JP2015074079A - ボールねじの熱変位補正装置 - Google Patents

ボールねじの熱変位補正装置 Download PDF

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Abstract

【課題】熱によるボールねじの長さの変化およびベースの長さの変化から生じる位置決め精度の低下を排除し、工作機械等の加工精度を向上させること。【解決手段】ボールねじ12により駆動される移動体3を、ボールねじ12の一端を回転可能かつ軸方向移動可能に支持する手段によりベース26上に配置し、ボールねじの一端の変位を検出する変位検出器24とベースの温度を検出する温度検出器27を取り付け、これらにより測定した値にから、ボールねじのみかけの熱変位量でなく、真の熱変位量を算出して、正確な位置制御を可能にした。【選択図】図1

Description

本発明は、工作機械および産業機械等の位置決め装置に使用されるボールねじの熱変位を補正する装置に関するものである。
ボールねじを使用して移動体の位置決めを行う機械、例えば、工作機械において、ナットや支持ベアリングとの間で発生する熱がボールねじやベースに伝わり、また、室温の変化によりボールねじの長さとベースの長さが変化する。特に、機械の始動時より所定の時間、例えば90分ぐらいまでは、ボールねじの長さおよびベースの長さの変化が大きく、移動体の位置決め精度が悪くなり、これにより加工精度等が低下し、不良品を出す不具合があった。
特開H2-243248 特開2001-138178 特開2007-21721
そこで、ボールねじの熱変位を補正する装置が、上記特許文献1および特許文献2において開示されている。特許文献1および特許文献2においては、ボールねじの自由端側に変位検出器を取付け、変位検出器が検出する変位量を、そのまま、ボールねじの熱変位量と見做して、すなわち、ボールねじのみかけの熱変位量を測定して、ボールねじの熱変位補正装置を構成していた。しかし、ボールねじの固定端を基準にして、温度変化により、ボールねじの長さだけでなく、変位検出器を取付けているベースの長さも変化する。そのため、高精度なボールねじの熱変位補正ができず、位置決め精度の低下を招いていた。また、変位検出器として広く用いられる渦電流式変位センサでは、温度変化により、センサ感度が変化して、高精度なボールねじの熱変位補正装置を構成することが困難であった。
本発明の目的は、上記従来装置の欠点を伴わずに、変位検出器および温度検出器の出力に基づいて、ボールねじの真の熱変位量を算出し、熱によるボールねじの長さの変化から生じる位置決め精度の低下をなくし、加工精度等を向上することにある。
図1は、ボールねじ送り装置の概略図である。また、図2は、ボールねじ自由端と変位検出器の位置関係を示す拡大図である。図1及び図2において、ボールねじ送り装置の運転開始時でのボールねじの温度とベースの温度とが環境温度に一致している状態(以下、
基準温度時と言う)における位置関係を実線で、ボールねじ送り装置の稼働により温度が上昇した状態における位置関係を破線で示している。図1と図2を用いて、解決すべき課題を明らかにし、その課題を解決する手段について、以下に説明する。ボールねじ送り装置は、ベース26と、前記ベースに摺動可能に支持された移動体3と、前記移動体に固定されたナット11と、前記ナットに係合したボールねじ12と、前記ボールねじの一端を回転可能かつ軸方向移動不能に支持する固定ベアリング13と、他端を回転可能かつ軸方向移動可能に支持する自由ベアリング20と、前記ボールねじに連結されたサーボモータ18と、前記サーボモータを回転駆動するサーボモータ駆動装置4から構成される。
ボールねじ送り装置の運転開始時でのボールねじの温度とベースの温度とが環境温度に一致している状態(以下、基準温度時と言う)における、ボールねじを固定している固定ベアリング(ボールねじ固定端)の位置から自由ベアリング側のボールねじの端(ボールねじ自由端)までの長さをA(以下、ボールねじ初期長さと言う)とし、ベースの長さをB(以下、ベース初期長さと言う)とする。ボールねじ自由端に近接して、変位検出器24をベース上に取付け、その取付け位置からボールねじ固定端の位置までの長さを、ベースの長さを基準にして、αBとする。αは、変位検出器24の取付け位置からボールねじ固定端の位置までの長さとベースの長さの割合を表しているが、ここでは、ベース熱膨張寄与率と呼ぶ。ボールねじ自由端から変位検出器24の検出面までの距離をXとすれば、
・・・式(1)
となる。
ボールねじ送り装置の稼働により温度が上昇して、ボールねじ固定端からボールねじ自由端までの長さがA+ΔAとなり、ベースの温度がΔTだけ上昇して、ベースの長さがB+ΔBになり、ボールねじ自由端から変位検出器24の検出面までの距離がX+ΔXになった場合を考える(この状態を、図1と図2中の破線で示す)。この場合、
・・・式(2)
が成立する。式(1)を式(2)に代入すると、
・・・式(3)
となる。一方、ベースの熱膨張係数をβとすれば、
・・・式(4)
