JP7240840B2 - メソフェーズピッチ含有繊維、その製造方法、及び繊維製品 - Google Patents

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本発明はメソフェーズピッチ含有繊維およびメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法に関するものである。
炭素繊維は高結晶性、高導電性、高熱伝導性、高強度、高弾性率、軽量等の優れた特性を有していることから、各種の用途、例えば航空、宇宙用構造材料、自動車、スポーツ用品などに広く使用されている。これらの用途において、ピッチ系炭素繊維は一般的に補強材として用いられるが、特にその力学的性質を反映させるためには炭素繊維と複合材料を構成するマトリクス樹脂との接着性を高めることが求められる。特許文献1には接着性を高めるために特定の有機溶媒で溶融紡糸後の繊維状のメソフェーズピッチを処理後、不融化、炭化することで表面を処理した炭素繊維を得る方法および炭素フィラーとして用いる方法が開示されている。
一方、繊維の特性やフィラーとしての特性の向上をさらにするためには、例えば特許文献2に示すように海島紡糸法を用いることでナノファイバー化してポリマーの高性能化を行うことで、高機能テキスタイルなどに用いる方法が開示されている。
特許文献1に記載されている炭素繊維はフィラーとして好適なメソフェーズピッチ炭素繊維について示されているが、5μm以下の極細炭素繊維についての記載はない。
また、特許文献2に記載されているナノファイバーはポリエステルやポリアミドなど種々のポリマーの組み合わせが可能なもののメソフェーズピッチについての記載はない。
特開平6-341019号公報 国際公開2013/129213号公報
本発明の解決しようとする課題は、引張り強度が高く、後加工性に優れたメソフェーズピッチ含有繊維を提供することにある。
本発明者らは、上記の従来技術に鑑みて鋭意検討を重ねた。一般的にメソフェーズピッチ繊維は不融化や炭化を行わないと繊維としての強度が担保できない。しかし、熱可塑性樹脂を海成分とし、メソフェーズピッチを島成分とするメソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂中にメソフェーズピッチが繊維形状で分散していることにより、メソフェーズピッチ含有繊維の弾性率を向上させることが可能になることを見出した。即ち、メソフェーズピッチを含有しつつも優れた力学特性を発揮できることを見出し、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決する本発明は以下に記載するものである。
〔1〕 熱可塑性樹脂と、前記熱可塑性樹脂中に繊維状に分散しているメソフェーズピッチと、から成るメソフェーズピッチ含有繊維であって、
前記メソフェーズピッチ含有繊維の平均繊維径が10~200μmであり、
前記メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率が500MPa以上である、
ことを特徴とするメソフェーズピッチ含有繊維。
〔2〕 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィンである〔1〕に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
〔3〕 前記ポリオレフィンがポリエチレンである〔2〕に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
〔4〕 前記熱可塑性樹脂中に繊維状に分散しているメソフェーズピッチの平均繊維径が10~2000nmである〔1〕~〔3〕のいずれかに記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
〔5〕 前記メソフェーズピッチの含有量が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して30~100質量部である〔1〕~〔4〕のいずれかに記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
上記〔1〕~〔5〕に記載のメソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとからなる繊維であり、メソフェーズピッチは熱可塑性樹脂中に微細な繊維形状で分散している。即ち、熱可塑性樹脂から成る繊維中に、微細な繊維形状のメソフェーズピッチが充填されている。そのため、微細な繊維形状のメソフェーズピッチを熱可塑性樹脂を介することで連続繊維として取り扱うことができる。また、メソフェーズピッチの含有率によって、得られるメソフェーズピッチ含有繊維の性状を変化させることができる。
