JP7238839B2 - 補正係数の導出方法及び工作機械 - Google Patents

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Description

本技術は、螺子軸を支持する工作機械の支持部の熱変位量に関する補正係数の導出方法及び工作機械に関する。
従来、可動テーブルを、ボール螺子を用いて位置決めする位置決め装置が提案されている。ボール螺子の一端部はモータに連結する。ボール螺子の一端部を第一軸受が支持し、ボールネジの他端部を第二軸受が支持する。第一軸受及び第二軸受は台に固定してある。第一軸受はボール螺子の軸方向への移動を規制する。第二軸受はボール螺子を軸方向に移動可能に支持する。
位置決め装置は、ボール螺子の他端部の位置を検出する位置検出器と、台の温度を検出する温度検出器とを備える。位置検出器は非接触検出器であり、ボール螺子の他端部に対向し、台に固定してある。温度検出器は台の所定箇所に設けてある。
ボール螺子をナットが移動した場合、ボール螺子とナットの間で摩擦熱が生じ、ボール螺子は熱変位する。位置検出器の検出結果に基づき、位置決め装置はボール螺子の変位量を測定する。摩擦熱は台に伝導し、台も熱変位する。温度検出器の検出結果に基づき、位置決め装置は台の熱変位量を測定する。位置検出器の検出結果に基づくボール螺子の変位量は、ボール螺子の熱変位量と台の熱変位量を含む。そのため、測定したボール螺子の変位量から測定した台の熱変位量を除去し、ボール螺子の熱変位量を求めることができる。
特開昭61-297058号公報
台の温度分布にはムラがある。しかし、温度検出器の検出結果には、台の温度ムラが反映できないことから、ボール螺子の熱変位量を正確に求めることができないおそれがあった。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、螺子軸の熱変位量を精度よく導出すべく、工作機械の螺子軸を支持する支持部の熱変位量に関する補正係数を導出する方法及び工作機械を提供することを目的とする。
本開示の一実施形態に係る補正係数の導出方法は、螺子軸の一端部を軸回りに回転可能に支持し且つ前記一端部の軸方向への移動を規制し、前記螺子軸の他端部を軸回りに回転可能に且つ軸方向に移動可能に支持する工作機械の支持部の熱変位量に関する補正係数の導出方法であって、前記螺子軸の一端部の第一基準位置を測定し、前記螺子軸の他端部の第二基準位置を測定し、前記第一基準位置及び第二基準位置の測定後、前記螺子軸に連結したナットを動かし、前記ナットを動かした後に、前記螺子軸の一端部における第一熱変位位置を測定し、前記ナットを動かした後に、前記螺子軸の他端部における第二熱変位位置を測定し、前記第一基準位置と前記第一熱変位位置との第一差分を導出し、前記第二基準位置と前記第二熱変位位置との第二差分を導出し、前記第一差分と前記第二差分との差分に基づく前記螺子軸の熱変位量を導出し、前記ナットを動かす前に、前記螺子軸の他端部に対向配置した位置検出器の第三基準位置と前記第二基準位置との第三差分を導出し、前記ナットを動かした後に、前記位置検出器の第三熱変位位置と前記第二熱変位位置との第四差分を導出し、前記第三差分及び第四差分の差と前記螺子軸の熱変位量に基づき、前記第三基準位置と前記第一基準位置との間における前記支持部の第一部分熱変位量を導出し、前記支持部の所定箇所における温度変化量、前記第三基準位置と前記第一基準位置との間の寸法及び線膨張係数に基づき、前記第三基準位置と前記第一基準位置との間における前記支持部の第二部分熱変位量を導出し、前記第二部分熱変位量に対する前記第一部分熱変位量の割合を導出する。
本開示の一実施形態においては、位置検出器と第一基準位置との間における支持部の部分の熱変位量を第一方法及び第二方法を用いて夫々導出する。第一基準位置は、軸方向に移動可能に支持してある螺子軸端部の位置であって、ナットが移動する前の位置である。第一方法は位置検出器の検出結果に基づき、第一部分熱変位量を導出する。第二方法は、支持部の所定箇所における温度変化量に基づき、第二部分熱変位量を導出する。第一部分熱変位量及び第二部分熱変位量は、いずれも、位置検出器と第一基準位置との間における支持部の部分の熱変位量であるが、第一部分熱変位量は、支持部の温度ムラを反映しているのに対し、第二部分熱変位量は前記温度ムラを反映していない。そこで第二部分熱変位量に対する第一部分熱変位量の割合、即ち補正係数を導出する。補正係数を第一部分熱変位量に乗算することによって、温度ムラを反映した支持部の熱変位量が求まる。
本開示の一実施形態に係る工作機械は、螺子軸の一端部を軸回りに回転可能に支持し且つ前記一端部の軸方向への移動を規制し、前記螺子軸の他端部を軸回りに回転可能に且つ軸方向に移動可能に支持する支持部と、前記螺子軸の他端部に対向配置してあり、前記螺子軸の軸方向位置を検出する位置検出器と、前記支持部の所定箇所の温度を検出する温度検出器と、前記螺子軸に転動体を介して連結し、ワークの移動を行うナットと、該ナット及び螺子軸が発生する摩擦熱に基づき、前記螺子軸の第一熱変位量を導出する第一導出部と、前記温度検出器にて検出した温度の変化量、前記位置検出器と前記一端部との間における前記支持部の寸法、線膨張係数及び前述の導出方法にて導出した補正係数に基づき、前記位置検出器と前記一端部との間における前記支持部の熱変位量を導出する第二導出部と、該第二導出部にて導出した前記支持部の熱変化量、及び前記位置検出器にて検出した位置の変化量に基づき、前記螺子軸の第二熱変位量を導出する第三導出部と、前記第一熱変位量及び第二熱変位量に基づき、前記ナットの移動量を補正する補正部とを備える。
本開示の一実施形態においては、ナット及び螺子軸が発生する摩擦熱に基づく螺子軸の第一熱変位量を導出する。また支持部の温度ムラを反映した補正係数を予め設定しておく。第二導出部にて、支持部の所定箇所の温度変化量に基づき、位置検出器と螺子軸の一端部との間における支持部の熱変位量を演算する場合、上述の導出方法にて導出した補正係数を使用する。補正係数を使用した支持部の熱変位量に基づき、螺子軸の第二熱変位量を導出する。支持部の温度ムラを反映した第二熱変位量に基づき、第一熱変位量を補正し、第一熱変位量の精度向上を図る。