の関係式が成り立つ。式(4)を式(3)に代入すれば、
・・・式(5)
が得られる。式(5)がボールねじの真の熱変位量を与える。
従来技術では、ベースの温度上昇を考慮していない、すなわち、式(5)でΔT=0として、ボールねじのみかけの熱変位量(ΔA=−ΔX)を測定して、ボールねじの熱変位を補正していた。
請求項1のボールねじの熱変位補正装置は、ボールねじのみかけ長さの変化を測定する変位検出器と、ベースの温度を測定する温度検出器とを備えており、また、変位検出器および温度検出器の出力に基づいてボールねじの真の熱変位量を算出するボールねじ熱変位算出手段を備えており、さらに、熱変位算出手段のボールねじの真の熱変位量の出力に基づいてボールねじを回転駆動して位置制御する位置制御手段を備えているので、高精度で安定したボールねじによる位置決めができる。
請求項2のボールねじの熱変位補正装置は、請求項1において、前記ボールねじ熱変位算出手段は、式(5)より、ボールねじの真の熱変化量を算出することを特徴としている。したがって、従来のボールねじのみかけの熱変位量に基づいて補正するボールねじ熱変位補正装置に比べて、より高精度で安定したボールねじ熱変位補正装置を提供することができる。
請求項3のボールねじ熱変位補正装置は、請求項1又は2において、前記位置制御手段が、前記ボールねじ熱変位算出手段によって算出される真の熱変位量に対応して、前記サーボモータのロータリエンコーダから出力される回転パルス信号を補正し、補正した回転パルス信号により前記サーボモータ駆動装置を制御するようにしたことを特徴としている。この構成によれば、真の熱変位量に基づいてリアルタイムで、回転パルス信号を補正することが可能となる。
請求項4から請求項10のボールねじ熱変位補正装置は、数値制御プログラムによってサーボモータを回転制御する数値制御装置を、請求項1又は2の熱変位算出手段および位置制御手段に用いるものであり、簡便に、ボールねじの真の熱変位を補正することが可能となる。
請求項4においては、ボールねじの真の熱変位量に基づいてリード情報かボールねじピッチ補正情報のいずれかを用いてボールねじの熱変位補正を行う方法に対し、請求項5では、ボールねじの真の熱変位量に基づいてリード情報とピッチ誤差補正情報の両方を補正対象としてボールねじの熱変位補正を方法であり、両情報の補正値を用いることにより一層高精度にボールねじの熱変位を補正できる。
請求項6又は7のボールねじ熱変位補正装置は、請求項4又は5において、前記補正対象に対応する閾値を前記数値制御装置に予め登録する登録手段をさらに設け、前記登録手段は前記補正対象とこれに対応する前記閾値とを比較し、この結果の差が予め決められた値より大きい場合のみ、前記数値制御装置に登録するようにしたものである。これにより、数値制御装置が移動体の目標位置を算出する際に使用する補正情報が頻繁に変わらないようにして、位置決め精度を安定化することができる。
請求項8から10のボールねじ熱変位補正装置は、請求項4から7のいずれか1項において、前記ボールねじの全長を複数に区分し、前記演算手段が区分された範囲で前記補正対象をそれぞれ演算することを特徴としている。これにより、数値制御装置が移動体の目標位置を算出する際に使用する補正情報が頻繁に変わらないようにして、位置決め精度を安定化することができる利点がある。
以上説明したとおり、本発明のボールねじの熱変位測定装置は、ボールねじのみかけの熱変位量を測定して補正するのではなく、ベースの熱変位をも考慮に入れた、ボールねじの真の熱変位量を算出して位置制御するので、ボールねじとベースの温度が大きく変化しても高精度に位置決めできる。
「第1の実施の形態」
この発明の第1の実施の形態を、図を参照して説明する。図3は、この発明の一実施の形態に係るボールねじ送り装置の概略図とボールねじ熱変位補正のブロック図である。図3において、移動体3はナット11を固定している。ナット11は、ボールねじ12を係合している。ボールねじ12の一端は、一対のベアリング13が挿入され、リングナット14にて、軸方向移動できないように規制されている。またベアリング13は、その外輪に当接するリング15にてスラスト支持ブロック16に固定され、これにより、ボールねじ12は回転可能かつ軸方向の移動が規制されている。ボールねじ12はカップリング17にてサーボモータ18と連結されている。サーボモータ18には、ロータリエンコーダ19が連結されている。
サーボモータ駆動装置4は、位置制御手段5と、ロータリエンコーダ19と、サーボモータ18と、に結線されている。サーボモータ駆動装置4は、ロータリエンコーダ19とサーボモータ18とでサーボループを構成し、位置指令に基づく位置制御手段5からの位置制御信号に従い、ロータリエンコーダ19からの出力信号に対応してサーボモータ18を駆動する。
