JP2018126990A - 印刷装置 - Google Patents

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裕二 池田
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創士 渡部
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Abstract

【課題】電磁波加熱によって印刷物表面の液滴を素早く乾燥させるようにした印刷装置を提供すること。【解決手段】インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジ2と、被印刷物Tをインクカートリッジ2に向けて搬送する搬送手段3と、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的に配設した電磁波発振器MWから発振される電磁波を照射する電磁波照射器8と、電磁波発振器MWを制御する制御手段4とを備え、電磁波照射器8は、電磁波を照射する照射部81及び照射部81を収容し、被印刷物Tとの対向面を解放した電磁波共振用キャビティ80とから構成され、インクカートリッジ2に充填するインクには粉末状の電磁波吸収体を添加するようにしている。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関し、特に印字前後に被印刷物に対してプラズマ処理を施す印刷装置やプラズマ装置を具備したインクカートリッジを備えた印刷装置に関する。
従来、印刷装置によって被印刷物にインクを定着させた後、インクを乾燥させるためにマイクロ波を用いた加熱炉に印刷された被印刷物を通過させることで水性インクを急速乾燥させる高電界方形導波管形マイクロ波乾燥炉が提案されている。しかし、この高電界方形導波管形マイクロ波乾燥炉はそれまでの乾燥炉に比べて小型化されているものの、印刷装置に対し、大型であるという欠点があった。
これに対して、インクカートリッジと同程度の大きさからなるマイクロ波加熱による液滴乾燥装置が提案されている(例えば、特許文献1〜2)。
特開2008−142908号公報 特表2003−534164号公報
しかし、後処理で被印刷物表面の液滴(インク)を乾燥させるためにマイクロ波を含む電磁波を利用する場合、照射した電磁波が共振する空間内になければマイクロ波エネルギが十分に液滴に作用し液滴の乾燥が促進されないという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電磁波加熱によって印刷物表面の液滴を素早く乾燥させるようにした印刷装置を提供することである。
上記課題を解決するためになされた本発明の印刷装置は、
粉末状の電磁波吸収体を添加したインクと、
インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジと、
被印刷物をインクカートリッジに向けて搬送する搬送手段と、
インクカートリッジより被印刷物の搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジを収納するカートリッジフォルダと一体的に配設した電磁波照射器と、
前記電磁波発振器を制御する制御手段とを備え、
該電磁波照射器は、電磁波を照射する照射部及び該照射部を収容し、被印刷物との対向面を解放した電磁波共振用キャビティとからなるようにしている。
本発明の印刷装置は、印刷後のマイクロ波加熱処理を、インクカートリッジと共に移動するプラズマ生成器で行うようにしたから広範囲のプラズマ処理を不要とする。
本発明の印刷装置は、印刷後のインクの乾燥を電磁波照射器で行い、インクの中添加された電磁波吸収体によって短時間で被印刷物に印刷されたインクが加熱され、早期に乾燥させる。
この場合において、前記電磁波吸収体は、カーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイルを用いることができる。るカーボンマイクロコイルは炭素原子を主成分で構成されており、約0.01〜1μmのピッチでコイル型に巻かれた形状を持つ微細な炭素繊維であり、カーボンナノコイルは1nm〜100nmのピッチでコイル型に巻かれた形状を持つ微細な炭素繊維である。インクカートリッジの噴射口の径に併せた大きさのカーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイルを添加することで照射する電磁波(マイクロ波を吸収し、短時間でカーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイルが高温となり、被印刷物表面のインクが内部から昇温され短時間でインクを乾燥させることができる