本開示の一実施形態に係る工作機械は、前記螺子軸に対して複数の区間を設定する区間設定部を備え、前記補正部は、前記第一熱変位量に対する前記第二熱変位量の割合と、前記区間設定部にて設定した各区間における前記螺子軸の熱変位量との積を導出し、導出した積に基づき前記ナットの移動量を補正する。
本開示の一実施形態においては、第一熱変位量に対する第二熱変位量の割合と、各区間における前記螺子軸の熱変位量との積を導出する。導出した積に基づき前記ナットの移動量を補正し、ナットの適切な位置への移動を実現する。
本開示の一実施形態に係る補正係数の導出方法にあっては、位置検出器と第一基準位置との間における支持部の部分の熱変位量を第一方法及び第二方法を用いて夫々導出する。第一基準位置は、軸方向に移動可能に支持してある螺子軸端部の位置であって、ナットが移動する前の位置である。第一方法は位置検出器の検出結果に基づき、第一部分熱変位量を導出する。第二方法は、支持部の所定箇所における温度変化量に基づき、第二部分熱変位量を導出する。第一部分熱変位量及び第二部分熱変位量は、いずれも、位置検出器と第一基準位置との間における支持部の部分の熱変位量であるが、第一部分熱変位量は、支持部の温度ムラを反映しているのに対し、第二部分熱変位量は前記温度ムラを反映していない。そこで第二部分熱変位量に対する第一部分熱変位量の割合、即ち補正係数を導出する。補正係数を第一部分熱変位量に乗算することによって、温度ムラを反映した支持部の熱変位量を求めることができ、支持部の熱変位量の精度を向上させることができる。螺子軸の熱変位量を導出する場合に、温度ムラを反映した支持部の熱変位量を使用することによって、螺子軸の熱変位量を精度よく求めることができる。
本開示の一実施形態に係る工作機械にあっては、ナット及び螺子軸が発生する摩擦熱に基づく螺子軸の第一熱変位量を導出する。また支持部の温度ムラを反映した補正係数を予め設定しておく。支持部の所定箇所の温度変化量に基づき、位置検出器と螺子軸の一端部との間における支持部の熱変位量を演算する場合、補正係数を使用する。補正係数を使用した支持部の熱変位量に基づき、螺子軸の第二熱変位量を導出する。支持部の温度ムラを反映した第二熱変位量に基づき、第一熱変位量を補正し、螺子軸の熱変位量を精度よく求めることができる。
工作機械を略示する斜視図である。 X軸モータ、X軸螺子軸及びナットを略示する模式図である。 制御装置の構成を略示するブロック図である。 移動板の熱変位測定を説明する説明図である。 X軸螺子軸の熱変位及び移動板の熱変位を説明する説明図である。 分割したX軸螺子軸を略示する概念図である。 データエリアの一例を示す概念図である。 X軸モータの温度と時間の関係を示す図である。 X軸モータ温度と経過時間との関係を示す図である。 制御装置によるX軸モータの制御処理を示す機能ブロック図である。 各分割区間の温度及び入力熱量を示す概念図である。 X軸モータに係るボールねじ機構の各位置における温度と時間との関係を示すグラフである。 制御装置による熱変位量演算処理を示すフローチャートである。
以下本発明を実施の形態に係る工作機械を示す図面に基づいて説明する。以下の説明では図において矢印で示す上下、左右及び前後を使用する。図1は工作機械を略示する斜視図、図2はX軸モータ23、X軸螺子軸22及びナット27を略示する模式図である。尚、図1において、交換用の工具を収納する工具マガジンの図示を省略してある。
工作機械は前後に延びた矩形の基台1を備える。基台1上部の前側にワークを保持するワーク保持部3が設けてある。基台1上部の後側に後述する立柱4を支持する為の支持台2が設けてある。支持台2上部に、前後方向に移動するY軸方向移動機構10が設けてある。Y軸方向移動機構10は、前後に延びた二つの軌道11と、Y軸螺子軸12と、Y軸モータ13と、軸受14とを備える。
軌道11は支持台2上部の左右夫々に設けてある。Y軸螺子軸12は前後に延び、二つの軌道11の間に設けてある。Y軸螺子軸12の前端部及び中途部夫々に軸受14が設けてある。なお中途部に設けた軸受の図示は省略する。Y軸モータ13はY軸螺子軸12の後端部に連結している。
Y軸螺子軸12には転動体(図示略)を介してナット(図示略)が螺合している。Y軸螺子軸12にグリスが塗布してある。転動体は例えばボールである。各軌道11に複数の摺動子15が摺動可能に設けてある。ナット及び摺動子15の上部に移動板16が連結している。移動板16は水平方向に延びる。Y軸モータ13の回転によってY軸螺子軸12は回転し、ナットは前後方向に移動し、移動板16は前後方向に移動する。Y軸モータ13、Y軸螺子軸12、ナット及び転動体はボールねじ機構を構成する。
移動板16上面に左右方向に移動するX軸方向移動機構20が設けてある。移動板16は支持部を構成する。X軸方向移動機構20は、左右に延びた二つの軌道21と、X軸螺子軸22と、X軸モータ23(図2参照)と、左側軸受24と、右側軸受25とを備える。
軌道21は移動板16上面の前後夫々に設けてある。X軸螺子軸22は左右に延び、二つの軌道21の間に設けてある。図2に示す如く、X軸螺子軸22の左端部及び中途部夫々に左側軸受24、右側軸受25が夫々設けてある。左側軸受24は支持体24aを介して移動板16に設けてある。支持体24a及び移動板16は左右方向に相対移動可能である。左側軸受24はX軸螺子軸22の左端部を軸回りに回転可能に支持する。右側軸受25は支持体25aを介して移動板16に固定してある。右側軸受25はX軸螺子軸22の右端部を軸回りに回転可能に支持し、且つ前記右端部の軸方向への移動を規制する。即ち、X軸螺子軸22は軸方向に移動困難である。X軸モータ23は、X軸螺子軸22の右端部に連結している。移動板16、支持体24a、左側軸受24、支持体25a、及び右側軸受25は支持部に対応する。
