JP7238366B2 - 分析システム - Google Patents

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Description

この発明は、分析システムに関する。
試料の分析を行なう分析システムの1つとして、蛍光X線分析システムがある。蛍光X線分析は、試料に対してX線を照射し、試料から発せられる蛍光X線の強度を測定することで試料の元素含有量を分析するものである。特に、欧州でのRoHS(Directive on the Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical Equipment:電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限に関する欧州議会および理事会指令)規制に伴うカドミウム、鉛、六価クロム、臭素の元素分析の需要が大きく、迅速に環境負荷物質の検出を行なうために、蛍光X線分析が広く使われている。エネルギー分散型(Energy Dispersive X-ray Fluorescence Spectrometer;EDX)の蛍光X線分析システムによれば、RoHS規制における環境規制5元素6物質や、ELV指令(廃自動者指令)に伴う環境規制4元素4物質を迅速にスクリーニング測定することができる。
蛍光X線分析システムは、一般的に、試料からの蛍光X線を測定する測定装置と、測定装置で測定された蛍光X線の定量分析を行なう情報処理装置とを備えている。蛍光X線分析を用いて検査を行なう測定者は、試料ごとに、情報処理装置による分析結果に関する報告書を手作業で作成する。
または、特開2007-101320号公報(特許文献1)に示されるように、処理装置によって自動的に報告書を作成することもできる。特許文献1では、超音波を検査対象物に発信して検査対象物の反射源で反射したエコーに相当するエコー像を画像データに変換するとともに、この画像データと、予め記憶された文書データとを関連付けることにより、報告書データを自動で作成する。
特開2007-101320号公報
製品の製造メーカー等では、従来より、製品の検査工程において、測定者に対して、測定条件として製品の測定すべき位置を指定させるとともに、当該測定位置における分析結果を記入させるために、報告書のフォーマットが利用されている。
検査工程では、通常、測定者が製品を見ながら製品の測定位置を決定して検査を行なう。そして、測定者は、予め用意された報告書のフォーマットに対して、決定した測定位置および当該測定位置における分析結果を手作業で記入する。
このような構成において、製品ごとに形状や構成材料が異なる場合には、製品ごとに測定位置が異なることがある。また、複数のパーツで構成されている製品であって、パーツ間で構成材料が異なるものについては、測定位置が複数設定されることがある。その結果、製品ごとに異なるフォーマットの報告書を作成することが必要とされる。これによると、製品の種類が増えるに伴なって、報告書のフォーマットの種類も増えることになる。
上述したように報告書のフォーマットの種類が増えると、測定者は、試料となる製品の報告書のフォーマットをその製品名または製品番号で検索することが必要となり、測定準備の段階で手間がかかっていた。また、製品名または製品番号が識別できるように、製品の表面にバーコードシールを貼り付けて製品を管理しているため、製品の管理にも手間がかかっていた。その結果、分析作業の効率化が困難となっていた。
なお、上記特許文献1に記載される技術では、自動的に作成できる報告書は1種類に限定されており、検査対象物の多様化への対応については言及されていない。
この発明はこのような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、試料の分析を行なう分析システムにおいて、分析作業の効率化を実現することである。
この発明のある局面に従えば、試料の分析を行なう分析システムは、試料の測定を行なう測定装置と、測定装置を制御するとともに、測定装置の測定結果を分析するように構成された情報処理装置と、情報処理装置による分析結果を記入するための報告書のフォーマットを表示するように構成された表示装置と、試料の画像を取得する撮像部とを備える。情報処理装置は、試料の種類に対応付けられた報告書のフォーマットが予め記憶されたデータベースを有している。情報処理装置は、撮像部により取得された試料の画像から試料の種類に関する情報を取得し、取得された試料の種類に基づいて、データベースの中から試料に対応する前記報告書のフォーマットを選択する。
上記分析システムによれば、撮像部で取得された試料の画像に基づいて、試料となる製品の報告書のフォーマットが自動的に選択されるため、測定者が試料の種類に対応付けられた報告書のフォーマットを検索して準備する手間をなくすことができる。特に、試料となる製品が多品種に及ぶ場合には、報告書のフォーマットの種類も多くなるが、撮像部により試料の画像を撮像するだけで、多数の報告書のフォーマットの中から試料に対応する報告書のフォーマットを直ちに自動で読み出すことができる。これにより、測定者の利便性が向上されるとともに、分析作業の効率化を実現することができる。
好ましくは、報告書のフォーマットは、試料の1または複数の測定位置の候補を示す第1の領域と、分析結果を記入するための第2の領域とを有する。
これによると、測定者は、報告書のフォーマットに示された測定位置の候補の中から選択した測定位置について蛍光X線の測定を行ない、その分析結果を報告書のフォーマットに記入することで、容易に報告書を作成することができる。また、第三者が作成された報告書を見れば、試料のどの位置の分析結果であるかを容易に知ることができる。
好ましくは、上記分析システムは、測定者の入力操作を受け付ける入力部をさらに備える。入力部は、第2の領域に分析結果を記入するための操作を受け付けるように構成される。
これによると、測定者は、入力部を用いて報告書のフォーマットの指定された領域に分析結果を書込むだけで報告書を作成することができる。