ボールねじ12の他端は、ベアリング20が挿入され、サークリップ21により、ボールねじ12に対し軸方向に規制されている。またベアリング20は、支持ブロック22に挿入されている。ベアリング20は、軸方向の移動が可能なように支持ブロック22の内孔に嵌合している。よって、ボールねじ12の長さが熱により変化すると、ボールねじ12は、軸方向の移動を規制しているスラスト支持ブロック16を起点とし、軸方向の移動を許容している支持ブロック22に向かって伸びる。ボールねじ支持ブロック22には、プレート23を介して、非接触式の変位検出器24が取付けてある。基準とする温度において、変位検出器24の検出面とボールねじ12の他端との距離は、式(1)で規定するXである。
変位検出器24は、渦電流式変位検出器、静電容量式変位検出器、レーザー式変位検出器、あるいは、他の方式のものであっても良い。変位検出器24は、検出した変位量に対応したアナログ信号、あるいは、ディジタル信号を出力する。変位検出器24は、その検出変位が温度変動の影響を受け難いもの、すなわち、変位検出の温度依存性が小さいものが好ましい。あるいは、変位検出器24は、その内部にIC温度センサなどの温度検出素子を組込み、変位検出の温度依存性を補償したものであっても良い。
温度検出器27は、熱電対、サーミスタ、IC温度センサ、あるいは、他の温度検出素子を用いて構成するものであっても良い。温度検出器は、検出した温度に対応したアナログ信号、あるいは、ディジタル信号で出力する。温度検出器27は、ベース26に取り付けてある。その取り付け位置は、スラスト支持ブロック16と支持ブロック22との間が好ましい。しかし、変位検出の温度依存性を補償するためと、ベースの温度を検出するために、IC温度センサなどの温度検出素子を変位検出器24の中に組み込んだものを、式(1)で規定する距離Xの位置に取付けても良い。この場合、変位検出器24の変位検出の温度依存性と、ベースの熱膨張の補正とが1個の温度検出素子で行うことができるメリットがある。
ベースの温度分布が不均一であると想定されるならば、温度検出器27は、1個に限らず、複数個、すなわち、総数でn個をスラスト支持ブロック16と支持ブロック22との間に取付けても良い。図4は、ボールねじ送り装置の概略図と本発明の第1の実施の形態に係るボールねじ熱変位補正装置において複数個の温度検出器を取付けたボールねじ熱変位補正のブロック図である。
この場合、i番目の温度検出器が検出する温度変化がΔTiであり、その温度検出器が相応するベースの領域長さがαiBiであるとすると、ボールねじの真の熱変位量は、式(5)に代えて、次式を用いる。
・・・式(6)
熱変位算出手段6は、変位検出器24および温度検出器27の出力信号に基づいて、式(5)あるいは式(6)により、ボールねじ真の熱変位量をディジタル値として算出し、その算出結果を、アナログ信号あるいはディジタル信号に変換して、位置制御手段5に出力するものである。熱変位算出手段6は、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネットなど)、A/D変換器、D/A変換器などのペリフェラルICをワンチップ化した、マイコンで構成するのが好ましい。また、熱変位算出手段6は、個別ICを組み合せて構成しても良い。変位検出器24および温度検出器27からの出力がアナログ信号の場合は、熱変位算出手段6のA/D変換器を介して、ディジタル値に変換する。一方、変位検出器24および温度検出器27からの出力がディジタル信号の場合は、GPIOあるいは通信ポートを介して、ディジタル値に変換する。
熱変位算出手段6は、式(5)あるいは式(6)中の比例定数である、熱膨張係数βと、ベースの長さB(Biも含む)と、ベース熱膨張寄与率α(αiも含む)とを、予め、ディジタル値として記憶している。熱変位算出手段6は、式(5)あるいは式(6)に基づいて、ディジタル演算により、真の熱変位量をディジタル値として算出する。算出結果をアナログ信号として出力する場合は、算出した熱変位量のディジタル値を、D/A変換器を介してアナログ信号に変換して位置制御手段5に出力する。一方、ディジタル信号として出力する場合は、算出した熱変位量のディジタル値を、GPIOあるいは通信ポートを介して位置制御手段5に出力する。
位置制御手段5は、熱変位算出手段6から出力されるアナログ信号あるいはディジタル信号と、位置指令信号とを入力して、熱変位量を補正した補正位置指令信号を、サーボモータ駆動装置4に出力するものである。位置制御手段5は、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネットなど)、A/D変換器やタイマなどのペリフェラルICをワンチップ化した、マイコンで構成するのが好ましい。また、位置制御手段5は、個別ICを組み合せて構成しても良い。
位置制御手段5の機能と、熱変位算出手段6の機能とを、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネットなど)、A/D変換器、D/A変換器、タイマなどのペリフェラルICをワンチップ化したマイコンに組込み、位置制御手段5と熱変位算出手段6を、一体化しても良い。
位置制御手段5は、熱変位算出手段6からの出力がアナログ信号の場合、位置制御手段5のA/D変換器を介してディジタル値に変換して、一方、熱変位算出手段6からの出力がディジタル信号の場合、GPIOあるいは通信ポートを介して、真の熱変位量のディジタル値を入力する。
