JP7238332B2 - インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
Description
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記加湿部による加湿前における毛羽の最大高さが高い布帛ほど、前記加湿部による加湿後の前記記録面における含水率が高くなるように、前記液体を前記加湿部により前記布帛に付与させる
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項2に記載のインクジェット記録装置の発明は、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
を備え、
前記加湿部による前記記録面の加湿、及び、前記加圧部による前記記録面の加圧が同時に行われる
ことを特徴としている。
前記加圧部は、前記加熱部による加熱が終了する前に加圧を終了することを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項4に記載のインクジェット記録装置の発明は、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
を備え、
前記加圧部は、前記加熱部による加熱が終了する前に加圧を終了する
ことを特徴としている。
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部を備え、
前記加湿制御部は、前記布帛の種別に応じた量の液体を前記加湿部により前記布帛に付与させる
ことを特徴としている。
前記種別は、少なくとも布帛の素材により布帛を分類したものであることを特徴としている。
前記加湿制御部は、素材が化学繊維である布帛に対して単位面積当たりに付与される液体の量よりも、素材が天然繊維である布帛に対して単位面積当たりに付与される液体の量が多くなるように前記加湿部の動作を制御することを特徴としている。
前記種別は、少なくとも布帛の銘柄により布帛を分類したものであることを特徴としている。
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第1の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第1の検出部により検出された液体の含有率に基づいて、前記加湿部による加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項10に記載のインクジェット記録装置の発明は、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第1の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第1の検出部により検出された液体の含有率に基づいて、前記加湿部による加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿後、かつ前記加熱部による加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第2の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第2の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項12に記載のインクジェット記録装置の発明は、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿後、かつ前記加熱部による加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第2の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第2の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
前記加熱部の動作を制御する加熱制御部と、
前記加熱部による加熱後、かつ前記記録部によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第3の検出部と、
を備え、
前記加熱制御部は、前記第3の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加熱部による前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項14に記載のインクジェット記録装置の発明は、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加熱部の動作を制御する加熱制御部と、
前記加熱部による加熱後、かつ前記記録部によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第3の検出部と、
を備え、
前記加熱制御部は、前記第3の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加熱部による前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴としている。
前記布帛を搬送する搬送部を備え、
前記加湿部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加湿し、
