JP7239814B2 - 発光装置及びその製造方法 - Google Patents

発光装置及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP7239814B2
JP7239814B2 JP2019022567A JP2019022567A JP7239814B2 JP 7239814 B2 JP7239814 B2 JP 7239814B2 JP 2019022567 A JP2019022567 A JP 2019022567A JP 2019022567 A JP2019022567 A JP 2019022567A JP 7239814 B2 JP7239814 B2 JP 7239814B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
light emitting
phosphor
emitting element
less
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019022567A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020129641A (ja
Inventor
勇樹 塩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichia Corp
Original Assignee
Nichia Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichia Corp filed Critical Nichia Corp
Priority to JP2019022567A priority Critical patent/JP7239814B2/ja
Publication of JP2020129641A publication Critical patent/JP2020129641A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7239814B2 publication Critical patent/JP7239814B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、発光装置及びその製造方法に関する。
発光ダイオード(Light emitting diode、以下、「LED」とも記載する。)と蛍光体とを組み合わせて白色、電球色、橙色等に発光する発光装置が種々開発されている。これらの発光装置では、光の混色の原理によって所望の発光色が得られる。これらの発光装置は、一般照明、車載照明、ディスプレイ、液晶用バックライト等の幅広い分野で使用が求められている。中でもディスプレイ、液晶用バックライトの光源として使用される発光装置は、色度座標上の広範囲の色を再現するために、青色、緑色、赤色の色純度が良い混色光が得られるものが求められている。すなわち、発光装置の発光スペクトルにおいて、青色光、緑色光、赤色光の各波長領域に存在する各発光ピークの半値幅が狭く、青色光、緑色光、赤色光の色純度が良く、混色性を向上させた光を発する発光装置が求められている。半値幅は、発光スペクトルにおける発光ピークの半値全幅(Full Width at Half Maximum:FWHM)をいい、発光スペクトルにおける発光ピークの最大値の50%の値を示す発光ピークの波長幅をいう。
例えば特許文献1には、430nm以上490nm未満の波長範囲内に発光ピークを有する第一の発光素子と、360nm以上420nm未満の波長範囲内に発光ピークを有する第二の発光素子と、第二の発光素子からの励起光によって緑色を発光するEu2+とMn2+又はCe3+とMn2+で共賦活されたアルカリ土類金属アルミン酸塩緑色蛍光体と、第一の発光素子及び第二の発光素子からの励起光によって赤色を発光する窒化物蛍光体、酸窒化物蛍光体、酸化物蛍光体、及び酸硫化物蛍光体から選ばれる赤色蛍光体を備えた発光装置が開示されている。
特開2010-80935号公報
しかしながら、特許文献1に開示されている発光装置の構成は、第一の発光素子から発せられる指向性の高い青色光が、発光装置から抜け出て、光束が低下する可能性がある。また、発光装置の発光スペクトルにおいて、青色光、緑色光、赤色光の各波長領域に存在する各発光ピークの半値幅をより狭くして色純度を改善する余地があり、さらに混色性を向上させた発光装置が望まれている。
そこで、本発明の一態様は、混色性及び光束を向上させた発光装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下の態様を包含する。
本発明の第一の態様は、410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子と、435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子と、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長420nmの光の反射率が60%以下であり、Ba、Sr、及びCaからなる群より選択される少なくとも一種のアルカリ土類金属元素と、Mgと、Mnと、Euと、を含むアルミン酸塩の組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体と、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二蛍光体と、を含み、前記第一発光素子及び前記第二発光素子の発光スペクトルにおける第二発光素子の最大の発光強度を1としたときの、第一発光素子の最大の発光強度が0.1以上1.1以下の範囲内である、発光装置である。
本発明の第二の態様は、第一リードと、第二リードと、第一リード及び第二リードとを一体成形し、底面と側面とを有する凹部を有する成形体と、第一リードに載置される410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子と、第一リードに載置される435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子と、第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を被覆する第一蛍光部材と、第一発光素子及び第二発光素子を被覆する第二蛍光部材と、を備える、発光装置の製造方法であって、第一リードに載置された第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を、樹脂と、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長420nmの光の反射率が60%以下である、Ba、Sr、及びCaからなる群より選択される少なくとも一種のアルカリ土類金属元素と、Mgと、Mnと、Euとを含むアルミン酸塩の組成を有する、第一のアルミン酸塩蛍光体とを含む第一樹脂組成物で覆う第一被覆工程と、第一樹脂組成物を硬化してなる第一蛍光部材で第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部が覆われた第一発光素子と、第二発光素子とを、樹脂と、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二蛍光体を含む第二樹脂組成物で覆い、第二樹脂組成物を成形体の凹部内に配置する第二被覆工程と、を含む発光装置の製造方法である。
本発明の一態様によれば、混色性及び光束を向上させた発光装置及びその製造方法を提供することができる。
発光装置の一例を示す模式的上面図である。 図1Aに示す1B-1B線における発光装置の模式的断面図である。 図1Aに示す1C-1C線における発光装置の模式的断面図である。 発光装置の第二の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第三の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第四の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第五の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第六の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第七の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第八の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の第九の態様を示す模式的断面図である。 発光装置の製造方法の一例を示すフローチャートである。 発光素子の載置工程における発光装置製造用の成形体の模式的断面図である。 発光素子の載置工程における発光装置製造用の成形体の模式的断面図である。 集合成形体を示す模式的斜視図である。 発光装置の製造工程における発光素子の載置工程を示す模式的断面図である。 発光装置の製造工程における第一被覆工程を示す模式的断面図である。 第一のアルミン酸塩蛍光体の発光スペクトルを示す図である。 第一のアルミン酸塩蛍光体の反射スペクトルを示す図である。 第一のアルミン酸塩蛍光体の励起スペクトルを示す図である。 第一発光素子及び第二発光素子の発光スペクトルを示す図である。
以下、本発明に係る発光装置及びその製造方法を一実施形態に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための例示であって、本発明は、以下の発光装置に限定されない。なお、色名と色度座標との関係、光の波長範囲と単色光の色名との関係等は、JIS Z8110に従う。
本発明の一実施態様の発光装置の一例を図面に基づいて説明する。図1Aは、本発明の第一の実施態様の発光装置101を示す模式的上面図である。図1Bは、図1Aに示す1B-1B線における発光装置の模式的断面図である。図1Cは、図1Aに示す1C-1C線における発光装置の模式的断面図である。
発光装置101は、410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子10と、435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子11とを備える。