〔6〕 熱可塑性樹脂100質量部と、前記熱可塑性樹脂中に分散しているメソフェーズピッチ30~100質量部と、からなる組成物を溶融状態で紡糸することにより、前記メソフェーズピッチを繊維化してメソフェーズピッチ含有繊維を得る〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法。
〔7〕 前記メソフェーズピッチが安定化メソフェーズピッチである〔1〕~〔5〕のいずれかに記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
〔8〕 (1) 熱可塑性樹脂100質量部と、前記熱可塑性樹脂中に分散しているメソフェーズピッチ30~100質量部と、からなる組成物を溶融状態で紡糸することにより、前記メソフェーズピッチを繊維化してメソフェーズピッチ含有繊維を得る繊維化工程と、
(2) 前記メソフェーズピッチ含有繊維と、酸素と二酸化窒素とを含む反応性ガスと、を接触させて安定化する安定化工程と、
を有することを特徴とする〔7〕に記載のメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法。
〔9〕 〔1〕~〔5〕のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維からなる繊維製品。
〔10〕 〔7〕に記載の安定化メソフェーズピッチ含有繊維からなる繊維製品。
本発明によれば、メソフェーズピッチと熱可塑性樹脂とからなるメソフェーズピッチ含有繊維を提供することができる。このメソフェーズピッチ含有繊維は、例えばポリエチレンなどの熱可塑性樹脂中に繊維状のメソフェーズピッチを含んでいるため、高い弾性率を有する。そのため、例えば不織布などに用いる場合、優れた後加工性を発揮することができる。また、さらに安定化(不融化)を行うことにより、さらに高い弾性率を実現することができる。メソフェーズピッチの含有量が高い場合は、特に高い弾性率とすることができる。
実施例1のメソフェーズピッチ含有繊維の断面のSEM写真(5000倍)である。 実施例2のメソフェーズピッチ含有繊維の断面のSEM写真(5000倍)である。 実施例3のメソフェーズピッチ含有繊維の断面のSEM写真(5000倍)である。 実施例7のメソフェーズピッチ含有繊維の断面のSEM写真(5000倍)である。
(1) メソフェーズピッチ含有繊維
本発明におけるメソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂中に繊維状のメソフェーズピッチを含有してなる繊維である。このメソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂を海成分とし、繊維状のメソフェーズピッチを島成分とする海島分離構造を有する。即ち、ほぼ全てのメソフェーズピッチはその外側が熱可塑性樹脂によって被覆されている。
本発明のメソフェーズピッチ含有繊維の単糸の平均繊維径は10~200μmである。平均繊維径の下限は、50μm以上であることが好ましく、70μm以上であることがより好ましく、80μm以上であることがさらに好ましい。平均繊維径の上限は、150μm以下であることが好ましく、130μm以下であることがより好ましく、120μm以下であることがさらに好ましい。200μmを超える場合、後述の安定化の際に反応性ガスが熱可塑性樹脂中に分散するメソフェーズピッチと接触し難くなる。そのため、生産性が低下する。また、後加工時などのハンドリング性が悪くなる。一方、10μm未満の場合、メソフェーズピッチ含有繊維の強度が低下して工程安定性が低下する恐れがある。
本発明のメソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率は500MPa以上である。引張り弾性率の下限は550MPa以上であることが好ましく、650MPa以上であることがさらに好ましく、750MPa以上であることがさらに好ましく、850MPa以上であることがさらに好ましい。引張り弾性率の上限については後加工などの問題が無い限り特に限定されないが一般的には2000MPaである。500MPa未満である場合には力学特性が不十分であり、ハンドリング性が低下する。