前記加圧部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加圧し、
前記加熱部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加熱し、
前記記録部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面にインクを吐出して画像を記録する
ことを特徴としている。
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加湿工程では、加湿前における毛羽の最大高さが高い布帛ほど、加湿後の前記記録面における含水率が高くなるように、前記液体を前記布帛に付与する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項17に記載のインクジェット記録方法の発明は、
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加湿工程における前記記録面の加湿、及び、前記加圧工程における前記記録面の加圧を同時に行う
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項18に記載のインクジェット記録方法の発明は、
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加圧工程では、前記加熱工程における加熱が終了する前に加圧を終了する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項19に記載のインクジェット記録方法の発明は、
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加湿工程における加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加湿工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率に基づいて、加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項20に記載のインクジェット記録方法の発明は、
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加湿工程における加湿後、かつ前記加熱工程における加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加湿工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴としている。
上記目的を達成するため、請求項21に記載のインクジェット記録方法の発明は、
所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加熱工程による加熱後、かつ前記記録工程によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加熱工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴としている。
インクジェット記録装置1は、給紙部2と、排紙部3と、搬送部10と、加湿部20と、加圧部30と、加熱部40と、記録部50と、第1の検出部61と、第2の検出部62と、第3の検出部63と、乾燥部70と、制御部80(図3参照)などを備える。インクジェット記録装置1は、搬送部10により搬送されている布帛の記録媒体M(以下では、単に布帛Mと記す)に対して記録部50に設けられたノズルからインクを吐出して当該布帛Mに画像を記録する。
ミスト供給部21は、搬送されている布帛Mのうち画像が記録される記録面S(図4参照)(図1における上側に向いた面)に対して霧状の水(液体)を噴射して付与することで、布帛Mの記録面Sを加湿する。また、ミスト供給部21は、制御部80による制御下で、単位時間当たりに(したがって、単位面積当たりに)布帛Mに付与する水分量を調整可能となっている。
ミスト供給部21により布帛Mの記録面Sを加湿することで、記録面Sの毛羽Ma(図4参照)のコシ(硬さ、弾力)を弱くすることができる。
ベルト搬送部14は、駆動ローラー141、従動ローラー142及び搬送ベルト143などを備える。
駆動ローラー141は、図示しない搬送モーターにより駆動されて幅方向に平行な回転軸を中心に回転する。搬送ベルト143は、駆動ローラー141及び従動ローラー142により内側が支持された輪状のベルトであり、駆動ローラー141が回転動作するのに従って周回移動する。従動ローラー142は、搬送ベルト143の周回移動に伴って駆動ローラー141の回転軸と平行な回転軸を中心に回転する。搬送ベルト143としては、駆動ローラー141及び従動ローラー142との接触面で柔軟に屈曲し、かつ確実に布帛Mを支持可能な材質のものが用いられ、例えば、ゴムなどの樹脂製のベルトや、スチールベルトなどを用いることができる。この搬送ベルト143は、布帛Mが吸着される材質及び/又は構成を有することで、より布帛Mを安定して搬送ベルト143に載置可能とすることができる。
加圧加熱ローラー31は、布帛Mの加熱温度を調整可能に設けられている。具体的には、制御部80による制御下で、ローラー加熱部31aに流れる熱媒体の温度や流量が変更されることで、加圧加熱ローラー31による布帛Mの加熱温度が調整される。
