JP2016181550A - 発光装置、照明装置及び画像表示装置 - Google Patents

発光装置、照明装置及び画像表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
本発明は、色再現範囲が広く、発光効率が高い発光装置を提供する。また、本発明は、上記発光装置を含み、高品質な画像表示装置び照明装置を提供する。
【解決手段】
緑色蛍光体と赤色蛍光体を含み、且つ、紫色光を放射する半導体発光素子と青色光を放射する半導体発光素子とを含む発光装置であって、
該緑色蛍光体は、該紫色光を放射する半導体発光素子から放出される、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射することにより、490nm以上、530nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は35nm以下であり、
該赤色蛍光体は、青色光を放射する半導体発光素子から放出される430nm以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射することにより、600nm以上、650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は20nm以下であることを特徴とする、発光装置。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光装置、照明装置及び画像表示装置に関する。
近年、省エネルギーの流れを受け、LED(発光装置)を用いた照明またはバックライトの需要が増加している。
ここで用いられるLEDとしては、青色半導体発光素子上に、青色半導体発光素子からの青色光を励起光として赤色発光する蛍光体と緑色発光する蛍光体を用いたものが近年用いられている。
特に、液晶表示装置では、省エネルギーに加えて、より高画質化、より高鮮鋭化に向けての開発が進んでおり、これを受けて、LEDでは、色再現範囲が広く、発光効率が高いことが要求されている。
上記について、例えば、特許文献1では、青色蛍光体と緑色蛍光体、赤色蛍光体とを含む発光装置において、半導体発光素子の放射光で青色蛍光体が励起され、該青色光により赤色蛍光体が励起される構成を含む発光装置について開示されている。
特開2010−157608号公報
しかしながら、特許文献1に記載の発光装置では、十分な色再現範囲が得られなかったり、発光装置の発光効率が十分でない場合があった。
本発明は、上記課題に鑑みて、色再現範囲が広く、発光効率が高い発光装置を提供する。また、本発明は、上記発光装置を含み、高品質な画像表示装置び照明装置を提供する。
本発明者等は、上記課題に鑑みて鋭意検討したところ、特定の蛍光体を組合せ、且つ、放出する光が異なる半導体発光素子を2種以上用いることで、上記課題を解決しうることを見出して、本発明に到達した。
即ち本発明は、緑色蛍光体と赤色蛍光体を含み、且つ、紫色光を放射する半導体発光素子と青色光を放射する半導体発光素子とを含む発光装置であって、該緑色蛍光体は、該紫色光を放射する半導体発光素子から放出される、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射することにより、490nm以上、530nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は35nm以下であり、該赤色蛍光体は、青色光を放射する半導体発光素子から放出される430nm以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射することにより、600nm以上、650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は20nm以下であることを特徴とする発光装置、該発光装置を含む、画像表示装置及び照明装置に存する。
本発明は、色再現範囲が広く、発光効率が高い発光装置を提供することが可能となる。また、本発明は、高品質な液晶表示装置及び照明装置を提供することが可能となる。
本発明の発光装置の実施形態を概略的に示す構成図である。 シミュレーションで用いた、紫色半導体発光素子および青色半導体発光素子の発光スペクトル図である。 シミュレーションで用いた各蛍光体の励起スペクトル図である。 シミュレーションで用いた各蛍光体の発光スペクトル図である。 シミュレーションで用いたカラーフィルターの透過スペクトル図である。
以下、本発明について実施形態や例示物を示して説明するが、本発明は以下の実施形態や例示物等に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において任意に変形して実施することができる。
{発光装置について}
本発明の発光装置は、緑色蛍光体と赤色蛍光体を含み、且つ、紫色光を放射する半導体発光素子(以下、適宜「紫色半導体発光素子」と称する場合がある)と青色光を放射する半導体発光素子(以下、適宜「青色半導体発光素子」と称する場合がある)とを含む発光装置であって、該緑色蛍光体は、該紫色光を放射する半導体発光素子から放出される、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射することにより、490nm以上、530nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は35nm以下であり、該赤色蛍光体は、青色光を放射する半導体発光素子から放出される430nm以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射することにより、600nm以上、650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は20nm以下である。
以下、各構成要件について説明する。
[緑色蛍光体]