位置制御手段5は、位置指令信号がパルス列信号(例えば、CWパルス列/CCWパルス列、PULSE列/DIRECTION)の場合、カウンタを介してある時間間隔毎におけるパルス列を計測することにより相対位置を表すディジタル値に変換して、一方、位置指令信号が相対位置あるいは絶対位置を表す信号の場合、それらの位置を表すディジタル値を、入力する。
位置制御手段5は、真の熱変位量のディジタル値と、位置指令信号からの相対位置あるいは絶対位置を表すディジタル値とから、熱変位量を補正した補正位置のディジタル値を算出し、その算出結果をパルス列信号、または、相対位置指令信号あるいは絶対位置指令信号として、サーボモータ駆動装置4に出力する。
「第2の実施の形態」
この発明の第2の実施の形態を、図を参照して説明する。図5は、この発明の第2の実施の形態に係るボールねじ送り装置の概略図とボールねじ熱変位補正のブロック図である。
この実施形態における熱変位算出手段6は、変位検出器24および温度検出器27からの出力信号に基づいて、式(5)あるいは式(6)により真のボールねじ熱変位量をディジタル値として算出し、その算出結果によりロータリエンコーダ19からの出力を補正して、補正したロータリエンコーダサーボモータ駆動装置4に出力するものである。
熱変位算出手段6は、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネットなど)、A/D変換器などのペリフェラルICをワンチップ化した、マイコンで構成するのが好ましい。また、熱変位算出手段6は、個別ICを組み合せて構成しても良い。
熱変位算出手段6は、変位検出器24および温度検出器27からの出力がアナログ信号の場合熱変位算出手段6のA/D変換器を介して、ディジタル値に変換して入力する。一方、変位検出器24および温度検出器27からの出力がディジタル信号の場合は、GPIOあるいは通信ポートを介して、ディジタル値として入力する。
熱変位算出手段6は、式(5)あるいは式(6)中の比例定数である、熱膨張係数βと、ベースの長さB(Biも含む)と、ベース熱膨張寄与率α(αiも含む)とを、予め、ディジタル値として記憶している。熱変位算出手段6は、式(5)あるいは式(6)に基づいて、変位検出器24および温度検出器27から入力し変換したディジタル値からディジタル演算により、真の熱変位量をディジタル値として算出する。
熱変位算出手段6は、ロータリエンコーダ19がアブソリュート型あるいはインクリメンタル型いずれの場合も、ある時間間隔毎にボールねじの真の熱変位量を補正したアブソリュート値あるいはインクリメンタル値をサーボモータ駆動装置に出力する。前記の補正したアブソリュート値あるいはインクリメンタル値をサーボモータ駆動装置4に出力することは、前記マイコンを用いてソフトウェアで、あるいは、個別ICを組み合せたディジタル回路で実現しても良い。
位置制御手段5は、位置指令信号を入力して、サーボモータ駆動装置4に位置指令を行うものである。位置指令手段5は、汎用のPLC(Programmable Logic Controller)を用いて構成するか、あるいは、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネットなど)などのペリフェラルICをワンチップ化した、マイコンで構成しても良い。
「第3の実施の形態」
この発明の第3の実施の形態は、前記第1の実施の形態における位置制御手段の代わりに、熱変位算出手段6によって算出される前記ボールねじの真の熱変位量に対応して、リード及びピッチ誤差補正値のうち少なくも一方の補正対象を演算・登録することが可能な数値制御装置を用いるものである。図6は、その制御ブロック図である。数値制御装置7は、演算装置であるCPU71と、システムプログラム等を記憶したROM72と、NCプログラムや各種パラメータ等を記憶したRAM73と、タッチパネル付き液晶ディスプレイなどの入力の出力装置75と、インターフェイス76,77,78を主たる構成要素としている。そしてボールねじへの移動指令がサーボモータ駆動装置4に出力され、サーボモータ駆動装置4がボールねじを回転させるサーボモータ18を駆動すると、サーボモータ18はロータリエンコーダ19によって検出されるボールねじ軸12の現在位置が帰還されてフィードバック制御されるようになっている。第1の実施の形態と同じように、変位検出器24と温度検出器27がボールねじ送り装置に取付けられ、それらの出力信号は、熱変位算出手段6に入力されるようになっている。さらに、熱変位算出手段6のディジタル信号出力は、数値制御装置7のI/F部に入力されるようになっている。本実施の形態においては、熱変位算出手段6が第1の実施の形態と同じように構成し真のボールねじの熱変位量を算出して、その算出結果を数値制御装置7に入力するようにしても良いし、熱変位算出手段6の役割を数値制御装置7に担わせても良い。
「第4の実施の形態」