本発明のメソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂100質量部に対してメソフェーズピッチ1~150質量部を含んで成ることが好ましい。メソフェーズピッチの含有量は10~150質量部であることがより好ましく、30~100質量部であることがさらにより好ましく、45~100質量部であることがさらに好ましい。メソフェーズピッチの含有量が150質量部を超えると、メソフェーズピッチ含有繊維中に分散する繊維状のメソフェーズピッチの平均繊維径が増大する。メソフェーズピッチの含有量が1質量部未満であると、最終的に得られるメソフェーズピッチ含有繊維の弾性率が低下する。メソフェーズピッチ含有繊維におけるメソフェーズピッチの含有量が増えるほど、引張り弾性率は大きくなるが、メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチの繊維径分布も大きくなる。この広い繊維径分布が、メソフェーズピッチ含有繊維におけるメソフェーズピッチの充填率を高めるとともに、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとの接着面積を増大させて高い引張り弾性率の実現にも寄与していると推定している。メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチの繊維径のCV値は、0.3以上であることが好ましく、0.35~1.0であることがより好ましく、0.40~1.0であることが特に好ましい。この範囲の繊維径分布を有することで、前述の極細炭素繊維を製造することができる。また、メソフェーズピッチ含有繊維やその安定化繊維の引張り弾性率が高くなり、後加工性が優れる。
メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチは、繊維状の形態で存在している。ここで、繊維状の形態とは、ラグビーボールやラグビーボールを細長く引っ張ったような紡錘状や、糸状のものも含まれる。メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチの平均繊維径は、10~2000nmであることが好ましく、100~1000nmであることがより好ましく、300~800nmであることが更に好ましい。また、繊維状のメソフェーズピッチの繊維長は特に限定されないが、1~1000μmであることが好ましく、1~500μmであることがより好ましく、5~200μmであることがさらに好ましく、5~100μmであることが特に好ましくい。1μm未満である場合、メソフェーズピッチ含有繊維の弾性率が低下し易い。
メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチは、安定化メソフェーズピッチであっても良い。即ち、メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチが、その後に安定化(不融化)処理されていてもよい。安定化処理については後述する。
(1.1) 熱可塑性樹脂
本発明で使用する熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン、ポリメタクリレート、ポリメチルメタクリレート等のポリアクリレート系ポリマー、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステルカーボネート、ポリサルホン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリケトン、ポリ乳酸が例示される。これらの中でも、ポリオレフィンが好ましく用いられる。
ポリオレフィンの具体例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ-4-メチルペンテン-1及びこれらを含む共重合体が挙げられる。これらの中でも操作性の観点からポリエチレンを用いることが好ましい。ポリエチレンとしては、高圧法低密度ポリエチレン、気相法・溶液法・高圧法直鎖状低密度ポリエチレンなどの低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの単独重合体又はエチレンとα-オレフィンとの共重合体;エチレン・酢酸ビニル共重合体などのエチレンと他のビニル系単量体との共重合体が挙げられる。この中でメソフェーズピッチを微分散させやすいという観点からは、直鎖状低密度ポリエチレンが特に好ましい。
本発明で使用する熱可塑性樹脂は、JIS K 7210 (1999年度)に準拠して測定されるメルトマスフローレート(MFR)が0.1~10g/10minであることが好ましく、0.1~5g/10minであることがより好ましく、0.1~3g/10minであることが特に好ましい。MFRが上記範囲であると、熱可塑性樹脂中にメソフェーズピッチを良好にミクロ分散することができる。また、メソフェーズピッチ含有繊維を成形する際に、繊維が引き延ばされることにより、内包されたメソフェーズピッチも延伸され繊維状になり、得られる熱可塑性樹脂中のメソフェーズピッチの繊維径をより小さくすることができる。本発明で使用する熱可塑性樹脂は、メソフェーズピッチと容易に溶融混練できるという点から、非晶性の場合はガラス転移温度が250℃以下、結晶性の場合は融点が300℃以下であることが好ましい。
