JP2003109732A - コイル状炭素繊維を備える発熱体及びそれに用いるコイル状炭素繊維並びにそれらの用途 - Google Patents

コイル状炭素繊維を備える発熱体及びそれに用いるコイル状炭素繊維並びにそれらの用途

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JP2003109732A
JP2003109732A JP2001298536A JP2001298536A JP2003109732A JP 2003109732 A JP2003109732 A JP 2003109732A JP 2001298536 A JP2001298536 A JP 2001298536A JP 2001298536 A JP2001298536 A JP 2001298536A JP 2003109732 A JP2003109732 A JP 2003109732A
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heating element
heating
coiled carbon
coil
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JP2001298536A
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Seiji Motojima
栖二 元島
Yukio Hishikawa
幸雄 菱川
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CMC Technology Development Co Ltd
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CMC Technology Development Co Ltd
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B2214/00Aspects relating to resistive heating, induction heating and heating using microwaves, covered by groups H05B3/00, H05B6/00
    • H05B2214/04Heating means manufactured by using nanotechnology

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  • Constitution Of High-Frequency Heating (AREA)
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  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁波を照射することにより熱エネルギーを
発生する性質を活用し、新規用途へ応用することができ
るコイル状炭素繊維を備える発熱体及びそれに用いるコ
イル状炭素繊維並びにそれらの用途を提供する。 【解決手段】 発熱体はコイル状炭素繊維を備えてい
る。このコイル状炭素繊維は、炭素繊維をコイル状に形
成したものであり、外部より電磁波を照射することによ
り、発熱するようになっている。そして、この発熱体
は、調理器具、陶磁器の作成、化学反応、治療具等とい
った加熱を必要とする様々な用途に応用されるようにな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁波の照射に
よって発熱し、熱エネルギーを生ずるコイル状炭素繊維
を備える発熱体及びそれに用いるコイル状炭素繊維並び
にそれらの用途に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話、パソコン等の機器が生
活の中に行き渡ったことで、このような機器による電磁
波、特に電波環境が増加し、電波による医療機器の誤作
動、航空機、鉄道車両の運行障害、あるいは健康障害に
対する危惧が大きな社会問題となるまでに至っている。
そのため、現在多くの電波吸収材、電磁波吸収材、電磁
波遮蔽材等が提案、実用化されている。これらのうち、
電波吸収材としては、例えば、炭素が極めて微細な繊維
状の形態をなすとともに、コイル状をなすコイル状炭素
繊維を合成樹脂やゴム等に分散させたものが知られてい
る。
【0003】上記の電波には電界成分と磁界成分とが発
生し、それらの進行方向は電波の伝搬方向に対してそれ
ぞれ垂直になっている。前記コイル状炭素繊維は、電波
が外部から照射されると、ファラデーの法則に従いコイ
ル内に誘電起動力による誘導電流が流れ、電波の一部を
吸収する。また、電波はコイル状炭素繊維により直線偏
向のほか円偏向を受け、その上、コイル状炭素繊維が高
導電性であるので反射、散乱損失なども受け、急激に減
衰する。従って、電波はコイル状炭素繊維により吸収さ
れる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記コイル状炭素繊維
は、コイル内に誘電起動力による誘導電流が流れると、
ジュールの法則に従い、ジュール熱を発生させる。とこ
ろが、これまでのコイル状炭素繊維は電波吸収材として
の機能のみが注目され、このジュール熱を利用すること
は検討されていなかった。
【0005】この発明は、このような従来技術に存在す
る問題点に着目してなされたものである。その目的とす
るところは、電磁波を照射することにより熱エネルギー
を発生する性質を活用し、新規用途へ応用することがで
きるコイル状炭素繊維を備える発熱体及びそれに用いる
