は電気抵抗率の小さいものが望ましく、通常は金属製であり、一例として、アルミニウム、銅、鉄、マグネシウム、黄銅、ステンレス、若しくはそれらの合金等を用いることができる。又は、樹脂やセラミック、金属の表面に電気抵抗率の小さい物質をめっき、蒸着などによりコーティングしてもよい。コーティングには銀、銅、金、スズ、ロジウムを含む材を用いることができる。
<搬送機構>
搬送機構31は、必須な機構ではないが、供給側搬送部31A、若しくは送り出し側搬送部31B、あるいは両者を有する。
若しくは、供給部31や供給口12、排出口13を設置しなくても良い。この場合、被加熱対象物はあらかじめ空胴共振器内の磁界が極大となる位置に配置しておき、しかるべき時間処理した後にマイクロ波を停止し、空胴共振器の一部を開放し非加熱対象物を取り出すことができる。
若しくは、供給部31として特段の搬送機構を用いず、空胴共振器自体を移動することもできる。この場合は、被加熱対象物6を固定しておき、空胴共振器内の磁界が極大となる位置が非加熱対象物6から外れないように空胴共振器自体を非加熱対象物に沿って平行移動させることが適している。
若しくは、供給口12や、排出口13を重力方向に沿って配置することもできる。柔軟性がある被加熱対象物の場合、重力に従って垂下するため、供給口12を上側にして重力に従って非加熱対象物6を送り出しても良い。若しくは、排出口13を上側にして重力に逆らって、引き出しても良い。
上記搬送機構31は、空胴共振器11内にて、基材6を磁場の振動方向に対して垂直方向(例えば鉛直方向)に上下動可能とするものであることが好ましい。言い換えれば、空胴共振器11の中心軸Cに対して垂直方向(例えば、鉛直方向)に上下動することが好ましい。このように、基材6が上下動することによって、厚さのあるデバイス9が電場の強度が強くなる電場形成領域にはいるのを抑制することができる。上下移動距離は空胴共振器11の中心軸Cから±1cmが好ましく、±3cmがより好ましく、±5cmがさらに好ましい。大きく変動させることができれば、厚さがかなり厚いデバイスに対しても、電場形成領域からデバイスを避けさせることができる。これによって、スパークの発生を抑えることができるようになる。また、デバイスの電気接合用電極や電極パターン7の加熱状態を均一化することができる。上記構成は、例えば、ニップロールに高さ可変機構を付与することで得られる。この場合、空胴共振器11の入口12、出口13は、基材6及びデバイス9の移動距離分の大きさに開口させる必要がある。また、入口12及び出口13には、マイクロ波が漏洩しないよう基材6等の上下動に合わせて入口12及び出口13の開口部を狭める金属板を備えることが好ましい。
<マイクロ波の供給>
マイクロ波の供給には、マイクロ波発生器21、マイクロ波増幅器22、アイソレータ23、インピーダンス整合器24、アンテナ25を備えることが好ましい。
空胴共振器11の中心軸Cに平行な壁面(円筒の内面)又はその近傍には、マイクロ波供給口14が設けられている。一実施形態において、マイクロ波供給口14は、高周波を印加することができるアンテナ25を有している。図3では、同軸導波管変換器を用いたマイクロ波供給口14を示している。この場合アンテナ25は電界励振型のモノポールアンテナとなっている。このとき定在波を効果的に形成するためには、マイクロ波供給口14と空胴共振器11の間に適切な開口部としてアイリス(図示せず)を用いても良い。また、導波管14を用いず直接空胴共振器11にアンテナを設置してもよい。この場合は空胴共振器側壁近傍に時間励振アンテナとなるループアンテナ(図示せず)を設置してもよい。又は、空胴共振器上面若しくは下面に電界励振となるモノポールアンテナを設置することも可能である。
アンテナ25は、マイクロ波発生器21からマイクロ波の供給を受ける。具体的には、マイクロ波発生器21に、各ケーブル26(26A、26B、26C、26D)を順に介して、上記のマイクロ波増幅器22、アイソレータ23、整合器24、アンテナ25の順に接続されている。
各ケーブル26には、例えば同軸ケーブルが用いられる。この構成では、マイクロ波発生器21から発せられたマイクロ波を、各ケーブル26を介してアンテナ25によってマイクロ波供給口14から空胴共振器11内に供給する。
[マイクロ波発生器]
本発明のマイクロ波加熱装置10に用いるマイクロ波発生器21は、例えば、マグネトロン等のマイクロ波発生器や、半導体固体素子を用いたマイクロ波発生器を用いることができる。マイクロ波の周波数を微調整できるという観点から、VCO(Voltage-Controlled oscillator:電圧制御発振器)やVCXO(Voltage-controlled crystal oscillator:電圧制御水晶発振器)若しくはPLL(Phase-locked loop:位相同期回路)発振器を用いることが好ましい。
[マイクロ波増幅器]