(1.2) メソフェーズピッチ
本発明で用いられるメソフェーズピッチとは溶融状態において光学的異方性相(液晶相)を形成しうるピッチである。本発明で使用するメソフェーズピッチとしては、石炭や石油の蒸留残渣を原料とするものや、ナフタレン等の芳香族炭化水素を原料とするものが挙げられる。例えば、石炭由来のメソフェーズピッチは、コールタールピッチの水素添加・熱処理を主体とする処理、水素添加・熱処理・溶剤抽出を主体とする処理等により得られる。
メソフェーズピッチの光学的異方性含有量(メソフェーズ率)は、80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。
また、上記メソフェーズピッチは、軟化点が100~400℃であることが好ましく、150~350℃であることがより好ましい。
(1.3) メソフェーズピッチ含有繊維の製造方法
メソフェーズピッチ含有繊維は、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとを含むメソフェーズピッチ組成物を紡糸することにより製造される。熱可塑性樹脂は、メソフェーズピッチを溶融下で微分散させる。この微分散されているメソフェーズピッチは、繊維化工程において熱可塑性樹脂とともに紡糸されることにより引き延ばされて繊維状に変形される。
本発明におけるメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法において、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとから成る組成物(以下、「メソフェーズピッチ組成物」ともいう)は、熱可塑性樹脂100質量部に対してメソフェーズピッチ1~150質量部を含んで成ることが好ましい。メソフェーズピッチの含有量は10~150質量部であることがより好ましく、30~100質量部であることがさらに好ましく、40~100質量部であることがさらにより好ましく、45~100質量部であることが特に好ましい。メソフェーズピッチの含有量が150質量部を超えると、メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチの繊維径が増大する。メソフェーズピッチの含有量が1質量部未満であると、最終的に得られるメソフェーズピッチ含有繊維の弾性率が低下する。前述のように、メソフェーズピッチの含有量が増えるほど、メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチはより広い繊維径分布を有しており、このような繊維径分布でメソフェーズピッチが分散しているメソフェーズピッチ含有繊維は、メソフェーズピッチ組成物中におけるメソフェーズピッチの含有量(体積)やメソフェーズピッチ組成物の紡糸条件を調整することにより製造することができる。
メソフェーズピッチの分散径は、メソフェーズピッチ組成物を300℃で3分間保持した後において維持していることが好ましく、300℃で5分間保持した後において維持していることがより好ましく、300℃で10分間保持した後において維持していることが特に好ましい。一般に、メソフェーズピッチ組成物を溶融状態で保持しておくと、熱可塑性樹脂中においてメソフェーズピッチが時間の経過と共に凝集する。メソフェーズピッチが凝集してその分散径が50μmを超えると、所望の炭素繊維を製造することが困難となることがある。熱可塑性樹脂中におけるメソフェーズピッチの凝集速度は、使用する熱可塑性樹脂及びメソフェーズピッチの種類により変動する。
メソフェーズピッチ組成物は、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとを溶融状態において混練することにより製造することができる。熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとの溶融混練は公知の装置を用いて行うことができる。例えば、一軸式混練機、二軸式混練機、ミキシングロール、バンバリーミキサーからなる群より選ばれる1種類以上を用いることができる。これらの中でも、熱可塑性樹脂中にメソフェーズピッチを良好にミクロ分散させるという目的から、二軸式混練機を用いることが好ましく、特に各軸が同方向に回転する二軸式混練機を用いることが好ましい。