コイル状炭素繊維並びにそれらの用途を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発熱体の発明は、電磁波の照射
により発熱して熱エネルギーを生ずるコイル状炭素繊維
を備え、該コイル状炭素繊維を誘電体材料の内部又は外
面に含ませた状態で被加熱箇所に配置し、当該被加熱箇
所に電磁波を照射することにより、被加熱箇所を加熱可
能に構成されることを特徴とするものである。
【0007】請求項2に記載の発熱体の発明は、請求項
1に記載の発明において、前記誘電体材料は、粒子状に
形成されるとともに、その粒径が1nm〜1mであるこ
とを特徴とするものである。
【0008】請求項3に記載のコイル状炭素繊維の発明
は、請求項1又は請求項2に記載の発熱体に用いるコイ
ル状炭素繊維であって、繊維径が1nm〜5μm、コイ
ル直径が1nm〜2mm、コイルピッチが1nm〜50
μm及びコイル長が0.01μm〜100mmであり、
周波数が50MHz〜110GHzの電磁波を照射する
ことにより、発熱して熱エネルギーを生ずることを特徴
とするものである。
【0009】請求項4に記載の保温具の発明は、請求項
1又は請求項2に記載の発熱体と、該発熱体に電磁波を
照射したとき、発熱体から生ずる熱エネルギーを蓄熱す
る蓄熱材とを備えることを特徴とするものである。
【0010】請求項5に記載の加熱具の発明は、請求項
1又は請求項2に記載の発熱体又は請求項3に記載のコ
イル状炭素繊維を内部又は外面に有し、その内部に収容
された又は外面上に載せられた被加熱物を加熱するため
に使用されることを特徴とするものである。
【0011】請求項6に記載の加熱反応の加熱方法の発
明は、請求項1又は請求項2に記載の発熱体又は請求項
3に記載のコイル状炭素繊維を反応原料中又は溶媒に反
応原料を溶解して得られた反応溶液中に含ませ、当該反
応溶液に電磁波を照射して発熱体から生ずる熱エネルギ
ーによって反応溶液を加熱して加熱反応を行うことを特
徴とするものである。
【0012】請求項7に記載の治療具の発明は、請求項
1又は請求項2に記載の発熱体又は請求項3に記載のコ
イル状炭素繊維よりなる局所加熱体を有する治療具であ
って、当該局所加熱体を生体の被加熱箇所に配設し、こ
の局所加熱体に電磁波を照射して局所加熱を行うことが
できるように構成したことを特徴とするものである。
【0013】請求項8に記載の加熱反応の温熱治療具の
発明は、請求項1又は請求項2に記載の発熱体又は請求
項3に記載のコイル状炭素繊維を布状物中に含ませるこ
とによって構成され、生体の被加熱箇所に当接させ、電
磁波を照射することにより、被加熱箇所の温熱治療を行
うことができるように構成したことを特徴とするもので
ある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を詳細
に説明する。実施形態のコイル状炭素繊維は炭素繊維を
コイル状に形成してなり、例えば触媒活性化CVD(化
学気相成長)法等の気相成長法により得られるものであ
る。この気相成長法は、アセチレン等の炭化水素又は一
酸化炭素を、金属触媒の存在下に600〜3000℃に
加熱し、気相中で炭化水素又は一酸化炭素を分解反応さ
せる方法である。
【0015】触媒活性化CVD法を例に挙げてより具体
的に説明すると、内部に金属触媒の存在する熱化学気相
合成装置(反応容器)内に基材を配置し、周期律表の1
5族又は16族の化合物よりなる触媒ガス、水素ガス及
びシールガスを注入し、さらに、炭化水素又は一酸化炭
素を注入して所定温度で加熱分解したとき、前記金属触
媒からコイル状炭素繊維が成長する。
【0016】気相成長法により得られるコイル状炭素繊
維は、その大半が繊維の中心部分まで微細な炭素粒が詰
まった状態で形成されており、一部には中空状に形成さ
れたものも観察される。加えて、気相成長法により得ら
れるコイル状炭素繊維は、その炭素繊維の繊維径が1n
m〜5μmであり、コイル直径が1nm〜2mmである
ことが好ましい。また、コイル状炭素繊維のコイルピッ
チは1nm〜50μmであり、コイル長は0.01μm
〜100mmであることが好ましい。
【0017】また、コイル状炭素繊維は、1本の炭素繊
維で螺旋構造を形成する一重螺旋構造、又は2本の炭素
繊維がそれぞれ同じ巻き方向で螺旋構造を形成する二重
螺旋構造のいずれかの螺旋構造を有している。加えて、
炭素繊維の巻き方向にはコイルの軸線を中心として時計
方向(右巻き)と、反時計方向(左巻き)とがあるた
め、一重螺旋構造及び二重螺旋構造のコイル状炭素繊維
は、それぞれ右巻き又は左巻きのいずれかの形態を有し
ている。
【0018】さて、上記のコイル状炭素繊維に電磁波が
照射されると、ファラデーの法則に従い、コイル内には
電磁誘導により誘導起電力Vが発生する。この電磁波
は、電界成分と磁界成分とを発生させ、電界成分及び磁
界成分の進行方向は電磁波の伝搬方向に対してそれぞれ
垂直になっている。コイル状炭素繊維の巻数をN、磁界
成分においてコイル状炭素繊維と鎖交する磁束をΦと
し、前記磁束Φが時間tとともに変化したときの誘導起
電力Vは下記式(1)で示される。
【0019】V=−N・ΔΦ/Δt…(1) (なお、ΔΦは時間tの変化Δtにおける磁束Φの変化
量を示す。) 上記式(1)から示されるように、コイル状炭素繊維の
長さを長くし、巻数Nを大きくするに従い、コイル状炭
素繊維に発生する誘導起電力Vは大きくなる。
【0020】また、コイル内に誘導起電力Vが発生する
と、その誘導起電力Vにより誘導電流Iが流れる。そし
て、誘導電流Iが流れると、ジュールの法則に従い、コ
イル内にはジュール熱が発生し、熱エネルギーが得られ
る。このとき発生する熱量Qは、コイル状炭素繊維の電
気抵抗をRとした場合、下記式(2)で示される。
【0021】Q=I2・R=I・V…(2) 上記式(2)に示されるように、熱量Qは誘導起電力V
及び誘導電流Iと比例関係にある。このため、誘導起電