また、これらの場合において、前記キャビティの内周面に発熱体を配設することができる。この発熱体は、電磁波(マイクロ波)を吸収する黒体を用いることが好ましい。これによって電磁波照射器の照射部から照射され、インク加熱に寄与しない電磁波が黒体に吸収され加熱され黒体輻射によってキャビティ内の温度を上昇させる。
本発明の印刷装置によれば、インク内に添加したカーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイルによって、被印刷部に印刷されたインクが照射されるマイクロ波により瞬時に発熱し、インクを表面と内部から加熱し急速に乾燥させることができる。
実施形態1の印刷装置の概略図である。 (a)は同印刷装置に使用する電磁波照射器の別の形態を示す正面図、(b)は電磁波照射アンテナの放射面を示す平面図である。 実施形態2の印刷装置に使用する電磁波照射器を示し、(a)は一部断面の正面図、(b)は実施形態2の変形例を示す一部断面の正面図である。 実施形態3の印刷装置の概略図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
<実施形態1>印刷装置
本実施形態1は、本発明に係る印刷装置である。本発明の印刷装置1は、図1に示すように、インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジ2と、被印刷物Tをインクカートリッジ2に向けて搬送する搬送手段3と、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的に配設した電磁波発振器MWから発振される電磁波を照射する電磁波照射器8と、電磁波発振器MWを制御する制御手段4とを備え、電磁波照射器8は、電磁波を照射する照射部81及び照射部81を収容し、被印刷物Tとの対向面を解放した電磁波共振用キャビティ80とから構成されている。
そして、インクカートリッジ2に充填するインクには粉末状の電磁波吸収体を添加するようにしている。この電磁波吸収体は、電磁波(例えば、2.45GHzのマイクロ波)の照射を受けると瞬時に加熱される。
電磁波吸収体として、カーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイル(以下、総称してカーボンコイルという)を使用することが好ましい。カーボンコイルは、マイクロオーダ、ナノオーダのピッチでコイル状に巻いた非晶質の炭素繊維で、単体でLCR成分を持ちLCR共振回路を構成する。これによって、照射された電磁波の電界・磁界エネルギはカーボンコイルとの共振帯域において効率よく熱エネルギに変換される。
カーボンコイルの添加量は特に限定するものではなく、使用するインクに対して1重量%〜10重量%程度とすることが好ましい。
また、電磁波吸収体7は、カーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイル以外に、白色の珪酸カルシウムや磁性体である酸化フェライト等を用いることもできる。珪酸カルシウムは白系インクの使用に適し、酸化フェライトは赤系インクの使用に適する。
電磁波照射器8は、図1に示すように、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5に取り付けられ、一端が電磁波発振器MWと電気的に接続され、他端に照射アンテナ81を備え、この照射アンテナ81を覆うようにキャビティ80が配備されている。キャビティ80は、印刷装置に配設したとき被印刷物Tと対向する部分が開放されている。これにより、電磁波発振器MWから発振される電磁波(例えば、2.45GHzのマイクロ波)を、共振空間を形成するキャビティ80内に照射することで、キャビティ80の開放端に位置する被印刷物T表面のインクが加熱される。
照射アンテナ81の照射面81aは、特にその形状を限定するものではなくホーンアンテナに代表される開口アンテナであっても構わないが、本実施形態においては、図2(b)に示すように、セラミック基板上に渦巻き状の金属パターン81bを印刷等することにより照射面81aを形成するようにしている。また、照射アンテナ81の照射面81aの位置は、照射面81aから被印刷物T表面までの距離をLとした場合、発振する電磁波の波長をλに対して、λ/4となるように構成することが好ましい。