発光装置101は、成形体40と、第一発光素子10と、第二発光素子11と、蛍光部材50と、を備える。成形体40は、第一リード20と、第二リード30と、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂を含む樹脂部42と、が一体的に成形されてなるものである。成形体40は底面と側面を持つ凹部40rを形成している。成形体40の凹部40rの側面が第一樹脂部42aによって構成され、凹部40rの底面が、第一リード20、第二リード30、及び、第一リード20と第二リード30とを分離して絶縁した状態で支持する第二樹脂部42b、によって構成される。第一発光素子10及び第二発光素子11は、それぞれ一対の正負の電極を有しており、その一対の正負の電極はそれぞれ第一リード20及び第二リード30とワイヤ60を介して電気的に接続されている。第一発光素子10及び第二発光素子11は、蛍光部材50により被覆されている。蛍光部材50は、蛍光体70と、封止材料である樹脂75と、を含む。蛍光体70は、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと、第二蛍光体72と、を含む。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長420nmの光の反射率が60%以下であり、Ba、Sr、及びCaからなる群より選択される少なくとも一種のアルカリ土類金属元素と、Mgと、Mnと、Euと、を含むアルミン酸塩の組成を有する。第二蛍光体72は、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する。第一リード20及び第二リード30の少なくとも一部は、発光装置101のパッケージを構成する樹脂部42から露出されており、第一リード20及び第二リード30を介して、外部から電力の供給を受けて発光装置101を発光させることができる。
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、第一発光素子10からの励起光を吸収して波長変換し、発光スペクトルにおいて、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する緑色光を発光する。第二発光素子11は、435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する青色光を発光する。第二蛍光体72は、第二発光素子11からの励起光を吸収して波長変換し、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する赤色光を発光する。発光装置101は、第二発光素子11から発せられる青色光、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aから発せられる緑色光、第二蛍光体72から発せられる赤色光、の混色により、所望の混色光を発光する。
発光装置101は、第二発光素子11の最大の発光強度を1としたときに、第一発光素子10の最大の発光強度が0.1以上1.1以下の範囲内となるように、410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子10と、435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子11とを含む。第二発光素子11の最大の発光強度を1としたときの第一発光素子10の最大の発光強度が前記範囲内であると、第一発光素子10からの励起光が第一のアルミン酸塩蛍光体71Aに効率よく吸収されて波長変化され、第一発光素子10の励起光が発光装置101から抜け出ることが少なく、発光装置101から発せられる光の混色性を向上することができる。第一発光素子10及び第二発光素子11の発光スペクトルにおける、第二発光素子11の最大の発光強度を1としたときの、第一発光素子10の最大の発光強度は、好ましくは0.1以上1.1以下の範囲内であり、より好ましくは0.1以上1.0以下の範囲内であり、より好ましくは0.1以上0.9以下の範囲内である。
説明の便宜上、発光装置101は、第一発光素子10を1個、第二発光素子11を2個含むものとして説明する。
発光装置101において、第一発光素子10は、第一発光素子10の載置面10aが接合部材13によって第一リード20の上面と接着されている。また、発光装置101において、第二発光素子11は、第二発光素子11の載置面11aが接合部材13によって第一リード20の上面と接着されている。
発光装置101に含まれる第二発光素子11の載置面11aとなる面の反対側の面である光の取り出し面11bの面積を1としたときの、第一発光素子10の載置面10aとなる面の反対側の面である光の取り出し面10bの面積比が0.05以上1.0以下の範囲内であることが好ましく、0.05以上0.95以下であることがより好ましく、0.1以上0.8以下の範囲内であることがさらに好ましい。発光装置101に、2個以上の第二発光素子11又は2個以上の第一発光素子10が含まれる場合には、各発光素子の載置面となる反対側の面である光の取り出し面は、2個以上の発光素子の光の取り出し面の合計値をいう。第二発光素子11の光の取り出し面11bを1としたときの第一発光素子10の光の取り出し面10bの面積比が前記範囲内であると、第一発光素子10から発せられる励起光が発光装置101から抜け出ることを抑制することができ、優れた混色光を発光することができる。第二発光素子11の光の取り出し面11bを1としたときの、第一発光素子10の光の取り出し面10bの面積比が1であり、つまり、同じ面積であっても、第一発光素子10の励起光を吸収しやすい第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの配置位置によって、第一発光素子10の励起光が発光装置101から放出されるのを抑制することができる。
第一発光素子10及び第二発光素子11は、例えば、窒化物系半導体(InAlGa1-X-YN、0≦X、0≦Y、X+Y≦1)を用いた半導体発光素子を用いることができる。発光素子として、半導体発光素子を用いることによって、高効率で入力に対するリニアリティが高く機械的衝撃にも強い安定した発光装置を得ることができる。
蛍光部材50
蛍光部材50は、第一のアルミン酸塩蛍光体71A、第二蛍光体72、及び必要に応じて第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを含む蛍光体70と、樹脂75と、を含む。樹脂75としては、例えば、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂を挙げることができる。
第一のアルミン酸塩蛍光体71A
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、第一発光素子10からの励起光を吸収しやすくするために、波長420nmの光の反射率が50%以下であることが好ましい。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、波長450nmの光の反射率が60%を超える。
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、下記式(I)で表される組成を有することが好ましい。
EuMgMnAlp+t+q+r+1.5s (I)
(式(I)中、Xは、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.3≦p≦1.0、0≦q<0.8、0.2<r≦0.6、8.5≦s≦13.0、0<t<0.7、0.5<p+t≦1.2、0.2<q+r≦1.1を満たす数である。)
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、式(I)において、Xは、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、Baを含むことが好ましい。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、式(I)において、XがBaを含むことにより、第一発光素子の光励起による発光強度を高くすることができる。式(I)における変数pは、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素Xの合計のモル比である。「モル比」は、蛍光体を表す化学組成1モル中の各元素のモル量を表す。式(I)で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体(以下、「第一のアルミン酸塩蛍光体(I)」とも称する。)において、変数pが0.3以上1.0以下(0.3≦p≦1.0)の範囲内の数であれば、結晶構造が安定であり、第一発光素子からの励起光を効率よく吸収して発光強度を高くすることができる。変数pは、好ましくは0.4以上(0.4≦p)の数であり、より好ましくは0.5以上(0.5≦p)の数であり、0.999以下(p≦0.999)の数であってもよい。
式(I)において、変数qは、Mgのモル比を表す。変数qは、第一のアルミン酸塩蛍光体(I)の結晶構造の安定性と、第一発光素子10の励起光の吸収率及び発光強度を高めるために、好ましくは0.05以上0.75以下(0.05≦q≦0.75)の範囲内の数であり、より好ましくは0.10以上0.70以下(0.10≦q≦0.70)の範囲内の数である。
式(I)において、変数rは、賦活元素であるMnのモル比を表す。変数rは、第一のアルミン酸塩蛍光体(I)の第一発光素子10の励起光の吸収率及び発光強度を高めるために、好ましくは0.20を超えて0.60以下(0.20<r≦0.60)の範囲内の数であり、より好ましくは0.25以上0.55以下(0.25≦r≦0.55)の範囲内の数であり、さらに好ましくは0.30以上0.50以下(0.30≦r≦0.50)の範囲内の数である。