マイクロ波加熱装置10は、マイクロ波増幅器22を備える。マイクロ波増幅器22は、マイクロ波発生器21によって発生されたマイクロ波の出力を増幅する機能を有する。その構成に特に制限はないが、例えば、高周波トランジスタ回路で構成される半導体固体素子を用いることが好ましい。マイクロ波発生器としてマグネトロンなど発振出力が大きいものを用いた場合はマイクロ波増幅回路を用いないこともできる。
[アイソレータ]
マイクロ波加熱装置10は、アイソレータ23を備える。アイソレータ23は、空胴共振器11内で発生する反射波の影響を抑制してマイクロ波発生器21を保護するためのものであり、一方向(アンテナ25方向)にマイクロ波が供給されるようにするものである。マイクロ波増幅器22やマイクロ波発生器21が反射波により破損する恐れがない場合は、アイソレータを設置しなくてもよい。この場合は装置が小型化できることや、低コスト化が可能になるメリットがある。
[整合器]
マイクロ波加熱装置10は、整合器24を備える。整合器24は、マイクロ波発生器21~アイソレータ23のインピーダンスとアンテナ25のインピーダンスを整合させる(合わせる)ためのものである。不整合による反射波が生じてもマイクロ波増幅器22やマイクロ波発生器21が損傷を受けうる恐れがない場合は整合器を設置しなくてもよい。若しくは、あらかじめ不整合が発生しないようアンテナ構造やマイクロ波増幅器22の持つ回路定数やケーブル26を調整することで、整合器を設置しないこともできる。この場合は装置が小型化できることや、低コスト化が可能になるメリットがある。
[アンテナ]
アンテナ25には、例えば、モノポールアンテナやループアンテナ若しくはパッチアンテナを用いることができる。モノポールアンテナの場合、空胴共振器11の筐体や、マイクロ波供給口の筐体を接地面とし機能するよう、筐体とは絶縁体を介し空間内にアンテナ端部を露出する(図示せず)。ループアンテナの場合ループアンテナの端部は、図示しないが、空胴共振器壁面など接地電位と接続する。このアンテナ25にマイクロ波(高周波)を印加することで、ループ内に磁界が励振され空胴共振器内に定在波を形成する形態とすることができる。
例えば、上記の円筒状の空胴共振器においてTM110のシングルモード定在波を形成させた場合、中心軸Cにおいて、磁界強度が最大になり、中心軸C方向に磁界強度が均一になる。したがって、シート6において、その上面に存在する、又はシート自体である被加熱対象物を、均一に、高効率にマイクロ波加熱することが可能になる。
<制御系統>
上記マイクロ波加熱装置10には、被加熱対象物のシート6の温度を測定する熱画像計測装置(サーモビュアー)41若しくは、放射温度計(図示せず)が配されている。空胴共振器11には、熱画像計測装置41若しくは放射温度計(図示せず)によってシート6の温度分布を測定するための窓15が配されている。熱画像計測装置41によって測定されたシート6の温度分布の測定画像若しくは放射温度計によって計測された温度情報は、ケーブル42を介して制御部43に送信される。更に、空胴共振器11の胴壁11Sには電磁波センサ44が配されている。電磁波センサ44によって検出した空胴共振器11内の電磁界エネルギーに応じた信号は、ケーブル45を介して制御部43に送信される。制御部43は電磁波センサ44の信号をもとに、空胴共振器11内に発生させた定在波の形成状況(共振状況)を検知することができる。定在波が形成されている、つまり共振しているときは、電磁波センサ44の出力が大きくなる。電磁波センサ44の出力が極大となるよう、マイクロ波発生器の発振周波数を調整することによって、空胴共振器11の持つ共振周波数と一致するようマイクロ波周波数を制御することができる。被加熱対象物の状況(挿入状態、温度等)により共振周波数は変動するため、この制御は適切な間隔で行う必要がある。変化が速い場合、被加熱対象物の供給速度が速い場合は、供給速度が変動する場合は、1ミリ秒~1秒の間隔で行うことが望ましい。被加熱対象物が固定されている場合や供給速度が変動しない場合など変化が小さい場合は、10秒~1分間隔でもよい。又は、加熱前に一度、共振周波数を求めておけば、その後、常時制御する必要がない場合もある。
制御部43では、検出された周波数に基づいて、空胴共振器11内に一定の周波数の定在波が立つマイクロ波の周波数を、ケーブル46を介してマイクロ波発生器21にフィードバックする。このフィードバックに基づいて、制御部43では、マイクロ波発生器21から供給されるマイクロ波の周波数を精密に制御する。このようにして、空胴共振器11内に定在波を安定して発生させることができる。したがって、定在波によって被加熱対象物のシート6を効率良く、高い再現性で、均一に加熱することができる。また、制御部43では、マイクロ波増幅器22にマイクロ波の出力を指示することによって、一定の出力のマイクロ波をアンテナ25に供給できるように調整することができる。あるいは、マイクロ波増幅器22の増幅率は変化させず、マイクロ波発生器21とマイクロ波増幅器22の間に設置した減衰器(図示せず)の減衰率を制御部43の指示により調整することもできる。マイクロ波出力は、熱画像計測装置41若しくは放射温度計の指示値をもとに、被加熱対象物を目的温度となるようフィードバック制御してもよい。マイクロ波発振器21としてマグネトロンのような大出力を出せる装置を用いた場合は、マイクロ波発生器21に対し、マイクロ波出力を調整するよう、制御部43の指示を与えても良い。