この発明の第4の実施の形態は、第3の実施の形態における構成において、熱変位算出手段6の役割を数値制御装置に担わせるものである。この実施の形態における計測補正方法について、図7に示すフローチャートに基づいて図1、図2及び図6を参照しながら説明する。まず、ボールねじ送り装置の運転に先立って、スラスト支持ブロック16に挿入された一対のベアリング13の幅の中心からボールねじ12の自由端面までの基準寸法A、ベースの長さB、変位検出器24の取付け位置からボールねじ固定端の位置までの長さとベースの長さの割合、すなわち、ベース熱膨張寄与率α、ベースの熱膨張率βを数値制御装置7のRAM73に登録しておく。また、例えばボールねじ送り装置の運転開始時でボールねじ12の温度が環境温度に一致している状態、すなわち、基準温度時において、変位検出器24及び温度検出器27により、変位検出器24とボールねじ12の自由端面部との距離X(以下初期値と言う)及び基準温度Tを測定し、同じく数値制御装置7のRAM73に登録しておく。
ボールねじ送り装置の運転が開始され、サイクルがスタートした信号が与えられると、例えば所定のタイムインターバル毎に図7のルーチンが実行される。ステップS100では、変位検出器24及び温度検出器27により変位検出器24とボールねじ12の自由端面の距離X’と温度T‘を測定する。これらは、熱変位算出手段6のアナログ−ディジタル変換器により、ディジタル値に変換される。
ステップS101において、これらの測定値X’とT‘は、インターフェイス78を介してRAM73に登録される。ステップS102では、前記距離X’と温度T‘とRAM73に登録されている初期値を呼出しボールねじの長さの変化を演算する。ボールねじの真の熱変位量ΔAは式(5)あるいは式(6)で演算される。ステップS103では、RAM73に登録されているボールねじのリードLと前記基準寸法Aを呼出し、前記ボールねじの真の熱変位量ΔAをAで除した値に1を加算し、これを初期のリードLに乗じて、熱変位後の正しいリードL’を補正対象として演算する。ステップS104ではRAM73のリードLをL’に書き換える。S105では、この補正されたリードL’を使用して移動体の目標位置を算出し、数値制御プログラムを実行する。このためボールねじが熱により伸びても、その影響を排除して移動体の位置決めをすることができる。従って位置決め精度の低下をなくすことができる。
「第5の実施の形態」
この発明の第5の実施の形態は、第3の実施の形態における構成において、前記実施形態と同様に熱変位算出手段6の役割を数値制御装置に担わせるものであるが、前記実施形態と異なるボールねじの真の熱変位を補正するものである。この実施の形態について、図9示すフローチャートに基づいて、図1、図2、図6、図8を参照しながら説明する。これは、ボールねじの真の熱変位量を補正するために、前記リードを演算することに代え、ピッチ誤差補正値を補正対象として演算することを特徴とする。図8は、ボールねじの座標とピッチ誤差補正値の関係を示す。横軸は前記一対のベアリング13の幅の中心を起点0としたボールねじの各座標までの距離を示す。前記ボールねじ12の自由端面は縦軸のAに相当する。縦軸はその位置におけるピッチ誤差補正値を示す。この図において、範囲J部は移動体の使用ストロークを示し、この範囲J部の折線Uはボールねじの熱変化前のピッチ誤差補正値を示す。このピッチ誤差(P1,P2,P3,・・・,Pf)は予め測定され、前記RAM73に登録しておく。前記基準寸法Aの熱変位による伸び量ΔAは縦軸に示される。範囲J内の各座標位置における伸び量(比例配分量)と対応する座標位置のピッチ誤差とを加算すると、誤差の総和は折線Vで示される。
図9のステップS100からステップS102は図7と同様であり説明を省略する。ステップS200でカウンタ値n=1を設定する。ステップS201では、RAM73に登録されている1番目のピッチ誤差P1を呼出す。通常移動体のストロークの原点とするため前記P1は0の場合が多い。ステップS202では、RAM73に登録されている基準寸法Aを呼出し、前記ボールねじの真の熱変位量ΔAをAで除した値に前記ピッチ誤差P1に相当する位置の座標D1を乗ずる。これを前記ピッチ誤差P1に加えて熱変化後の正しいピッチ誤差補正値P1’を演算する。
ステップS203ではRAM73に登録されているピッチ誤差補正値P1をP1’に書き換える。ステップS204では前記カウンタ値nに1を加算する。ステップS205ではこのカウンタ値nが予め設定された回数fを超えていないかが判断される。前記回数fを超えていない場合はステップS201に戻って処理を繰返す。この結果、ピッチ誤差補正値Lは伸び量だけ補正されて一点鎖線に示す折線Vに置換えられる。前記回数fを超えた場合はS105に進み、この値をもとに数値制御プログラムを実行する。数値制御における目標位置の算出において、この補正されたピッチ誤差補正値を用いることにより熱によるボールねじの長さの変化から生じる移動体の位置決め精度の低下をなくすことができる。また前記起点0から前記D1までのボールねじの真の長さの変化を加算できるため、より一層高精度に位置決めできる。
「第6の実施の形態」