図2に示す如く、X軸螺子軸22には転動体(図示略)を介してナット27が螺合している。X軸螺子軸22にグリスが塗布してある。各軌道21に複数の摺動子26が摺動可能に設けてある。ナット27及び摺動子26の上部に立柱4が連結している。立柱4は柱状をなす。X軸モータ23の回転によってX軸螺子軸22は回転し、ナット27は左右方向に移動し、立柱4は左右方向に移動する。X軸モータ23、X軸螺子軸22、ナット27及び転動体はボールねじ機構を構成する。
移動板16の所定箇所に温度検出器40が設けてある。温度検出器40は移動板16の温度を検出する。X軸螺子軸22の左端部の左右位置を検出する位置検出器41が支持体41aを介して移動板16に設けてある。位置検出器41は光センサ又は超音波センサ等の非接触検出器であり、X軸螺子軸22の左端部に対向する。
立柱4の前面に上下方向に移動するZ軸方向移動機構30が設けてある。Z軸方向移動機構30は、上下に延びた二つの軌道31と、Z軸螺子軸32と、Z軸モータ33と、軸受34とを備える。
軌道31は立柱4前面の左右夫々に設けてある。Z軸螺子軸32は上下に延び、二つの軌道31の間に設けてある。Z軸螺子軸32の下端部及び中途部夫々に軸受34が設けてある。なお中途部に設けた軸受の図示は省略する。Z軸モータ33はZ軸螺子軸32の上端部に連結している。
Z軸螺子軸32には転動体(図示略)を介してナット(図示略)が螺合している。Z軸螺子軸32にグリスが塗布してある。各軌道31に複数の摺動子35が摺動可能に設けてある。ナット及び摺動子35の前部に主軸ヘッド5が連結している。Z軸モータ33の回転によってZ軸螺子軸32は回転し、ナットは上下方向に移動し、主軸ヘッド5は上下方向に移動する。Z軸モータ33、Z軸螺子軸32、ナット及び転動体はボールねじ機構を構成する。
上下に延びた主軸5aが主軸ヘッド5内に設けてある。主軸5aは軸回りに回転する。主軸ヘッド5の上端部に主軸モータ6が設けてある。主軸5aの下端部は工具を装着する。主軸モータ6の回転によって主軸5aが回転し、工具が回転する。回転した工具は、ワーク保持部3に保持したワークを加工する。
工作機械は工具を交換する工具交換装置(図示略)を備える。工具交換装置は工具マガジン(図示略)に収容した工具と主軸5aに装着した工具を交換する。
図3は制御装置50の構成を略示するブロック図である。制御装置50は、CPU51、ROM52、RAM53、不揮発性メモリ58及び入出力インタフェース54を備える。作業者が操作部7を操作した場合、操作部7から入出力インタフェース54に信号が入力する。操作部7は例えばキーボード、ボタン、タッチパネル等である。温度検出器40及び位置検出器41から入出力インタフェース54に検出結果が入力する。入出力インタフェース54は表示部8に信号を出力する。表示部8は文字、図形、記号等を表示する。表示部8は例えば液晶表示パネルである。CPU51は、ROM52に格納した制御プログラムをRAM53に読み出して、各モータの駆動を制御する。不揮発性メモリ58は補正係数αを格納する。補正係数αは移動板16の熱変位量に関する補正係数である。不揮発性メモリ58は、EPROM、EEPRPM、フラッシュメモリ等であり、書き換え可能である。
制御装置50は、X軸モータ23に対応したX軸制御回路55、サーボアンプ55a及び微分器23bを備える。X軸モータ23はエンコーダ23aを備える。X軸制御回路55はCPU51からの指令に基づいて、電流量を示す命令をサーボアンプ55aに出力する。サーボアンプ55aは前記命令を受け、X軸モータ23に駆動電流を出力する。
エンコーダ23aはX軸制御回路55に位置フィードバック信号を出力する。X軸制御回路55は位置フィードバック信号に基づいて、位置のフィードバック制御を実行する。
エンコーダ23aは微分器23bに位置フィードバック信号を出力し、微分器23bは位置フィードバック信号を速度フィードバック信号に変換して、X軸制御回路55に出力する。X軸制御回路55は、速度フィードバック信号に基づいて、速度のフィードバック制御を実行する。
サーボアンプ55aが出力した駆動電流の値を電流検出器55bが検出する。電流検出器55bは駆動電流の値をX軸制御回路55にフィードバックする。X軸制御回路55は駆動電流の値に基づいて、電流制御を実行する。
制御装置50はY軸モータ13に対応したY軸制御回路56、サーボアンプ56a、微分器13b、電流検出器56bを備え、Y軸モータ13はエンコーダ13aを備える。Y軸制御回路56、サーボアンプ56a、微分器13b、Y軸モータ13、エンコーダ13a、電流検出器56bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。
制御装置50はZ軸モータ33に対応したZ軸制御回路57、サーボアンプ57a、電流検出器57b、微分器33bを備える。Z軸モータ33はエンコーダ33aを備える。Z軸制御回路57、サーボアンプ57a、微分器33b、Z軸モータ33、エンコーダ33a、電流検出器57bはX軸のものと同様であり、その説明を省略する。
工具マガジンはマガジンモータを備える。制御装置50はマガジンモータ及び主軸モータ6に対しても、X~Z軸モータ23、13、33と同様なフィードバック制御を実行する。
制御装置50は、温度検出器40の検出結果と補正係数αに基づき、移動板16の熱変位量を導出し、導出した移動板16の熱変位量と位置検出器41の検出結果に基づき、X軸螺子軸22の熱変位量を導出する。X軸螺子軸22の熱変位量に基づき、X軸モータ23の回転量を補正する。
(補正係数αの導出)
制御装置50は、X軸螺子軸22の熱変位量を導出する前に、補正係数αを予め導出し、不揮発性メモリ58に格納する。以下、補正係数αの導出方法について説明する。図4は、移動板16の熱変位測定を説明する説明図である。
