JP2009233979A - 液体吐出装置の異常判定装置及び異常判定方法 - Google Patents

液体吐出装置の異常判定装置及び異常判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】異常を判定したい箇所全てに検出手段を配置しなくとも異常が発生したか否かを判定することができる液体吐出装置の異常判定装置及び異常判定方法を提供する。
【解決手段】液体を送流するインク供給路180内に設けられた開閉可能な第1電磁弁176、及びインク供給路180内のインクを加圧または減圧するための第1チューブポンプ172を用いて、インク供給路180内のインクの圧力が予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御し、インクの送流状態が上記予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、第1圧力センサ166で測定された圧力の大きさに基づいて、インク漏れや第1圧力センサ166の故障が発生したか否かを判定する。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体を送流する液体流路が設けられた液体吐出装置の異常判定装置及び異常判定方法に関する。
インクジェット印刷機において、組み立てや振動によるジョイント部の外れ、配管の損傷といった原因によりインク供給路でインク漏れが発生する場合がある。インク漏れが発生すると、装置の汚れ、電気基板のショート、インクの不足による吐出不良につながる。
したがってインク供給路におけるインクの漏れを検知して、利用者に漏れ発生を知らせる必要がある。インクの漏れを検知して、利用者に知らせる技術として、下記特許文献1〜3に記載の装置が知られている。
特許文献1に記載の装置では、インクを検知すると状態が変化する部材と、その部材の状態変化を検出する機構を設けることで、インク漏れを検出する。
特許文献2に記載の装置では、インク容器およびインクが流れるインクタンク経路の外部に、インクが付着すると形状を変化させる部材と、この部材の形状変化を検出する手段を設けることで、インク漏れを検出する。
特許文献3に記載の装置では、インクジェットヘッドに信号を送る基板上にインクを検知する手段を設けて、インクジェットヘッドより漏れ出たインクを検知する。
特開平6−340089号公報 特開2006−231803号公報 特開平7−60954号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置は、漏れ出たインクが、インク吸収部材に浸透し、インク吸収部材の一部と接する被記録部材に該浸透したインクが到達して該被記録部材にインクが付着し、それをもってインクの漏れを検知するものである。この技術では、インク吸収部材の一部が被記録部材と接するように配置しなければならず、被記録部材から離れたところではインク漏れの検出ができない。
また、特許文献2に記載の装置は、検知用固体が漏れ出たインクによって解けることでマイクロスイッチが切り替わり、それによって制御部分でインクの漏れを検知する。しかしながら、マイクロスイッチの動作を考えれば、高さ方向にスペースが設けられるところでなければ設置できない。また振動などにより、誤検知が起こる可能性もある。
なお、通常、インク流路は長く、インク漏れの発生は経路のどこで起こるかはわからない。従って、インク漏れを確実に検知するためには、特許文献1ではインクを吸収する部材を、特許文献2ではマイクロスイッチを、インク漏れの可能性のある箇所全てに配置する必要がある。しかしながら、インクが供給される配管近辺に、必ずしもインク検出部材や、部材の変化を検出できるものを配置できるとは限らない。すなわち、装置の構造上、狭スペースとなっている場合には、それら検出手段の配置ができない場合もある。
なお、特許文献3に記載の装置も、インクジェットヘッド周辺に位置する基板に検知手段を設けたものであり、インク流路のインク漏れは確認できない。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、異常を判定したい箇所全てに検出手段を配置しなくとも異常が発生したか否かを判定することができる液体吐出装置の異常判定装置及び異常判定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明の液体吐出装置の異常判定装置は、液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように、該液体の送流を制御する送流制御手段と、前記液体流路内の圧力を測定する圧力測定手段と、前記液体の送流状態が前記予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、前記圧力測定手段で測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する判定手段と、を含んで構成されている。
このように、請求項1の液体吐出装置の異常判定装置は、液体流路内の圧力を測定する圧力測定手段を備え、該液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定するため、圧力測定手段を液体流路の1箇所に設けるだけで、液体吐出装置の異常発生を判定することができる。
なお、請求項2の発明において、前記判定手段は、前記異常状態として、前記圧力測定手段及び前記送流制御手段の少なくとも一方の故障、及び前記液体流路の液体漏れ、の少なくとも一方を判定することができる。