この発明の第6の実施の形態は、第3の実施の形態における構成において、前記実施形態と同様に熱変位算出手段6の役割を数値制御装置に担わせるものであるが、前記の演算したリード情報と前記のピッチ誤差補正情報の両方を用い、ボールねじの真の熱変位を補正するものである。この実施の形態を、図10に示す。詳細は前記の組み合わせであるため記述しない。この実施の形態では、補正されたリード情報と補正されたピッチ誤差補正値の両方を数値制御における目標位置の算出に用いるようにしたので、リード情報を使用することにより演算回数が少なくできる利点がある。またピッチ誤差補正値を使用することにより、前記起点0から前記D1までのボールねじの長さの変化を加算でき、正確な位置決めができる。
「第7の実施の形態」
この発明の第7の実施の形態は、第3の実施の形態における構成において、第4の実施の形態の図7のフローチャートに代わるフローチャートを用いて、ボールねじの真の熱変位を補正するものである。この実施の形態におけるフローチャートを図11に示す。このルーチンの特徴として、ステップS300では、演算後のリードL’とリード初期値Lの差の絶対値を予め設定された閾値Kと比較し、これより大きい場合はステップS104でRAM73のリード情報を演算後のリード情報L’に書き換える。ステップS300で閾値K以下の場合は、それ以前に登録されたリードLを使用する。このため数値制御装置が移動体の目標位置を算出する際に使用するリード情報が頻繁に変わらないようにして、位置決め精度を安定することができる。
「第8実施の形態」
この発明の第8の実施の形態は、第3の実施の形態における構成において、第5の実施の形態の図9のフローチャートに代わるフローチャートを用いて、ボールねじの真の熱変位を補正するものである。この実施の形態のフローチャートを図12に示す。このルーチンの特徴として、ステップS400で、ボールねじの真の熱変位量ΔAの絶対値が予め設定された閾値Kと比較し、これより大きい場合は、ステップS200以降のボールねじピッチ誤差補正値の演算を行う。これは図9のステップS200以降と同じであるので説明は省略する。ステップS400で閾値Kより小さい場合は、それ以前に登録されたピッチ誤差情報を使用する。このため数値制御装置が移動体の目標位置を算出する際に使用するボールねじピッチ誤差補正情報が頻繁に変わらないようにして、位置決め精度を安定することができる。
「第9実施の形態」
図13は前記補正対象を演算する第9の実施の形態を示す。横軸は前記一対のベアリング13の幅の中心を起点0としたボールねじの各座標までの距離を示す。前記ボールねじの自由端面は縦軸のAに相当する。縦軸はその位置における補正値を示す。前記基準寸法Aの熱変位による伸び量ΔAは縦軸に示される。直線Qはボールねじの長さの変化量ΔAが起点0から自由端面まで比例した場合を示す。前記基準温度時において前記座標D1、Dm、Dfにおける移動体の位置を測定する。次に所定の時間運転後、前記座標D1、Dm、Dfにおける移動体の位置を測定する。この測定値の差が変位であるので、これを補正値M1,Mm,Mfとして設定する。これから、座標D1から座標Dmの間の補正値Mxは、Mx=M1+(Mm−M1)*(Dx−D1)/(Dm−D1)で求められる。これは直線G1−Gm上の一点であり、数学的に求められる。また運転開始後の前記座標D1の補正値M1’はM1’=M1*ΔA’/ΔAで演算される。座標Dmから座標Dfの間の補正値MxはMx=Mm+(Mf−Mm)*(Dx−Dm)/(Df−Dm)で求められる。これらの演算は図9、図10、図12のフローチャートのステップS202のPn’に代えて実行される。これはボールねじを複数に区分して補正値を演算する為、ボールねじの位置により温度が異なりボールねじの伸びに違いが生じても正確に補正できる。従って、より一層高精度に位置決めできる。
本発明に係るボールねじ送り装置の概略図である。 図1に示すボールねじ送り装置のボールねじ自由端面と変位検出器の位置関係を示す部分拡大図である。 本発明の第1の実施の形態におけるボールねじ熱変位補正装置のブロック図である。 本発明の第1の実施の形態において複数個の温度検出器を取付けたボールねじ熱変位補正のブロック図である。 本発明の第2の実施の形態におけるボールねじ熱変位補正装置のブロック図である。 本発明の第3の実施の形態における数値制御装置によるボールねじ熱変位補正装置のブロック図である。 本発明の第4の実施形態における制御部のフローチャートである。 本発明の第4の実施形態におけるボールねじの座標とボールねじピッチ誤差補正値の関係図である。 本発明の第5の実施形態における制御部のフローチャートである。 本発明の第6の実施形態における制御部のフローチャートである。 本発明の第7の実施形態における制御部のフローチャートである。 本発明の第8の実施形態における制御部のフローチャートである。 本発明の第9の実施形態におけるボールねじの座標とボールねじピッチ誤差補正値の関係図である。
3・・・移動体、4・・・サーボモータ駆動装置、 5・・・位置制御手段、 6・・・熱変位算出手段、
7・・・数値制御装置、11・・・ナット、