力Vを大きくする又は誘導電流Iを大きくすることによ
ってコイル状炭素繊維に発生する熱量Qは大きくなる。
そして、電磁波のなかでも好ましくは、周波数が50M
Hz〜110GHzのものを用いると、コイル状炭素繊
維に大きな誘導起電力Vが発生し、より大きな熱エネル
ギーが得られる。
【0022】次に、コイル状炭素繊維を備える発熱体に
ついて、以下に説明する。図1に示すように、実施形態
の発熱体10は、粒子状をなす殻体11と、殻体11の
内側に封入された複数のコイル状炭素繊維12とから構
成されている。殻体11は、セラミックス、ガラス等の
誘電体材料を使用することによって、中空の球体よりな
る粒子状をなすように形成されている。また、誘電体材
料としてはアクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ポリス
チレン、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリウ
レア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等の合成樹脂
を用いることも可能である。
【0023】前記殻体11の大きさは、その粒径が好ま
しくは1nm〜1mであり、より好ましくは1nm〜1
mmである。そして、この発熱体10に周波数が50M
Hz〜110GHzの電磁波を照射すると殻体11を介
して電磁波がコイル状炭素繊維12に吸収され、コイル
状炭素繊維12が発熱することにより発熱体10がその
周囲を加熱可能となる。
【0024】また、上記の殻体11の内側に充填材を充
填し、この充填材中にコイル状炭素繊維12を分散させ
て発熱体10を構成してもよい。このような充填材とし
ては、例えば常温で液体である脂肪族又は芳香族炭化水
素、脂肪族又は芳香族エステル、アルコール等の有機溶
媒が挙げられる。この他にも、例えばパラフィンワック
ス、カルナバワックス等の天然ワックス、カルボン酸ワ
ックス、脂肪酸ワックス、ワセリン等の合成ワックス、
紫外線硬化型樹脂、電子線硬化型樹脂等の常温で固体の
ものが挙げられる。前記紫外線硬化型樹脂としては、例
えばビニル基、アリル基等の少なくとも1つのエチレン
性不飽和基を有するを有するモノマー、オリゴマー、末
端又は側鎖にエチレン性不飽和基を有するポリマー、分
子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和二重結合を有
するラジカル重合可能な化合物、カチオン重合可能なエ
ポキシ化合物、オキセタン化合物、ビニルエーテル化合
物等が挙げられる。
【0025】上記のような発熱体10を構成する場合、
殻体11は粒子状であれば球体に限らず、例えば立方
体、直方体等の四面体、六面体、八面体等のような多面
体、三角錐、四角錐、六角錐、八角錐等のような多角
錐、三角柱、四角柱、六角柱等のような多角柱、楕円球
体、円柱、円錐、円筒等に形成してもよい。また、殻体
11を中空にしてその内部にコイル状炭素繊維12を収
容せずとも、殻体11を中身の詰まった球状に成形する
とともに、殻体11を成形するときにその内部にコイル
状炭素繊維12を鋳込んでもよい。あるいは、充填材に
常温で固体のものを用いるのであれば、殻体11を省略
し、て発熱体10を構成することも可能である。
【0026】次に、上記コイル状炭素繊維又は発熱体の
用途について、以下に説明する。第1の用途としては、
図2に示すように、上記構成のコイル状炭素繊維12を
用いて保温具20を構成してもよい。すなわち、保温具
20は、中空をなす外殻体21と、外殻体21の内側に
収容された蓄熱材22と、蓄熱材22の内部に含まれる
コイル状炭素繊維12とから構成されている。
【0027】前記外殻体21は、セラミックス、ガラ
ス、粘土等の誘電性及び透磁性を有する材料より形成さ
れている。前記蓄熱材22には誘電体であり、かつ透磁
体であるものが用いられる。このような蓄熱材22とし
ては、例えば酢酸ナトリウム3水和物、純水、パラフィ
ン、硫酸ナトリウム10水和物、酢酸ナトリウム、酢酸
ナトリウム水溶液、酢酸ナトリウム−硝酸ナトリウム混
合物、エチレングリコール、プロピレングリコール等が
挙げられる。その他にも、マグネシア−硝酸塩−亜硝酸
塩混合物、炭酸水素ワックス、硅酸塩鉱物混合物、マグ
ネシウム−シリコン系酸化物、鉄系酸化物、酢酸ソーダ
化合物、塩化カルシウム水和物、モルタル、ポリウレタ
ン、ロックウール、ガラスウール等が挙げられる。
【0028】上記の保温具20に、例えば電子レンジ等
を用いて電磁波を照射すると、コイル状炭素繊維12が
発熱し、その熱エネルギーが周囲の蓄熱材22に蓄熱さ
れるようになっている。このため、電子レンジから取り
出した後も、保温具20はその上面に載せられた、例え
ば金属、セラミック、合成樹脂等からなる成形品、調理
物、飲料水等の食品等といった被保温物に熱エネルギー
を付与可能であり、被保温物の温度を下げないようにす
ることができる。
【0029】また、保温具20は、コイル状炭素繊維1
2に代え、上記構成の発熱体10を蓄熱材22の内部に
含ませて構成することも可能である。さらに、保温具2
0はコイル状炭素繊維12を外殻体21中に埋め込んで
構成してもよい。加えて、外殻体21を省略し、蓄熱材
22とコイル状炭素繊維12とで保温具20を構成して
もよい。
【0030】第2の用途としては、図3に示すように、
上記構成のコイル状炭素繊維12を用いて加熱具として
の調理用具30を構成してもよい。すなわち、調理用具
30は、皿状をなす調理具本体31と、調理具本体31
の底部に埋め込まれたコイル状炭素繊維12とから構成
されている。この調理具本体31は、セラミックス、ガ
ラス、粘土等の誘電性及び透磁性を有する材料より形成
されるとともに、その内底面上には図示しない被調理物
が載置されている。