式(I)において、変数tは、賦活元素であるEuのモル比を表す。第一のアルミン酸塩蛍光体(I)は、賦活元素として、Mn及びEuの両方を含み、第一発光素子の励起光を主にEuが吸収して電子が励起され、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する緑色光を発光する。第一のアルミン酸塩蛍光体(I)は、賦活元素として、Mn及びEuの両方を含むため、Euが第一発光素子からの励起光を吸収した励起エネルギーの一部がMnに伝達され、Mnの発光に寄与する。変数tは、アルミン酸塩蛍光体(I)の第一発光素子10の励起光の吸収率及び発光強度を高めるために、好ましくは0を超えて0.70未満(0<t<0.70)の範囲内の数であり、より好ましくは0.05以上0.65以下(0.05≦t≦0.65)の範囲内の数であり、さらに好ましくは0.10以上0.60以下(0.10≦t≦0.60)の範囲内の数であり、よりさらに好ましくは0.20以上0.60以下(0.20≦t≦0.60)の範囲内の数であり、特に好ましくは0.30以上0.60以下(0.30≦t≦0.60)の範囲内の数である。
第一のアルミン酸塩蛍光体(I)は、組成1モルに含まれる賦活元素であるMn及びEuのモル比を変更することにより、特定の波長の反射率が変化する。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、式(I)で表される組成を有し、式(I)におけるMn及びEuのモル比が前記範囲内であると、第一発光素子10からの励起光の吸収率及び発光強度を向上することができる。第一のアルミン酸塩蛍光体(I)の組成1モルにおいて、Euのモル比が、Mnのモル比とほぼ同程度のモル比であるか、Mnのモル比よりも少し多いモル比を含む組成を有すると、第一のアルミン酸塩蛍光体(I)は、波長420nmの光を吸収しやすくなり、第一発光素子からの光を吸収率を高くすることができ、第一発光素子10の励起光が発光装置101から放出されるのを抑制して、発光強度を向上することができる。
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、第一発光素子10からの励起光を吸収して、発光スペクトルにおいて、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピークを有し、この発光ピークの半値幅は、好ましくは30nm以下であり、より好ましくは29nm以下であり、さらに好ましくは28nm以下であり、よりさらに好ましくは27nm以下である。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの発光スペクトルにおける半値幅が30nm以下と狭いため、色純度がよい。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを用いた発光装置101は、混色性及び光束を向上することができる。
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、フィッシャー・サブ・シーブ・サイザーズ(Fisher Sub-Sieve Sizer)法(以下、「FSSS法」とも称する。)による平均粒径が5μm以上40μm以下の範囲内であることが好ましい。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、FSSS法により測定された平均粒径が、より好ましくは8μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aは、平均粒径が大きい方が発光強度が高くなる傾向があるが、平均粒径が大きすぎると、発光装置の蛍光部材を形成するための蛍光部材用の樹脂組成物をポッティングする際に、ディスペンスノズルが詰まる場合があり、取り扱い性が良くない。第一のアルミン酸塩蛍光体71AのFSSS法により測定された平均粒径は、より好ましくは35μm以下であり、さらに好ましくは30μm以下である。FSSS法により測定された平均粒径は、フィッシャー・サブ・シーブ・サイザーズ・ナンバー(Fisher Sub-Sieve’s Number)とも称する。FSSS法は、空気透過法により、空気の流通抵抗を利用して比表面積を測定し、粒径を求める方法である。
第二のアルミン酸塩蛍光体71B
図2は、発光装置102の第二の態様を示す例の模式的断面図である。第二の態様を示す発光装置102は、第一の態様を示す発光装置101に対して、主に蛍光部材50中にさらに第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを含んでいる点で相違し、その他は共通する。
発光装置102は、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長450nmの光の反射率が80%以下であり、Ba、Sr、及びCaからなる群より選択される少なくとも一種のアルカリ土類金属元素と、Mgと、Mnとを含むアルミン酸塩の組成を有する第二のアルミン酸塩蛍光体をさらに含むことが好ましい。発光装置102は、蛍光部材50中に、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと、第二蛍光体72と、さらに第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを含む蛍光体70と、樹脂75と、を含むことが好ましい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、第二発光素子11から発せられる光を吸収して、500nm以上525nm以下の範囲に発光ピーク波長を有する緑色光を発光する。発光装置102は、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと第二蛍光体72に加えて第二のアルミン酸塩蛍光体71Bをさらに含むため、第一発光素子10及び第二発光素子11から発せられる光を効率よく吸収し、発光装置102から第一発光素子10から発せられる光が抜け出ることが抑制され、発光装置102から発せられる光の混色性を向上することができる。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、第一発光素子10及び第二発光素子11からの光を効率よく吸収するために、波長450nmの光の反射率が75%以下であることが好ましい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、波長420nmの光の反射率が60%を超えるものであってもよい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bが、波長450nmの光の反射率が80%以下であり、かつ波長420nmの光の反射率が60%以下であり、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する場合には、第一のアルミン酸塩蛍光体と同じものであってもよい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bが、波長450nmの光の反射率が80%以下であっても、波長420nmの光の反射率が60%を超える場合には、第一のアルミン酸塩蛍光体とは異なるものである。
第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、下記式(II)で表される組成を有することが好ましい。
EuMgMnAlp+t+q+r+1.5s (II)
(式(I)中、Xは、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.5≦p≦1.0、0≦q<0.6、0.4<r≦0.7、8.5≦s≦13.0、0<t<0.3、0.5<p+t≦1.2、0.4<q+r≦1.1を満たす数である。)
第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、式(II)において、Xは、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、Baを含むことが好ましい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、式(II)において、XがBaを含むことにより、第二発光素子の青色領域の光励起による発光強度を高くすることができる。式(II)における変数pは、元素Xの合計のモル比である。式(II)で表される組成を有する第二のアルミン酸塩蛍光体(以下、「第二のアルミン酸塩蛍光体(II)」とも称する。)式(II)において、変数pは、好ましくは0.5以上1.0以下(0.5≦p≦1.0)の範囲の数であり、より好ましくは0.6以上(0.6≦p)の数であり、さらに好ましくは0.80以上(0.80≦p)の数であり、0.999以下(p≦0.999)の数であってもよい。
式(II)において、変数qは、Mgのモル比を表す。変数qは、第二のアルミン酸塩蛍光体(II)の結晶構造の安定性と、第一発光素子10及び第二発光素子11の励起光の吸収率及び発光強度を高めるために、好ましくは0以上0.6未満(0≦q<0.6)の範囲内の数であり、より好ましくは0.05以上0.55以下(0.05≦q≦0.55)の範囲内の数であり、さらに好ましくは0.10以上0.55以下(0.10≦q≦0.55)の範囲内の数であり、よりさらに好ましくは0.15以上0.55(0.15≦q≦0.55)の範囲内の数であある。
式(II)において、変数rは、賦活元素であるMnのモル比を表す。変数rは、第二のアルミン酸塩蛍光体(II)の第二発光素子11の励起光の吸収率及び発光強度を高めるために、好ましくは0.40を超えて0.60未満(0.40<r<0.60)の範囲内の数であり、より好ましくは0.45以上0.55以下(0.45≦r≦0.55)の範囲内の数である。
式(II)において、変数tは、賦活元素であるEuのモル比を表す。第二のアルミン酸塩蛍光体(II)は、賦活元素として、Mn及びEuの両方を含む。第二のアルミン酸塩蛍光体(II)は、第二発光素子の励起光を主にEuが吸収して電子が励起され、その励起エネルギーがEuからMnに伝達されて、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する緑色光を発光する。第二のアルミン酸塩蛍光体(II)は、化学組成1モルにおいて、Euのモル比が、Mnのモル比よりも少ないモル比であるため、Euが吸収した第二発光素子の励起光による励起エネルギーが、そのままEuからMnに伝達され、第二発光素子11の励起光の吸収率及び発光強度を高めることができる。第二のアルミン酸塩蛍光体(II)における変数tは、好ましくは0を超えて0.30未満(0<t<0.30)の範囲内の数であり、より好ましくは0.001以上0.25以下(0.001≦t≦0.25)の範囲内の数であり、さらに好ましくは0.001以上0.20以下(0.001≦t≦0.20)の範囲内の数であり、よりさらに好ましくは0.005以上0.20以下(0.005≦t≦0.20)の範囲内の数である。