電磁波センサ44を用いない制御方法として、空胴共振器11の反射波の大きさを測定しその値を利用してもよい。反射波の測定はアイソレータ23から得られるアイソレーション量を用いることができる。若しくは、整合器24(設置しない場合は、マイクロ波供給口に接続したケーブル26D)とアイソレータ23の間に設置する方向性結合器(図示せず)から得られる反射信号を用いることができる。反射波信号が極小となるよう、マイクロ波発生器の周波数を調整することで、空胴共振器11へのマイクロ波のエネルギーを効率的に供給することができる。このとき、空胴共振器11の共振周波数とマイクロ波発生器の周波数が一致している可能性が高い。ただし、この方法ではケーブル26やアンテナ25、導波管14などでマイクロ波が消費されている可能性もあり、かならずしも共振周波数と一致していない場合もある。
<電極パターンの加熱>
本発明のマイクロ波加熱装置10では、電極パターン7は、導電性材料、誘電体材料又はその両方を含む材料(複合材料)で構成される。このような電極パターン7は、空胴共振器11内部の磁界強度に対応させて配される。特に、空胴共振器11内に形成された定在波の磁界強度が極大になる部分に沿って配せば、より効率的な加熱が可能になる。具体的には、基材6が空胴共振器11の中心軸Cを通るように、入口12から供給され出口13から排出される。
図3に示したマイクロ波加熱装置10においては、上記電極パターン7であれば、特に制限はなく、液体、固体、粉末およびそれらの混合物であっても加熱することができる。
電極パターン7を液体、固体又は粉末とした場合は、それらを基材6上に配して搬送することで連続的に電極パターン7の温度を制御することができる。本発明のマイクロ波加熱装置10は基材6上の電極パターン7を選択的に加熱することができる。
図3に示した形態において、定在波の周波数は、空胴共振器11内に定在波を形成できれば特に制限はない。上記マイクロ波供給口14からマイクロ波を供給した場合、空胴共振器11内に上述したTM110モードの定在波が形成される周波数とすることが好ましい。上記TM110モードの定在波の他には、TMn10(nは1以上の整数)モードとして、TM210、TM310のモードが挙げられる。空胴共振器11の中心軸Cに沿って磁界強度の極大部を効率的に形成できる点で、TM110の定在波であることが最も好ましい。
又はTE10n(nは1以上の整数)モードであってもよい。この場合もn=1のTE101モードが最も好ましく、TE102、TE103モードであってもよい。
上記空胴共振器11は、通常、共振周波数がISM(Industry Science Medical)バンド内に収まるよう設計される。ただし、空胴共振器11や装置全体から空間に放射される電磁波のレベルを、周囲への安全や通信等に影響を及ぼさないよう抑制できる機構を有してあれば、ISMバンド以外の周波数で設計してもよい。
上記のマイクロ波加熱装置10では、空胴共振器11内にマイクロ波を供給して特定の定在波を形成させると、空胴共振器11の中心軸Cにおいて磁場が発生しかつ当該磁場を極大とすることができ、また中心軸方向に磁場を均一に分布させることができる。このとき、磁場が極大かつ均一に発生する中心軸Cに沿う領域には、事実上、電場が発生していない。このため、電極パターン7を有する基材6を入口12から入れて中心軸Cを通して出口13より送り出させると、中心軸Cにおいて極大になっている磁場を基材6の幅方向に均一に照射することができる。この磁場の照射によって電極パターン7に誘導電流が発生し、電極パターン7の内部が効率よく誘導加熱される。
上記加熱では、基材6が樹脂(例えばポリエチレンテレフタレート)で形成され、その基材6上に導電性材料からなる電極パターン7が配されている場合、電極パターン7は加熱されるが樹脂の基材6は加熱されない。一般的に樹脂は磁気損失がほぼ無く、磁場を照射しても樹脂には誘導電流が発生しないため、加熱されない。一方、電極パターン7には誘導電流が発生するため、加熱される。このように、電極パターン7を選択的に加熱することができる。この電極パターン7が加熱されることで、はんだ8が加熱、溶融され、電極パターン7にデバイス9が搭載される。