また、請求項3の発明において、前記送流制御手段は、前記液体流路内の送流状態が、予め定められた加圧状態又は予め定められた減圧状態となるように、前記液体の送流を制御することができる。
なお、上記制御状態で測定された圧力の大きさ、又は上記停止状態で測定された圧力の大きさのいずれか一方を用いれば異常状態の発生の有無の判定は可能だが、双方の状態で測定された各々の圧力の大きさに基づいて判定すれば、より精度高く判定することができる。
請求項4の発明の液体吐出装置の異常判定装置は、液体が送流される液体流路と、前記液体流路内に設けられた開閉可能なバルブと、前記液体流路内の液体の圧力を加圧または減圧するためのポンプと、前記バルブ及び前記ポンプを用いて前記液体の加圧または減圧を制御して、前記液体流路内の液体の圧力が予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御する送流制御手段と、前記液体流路内の圧力を測定する圧力測定手段と、前記液体の送流状態が前記予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、前記圧力測定手段で測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する判定手段と、を含んで構成されている。
このように、請求項4の液体吐出装置の異常判定装置は、バルブ及びポンプを用いて液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように該液体の送流を制御し、該液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で圧力測定手段により測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定するため、圧力測定手段を液体流路の1箇所に設けるだけで、液体吐出装置の異常状態を判定することができる。
なお、バルブやポンプは、一般的な液体吐出装置に設けられているものであるため、異常判定のために新たに設けなくともこれを兼用できる。また、例えば、液体を循環させる循環系の液体吐出装置等では、液体が供給される供給路側及び液体を回収する回収路側の双方に圧力測定手段が設けられることが多く、この圧力測定手段を、本発明の異常判定のための圧力測定手段として用いることができる(兼用できる)ため、有用である。
請求項5の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の異常判定装置を備えた液体吐出装置である。
請求項6の発明の液体吐出装置の異常判定方法は、液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように、該液体の送流を制御し、前記液体の送流状態が前記予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、圧力測定手段により前記液体流路内の圧力を測定し、前記測定された測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する。
このように、請求項6の液体吐出装置の異常判定方法も、請求項1の液体吐出装置の異常判定装置と同様に作用するため、圧力測定手段を液体流路の1箇所に設けるだけで、液体吐出装置の異常状態を判定することができる。
以上説明したように本発明は、異常を判定したい箇所全てに検出手段を配置しなくとも異常が発生したか否かを判定することができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る液体吐出装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。同図に示すように、このインクジェット記録装置110は、黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(以下、ヘッドという。)112K、112C、112M、112Yを有する印字部111と、各ヘッド112K、112C、112M、112Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部114と、記録媒体たる記録紙116を供給する給紙部118と、記録紙116のカールを除去するデカール処理部120と、前記印字部111のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙116の平面性を保持しながら記録紙116を搬送するベルト搬送部122と、印字部111による印字結果を読み取る印字検出部124と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排紙する排紙部126とを備えている。なお、本明細書でいう「印字」とは、文字の印刷の他に画像の印刷も含む。
インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K、112C、112M、112Yに対応する色のインクを貯蔵するメインタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド112K、112C、112M、112Yと連通されている。また、インク貯蔵/装填部114は、インク残量が少なくなるとその旨を報知する報知手段を備えるとともに、色間の誤装填を防止するための機構を有している。インク貯蔵/装填部114の詳細な構成は後述する。