好ましくは、入力部は、さらに、第1の領域に示された1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成される。情報処理装置は、入力部が測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、測定位置における分析結果を第2の領域に自動的に記入する。
これによると、測定者は報告書のフォーマット上で測定位置を選択する操作を行なうだけで、分析結果を記入する作業が不要となるため、測定者の利便性をさらに高めることができる。特に、1つの製品に複数の測定位置が設定されている場合において、測定者の利便性が向上されるとともに、分析作業の効率化を実現することができる。
好ましくは、上記分析システムは、測定者の入力操作を受け付ける入力部と、試料の測定位置を調整するための駆動機構とをさらに備える。入力部は、第1の領域に示された1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成される。情報処理装置は、入力部が測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、駆動機構により測定位置を自動的に調整する。
これによると、試料となる製品に対応した報告書のフォーマット上で試料の測定位置が選択されると、試料の測定位置の調整が自動的に実行されるため、測定者の利便性を向上させることができるとともに、測定作業の工数を削減することができる。
好ましくは、上記分析システムは、測定者の入力操作を受け付ける入力部と、試料の測定位置を調整するための駆動機構とをさらに備える。入力部は、第1の領域に示された1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成される。情報処理装置は、入力部が測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、駆動機構により測定位置を自動的に調整し、測定装置による試料の測定を自動的に実行する。
これによると、試料となる製品に対応した報告書のフォーマット上で試料の測定位置が選択されると、試料の測定位置の調整および試料の測定という一連の処理が自動的に実行されるため、測定者の利便性をさらに向上させることができるとともに、測定作業の工数を大幅に削減することができる。
好ましくは、撮像部は、試料の全体画像を取得可能に構成される。第1の領域において、1または複数の測定位置の候補は、試料の全体画像上に図示される。
これによると、測定者は、報告書のフォーマットに示された測定位置の候補を容易に理解することができる。
好ましくは、第1の領域において、1または複数の測定位置は、試料となる製品の全体画像の全体画像上に予め設定された基準点を原点として互いに直交する2軸で規定される2次元座標面の座標値で表される。
これによると、測定位置を正確に特定することができるため、測定者は、測定位置の調整が容易となる。また、測定位置の座標値を利用して、測定位置の自動調整を行なうことが可能となる。
好ましくは、第2の領域において、分析結果は表の形式で表示される。
これによると、測定者は、表の対応する欄に分析結果を書込むことで、容易に報告書を作成することができる。
好ましくは、報告書のフォーマットは、過去の分析結果を表示するための第3の領域をさらに有する。
これによると、測定者は、分析結果の変動の様子を視覚的に把握することができ、今回の分析結果を予想することができる。測定者は、予想される分析結果から、例えばどの測定位置を重点的に分析すべきか等を判断することができる。したがって、報告書の有用性を高めることができる。
好ましくは、上記分析システムは、試料に対してX線を照射し、試料から発せられる蛍光X線の強度を測定することで試料の元素含有量を分析する蛍光X線分析システムである。
これによると、蛍光X線分析の試料となる製品の種類の増加に伴って報告書のフォーマットの種類が多くなっても、多数の報告書のフォーマットの中から、試料に対応する報告書のフォーマットを直ちに読み出すことができる。これにより、測定者の利便性が向上されるとともに、蛍光X線分析作業の効率化を実現することができる。
この発明によれば、試料の分析を行なう分析システムにおいて、分析作業の効率化を実現することができる。
実施の形態1に係る蛍光X線分析システムの全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態1に係る蛍光X線分析装置における撮像部と試料との位置関係を示す図である。 図1に示した情報処理装置の構成を概略的に示す図である。 実施の形態1に係る情報処理装置の機能の構成例を示すブロック図である。 実施の形態1に係る報告書のフォーマットの構成例を示す図である。 実施の形態1に係る蛍光X線分析システムにおける情報処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2に係る報告書のフォーマットの構成例を示す図である。 試料の測定位置を選択するための操作を説明する図である。 実施の形態2に係る情報処理装置の機能の構成例を示すブロック図である。 実施の形態2に係る蛍光X線分析システムにおける情報処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3に係る蛍光X線分析システムにおける報告書のフォーマットの構成例を示す図である。 実施の形態3に係る蛍光X線分析システムにおける情報処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態4に係る蛍光X線分析システムの全体構成を概略的に示す図である。 実施の形態4に係る情報処理装置の機能の構成例を示すブロック図である。 実施の形態4に係る蛍光X線分析システムにおける情報処理装置の処理を説明するためのフローチャートである。 実施の形態5に係る蛍光X線分析システムの全体構成を概略的に示す図である。
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一または相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1に係る分析システムの全体構成を概略的に示す図である。以下では、本実施の形態に係る分析システムの適用例として、蛍光X線分析システム100について説明する。