位置検出器42がワーク保持部3に取り付けてある。位置検出器42は、光センサ又は超音波センサ等の非接触検出器である。治具5bが主軸5aに取り付けてある。左右方向にて、治具5bは位置検出器42に対向する。X軸モータ23の駆動によって、治具5bは、左右方向における右側軸受25に対応する位置まで移動する。尚、治具5bは位置検出器42に干渉しない。位置検出器42は治具5bの位置を検出し、該位置を制御装置50に出力する。CPU51は、前記位置を不揮発性メモリ58に記憶する。前記位置は第一基準位置に対応する。
次にX軸モータ23の駆動によって、治具5bは、左右方向における左側軸受24に対応する位置まで移動する。位置検出器42は治具5bの位置を検出し、該位置を制御装置50に出力する。CPU51は、前記位置を不揮発性メモリ58に記憶する。前記位置は第二基準位置に対応する。前述したように、支持体24a及び移動板16は左右方向に相対移動可能である。移動板16が熱変位した場合、左側軸受24は移動しない。X軸螺子軸22が熱変位し、X軸螺子軸22の左端部が移動した場合、X軸螺子軸22の左端部は左側軸受24共に移動する。熱変位後も、左側軸受24の位置をX軸螺子軸22の左端部の位置とみなすことができる。
次に主軸5aは上方に移動し、治具5bをワーク保持部3から離す。そして、CPU51はX軸モータ23を駆動し、ワーク加工時の動作に対応するように、ナット27をX軸螺子軸22に沿って動かす。ナット27とX軸螺子軸22との間の摩擦によって、X軸螺子軸22及び移動板16は熱変位する。
その後、治具5bが位置検出器42に対向する位置まで、主軸5aは下方に移動する。X軸モータ23の駆動によって、治具5bは、左右方向における右側軸受25に対応する位置まで移動する。位置検出器42は治具5bの位置を検出し、該位置を制御装置50に出力する。CPU51は、前記位置を不揮発性メモリ58に記憶する。前記位置は第一熱変位位置に対応する。
次にX軸モータ23の駆動によって、治具5bは、左右方向における左側軸受24に対応する位置まで移動する。位置検出器42は治具5bの位置を検出し、該位置を制御装置50に出力する。CPU51は、前記位置を不揮発性メモリ58に記憶する。前記位置は第二熱変位位置に対応する。尚、位置検出器42は非接触検出器に限定されず、プローブ又はスイッチ等を有する接触検出器を使用してもよい。
図5は、X軸螺子軸22の熱変位及び移動板16の熱変位を説明する説明図である。図5は、移動板16及びX軸螺子軸22が左側(位置検出器41側)に熱変位する場合を示す。P1は第一基準位置、P2は第二基準位置、Q1は第一熱変位位置、Q2は第二熱変位位置、P3は、第三基準位置、Q3は第三熱変位位置である。P1とP2の間の距離はL、P1とRの間の距離はLaである。図2に示す如く、Lは左側軸受24及び右側軸受25の間の距離、Laは右側軸受25と位置検出器41の間の距離である。第三基準位置P3は、ワーク加工時の動作に対応するように、ナット27をX軸螺子軸22に沿って動かす前の位置検出器41の位置である。第三熱変位位置Q3は、ワーク加工時の動作に対応するように、ナット27をX軸螺子軸22に沿って動かした後の位置検出器41の位置である。
前述したように、右側軸受25はX軸螺子軸22の軸方向への移動を規制する。そのため、第一基準位置P1と第一熱変位位置Q1の差分D1は、移動板16における位置P1よりも左側部分の熱変位量、即ち位置P1における移動板16の熱変位量である。
左右方向において、X軸螺子軸22の左端部と左側軸受24は共に移動する。即ち、左側軸受24はX軸螺子軸22を軸方向に移動可能に支持する。そのため、第二基準位置P2と第二熱変位位置Q2の差分D2は、移動板16の熱変位量D1及びX軸螺子軸22の熱変位量である。したがって、差分D2から差分D1を減算することによって、X軸螺子軸22の熱変位量Sが求まる。CPU51は、不揮発性メモリ58に記憶した第一基準位置P1、第一熱変位位置Q1、第二基準位置P2、第二熱変位位置Q2に基づき、移動板16の熱変位量D1とX軸螺子軸22の熱変位量Sを導出する。
前述したように、右側軸受25はX軸螺子軸22の軸方向への移動を規制する。そのため、位置検出器41の第三基準位置P3と第三熱変位位置Q3の差分D6は、位置P1における移動板16の熱変位量D1と移動板16における距離La部分の熱変位量D5の和である。差分D5は移動板16における距離La部分(P1とRの間の部分)の熱変位量であり、第一部分熱変位量に対応する。
ワーク加工時の動作に対応するように、ナット27をX軸螺子軸22に沿って動かす前に、予め、位置検出器41から、第二基準位置P2と第三基準位置P3との差分D3を導出する。差分D3は第三差分に対応する。
位置検出器41の検出結果から、X軸螺子軸22の左端部の位置Q2、即ち第二熱変位位置と、位置検出器41の位置Q3、即ち第三熱変位位置の差分D4を検出する。差分D4は第四差分に対応する。差分D3と差分D4の差分から、差分D5とX軸螺子軸22の熱変位量Sの差分が求まる。
D2とD1の差分を求め、X軸螺子軸22の熱変位量Sを求める。D3とD4の差分、即ちD5とSの差分に対し、X軸螺子軸22の熱変位量Sを加算することで移動板16における距離La部分(P1とP3の間の部分)の熱変位量D5を導出する。
次にCPU51は、温度検出器40の検出結果、即ち移動板16の所定箇所における温度変化量に基づき、移動板16における距離La部分(P1とP3の間の部分)の熱変位量D5′を導出する。該熱変位量D5′は、第二部分熱変位量に対応する。具体的には以下のようにして導出する。
温度検出器40は、ワーク加工時の動作に対応するようにナット27を動かす前の温度T1と後の温度T2を夫々検出し、制御装置50に出力する。CPU51は不揮発性メモリ58に各温度T1、T2を記憶する。移動板16の線膨張係数Cが不揮発性メモリ58に予め記憶してある。CPU51は、温度T1、T2の差分、距離La、線膨張係数Cを乗算し、移動板16における距離La部分(P1とRの間の部分)の熱変位量D3′を導出する。即ち、第二部分熱変位量を導出する。温度T1、T2の差分は温度変化量に対応する。