図1では、給紙部118の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、メディアの種類情報を記録したバーコード或いは無線タグなどの情報記録体をマガジンに取り付け、その情報記録体の情報を所定の読取装置によって読み取ることで、使用される記録媒体の種類(メディア種)を自動的に判別し、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部118から送り出される記録紙116はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部120においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム130で記録紙116に熱を与える。このとき、多少印字面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
ロール紙を使用する装置構成の場合、図1のように、裁断用のカッター128が設けられており、該カッター128によってロール紙は所望のサイズにカットされる。なお、カット紙を使用する場合には、カッター128は不要である。
デカール処理後、カットされた記録紙116は、ベルト搬送部122へと送られる。ベルト搬送部122は、ローラ131、132間に無端状のベルト133が巻き掛けられた構造を有するように構成されている。
ベルト133は、記録紙116の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。同図に示されるように、ローラ131、132間に掛け渡されたベルト133の内側において印字部111のノズル面、及び印字検出部124のセンサ面に対向する位置には吸着チャンバ134が設けられており、この吸着チャンバ134をファン135で吸引して負圧にすることによって記録紙116がベルト133上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ベルト133が巻かれているローラ131、132の少なくとも一方に図示しないモータの動力が伝達されることにより、ベルト133は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト133上に保持された記録紙116は図1の左から右へと搬送される。
縁無しプリント等を印字するとベルト133上にもインクが付着するので、ベルト133の外側の所定位置(印字領域以外の適当な位置)にベルト清掃部136が設けられている。ベルト清掃部136の構成について詳細は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。清掃用ロールをニップする方式の場合、ベルト線速度とローラ線速度を変えると清掃効果が大きい。
なお、ベルト搬送部122に代えて、ローラ・ニップ搬送機構を用いる態様も考えられるが、印字領域をローラ・ニップ搬送すると、印字直後に用紙の印字面をローラが接触するので画像が滲み易いという問題がある。したがって、本例のように、印字領域では画像面を接触させない吸着ベルト搬送が好ましい。
ベルト搬送部122により形成される用紙搬送路上において印字部111の上流側には、加熱ファン140が設けられている。加熱ファン140は、印字前の記録紙116に加熱空気を吹き付け、記録紙116を加熱する。印字直前に記録紙116を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部111の各ヘッド112K、112C、112M、112Yは、当該インクジェット記録装置110が対象とする記録紙116の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録紙116の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
ヘッド112K、112C、112M、112Yは、記録紙116の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド112K、112C、112M、112Yが記録紙116の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように固定設置される。
ベルト搬送部122により記録紙116を搬送しつつ各ヘッド112K、112C、112M、112Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙116上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド112K、112C、112M、112Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙116と印字部111を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(すなわち1回の副走査で)、記録紙116の全面に画像を記録することができる。これにより、記録ヘッドが紙搬送方向と直交する方向に往復動作するシャトル型ヘッドに比べて高速印字が可能であり、生産性を向上させることができる。
本例では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せについては本実施形態に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