図1を参照して、蛍光X線分析システム100は、蛍光X線分析装置10と、情報処理装置20と、表示装置40とを備える。蛍光X線分析装置10は「測定装置」の一実施例に対応し、情報処理装置20は「情報処理装置」の一実施例に対応し、表示装置40は「表示装置」の一実施例に対応する。
蛍光X線分析装置10は、試料S中に含まれる元素の濃度を測定するエネルギー分散型蛍光X線分析装置であり、試料室1および測定室5によって構成される。試料室1および測定室5内部の空間は、筐体3によって気密に囲繞され、必要に応じて内部を真空に保つことができる。
試料室1は、底部に試料台2を備えている。試料台2には、円形状の開口部4が形成されている。開口部4を覆うように、試料台2上に試料Sが載置される。試料Sは、測定位置が開口部4から露出するように試料台2上に載置される。
測定室5は、その壁面6にX線管7と、検出器8とを備えている。X線管7は試料Sに向けて1次X線を照射する。X線管7は、熱電子を出すフィラメントと、熱電子を所定の1次X線に変換して出射するターゲットとを有する。X線管7が出射した1次X線は、開口部4を通じて試料Sの測定位置に照射される。試料Sが発した2次X線(蛍光X線)は検出器8に入射し、蛍光X線のエネルギーおよび強度が測定される。X線管7は「X線源」の一実施例に対応し、検出器8は「検出器」の一実施例に対応する。
測定室5には、シャッター9、1次X線フィルタ11、コリメータ13および撮像部16が設置されている。シャッター9、1次X線フィルタ11およびコリメータ13は駆動機構12によって、図1の紙面に垂直な方向にスライド可能に構成されている。
シャッター9は、鉛などのX線吸収材で形成されており、必要なときに1次X線の光路に挿入して1次X線を遮蔽することができる。
1次X線フィルタ11は、目的に応じて選択された金属箔によって形成されており、X線管7から発せられる1次X線のうちのバックグラウンド成分を減衰して、必要な特性X線のS/N比を向上させる。実際の装置では、互いに異なる種類の金属で形成された複数枚のフィルタ11が使用されており、目的に応じて選択されたフィルタ11が駆動機構12によって1次X線の光路に挿入される。
コリメータ13は、中央に円形状の開口を有するアパーチャ―であり、試料Sを照射する1次X線のビームの大きさを決定する。コリメータ13は、鉛、黄銅などのX線吸収材により形成される。実際の装置では、開口径が互いに異なる複数枚のコリメータ13が、図1の紙面に垂直な方向に並設されており、目的に応じて選択されたコリメータ13が駆動機構12によって1次X線ビームライン上に挿入される。
撮像部16は、測定室5の下部に設置されている。撮像部16は、試料台2に形成された開口部4を通して試料Sの測定位置を撮像するように構成されている。測定前において、蛍光X線分析を行なう測定者は、この撮像部16により取得された画像を表示装置40に表示させ、この画像を見ながら試料Sの測定位置を調整することができる。
試料室1の上部には撮像部18が設置されている。具体的には、撮像部18は、試料台2を挟んでX線管7および検出器8と反対側に配置される。図2は、実施の形態1に係る蛍光X線分析装置10における撮像部18と試料Sとの位置関係を示す図である。図2に示すように、試料台2には、測定位置が開口部4から露出するように試料Sが載置される。撮像部18は、試料台2に載置された試料Sの画像を撮像することができる。なお、図2の例では、撮像部18は、試料Sの全体画像を撮像可能に構成されているが、試料Sの特徴部分を撮像する構成としてもよい。また、撮像部18は、試料Sを真上から撮像するように試料Sの真上に位置するように配置されているが、試料Sを斜めから撮像するように、試料Sの真上からずらして配置してもよい。撮像部18の画像データは情報処理装置20に伝送される。
撮像部16,18は、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)またはCCD(Charge Coupled Device)など、複数の画素に区画された撮像素子を含んで構成される。
情報処理装置20は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)を主体として構成される。情報処理装置20には、例えばパーソナルコンピュータなどを利用することができる。情報処理装置20にはX線管7、検出器8、撮像部16,18および表示装置40が接続される。
情報処理装置20は、後述する入力部34によって入力された測定条件などに基づいて、蛍光X線分析装置10を制御する。具体的には、情報処理装置20は、X線管7における管電圧、管電流および照射時間などを制御するとともに、シャッター9、1次X線フィルタ11およびコリメータ13の各々を駆動する。
情報処理装置20は、測定時、検出器8により検出された2次X線のスペクトルを取得する。情報処理装置20は、検出器8で検出された2次X線のスペクトルに基づいて各元素の定量分析を行なう。
情報処理装置20は、さらに、撮像部18による撮像を制御するとともに、後述するように、撮像部18で取得された画像データに基づいて、内蔵するデータベースの中から、蛍光X線の分析結果を記入するための報告書のフォーマットを選択する。本願明細書において、「報告書のフォーマット」とは、コンピュータで作成する報告書の書式情報だけで構成されたファイルを意味する。報告書のフォーマットでは分析結果が記入される位置が指定されており、指定された位置にデータを書込むだけで報告書を作成することができる。情報処理装置20は、選択した報告書のフォーマットを示すデータを表示装置40に伝送する。
表示装置40は、情報処理装置20から送信されるデータに従う画像を表示する。表示装置40は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)または有機EL(Electro Luminescence)により構成される。表示装置40は、撮像部16,18で撮像された試料Sの画像の他、情報処理装置20で選択された報告書のフォーマットを表示することができる。
[情報処理装置の構成]
図3は、図1に示した情報処理装置20の構成を概略的に示す図である。