CPU51は、第一部分熱変位量D5を第二部分熱変位量D5′で除算し、第二部分熱変位量D5′に対する第一部分熱変位量D5の割合を導出する。即ち、補正係数αを導出する。CPU51は補正係数αを不揮発性メモリ58に記憶する。移動板16における所定箇所の温度変化量に、補正係数αを乗算することによって、移動板16の温度ムラを反映した温度変化量を求めることができる。尚、Y軸螺子軸12及びZ軸螺子軸32を支持する支持部についても同様に、補正係数を導出するが、移動板16と同様な導出方法なので、その記載を省略する。
CPU51は、加工処理の開始後、適宜のタイミングで、X軸螺子軸22の熱変位量の導出及び補正を実行する。CPU51は、補正係数αを使用する第一導出方法にて、X軸螺子軸22の熱変位量を導出し、またナット27及びX軸螺子軸22の摩擦熱に基づく第二導出方法にて、X軸螺子軸22の熱変位量を導出する。尚、Y軸螺子軸12及びZ軸螺子軸32の熱変位量も導出するが、X軸螺子軸22と同様な導出方法なので、その記載を省略する。
(第一導出方法)
第一導出方法について説明する。CPU51は、温度検出器40にて検出した温度と、前述の温度T1との差分、即ち移動板16における所定箇所の温度変化量を求める。該温度変化量、補正係数α、距離La、及び線膨張係数Cを乗算し、移動板16における距離La部分の熱変位量D5aを導出する。
CPU51は、位置検出器41の検出結果から、X軸螺子軸22の左端部の位置Q2aを導出する。CPU51は、第二基準位置P2と第三基準位置P3の差分D3と、導出したX軸螺子軸22の左端部の位置Q2aと、熱変位後における位置検出器41の位置Q3aの差分D4aを求める。求めた差分D4a及び差分D3との差分と、熱変位量D5aとの差分、即ち、X軸螺子軸22全体の熱変位量Saを導出する。上述の第一導出方法を実行するCPU51は、第二導出部及び第三導出部に対応し、熱変位量Saは第二熱変位量に対応する。
(第二導出方法)
第二導出方法について説明する。まず、X軸モータ23側(右側)の軸受25、ナット27の移動区間及びX軸モータ23の反対側(左側)の軸受24の3領域の発熱量を求める。移動区間は二つの軸受24、25の間に相当する。また移動区間を複数の区間(分割区間)に分割し、区間毎の発熱量を求める。
(合計発熱量の算出)
図6は分割したX軸螺子軸22を略示する概念図である。図6に示すように、制御装置50はX軸螺子軸22のナット27が移動する移動区間(長さをLで示す)をn分割する。一定時間(例えば50ms)毎に、ナット27が所在する分割区間を判定する。制御装置50はモータの実回転速度から所在する分割区間の発熱量を求め、後述する温度分布演算回路51cのデータエリアに格納する。発熱量は次式で求める。ナット27が所在する区間は、エンコーダ23aが出力する信号に基づいて判断できる。
Q=d1 ・ω+d2 ・ω2 +d3 ・a・m・ω ・・・(1)
ここでQは発熱量、d1 ~d3 は係数(第1係数、第2係数及び第3係数)、ωはX軸モータ23の回転速度、aはX軸モータ23の回転加速度、mはX軸螺子軸22によって移動する物体の質量である。
式(1)において、d1 ・ωはX軸螺子軸22及びナット27が発生する摩擦熱の発熱量を示し、d2 ・ω2 はナット27及びX軸螺子軸22の間に設けたグリスの粘性によって発生する粘性発熱の発熱量を示し、d3 ・a・m・ωはナット27に作用する慣性力によって発生する慣性力発熱の発熱量を示す。なお粘性発熱による発熱量又は摩擦熱に対して、慣性力発熱の発熱量が充分に小さい場合、式(1)において慣性力発熱の発熱量を省略してもよい。慣性力発熱は慣性力によってナット27の負荷が増加し、ナットの27の負荷が増加することで摩擦力が増大することに依るものである。
図7はデータエリアの一例を示す概念図である。図7に示すように、制御装置50は、ナット27が所在する分割区間での、ナット27の移動による発熱量を、式(1)を用いて50ms毎に算出する。この処理を一定時間繰り返す。一定時間は例えば6400msである。この場合、制御装置50は128回算出する。制御装置50は分割区間毎に発熱量を合計し、合計発熱量QNiを求め、各区間1~nに対応したデータエリアに格納する。
次に左側軸受24の発熱量は次式で求める。
L=D・ω
ここでQLは左側軸受24の発熱量、Dは係数、ωはX軸モータ23の回転速度である。
次に制御装置50は右側軸受25の発熱量(右側軸受発熱量)QR を算出する。右側軸受発熱量はX軸モータ23の上昇温度による入熱に起因するものである。制御装置50はX軸モータ23の温度を算出し、算出した温度とX軸螺子軸22端部の温度の差分に基づいて、X軸螺子軸22端部の入熱量、即ち右側軸受発熱量QR を求める。
図8はX軸モータ23の温度と時間の関係を示す図である。図8に示す如く、最大飽和温度がL1aであった場合、工作機械駆動中のX軸モータ温度ΘM は、直線P=L1aに対する漸近線150を描く。またX軸モータ温度ΘM が最大飽和温度L1aに達した後(図8ではt=8hourの時点)、工作機械を停止すると、X軸モータ温度ΘM は直線Q=0に対する漸近線151を描く。
漸近線150は、
1a=K2 ・ω+K3 ・i2 ・・・(2)
ΘM =L1a・(1-exp(-γ・t)) ・・・(3)
で表すことができる。
漸近線151は、
ΘM =L1a・exp(-γ・t) ・・・(4)
で表される。ここで、iはX軸モータ23に流れる電流、ωはモータ回転速度、L1aは飽和温度であり、γ、K2 、K3 はX軸モータ23固有の定数である。
工作機械の駆動開始後a分後のX軸モータ温度ΘM1a は、
ΘM1a =L1a・{1-exp(-γ・a/60)}
となる。
また、工作機械停止後a分後のX軸モータ温度ΘM-1a は、
ΘM-1a=L1a・exp(-γ・a/60)
となる。主に式(3)を用いて上記経過時間の間のX軸モータ温度ΘM を算出する。尚、以下の説明では、工作機械の駆動後、時刻t1、t2、・・・(分)と時間が経過したものとして説明する。すなわち、時刻t1、t2、・・・の間隔が夫々の処理における経過時間である。