【0031】上記の調理用具30で被調理物を調理する
ときには、まず調理具本体31の内底面上に図示しない
被調理物が載せられ、この状態で調理用具30が電子レ
ンジ内に配置されてマイクロ波が照射される。すると、
コイル状炭素繊維12が発熱し、このとき生じる熱エネ
ルギーで被調理物が加熱され、温められたり、その表面
に焦げ目が付くように焼かれたり、又は炒められたりさ
れる。従来、電子レンジは被調理物にマイクロ波を照射
し、それに含まれる水分子を振動させることにより、被
調理物自身が発する熱エネルギーで加熱するものであ
り、被調理物を温めることしかできない。調理用具30
はコイル状炭素繊維12から生じる熱エネルギーで被調
理物を外部から加熱することができ、被調理物を温める
のみならず、焼いて焦げ目を付けたり、炒めたり等もす
ることも可能である。
【0032】また、調理用具30は、コイル状炭素繊維
12に代え、上記構成の発熱体10を調理具本体31の
内部に含ませて構成することも可能である。さらに、調
理具本体31の内底面上にコイル状炭素繊維12又は発
熱体10を配設してもよい。
【0033】第3の用途としては、被対象物に対して加
熱を必要とする作業において、その熱源として上記構成
のコイル状炭素繊維12を用いてもよい。加熱を必要と
する作業については、まず1つには陶磁器、セラミック
ス等のようなものの焼成、ガラス製品等のような所定形
状への成形加工等が挙げられる。この場合、セラミック
ス、ガラス、粘土等といった材料にコイル状炭素繊維を
練り込み、この材料を所定形状に成形した後、電磁波を
照射し、コイル状炭素繊維から生じる熱エネルギーによ
ってその焼成、成形加工等を行う。また、このようにし
て得られた陶磁器、セラミックス、ガラス製品等はその
内部又は外面にコイル状炭素繊維を含んでいる。このた
め、電子レンジを用いてマイクロ波を照射することによ
り、前に挙げたような保温具20又は調理用具30のよ
うな加熱具として用いることも可能である。
【0034】他に加熱を必要とする作業として、例えば
ウィテッヒ転位反応、クライゼン転位反応、電子環状転
位反応等の有機化合物の加熱反応、無機化合物、有機無
機化合物等を生成するための加熱反応が挙げられる。前
に挙げた有機化合物の加熱反応を行う場合、まず反応容
器内でエーテル系の溶媒に反応原料を溶解し、反応溶液
を得た後、反応溶液中にコイル状炭素繊維を混入し、含
ませる。その後、反応溶液が収容された反応容器を電子
レンジ内に配置し、マイクロ波を照射する。すると、コ
イル状炭素繊維が発熱し、このとき生じる熱エネルギー
で反応溶液が加熱され、加熱反応が進行する。従って、
揮発しやすいエーテル系の溶媒を使用する場合でも、通
常のように大がかりな実験設備を整えること無しに、加
熱反応を行うことが可能である。なお、反応原料中にコ
イル状炭素繊維を混入して含ませた後、溶媒に反応原料
を溶解し、反応溶液を得ることも可能である。
【0035】また、加熱を必要とする作業の熱源とし
て、上記構成の発熱体10を使用することも可能であ
る。加えて、加熱反応に用いる反応容器を上述した保温
具20、調理用具30等のようにコイル状炭素繊維をそ
の内部又は外面に含むものとし、この反応容器を加熱具
として、これに含まれるコイル状炭素繊維から生じる熱
エネルギーで反応溶液を加熱してもよい。さらにまた、
コイル状炭素繊維、発熱体、加熱具等を加熱反応の熱源
として用いる場合には、その加熱反応を促進させる機能
を有する触媒を、例えばコイル状炭素繊維、発熱体、加
熱具等の表面にコーティングしたり、堆積させたり等し
てもよい。その他にもこのような触媒を、例えばコイル
状炭素繊維に置換基として付与したり、発熱体、加熱具
等の内部に収容させたり、埋め込んだり、含有させたり
等してもよい。
【0036】第4の用途としては、コイル状炭素繊維を
前に挙げたような加熱反応の熱源として用いるととも
に、このコイル状炭素繊維を反応原料として用い、加熱
反応でコイル状炭素繊維の表面に置換基を付与し、得ら
れた生成物をさらに他の加熱反応の熱源及び反応原料と
して用いてもよい。つまり、コイル状炭素繊維は、加熱
反応において、熱源と、反応原料と、目的生成物との3
つの目的で用いられる。
【0037】第5の用途としては、上記構成のコイル状
炭素繊維からなり、生体の被加熱箇所に配設される局所
加熱体を有する治療具を構成してもよい。この治療具の
局所加熱体は、例えば生体内でその周囲に影響を与える
ことなく、被加熱箇所としてガン細胞のみを壊死させた
り等するために用いられる。
【0038】従来、ガン細胞を局所加熱して壊死させる
治療具としては、針状をなし、生体の外部より生体内の
ガン細胞へ刺し入れられる手術用電極を備えるものが知
られている。そして、この治療具は手術用電極から生体
内にマイクロ波を照射することにより、生体内に含まれ
る水分子を振動させ、このとき発生する熱エネルギーで
ガン細胞を壊死させる。しかし、この場合には手術用電
極を外部より刺し入れることによる患者への負担が大き
く、また手術用電極の周縁全体においてガン細胞以外の
細胞も壊死してしまう。さらに、同じ患部への繰り返し
の施術に限度がある。
【0039】局所加熱体にコイル状炭素繊維を用いる場
合、このコイル状炭素繊維はサイズの小さなものである
ことから、カテーテル等の挿入手段を用いることによ
り、ガン細胞の直近位置に局所加熱体を配設することが
できる。そして、この局所加熱体に電磁波を照射するこ
とにより、ほとんどガン細胞のみを局所加熱することが
でき、これを壊死させることができる。
【0040】生体内の特定箇所を局所加熱する場合、上
記構成の発熱体10を被加熱箇所に配設してもよい。ま
た、生体内の特定箇所を局所加熱する目的としては、ガ
ン細胞の壊死以外に、生体としてのマウス等の肉、脳、
眼球等のような組織や細胞、あるいは切除された組織や