図1に示した印字検出部124は、印字部111の打滴結果を撮像するためのイメージセンサ(ラインセンサ又はエリアセンサ)を含み、該イメージセンサによって読み取った打滴画像からノズルの目詰まりや着弾位置誤差などの吐出特性をチェックする手段として機能する。
本例の印字検出部124には、受光面に複数の受光素子(光電変換素子)が2次元配列されてなるCCDエリアセンサを好適に用いることができる。エリアセンサは、少なくとも各ヘッド112K、112C、112M、112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)の全域を撮像できる撮像範囲を有しているものとする。1つのエリアセンサで所要の撮像範囲を実現してもよいし、複数のエリアセンサを組み合わせて(繋ぎ合わせて)所要の撮像範囲を確保してもよい。或いはまた、エリアセンサを移動機構(不図示)によって支持し、エリアセンサを移動(走査)させることによって所要の撮像範囲を撮像する構成も可能である。
また、エリアセンサに代えてラインセンサを用いることも可能である。この場合、ラインセンサは、少なくとも各ヘッド112K、112C、112M、112Yによるインク吐出幅(画像記録幅)よりも幅の広い受光素子列(光電変換素子列)を有する構成が好ましい。
このように、印字検出部124は、イメージセンサを含むブロックであり、記録紙116に印字された画像を読み取り、所要の信号処理などを行って印字状況(吐出の有無、着弾位置誤差、ドット形状、光学濃度など)を検出し、その検出結果を印字を制御するプリント制御部に提供する。
印字検出部124の後段には後乾燥部142が設けられている。後乾燥部142は、印字された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印字後のインクが乾燥するまでは印字面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
多孔質のペーパーに染料系インクで印字した場合などでは、加圧によりペーパーの孔を塞ぐことでオゾンなど、染料分子を壊す原因となるものと接触することを防ぐことで画像の耐候性がアップする効果がある。
後乾燥部142の後段には、加熱・加圧部144が設けられている。加熱・加圧部144は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ145で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部126から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印字とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置110では、本画像のプリント物と、テスト印字のプリント物とを選別してそれぞれの排出部126A、126Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。
なお、大きめの用紙に本画像とテスト印字とを同時に並列に形成する場合は、カッター148によってテスト印字の部分を切り離す。また、図には示さないが、本画像の排出部126Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド112K、112C、112M、112Yの構造は共通しているので、以下これらを区別せずに説明する場合には、末尾の符号を省略して単にヘッド112と呼称するものとする。
図3はヘッド112のノズル毎に設けられた液滴吐出素子(1つのノズル151に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図である。なお、本実施の形態では、記録紙116上に印字されるドットピッチを高密度化するために、ヘッド112におけるノズルピッチを高密度化している。具体的には、各ノズル151に対応する圧力室152等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)153を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
図3に示したように、各圧力室152は供給口154を介して共通流路155と連通されている。共通流路155はインク供給源たるメインタンク160と連通しており、メインタンク160から供給されるインクは共通流路155を介して各圧力室152に分配供給される。
圧力室152の一部の面(図3において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)156には個別電極157を備えたアクチュエータ158が接合されている。個別電極157と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ158が変形して圧力室152の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル151からインクが吐出される。なお、アクチュエータ158には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ158の変位が元に戻る際に、共通流路155から供給口154を通って新しいインクが圧力室152に再充填される。