混練温度としては、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとが溶融状態であれば特に制限されないが、100~400℃であることが好ましく、150~350℃であることが好ましい。混練温度が100℃未満であると、メソフェーズピッチが溶融状態にならず、熱可塑性樹脂中にミクロ分散させることが困難である。一方、400℃を超える場合、熱可塑性樹脂及びメソフェーズピッチの分解が進行する。また、溶融混練の時間としては、0.5~20分間であることが好ましく、1~15分間であることがより好ましい。溶融混練の時間が0.5分間未満の場合、メソフェーズピッチのミクロ分散が困難である。一方、20分間を超える場合、生産性が低下する。
メソフェーズピッチ組成物中におけるメソフェーズピッチの分散径は、0.01~50μmとすることが好ましく、0.01~30μmとすることがより好ましい。メソフェーズピッチの熱可塑性樹脂中への分散径が0.01~50μmの範囲を逸脱すると、所望の繊維を製造することが困難となることがある。なお、メソフェーズピッチ組成物中において、メソフェーズピッチは球状又は楕円状の島成分を形成するが、本発明における分散径とは、球状の場合はその直径を意味し、楕円状の場合はその長軸径を意味する。
溶融混練は、酸素ガス含有量10体積%未満の不活性雰囲気下で行うことが好ましく、酸素ガス含有量5体積%未満の不活性雰囲気下で行うことがより好ましく、酸素ガス含有量1%体積未満の不活性雰囲気下で行うことが特に好ましい。本発明で使用するメソフェーズピッチは、溶融混練時に酸素と接触することにより変性してしまい、熱可塑性樹脂中へのミクロ分散を阻害することがある。このため、不活性雰囲気下で溶融混練を行い、酸素とメソフェーズピッチとの反応を抑制することが好ましい。
上記のメソフェーズピッチ含有繊維を製造する方法としては、メソフェーズピッチ組成物を紡糸口金より溶融紡糸する方法を例示することができる。これにより、メソフェーズピッチ含有繊維に含まれるメソフェーズピッチの初期配向性を高くすることができる。
メソフェーズピッチ組成物を紡糸口金より溶融紡糸をする際に、口金の紡糸孔数はそのまま繊維束の繊維本数になる。この繊維本数は100~3000本であることが好ましく、200~2000本がより好ましく、300~1500本がさらに好ましい。100本未満であると生産性が低下し、3000本を超えると工程安定性が低下し易い。
メソフェーズピッチ組成物からメソフェーズピッチ含有繊維を製造する際の温度は、メソフェーズピッチの溶融温度よりも高いことが必要であり、150~400℃であることが好ましく、180~350℃であることがより好ましい。400℃を超える場合、メソフェーズピッチの変形緩和速度が大きくなり、メソフェーズピッチ含有繊維中におけるメソフェーズピッチを繊維の形態に保つことが難しくなる。
本発明のメソフェーズピッチ含有繊維を得るためには、メソフェーズピッチ組成物に含まれるメソフェーズピッチの初期配向性を高める配向制御操作を経ることが必要である。配向制御操作としては、溶融状態のメソフェーズピッチの配向性を高めるために、溶融状態のメソフェーズピッチにせん断によるひずみを加える方法や伸長によるひずみを加える方法を例示することができる。これらの方法は一方のみで行っても良いし、両方を併用しても良い。特に、伸長によるひずみを加える方法は、流動変形の効果が大きいため好ましい。
せん断によるひずみを加える方法としては、溶融状態のメソフェーズピッチ組成物が紡糸口金の流路内を通過する際の線速度を大きくする方法が例示される。伸長によるひずみを加える方法としては、溶融状態のメソフェーズピッチ組成物の線速度を、紡糸口金の吐出側に向けて大きくする方法が例示される。具体的には、口金流路内の断面積を吐出側に向けて漸減させる方法(口金内部での変形)や、口金から吐出されたメソフェーズピッチ組成物を、吐出線速度よりも大きな線速度にて引き取る方法(口金外部での変形)などが挙げられる。口金内部での変形では、変形により初期配向性が高められたメソフェーズピッチが、その後の溶融状態下での熱緩和によって配向性が低下する。一方、口金外部での変形の場合には、変形により初期配向性が高められたメソフェーズピッチが、その後の冷却により流動性が低下することで、メソフェーズピッチの配向性が保たれる。そのため、配向制御操作としては、口金外部において伸長によるひずみを加える方法が好ましい。
これらの方法は、せん断ひずみ速度や伸長ひずみ速度を制御することが重要である。
せん断ひずみ速度又は伸長ひずみ速度は、10~10000s-1であり、100から10000s-1であることが好ましい。10s-1未満である場合、メソフェーズピッチの初期配向性を十分に高めることができない。10000s-1を超える場合、メソフェーズピッチの変形が追随できず、メソフェーズピッチ含有繊維中におけるメソフェーズピッチを繊維状に変形できなくなる。