図9はX軸モータ温度と経過時間との関係を示す図である。図9Aは駆動開始後0からt1までのX軸モータ温度と経過時間との関係図、図9Bは駆動開始後t1からt2までのX軸モータ温度と経過時間との関係図、図9Cは駆動開始後t2からt3までのX軸モータ温度と経過時間との関係図、図9Dは駆動開始後0からt3までのX軸モータ温度と経過時間との関係図である。なお図9において縦軸は摂氏(℃)を示し、前述したように横軸は分を示す。
本実施例では、上記経過時間に基づいてX軸モータ温度ΘM を算出した場合、X軸モータ温度ΘM は、その後式(4)に従って低下する。即ち図9Aに曲線301で示す如く、時刻0から時刻t1までの間の経過時間に基づいて算出したX軸モータ温度ΘMt1 の時刻t1における値ΘMt1-1 は、前述のように
ΘMt1-1 =Lt1・{1-exp(-γ・t1/60)}
となる。但し、Lt1は時刻0から時刻t1間での経過時間に基づいて算出した最大飽和温度である。そして、時刻t2におけるX軸モータ温度ΘMt2 の値ΘMt1-2 は、式(4)より、
ΘMt1-2 =ΘMt1-1 ・exp{-γ・(t2-t1)/60}
以下同様に、時刻t3、t4におけるX軸モータ温度ΘMt1 の値ΘMt1-3 、ΘMt1-4 は、
ΘMt1-3 =ΘMt1-1 ・exp{-γ・(t3-t1)/60}
ΘMt1-4 =ΘMt1-1 ・exp{-γ・(t4-t1)/60}
となる。同様に、時刻t1から時刻t2までの間の経過時間に基づいて最大飽和温度Lt2を算出した場合、それに対応するX軸モータ温度ΘMt2 は図9Bに曲線302で例示するように変化し、その時刻t2、t3、t4におけるΘMt2-1 、ΘMt2-2 、ΘMt2-3 は夫々、
ΘMt2-1 =Lt2・[1-exp{-γ・(t2-t1)/60}]
ΘMt2-2 =ΘMt2-1 exp{-γ・(t3-t2)/60}
ΘMt2-3 =ΘMt2-1 ・exp{-γ・(t4-t2)/60}
となる。図9CはX軸モータ温度ΘMt3 の温度変化を示しており、前述と同様にΘMt3-1 、ΘMt3-2 、ΘMt3-3 を求めることができる。
図9Dは、算出したX軸モータ温度ΘMt1 、ΘMt2 ・・・の各時刻における値を加算した値を示す。例えば、時刻t1、t2、t3、・・・の間の経過時間に基づいて、図9Dに曲線301、302、303・・・で例示するX軸モータ温度ΘM が算出された場合、X軸モータ温度ΘM は、図9Dの曲線304で例示するように変化する。
前記X軸モータ温度ΘM を用いて、右側軸受発熱量QR を算出するには、次式、
R =K4 (ΘM-ΘS ) …(5)
となる。ここで、K4 :係数、ΘS :X軸螺子軸端部温度である。尚、X軸螺子端部温度とは右側軸受25が支持するX軸螺子軸22の部分の温度である。
(温度分布の算出)
以上の如く移動区間と各軸受24、25の発熱量を求めた場合、これらの発熱量から温度分布を算出する。温度分布は次の非定常熱伝導方程式、
[C]d{θ}/dt+[H]{θ}+{Q}=0 ・・・(6)
を初期条件{θ}t=0 、d{θ}/dtt=0 の下に解き求める。
ここで、[C]:熱容量マトリックス、[H]:熱伝導マトリックス、{θ}:温度分布、{Q}:発熱量、t:時間である。
(熱変位量の算出)
X軸螺子軸22の各部の温度分布を求めた場合、これからX軸螺子軸22全体、即ち二つの軸受24、25の間の部分について、熱変位量Sbを算出する。熱変位量Sbは、次式、
ΔL=∫L 0β×θ(L)dL ・・・(7)
に基づき、求める。即ち、X軸螺子軸22における二つの軸受24、25の間の部分について、式(7)を適用する。ここで、ΔL:熱変位量、β:X軸螺子軸22の材料の線膨張係数である。
上述の第二導出方法を実行するCPU51は第一導出部に対応し、熱変位量Sbは第一熱変位量に対応する。
(熱変位量の分布の補正)
次に熱変位量Sbに対する熱変位量Saの割合Kを導出する。またX軸螺子軸22の各部の温度分布に基づき、各部(各区間1~n)の熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)を、各区間の幅について、式(7)を適用し、導出する。そして、導出した熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)に割合Kを乗算する。
(送り量の補正)
熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)に割合Kを乗算した値に基づき、X軸螺子軸22を移動するナット27の送り量を補正する。
図10は制御装置50によるX軸モータ23の制御処理を示す機能ブロック図である。なおY軸モータ13及びZ軸モータ33についても同様の処理を行う。
補間制御回路51aはRAM53に読み込んだ加工データに基づきボールねじ機構の送り量を計算する回路である。RAM53は位置レジスタ53bを備える。信号分配部51bはボールねじ機構の送り量に応じた送り量信号を各軸に分けて分配し、前記送り量信号をX軸制御回路55に与える。信号分配部51bは前記送り量信号を位置レジスタ53bに与え、ナット27の位置データを位置レジスタ53bに格納する。エンコーダ23aはX軸モータ23の回転速度を常時検出し、検出信号をX軸制御回路55及び温度分布演算回路51cに入力する。なお破線は制御装置50を示す。
RAM53はパラメータメモリ53aを備える。パラメータメモリ53aはX軸螺子軸22の長さ、径等の機械構造に関するパラメータ、密度、比熱、式(3)及び式(4)で用いるγ等の物理的性質に関するパラメータ及び前記熱分配係数(比率)ηN、ηB等を格納し、また不揮発性メモリ58からのパラメータを格納する。温度分布演算回路51cはX軸モータ23の回転速度検出信号から式(1)に基づきX軸螺子軸22の移動区間発熱量を50ms毎に算出し、6400ms後、各分割区間の合計発熱量QNiを演算する。