本実施形態では、加圧加熱ローラー31によって加圧部30及び加熱部40が構成される。また、加圧加熱ローラー31は、搬送部10の一部を構成する。
なお、ヘッドユニット51の数は3つ以下又は5つ以上であってもよい。
なお、乾燥部70によるインクの乾燥方法はこれに限られず、非接触で布帛Mに熱を放射して乾燥させる方法などが用いられても良い。
このうち第1の検出部61は、搬送方向について給紙部2からミスト供給部21までの間に設けられており、ミスト供給部21による加湿前の布帛Mの記録面Sにおける含水率を検出する。
また、第2の検出部62は、搬送方向についてミスト供給部21から加圧加熱ローラー31までの間に設けられており、ミスト供給部21による加湿後、かつ加圧加熱ローラー31による加熱前の布帛Mの記録面Sにおける含水率を検出する。
また、第3の検出部63は、搬送方向について加圧加熱ローラー31から記録部50までの間に設けられており、加圧加熱ローラー31による加熱後、かつ記録部50によりインクが吐出される前の布帛Mの記録面Sにおける含水率を検出する。
インクジェット記録装置1は、制御部80(加湿制御部、加熱制御部)と、ミスト供給部21を有する加湿部20と、圧力調整部33を有する加圧部30と、ローラー加熱部31aを有する加熱部40と、記録ヘッド511及びヘッド制御部514を有するヘッドユニット51と、第1の検出部61と、第2の検出部62と、第3の検出部63と、搬送駆動部91と、操作表示部92と、通信部93と、バス94などを備える。
図4(a)は、加圧加熱ローラー31に進入する前の布帛Mの記録面Sにおける毛羽Maの状態を示す図である。図4(a)に示されるように、布帛Mの記録面Sでは、記録面Sの表面から最大高さHの毛羽Maが立っている。毛羽Maの最大高さHや硬さ、量などの特性は、通常、布帛Mの種別によって異なる。
布帛Mの素材としては、例えば、綿、麻、絹といった天然繊維や、ポリエステル、ナイロン、アクリルといった化学繊維などがある。
また、布帛Mの銘柄とは、例えば、布帛Mのメーカーによって製品ごとに定められた型番や名称などである。
なお、布帛Mの種別は、素材及び銘柄に基づくものに限られず、製造時期、ロット番号、輸送経路、及び保管環境等、布帛Mの特性が異なる原因となり得る任意の要素に基づいて布帛Mを分類したものとすることができる。
インクジェット記録装置1にセットされている布帛Mの種別は、例えば、ユーザーによる操作表示部92に対する所定の入力操作により特定される。
図4(c)に示されるように、毛羽Maが圧縮されて、記録面Sの表面からの毛羽Maの最大高さHが低く抑えられることで、ヘッドユニット51のインク吐出面512と毛羽Maとの間に十分な間隔が確保されて、インク吐出面512に毛羽Maが接触する不具合の発生が抑制される。また、一旦加湿して毛羽Maのコシを弱くした上で圧縮し、その状態で加熱して(水分を除去して)形状を固定しているため、布帛Mの記録面Sがヘッドユニット51と対向する位置に搬送されるまでの間に毛羽Maが再び立ってしまう不具合が生じにくくなっている。
このように毛羽Maが圧縮された状態の布帛Mの記録面Sに対し、ヘッドユニット51のノズル513からインクが吐出されて画像が記録される(記録工程)。
図5は、加湿工程における供給水分量の第1の調整方法を説明する図である。
第1の調整方法は、布帛Mの種別を特定した上で、布帛Mの種別に応じた量の水分をミスト供給部21により布帛Mに付与するものである。
図5では、異なる複数の種別の布帛Mに対してそれぞれ毛羽圧縮工程を行う場合の、布帛Mの種別、加湿条件、加圧条件、加熱条件、及び毛羽圧縮工程前後の毛羽Maの最大高さHなどが示されている。
実施例2は、天然繊維の素材(綿)からなる銘柄「綿B」の布帛Mに対して毛羽圧縮工程を行ったものである。
実施例3は、化学繊維の素材(ポリエステル)からなる銘柄「ポリエステルC」の布帛Mに対して毛羽圧縮工程を行ったものである。
実施例1~3では、毛羽圧縮工程として、上述した実施形態のように、加圧工程後に、加圧工程及び加熱工程を行った。
一方、比較例は、銘柄「綿A」に対し、加圧工程及び加熱工程のみからなる(すなわち、加湿工程を含まない)毛羽圧縮工程を行ったものである。
実施例1~3及び比較例のいずれにおいても、布帛Mの記録面Sからヘッドユニット51のインク吐出面512までの距離は2.5mmであり、毛羽圧縮工程後における毛羽Maの最大高さHの目標値(上限値)は、2mmとした。
また、一般的に、毛羽Maの最大高さHが高い布帛Mほど、毛羽Maを適切に圧縮するために、加湿後の記録面Sにおける含水率を高くする必要がある。このため、実施例1の銘柄「綿A」の布帛Mについては、加湿後の目標含水率(第1の基準含有率)が15%に設定され、実施例2の銘柄「綿B」の布帛Mについては、加湿後の目標含水率が11%に設定され、実施例3の銘柄「ポリエステルC」の布帛Mについては、加湿後の目標含水率が6%に設定されている。
また、図5に示されるように、加湿工程で供給される単位面積当たりの水分量は、加湿後の目標含水率が高い布帛Mほど大きくなるように設定されている。具体的には、実施例1における供給水分量は30g/m2とされ、実施例2における供給水分量は18g/m2とされ、実施例3における供給水分量は6g/m2とされている。
布帛Mの種別ごとの目標含水率、及び当該目標含水率に応じた供給水分量のデータは、記憶部84に記憶されている。