第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、第二発光素子11からの励起光を吸収して、発光スペクトルにおいて、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピークを有し、この発光ピークの半値幅は、好ましくは30nm以下であり、より好ましくは29nm以下であり、さらに好ましくは28nm以下であり、よりさらに好ましくは27nm以下である。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bの発光スペクトルにおける半値幅が30nm以下が狭い場合には、色純度が良い。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aとともに第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを用いた発光装置102から発せられる光の混色性及び光束を向上することができる。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと同じものである場合には、半値幅が30nm以下である。
第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、FSSS法による平均粒径が10μm以上であることが好ましく、10.5μm以上であることがより好ましい。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bの平均粒径が10μm以上であると、第二発光素子からの励起光を効率よく吸収することができ、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを用いた発光装置の光束を向上することができる。
第二蛍光体72
第二蛍光体72は、第二発光素子11からの励起光を吸収して波長変換し、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する赤色光を発光するものであればよい。第二蛍光体72は、フッ化物系蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、窒化物系蛍光体及び硫化物系蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。これらの第二蛍光体72は、第二発光素子11から発せられる光の吸収率が高く、第二発光素子11から発せられる光を効率よく波長変換して、発光強度の高い赤色光を発することができ、発光装置102から発せらる光の混色性及び光束を向上することができる。
第二蛍光体は、下記式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)及び(IIIe)で表される組成を有する蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
(Si,Ge,Ti)F:Mn (IIIa)
3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn(IIIb)
(Sr,Ca)AlSiN:Eu (IIIc)
(Sr,Ca)LiAl:Eu (IIId)
(Ca,Sr)S:Eu (IIIe)
本明細書において、蛍光体の組成を表す式中、カンマ(,)で区切られて記載されている複数の元素は、これらの複数の元素のうち少なくとも1種の元素を組成中に含有することを意味する。また、本明細書において、蛍光体の組成を表す式中、コロン(:)の前は母体結晶を構成する元素およびそのモル比を表し、コロン(:)の後は賦活元素を表す。
図3は、発光装置103の第三の態様を示す模式的断面図である。第三の態様を示す発光装置103は、第二の態様を示す発光装置102に対して、主に蛍光部材50中にさらにβサイアロン蛍光体73を含んでいる点で相違し、その他は共通する。
発光装置103の蛍光部材50には、蛍光体70が複数含有されており、蛍光体70は、第一のアルミン酸塩蛍光体71A、第二のアルミン酸塩蛍光体71B、及び第二蛍光体72の他に、520nm以上560nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有するβサイアロン蛍光体73をさらに含んでいてもよい。
蛍光部材50は、蛍光体70及び樹脂75に加えて、光拡散材をさらに含んでいてもよい。光拡散材を含むことで、発光素子からの指向性を緩和させ、視野角を増大させることができる。光拡散材としては、例えばシリカ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、アルミナ等を挙げることができる。
蛍光部材50又は蛍光部材用の樹脂組成物中に含まれる蛍光体70の含有量は、発光装置の大きさによって変化する。蛍光部材50又は蛍光部材用組成物中の蛍光体70の含有量は、樹脂100質量部に対して、例えば30質量部以上800質量部以下の範囲内であってもよく、50質量部以上600質量部以下の範囲内であってもよい。
蛍光部材50又は蛍光部材用の樹脂組成物中に含まれる第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの含有量は、励起光源となる発光素子の発光ピーク波長によっても変化する。蛍光部材50又は蛍光部材用組成物中の第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの含有量は、蛍光体70を100質量%とした場合に、例えば50質量%以下であってもよく、45質量%以下であってもよく、40質量%以下であってもよい。
図4は、発光装置104の第四の態様を示す模式的断面図である。第四の態様を示す発光装置104は、第一の態様を示す発光装置101に対して、主に蛍光部材50の構成及び配置が相違し、その他は共通する。
発光装置104は、第一樹脂76と第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを含み、第一発光素子10の光の取り出し面10bの少なくとも一部を覆う第一蛍光部材51と、第二樹脂77と第二蛍光体72を含み、第一発光素子10の一部及び第二発光素子11を覆う第二蛍光部材52と、を含む蛍光部材50を含むことが好ましい。第一発光素子10の少なくとも一部の光の取り出し面10bが第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを含む第一蛍光部材51で覆われていることによって、第一発光素子10から発せられる励起光を第一蛍光部材51の第一のアルミン酸塩蛍光体71Aで効率よく波長変換し、第一発光素子10から発せられる光を発光装置104の外部に放出することを抑制することでき、発光装置104から発せられる光の混色性を向上することができる。
図5は、発光装置105の第五の態様を示す模式的断面図である。第五の態様を示す発光装置105は、第四の態様を示す発光装置104に対して、主に第一蛍光部材51の配置が相違し、その他は共通する。
第一蛍光部材51は、第一発光素子10の載置面10a以外の、第一発光素子10の載置面10aとなる面の反対側の面である光の取り出し面10bを含む光の取り出し面10bの全てを覆っていることがさらに好ましい。第一発光素子10の載置面10a以外の光の取り出し面10bを含む光の取り出し面が、ドーム状の第一蛍光部材51で覆われている。
第一蛍光部材51又は第一蛍光部材51を構成する第一樹脂組成物は、樹脂100質量部に対して、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの含有量が、例えば50質量部以上200質量部以下の範囲内であってもよく、50質量部以上180質量部以下の範囲内であってもよく、50質量部以上160質量部以下の範囲内であってもよい。
図6は、発光装置106の第六の態様を示す模式的断面図である。第六の態様を示す発光装置106は、第五の態様を示す発光装置105に対して、主に第二蛍光部材52の構成が相違し、その他は共通する。
発光装置106は、第二蛍光部材52又は第二蛍光部材52を構成する第二樹脂組成物に、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bをさら含むことが好ましい。第二蛍光部材52に、第二蛍光体72と共に第二のアルミン酸塩蛍光体71Bを含むことによって、第二発光素子11から発せられる青色光と、第二発光素子11の励起光を波長変換した第二蛍光体72から発せられる赤色光と、第一発光素子10の励起光を波長変換した第一のアルミン酸塩蛍光体71Aから発せられる緑色光と、この緑色光を第二発光素子11の励起光を波長変換した第二のアルミン酸塩蛍光体71Bから発せられる緑色光とが得られ、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aから発せられる緑色光が、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bから発せられる緑色光で補足されるため、発光装置106から発せられる光の混色性を向上することができる。
図7は、発光装置107の第七の態様を示す模式的断面図である。第七の態様を示す発光装置107は、第六の態様を示す発光装置106に対して、主に第二蛍光部材52にβサイアロン蛍光体73が含有される点が相違し、その他は共通する。