上記説明したように、マイクロ波加熱装置10は、例えばTM110モードの定在波を形成する円筒型の空胴共振器11を使用することによって、中心軸Cに磁界が集中するため、その領域が磁界の極大域となり、中心軸方向に磁界強度が均一になる。このため、中心軸Cを通る電極パターン7に対する温度制御性(均一性)が高くなる。また、定在波を形成するマイクロ波の周波数、出力を制御することによって、常に一定の定在波を形成することができるため、より温度制御性が向上し、更に均一な加熱を実現できる。
電磁波センサ44によって空胴共振器11内の電磁界エネルギーに応じた信号を正確に検出することができる。そのため、検出した電磁界エネルギーに応じた信号に基づいて空胴共振器11内に発生させた定在波の形成状況(共振状況)を検知することができる。この検知情報に基づき制御部によって、マイクロ波の周波数を安定して共振するように制御する。このようにして、空胴共振器11内に安定して定在波を発生させることができる。したがって、定在波によって電極パターンを効率良く、均一に加熱することができ、かつ、空胴共振器内の定在波の形成状態を安定的に維持することができる。
次に、はんだ実装装置1の具体的な装置配置について、図4~6を参照して、以下に説明する。
図4に示すように、はんだ実装装置1(1A)は、各装置が以下のように配置されていることが好ましい。
第1群装置2は、プライマー・接着層印刷装置211、乾燥装置212、電極パターン印刷装置221、乾燥装置222の順に配されている。更に乾燥装置222の後段に、図示していないが、ソルダーレジストパターンを印刷するソルダーレジストパターン印刷装置とその乾燥装置が配されていることが好ましい。
第2群装置3は、ソルダーペースト塗布装置311、デバイス搭載装置312、マイクロ波照射条件判定装置313の順に配されている。
第3群装置4は、一つ若しくは複数の空胴共振器を有するマイクロ波加熱装置10が配されている。
第4群装置5は、フラックス除去装置511として洗浄装置、接着剤塗布装置512及び硬化装置513が順に配されている。
上記はんだ実装装置1(1A)は、以下のように動作する。
電極パターン7(図1参照)を有する基材6(図1参照)は、搬送機構(図示せず)によって、矢印A1に示す方向に搬送される。そして、順次各装置によって各装置に対応した処理が行われ、基材6上に形成した電極パターン7上にはんだ8を介して、デバイス9の電極接合溶融電極が接続され、デバイス9ははんだ実装される。なお、図面において、装置を示す四角形に隠された矢印部分は、その装置によって処理が行われることを示し、矢印は装置内で曲がることはない(以下同様である)。
図5に示すように、はんだ実装装置1(1B)は、各装置が以下のように配置されていることが好ましい。
第1群装置2は、プライマー・接着層印刷装置211、乾燥装置212、電極パターン印刷装置221の順に配されている。更に,図示していないが、ソルダーレジストパターンを印刷するソルダーレジストパターン印刷装置が配されていることが好ましい。
第2群装置3は、ソルダーペースト塗布装置311、デバイス搭載装置312、マイクロ波照射条件判定装置313の順に配されている。
第3群装置4は、一つ若しくは複数の空胴共振器を有するマイクロ波加熱装置10が配されている。
第4群装置5は、フラックス除去装置511として洗浄装置、接着剤塗布装置512及び硬化装置513が順に配されている。
上記はんだ実装装置1(1B)は、以下のように動作する。
電極パターン7(図1参照)を有する基材6(図1参照)は、搬送機構(図示せず)によって矢印B1に示す方向に搬送され、プライマー・接着層印刷装置211、乾燥装置212、電極パターン印刷装置221の順に、各装置に対応した処理が行われる。
そして電極パターンを印刷した後、矢印B2に示すように、基材6は、電極パターン印刷装置221から乾燥装置212に送られ、印刷した電極パターンが乾燥される。
次に、矢印B3に示すように、基材6は、乾燥装置212からソルダーペースト塗布装置311、デバイス搭載装置312、マイクロ波照射条件判定装置313、第3群装置4のマイクロ波加熱装置10、フラックス除去装置511、接着剤塗布装置512の順に、各装置に対応した処理が行われる。図面において、点線で示した部分は、点線が記載された装置による処理が行われないことを示している(以下、同様である)。
次に、矢印B4に示すように、基材6は、接着剤塗布装置512から硬化装置513に送られ、塗布した接着剤が硬化される。硬化後、基材6は硬化装置513から取り出される。
このようにして、基材6上に形成した電極パターン7上にはんだ8を介して、デバイス9の電極接合溶融電極が接続され、デバイス9ははんだ実装される。
図6に示すように、はんだ実装装置1(1C)は、各装置が以下のように配置されていることが好ましい。
第1群装置2には、プライマー・接着層印刷装置211、乾燥装置212、電極パターン印刷装置221が配されている。更にソルダーレジストパターンを印刷するソルダーレジストパターン印刷装置とその乾燥装置が配されていることが好ましい。