他方で、比較例では、毛羽圧縮工程後の毛羽Maの最大高さHが4.0mmとなり、上限値を超えてしまう結果となった。これは、加湿工程を省略したことで、毛羽Maを加圧及び加熱した際に、実施例1~3と比較して毛羽Maが変形しにくいためであると考えられる。
次に、加湿工程における供給水分量の第2の調整方法について説明する。
ミスト供給部21による加湿がなされる前の布帛Mの含水率によっては、上記第1の調整方法のみでは加湿後に所望の含水率が得られない場合がある。そこで、第2の調整方法では、ミスト供給部21による加湿前の布帛Mの含水率を第1の検出部61により検出し、検出された含水率に基づいて、加湿後の含水率が目標含水率に近付くように供給水分量を調整する。
図6では、図5の実施例1において、布帛Mの加湿前の含水率に応じた供給水分量の調整をさらに行う場合における、各布帛Mの含水率、加湿条件、及び毛羽圧縮工程前後の毛羽Maの最大高さHなどが示されている。なお、加圧工程における印加圧力や加熱工程における加熱温度は図5と同一であるため、図6では記載が省略されている。
布帛M1は、加湿前の含水率、及び毛羽Maの最大高さHは中程度(銘柄「綿A」の布帛として標準的な値)である。具体的には、加湿前の含水率の測定値は5%であり、毛羽Maの最大高さHは10mmであった。
布帛M2は、加湿前の含水率の測定値が低くなっており(3%)、これに起因して毛羽Maの最大高さHが高くなっている(12mm)。
布帛M3は、加湿前の含水率の測定値が高くなっており(10%)、これに起因して毛羽Maの最大高さHが低くなっている(5.5mm)。
すなわち、布帛M1については標準の供給水分量(30g/m2)での加湿が行われ、加湿前の含水率が低い布帛M2については標準より多い供給水分量(36g/m2)での加湿が行われ、加湿前の含水率が高い布帛M3については標準より少ない供給水分量(15g/m2)での加湿が行われる。
次に、加湿工程における供給水分量の第3の調整方法について説明する。
ミスト供給部21により実際に布帛Mに供給される水分量は、水圧のばらつきや、ミストを噴射する給水ノズルの目詰まりなどによって、所望の値からずれる場合がある。そこで、第3の調整方法では、ミスト供給部21による加湿後の布帛Mの含水率を第2の検出部62により検出し、検出された含水率に基づいて、当該加湿後の含水率が目標含水率に近付くように供給水分量を調整する。
図7では、図5の実施例1において、ミスト供給部21による供給水分量が、ばらつき等に起因して互いに異なるケース1~3が示されている。また、図7では、ケース1~3の各々における布帛Mの含水率、加湿条件、及び毛羽圧縮工程前後の毛羽Maの最大高さHに加え、加熱工程後の布帛Mの乾燥状態などが示されている。
このため、ケース2では、ミスト供給部21による供給水分量を増加させるようにフィードバックがなされる。具体的には、制御部80は、第2の検出部62による含水率の測定値が過小である場合に、当該含水率の測定値と、加湿後の目標含水率との差分に応じてミスト供給部21による供給水分量を増加させる。これにより、布帛Mのうちこれ以降に加湿される部分については、加湿後の目標含水率により近い含水率となるように加湿することが可能となる。
このため、ケース3では、ミスト供給部21による供給水分量を減少させるようにフィードバックがなされる。具体的には、制御部80は、第2の検出部62による含水率の測定値が加湿後の目標含水率に対して過多である場合に、当該含水率の測定値と、加湿後の目標含水率との差分に応じてミスト供給部21による供給水分量を減少させる。これにより、布帛Mのうちこれ以降に加湿される部分については、加湿後の目標含水率により近い含水率となるように加湿することが可能となる。
次に、加熱工程における加熱温度の調整方法について説明する。
上記の第3の調整方法によるフィードバックがなされてから布帛Mの加湿後の含水率が目標含水率に一致するように調整されるまでの期間では、加湿後の含水率が過多となっている場合があり、加圧加熱ローラー31の加熱による水分除去が不十分で、加熱後の布帛Mの乾燥状態が不良となる場合がある。また、加圧加熱ローラー31による加熱温度に誤差がある場合にも、加熱後の布帛Mの水分除去が不十分で乾燥状態が不良となる場合がある。そこで、インクジェット記録装置1では、加圧加熱ローラー31による加熱後の布帛Mの含水率を第3の検出部63により検出し、検出された含水率に基づいて、当該加熱後の含水率が加熱後の目標含水率に近付くように加圧加熱ローラー31による加熱温度を調整する。
図8に示されるケース3は、図7のケース3と同一のケースであり、ミスト供給部21による加湿後の布帛Mの含水率が過多(17%)となっている。このケース3では、加圧加熱ローラー31により通常の加熱温度(50℃)で加熱した結果、加熱による水分除去が十分に行われず、加熱後の含水率の測定値が、目標含水率(5%)を超過する7%となった。これに起因して、加熱後の乾燥状態が不良(「×」)となった。ここで、加熱後の目標含水率は、「第2の基準含有率」に相当する。
このため、このようなケース3では、加圧加熱ローラー31による加熱温度を上昇させるようにフィードバックがなされる。具体的には、制御部80は、第3の検出部63による含水率の測定値が加熱後の目標含水率に対して過多である場合に、加熱後の目標含水率との差分に応じて加圧加熱ローラー31による加熱温度を上昇させる。