図3を参照して、情報処理装置20は、CPU22と、プログラムおよびデータを格納する記憶部とを備えており、プログラムに従って動作するように構成される。記憶部は、ROM(Read Only Memory)24、RAM(Random Access Memory)26およびHDD(Hard Disk Drive)30を含む。
ROM24は、CPU22にて実行されるプログラムを格納することができる。RAM26は、CPU22におけるプログラムの実行中に利用されるデータを一時的に格納することができ、作業領域として利用される一時的なデータメモリとして機能することができる。HDD30は、不揮発性の記憶装置であり、蛍光X線分析装置10による測定結果、撮像部16,18によって取得された画像データおよび、情報処理装置20による分析結果など情報処理装置20で生成された情報を格納することができる。HDD30に加えて、あるいは、HDD30に代えて、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用してもよい。
情報処理装置20は、さらに、通信インターフェイス32、I/O(Input/Output)インターフェイス28、および入力部34を含む。通信インターフェイス32は、情報処理装置20が蛍光X線分析装置10を含む外部機器と通信するためのインターフェイスである。
I/Oインターフェイス28は、情報処理装置20への入力または情報処理装置20からの出力のインターフェイスである。図2に示すように、I/Oインターフェイス28は、入力部34および表示装置40に接続される。
入力部34は、測定者からの情報処理装置20に対する指示を含む入力を受け付ける。入力部34は、キーボード、マウスおよび、表示装置40の表示画面と一体的に構成されたタッチパネルなどを含み、試料Sの測定条件、および撮像部16,18に対する撮像指示などを受け付ける。
表示装置40は、測定条件を設定する際に、例えば測定条件の入力画面および撮像部16で取得された試料Sの測定位置の画像などを表示することができる。測定中には、表示装置40は、検出器8により検出された2次X線のスペクトルおよび、情報処理装置20による分析結果を、撮像部16で取得された試料Sの測定位置を示す画像とともに表示することができる。
表示装置40は、さらに、試料Sの蛍光X線の分析結果を記入するための報告書のフォーマットを表示することができる。測定者は、入力部34を用いて、報告書のフォーマットに分析結果を書き込むことで報告書を作成することができる。あるいは、情報処理装置20に試料Sの測定位置を認識させることで、分析結果を報告書に自動で書き込むことができる。
図4は、情報処理装置20の機能の構成例を示すブロック図である。
図4を参照して、情報処理装置20は、データ処理部50と、製品画像DB(データベース)60と、フォーマットDB62とを有する。これらの機能構成は、図3に示す情報処理装置20において、CPU22が所定のプログラムを実行することで実現される。
データ処理部50は、撮像部18から送られる画像データに基づいて、フォーマットDB62の中から試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択するように構成される。具体的には、データ処理部50は、画像取得部52と、分類部54と、選択部56とを有する。画像取得部52は、撮像部18が試料Sの全体を撮像することで生成された画像データを取得する。
分類部54は、製品画像DB60を参照することにより、画像取得部52が取得した試料Sの全体画像を製品ごとに分類する。具体的には、製品画像DB60には、分析対象として指定されている複数の製品の全体画像(以下、「製品画像」とも称する)が格納されている。製品画像は「試料の種類に関する情報」の一実施例に対応する。製品画像は、予め複数の製品の各々を撮像部18で撮像することで取得することができる。分類部54は、製品画像DB60を検索することにより、試料Sの全体画像に対応する製品画像を探し出す。
選択部56は、分類部54によって探し出された製品画像に基づいて、フォーマットDB62の中から報告書のフォーマットを選択する。具体的には、フォーマットDB62には、蛍光X線分析システム100の分析対象に指定されている複数の製品にそれぞれ対応した複数の報告書のフォーマットが格納されている。選択部56は、フォーマットDB62を検索することにより、複数の報告書のフォーマットの中から、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択する。
図5は、実施の形態1に係る報告書のフォーマットの構成例を示す図である。図5には、複数の製品のうちの製品Aの報告書F1のフォーマットの概要が示される。
図5を参照して、製品Aの報告書F1には、蛍光X線の測定条件を指示するための領域80と、蛍光X線の分析結果を記入するための領域82とが設けられている。領域80は「第1の領域」の一実施例に対応し、領域82は「第2の領域」の一実施例に対応する。
領域80には、蛍光X線の測定条件として、試料Sの測定位置などが記載される。領域80は、測定者に対して、試料Sの測定位置の候補を示すための測定指示書として機能する。図5の例では、領域80には、試料Sとなる製品Aの全体画像が示されており、この製品Aの全体画像上に、測定位置(開口部4の中心)の候補を表す点P0が書き込まれている。
なお、点P0の図示とともに、または図示に代えて、点P0の位置情報を書き込むことができる。例えば、製品Aの全体画像上に予め設定された基準点を原点0として互いに直交する第1軸(X軸とする)および第2軸(Y軸とする)で規定される2次元座標面を想定し、点P0の位置をこの2次元座標面の座標値(X1,Y1(単位はピクセル))で表すことができる。
領域82には、試料Sの測定位置(点P0)が発する蛍光X線を定量分析したときの分析結果が記入される。図5の例では、検出器8(図1)で検出された2次X線のスペクトルに基づいて分析対象の元素の定量分析を行なった結果が表の形式で表現されている。図中の表Tは、分析対象の元素ごとに、定量値および判定結果を記入する形式となっている。なお、分析対象の元素が予め指定されている場合には、図8に示すように、表T中の分析対象の元素の欄に予め元素名を記載しておくことができる。