画像情報から生成されるドット配置データに応じて各ノズル151に対応したアクチュエータ158の駆動を制御することにより、ノズル151からインク滴を吐出させることができる。図1で説明したように、記録媒体たる記録紙116を一定の速度で副走査方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル151のインク吐出タイミングを制御することによって、記録紙116上に所望の画像を記録することができる。
本発明の実施に際してノズルの配置構造は上記説明した配置に限定されない。また、本実施形態では、ピエゾ素子(圧電素子)に代表されるアクチュエータ158の変形によってインク滴を飛ばす方式が採用されているが、本発明の実施に際して、インクを吐出させる方式は特に限定されず、ピエゾジェット方式に代えて、ヒータなどの発熱体によってインクを加熱して気泡を発生させ、その圧力でインク滴を飛ばすサーマルジェット方式など、各種方式を適用できる。
ここで、本実施の形態に係るインク貯蔵/装填部114の詳細な構成を説明する。図4は、本実施の形態に係るインク貯蔵/装填部114の構成図である。インク貯蔵/装填部114は、各ヘッド112K、112C、112M、112Yに対応して設けられているが、各インク貯蔵/装填部114は同一構成であるため、ここでは、1つのインク貯蔵/装填部114を代表して説明する。
インク貯蔵/装填部114は、インクを貯蔵するメインタンク160を備えている。メインタンク160及びヘッド112はインク供給路180及びインク回収路182を介して接続されている。インク供給路180の経路途中には、メインタンク160側からヘッド112側に向かって、第1チューブポンプ172、供給タンク164、及び第1電磁弁176が順に設けられ、インク回収路182の経路途中には、メインタンク160側からヘッド112側に向かって、第2チューブポンプ174、回収タンク168、及び第2電磁弁178が順に設けられている。
このような構成により、インク供給路180及びインク回収路182内をインクが循環し、ヘッド112にインクが供給される。
第1チューブポンプ172及び第2チューブポンプ174は、インクがA方向またはB方向に流れるように回転駆動することが可能なポンプであり、各々インク供給路180およびインク回収路182内のインクに対する加圧や減圧が可能に構成されている。また、第1電磁弁176は、一時的にインクを貯留する供給タンク164とヘッド112との間の経路を開閉するための弁であり、第2電磁弁178は、一時的にインクを貯留する回収タンク168とヘッド112との間の経路を開閉するための弁である。
メインタンク160には、メインタンク160のインク液面を検出する液面センサ162が設けられている。液面センサ162によりインク液面が低下しインク残量が少なくなったことが検出されると、インク供給制御部190(後述)は不図示の表示装置などを介して報知する。また、供給タンク164には第1圧力センサ166が設けられ、第1圧力センサ166により供給タンク164内の圧力が測定される。また、回収タンク168にも第2圧力センサ170が設けられ、第2圧力センサ170により回収タンク168内の圧力が測定される。
図5は、インク貯蔵/装填部114のインク送流動作を制御する制御系の構成を示す構成図である。同図に示すように、液面センサ162、第1圧力センサ166、第2圧力センサ170、第1チューブポンプ172、第2チューブポンプ174、第1電磁弁176、及び第2電磁弁178がインク供給制御部190に接続されている。
インク供給制御部190には、液面センサ162、第1圧力センサ166、及び第2圧力センサ170の測定結果が入力される。通常記録動作時には、インク供給制御部190は、該第1圧力センサ166や第2圧力センサ170の測定結果に基づいて、第1チューブポンプ172及び第2チューブポンプ174を駆動して、供給タンク164内の圧力が、回収タンク168内の圧力より一定値だけ高くなるように(供給タンク164及び第1圧力センサ166間の圧力差が一定になるように)制御する。このとき、第1電磁弁176及び第2電磁弁178は開状態とする。これにより、インクはメインタンク160から供給タンク164に供給され、該供給されたインクは供給タンク164からヘッド112を介して回収タンク168に向けて流れ、インク供給路180、インク回収路182からなる循環経路内を一定の流速で循環する。第1圧力センサ166や第2圧力センサ170は、一般的な循環系の装置に装備されるものである。
なお、インク供給制御部190がインク供給路180及びインク回収路182のインク漏れを判定するインク漏れ判定処理を行なう場合には、上記第1圧力センサ166、第2圧力センサ170をインク漏れ検知のためのセンサとして用いる。インク供給制御部190は、インク供給路180内の圧力またはインク回収路182内の圧力が所定の状態となるように、第1チューブポンプ172及び第2チューブポンプ174の回転を制御したり、第1電磁弁176及び第2電磁弁178の開閉を制御し、このときの第1圧力センサ166、第2圧力センサ170の測定結果からインク漏れ等の異常発生を判定する。
インク供給制御部190は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインク貯蔵/装填部114全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。また、インク供給制御部190は、インクジェット記録装置の記録動作全体を制御するメインコントローラと接続されており、メインコントローラから受け取った制御信号に応じてインク貯蔵/装填部114の動作を制御したり、インク貯蔵/装填部114で発生した異常状態をメインコントローラに通知したりする。