細胞を加熱し、その結果を考察する実験用、及び生体と
しての人間に対する病巣部分の温熱療法等のような医療
用が挙げられる。
【0041】第6の用途としては、上記構成のコイル状
炭素繊維又は発熱体10を布状物中に含ませることによ
り、被加熱箇所の温熱治療を行う温熱治療具を構成して
もよい。この布状物としては、織物、編物、不織布、フ
ィルム、発泡フォーム等が挙げられる。例えば織物、編
物及び不織布の場合、これらを形成する繊維としてコイ
ル状炭素繊維を用いたり、コイル状炭素繊維又は発熱体
10を糸の紡糸段階で混ぜ入れたり、複数枚の組織を重
ね合わせるときにそれら組織間に散布したり等すること
により、含ませられる。そして、例えば温熱治療具を生
体の被加熱箇所としての患部に当接させ、電磁波を照射
することにより、生体内等に影響を与えることなく、ね
んざの治療等のような温熱治療が可能である。
【0042】前記の実施形態によって発揮される効果に
ついて、以下に記載する。 ・ コイル状炭素繊維はその炭素繊維の繊維径が1nm
〜5μm、コイル径が1nm〜2mmであり、ピッチが
1nm〜50μm及びコイル長が0.01μm〜100
mmである。そのため、コイル状炭素繊維に電磁波を照
射することにより、この電磁波を吸収し、そのエネルギ
ーの一部を熱エネルギーに変換して、外部へと放出する
ことができる。このため、コイル状炭素繊維に電磁波を
照射することにより熱エネルギーを発生する性質を活用
し、新規用途へ応用することが可能である。
【0043】また、電磁波にその周波数が50MHz〜
110GHzのものを用いることにより、コイル状炭素
繊維は、より効率よく熱エネルギーを発生することが可
能となる。
【0044】・ 上記のコイル状炭素繊維を用い、その
サイズが1nm〜1mの範囲内に納まるような発熱体を
形成し、加熱に用いることにより、全体ではなく、発熱
体の周囲の微小領域のみを局所的に加熱することができ
る。
【0045】・ 上記のコイル状炭素繊維を蓄熱材中に
含ませて保温具を構成することにより、電磁波を照射し
て得られた熱エネルギーを無駄に発散させることなく、
効率よく利用することができる。
【0046】・ 上記のコイル状炭素繊維を調理用具等
の加熱具に応用し、調理用の発熱体、加熱反応の熱源等
として機能させることにより、食品、反応物等を効率よ
く加熱することができる。
【0047】・ 上記のコイル状炭素繊維を加熱生成物
の生成時に、この加熱生成物の原料を加熱するための発
熱体として機能させることにより、原料を効率よく加熱
させ、生成物を得ることができる。
【0048】・ 上記のコイル状炭素繊維を生体の微小
な被加熱箇所に配設し、この被加熱箇所のみを選択的に
局所加熱する発熱体として機能させることにより、被加
熱箇所以外にダメージを与えることなく、被加熱箇所の
みを効率よく加熱させることができる。
【0049】・ 上記のコイル状炭素繊維を布状物中に
含ませて温熱治療具を構成することにより、簡易な構成
で容易に温熱治療を行うことができる。
【0050】
【実施例】以下、実施例により、前記実施形態をさらに
具体的に説明する。 (炭素繊維の基礎特性の測定)まず、以下に挙げる各炭
素材料50mgをそれぞれ耐熱性のガラス容器内に配置
し、ガラス容器内にアルゴンガスを充填して密閉してこ
れを断熱材で覆った。その後、各炭素材料にそれぞれ電
磁波照射装置を用いて電磁波を1分間照射し、このとき
の各炭素材料の温度を測定した。上記の各炭素材料は、
気相成長法によって得られるコイル状炭素繊維及び直線
状炭素繊維と、ポリアクリロニトリルの焼結体と、アモ
ルファス炭素の粉末と、その全体が円筒状をなすカーボ
ンナノチューブと、グラファイトの粉末を使用した。な
お、電磁波照射装置は、定格電圧100V、定格周波数
60Hz、定格消費電力980W、定格高周波出力50
0W、発振周波数2.45GHzであった。
【0051】測定の結果、気相成長法によるコイル状炭
素繊維は240℃となった。気相成長法による直線状炭
素繊維は170℃となった。ポリアクリロニトリルの焼
結体は180℃となった。アモルファス炭素は140℃
となった。カーボンナノチューブは180℃となった。
グラファイトは178℃となった。この結果より、電磁
波を照射したとき、気相成長法によるコイル状炭素繊維
が最も高い温度となることが示された。
【0052】次に、上記と同様のアルゴンガスを充填し
たガラス容器内にコイル状炭素繊維を封入し、電磁波を
照射するとともに、所定時間後のコイル状炭素繊維の温
度変化を測定した。なお、電磁波照射装置は上記と同様
のものを使用した。
【0053】測定の結果、電磁波の照射前には23℃で
あったコイル状炭素繊維は、1分後に240℃、2分後
に350℃、3分後に400℃、4分後に440℃、5
分後に520℃というように、電磁波の照射時間が長く
なりにつれてその温度が上昇することが示された。ま
た、このときコイルの形状に変化は見られなかった。
【0054】次いで、それぞれ形状を変えたコイル状炭
素繊維を上記と同様のアルゴンガスを充填したガラス容
器内にそれぞれ封入し、電磁波を照射して、このときの
温度を測定した。この結果を表1に示す。なお、電磁波
照射装置は上記と同様のものを使用した。
【0055】
【表1】
【0056】表1の結果において、サンプルNO.1〜
3の比較より、コイル長を変化させても温度は変化しな
いことが示された。また、サンプルNO.8及び9の比
較より、繊維径が太いほど温度が高くなることが示され
た。加えて、サンプルNO.9より、コイルピッチが1
μm程度のものが最も温度が高くなることが示された。
【0057】続いて、ガラス材料中にコイル状炭素繊維
50mgを練り込み、これをコップ状に成形して耐熱性
のガラス容器を得た。このガラス容器内に水100ml
を入れ、電磁波を照射し、水が沸騰するまでの時間を測
定した。コイル状炭素繊維を含まないガラス容器におい