発光装置107は、第二蛍光部材52又は第二樹脂組成物に、520nm以上560nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有するβサイアロン蛍光体73をさらに含むことが好ましい。第二蛍光部材52又は第二樹脂組成物に、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bとβサイアロン蛍光体73を含む場合には、第二蛍光部材52中の第二のアルミン酸塩蛍光体71Bとβサイアロン蛍光体73の質量比(第二のアルミン酸塩蛍光体71B:βサイアロン蛍光体73)が、好ましくは99:1から70:30の範囲内であり、より好ましくは95:5以上75:25以下の範囲内である。βサイアロン蛍光体73は、Si6-zAl8-z:Eu(0<z≦4.2)で表される組成を有するものであることが好ましい。第二蛍光部材52に、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bと、βサイアロン蛍光体73とを、前記質量比で含むことによって、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二のアルミン酸塩蛍光体71Bから発せられる緑色光と、520nm以上560nm以上の範囲内に発光ピーク波長を有するβサイアロン蛍光体73から発せられる緑色光によって、発光装置107から発せられる光の混色性を向上することができる。
第二蛍光部材52又第二樹脂組成物は、樹脂100質量部に対して、第二蛍光部材52に含まれる蛍光体を、蛍光体の合計量で30質量部以上200質量部以下の範囲内で含むことが好ましく、40質量部以上180質量部以下の範囲内で含むことがより好ましく、50質量部以上160質量部以下の範囲内でさらに含むことが好ましい。第二蛍光部材52に含まれる蛍光体の合計量が前記範囲内であると、蛍光体によって第一発光素子10の励起光が発光装置107から放出されるのをより抑制することができ、第二発光素子11からの励起光を効率よく波長変換して、発光装置107から発せられる光の混色性及び光束を向上することができる。
第二蛍光部材52又は第二樹脂組成物中の第二蛍光体72と、第二蛍光体72以外の第二蛍光部材52に含まれる蛍光体の合計の質量比(第二蛍光体72:第二蛍光体以外の蛍光体の合計)が、好ましくは100:0から20:80の範囲内であり、より好ましくは95:5から25:85の範囲内であり、さらに好ましくは90:10から30:80の範囲内である。第二蛍光部材52又は第二樹脂組成物含まれる、第二蛍光体72と、第二蛍光体以外の蛍光体の質量比が、前記範囲内であると、第二発光素子11から発せられる青色光と、第一発光素子10の励起光を波長変換した第一のアルミン酸塩蛍光体71Aから発せられる緑色光と、第二発光素子11の励起光を波長変換した第二蛍光体72の赤色光と、さらに第二発光素子11の励起光を波長変換した第二蛍光体以外の蛍光体から発せられる主に緑色光によって、発光装置107から発せられる光の混色性を向上することができる。第二蛍光部材52に含まれる第二蛍光体72以外の蛍光体は、具体的には、第二のアルミン酸塩蛍光体71B及び/又はβサイアロン蛍光体73である。
図1Aから図7に示すように、発光装置101から107は、少なくとも1個の第一発光素子10と、少なくとも2個の第二発光素子11を備えることが好ましく、2個の第二発光素子11の間に少なくとも1個の第一発光素子10が載置されていることが好ましい。2個の第二発光素子11の間に少なくとも1個の第一発光素子10が載置されていることによって、第一発光素子10の励起光が発光装置101から外部に放出されることをより抑制することができる。
図8は、発光装置の第八の態様を示す模式的上面図である。第八の態様を示す発光装置108は、第一の態様を示す発光装置101に対して、主に第一発光素子10の個数が相違し、その他は共通する。
発光装置108は、2個の第一発光素子10と、2個の第二発光素子11と、を備えている。発光装置108は、合計して4個の発光素子を直列に載置し、2個の第二発光素子11の間に、2個の第一発光素子10が載置されていることが好ましい。目的とする発光装置の色調に合わせて第一発光素子10、第二発光素子11の個数を変えてもよい。
図9は、発光装置の第九の態様を示す模式的上面図である。第九の態様を示す発光装置109は、第一の態様を示す発光装置101に対して、主に第一発光素子10の個数や第一リード20、第二リード30、成形体40の構成や配置が相違し、その他は共通する。
発光装置109は、2つの第一リード20と2つの第二リード30とを持つ成形体40を有する。2個の第一発光素子10は2つの第一リード20にそれぞれ載置され、2個の第二発光素子11は2つの第二リード30にそれぞれ載置される。発光装置109が、2個の第一発光素子10と、2個の第二発光素子11を備える場合、合計して4個の第一発光素子10及び第二発光素子11を直列に配置することなく、1個の第一発光素子10と1個の第二発光素子11とを直列に配置し、直列に配置した1個の第一発光素子10と1個の第二発光素子11からなる2つの列を並列に配置してもよい。直列に配置した1個の第一発光素子10と1個の第二発光素子11からなる2つの列を配列に配置する場合には、第一発光素子10と第二発光素子11が対向するよう配置することが好ましい。第一発光素子10と第二発光素子11が、互いに対向するように配置されていると、発光ピーク波長の異なる第一発光素子10から発せられる光と第二発光素子11から発せられる光が偏って放出されることなく、第二発光素子11から発せられる青色光と、第一発光素子10の励起光を第一のアルミン酸塩蛍光体71Aで波長変換した緑色光と、第二発光素子11の励起光を第二蛍光体72で波長変換した赤色光がバランスよく混色され、発光装置109から発せられる光の混色性を向上することができる。
発光装置の製造方法
本発明の一実施形態の発光装置の製造方法を図面に基づいて説明する。図5は、発光装置の第五の態様を示す模式的断面図である。図10は、発光装置の製造方法の工程の一例を示すフローチャートである。発光装置の製造方法は、第一リードに載置された第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を、第一のアルミン酸塩蛍光体を含む第一樹脂組成物で覆う第一被覆工程(S203)と、第一樹脂組成物を硬化してなる第一蛍光部材で覆われた第一発光素子と第二発光素子とを第二蛍光体を含む第二樹脂組成物で覆う第二被覆工程(S204)を含む。発光装置の製造方法は、第一被覆工程(S203)の準備工程として、第一リード20及び第二リード30が樹脂部42で一体的に成形され、凹部40rを有する成形体を準備する工程(S201)と、凹部40r内部の第一リード20の上面に第一発光素子10及び第二発光素子11を載置する工程(S202)を含むことが好ましい。
成形体の準備工程
図11及び12は、互いに直交する方向からみた発光素子の載置工程における発光装置製造用の成形体の模式的断面図である。図13は、集合成形体を示す模式的斜視図である。図11、図12、図14及び図15は、一つの発光装置を構成する一つの成形体40の例を示したが、、複数の成形体40が一体的に成形体された集合成形体140を用いてもよい。図13は、複数の凹部40rを有する集合成形体140の一例を示す斜視図である。
成形体の準備工程において、第一リード20と、第二リード30と、第一リード20及び第二リード30を樹脂部42によって一体成形した成形体40を準備する。成形体40は第一リード20、第二リード30及び第二樹脂部42bからなる底面と、第一樹脂部42aからなる側面と、を有する凹部40rを有する。集合成形体140は、複数の凹部40rを有し、第一リード及び第二リードに分離されたリードフレーム120と各単位領域の樹脂物が一体的に成形されてなる。
第一リード20と第二リード30とに分離されたリードフレームを準備し、樹脂成型金型のキャビティー内の所定の位置に第一リード20と第二リード30とを支持し、キャビティー内に成形樹脂を注入して硬化させ、成形体40が成形される。キャビティー内に成形樹脂を注入する方法としては、例えば、射出成形法、トランスファーモールド法などが挙げられる。樹脂部42には、第一リード20と第二リード30の上に凹部40rを形成するように成形された第一樹脂部42aと、第一リード20と第二リード30とを分離して絶縁した状態で支持する第二樹脂部42bとを含む。成形体40は、上述のように樹脂成型金型を用いて製造してもよく、予め第一リード20と第二リード30とを樹脂で一体成形してなる成形体を購入して用いてもよい。
発光素子の載置工程
図14は、発光装置の製造工程における発光素子の載置工程を示す模式的断面図である。
発光素子の載置工程において、成形体40の凹部40rの底面を構成する第一リード20上に、第一発光素子10と、第二発光素子11と、を載置する。第一発光素子10及び第二発光素子11は、光の取り出し面10b、11bに正負の電極を有している。第一発光素子10及び第二発光素子11は、凹部40rの底面を構成する第一リード20の上面に接合部材13によってダイボンディングされ、正負の電極が第一リード20及び第二リード30とに、ワイヤ60により接続される。
第一被覆工程
図15は、発光装置の製造工程における第一被覆工程を示す模式的断面図である。
第一被覆工程において、第一発光素子10の少なくとも一部の光の取り出し面10bが、第一樹脂76と、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと、を含む第一樹脂組成物で覆われる。第一樹脂組成物はドーム状であることが好ましく、い。第一樹脂組成物で第一発光素子10を覆った後、硬化し、第一蛍光部材51を形成する。
第一発光素子10の載置面10a以外の光の取り出し面の全てを第一蛍光部材51で覆う場合には、第一発光素子10が載置されている第一リード20に環状等にハーフエッチングを設ける方法によってドーム状の第一蛍光部材51を製造することができる。例えば、第一発光素子10を載置する第一のリード20の第一発光素子10の載置位置の周囲にハーフエッチングを施し、第一発光素子10上から、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと第一樹脂76とを含む第一樹脂組成物をポッティングすることによって、第一樹脂組成物の表面張力によってハーフエッチングされた部分のエッジ効果によってハーフエッチングされた部分よりも外側に濡れ広がりが抑制され、第一発光素子10がドーム状の第一蛍光部材51で覆われる。
第二被覆工程
第二被覆工程において、第一蛍光部材51で覆われた第一発光素子10と、第二発光素子11が、第二樹脂77と、第二蛍光体72と、を含む第二樹脂組成物で覆われ、成形体40の凹部40r内に第二樹脂組成物が配置される。第一蛍光部材51で覆われた第一発光素子10と第二発光素子11が、凹部40rに配置された第二樹脂組成物が硬化してなる第二蛍光部材52で覆われる。