12・・・ボールネジ、
13・・・固定ベアリング、14・・・リングナット、15・・・リング、16・・・スラスト支持ブロック、17・・・カップリング、18・・・サーボモータ、19・・・ロータリエンコーダ、20・・・自由ベアリング、21・・・サークリップ、
22・・・支持ブロック
、23・・・プレート、24・・・変位検出器、 26・・・ベース、27・・・温度検出器

請求項1のボールねじの熱変位補正装置は、ボールねじのみかけ長さの変化を測定する変位検出器と、ベースの温度を測定する温度検出器とを備えており、また、変位検出器および温度検出器の出力に基づいてボールねじの真の熱変位量を算出するボールねじ熱変位算出手段を備えており、前記ボールねじ熱変位算出手段が、算出した真の熱変位量に対応して、前記サーボモータのロータリエンコーダから出力される回転パルス信号を補正し、補正した回転パルス信号により前記サーボモータ駆動装置を制御するようにしたことを特徴としている。この構成によれば、真の熱変位量に基づいて、回転パルス信号をリアルタイムで補正することが可能となる。
請求項2のボールねじの熱変位補正装置は、請求項1において、前記ボールねじ熱変位算出手段は、式(5)より、ボールねじの真の熱変化量を算出することを特徴としている。したがって、従来のボールねじのみかけの熱変位量に基づいて補正するボールねじ熱変位補正装置に比べて、より高精度で安定したボールねじ熱変位補正装置を提供することができ、さらに、前記ボールねじ熱変位算出手段が、算出した真の熱変位量に対応して、前記サーボモータのロータリエンコーダから出力される回転パルス信号を補正し、補正した回転パルス信号により前記サーボモータ駆動装置を制御するようにしたことを特徴としている。この構成によれば、真の熱変位量に基づいて、回転パルス信号をリアルタイムで補正することが可能となる。
以上説明したとおり、本発明のボールねじの熱変位測定装置は、ボールねじのみかけの熱変位量を測定して補正するのではなく、ベースの熱変位をも考慮に入れた、ボールねじの真の熱変位量を算出して位置制御するので、ボールねじとベースの温度が大きく変化しても高精度に位置決めでき、さらに、前記ボールねじ熱変位算出手段が、算出した真の熱変位量に対応して、前記サーボモータのロータリエンコーダから出力される回転パルス信号を補正し、補正した回転パルス信号により前記サーボモータ駆動装置を制御するようにしたことを特徴としている。この構成によれば、真の熱変位量に基づいて、回転パルス信号をリアルタイムで補正することが可能となる。
この発明の実施の形態を、図を参照して説明する。図3は、この発明の一実施の形態に係るボールねじ送り装置の概略図とボールねじ熱変位補正のブロック図である。図3において、移動体3はナット11を固定している。ナット11は、ボールねじ12を係合している。ボールねじ12の一端は、一対のベアリング13が挿入され、リングナット14にて、軸方向移動できないように規制されている。またベアリング13は、その外輪に当接するリング15にてスラスト支持ブロック16に固定され、これにより、ボールねじ12は回転可能かつ軸方向の移動が規制されている。ボールねじ12はカップリング17にてサーボモータ18と連結されている。サーボモータ18には、ロータリエンコーダ19が連結されている。
ベースの温度分布が不均一であると想定されるならば、温度検出器27は、1個に限らず、複数個、すなわち、総数でn個をスラスト支持ブロック16と支持ブロック22との間に取付けても良い。
熱変位算出手段6は、変位検出器24および温度検出器27からの出力信号に基づいて、式(5)あるいは式(6)により真のボールねじ熱変位量をディジタル値として算出し、その算出結果によりロータリエンコーダ19からの出力を補正して、補正したロータリエンコーダサーボモータ駆動装置4に出力するものである。
位置制御手段5は、位置指令信号を入力して、サーボモータ駆動装置4に位置指令を行うものである。位置指令手段5は、汎用のPLC(Programmable Logic Controller)を用いて構成するか、あるいは、CPUと、RAMと、ROMと、を備えた、さらには、汎用ディジタル入出力ポート(GPIO)、通信ポート(SCI、I2C、CAN、USB、イーサネット(登録商標)など)などのペリフェラルICをワンチップ化した、マイコンで構成しても良い。
本発明に係るボールねじ送り装置の概略図である。 図1に示すボールねじ送り装置のボールねじ自由端面と変位検出器の位置関係を示す部分拡大図である。 本発明の実施形態におけるボールねじ熱変位補正装置のブロック図である。

Claims (10)