第2群装置3は、ソルダーペースト塗布装置311、デバイス搭載装置312、マイクロ波照射条件判定装置313の順に配されている。
第3群装置4は、一つ若しくは複数の空胴共振器を有するマイクロ波加熱装置10が配されている。
第4群装置5は、フラックス除去装置511、接着剤塗布装置512、及び接着剤硬化装置513が順に配されている。
上記はんだ実装装置1(1C)は、以下のように動作する。
電極パターン7(図1参照)を有する基材6(図1参照)は、図示していない収納部に収納されている。その収納部に収納されている処理前の基材6を搬送機構600によって、プライマー・接着層印刷装置211に搬送して、該装置によるプライマー・接着層印刷後、乾燥装置212に搬送して乾燥を行う。その後、搬送装置600による搬送によって、基材6を電極パターン印刷装置221に搬送して、電極パターンの印刷を行い、基材6を乾燥装置212に搬送してプライマー・接着層印刷の乾燥を行う。次に、基材6を、搬送機構600によって、図示していないソルダーレジストパターン印刷装置に搬送して、ソルダーレジストパターン印刷装置によるソルダーレジストパターンの印刷後、更に乾燥装置212に搬送してソルダーレジストパターンを乾燥させる。
次に、基材6を、搬送機構600によって、第2群装置3のソルダーペースト塗布装置311に搬送して、ソルダーペースト塗布装置311によるソルダーペースト塗布後、更にデバイス搭載装置312に搬送して、デバイス搭載装置312によって、電極パターン7(図1参照)上のはんだ8(図1参照)を介してデバイス9(図1参照)の電極接合溶融電極が接続され、デバイス9が搭載され、更にマイクロ波照射条件判定装置313に搬送して、画像認識処理等により加熱対象形状に最適なマイクロ波照射条件が決定される。
次に、基材6を、搬送機構600によって、第3群装置4のマイクロ波加熱装置10に搬送して、はんだを溶融、固化させて、電極パターン7にはんだ8を介してデバイス9の電極接合溶融電極を接続する。
次に、基材6を、搬送機構600によって、フラックス除去装置511に搬送して、フラックス除去を行い、更に接着剤塗布装置512に搬送して、接着剤を塗布する。続いて硬化装置513に送り、塗布した接着剤を硬化させる。硬化後、搬送機構600によって、収納部の所定位置に取り出される。
このようにして、基材6上に形成した電極パターン7上にはんだ8を介して、デバイス9の電極接合溶融電極が接続され、デバイス9ははんだ実装される。
次に、本発明のはんだ実装方法の好ましい一実施形態を、前述の図1~3を参照して説明する。
本発明のはんだ実装方法は、上記したマイクロ波加熱装置10を用いて行うことが好ましい。
前述したのと同様に、第1群装置2によって、予め基材6の表面にプライマー・接着層を印刷して、基材6と形成される電極パターン7との密着性が高まるようにしておく。プライマー・接着層を印刷した基材6表面に、電極パターン7を形成するための銀ペーストパターンを形成し、乾燥させて、電極パターン7を得る。更に第2群装置3によって、ソルダーレジストパターンを形成し、それを乾燥させる。
次に、第2群装置3によって、はんだ8となるソルダーペーストパターンを電極パターン7上に形成し、乾燥させておく。さらに、搭載されるデバイス9を溶融前のはんだ8上に載置しておく。
次に、第3群装置4によって、磁場加熱を行い、ソルダーペーストパターン(はんだ)を溶融した後、固化させて、はんだを介して、電極パターン7とデバイスの電気接合用電極(図示せず)とを電気的に接続する。
具体的には、第3群装置4の円筒型の空胴共振器11のマイクロ波照射空間51に磁場と電場とが分離されるシングルモードの定在波を形成する。定在波が形成されたマイクロ波照射空間51内において、事実上、電場が存在せず磁場が存在する上記説明した磁場領域52に、電極パターン7を有する基材6を通して、電極パターン7を、例えば数秒間加熱する。この電極パターン7の加熱によってはんだ8が溶融される。そして加熱終了後にはんだ8が固化して、はんだ8を介して電極パターン7にデバイス9がはんだ実装される。
その結果、図7に示すように、基材6上にプライマー72を介して電極パターン7が配置されている。また、電極パターン7上にはんだ8を介してデバイス9に形成された電気接合用電極92が接続されるとともに、電極パターン7間の基材6上には接着層62を介してデバイス9が接着される。さらに、デバイス9の周囲には、接着剤94が形成され、デバイス9の接着をより強固にしている。このようにして、基材6上にデバイス9が実装される。