また右側軸受発熱量に関して、温度分布演算回路51cは、電流検出器55bからの電流とX軸モータ23の回転速度を式(2)に適用して、X軸モータ23の飽和温度を算出し、式(3)及び式(4)に適用して、X軸モータ温度ΘM を計算する。また式(6)によってX軸螺子軸端部温度Θs を求める。X軸モータ温度ΘM とX軸螺子軸端部温度Θs から式(5)に基づき右側軸受発熱量QR の計算を行う。左側軸受発熱量QL はX軸モータ23の回転速度に基づいて計算を行う。
温度分布演算回路51cは各分割区間の合計発熱量QNi、右側軸受発熱量QR 、左側軸受発熱量QL とパラメータメモリ53aに記憶する各種データとから式(6)を解き、移動区間及び二つの軸受24、25の温度分布を算出する。具体的には、工作機械の駆動後(t=0)、時刻がt1、t2、・・・(分)と時間が経過したときの温度分布の算出は次のように行う。
図11は各分割区間の温度及び入力熱量を示す概念図である。図11において温度Θs の単位は摂氏である。図11を用いて式(6)は、次式
Figure 0007238839000001
と表現できる。
図12は、X軸モータ23に係るボールねじ機構の各位置における温度と時間との関係を示すグラフである。なお図12において縦軸は摂氏(℃)を示し、横軸は分を示す。
時刻t=0の時の移動区間及び二つの軸受24、25の温度{θ}、およびX軸モータ温度ΘM は既知であるため式(5)よりQR を求めることができる。また式(1)からQN1~QNn、X軸モータ23の回転速度からQL も既知となる。これらの値を式(8)の右辺に代入すると図12の如く各位置における温度が上昇する速度(d{θ}t=0 /dt)すなわち傾きを求めることができる。この傾きより、t=1における各部の温度{θ}は下式により求めることができる。
{θ}t=t1={θ}t=to+(d{θ}t=0 /dt)・t1
{θ}t=t0のX軸螺子軸端部温度ΘS と式(3)、(4)で求まるX軸モータ温度ΘM から、t=1におけるQR が式(5)より求まる。これらの値を式(8)に代入し、
d{θ}t=1 /dtを求めるとt=2における各部の温度は
{θ}t=t2={θ}t=t1+(d{θ}t=1 /dt)×(t2-t1)
で求まる。このようにして、t=t3、‥‥の温度は同様にして求めることができる。
熱変位演算回路51dは、温度分布演算回路51cが算出した温度分布から式(7)に基づき、X軸螺子軸22全体の熱変位量Sbと、各区間の熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)とを演算し、演算結果を補正演算回路51eに与える。測定変位演算回路51fは、温度検出器40及び位置検出器41の検出結果を取得し、X軸螺子軸22全体の熱変位量Saを演算し、演算結果を補正演算回路51eに与える。補正演算回路51eは、熱変位量Sbに対する熱変位量Saの割合Kを演算し、割合Kを、各区間の熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)に乗算する。補正信号発生部51gは、補正演算回路51eが演算した値に応じた補正信号をX軸制御回路55に与える。前記各回路、信号分配部51b及び補正信号発生部51gはCPU51を構成する。
図13は、制御装置50による熱変位量演算処理を示すフローチャートである。制御装置50のCPU51はX軸螺子軸22の移動区間を有限個数の分割区間に分割する(ステップS1、図6参照)。CPU51は移動区間の分割によって熱分布モデルの領域を形成する。なお各分割区間iに対応して、現在の外気温度θair 、初期位置、現在位置、変位量、線膨張係数、熱容量、熱伝達係数等を記憶するメモリ領域がRAM53に設けてある。
次にCPU51は各分割区間iにおいて、初期温度{θ}t=o を設定する(ステップS2)。該初期温度{θ}t=o は、分割区間毎に個別に設定できる。工作機械の温度が外気温度θair と一致していると扱う場合、全ての分割区間について初期温度{θ}t=o を外気温度θair に設定する。工作機械の駆動によって各分割区間の間に温度差が生じている場合、各分割区間に初期温度を夫々設定する。初期温度{θ}t=0 は不揮発性メモリ58に記憶する。またCPU51は初期位置等の基準値についても測定を行い記憶する。
50ms毎にナット27の現在位置、送り速度のデータが温度分布演算回路51cに入力する。温度分布演算回路51c、即ちCPU51は式(1)に基づきナット27の分割区分毎の発熱量を算出する(ステップS3)。X軸モータ23の回転速度から左側ベアリング発熱量を算出する(ステップS4)。
CPU51は、X軸モータ23に流れる電流とモータ回転速度とを用いて式(2)に基づき飽和温度を求め、該飽和温度と式(3)及び式(4)とによりX軸モータ23の温度変化を求める(ステップS5)。X軸モータ23の温度変化とX軸螺子軸端部温度とから、X軸モータ23に隣接する分割区間への入熱、所謂右側軸受発熱量を式(5)に基づき算出する(ステップS6)。
CPU51はステップS3~S6で求めた発熱量と非定常熱伝導方程式(6)とを用いて各分割区間の温度分布を求める(ステップS7)。CPU51は、ステップS7で求めた温度分布により、X軸螺子軸22全体の熱変位量Sb、各分割区間の熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)を、式(7)を用いて演算する(ステップS8)。CPU51は、熱変位量Sbに対する熱変位量Saの割合Kを演算し、演算した割合Kを、各分割区間の熱変位量ΔS(1)~ΔS(n)に乗算し、補正する(ステップS9)。CPU51は、各分割区間について、ステップS2で記憶した基準位置からの熱変位量を算出する(ステップS10)。CPU51(補正信号発生部51g)は、ステップS10で求めた熱変位量に基づく送り量信号(補正信号)をX軸制御回路55に出力する(ステップS11)。X軸制御回路55は、信号分配部51bからの送り量信号に基づく送り量を、補正信号が示す値に基づき補正する。CPU51はステップS1に処理を戻す。