定量分析において、判定は、定量値と予め定められた管理基準値とを比較することにより行なうことができる。表Tの判定結果の欄には、例えば「OK」、「NG」、「グレーゾーン」の三段階で記入することができる。例えば、定量値が第1の管理基準値未満である場合には「OK」と判定され、定量値が第1の管理基準値よりも高い第2の管理基準値を超える場合には「NG」と判定され、定量値が第1の管理基準値以上かつ第2の管理基準値以下である場合には「グレーゾーン」と判定される。
図4に戻って、データ処理部50は、入力部34から指示を受け付けると、選択した報告書のフォーマットを表示装置40に表示させる。測定者は、報告書のフォーマットの領域80に記載された測定条件に従って、撮像部16により取得された画像を見ながら試料Sの測定位置を調整する。
測定位置についての蛍光X線の分析が完了すると、測定者は、入力部34を用いて、報告書のフォーマットの領域82に分析結果を記入することができる。図5の例では、測定者は、入力部34を用いて、領域82に示された表Tに対して、元素ごとに定量値および判定結果を記入することができる。
図6は、実施の形態1に係る蛍光X線分析システム100における情報処理装置20の処理を説明するためのフローチャートである。
図6を参照して、情報処理装置20は、ステップS01により、撮像部18に撮像された試料Sの全体画像を取得する。
次に、情報処理装置20は、ステップS02により、製品画像DB60を検索し、試料Sの全体画像に対応する製品画像を探し出す。
次に、情報処理装置20は、ステップS03により、フォーマットDB62を検索し、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択する。
情報処理装置20は、ステップS04により、ステップS03で選択した報告書のフォーマットを表示装置40に表示する(図5参照)。なお、ステップS04の処理は、予め定められたタイミング(例えば、蛍光X線の測定前の所定のタイミング)で行なってもよく、ユーザの指示を受け付けて行なってもよい。
このように実施の形態1に係る蛍光X線分析システムによれば、撮像部18で取得された試料Sの全体画像に基づいて、試料となる製品の報告書のフォーマットが自動的に選択されるため、測定者が報告書のフォーマットを検索して準備する手間をなくすことができる。
特に、試料Sとなる製品が多品種に及ぶ場合には、報告書のフォーマットの種類も多くなるため、報告書のフォーマットを探し出すのに手間がかかってしまい、作業効率が低下することが懸念される。本実施の形態によれば、製品画像DB60に分析対象となる複数の製品の製品画像を蓄積しておくとともに、フォーマットDB62に製品ごとの報告書のフォーマットを蓄積しておくことで、撮像部18により試料Sの全体画像を撮像するだけで、試料Sに対応する報告書のフォーマットを直ちに自動で読み出すことができる。これにより、測定者の利便性が向上されるとともに、分析作業の効率化を実現することができる。
なお、実施の形態1では、撮像部18で試料Sの全体画像を取得し、取得した全体画像に基づいて試料Sとなる製品の種類に関する情報を取得する構成について例示したが、撮像部18で試料Sの特徴部分の画像を取得し、この特徴部分の画像に基づいて試料Sとなる製品の種類に関する情報を取得する構成としてもよい。
[実施の形態2]
以下の実施の形態2~4では、実施の形態1に係る報告書のフォーマットの他の構成例について説明する。
図7は、実施の形態2に係る報告書のフォーマットの構成例を示す図である。図7には、製品Aの報告書F2のフォーマットの概要が示される。
図7を参照して、報告書F2のフォーマットには、図5に示した報告書F1のフォーマットと同様に、蛍光X線の測定条件を指示するための領域80と、蛍光X線の分析結果を記入するための領域82とが設けられている。
図7の例では、領域80において、製品Aの全体画像上に、複数(例えば4個)の測定位置を表す点P1~P4で示されている。さらに、点P1~P4の図示しともに、点P1~P4の位置情報が2次元座標面の座標値(X,Y)で表わされている。
(判定結果自動入力機能)
本実施の形態では、測定者は、表示された報告書F2のフォーマット上で、入力部34を用いて、領域80に示された複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択することができる。例えば図8に示すように、入力部34を操作して表示画面上のカーソル90を移動させ、製品Aの全体画像上に示された点P1~P4のうちの測定したい1点にカーソル90を合わせ、入力部34により決定操作を行なう。あるいは、入力部34がタッチパネルで構成されている場合には、点P1~P4のうちの測定したい1点を指でタッチすることにより、測定位置を選択することができる。
本実施の形態では、測定前に、試料Sとなる製品Aに対応する報告書F2のフォーマットが表示装置40に表示される。測定者は、報告書F2のフォーマットに対して上述した入力操作を行なうことにより、領域80に示された複数の測定位置(点P1~P4)の中から試料Sの測定位置を選択することができる。
本実施の形態では、さらに、試料Sの測定位置が選択されると、情報処理装置20は、当該測定位置についての蛍光X線の分析が完了したときに、報告書F2のフォーマットの領域82に当該測定位置の分析結果を自動的に記入するように構成される。図7の例では、報告書F2のフォーマットの領域82には、測定位置である点P1~P4のそれぞれについて、分析結果を記入するための表T1~T4が示されている。表T1~T4の形式は図5に示した表Tと同じである。例えば測定前において点P1が測定位置に選択された場合、情報処理装置20は、分析の完了後に、測定位置P1の蛍光X線の分析結果を、対応する表T1に記入する。
図9は、実施の形態2に係る情報処理装置20の機能の構成例を示すブロック図である。図9に示す機能構成は、図3に示す情報処理装置20において、CPU22が所定のプログラムを実行することで実現される。
図9を参照して、実施の形態2に係る情報処理装置20は、図4に示した情報処理装置20と比較して、データ処理部50が分析部58を有する点および分析結果DB64を有する点が異なる。