以上の工程により発光装置105を製造することができる。
個片化工程
発光装置の製造方法において、集合基体を用いた場合には、複数の凹部40rを有する集合成形体140を各単位領域の樹脂パッケージごとに個片化する個片化工程を含んでいてもよい。集合成形体140を個片化する方法としては、リードカット金型又はダイシングソーによる切断、又は、レーザー光による切断等の方法を用いることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
第一のアルミン酸塩蛍光体71A
第一のアルミン酸塩蛍光体として、Ba0.8Eu0.2Mg0.5Mn0.5Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを準備した。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの後述するFSSS法により測定した平均粒径は17μmであった。
FSSS法による平均粒径
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aについて、Fisher Sub-Sieve Sizer Model 95(Fisher Scientific社製)を用いて、湿度70%RHの環境下において、1cm分の第一のアルミン酸塩蛍光体を試料として計り取り、専用の管状容器にパッキングした後、一定圧力の乾燥空気を流し、差圧から比表面積を読み取り、FSSS法による平均粒径に換算した値を求めた。
発光特性の評価
発光スペクトル
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aについて、量子効率測定装置(製品名:QE-2000、大塚電子株式会社製)を用いて、励起波長450nmの光を第一のアルミン酸塩蛍光体71に照射し、室温(25℃±5℃)における発光スペクトルを測定した。図16にBa0.8Eu0.2Mg0.5Mn0.5Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの発光スペクトルを示す。図16に示す第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの半値幅は27nmであった。
反射スペクトル
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aについて、分光蛍光光度計(製品名:F-4500、株式会社日立ハイテクノロジーズ製)を用いて、室温(25℃±5℃)で、励起光源となるハロゲンランプからの光を、試料となるBa0.8Eu0.2Mg0.5Mn0.5Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aに照射し、励起側と蛍光側の分光蛍光光度計の波長を合わせて走査することで380nm以上730nm以下の波長範囲内の反射スペクトルを測定した。基準試料としてリン酸水素カルシウム(CaHPO)を用いた。励起波長420nmの励起光に対するリン酸水素カルシウムの反射率を基準として、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの反射率を相対反射率として求めた。結果を図17に示す。Ba0.8Eu0.2Mg0.5Mn0.5Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの波長420nmの光の反射率は41%であった。
第一のアルミン酸塩蛍光体71Aについて、反射スペクトルの測定と同じ分光蛍光光度計を用いて、室温(25℃±5℃)で、励起光の波長を走査して、各波長における蛍光強度を示す励起スペクトルを測定した。図18にBa0.8Eu0.2Mg0.5Mn0.5Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aの励起スペクトルを示す。
第一発光素子10及び第二発光素子11:組み合わせ1
発光ピーク波長が420nmである窒化物系半導体を用いた第一発光素子10と、発光ピーク波長が450nmである窒化物系半導体を用いた第二発光素子11とを用い、分光測光装置(製品名:PHOTONIC MULTI―CHANNEL ANALYZER PMA-12、浜松ホトニクス社製)を用いて測定した発光スペクトルにおける第二発光素子の最大の発光強度を1としたときの第一発光装置の最大の強度が0.5となる第一発光素子10と第二発光素子11の組み合わせを組み合わせ1とした。図19に、組み合わせ1の第一発光素子10及び第二発光素子11の発光スペクトルを示す。第二発光素子11の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積1をしたときの、第一発光素子10の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積比は、0.38であった。
第一発光素子10及び第二発光素子11:組み合わせ2
発光ピーク波長が420nmである窒化物系半導体を用いた第一発光素子10と、発光ピーク波長が450nmである窒化物系半導体を用いた第二発光素子11とを用い、組み合わせ1を測定した装置と同じ装置を用いて、測定した発光スペクトルにおける第二発光素子の最大の発光強度を1としたときの第一発光装置の最大の強度が0.3となる第一発光素子10と第二発光素子11の組み合わせを組み合わせ2とした。図19に、組み合わせ2の第一発光素子10と第二発光素子11の発光スペクトルを示す。第二発光素子11の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積1をしたときの、第一発光素子10の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積比は、0.13であった。
実施例1
図7に示す態様の発光装置107を製造した。上述の組み合わせの発光ピーク波長が420nmである窒化物系半導体を用いた第一発光素子10と、発光ピーク波長が450nmである窒化物系半導体を用いた2個の第二発光素子11を用いた。2個の第一発光素子11の間に1個の第一発光素子10を載置した。
蛍光部材50を構成する樹脂としてシリコーン樹脂を用いた。
第一被覆工程
第一樹脂組成物は、シリコーン樹脂100質量部に対してBa0.6Eu0.4Mg0.7Mn0.3Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを150質量部含むものを用いた。
この第一樹脂組成物を用いて、第一発光素子10の光の取り出し面の全てを覆う第一蛍光部材51を形成した。第一蛍光部材51は、第一発光素子10を載置した第一のリード20の第一発光素子10の載置位置の周囲にハーフエッチングを施し、第一発光素子10上から、第一樹脂組成物をポッティングし、第一樹脂組成物を硬化させてドーム状に形成した。
第二被覆工程
第二樹脂組成物は、シリコーン樹脂100質量部に対して、第二蛍光体72、第二のアルミン酸塩蛍光体71B、及びβサイアロン蛍光体73の合計を60質量部含むものを用いた。第二蛍光体72は、K[Si0.96Mn4+ 0.04]で表される組成を有するKSF蛍光体を用いた。第二のアルミン酸塩蛍光体71Bは、Ba0.8Eu0.2Mg0.45Mn0.5Al1016.5で表される組成を有し、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長450nmの光の反射率が75%以下のものとを用いた。βサイアロン蛍光体73は、Si5.94Al0.060.067.94:Euで表される組成を有し、529nmに発光ピーク波長を有するものを用いた。第二樹脂組成物中の第二蛍光体の含有量は、シリコーン樹脂100質量部に対して、21質量部とした。第二樹脂組成物中の第二のアルミン酸塩蛍光体71Bとβサイアロン蛍光体73の質量比(第二のアルミン酸塩蛍光体71B:βサイアロン蛍光体73)は、80:20とした。
第二樹脂組成物を、成形体40の凹部40r内に滴下し、第一樹脂組成物を硬化してなる第一蛍光部材51で光の取り出し面10bを含む光の取り出し面が覆われた第一発光素子10と、第二発光素子とを、第二樹脂組成物で覆い、凹部40r内に配置して、硬化させ、第二蛍光部材52を形成して、発光装置107を製造した。発光装置107から発せられる光は、所望の混色性を得ることができた。
実施例2
図3に示す態様の発光装置103を製造した。第一発光素子10及び第二発光素子11は、実施例1で用いたものと同様のものを用いた。第一蛍光部材と第二蛍光部材に分けることなく、シリコーン樹脂100質量部に対して、Ba0.6Eu0.4Mg0.7Mn0.3Al1017で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体(I)71Aと、第二蛍光体72と、第二のアルミン酸塩蛍光体(II)71Bと、βサイアロン蛍光体73の合計が80質量部含む樹脂組成物を、成形体40の凹部40r内に滴下し、樹脂組成物を硬化させ、蛍光部材50を形成して、発光装置103を製造した。第一のアルミン酸塩蛍光体71Aと、第二蛍光体と、第二のアルミン酸塩蛍光体(II)71Bと、βサイアロン蛍光体73は、実施例1の発光装置に用いたものと同様のものを用いた。樹脂組成物中の第二蛍光体72の含有量は、シリコーン樹脂100質量部に対して、28質量部であった。樹脂組成物中の第二のアルミン酸塩蛍光体(II)71Bとβサイアロン蛍光体73の質量比(第二のアルミン酸塩蛍光体71B:βサイアロン蛍光体73)は、80:20であった。発光装置103から発せられる光は、所望の混色性を得ることができた。
比較例1
図3に示す態様の発光装置103であって、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを含んでいない蛍光部材50を含む発光装置を製造した。第一発光素子10及び第二発光素子11は、実施例1と同様のものを用いた。また、蛍光部材50は、具体的には、シリコーン樹脂100質量部に対して、第二蛍光体72と、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bと、βサイアロン蛍光体73の合計で100質量部含む樹脂組成物を、成形体40の凹部40r内に滴下し、樹脂組成物を硬化させ、蛍光部材50を形成した。第二蛍光体と、第二のアルミン酸塩蛍光体71Bと、βサイアロン蛍光体73は、実施例1の発光装置に用いたものと同様のものを用いた。樹脂組成物中の第二蛍光体72の含有量は、シリコーン樹脂100質量部に対して、35質量部であった。樹脂組成物中の第二のアルミン酸塩蛍光体71Bとβサイアロン蛍光体73の質量比(第二のアルミン酸塩蛍光体71B:βサイアロン蛍光体73)は、80:20であった。比較例1の発光装置は、第一のアルミン酸塩蛍光体71Aを含んでいないため、発光装置から第一発光素子10の励起光が放出され、所望の混色性を得ることができなかった。