ても、同様にして水が沸騰するまでの時間を測定し、コ
イル状炭素繊維の有無による水が沸騰するまでの時間の
比較を行った。なお、電磁波照射装置は上記と同様のも
のを使用した。
【0058】上記測定の結果、コイル状炭素繊維を含む
ガラス容器は沸騰までの時間が2分間であった。これに
対し、コイル状炭素繊維を含まないガラス容器は沸騰ま
での時間が3分間であった。そして、ガラス容器等の内
部又は外面にコイル状炭素繊維を含ませることにより、
被加熱物に対する加熱効率が向上することが示された。
【0059】(発熱体の形成)ガラス材料を用いて図1
に示すような発熱体10を形成し、これを水100ml
が収容された耐熱性のガラス容器に入れ、電磁波を照射
し、水が沸騰するまでの時間を測定した。この結果、発
熱体10を入れたガラス容器の方が沸騰までの時間が短
く、発熱体10を用いることにより、被加熱物に対する
加熱効率が向上することが示された。
【0060】また、上記とは別に、次のようにして発熱
体10を形成した。すなわち、まず100cm3の水に
1gのアルギン酸ナトリウムを溶解した後、このアルギ
ン酸ナトリウム水溶液中にコイル状炭素繊維を投入し、
懸濁させた。この後、100cm3の水に3gの塩化カ
ルシウムを溶解して得た塩化カルシウム水溶液中にコイ
ル状炭素繊維を懸濁させたアルギン酸ナトリウム水溶液
をシリンジ等を用いて滴下した。
【0061】すると、塩化カルシウム水溶液中におい
て、アルギン酸ナトリウムが塩化カルシウムと反応し、
錯体よりなるカプセル状の膜体を形成することにより、
コイル状炭素繊維とその周囲を包むアルギン酸ナトリウ
ムよりなる発熱体10が得られた。このアルギン酸ナト
リウムよりなる発熱体10は、生体に対しても適合可能
であり、前に挙げた治療具の局所加熱体として用いるこ
とも可能である。
【0062】また、滴下されるアルギン酸ナトリウム水
溶液の液滴の大きさを制御することにより、発熱体10
の大きさを制御することも可能である。さらに、中空状
をなすアルギン酸ナトリウムよりなるカプセルを予め形
成し、これを殻体とし、その内部にコイル状炭素繊維を
収容することによって発熱体を形成してもよい。加え
て、塩化カルシウム水溶液以外にも、例えば塩化マグネ
シウム水溶液等、アルカリ土類金属イオンが含まれる水
溶液中にアルギン酸ナトリウム水溶液を滴下し、発熱体
10を形成してもよい。
【0063】(保温具への応用)セラミックス製の外殻
体21と、酢酸ナトリウム3水和物よりなる蓄熱材22
と、コイル状炭素繊維12とにより、図2に示すような
保温具20を作製した。この保温具20を電子レンジ内
に配設し、マイクロ波を1分間照射した後、所定時間毎
にその温度を測定した。なお、外殻体21は水分を含ま
ないセラミックスより形成され、電子レンジからのマイ
クロ波では加熱されないものを用いる。
【0064】この結果、マイクロ波照射直後は42℃で
あった保温具20の温度は、24時間後に35℃とな
り、7℃の低下に止まった。この結果より、コイル状炭
素繊維に対して電子レンジからマイクロ波を照射するこ
とにより、簡単に長時間に渡って、発熱状態を維持する
保温具20を作成できることが示された。
【0065】(調理用具への応用)耐熱ガラス及びコイ
ル状炭素繊維を用い、図3に示す調理用具30を形成し
た。この調理用具30内に白米、煮魚、ピザ等の被調理
物を収容し、電子レンジ内に配設してマイクロ波を照射
した。その結果、被調理物に焦げ目を付けることができ
るとともに、被調理物は香ばしいものとすることができ
た。これは発熱するコイル状炭素繊維から遠赤外線が発
生することによるものと考えられる。
【0066】また、円板状をなす耐熱ガラス板の表面に
コイル状炭素繊維を埋め込むとともに、この耐熱ガラス
板の表面に水で溶いた小麦粉を塗布し、これを電子レン
ジ内に配置してマイクロ波を照射した。この結果、コイ
ル状炭素繊維を埋め込んだ位置と対応する位置におい
て、小麦粉が焼かれ、焦げ目を付けることができた。
【0067】(焼成物の作成)まず、コイル長10μ
m、コイル径1μmのコイル状炭素繊維10gを粘土に
練り込み、この粘土を所定形状に成形した。その後、定
格電圧100V、定格周波数60Hz、定格消費電力9
80W、定格高周波出力500W、発振周波数2.45
GHzの電子レンジ内に所定形状に成形した粘土を配置
し、マイクロ波を2時間照射した。その結果、最初の2
0分は、主に粘土に含まれる水分が蒸発し、その後、粘
土が焼成され、茶碗を得ることができた。
【0068】(発熱体の応用)コイル長1μm、コイル
径1μmのコイル状炭素繊維をアルミナよりなるセラミ
ックスを材料として形成された直径3μmの球状をなす
発熱材に1重量%混入し、発熱体を得た。この発熱体を
溶融したポリメチルメタアクリレートに混合し、凝固さ
せた後、これを焼成物の作成と同様の電子レンジ内に配
置し、マイクロ波を照射した。その結果、ポリメチルメ
タアクリレートにおいて、発熱材の周囲のみを結晶化さ
せるとともに、その一部に粘性を付与することができ
た。
【0069】また、上記のコイル状炭素繊維を1本の
み、水分を含まない耐熱性のガラス容器の内部に配設し
た。その後、電子レンジを用いてマイクロ波をガラス容
器の外部から照射した。結果、コイル状炭素繊維の周囲
のみが局所的に加熱され、クラックが発生した。これよ
り、通常であれば電子レンジでは加熱することができな
い水分を含まないガラス容器を加熱することができると
ともに、コイル状炭素繊維を有する発熱体により、広範
囲に渡って影響を与えることなく、所望とする局所のみ
を限定して加熱することができることが示された。
【0070】(加熱反応への応用)反応原料であるベン
ジルメチルエーテルをウィティッヒ反応させ、反応生成
物を得た。このとき熱源としてコイル長1mm、コイル
径1μmのコイル状炭素繊維を50mgを溶媒中に混入