本発明のはんだ実装方法では、マイクロ波照射空間51に供給されたマイクロ波(図示せず)によって、シングルモードの定在波が形成され、そして磁場と電場とが形成される。このようなマイクロ波照射空間51において、電場が存在せず磁場が存在する磁場領域52に電極パターン7を有する基材6を通すことから、磁場の影響を受けて電極パターン7内に誘導電流が発生し、電極パターン7が自己加熱される。一方、磁場領域52は電場が形成されていないので、基材6は電場の影響を受けることがない。そのため、電極パターン7に、電場の影響によるスパーク現象(アーク放電)が発生しない。このような磁場加熱により、電極パターン7が加熱されることによってはんだ8が加熱、溶融され、電極パターン7にデバイス9がはんだ実装される。その際、電極パターン7の配置方向によって昇温挙動が異なる。以下、昇温挙動が異なることについて説明する。
電極パターン7は、アスペクト比が3.7以上の異方性を有するパターンである。このアスペクト比は以下のようにして規定する。電極パターン7には、線状パターン、矩形状パターン又は複雑な形状のパターン等、種々の形状のパターンがある。又、同様の形状のパターンが繰り返される繰り返しパターンもある。
まず、長方形の電極パターン7(細長い長方形の線状パターンも含む)場合、長方形の長辺と短辺の比(長辺/短辺)が電極パターン7のアスペクト比になる。この場合も下記と同様に、電極パターン7と同形状の長方形パターンが設定される。
一方、長方形の角部に隅切がある電極パターン7、及び台形の電極パターン7は、それぞれの電極パターン7に外接する長方形パターンのアスペクト比を電極パターン7のアスペクト比とする。
更に複雑な形状の電極パターン7の場合、電極パターン7に外接する長方形パターンを規定し、その長方形パターンのアスペクト比を電極パターン7のアスペクト比とする。その際、長方形パターンの面積に対して電極パターン7の面積を引いた面積の値が最小になるように、長方形パターンの大きさを決定することが好ましい。
また、内部に空間がある電極パターン7の場合、電極パターン7に外接する長方形パターンと、空間に外接する長方形パターンを規定する。外接する長方形パターンと空間の長方形パターンのアスペクト比のうち、大きい値を電極パターン7のアスペクト比とする。
又は薄膜パターン7Gを幅方向に2分割し、2分割した両方の薄膜パターンに対してそれぞれに外接する長方形パターンを規定する。この場合、2分割した他方の薄膜パターンに対しても同様に長方形パターンを規定することができる。
繰り返しパターンで構成される電極パターン7の場合、一つの縦方向パターンとそれに隣接する一つの横方向パターンに分割して測定パターンとして、その測定パターンに対して長方形パターンを規定する。なお、隣接する横方向パターンがない場合には縦方向パターンを測定パターンとして、その測定パターンに対して長方形パターンを規定する。そして、各長方形パターンのアスペクト比を分割した各電極パターンのアスペクト比とする。
また、はんだ実装されるデバイス9の電気接合用電極(図示せず)も、上記電極パターン7と同様にして、長軸が規定される。このデバイス9の長軸を、シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして配することが好ましい。このように、デバイス9の電気接合用電極を配することによって、加熱到達温度が高くなる。
上記の加熱方法における電極パターン7の加熱は、磁場領域52の磁場の作用により生じる磁気損失による発熱、及び磁場領域52の磁場により電極パターン7内に励振される誘導電流による発熱のいずれか一方又は両方による。
上記の加熱方法における電極パターン7の加熱時間は、基材6への熱ダメージを抑制するという観点から300秒以内であることが好ましく、30秒以内がより好ましく、3秒以内がさらに好ましい。加熱時間が上記のように短時間であることから、電極パターン7が加熱されても基材6への熱ダメージを最小限に抑えることができ、はんだ実装プロセスに要する時間を短くできるという効果が得られる。
上記の電極パターン7は、アスペクト比が3.7未満の場合、加熱温度を低くしたい電極パターン7の長軸を磁場の振動方向に対して45度未満の角度にして配することで、加熱到達温度が低くなる。このことを利用することで、複数の電極パターンがある基板に対して、加熱したい部分と加熱したくない部分とを電極パターン7の長軸の向きによって分けることができる。すなわち、電極パターン7の長軸を磁場の振動方向に対して45度未満とすることによって、磁場領域52の磁場の作用により生じる磁気損失による発熱、及び磁場領域52の磁場により電極パターン7内に励振される誘導電流による発熱のいずれも発生しにくくなる。このようにして、電極パターンの長軸を、磁場の励振方向に対して、45度以上90度以下に配した場合と、45度未満に配した場合とによって加熱温度を制御し、電極パターン7を選択的に加熱することが可能となる。
上記はんだ実装方法においては、電極パターンの上部及び下部に絶縁性の薄膜を有していてもよい。この電極パターンは単独パターンであっても、いくつかの電極パターンが集まって構成される集合パターンであってもよい。上記「絶縁性」とは、電気抵抗が高く、磁場で加熱されず、熱伝導率が低いものであることをいう。