吐出線速度と引取り速度との比率であるドラフト比は、2~100であることが好ましく、4~50であることがより好ましい。ドラフト比が大きいほど、メソフェーズピッチ含有繊維中に含有されるメソフェーズピッチの繊維径のCV値は小さくなる傾向になる。繊維の引張り弾性率の値は高くなる傾向にある。これは、繊維径のCV値が小さくなるだけでなく、メソフェーズピッチの繊維径も小さくなる傾向にあるため、熱可塑性樹脂とメソフェーズピッチとの接着面積が増大し、これらの相乗効果により、高い引張り弾性率の実現に寄与していると考える。ドラフト比が100より大きいとピッチの変形が追随できず、メソフェーズピッチ含有繊維中におけるメソフェーズピッチを繊維状に変形できなくなるので好ましくない。
また、メソフェーズピッチ含有繊維の製造工程は冷却工程を有していてもよい。冷却工程としては、例えば、溶融紡糸の場合、紡糸口金の下流の雰囲気を冷却する方法が挙げられる。冷却工程を設けることにより、メソフェーズピッチが伸長により変形する領域を調整でき、ひずみの速度を調整することができる。また、冷却工程を設けることにより、紡糸後のメソフェーズピッチ含有繊維を直ちに冷却固化させて安定した成形を可能とする。
上述のメソフェーズピッチ含有繊維に含まれるメソフェーズピッチ繊維を、酸素を含む反応性ガスとメソフェーズピッチ含有繊維と、を接触させて安定化することにより、安定化メソフェーズ含有繊維を製造することができる。この安定化工程を経ることにより、メソフェーズピッチ含有繊維の弾性率をさらに高めることが可能となる。
酸素を含む反応性ガスとしては、酸素と二酸化窒素との組み合わせが好ましい。使用する酸素成分としては、取り扱いの容易性やコストの関係から空気を用いるのが好ましい。使用する酸素ガス濃度としては、全ガス組成の10~100体積%の範囲にあることが好ましい。酸素ガス濃度が全ガス組成の10体積%未満であると、樹脂複合繊維に含まれるメソフェーズピッチの安定化に多大の時間を要する。また、上記ガスに加えて、オゾン、一酸化窒素、ハロゲンなどのガスを含んでも構わない。酸素と二酸化窒素を含む反応性ガスと、前記メソフェーズピッチ含有繊維と、を接触させて安定化する
安定化の反応温度は、50~350℃が好ましく、60~300℃がより好ましく、100~300℃がさらに好ましく、200~300℃が特に好ましい。安定化の処理時間は、10~1200分間が好ましく、10~600分間がより好ましく、30~300分間がさらに好ましく、60~210分間が特に好ましい。
上記安定化処理によりメソフェーズピッチの軟化点は著しく上昇するが、所望の繊維を得るという目的から、メソフェーズピッチの軟化点は400℃以上とすることが好ましく、500℃以上とすることがさらに好ましい。
本発明で得られたメソフェーズピッチ含有繊維(安定化メソフェーズピッチ含有繊維を含む)はトウ、カットファイバー、わた、不織布など多様な後加工をすることで様々な繊維製品とすることができる。本発明における繊維製品とは、一般衣料、スポーツ衣料、衣料資材、インテリア製品、カーシートなどの車輌内装品などの生活用途や産業資材用途などに使用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。実施例中の各種測定や分析は、それぞれ以下の方法に従って行った。
(1) 繊維機械物性評価
オリエンテック社製テンシロン万能試験機(型式RTC-1225A)により、試料長25mmの単繊維を10mm/minの引張速度で定速測定した。測定は5回行い、その平均値を算出した。
(2) メソフェーズピッチの繊維径評価
走査型電子顕微鏡(日本電子製製 JCM-6000)にて用いて加速電圧10kVの条件でメソフェーズピッチ含有繊維の断面観察を行った。得られた電子顕微鏡写真から繊維径を測定し、それらすべての測定結果の平均値を平均繊維径とした。
(3) 繊維径のCV値
走査型電子顕微鏡(日本電子株式会社製、JCM-6000)を用いて観察及び写真撮影を行った。繊維径は、得られた電子顕微鏡写真から無作為に1000箇所を選択して繊維径を測定し、それらすべての測定結果(n=1000)の平均値を繊維径とした。その平均値と標準偏差からCV値を求めた。
[参考例1](メソフェーズピッチの製造方法)
キノリン不溶分を除去した軟化点80℃のコールタールピッチをNi-Mo系触媒存在下、圧力13MPa、温度340℃で水添し、水素化コールタールピッチを得た。この水素化コールタールピッチを常圧下、480℃で熱処理した後、減圧して低沸点分を除き、メソフェーズピッチを得た。このメソフェーズピッチを、フィルターを用いて温度340℃でろ過を行い、ピッチ中の異物を取り除き、精製されたメソフェーズピッチを得た。
[実施例1]
熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(EVOLUE(登録商標)SP1510、プライムポリマー社製、MFR=1g/10min)60質量部、及び参考例1で得られたメソフェーズピッチ(メソフェーズ率90.9%、軟化点302.1℃)40質量部を同方向二軸押出機(東芝機械(株)製「TEM-26SS」、バレル温度300℃、窒素気流下)で溶融混練してメソフェーズピッチ組成物を調製した。
上記メソフェーズピッチ組成物を、362℃に加熱した直径0.2mm、L/D=4の紡糸口金を用いてドラフト比3になるように紡糸することで、メソフェーズピッチ含有繊維の連続繊維を作製した。得られたメソフェーズピッチ含有繊維の単糸の平均繊維径は90μmであった。繊維の断面の電子顕微鏡写真を図1に示した。メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチの繊維径のCV値は0.60であった。メソフェーズピッチ含有繊維中には、平均繊維径751nmのメソフェーズピッチが繊維状に分散していた。後述する実施例2の繊維状メソフェーズピッチに比べて密に分散しており、メソフェーズピッチ含有繊維の平均繊維径が小さかった。また、メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率は950MPa、引張り強度は44mN/texであった。
得られたメソフェーズピッチ含有繊維の連続繊維から、長さ約51mmの短繊維を作成し、短繊維を180g/mの目付けになるようにして不織布を得た。
[比較例1]
実施例1のメソフェーズピッチ組成物の組成を直鎖状低密度ポリエチレンのみに変更した以外は実施例1と同様に操作を行った。
得られたポリエチレン繊維の単糸の平均繊維径は130μmであった。また、引張り弾性率は90MPa、引張り強度は43mN/texであった。
[実施例2]
直鎖状低密度ポリエチレン80質量部、メソフェーズピッチの配合量を20質量部とし、紡糸口金を333℃に変更した以外は実施例1と同様に操作を行った。
得られたメソフェーズピッチ含有繊維の単糸の平均繊維径は120μmであった。繊維の断面の電子顕微鏡写真を図2に示した。メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチの繊維径のCV値は0.32であった。メソフェーズピッチ含有繊維中には、平均繊維径557nmのメソフェーズピッチが繊維状に分散していた。また、メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率は549MPa、引張り強度は55mN/texであった。
[実施例3]
実施例1の直鎖状低密度ポリエチレン70質量部、メソフェーズピッチの配合量を30質量部に変更した以外は実施例2と同様に操作を行った。
繊維の断面の電子顕微鏡写真を図3に示した。メソフェーズピッチ含有繊維中のメソフェーズピッチの繊維径のCV値は0.50であった。メソフェーズピッチ含有繊維中には、平均繊維径715nmのメソフェーズピッチが繊維状に分散していた。
メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率は826MPa、引張り強度は54mN/texであった。
[実施例4]
実施例1で得られたメソフェーズピッチ含有繊維1.25kgを反応容器(容積33L)に仕込み、室温下、反応容器系内に空気と二酸化窒素の混合ガス1.2L/min(二酸化窒素と酸素とのモル比(NO/O)は0.61)を300分間かけて導入した。これにより、メソフェーズピッチを安定化させ、安定化メソフェーズピッチ含有繊維を得た。
得られた安定化メソフェーズピッチ含有繊維の単糸の引張り弾性率は1150MPa、引張り強度は45mN/texであった。
この安定化メソフェーズピッチ含有繊維の連続繊維から、長さ約51mmの短繊維を作成し、短繊維を180g/mの目付けになるようにして不織布を得た。
[実施例5]
実施例2で得られたメソフェーズピッチ含有繊維2.5kgを反応容器(容積33L)に仕込み、室温下、反応容器系内に空気と二酸化窒素の混合ガス1.5L/minの(二酸化窒素と酸素とのモル比(NO/O)は0.61)を270分間かけて導入した。これにより、メソフェーズピッチを安定化させ、安定化メソフェーズピッチ含有繊維を得た。
得られた安定化メソフェーズピッチ含有繊維の単糸の引張り弾性率は789MPa、引張り強度は52mN/texであった。
[実施例6]
実施例3で得られたメソフェーズピッチ含有繊維を用いて、室温下、実施例5と同様にして、安定化メソフェーズピッチ含有繊維を得た。
得られた安定化メソフェーズピッチ含有繊維の単糸の引張り弾性率は1050MPa、引張り強度は45mN/texであった。
[実施例7]