データ処理部50において、画像取得部52、分類部54および選択部56は協働して、撮像部18から送られる画像データに基づいて、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択する。データ処理部50は、選択した報告書のフォーマットを表示装置40に表示する。
報告書のフォーマットが表示されている状態において、入力部34が試料Sの測定位置を選択する操作を受け付けると、分析部58は、検出器8で検出された、当該測定位置の2次X線のスペクトルに基づいて各元素の定量分析を行ない、その分析結果を報告書のフォーマットの領域82に書込む。分析部58はさらに、分析結果を分析結果DB64に格納する。
図10は、実施の形態2に係る蛍光X線分析システム100における情報処理装置20の処理を説明するためのフローチャートである。図10に示すフローチャートでは、図6に示したフローチャートに対してステップS05~S09の処理が追加されている。
図10を参照して、情報処理装置20は、図6と同じステップS01~S04の処理を実行することにより、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択して表示装置40に表示する。情報処理装置20は、続くステップS05にて、入力部34からの信号に基づいて、試料Sの測定位置を選択するための入力操作が行なわれたか否かを判定する。
ステップS05にて測定位置を選択する入力操作が行なわれていない場合(S05のNO判定時)、情報処理装置20は処理を終了する。この場合、情報処理装置20は、報告書のフォーマットに対する測定者のデータ入力を待ち受ける状態となる。
一方、ステップS05にて測定位置を選択する入力操作が行なわれた場合(S05のYES判定時)には、情報処理装置20は、ステップS06に進み、検出器8から当該測定位置が発する2次X線の測定結果を受信したか否かを判定する。検出器8から測定結果を受信していない場合(S06のNO判定時)、情報処理装置20は処理を終了する。
一方、ステップS06にて検出器8から測定結果を受信すると(S06のYES判定時)、情報処理装置20は、ステップS07により、測定結果を定量分析する。情報処理装置20は、ステップS08により、分析結果を報告書のフォーマットの領域82(図7の表T1~T4のいずれか)に記入するとともに、ステップS09により、分析結果を分析結果DB64に格納する。
なお、図5の例にように1つの製品に対して測定位置が1つ設定されている場合であっても、実施の形態2に係る分析結果の自動入力機能を実行することができる。例えば、測定者が図5中の点P0を選択する入力操作を行なうと、点P0についての分析結果が報告書のフォーマットに自動的に記入される。
このように実施の形態2に係る蛍光X線分析システムにおいては、試料Sとなる製品の報告書のフォーマットが、試料Sの測定位置を選択するための入力操作を受け付け可能に構成され、かつ、上記入力操作によって選択された測定位置の蛍光X線の分析結果が報告書のフォーマットに自動的に記入されるように構成される。これによると、測定者は表示装置40に表示された報告書のフォーマット上で測定位置を選択する操作を行なうだけで、分析結果を記入する作業が不要となるため、測定者の利便性をさらに高めることができる。特に、1つの製品に複数の測定位置が設定されている場合において、測定者の利便性が向上されるとともに、分析作業の効率化を実現することができる。
[実施の形態3]
図11は、実施の形態3に係る蛍光X線分析システムにおける報告書のフォーマットの構成例を示す図である。図11には、図7に示した製品Aの報告書F3のフォーマットが部分的に示されている。
図11に示す報告書F3のフォーマットには、図5および図7に示した報告書F1,F2のフォーマットと同様に、蛍光X線の測定条件を指示するための領域80と、蛍光X線の分析結果を記入するための領域82とが設けられている。報告書F3のフォーマットにはさらに、過去の分析結果の傾向を表すトレンドグラフGを表示する領域84が設けられている。図11の例では、領域84には、過去の分析結果において、定量値がロット間でどのように変動しているかを示すトレンドグラフGが示されている。領域84は「第3の領域」の一実施例に対応する。
なお、報告書F3のフォーマットにおける領域80,82については、実施の形態1で示したように、測定者が入力部34を用いて、試料Sの測定位置および分析結果を記入する構成とすることができる。あるいは、実施の形態2で示したように、領域80に示された測定位置の候補の中から、測定者が今回の測定位置を選択することで、選択された測定位置の分析結果が領域82に自動的に記入される構成とすることができる。
本実施の形態では、情報処理装置20は、図9に示した機能構成と同様の機能構成を有しており、分析結果DB64に蓄積された過去の分析結果に基づいてトレンドグラフを作成する。トレンドグラフは、公知の統計処理を行なうことで作成することができる。トレンドグラフの形式は図11に示される形式に限定されるものではない。
図12は、実施の形態3に係る蛍光X線分析システム100における情報処理装置20の処理を説明するためのフローチャートである。図12に示すフローチャートでは、図6に示したフローチャートに対してステップS031の処理が追加されている。
図12を参照して、情報処理装置20は、図6と同じステップS01~S03の処理を実行することにより、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択すると、ステップS031に進み、分析結果DB64に蓄積される過去の分析結果のトレンドグラフを作成する。情報処理装置20は、作成したトレンドグラフを報告書のフォーマットの領域84に書込む。情報処理装置20は、ステップS04により、報告書のフォーマットを表示装置40に表示する(図11参照)。
このように実施の形態3に係る蛍光X線分析システムによれば、報告書のフォーマットに過去の分析結果のトレンドグラフが示されることにより、測定者は、分析結果の変動の様子を視覚的に把握することができ、今回の分析結果を予想することができる。図11の例では、ロットごとの定量値が増加傾向にあり、直近のロットでは定量値が閾値を超えている。この場合、今回のロットの定量値も閾値を超える可能性が高いことが予想される。なお、図示は省略するが、元素ごとにトレンドグラフを作成することで、今回のロットにおいてどの元素を重点的に分析すべきか等を判断することができる。これによれば、報告書の有用性を高めることができる。
