JP7240632B2 - 車両用電気装置のケース構造 - Google Patents
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Description
したがって、車両側突によりサイドシルが車両内側へ変形し、重量を有する電気装置が慣性力で車両外側へ移動しようとする場合、本発明に係る車両用電気装置のケース構造においては、変形初期でケース部材の張り出し部の上部がシートレールと接触することになるので、電気装置の車両外側への移動を止め、張り出し部の上部の変形により装置本体へ加わる荷重を吸収して低減させることができる。また、本発明のケース構造においては、変形中期でシートレールが車両内側へ変形しながら移動することになるので、張り出し部の上部は押され続け、サイドシルの下部が張り出し部の下部に接触して電気装置を車両内側に押し、張り出し部の全体で時間差を付けて荷重を吸収することが可能となり、装置本体への過度の荷重伝達を緩和することができる。
なお、図において、矢印Fr方向は車両前方を示し、矢印I方向は車両幅方向内側を示し、矢印U方向は車両上方を示している。また、矢印X方向は車両幅方向を示し、矢印Y方向は車両前後方向を示している。
また、本実施形態のシートレールブラケット3は、前側クロスメンバ11及び後側クロスメンバ12の上部に起立した状態で接合されており、車両幅方向に間隔を空けて左右両側に設けられている。そして、前後左右のシートレールブラケット3の上面には、左右一対のシートレール4が設けられ、前席シート5のシート座席部51は、これらシートレール4に前後移動可能に設置されており、シート座席部51の下方には、電気装置6を配置できるスペースが確保されている。なお、サイドシル2の車両前後方向中間部には、車両上下方向に延びるセンタピラー(Bピラー)14が設けられている。
そのため、張り出し部80は、上下方向中間の凹部82により、上側凸部81、凹部82及び下側凸部83に区分けされ、側面剛性が向上するようになっている。また、上下方向中間に位置する凹部82を境に上側凸部81の変形と下側凸部83の変形とが独立して起こり、車両側突時に起こる張り出し部80の段階的な変形が確実に行われるようになっている。さらに、段差凹部84の有する区間と無い区間により張り出し部80の剛性が変わり、車両側突時に、小さく2段階の荷重吸収が行われるようになっている。
また、ケース部材8の張り出し部80のうち、下側凸部83は、図5のC線で示すように、サイドシル2の上下方向中央高さ位置と重なり合うように設けられている。これにより、車両側突時に入力されるサイドシル2からの荷重の多くが下側凸部83に加わり、電気装置6への段階的な荷重伝達が促進されるように構成している。
このバルクプレート9は、図5のD線及びE線で示すように、車両側方視で上側凸部81及び下側凸部83と重なり合う位置に設けられている。しかも、バルクプレート9は、図5のF線で示すように、車両側方視で段差凹部84と重なり合う位置に設けられており、この位置で、バルクプレート9の下部は、サイドシル2の下部の車両内側へ向かって膨出する膨出部91を有している。そして、バルクプレート9の上下面及び外側側面は、サイドシルアウタパネル21の内側壁面にほぼ対応した形状に形成され、バルクプレート9の内側側面は、垂直面状に形成されている。このような形状のバルクプレート9を上記位置に配置することにより、バルクプレート9が車両側突時に入力される車両内側への荷重を均一化し、局所的な荷重の負荷を低減できる構造が得られることになる。この場合、荷重入力の後半では、サイドシル2の荷重がケース部材8の上側凸部81及び下側凸部83に均等に加わり、局所的な荷重が低減されることになる。
したがって、本実施形態に係る車両用電気装置のケース構造は、車両側突時の変形過程で、徐々に車体側部のサイドシル2から電気装置6に荷重を伝えるという目的を達成することができる。すなわち、本実施形態のケース構造においては、車両側突によりサイドシル2が車両内側へ変形し、重量を有する電気装置6が慣性力で車両外側へ移動しようとする場合、変形初期でケース部材8の張り出し部80の上部80aがシートレール4と接触することになるので、電気装置6の車両外側への移動を止めるとともに、張り出し部80の上部80aが変形することにより装置本体7へ加わる荷重を吸収し、装置本体7へ加わる荷重を低減させることができる。また、本発明のケース構造においては、変形中期でシートレール4が車両内側へ向かって変形しながら移動することになるので、張り出し部80の上部80aは車両内側へ押され続け、サイドシル2の下部が張り出し部80の下部80bに接触して、ここでも電気装置6を車両内側に押圧することになり、張り出し部80の全体で時間差を付けて荷重を効率的に吸収でき、重要部品である装置本体7への過度の(もしくは急激な)荷重伝達を緩和することができる。
すなわち、本実施形態のケース構造では、ケース部材8の張り出し部80が、上下方向中間の凹部82により、上側凸部81、凹部82及び下側凸部83に区分けされることになるので、張り出し部80の側面剛性を向上させることができる。また、本実施形態のケース構造では、上下方向中間に位置する凹部82を境に上側凸部81の変形と下側凸部83の変形とが独立して起こるので、車両側突時において、張り出し部80の段階的な変形を確実に行うことができる。その結果、張り出し部80の段階的な荷重吸収が可能となり、過剰な入力荷重ピークを低減させることができる。