絶縁性の薄膜としては、好ましくは、樹脂、セラミックス、ガラス、酸化物、紙、織物、等の薄膜が挙げられる。より好ましくは、樹脂、酸化物が挙げられる。絶縁性の薄膜の厚さは、1nm~1cmが好ましく、20nm~500μmがさらに好ましい。
マイクロ波照射空間に形成される定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードが好ましい。この定在波と一致した共振周波数からなるマイクロ波エネルギーを空胴共振器11に供給し、共振周波数の変化に対して常に目的のモードの定在波が形成されるよう、空胴共振器1に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することが好ましい。具体的には、前述したように、マイクロ波発生器21において、マイクロ波周波数を微調整する方法が挙げられる。または、前述したように、空胴共振器11内に誘電体若しくは導電体を挿抜することで微調整することが挙げられる。
次に第4群装置5によって、はんだ溶融後のフラックス除去した後、接着剤塗布工程を行う。更に、接着剤を乾燥させて硬化させる。また、例えば、エキシマランプ(例えば発光波長が172nm(Xeエキシマランプ))の高エネルギーの真空紫外線を使って有機物を分解する処理を行うことも好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
[実施例1]
実施例1は、板状の低耐熱性基板であるポリエチレンテレフタレート基材(PET基板)上に導電性銀ペースト(トーヨーケム株式会社、商品名REXALPHA)をスクリーン印刷し、電極パターンを形成した。電極パターンはホットプレートで60℃にて20分乾燥させ、溶媒を除去した。電極パターンをマスキングするため、熱硬化型ソルダーレジスト(太陽ホールディングス株式会社、商品名 S―222 X16K)をスクリーン印刷し、ホットプレートで80℃にて60分乾燥させた。次に、ソルダーペースト(千住金属工業株式会社、商品名 エコソルダーペーストLT142)をステンシル印刷し、電極パターン上にはんだを形成した。はんだの上にデバイスとして温湿度センサチップ(センシリオン株式会社、商品名 SHT―31)を載せた。温湿度センサチップを載せたPET基板を、円筒型の空胴共振器の中心軸Cにそって配置した。空胴共振器内にTM110モードの定在波を形成させ、100Wで3秒間マイクロ波を照射し、熱画像計測装置によって電極パターンが150℃以上まで昇温したことを確認した。
空胴共振器内からPET基板を取り出し、そのPET基板の外観を観察した。その結果、図8に示したように、はんだ(ソルダーペーストパターン)が溶融したこと、PET基板に変形が無いことを確認した。このようにして、実施例1の測定試料の温湿度センサを9個作製した。
また実施例1は、上記測定試料の9個の温湿度センサの動作を確認するため、同一室内環境において温度と湿度を計測した。
例えば、実装サンプルの測定は、有限会社シスコム社製の温湿度アナログ出力モジュールSHTDA-2に、日置電機株式会社製のDCシグナルソース SS7012を用いて電源供給して、実装サンプルをSHTDA-2に接続し、SHTDA-2の出力電圧から温度、湿度を算出する。SHTDA-2にはもともとセンシリオン社製のSHT-35(SHT-31の上位モデル)が実装されており、リファレンス用にはこのSHT-35を用いて測定したデータを使う。
[比較例1~2]
一方、比較例1は、リファレンス用の温湿度センサとして、読み取り装置をそのまま使ってSHT-35の測定データをリファレンスにした。比較例2は、市販のデジタル温湿度計(ヴァイサラ株式会社、商品名 HM41)を用いて、実施例1と同一環境にて温度と湿度とを測定した。
測定の結果、図9に示したように、同一室内環境における温度及び湿度の測定において、実施例1の9個の温湿度センサは、リファレンスの温湿度センサ及びデジタル温湿度計による測定結果とほぼ同じ値になった。したがって、本発明のはんだ実装方法によって作製された実施例の温湿度センサが正常に動作していることが実証された。
1 はんだ実装装置
2 前段の第1装置(第1群装置)
3 前段の第2装置(第2群装置)
4 マイクロ波加熱装置(第3群装置)
5 後段の装置(第4群装置)
6 基材
7 電極パターン
10 マイクロ波加熱装置
11 空胴共振器
12 入口
13 出口
14 マイクロ波供給口
15 窓
21 マイクロ波発生器
22 マイクロ波増幅器
23 アイソレータ
24 整合器
25 アンテナ
26 ケーブル
31 搬送機構
31A 供給側搬送部
31B 送り出し側搬送部
41 熱画像計測装置
42、45、46 ケーブル
43 制御器
44 電磁波センサ
C 空胴中心軸(中心軸)

Claims (12)