なお、本実施の形態では、報告書のフォーマットに過去の分析結果の傾向を表すトレンドグラフを表示する構成について説明したが、今回の分析結果を含めたトレンドグラフを表示する構成としてもよい。この場合、情報処理装置20は、測定者の入力操作または分析部58の処理によって今回の分析結果を取得すると、公知の統計処理を行なってトレンドグラフを作成して報告書F3のフォーマットの領域84に表示する。これによると、測定者は、今回の分析結果とともに、分析結果の変動を容易に把握することができる。
[実施の形態4]
図13は、この発明の実施の形態4に係る蛍光X線分析システム100の全体構成を概略的に示す図である。
図13を参照して、実施の形態4に係る蛍光X線分析システム100は、図1に示した蛍光X線分析システム100と比較して、基本的な構成が同じであるが、蛍光X線分析装置10がXYステージ14および駆動機構15を有する点が異なる。
蛍光X線分析装置10において、XYステージ14は、試料Sを試料台2の面内方向に沿って移動可能に構成されている。XYステージ14は駆動機構15によって面内の互いに垂直な2軸方向に駆動することができる。これにより、試料Sの測定位置を自動的に調整することができ、測定位置の蛍光X線の自動測定が可能となる。
図14は、実施の形態4に係る情報処理装置20の機能の構成例を示すブロック図である。図14に示す機能構成は、図3に示す情報処理装置20において、CPU22が所定のプログラムを実行することで実現される。
図14を参照して、実施の形態4に係る情報処理装置20は、図9に示した実施の形態2に係る情報処理装置20と比較して、データ処理部50が駆動部59を有する点が異なる。駆動部59以外の機能構成は図9の情報処理装置20と同じであるため、詳細な説明は繰返さない。
駆動部59は、XYステージ14を駆動する駆動機構15を制御するとともに、X線管7を制御するように構成される。駆動部59は、報告書F2のフォーマットに対する入力操作が行なわれて試料Sの測定位置が選択されると、駆動機構15を制御することにより、選択された測定位置が試料台2の開口部4から露出するようにXYステージ14を移動させる。
具体的には、測定位置は製品Aの全体画像を2次元座標面とする座標値(X,Y)で特定されている。駆動部59は、撮像部18の撮像範囲における試料台2の開口部4の位置を予め取得している。駆動部59は、測定位置の座標値が開口部4の位置と重なり合うように、駆動機構15によりXYステージ14を駆動する。
駆動部59は、また、試料Sとなる製品の種類および測定位置に基づいてコリメータ13を選択し、選択したコリメータ13を駆動機構12によって1次X線ビームのライン上に挿入する。これにより、製品の種類および測定位置に応じて、試料Sを照射する1次X線のビームの大きさを自動的に調整することができる。
測定位置の調整およびコリメータ13の選択を行なうと、駆動部59は、X線管7を駆動して試料Sに1次X線ビームを照射し、検出器8による蛍光X線の測定を開始する。
図15は、実施の形態4に係る蛍光X線分析システム100における情報処理装置20の処理を説明するためのフローチャートである。図15に示すフローチャートは、図10に示したフローチャートに対してステップS051~S053の処理が追加されている。
図15を参照して、情報処理装置20は、図10と同じステップS01~S04の処理を実行することにより、試料Sとなる製品に対応する報告書のフォーマットを選択して表示装置40に表示する。
次に、情報処理装置20は、ステップS05にて、試料Sの測定位置を選択するための入力操作が行なわれたか否かを判定する。ステップS05にて測定位置を選択する入力操作が行なわれていない場合(S05のNO判定時)、情報処理装置20は処理を終了する。この場合、情報処理装置20は、報告書のフォーマットに対するユーザのデータ入力を待ち受ける状態となる。
一方、ステップS05にて測定位置を選択する入力操作が行なわれた場合(S05のYES判定時)には、情報処理装置20は、ステップS051に進み、選択された測定位置が試料台2の開口部4から露出するように、駆動機構15によりXYステージ14を移動させる。
続いてステップS052により、情報処理装置20は、試料Sとなる製品の種類や測定位置に基づいてコリメータ13を選択し、選択したコリメータ13を駆動機構12によって1次X線ビームのライン上に挿入する。
次に、情報処理装置20は、ステップS053により、X線管7を駆動し、試料Sの測定位置にX線を照射する。
蛍光X線の測定が開始されると、情報処理装置20は、ステップS06に進み、検出器8から当該測定位置が発する2次X線の測定結果を受信したか否かを判定する。検出器8から測定結果を受信していない場合(S06のNO判定時)、情報処理装置20は処理を終了する。
一方、ステップS06にて検出器8から測定結果を受信すると(S06のYES判定時)、情報処理装置20は、ステップS07により、測定結果を定量分析する。情報処理装置20は、ステップS08により、分析結果を報告書のフォーマット(図8の表T)に記入するとともに、ステップS09により、分析結果を分析結果DB64に格納する。
このように実施の形態4に係る蛍光X線分析システムによれば、試料Sとなる製品に対応した報告書のフォーマット上で試料Sの測定位置が選択されると、情報処理装置20は、試料Sの測定位置の調整、コリメータ13の選択および蛍光X線の測定という一連の処理を自動的に実行するように構成される。これによると、測定者が試料Sの測定位置を選択するだけで、蛍光X線の測定作業が自動的に行なわれるため、測定者の利便性をさらに向上させることができるとともに、測定作業の工数を大幅に削減することができる。
[実施の形態5]
上述した実施の形態1~4では、蛍光X線分析装置10に撮像部18を設置することで試料Sの全体画像を撮像する構成について説明したが、撮像部18は情報処理装置20に設置する構成としてもよい。
図16は、この発明の実施の形態5に係る蛍光X線分析システム100の全体構成を概略的に示す図である。