さらに、本実施形態のケース構造では、段差凹部84の有する区間と無い区間により張り出し部80の剛性が変わるようになっているので、車両側突時に、小さく2段階の荷重吸収を行うことができる。しかも、段差凹部84は、電気装置6の設置時やメンテナンス時に引っ掛け部として利用可能になるため、電気装置6の持ち運びを容易にする効果も発揮できる。
しかも、本実施形態のケース構造において、下側凸部83は、サイドシル2の上下方向中央高さ位置と重なり合うように設けられているので、車両側突時に入力されるサイドシル2からの荷重の多くが下側凸部83に加わり、電気装置6への段階的な荷重入力となり易くなり、段階的な荷重伝達を促進することができる。
したがって、本実施形態のケース構造では、バルクプレート9が車両側突時に入力される車両内側への荷重を均一化することになるので、局所的な荷重の負荷を低減できる。この場合、荷重入力の後半では、サイドシル2の荷重がケース部材8の上側凸部81及び下側凸部83に均等に加わるので、局所的な荷重を低減させることができる。その理由として、車両側突時においてサイドシル2の閉断面の車両内側が変形する時期は、シートレール4が電気装置6のケース部材8の上側凸部81に荷重を伝えている時であるから、特別な剛性を設定する必要がない。他方、サイドシル2の閉断面の車両外側が変形する時期は、サイドシル2の荷重が下側凸部83に加わる時期となるので、安定した荷重の方向性を保つことが、電気装置6への荷重を均一化し、局所的な荷重の負荷を低減することとなるからである。
2 サイドシル
3 シートレールブラケット
4 シートレール
5 前席シート
6 電気装置
6a 底面
7 装置本体
7a 車両外側側面
8 ケース部材
9 バルクプレート
11 前側クロスメンバ
12 後側クロスメンバ
13 フロアトンネル
21 サイドシルアウタパネル
22 サイドシルインナパネル
80 張り出し部
81 上側凸部
82 凹部
83 下側凸部
84 段差凹部
91 バルクプレートの膨出部
S 空間
Claims (3)
- フロアパネルの車両幅方向側部に設けられ、車両前後方向に延びるサイドシルと、該サイドシルの車両内側で、前記フロアパネル上に設置されるシートレールブラケット及びシートレールを介して設けられる前席シートと、前席シートのシート座席部の下方に配置される電気装置とを備え、
前記電気装置は、装置本体と、該装置本体を収容する金属製のケース部材を有している車両用電気装置のケース構造において、
前記ケース部材は、前記装置本体に対して車両幅方向外側に張り出し、前記装置本体との間に車両幅方向の空間を形成する張り出し部を有し、
前記シートレールは、車両側方視で前記張り出し部の上部のみと重なり合う位置に設けられ、前記サイドシルは、車両側方視で少なくとも前記張り出し部の下部と重なり合う位置に設けられており、
前記張り出し部は、前記ケース部材の上部に位置する上側凸部と、前記ケース部材の上下方向中間に位置し、車両前後方向に延びる凹部と、前記ケース部材の下部に位置する下側凸部と、前記ケース部材の車両前後方向中間に位置し、前記下側凸部よりも下側に設けられる段差凹部を有していることを特徴とする車両用電気装置のケース構造。 - 前記電気装置の底面は、前記フロアパネルから離間して配置され、前記下側凸部は、前記サイドシルの上下方向中央高さ位置と重なり合うように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用電気装置のケース構造。
- 前記サイドシルの車両前方視閉断面内の車両幅方向外側には、バルクプレートが配置され、該バルクプレートは、車両側方視で前記上側凸部、前記下側凸部及び前記段差凹部と重なり合う位置に設けられ、
前記サイドシルは、開口部を横向きに配置した断面略ハット型形状のサイドシルアウタパネルを含み、
前記バルクプレートの上下面及び外側側面は、前記サイドシルアウタパネルの内側壁面に略対応した形状に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用電気装置のケース構造。
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JP2019072216A JP7240632B2 (ja) | 2019-04-04 | 2019-04-04 | 車両用電気装置のケース構造 |
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JP7240632B2 true JP7240632B2 (ja) | 2023-03-16 |
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Citations (3)
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JP2005001655A (ja) | 2003-05-21 | 2005-01-06 | Honda Motor Co Ltd | 高圧電装ケースの配設構造 |
JP2010234848A (ja) | 2009-03-30 | 2010-10-21 | Mazda Motor Corp | 電動車両のバッテリ構造 |
JP2018039483A (ja) | 2016-09-09 | 2018-03-15 | 三菱自動車工業株式会社 | 電動車両 |
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2019
- 2019-04-04 JP JP2019072216A patent/JP7240632B2/ja active Active
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