  1. ベースと、前記ベースに摺動可能に支持された移動体と、前記移動体に固定されたナットと、前記ナットに係合したボールねじと、前記ボールねじの一端を回転可能かつ軸方向移動不能に支持すると共に、他端を回転可能かつ軸方向移動可能に支持する手段と、前記ボールねじに連結されたサーボモータと、前記サーボモータを回転駆動するサーボモータ駆動装置からなるボールねじ送り装置において、前記ボールねじのみかけ長さの変化を測定する変位検出器と、前記ベースの温度を測定する温度検出器と、前記変位検出器および前記温度検出器の出力に基づいて、前記ボールねじの真の熱変位量を算出するボールねじ熱変位算出手段と、前記熱変位算出手段の出力に基づいて、前記ボールねじを回転駆動して位置制御する位置制御手段と、からなることを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  2. 請求項1において、前記ボールねじ熱変位算出手段は、前記変位検出器により出力されたみかけの熱変位の測定値(△Xとする)と、前記温度検出器により出力されたベースの温度の変化量(△Tとする)と、ベースの長さ(Bとする)と、ベースの熱膨張係数(βとする)と、ベースの幾何補正係数(αとする)と、から前記ボールねじの長さ(Aとする)の真の熱変位量(△Aとする)を、以下の式により、算出することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  3. 請求項1又は2において、前記位置制御手段は、前記ボールねじ熱変位算出手段によって算出されるボールねじの真の熱変位量に対応して、前記サーボモータのロータリエンコーダから出力される回転パルス信号を補正し、補正した回転パルス信号により前記サーボモータ駆動装置を制御するようにしたことを特徴とするボールねじの熱変位補正装置
  4. 請求項1又は2において、前記位置制御手段は、数値制御プログラムによって前記サーボモータを回転制御する数値制御装置であって、該数値制御装置が、前記ボールねじ熱変位算出手段の機能を有し、ボールねじの真の熱変位量に基づいて、リード及びピッチ誤差補正値のうち少なくも一方の補正対象を演算する演算手段と、この演算手段により算出された前記補正対象の情報を前記数値制御装置に登録する登録手段と、からなることを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  5. 請求項4において、前記演算手段は、前記補正対象として前記リード及び前記ピッチ誤差値の両方を演算するようにしたことを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  6. 請求項4又は5において、前記補正対象に対応する閾値を前記数値制御装置に予め登録する登録手段をさらに含み、前記登録手段は前記補正対象とこれに対応する前記閾値とを比較してその差が予め決められた値より大きい場合のみ、前記数値制御装置に既に登録されている補正対象情報に代えて、前記演算後の補正対象情報を前記数値制御装置に登録することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  7. 請求項4又は5において、前記変位検出器と前記温度検出器により得られたボールねじの真の熱変位量に対応する閾値を前記数値制御装置に予め登録する手段と前記ボールねじの真の熱変位量とこれに対応する前記閾値とを比較する比較手段とを、さらに有し、この比較手段により演算された値が予め決められた値より大きい場合のみ、前記演算手段により算出される前記補正対象の情報を前記数値制御装置に登録することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  8. 請求項4から7のいずれか1項において、前記ボールねじの全長を複数に区分し、前記演算手段が区分された範囲で前記補正対象をそれぞれ演算することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  9. 請求項4において、前記ピッチ誤差補正値(Pn)に対応する閾値を前記数値制御装置に登録する手段をさらに含み、前記登録手段は、前記ボールねじの全長を複数に区分した各区分の前記数値制御装置に既に登録されている前記ピッチ誤差補正値(Pn)と前記ボールねじの真の熱変位量が加算された前記ボールねじの前記ピッチ誤差補正値(Pn')との差(Pn−Pn')が前記閾値を超えた場合のみ、前記数値制御装置に既に登録されている前記各ピッチ誤差補正値(Pn)に代えて、前記ボールねじの真の熱変位量が加算された前記ボールねじの前記各ピッチ誤差補正値(Pn')を前記数値制御装置に登録することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
  10. 請求項4に記載のボールねじの熱変位補正装置において、前記変位検出器と前記温度検出器により得られたボールねじの真の熱変位量(ΔA)に対応する閾値を前記数値制御装置に予め登録する登録手段をさらに含み、前記登録手段は、前記ボールねじの真の熱変位量(ΔA)が前記閾値を超えた場合のみ、前記数値制御装置に既に登録されている前記各ピッチ誤差補正値(Pn)に代えて、前記ボールねじの真の熱変位量が加算された前記ボールねじの前記各ピッチ誤差補正値(Pn')を前記数値制御装置に登録することを特徴とするボールねじの熱変位補正装置。
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