本発明の発光装置に含まれる緑色蛍光体は、紫色半導体発光素子から放出される、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射することにより、490nm以上、520nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は35nm以下である。
この様な緑色蛍光体としては、EuおよびMn賦活アルミン酸系蛍光体が挙げられる。
より具体的には、BaMgAl1017:(Eu,Mn)などが挙げられる。
(発光スペクトル)
本発明における緑色蛍光体は、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射した場合における発光スペクトルは、以下の特性であることが好ましい。
本発明における緑色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が、通常490nm以上、好ましくは500nm以上、また通常520nm以下、好ましくは510nm以下であることが好ましい。
上記範囲内であると、CIE1931u´v´色度空間の緑色領域において、色度u´値がより小さくなるため、得られる発光装置の色再現範囲をより広くすることが可能となる。
(発光スペクトルの半値幅)
本発明における緑色蛍光体は、上述の発光スペクトルにおける発光ピークの半値幅が、通常35nm以下、好ましくは30nm以下である(以下、このような緑色蛍光体を「狭帯域緑色蛍光体」と称する場合がある)。尚、下限値は、通常0より大きい値である。
上記範囲内であると、CIE1931u´v´色度空間において、色度(u´、v´)がよりスペクトル軌跡に近づくため、色純度を高めることができ、得られる発光装置の色再現範囲をより広くすることが可能となる。
[赤色蛍光体]
本発明の発光装置に含まれる赤色蛍光体は、青色半導体発光素子から放出される430以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射することにより、600nm以上、650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は20nm以下である。
この様な赤色蛍光体としては、例えば、Mn4+付活フッ化物蛍光体などが挙げられる。
Mn4+付活フッ化物蛍光体としては、例えば、KSiF:Mn、KTiF:Mn、K(Si、Ti)F:Mn、KAlF:Mn、KSi1−xNaAl:Mn(0<x<1)、国際公開第2011/073871号、国際公開第2014/104143号、特開2015−044973号、特開2015−042705号、特開2015−028148号などの各公報に記載の蛍光体が挙げられる。
中でも、本発明の効果が良好に得られる点で、KSiF:Mnを発光装置に含むことが好ましい。
(発光スペクトル)
本発明における赤色蛍光体は、430以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射した場合における発光スペクトルは、以下の特性であることが好ましい。
本発明における緑色蛍光体は、発光スペクトルのピーク波長が、通常600nm以上、好ましくは610nm以上、また通常650nm以下、好ましくは640nm以下であることが好ましい。
上記範囲内であると、CIE1931u´v´色度空間の赤色領域において、色度u´値がより大きくなるため、色再現範囲をより広くすることが可能となる。
(発光スペクトルの半値幅)
本発明における赤色蛍光体は、上述の発光スペクトルにおける発光ピークの半値幅が、通常20nm以下、好ましくは18nm以下であることが好ましい(以下、このような緑色蛍光体を「狭帯域赤色蛍光体」と称する場合がある)。尚、下限値は、通常0より大きい値である。
上記範囲内であると、CIE1931u´v´色度空間において、色度(u´、v´)がよりスペクトル軌跡に近づくため、色純度を高めることができ、色再現範囲をより広くすることが可能となる。
[半導体発光素子]
本発明の発光装置は、紫色半導体発光素子と青色半導体発光素子とを含む。
紫色光または青色光を放射する半導体発光素子は、例えば、窒化ガリウム系、酸化亜鉛系または炭化ケイ素系の半導体で形成された、pn接合型の発光部を有する発光ダイオード素子などが挙げられる。
紫色半導体発光素子としては、InGaN系の紫色発光半導体発光素子が好適に挙げられる。
また、青色半導体発光素子としては、例えば、InGaN系の青色発光半導体発光素子が好適に用いられる。
これら、半導体発光素子の具体的な態様については、特開2012−56970号公報に記載のものと同様である。
[発光装置の構成]
本発明の発光装置は、緑色蛍光体と赤色蛍光体とを含み、更に、紫色半導体発光素子と
青色半導体発光素子とを含む。
本発明における緑色蛍光体及び赤色蛍光体は、それぞれ、前記[緑色蛍光体]、[赤色蛍
光体]の項で記載した蛍光体の何れか1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組合
せ及び比率で併用してもよい。
(発光装置の実施形態)
本発明の発光装置を示す概略図である、図1(a)及び(b)を用いて説明する。
図1(a)に示す本発明の発光装置は、基板1上に、紫色光を放射する半導体発光素子10を有し、それを被覆するように形成された緑色蛍光体含有樹脂層11を有している。更に、これに隣接するように、青色光を放射する半導体発光素子20、及びそれを被覆するように形成された赤色蛍光体含有樹脂層21を有する。
また、図1(b)に示す発光装置の様に、基板1上に、紫色光を放射する半導体発光素子10と青色光を放射する半導体発光素子20とを有し、それらを同一層、即ち、緑色蛍光体および赤色蛍光体含有樹脂層で被覆するように形成してもよい。
[効果を奏する理由]
本発明の構成とすることで、得られる発光装置の色再現範囲が広く、発光効率が高いとの効果を奏する理由について、下記の通り推測する。
発光装置の色再現範囲および発光効率を検討する場合、半導体発光素子と蛍光体との組合せは、無数に存在する。