し、電子レンジを用いてマイクロ波を照射することによ
り、反応溶液を加熱した。このウィティッヒ反応の反応
式を化1に示す。
【0071】
【化1】
【0072】この結果、反応生成物の収率は86%とな
り、コイル状炭素繊維を用いることで、ウィティッヒ反
応を進行させるのに十分な熱エネルギーが得られること
が示された。
【0073】また、上記と同様に熱源としてコイル状炭
素繊維を用い、反応原料であるアリルフェニルエーテル
をクライゼン転移反応させて反応生成物を得た。このク
ライゼン転移反応の反応式を化2に示す。
【0074】
【化2】
【0075】この結果、反応生成物の収率は98%とな
り、コイル状炭素繊維を用いることで、クライゼン転移
反応を進行させるのに十分な熱エネルギーが得られるこ
とが示された。
【0076】さらに、上記と同様に熱源としてコイル状
炭素繊維を用い、反応原料であるジメチル−Z,E−
2,4−ヘキサジエンジオエイトを電子環状転移反応さ
せて反応生成物を得た。この電子環状転移反応の反応式
を化3に示す。
【0077】
【化3】
【0078】この結果、反応生成物の収率は98%とな
り、コイル状炭素繊維を用いることで、電子環状転移反
応を進行させるのに十分な熱エネルギーが得られること
が示された。
【0079】(治療具への応用)まず、コイル長10μ
m、コイル径1μmの1本のコイル状炭素繊維をマイク
ロシリンジを用いて肝臓のガン細胞の直近位置に配置し
た。その後、2.45GHzのマイクロ波を出力80W
で所定時間照射した。すると、コイル状炭素繊維の周囲
から肝臓のガン細胞が凝固し、壊死した。このとき、照
射時間が長くなるにつれて細胞が凝固する範囲は拡大し
た。しかし、400秒後における凝固範囲はコイル状炭
素繊維を中心に322μmと小さなものであった。
【0080】この結果、コイル状炭素繊維は広範囲に渡
って影響を与えることなく、ガン細胞を壊死させること
ができることが示された。次に、局所加熱体として使用
するため、疎水性の側鎖官能基を有するコイル状炭素繊
維を下記の化4、化5の反応式に従って合成した。な
お、化4、化5の反応式において、CMCはコイル状炭
素繊維を示す。また、反応に必要な熱エネルギーは、全
て反応原料となったコイル状炭素繊維に電磁波を照射す
ることによって得た。
【0081】
【化4】
【0082】
【化5】
【0083】次いで、化5で得られた疎水性の側鎖官能
基を有するコイル状炭素繊維を上記と同様に肝臓のガン
細胞の直近位置に配置した。すると、図4(a)に示す
ように、コイル状炭素繊維12の側鎖官能基13は疎水
性であることから、側鎖官能基13の先端をガン細胞の
細胞膜14内へ挿入させた。この状態でコイル状炭素繊
維12に上記と同様のマイクロ波を照射すると、図4
(b)に示すように、コイル状炭素繊維12から生じる
熱エネルギーにより、側鎖官能基13がクライゼン転移
反応して、親水性の側鎖官能基13aとなった。する
と、親水性の側鎖官能基13aは細胞膜14の疎水部と
反発することにより、親水性である細胞内に取り込ま
れ、細胞膜14を通り抜けることができなくなり、コイ
ル状炭素繊維12が側鎖官能基13aを介して細胞膜1
4の表面に保持された。その後、このままマイクロ波を
照射したところ、ガン細胞はコイル状炭素繊維12から
生じる熱エネルギーにより加熱され、壊死した。
【0084】この結果、加熱により疎水性から親水性へ
と変化する側鎖官能基13をコイル状炭素繊維12に付
与することにより、コイル状炭素繊維12をガン細胞の
細胞膜14の表面に保持することができることが示され
た。そして、施術対象となるガン細胞から側鎖官能基を
有するコイル状炭素繊維が離れることがないため、ガン
細胞を繰り返し加熱することができ、これを確実に壊死
させることができることが示された。
【0085】最後に、シリンジを用いてマウスの脳内に
コイル長0.5μm、コイル径0.1μmのコイル状炭
素繊維を配置した。その後、このマウスの頭部に77M
HzのFM波を照射した。ここで、77MHzのFM波
を用いる理由について説明する。例えば上に挙げたよう
な肝臓、あるいは肺、胃、大腸等といった脳以外の生体
の組織を対象とした治療具であれば、ISMバンドとし
て国際的に認可され、電子レンジにも使用される2.4
5GHzのマイクロ波を用いることが可能である。しか
し、脳を治療の対象とした場合、この2.45GHzの
マイクロ波を照射したとき、このマイクロ波が脳の組織
に直接的に影響を与えるおそれがある。このため、脳を
治療の対象とした場合には脳の組織に直接的に影響を与
えるおそれのないFM波を用いた。
【0086】上記のようにFM波を照射すると、照射時
間が長くなりにつれてマウスの右足の動きが鈍くなり、
やがて完全にその動きが停止した。コイル状炭素繊維に
対し、77MHzのFM波を照射すると、コイル状炭素
繊維の周囲は32〜43℃となった。細胞の致死効果
は、42.5℃を境に増大することから、マウスの脳細
胞の温熱耐性が消失し、脳細胞が壊死したことが示され
た。
【0087】このようにコイル状炭素繊維でマウスの脳
細胞を壊死させた結果、マウスは壊死した脳細胞がその
機能を司っていたと見られる右足の動きが停止した以外
には、機能障害が見られなかった。このため、コイル状
炭素繊維はマウスの脳全体を加熱することなく、その一
部のみを局所的に加熱したことが示された。また、FM
波の照射中においても、マウスは右足以外に機能障害を
起こすことはなかった。このため、コイル状炭素繊維は
被検体であるマウスに負担をかけることなく、最小限の
範囲の細胞を壊死させることが可能であることが示され
た。
【0088】さらに、前記実施形態より把握できる技術
的思想について以下に記載する。 ・ 前記局所加熱体は、コイル状炭素繊維の表面に対
し、加熱によりその性質を疎水性から親水性へと変化可