本開示の発光装置は、発光ダイオードを励起光源とする照明用光源、LEDディスプレイ又は液晶バックライト用途等の光源、信号機、照明式スイッチ、各種センサ、各種インジケータ、及び小型ストロボ等に好適に利用できる。
10:第一発光素子、11:第二発光素子、20:第一リード、30:第二リード、40:成形体、42:樹脂部、42a:第一樹脂部、42b:第二樹脂部、40r:凹部、50:蛍光部材、51:第一蛍光部材、52:第二蛍光部材、60:ワイヤ、70:蛍光体、71A:第一のアルミン酸塩蛍光体、71B:第二のアルミン酸塩蛍光体、72:第二蛍光体、73:βサイアロン蛍光体、75:樹脂、76:第一樹脂、77:第二樹脂、101~109:発光装置、120:リードフレーム、140:集合成形体。

Claims (17)

  1. 410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子と、
    435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子と、
    500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長420nmの光の反射率が60%以下であり、下記式(I)で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体と、
    500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長450nmの光の反射率が80%以下であり、下記式(II)で表される組成を有する第二のアルミン酸塩蛍光体と、
    620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二蛍光体と、を含有する蛍光体と、樹脂と、を含む蛍光部材と、を含み、
    前記蛍光部材は、樹脂100質量部に対して、蛍光体の含有量が30質量部以上800質量部以下の範囲内の樹脂組成物からなり、
    前記蛍光部材が、前記第一発光素子の載置面の反対側の面である光の取り出し面の少なくとも一部と、前記第二発光素子の載置面の反対側の面である光の取り出し面の少なくとも一部を被覆し、
    前記第一発光素子及び前記第二発光素子の発光スペクトルにおける第二発光素子の最大の発光強度を1としたときの、第一発光素子の最大の発光強度が0.1以上1.1以下の範囲内である、発光装置。
    Eu Mg Mn Al p+t+q+r+1.5s (I)
    (式(I)中、X は、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.3≦p≦1.0、0.05≦q<0.8、0.2<r≦0.6、8.5≦s≦13.0、0.20≦t<0.7、0.5<p+t≦1.2、0.2<q+r≦1.1を満たす数である。)
    Eu Mg Mn Al p+t+q+r+1.5s (II)
    (式(I)中、X は、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.5≦p≦1.0、0.05≦q<0.6、0.4<r≦0.7、8.5≦s≦13.0、0<t<0.3、0.5<p+t≦1.2、0.4<q+r≦1.1を満たす数である。)
  2. 前記第二発光素子の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積を1としたときの、前記第一発光素子の載置面となる面の反対側の面である光の取り出し面の面積比が0.05以上1.0以下の範囲内である、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記第一のアルミン酸塩蛍光体が、前記樹脂組成物中の蛍光体を100質量%としたときに、50質量%以下である、請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記第一のアルミン酸塩蛍光体が、前記式(I)において、XはBaを含み、r及びtは、0.25≦r≦0.55、0.3≦t≦0.6を満たす数である、請求項3に記載の発光装置。
  5. 前記第一のアルミン酸塩蛍光体のフィッシャー・サブ・シーブ・サイザーズ法による平均粒径が5μm以上40μm以下の範囲内である、請求項1から4のいずれか1項に記載の発光装置。
  6. 前記第二のアルミン酸塩蛍光体が、前記式(II)において、XはBaを含み、r及びtは、0.45≦r≦0.55、0.001≦t≦0.2を満たす数である、請求項1から5のいずれか1項に記載の発光装置。
  7. 前記第二蛍光体が、フッ化物系蛍光体、ゲルマン酸塩蛍光体、窒化物系蛍光体及び硫化物系蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1からのいずれか1項に記載の発光装置。
  8. 前記第二蛍光体が、下記式(IIIa)、(IIIb)、(IIIc)、(IIId)及び(IIIe)で表される組成を有する蛍光体からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1から7のいずれか1項に記載の発光装置。
    (Si,Ge,Ti)F:Mn (IIIa)
    3.5MgO・0.5MgF・GeO:Mn(IIIb)
    (Sr,Ca)AlSiN:Eu (IIIc)
    (Sr,Ca)LiAl:Eu (IIId)
    (Ca,Sr)S:Eu (IIIe)
  9. 前記蛍光部材は、樹脂と第一のアルミン酸塩蛍光体を含み、第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を覆う第一蛍光部材と、樹脂と第二蛍光体を含み、第一発光素子及び第二発光素子を覆う第二蛍光部材とを含む、請求項1から8のいずれか1項に記載の発光装置。
  10. 前記第二蛍光部材に、前記第二のアルミン酸塩蛍光体を含む、請求項9に記載の発光装置。
  11. 前記第二蛍光部材に、520nm以上560nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有するβサイアロン蛍光体をさらに含み、第二蛍光部材中の前記第二のアルミン酸塩蛍光体と前記βサイアロン蛍光体の質量比が、99:1から70:30の範囲内である、請求項10に記載の発光装置。
  12. 前記第一蛍光部材が、樹脂100質量部に対して第一のアルミン酸塩蛍光体を50質量部以上200質量部以下の範囲内で含む、請求項9から11のいずれか1項に記載の発光装置。
  13. 前記第二蛍光部材が、樹脂100質量部に対して、前記第二蛍光部材に含まれる蛍光体を、蛍光体の合計量で30質量部以上200質量部以下の範囲内で含む、請求項9から12のいずれか1項に記載の発光装置。
  14. 少なくとも1個の前記第一発光素子と、少なくとも2個の前記第二発光素子を備え、2個の前記第二発光素子の間に少なくとも1個の前記第一発光素子が載置された、請求項1から13のいずれか1項に記載の発光装置。
  15. 第一リードと、第二リードと、第一リード及び第二リードとを一体成形し、底面と側面とを有する凹部を有する成形体と、第一リードに載置される410nm以上430nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第一発光素子と、第一リードに載置される435nm以上465nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二発光素子と、第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を被覆する第一蛍光部材と、第一発光素子及び第二発光素子を被覆する第二蛍光部材と、を備える、発光装置の製造方法であって、
    第一リードに載置された第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部を、樹脂と、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長420nmの光の反射率が60%以下であり、下記式(I)で表される組成を有する第一のアルミン酸塩蛍光体とを含み、前記樹脂100質量部に対して、前記第一のアルミン酸塩蛍光体の含有量が50質量部以上200質量部以下の範囲内である第一樹脂組成物で覆う第一被覆工程と、
    第一樹脂組成物を硬化してなる第一蛍光部材で第一発光素子の光の取り出し面の少なくとも一部が覆われた第一発光素子と、第二発光素子とを、樹脂と、620nm以上670nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有する第二蛍光体と、500nm以上525nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有し、波長450nmの光の反射率が80%以下であり、下記式(II)で表される組成を有する第二のアルミン酸塩蛍光体と、を含み、前記樹脂100質量部に対して、前記第二蛍光体と前記第二のアルミン酸塩蛍光体とを含む蛍光体の合計量が30質量部以上200質量部以下の範囲内である第二樹脂組成物で覆い、第二樹脂組成物を成形体の凹部内に配置する第二被覆工程と、を含む、発光装置の製造方法。
    Eu Mg Mn Al p+t+q+r+1.5s (I)
    (式(I)中、X は、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.3≦p≦1.0、0.05≦q<0.8、0.2<r≦0.6、8.5≦s≦13.0、0.20≦t<0.7、0.5<p+t≦1.2、0.2<q+r≦1.1を満たす数である。)
    Eu Mg Mn Al p+t+q+r+1.5s (II)