  1. マイクロ波照射によって、基材上に配した電極パターンとデバイスの電気接合用電極とを加熱して該電極パターン上に配したはんだを加熱、溶融し、該電極パターンに該はんだを介してデバイスを搭載するはんだ実装方法であって、
    前記マイクロ波が、シングルモード定在波を形成し、
    前記電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして配し、該電極パターンをマイクロ波加熱する、はんだ実装方法
  2. マイクロ波照射によって、基材上に配した電極パターンとデバイスの電気接合用電極とを加熱して該電極パターン上に配したはんだを加熱、溶融し、該電極パターンに該はんだを介してデバイスを搭載するはんだ実装方法であって、
    前記マイクロ波が、シングルモード定在波を形成し、
    前記電極パターンのアスペクト比が3.7未満であり、前記電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度未満の角度にして配し、前記マイクロ波を照射する、はんだ実装方法。
  3. マイクロ波照射によって、基材上に配した電極パターンとデバイスの電気接合用電極とを加熱して該電極パターン上に配したはんだを加熱、溶融し、該電極パターンに該はんだを介してデバイスを搭載するはんだ実装方法であって、
    前記マイクロ波が、シングルモード定在波を形成し、
    前記デバイスの電気接合用電極の長軸の少なくとも一部を、前記シングルモード定在波によって形成される磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして配した、はんだ実装方法。
  4. 前記シングルモード定在波は、TMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードである請求項のいずれか1項に記載のはんだ実装方法。
  5. 前記シングルモード定在波を形成する空胴共振器内の前記シングルモード定在波の形成状態を維持するために、該空胴共振器に形成された定在波の共振周波数の変化に対応して、該空胴共振器に供給するマイクロ波の周波数を自動調整することを含む、請求項のいずれか1項に記載のはんだ実装方法。
  6. 前記電極パターンの上部及び下部に絶縁性の薄膜を有する請求項1~のいずれか1項に記載のはんだ実装方法。
  7. 円筒型のマイクロ波照射空間を有し、円筒中心軸に沿って磁界強度が一様かつ極大となるTMn10(nは1以上の整数)モード若しくはTE10n(nは1以上の整数)モードの定在波が形成される空胴共振器と、
    前記マイクロ波照射空間内に搬入される基材が通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された入口と、
    前記マイクロ波照射空間内から搬出される前記基材が通過する、前記空胴共振器の胴部壁に配された出口と、
    前記基材を、前記入口から搬入し、前記磁界強度が極大となる磁場領域を通過して前記出口から搬出する搬送機構とを有し、
    前記基材に配した電極パターンの長軸方向の少なくとも一部を、前記磁場領域に発生させた磁場の振動方向に対して45度以上90度以下の角度にして、前記磁場領域に前記基材を通過させて前記電極パターンを加熱して該電極パターン上のはんだを溶融するマイクロ波加熱装置。
  8. 前記搬送機構は、前記空胴共振器内にて、前記基材を前記磁場の振動方向に対して垂直方向に上下動可能とする請求項記載のマイクロ波加熱装置。
  9. 前記マイクロ波加熱装置の前段に配された、プライマー・接着層印刷装置と乾燥装置、及び電極パターン印刷装置と乾燥装置、ソルダーペースト塗布装置、デバイス搭載装置、及びマイクロ波照射条件判定装置を含む前段の装置と、
    前記マイクロ波加熱装置の後段に配されたフラックス除去装置、接着剤塗布装置及び硬化装置を含む後段の装置とを備え、
    前記搬送機構によって、前記基材を連続的に搬送し、前記前段の装置、前記マイクロ波加熱装置及び前記後段の装置によって順に処理を行う請求項又はに記載のマイクロ波加熱装置。
  10. 前記前段の装置は、ソルダーペースト塗布装置が、ステンシル印刷装置、ディスペンサ装置、又ははんだボールマウンタである請求項に記載のマイクロ波加熱装置。
  11. 前記マイクロ波加熱装置が、1つ若しくは複数の前記空胴共振器を有する請求項又は10に記載のマイクロ波加熱装置。
  12. 前記後段の装置は、フラックス除去装置が洗浄装置であり、前記接着剤塗布装置が、ステンシル印刷装置、スクリーン印刷装置、又はディスペンサ装置であり、前記硬化装置が、紫外線ランプ、赤外線ランプ、熱風装置、ホットプレート、大気圧プラズマ照射手段、キセノンフラッシュランプ又は高湿度チャンバーである請求項11のいずれか1項に記載のマイクロ波加熱装置。
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