この中で、従来、例えば、特許文献1では、紫色半導体発光素子と、青色蛍光体、緑色蛍光体、赤色蛍光体、を含むことで、色再現範囲が広い発光装置、並びに画像表示装置が開示されている。
一方、本発明の発光装置は、特定の緑色蛍光体を紫色半導体発光素子で励起し、また特定の赤色蛍光体を青色半導体発光素子で励起する構成である。
これは、半導体発光素子から放出される光の波長と、蛍光体の発光波長とが離れていると、エネルギーロスが起こる、というストークスロスの原理に基づくものである。
つまり、赤色蛍光体を含む場合、波長が離れている紫色半導体発光素子を含むよりも、より波長が近い青色半導体発光素子を含む方が、ストークスロスを抑え、得られる発光装置の発光効率が高くなるものである。
また、色再現範囲については、白色を構成する発光スペクトルにおける半値幅が狭いことが好ましい。本発明においては、狭帯域緑色蛍光体からの緑色発光、狭帯域赤色蛍光体からの赤色発光、そして、青色半導体発光素子からの青色発光によって、色再現範囲が広くなる。
これより、本発明の発光装置は、色再現範囲が広く、且つ発光効率が高いものとなる。
<発光装置の用途>
本発明の発光装置の用途は特に制限されず、通常の発光装置が用いられる各種の分野に使用することが可能であるが、色再現範囲が広く、且つ、演色性も高いことから、中でも照明装置や画像表示装置の光源として好適に用いられ、とりわけ画像表示装置に用いられるのが好ましい。
[画像表示装置]
本発明の画像表示装置は、本発明の発光装置を光源として含む。
本発明の発光装置を画像表示装置の光源として用いる場合には、その画像表示装置の具体的構成に制限は無いが、カラーフィルターとともに用いることが好ましい。例えば、画像表示装置として、カラー液晶表示素子を利用したカラー画像表示装置とする場合は、上
記発光装置をバックライトとし、液晶を利用した光シャッターと赤、緑、青の画素を有するカラーフィルターとを組み合わせることにより画像表示装置を形成することができる。
[照明装置]
本発明の照明装置は、本発明の発光装置を光源として含む。
本発明の発光装置を照明装置に適用する場合には、前述のような発光装置を公知の照明装置に適宜組み込んで用いればよい。例えば、保持ケースの底面に多数の発光装置を並べた面発光照明装置等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、下記の実施例に限定されるものではない。
[シミュレーション]
シミュレーションは、光線追跡シミュレーションソフト LightTools(Synopsys社製)を用いて行った。シミュレータ上にて、基板、半導体発光素子、蛍光体含有樹脂層、カラーフィルターをモデル化し、取り出される白色光の色再現性を評価した。以下にモデルの概要を示す。
(モデル)
・基板は、反射率90%のセラミックとした。
・紫色半導体発光素子は、発光ピーク波長410nm、半値幅20nmとした。また、青色半導体発光素子は、発光ピーク波長450nm、半値幅20nmとした。これら素子を基板上に実装した。紫色半導体発光素子および青色半導体発光素子の、それぞれのスペクトルを図2に示した。尚、発光強度は合計で1Wとした。
・基板および発光素子上には、表1に示す蛍光体が含まれたシリコーン樹脂にて封止されているものとした。各蛍光体の励起スペクトルを図3に、発光スペクトルを図4に示した。
・すべての蛍光体の内部量子収率は、波長に依存せず80%とした。
・蛍光体層の上には図5に示す透過特性を持った、青(B)、緑(G)、赤(R)のカラーフィルターが存在するものとした。
(シミュレーションの実施)
シミュレーションは、カラーフィルター透過後の発光特性がD65に対応する色度となるように、蛍光体濃度を調整して実施した。
発光効率は、発光素子からの励起エネルギー(1W)に対して、どれだけの光束(lumen)が得られたか(lm/W)で算出した。
色再現性比較は、ITU‐R勧告BT.2020(Recommendation ITU-R BT.2020-1,06/2014)を基準に行った。
シミュレーションの結果を表2に示した。
Figure 2016181550
Figure 2016181550
表2に示すが如く、本発明の発光装置は、発光効率が高く、且つ面積比が大きいく色再現範囲が広い。また、本発明の発光装置は、BT.2020に対する高いカバー率が高い為、BT.2020規格に対して極めて有効であることが判る。
この為、本発明の発光装置を含む画像表示装置及び照明装置は、高品質である。
1 基板
10 紫色光を放射する半導体発光素子
11 緑色蛍光体含有樹脂層
20 青色光を放射する半導体発光素子
21 赤色蛍光体含有樹脂層
31 緑色蛍光体および赤色蛍光体含有樹脂層
40 発光装置

Claims (5)

  1. 緑色蛍光体と赤色蛍光体を含み、且つ、紫色光を放射する半導体発光素子と青色光を放射する半導体発光素子とを含む発光装置であって、
    該緑色蛍光体は、該紫色光を放射する半導体発光素子から放出される、380以上、430nm以下の波長を有する紫色光を照射することにより、490nm以上、530nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は35nm以下であり、
    該赤色蛍光体は、青色光を放射する半導体発光素子から放出される430nm以上、470nm以下の波長を有する青色光を照射することにより、600nm以上、650nm以下の範囲に発光ピーク波長を有し、且つ該発光スペクトルの半値幅は20nm以下であることを特徴とする、発光装置。
  2. 前記緑色蛍光体が、EuおよびMn賦活アルミン酸系蛍光体であることを特徴とする、請求項1に記載の発光装置。
  3. 前記赤色蛍光体が、Mn4+付活フッ化物蛍光体であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 請求項3に記載の発光装置を光源として含むことを特徴とする画像表示装置。
  5. 請求項3に記載の発光装置を光源として含むことを特徴とする照明装置。
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