熱可塑性樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(Exceed(登録商標)1018HA、Exxon Mobil製、MFR=1g/10min)とし、ドラフト比を5に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、メソフェーズピッチ含有繊維の連続繊維を作製した。得られたメソフェーズピッチ含有繊維の単糸の平均繊維径は90μmであった。繊維の断面の電子顕微鏡写真を図4に示した。繊維径のCV値は0.43であった。メソフェーズピッチ含有繊維中には、平均繊維径402nmのメソフェーズピッチが繊維状に分散していた。メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率は1001MPa、引張り強度は43mN/texであった。
[実施例8]
実施例7で得られたメソフェーズピッチ含有繊維1.25kgを反応容器(容積33L)に仕込み、室温下、反応容器系内に空気と二酸化窒素の混合ガス1.2L/min(二酸化窒素と酸素とのモル比(NO/O)は0.61)を300分間かけて導入した。これにより、メソフェーズピッチを安定化させ、安定化メソフェーズピッチ含有繊維を得た。
得られた安定化メソフェーズピッチ含有繊維の単糸の引張り弾性率は1247MPa、引張り強度は38mN/texであった。
[比較例2]
実施例7のメソフェーズピッチ組成物の組成を直鎖状低密度ポリエチレンのみに変更した以外は実施例7と同様に操作を行った。
得られたポリエチレン繊維の単糸の平均繊維径は90μmであった。また、引張り弾性率は85MPa、引張り強度は24mN/texであった。

Claims (10)

  1. 熱可塑性樹脂と、前記熱可塑性樹脂中に繊維状に分散しているメソフェーズピッチと、から成るメソフェーズピッチ含有繊維であって、
    前記メソフェーズピッチ含有繊維の平均繊維径が10~200μmであり、
    前記メソフェーズピッチ含有繊維の引張り弾性率が500MPa以上であ
    前記メソフェーズピッチ含有繊維中に分散している前記メソフェーズピッチの繊維径のCV値が、0.40~1.0である
    ことを特徴とするメソフェーズピッチ含有繊維。
  2. 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィンである請求項1に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
  3. 前記ポリオレフィンがポリエチレンである請求項2に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
  4. 前記熱可塑性樹脂中に繊維状に分散しているメソフェーズピッチの平均繊維径が10~2000nmである請求項1~3のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
  5. 前記メソフェーズピッチの含有量が、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して30~100質量部である請求項1~4のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
  6. 熱可塑性樹脂100質量部と、前記熱可塑性樹脂中に分散しているメソフェーズピッチ30~100質量部と、からなる組成物を溶融状態で紡糸することにより、前記メソフェーズピッチを繊維化してメソフェーズピッチ含有繊維を得る請求項1~5のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法。
  7. 前記メソフェーズピッチが、その軟化点が400℃以上である安定化メソフェーズピッチである、請求項1~5のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維。
  8. (1) 熱可塑性樹脂100質量部と、前記熱可塑性樹脂中に分散しているメソフェーズピッチ30~100質量部と、からなる組成物を溶融状態で紡糸することにより、前記メソフェーズピッチを繊維化してメソフェーズピッチ含有繊維を得る繊維化工程と、
    (2) 前記メソフェーズピッチ含有繊維と、酸素と二酸化窒素とを含む反応性ガスと、を接触させて安定化する安定化工程と、
    を有することを特徴とする請求項7に記載のメソフェーズピッチ含有繊維の製造方法。
  9. 請求項1~5のいずれか1項に記載のメソフェーズピッチ含有繊維からなる繊維製品。
  10. 請求項7に記載の安定化メソフェーズピッチ含有繊維からなる繊維製品。
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