    (式(I)中、X は、Ba、Sr及びCaからなる群より選択される少なくとも一種の元素であり、p、q、r、s及びtは、0.5≦p≦1.0、0.05≦q<0.6、0.4<r≦0.7、8.5≦s≦13.0、0<t<0.3、0.5<p+t≦1.2、0.4<q+r≦1.1を満たす数である。)
  16. 前記第二樹脂組成物中の第二蛍光体と第二蛍光体以外の第二樹脂組成物中に含まれる蛍光体との質量比が100:0から20:80の範囲内である、請求項15に記載の発光装置の製造方法
  17. 前記第二樹脂組成物が、520nm以上560nm以下の範囲内に発光ピーク波長を有するβサイアロン蛍光体をさらに含み、前記第二のアルミン酸塩蛍光体と前記βサイアロン蛍光体の質量比が99:1から70:30の範囲内となるように配合する、請求項15又は16に記載の発光装置の製造方法。
JP2019022567A 2019-02-12 2019-02-12 発光装置及びその製造方法 Active JP7239814B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019022567A JP7239814B2 (ja) 2019-02-12 2019-02-12 発光装置及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019022567A JP7239814B2 (ja) 2019-02-12 2019-02-12 発光装置及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020129641A JP2020129641A (ja) 2020-08-27
JP7239814B2 true JP7239814B2 (ja) 2023-03-15

Family

ID=72174914

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019022567A Active JP7239814B2 (ja) 2019-02-12 2019-02-12 発光装置及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7239814B2 (ja)

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008235458A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Toshiba Corp 白色発光装置、これを用いてなるバックライトおよび表示装置並びに照明装置
JP2010080935A (ja) 2008-08-28 2010-04-08 Panasonic Corp 半導体発光装置及びこれを用いたバックライト光源、バックライト光源システム、表示装置、電子機器
JP2016181550A (ja) 2015-03-23 2016-10-13 三菱化学株式会社 発光装置、照明装置及び画像表示装置
JP2016219519A (ja) 2015-05-18 2016-12-22 サンケン電気株式会社 発光装置
US20170170370A1 (en) 2015-12-11 2017-06-15 Samsung Electronics Co., Ltd. White light emitting device and display apparatus
JP2017152566A (ja) 2016-02-25 2017-08-31 シャープ株式会社 発光装置、バックライト、表示装置
JP2018156966A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 発光装置及び照明装置
JP2018154812A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 日亜化学工業株式会社 アルミン酸塩蛍光体の製造方法、アルミン酸塩蛍光体及び発光装置
JP2019016632A (ja) 2017-07-04 2019-01-31 日亜化学工業株式会社 発光装置
JP2019021890A (ja) 2017-07-13 2019-02-07 東貝光電科技股▲ふん▼有限公司Unity Opto Technology Co.,Ltd. Led発光装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008235458A (ja) 2007-03-19 2008-10-02 Toshiba Corp 白色発光装置、これを用いてなるバックライトおよび表示装置並びに照明装置
JP2010080935A (ja) 2008-08-28 2010-04-08 Panasonic Corp 半導体発光装置及びこれを用いたバックライト光源、バックライト光源システム、表示装置、電子機器
JP2016181550A (ja) 2015-03-23 2016-10-13 三菱化学株式会社 発光装置、照明装置及び画像表示装置
JP2016219519A (ja) 2015-05-18 2016-12-22 サンケン電気株式会社 発光装置
US20170170370A1 (en) 2015-12-11 2017-06-15 Samsung Electronics Co., Ltd. White light emitting device and display apparatus
JP2017152566A (ja) 2016-02-25 2017-08-31 シャープ株式会社 発光装置、バックライト、表示装置
JP2018156966A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 パナソニックIpマネジメント株式会社 発光装置及び照明装置
JP2018154812A (ja) 2017-03-15 2018-10-04 日亜化学工業株式会社 アルミン酸塩蛍光体の製造方法、アルミン酸塩蛍光体及び発光装置
JP2019016632A (ja) 2017-07-04 2019-01-31 日亜化学工業株式会社 発光装置
JP2019021890A (ja) 2017-07-13 2019-02-07 東貝光電科技股▲ふん▼有限公司Unity Opto Technology Co.,Ltd. Led発光装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020129641A (ja) 2020-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7462983B2 (en) White light emitting device
US7753553B2 (en) Illumination system comprising color deficiency compensating luminescent material
JP5644112B2 (ja) 発光装置
KR100946015B1 (ko) 백색 발광장치 및 이를 이용한 lcd 백라이트용 광원모듈
US20100283381A1 (en) Phosphor and light emitting device
US7791265B2 (en) Red-emitting luminescent substance and light source comprising such a luminescent substance
US6933535B2 (en) Light emitting devices with enhanced luminous efficiency
JP2003124527A (ja) 光源として少なくとも1つのledを備えた照明ユニット
JP2008218486A (ja) 発光装置
JP2009057554A (ja) 蛍光体の製造方法及びその製造方法で得られる蛍光体、並びに、その蛍光体を用いた蛍光体含有組成物、発光装置、照明装置及び画像表示装置
JP2008270781A (ja) 発光装置
JP2008189700A (ja) 窒化物系蛍光体、酸窒化物系蛍光体及びこれらを用いた発光装置
US8414795B2 (en) Red light-emitting fluorescent substance and light-emitting device employing the same
JP5323308B2 (ja) 発光モジュール
JP5125039B2 (ja) 希土類酸窒化物系蛍光体及びこれを用いた発光装置
JP6773018B2 (ja) 発光装置
JP2008218998A (ja) 発光装置
JP2009161576A (ja) 蛍光体及びそれを用いた発光装置
US20140246692A1 (en) Phosphor mixture, optoelectronic component comprising a phosphor mixture, and street lamp comprising a phosphor mixture
JP5402008B2 (ja) 蛍光体の製造方法及び蛍光体並びにこれを用いた発光装置
KR101772656B1 (ko) 형광체 및 발광장치
JP2007059758A (ja) 発光装置
JP6774747B2 (ja) 発光モジュール
JP5194395B2 (ja) 酸窒化物系蛍光体及びこれを用いた発光装置
KR101093575B1 (ko) 적색 질화물 형광체 및 이를 이용한 백색 발광다이오드

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220112

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220927

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20221114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230131

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230213

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7239814

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151