このように、第3の検出部63による検出結果に基づいて加熱温度をフィードバック制御することにより、布帛Mのうち以降に加熱される部分については、加熱後の含水率がより目標含水率に近い値となるように加熱することが可能となり、布帛Mの記録面Sを、インクの吐出に適した状態とすることができる。
なお、図8では、加熱後の布帛Mの水分除去が不十分で乾燥状態が不良となる場合に加熱温度を上昇させるフィードバックを行う例で説明したが、これに加えて、加熱後の布帛Mの水分除去が過剰であるために乾燥状態が不良となる場合に、加熱温度を低下させるフィードバックを行っても良い。
これらのうち供給水分量の第2の調整方法による供給水分量の調整を行わない場合には、第1の検出部61を省略することができる。
また、供給水分量の第3の調整方法による供給水分量の調整を行わない場合には、第2の検出部62を省略することができる。
また、加熱温度の調整方法による加熱温度の調整を行わない場合には、第3の検出部63を省略することができる。
このような構成によれば、布帛Mの記録面Sを加湿部20により加湿することで毛羽Maのコシを弱くし、毛羽Maを変形しやすい状態とすることができる。また、このように毛羽Maが変形しやすくなった状態で記録面Sを加圧部30により加圧することで、毛羽Maを、容易に記録面Sに沿った低い姿勢で寝かせて圧縮することができる。さらに、加熱部40により記録面Sを加熱して毛羽Maに含まれていた水分を除去することで、毛羽Maを変形しにくい状態とすることができる。すなわち、加熱により、毛羽Maの形状を、圧縮された状態のまま固定して維持することができる。これにより、記録面Sにおける毛羽Maを低い姿勢で寝かせた状態で、記録面Sに記録部50のインク吐出面512を対向させてインクを吐出させることができるため、インク吐出面512に毛羽Maが付着する不具合の発生を効果的に抑制することができる。よって、インク吐出面512への毛羽Maの接触に起因する画質の低下をより確実に抑制することができる。
また、布帛Mが乾燥していると、布帛Mの表面と搬送ローラーの表面とが離れる瞬間に剥離帯電が生じて布帛Mが帯電してしまう不具合が生じやすいが、本実施形態では一旦布帛Mを加湿することで、加湿しない場合と比較して布帛Mの乾燥度を抑えることができるため、剥離帯電による不具合の発生を抑制することができる。
続いて、上記実施形態の変形例1について説明する。
本変形例は、加圧部30及び加熱部40が別個に設けられている点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
本変形例のインクジェット記録装置1では、加圧加熱ローラー31に代えて、加圧部30を構成する加圧ローラー32が設けられており、加圧ローラー32と第3の検出部63との間に、加熱部40を構成するヒーター41が設けられている。
加圧ローラー32の構成は、加熱機能を有しない点を除いて加圧加熱ローラー31と同一である。
ヒーター41は、例えば電熱線に通電することで発熱して布帛Mの記録面Sを加熱する。ヒーター41は、加圧加熱ローラー31の加熱機能と同等の加熱能力を有する。なお、加熱部40としては、ヒーター41に代えて、布帛M及び搬送ベルト143を上下から挟持して加熱する一対の加熱ローラー等の他の加熱手段を用いても良い。
続いて上記実施形態の変形例2について説明する。
本変形例は、加湿部20による布帛Mの加湿方式、及び加圧部30による加圧位置が上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
本変形例では、加湿部20及び加圧部30を構成する加湿加圧ローラー22により、布帛Mの加湿及び加圧が並行して行われる。すなわち、本変形例では、加湿部20及び加圧部30が一体的に設けられている。
また、加圧加熱ローラー31に代えて、加熱のみを行う一対の加熱ローラー42(加熱部40)が設けられている。加熱ローラー42は、一方のローラーの内部に、ローラー加熱部31aと同様の構成のローラー加熱部42aを有している。
一対の加湿加圧ローラー22、中間ローラー23及び給水ローラー24は、幅方向に延びる回転軸に回転する円柱状の部材であり、外周面の幅方向の幅が各々同一となっている。また、加湿加圧ローラー22、中間ローラー23及び給水ローラー24は、外周面に水を保持可能な構成とされている。ここで、水を保持可能な外周面の材料としては、例えば親水性を有する樹脂(例えばNBR)等が挙げられる。
中間ローラー23は、加湿加圧ローラー22の回転に応じて、加湿加圧ローラー22に当接しながら回転することにより加湿加圧ローラー22の外周面に水を供給する。
加湿加圧ローラー22は、中間ローラー23から供給された水分を含む外周面を布帛Mの記録面Sに当接させた状態で回転することで、当該記録面Sを加湿するとともに加圧する。
このように、布帛Mの記録面Sに対する加湿及び加圧を同時に行う態様によっても、加湿により毛羽Maのコシを弱くした上で圧縮して寝かせることができる。また、圧縮後の毛羽Maを加熱部40により加熱して水分を除去することで、毛羽Maの形状を、圧縮された状態のまま固定することができる。
続いて上記実施形態の変形例3について説明する。本変形例は、他の変形例と組み合わされても良い。
本変形例は、加湿部20により、液体として、水に代えて所定の前処理剤が布帛Mに付与されて記録面Sが加湿される点で上記実施形態と異なる。以下では、上記実施形態との相違点について説明する。
また、本変形例では、第1の検出部61、第2の検出部62及び第3の検出部63として、前処理剤の含有率を検出可能なものが用いられる。