能な側鎖官能基を付与して得ることを特徴とする請求項
7に記載の治療具。このように構成した場合、側鎖官能
基を介してコイル状炭素繊維を細胞の表面に保持するこ
とができる。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように、この発明によれ
ば、次のような効果を奏する。請求項1に記載の発明に
よれば、電磁波を照射することにより熱エネルギーを発
生する性質を活用し、新規用途へ応用することができる
ことができる。
【0090】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明の効果に加えて、発熱体の小型化を図るこ
とができる。請求項3に記載の発明によれば、微弱な電
磁波でも熱エネルギーを発生することができる。
【0091】請求項4に記載の発明によれば、発生した
熱エネルギーを長時間効率よく維持することができる。
請求項5に記載の発明によれば、被加熱物に対して熱エ
ネルギーを効率よく伝達することができる。
【0092】請求項6に記載の発明によれば、加熱反応
を効率よく行うことができる。請求項7に記載の発明に
よれば、加熱により広範囲に渡って影響を与えることの
ない治療具を得ることができる。
【0093】請求項8に記載の発明によれば、簡易な構
成で温熱治療を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コイル状炭素繊維を備える発熱体を示す断面
図。
【図2】 コイル状炭素繊維を備える保温具を示す断面
図。
【図3】 コイル状炭素繊維を備える加熱具を示す断面
図。
【図4】 (a)はコイル状炭素繊維が側鎖置換基を細
胞膜に挿入した状態を示す概念図、(b)はコイル状炭
素繊維が細胞膜表面に保持された状態を示す概念図。
【符号の説明】
10…発熱体、12…コイル状炭素繊維、20…保温
具、30…加熱具としての調理用具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D01F 9/12 D01F 9/12 4L037 H05B 6/74 H05B 6/74 A (72)発明者 菱川 幸雄 岐阜県各務原市須衛町四丁目179番地の1 シーエムシー技術開発 株式会社内 Fターム(参考) 3K059 AB28 AD00 CD52 3K090 AA20 AB16 4B055 AA10 BA80 CA01 DB15 FB25 FC05 4C053 LL01 LL13 LL18 4C082 MA04 MA10 MC03 ME17 4L037 CS03 CS04 FA05 PA01 UA02 UA06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁波の照射により発熱して熱エネルギ
    ーを生ずるコイル状炭素繊維を備え、該コイル状炭素繊
    維を誘電体材料の内部又は外面に含ませた状態で被加熱
    箇所に配置し、当該被加熱箇所に電磁波を照射すること
    により、被加熱箇所を加熱可能に構成されることを特徴
    とする発熱体。
  2. 【請求項2】 前記誘電体材料は、粒子状に形成される
    とともに、その粒径が1nm〜1mであることを特徴と
    する請求項1に記載の発熱体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体に
    用いるコイル状炭素繊維であって、繊維径が1nm〜5
    μm、コイル直径が1nm〜2mm、コイルピッチが1
    nm〜50μm及びコイル長が0.01μm〜100m
    mであり、周波数が50MHz〜110GHzの電磁波
    を照射することにより、発熱して熱エネルギーを生ずる
    ことを特徴とするコイル状炭素繊維。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体
    と、該発熱体に電磁波を照射したとき、発熱体から生ず
    る熱エネルギーを蓄熱する蓄熱材とを備えることを特徴
    とする保温具。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体又
    は請求項3に記載のコイル状炭素繊維を内部又は外面に
    有し、その内部に収容された又は外面上に載せられた被
    加熱物を加熱するために使用されることを特徴とする加
    熱具。
  6. 【請求項6】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体又
    は請求項3に記載のコイル状炭素繊維を反応原料中又は
    溶媒に反応原料を溶解して得られた反応溶液中に含ま
    せ、当該反応溶液に電磁波を照射して発熱体から生ずる
    熱エネルギーによって反応溶液を加熱して加熱反応を行
    うことを特徴とする加熱方法。
  7. 【請求項7】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体又
    は請求項3に記載のコイル状炭素繊維よりなる局所加熱
    体を有する治療具であって、当該局所加熱体を生体の被
    加熱箇所に配設し、この局所加熱体に電磁波を照射して
    局所加熱を行うことができるように構成したことを特徴
    とする治療具。
  8. 【請求項8】 請求項1又は請求項2に記載の発熱体又
    は請求項3に記載のコイル状炭素繊維を布状物中に含ま
    せることによって構成され、生体の被加熱箇所に当接さ
    せ、電磁波を照射することにより、被加熱箇所の温熱治
    療を行うことができるように構成したことを特徴とする
    温熱治療具。
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