また、キャビティ80の大きさは、照射する電磁波の周波数に応じた共振空間を形成するように構成すればよく、特に限定されるものではない。また、インピーダンス整合部材82を取り付けることで、照射する電磁波を効率よく利用することができる。インピーダンス整合部材82は、図2に示すように、キャビティ80の壁面に形成した貫通孔80aに、先端に板状部材82aを取り付けた周面にネジ部を形成した棒状部材82bを挿通し、任意の位置でナット82cによって固定するようにしている。これによって、板状部材82aをキャビティ80内の任意の位置に保持することができる。このインピーダンス整合部材82は、キャビティ80を釣り鐘形状にした場合、図に示すようにインピーダンスの調整が可能であれば1角は移設で構わないが、円弧状に複数に分割して配設することができる。また、キャビティ80を立方体で構成するときは各側面から複数は移設することもできる。
搬送手段3は、被印刷物Tをインクカートリッジ2によって印字されるべく所定の位置に移動される機能を有するものであれば特に限定されるものではなく、本実施形態においては、ロール状に巻回された被印刷物Tに印刷する場合の例を示す。この搬送手段3は、ロール状の被印刷物Tをセットする貯留ローラ31と、被印刷物Tが略水平に移動し、インクカートリッジ2から噴射されるインクによって印刷される送り台30と、貯留ローラ31から引き出された被印刷物Tを送り台30に送り出す送り出しローラ33と、印刷された被印刷物Tを巻き取る巻き取りローラ35と、この巻き取りローラ35に被印刷物Tを受け渡す受けローラ34と、貯留ローラ31と送り出しローラ33及び巻き取りローラ35と受けローラ34との間で被印刷物Tに張力を付与するテンションローラ32とから構成されている。
本実施形態においては、インクカートリッジ2は、印刷時には固定され、印刷前に被印刷物Tの移動方向に対して、電磁波照射器8と共に水平に直交する方向に移動させ印字位置を決定する。
<印刷装置の動作>
本実施形態の印刷装置1の印字動作について説明する。制御装置4は印字命令を受信すると、カートリッジ2に印字指令を送信するとともに、印字タイミングに合わせ電磁波照射器8に電磁波を供給するように電磁波用電源P及び電磁波発振器MWに電磁波の発振信号を送信する。
電磁波照射器8は、インクカートリッジ2によって印字されたインク表面に電磁波を照射し、誘電加熱によりインクの水分を加熱するとともに、インクに添加されたマイクロコイル等からなる電磁波吸収体が瞬時に加熱されインク内部から発熱する。これによって、インクを素早く乾燥させることができる。この際、制御装置4は、電磁波発振器MWからの電磁波の発振時間を1ナノ秒から100ナノ秒、デューティ比を10%〜90%、好ましくは10%〜20%のパルス発振となるように制御することが好ましい。このような発振パターンとすることで効果的な乾燥を行うことができる。
−実施形態1の効果−
本実施形態1の印刷装置1は、インク表面から加熱されるだけでなくインクに添加されたマイクロコイル等からなる電磁波吸収体が瞬時に加熱されインク内部から発熱することとなりインクの蒸発(乾燥)を促進する。
<実施形態2>印刷装置
本実施形態2は、本発明に係る印刷装置であり、実施形態1とは電磁波照射器8の照射部81を収容する電磁波共振用のキャビティ80の構成が異なる。このキャビティ80は、図3(a)に示すように、上面に発熱体7を配設するようにしている。この発熱体7は、キャビティ80内の温度を上昇させることと、輻射熱によってインク表面を乾燥させるためのもので、その構造は特に限定するものではなく、電熱線を内部に配設する構成を採用することができる。本実施形態においては、電磁波(マイクロ波)を吸収する黒体(例えば、カーボンナノチューブ等から構成されるペンタブラック等)を用いることが好ましい。これによって電磁波照射器8の照射部81から照射され、インク加熱に寄与しない電磁波が黒体に吸収され加熱され黒体輻射によってキャビティ80内の温度を上昇させるとともに、インクを加熱し、電磁波の直接加熱と相まってその蒸発を促進する。
また、発熱体7は、キャビティ80の上面の内側だけでなく、側面の内側にも配設することができる。内面全体に発熱体7を配設することでキャビティ80内温度の上昇とインク加熱の効率を向上させることができる。
また、図3(b)に示すように、発熱体7を配設するキャビティとして、電磁波照射用のキャビティ80とは別にキャビティ80の下流に発熱体7配設用の加熱用キャビティ70を設けることができる。このキャビティ70には、発熱体7を上面内側及び/又は側面内側に配設し、内部の適所に電磁波照射用のアンテナ71を配設する。このアンテナ71への電磁波の供給は、別途発振器を設けることもできるがキャビティ80の電磁波照射器8の反射波を、サーキュレータを介して供給するように構成することができる。