例えば、上記実施形態及び各変形例では、布帛Mの記録面Sに対して液体を付与する例を用いて説明したが、これに限られず、布帛Mの記録面Sに加え、又は記録面Sに代えて布帛Mの裏面(記録面Sとは反対側の面)に液体を付与することで、記録面Sを加湿しても良い(布帛Mの裏面のみに液体を付与する場合には、布帛Mを浸透した液体により記録面Sが所望の状態に加湿される量の液体を付与すれば良い)。
具体的には、加湿空気が封入された加湿容器により加湿部20を構成し、加湿容器内を通る搬送経路で布帛Mを搬送することで布帛Mの記録面S及び裏面を加湿しても良い。
また、所定の液体貯留部内に貯留されている液体に布帛Mを直接浸漬させて加湿しても良い。
2 給紙部
3 排紙部
10 搬送部
11~13、15、16 搬送ローラー
14 ベルト搬送部
20 加湿部
21 ミスト供給部
22 加湿加圧ローラー
30 加圧部
31 加圧加熱ローラー
31a ローラー加熱部
32 加圧ローラー
33 圧力調整部
40 加熱部
41 ヒーター
42 加熱ローラー
50 記録部
51 ヘッドユニット
511 記録ヘッド
512 インク吐出面
513 ノズル
514 ヘッド制御部
61 第1の検出部
62 第2の検出部
63 第3の検出部
70 乾燥部
80 制御部
91 搬送駆動部
92 操作表示部
93 通信部
94 バス
M 布帛
Ma 毛羽
S 記録面
Claims (21)
- 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記加湿部による加湿前における毛羽の最大高さが高い布帛ほど、前記加湿部による加湿後の前記記録面における含水率が高くなるように、前記液体を前記加湿部により前記布帛に付与させる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
を備え、
前記加湿部による前記記録面の加湿、及び、前記加圧部による前記記録面の加圧が同時に行われる
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加圧部は、前記加熱部による加熱が終了する前に加圧を終了することを特徴とする請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
- 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
を備え、
前記加圧部は、前記加熱部による加熱が終了する前に加圧を終了する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加湿部の動作を制御する加湿制御部を備え、
前記加湿制御部は、前記布帛の種別に応じた量の液体を前記加湿部により前記布帛に付与させる
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 前記種別は、少なくとも布帛の素材により布帛を分類したものであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
- 前記加湿制御部は、素材が化学繊維である布帛に対して単位面積当たりに付与される液体の量よりも、素材が天然繊維である布帛に対して単位面積当たりに付与される液体の量が多くなるように前記加湿部の動作を制御することを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
- 前記種別は、少なくとも布帛の銘柄により布帛を分類したものであることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
- 前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第1の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第1の検出部により検出された液体の含有率に基づいて、前記加湿部による加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第1の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第1の検出部により検出された液体の含有率に基づいて、前記加湿部による加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿後、かつ前記加熱部による加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第2の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第2の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加湿部の動作を制御する加湿制御部と、
前記加湿部による加湿後、かつ前記加熱部による加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第2の検出部と、
を備え、
前記加湿制御部は、前記第2の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加湿部により前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記加熱部の動作を制御する加熱制御部と、