図16を参照して、実施の形態5に係る蛍光X線分析システム100は、図1に示す蛍光X線分析システム100と比較して、撮像部18が情報処理装置20に接続されている点が異なる。撮像部18としては、例えばUSBカメラを用いることができる。
撮像部18は、試料Sの画像を撮像するためのものである。本実施の形態では、試料Sを試料台2に載置する前に、撮像部18によって試料Sの全体画像が取得される。なお、撮像部18は、試料Sの特徴部分の画像を取得する構成としてもよい。情報処理装置20は、撮像部18で取得された画像データに基づいて、内蔵するフォーマットDB62の中から、蛍光X線の測定条件および分析結果を記入するための報告書のフォーマットを選択する。
なお、上述した実施の形態1~5では、本発明に係る分析システムの適用例として蛍光X線分析システムの構成について説明したが、本発明は試料を分析する分析システム全般に広く適用することができる。
なお、以上で説明した実施の形態1~5について、明細書内で言及されていない組み合わせを含めて、不都合や矛盾が生じない範囲内で、各実施の形態で説明された構成を適宜組み合わせることは出願当初から予定されている。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 試料室、2 試料台、3 筐体、4 開口部、5 測定室、6 壁面、7 X線管、8 検流器、10 蛍光X線分析装置、11 、12,15 駆動機構、13 、14 XYステージ、16,18 撮像部、20 情報処理装置、22 CPU、24 ROM、26 RAM、28 I/Oインターフェイス、30 HDD、32 通信インターフェイス、34 入力部、40 表示装置、50 データ処理部、52 画像取得部、54 分類部、56 選択部、58 分析部、60 製品画像DB、62 フォーマットDB、64 分析結果DB、80,82,84 領域、S 試料、F1~F 報告書、T,T1~T4 表、G トレンドグラフ。

Claims (10)

  1. 試料の分析を行なう分析システムであって、
    前記試料の測定を行なう測定装置と、
    前記測定装置を制御するとともに、前記測定装置の測定結果を分析するように構成された情報処理装置と、
    前記情報処理装置による分析結果を記入するための報告書のフォーマットを表示するように構成された表示装置と、
    前記試料の画像を取得する撮像部とを備え、
    前記情報処理装置は、前記試料の種類に対応付けられた前記報告書のフォーマットが予め記憶されたデータベースを有しており、
    前記情報処理装置は、前記撮像部により取得された前記試料の画像から前記試料の種類に関する情報を取得し、取得された前記試料の種類に基づいて、前記データベースの中から前記試料に対応する前記報告書のフォーマットを選択し、
    前記報告書のフォーマットは、前記試料の画像上に前記試料の1または複数の測定位置の候補を示す第1の領域と、前記1または複数の測定位置における前記分析結果を記入するための第2の領域とを有する、分析システム。
  2. 測定者の入力操作を受け付ける入力部をさらに備え、
    前記入力部は、前記第2の領域に前記分析結果を記入するための操作を受け付けるように構成される、請求項1に記載の分析システム。
  3. 前記入力部は、さらに、前記第1の領域に示された前記1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成され、
    前記情報処理装置は、前記入力部が前記測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、前記測定位置における前記分析結果を前記第2の領域に自動的に記入する、請求項2に記載の分析システム。
  4. 測定者の入力操作を受け付ける入力部と、
    前記試料の前記測定位置を調整するための駆動機構とをさらに備え、
    前記入力部は、前記第1の領域に示された前記1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成され、
    前記情報処理装置は、前記入力部が前記測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、前記駆動機構により前記測定位置を自動的に調整する、請求項1に記載の分析シ
    ステム。
  5. 測定者の入力操作を受け付ける入力部と、
    前記試料の前記測定位置を調整するための駆動機構とをさらに備え、
    前記入力部は、前記第1の領域に示された前記1または複数の測定位置の候補の中から測定位置を選択するための操作を受け付けるように構成され、
    前記情報処理装置は、前記入力部が前記測定位置を選択するための操作を受け付けた場合には、前記駆動機構により前記測定位置を自動的に調整し、前記測定装置による前記試料の測定を自動的に実行する、請求項1に記載の分析システム。
  6. 前記撮像部は、前記試料の全体画像を取得可能に構成され、
    前記第1の領域において、前記1または複数の測定位置の候補は、前記試料の全体画像上に図示される、請求項1から5のいずれか1項に記載の分析システム。
  7. 前記第1の領域において、前記1または複数の測定位置は、前記試料となる製品の全体画像の全体画像上に予め設定された基準点を原点として互いに直交する2軸で規定される2次元座標面の座標値で表される、請求項1から5のいずれか1項に記載の分析システム。
  8. 前記第2の領域において、前記分析結果は表の形式で表示される、請求項1から7のいずれか1項に記載の分析システム。
  9. 前記報告書のフォーマットは、過去の分析結果を表示するための第3の領域をさらに有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の分析システム。
  10. 前記分析システムは、前記試料に対してX線を照射し、前記試料から発せられる蛍光X線の強度を測定することで前記試料の元素含有量を分析する蛍光X線分析システムである、請求項1から9のいずれか1項に記載の分析システム。
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