また、印刷面へのインクの付着性を向上させる目的で、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して上流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的にプラズマ生成器を配設することができ、これによって、印字対象箇所となる被印刷物Tの表面の濡れ性が向上する。この際、プラズマ生成器として、電磁波発振器から発振される電磁波を昇圧する共振回路からなる昇圧手段と放電ギャップを形成する放電電極及び接地電極とから構成される電磁波プラズマ生成器を利用する。この電磁波プラズマ生成器は、昇圧手段により放電ギャップの電位差を高め放電プラズマを生じさせ印刷面にプラズマが照射される。そして、このプラズマ生成器に供給される電磁波も一定の割合で反射する。この反射波を、サーキュレータを介して電磁波照射用のアンテナ71に供給するように構成することができる。
<実施形態3>印刷装置
本実施形態3は、上述した実施形態1に係る印刷装置に前処理装置と前処理装置で発生するオゾンを後処理装置で処理することを特徴とした印刷装置であり、使用するインクには電磁波吸収体の添加の有無を問わない。本実施形態の印刷装置1は、実施形態1と同様、インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジ2と、被印刷物Tをインクカートリッジ2に向けて搬送する搬送手段3と、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して上流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的に配設したプラズマ生成器9と、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的に配設した電磁波発振器MWから発振される電磁波を照射する電磁波照射器8と、電磁波発振器MWを制御する制御手段4とを備え、電磁波照射器8は、電磁波を照射する照射部81及び照射部81を収容し、被印刷物Tとの対向面を解放した電磁波共振用のキャビティ80とから構成され、プラズマ生成器9は、プラズマを生成するプラズマ生成部及びプラズマ生成部を収容し被印刷物Tとの対向面を解放したキャビティ90とから構成されている。
プラズマ生成器9のプラズマ生成部は、プラズマ生成部がプラズマを生成するように構成されるものであれば、コロナ放電器や点火プラグ等、特に限定するものではないが、本実施形態においては、電磁波(マイクロ波を)を昇圧し、放電プラズマを生じさせる電磁波放電器9Aを採用している。この電磁波放電器9Aは、電磁波発振器MWから発振される電磁波の供給を受ける入力部と、入力された電磁波を昇圧する昇圧手段と、放電ギャップを形成する放電電極及び接地電極とを備え、昇圧手段により放電ギャップの電位差を高め放電を生じさせるように構成されている。Pは電磁波発振器MWに電力を供給する電源で、制御手段4によって制御される。
そして、キャビティ90とキャビティ80とは、吸引ポンプ91を介在したオゾン流通配管92によって接続されている。具体的には、吸引ポンプの吸入口とキャビティ90とを吸引管92aによって接続するとともに、吸引ポンプの排出口とキャビティ80とを排出管92bによって接続する。これによって、吸引ポンプ91を作動することでキャビティ90の中で生成されるプラズマにより発生するオゾンを、キャビティ80に排出する。
キャビティ80内には、実施形態2と同様に、電磁波吸収体7を配設し内部温度を上昇させる。これによって、キャビティ80に排出されるオゾンが分解される。このように構成することで、別途オゾン分解のための機器の設置を不要とすることができる。
<変形例>
また、キャビティ80に電磁波照射器8の代わりに無電極のUVランプを用いることができる。無電極のUVランプは、マイクロ波によって高周波磁界を発生させ、この磁界によって生じる電磁誘導により、ガラス管(ランプバルブ)内のガスが励起し紫外線を発生し、さらにこの紫外線によってランプバルブ内の可視光線が生じるものである。ランプバルブ内に封入するガスの種類を変更することで、発光スペクトルが変わり、用途に応じたUV波長を選択することができる。例えば、UV出力波長を380nmとした場合、印刷物のインク硬化・乾燥に適する。
そして、キャビティ80は、オゾン流通配管92によってキャビティ90と接続しているので、キャビティ90内で生成されたプラズマによって発生するオゾンはキャビティ80に排出される。キャビティ80内に排出されたオゾンは、UVランプから照射されるUV光と反応して分解されラジカル(特に、OHラジカル)が発生する。このOHラジカルによって、被印刷物T表面のインクは重合反応が促進(インクの硬化)され、UV照射の硬化・乾燥の効果が向上する。
<実施形態4>印刷装置