前記加熱部による加熱後、かつ前記記録部によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第3の検出部と、
を備え、
前記加熱制御部は、前記第3の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加熱部による前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿部と、
前記加湿部により加湿された前記記録面を加熱する加熱部と、
前記加湿部による加湿が開始されてから前記加熱部による加熱が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧部と、
前記加圧部による加圧及び前記加熱部による加熱が終了した前記記録面に対して所定のインク吐出面からインクを吐出して当該記録面に画像を記録する記録部と、
前記加熱部の動作を制御する加熱制御部と、
前記加熱部による加熱後、かつ前記記録部によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する第3の検出部と、
を備え、
前記加熱制御部は、前記第3の検出部により検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記加熱部による前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記布帛を搬送する搬送部を備え、
前記加湿部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加湿し、
前記加圧部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加圧し、
前記加熱部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面を加熱し、
前記記録部は、前記搬送部により搬送されている前記布帛の前記記録面にインクを吐出して画像を記録する
ことを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載のインクジェット記録装置。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加湿工程では、加湿前における毛羽の最大高さが高い布帛ほど、加湿後の前記記録面における含水率が高くなるように、前記液体を前記布帛に付与する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加湿工程における前記記録面の加湿、及び、前記加圧工程における前記記録面の加圧を同時に行う
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
を含み、
前記加圧工程では、前記加熱工程における加熱が終了する前に加圧を終了する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加湿工程における加湿前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加湿工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率に基づいて、加湿後の前記記録面における液体の含有率が所定の第1の基準含有率に近付くように、前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加湿工程における加湿後、かつ前記加熱工程における加熱前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加湿工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率と、所定の第1の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記布帛に対して単位面積当たりに付与させる液体の量を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 所定のインク吐出面からインクを吐出する記録部を備えたインクジェット記録装置により布帛に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
布帛に液体を付与して当該布帛のうち画像が記録される記録面を加湿する加湿工程、
前記加湿工程で加湿された前記記録面を加熱する加熱工程、
前記加湿工程が開始されてから前記加熱工程が終了するまでの期間のうち少なくとも一部の期間において前記記録面を加圧する加圧工程、
前記加圧工程における加圧及び前記加熱工程における加熱が終了した前記記録面に対して前記インク吐出面からインクを吐出させて当該記録面に画像を記録する記録工程、
前記加熱工程による加熱後、かつ前記記録工程によりインクが吐出される前の前記布帛の前記記録面における液体の含有率を検出する検出工程、
を含み、
前記加熱工程では、前記検出工程において検出された液体の含有率と、所定の第2の基準含有率との差分に応じて、当該差分が小さくなるように前記記録面の加熱温度を調整する
ことを特徴とするインクジェット記録方法。
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