実施の形態に係る工作機械にあっては、位置検出器41と第一基準位置P1との間における移動板16の熱変位量を第一方法及び第二方法を用いて夫々導出する。第一基準位置P1は、軸方向に移動可能に支持してあるX軸螺子軸22の左端部の位置であって、ナット27が移動する前の位置である。第一方法は位置検出器41の検出結果に基づき、第一部分熱変位量を導出する。第二方法は、移動板16の所定箇所における温度変化量に基づき、第二部分熱変位量を導出する。第一部分熱変位量及び第二部分熱変位量は、いずれも、位置検出器41と第一基準位置P1との間における移動板16の熱変位量であるが、第一部分熱変位量は、移動板16の温度ムラを反映しているのに対し、第二部分熱変位量は前記温度ムラを反映していない。そこで第二部分熱変位量に対する第一部分熱変位量の割合、即ち補正係数αを導出する。補正係数αを第一部分熱変位量に乗算することによって、温度ムラを反映した移動板16の熱変位量を求めることができ、移動板16の熱変位量の精度を向上させることができる。X軸螺子軸22の熱変位量を導出する場合に、温度ムラを反映した移動板16の熱変位量を使用することによって、X軸螺子軸22の熱変位量を精度よく求めることができる。
またナット27及びX軸螺子軸22が発生する摩擦熱に基づくX軸螺子軸22の第一熱変位量を導出する。また移動板16の温度ムラを反映した補正係数αを予め設定しておく。移動板16の所定箇所の温度変化量に基づき、位置検出器41とX軸螺子軸22の右端部との間における移動板16の熱変位量を演算する場合、補正係数αを使用する。補正係数αを使用した移動板16の熱変位量に基づき、X軸螺子軸22の第二熱変位量を導出する。移動板16の温度ムラを反映した第二熱変位量に基づき、第一熱変位量を補正し、X軸螺子軸22の熱変位量を精度よく求めることができる。
また第一熱変位量に対する第二熱変位量の割合と、各区間におけるX軸螺子軸22の熱変位量との積を導出する。導出した積に基づきナット27の移動量を補正し、ナット27の適切な位置への移動を実現する。
今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。各実施例にて記載されている技術的特徴は互いに組み合わせることができ、本発明の範囲は、特許請求の範囲内での全ての変更及び特許請求の範囲と均等の範囲が含まれることが意図される。
16 移動板
22 X軸螺子軸
24 左側軸受
24a 支持体
25 右側軸受
25a 支持体
40 温度検出器
41 位置検出器
50 制御装置

Claims (3)

  1. 螺子軸の一端部を軸回りに回転可能に支持し且つ前記一端部の軸方向への移動を規制し
    、前記螺子軸の他端部を軸回りに回転可能に且つ軸方向に移動可能に支持する工作機械の
    支持部の熱変位量に関する補正係数の導出方法であって、
    前記螺子軸の一端部の第一基準位置を測定し、
    前記螺子軸の他端部の第二基準位置を測定し、
    前記第一基準位置及び第二基準位置の測定後、前記螺子軸に連結したナットを動かし、
    前記ナットを動かした後に、前記螺子軸の一端部における第一熱変位位置を測定し、
    前記ナットを動かした後に、前記螺子軸の他端部における第二熱変位位置を測定し、
    前記第一基準位置と前記第一熱変位位置との第一差分を導出し、
    前記第二基準位置と前記第二熱変位位置との第二差分を導出し、
    前記第一差分と前記第二差分との差分に基づく前記螺子軸の熱変位量を導出し、
    前記ナットを動かす前に、前記螺子軸の他端部に対向配置した位置検出器の第三基準位
    置と前記第二基準位置との第三差分を導出し、
    前記ナットを動かした後に、前記位置検出器の第三熱変位位置と前記第二熱変位位置と
    の第四差分を導出し、
    前記第三差分及び第四差分の差と前記螺子軸の熱変位量に基づき、前記第三基準位置と
    前記第一基準位置との間における前記支持部の第一部分熱変位量を導出し、
    前記支持部の所定箇所における温度変化量、前記第三基準位置と前記第一基準位置との
    間の寸法及び線膨張係数に基づき、前記第三基準位置と前記第一基準位置との間における
    前記支持部の第二部分熱変位量を導出し、
    前記第二部分熱変位量に対する前記第一部分熱変位量の割合である補正係数を導出する
    補正係数の導出方法。
  2. 螺子軸の一端部を軸回りに回転可能に支持し且つ前記一端部の軸方向への移動を規制し、前記螺子軸の他端部を軸回りに回転可能に且つ軸方向に移動可能に支持する支持部と、
    前記螺子軸の他端部に対向配置してあり、前記螺子軸の軸方向位置を検出する位置検出器と、
    前記支持部の所定箇所の温度を検出する温度検出器と、
    前記螺子軸に転動体を介して連結し、ワークの移動を行うナットと、
    該ナット及び螺子軸が発生する摩擦熱に基づき、前記螺子軸の第一熱変位量を導出する第一導出部と、
    前記温度検出器にて検出した温度の変化量、前記位置検出器と前記一端部との間における前記支持部の寸法、線膨張係数及び請求項1に記載の導出方法にて導出した補正係数に基づき、前記位置検出器と前記一端部との間における前記支持部の熱変位量を導出する第二導出部と、
    該第二導出部にて導出した前記支持部の熱変化量、及び前記位置検出器にて検出した位置の変化量に基づき、前記螺子軸の第二熱変位量を導出する第三導出部と、
    前記第一熱変位量及び第二熱変位量に基づき、前記ナットの移動量を補正する補正部と
    を備える工作機械。
  3. 前記螺子軸に対して複数の区間を設定する区間設定部を備え、
    前記補正部は、前記第一熱変位量に対する前記第二熱変位量の割合と、前記区間設定部にて設定した各区間における前記螺子軸の熱変位量との積を導出し、導出した積に基づき前記ナットの移動量を補正する
    請求項2に記載の工作機械。
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