本実施形態2は、本発明に係る印刷装置の別の実施形態である。この印刷装置1は、実施形態1と同様に、インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジ2と、被印刷物Tをインクカートリッジ2に向けて搬送する搬送手段3と、インクカートリッジ2より被印刷物Tの搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジ2を収納するカートリッジフォルダ5と一体的に配設した電磁波発振器MWから発振される電磁波を照射する電磁波照射器8と、電磁波発振器MWを制御する制御手段4とを備え、電磁波照射器8は、電磁波を照射する照射部81及び照射部81を収容し、被印刷物Tとの対向面を解放した電磁波共振用キャビティ80とから構成されている。
そして、インクカートリッジ2に充填するインクにはイオン液体を添加するようにしている。無機塩は、イオン間の静電相互作用が大きく常温下では固体である。イオン液体は、無機塩を構成するイオンの少なくとも一つのイオンをある種の有機イオンに置換することで構成され、融点が低くなり低融点溶融塩と呼ばれ常温でも液体状となる。イオン液体は、融点以下で使用しても、結合が弱いため結晶化しにくく分子レベルの大きさ(pm単位)のためインクカートリッジ2のノズルには詰まることはない。また、サーマルインクジェットの場合、印刷行程でインクを加熱するため、加熱温度以下の融点のイオン液体を使用することで、常温よりも高い融点のイオン液体を使用しても印刷行程においては液体状で使用することができる。
本実施形態で使用するイオン液体は、特に限定するものではなく、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、アンモニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ホスホニウムイオン及びスルホニウムイオン等の陽イオンと、PF やBF 等の陰イオンから構成される塩である。例示した陰イオンは無機イオンを挙げたが、アルキル基やトシル基等の有機イオンであっても構わない。
電磁波(マイクロ波)の誘電加熱によって液体(インク)は、加熱される。これは水分子が電気的な偏りを持つ双極子でありこの双極子の配向変化によるためで、十分量の双極子にイオンを追加することで誘電加熱が促進され加熱時間が短縮されることとなる。
具体的に、イオン性物質を含む物質が電磁波(マイクロ波)電磁界に置かれたとき物質から発生する熱量(W/m)は、
0.5σ|E|+πfεε’|E|+πfμμ’|H|
で表される。
但し、σ:誘電率(S/m)、|E|:電界(V/m)、f:電磁波の周波数(1/sec)、ε:真空中の誘電率(F/m)、ε’:誘電損率、|H|:磁界の強さ(A/m)、μ:透磁率、μ’:磁気損率である。
インクにイオン液体を添加した場合の誘電加熱による発熱量はイオン液体を添加しない場合と比べて、導電項である(0.5σ|E|)が発熱に追加されるため誘電加熱効果が大きくなる。
但し、添加するイオン濃度が高すぎると水分子の双極子がイオンを介在して結合することで添加しないインクよりも加熱時間が長くなる場合がある。例えば、陽イオンとしてイミダゾリウムイオン,陰イオンとしてPF からなるイオン液体を添加する場合、溶媒(インク)2mlに対して0.2mmol程度加えることで加熱効率は格段に上昇する。
以上説明したように、本発明の印刷装置は、新規設計の印刷装置として好適に用いることができる他、既存の印刷装置に追加する用途にも好適に用いることができる。
1 印刷装置
2 インクカートリッジ
3 搬送装置
4 制御装置
5 カートリッジフォルダ
6 放電ギャップ
8 電磁波照射器
80 キャビティ
9 プラズマ生成器
90 キャビティ

Claims (3)

  1. 粉末状の電磁波吸収体を添加したインクと、
    インクを液滴状に噴出するノズル部を備えたインクカートリッジと、
    被印刷物をインクカートリッジに向けて搬送する搬送手段と、
    インクカートリッジより被印刷物の搬送方向に対して下流側の近傍で、かつ、インクカートリッジを収納するカートリッジフォルダと一体的に配設した電磁波照射器と、
    前記電磁波発振器を制御する制御手段とを備え、
    該電磁波照射器は、電磁波を照射する照射部及び該照射部を収容し、被印刷物との対向面を解放した電磁波共振用キャビティとからなる印刷装置。
  2. 前記電磁波吸収体は、カーボンマイクロコイル又はカーボンナノコイルである請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記キャビティは、内周面に発熱体を配設した請求項1又は2に記載の印刷装置。
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