インク供給制御部190には、RAM,ROMが備えられており、ROMには、インク供給制御部190のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROMに記憶されたプログラムには、上記インク漏れを判定するインク漏れ判定処理ルーチンのプログラムも含まれる。ROMは、書換不能な記憶手段であってもよいが、各種のデータを必要に応じて更新する場合は、EEPROMのような書換可能な記憶手段を用いることが好ましい。
次に、本実施の形態で行なわれるインク供給路180及びインク回収路182のインク漏れ判定処理について説明する。なお、本実施の形態では、インク漏れ判定と共に、第1圧力センサ166、第2圧力センサ170の故障の判定も行なう。
図6は、インク供給制御部190が実行するインク漏れ判定処理ルーチンのプログラムの流れを示すフローチャートである。
なお、本実施の形態では、インク供給路180及びインク回収路182のインク漏れ判定処理は各々個別に行なわれるが、どちらの判定処理も同様に行なわれるため、ここでは、インク供給路180のインク漏れを判定する場合を例に挙げて説明する。
ステップ200で、インク供給制御部190は第1電磁弁176を閉じる。
ステップ202で、インク供給制御部190は、メインタンク160から供給タンク164側に(A方向に)インクが送られるように第1チューブポンプ172を回転させる。このとき、第1電磁弁176は閉じた状態であるため、インク供給路180のインク漏れ或いは第1圧力センサ166の故障が発生していなければ、第1チューブポンプ172の回転により第1圧力センサ166で測定される圧力は上昇するはずである。
ステップ204で、インク供給制御部190は、第1チューブポンプ172を回転させている期間、第1圧力センサ166の測定値をモニタする。第1チューブポンプ172の回転中、第1圧力センサ166は、所定間隔で供給タンク164内の圧力を測定してインク供給制御部190に入力する。インク供給制御部190は、該入力された測定値を所定のメモリに記憶しておく。
ステップ206で、インク供給制御部190は、所定時間経過後、第1チューブポンプ172の回転を停止する。回転停止により第1チューブポンプ172は閉じた状態の弁として機能する。このとき、インク供給路180のインク漏れ或いは第1圧力センサ166の故障が発生していなければ、第1チューブポンプ172から第1電磁弁176までの間は密閉されており第1圧力センサ166の測定値は、圧力の高い状態で維持されるはずである。
ステップ208で、インク供給制御部190は、第1チューブポンプ172を停止してから所定時間経過するまで、第1圧力センサ166の測定値をモニタする。第1チューブポンプ172の回転中と同様に、第1チューブポンプ172の停止中も、第1圧力センサ166は、所定間隔で供給タンク164内の圧力を測定してインク供給制御部190に入力する。インク供給制御部190は、該入力された測定値を所定のメモリに記憶しておく。
ステップ210では、インク供給制御部190は、上記第1圧力センサ166の測定結果をメモリから読み出して、インク供給路180のインク漏れ判定を行なう。
具体的には、インク供給制御部190は、まず、第1チューブポンプ172の回転中に測定された圧力値から、第1チューブポンプ172の回転中の圧力変化を判断する。例えば、測定された圧力値のうち、回転開始直後の時刻t1で測定された圧力値と、時刻t1から所定時間経過後の時刻t2に測定された圧力値とを抽出し、時刻t2の圧力値から時刻t1の圧力値を減算した結果が、+の値であれば、圧力増加と判断し、−の値であれば圧力減少と判断し、0であれば、圧力変化無しと判断する。第1チューブポンプ172の回転中は、インク漏れが発生していなければ、インク供給路180内を加圧することとなるため、以下、第1チューブポンプ172の回転中の圧力変化を、加圧時の圧力変化A−(1)と呼称する。
さらにまた、第1チューブポンプ172の停止中に測定された圧力値から、第1チューブポンプ172の停止中の圧力変化を判断する。判断方法は、上記と同様である。第1チューブポンプ172の停止中の圧力変化を、加圧停止時の圧力変化A−(2)と呼称する。
そして、インク供給制御部190は、加圧時の圧力変化A−(1)または加圧停止時の圧力変化A−(2)のいずれか一方に基づいて、インク供給路180のインク漏れ及び第1圧力センサ166の故障の判定を行なう。
加圧時の圧力変化A−(1)を用いて判定する場合には、例えば以下のように判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力増加」である場合には、漏れなしと判定する。なお、インク漏れは発生しているが、漏れ量が少なく、漏れ量よりも第1チューブポンプ172によるインク送り量の方が多い場合にも、圧力増加となるため、加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力増加」である場合には、漏れなし及び少量の漏れ発生のいずれか一方であると判定するようにしてもよい。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力変化無し」である場合には、第1圧力センサ166が故障していると判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力減少」である場合には、漏れあり、と判定する。
加圧停止時の圧力変化A−(2)を用いて判定する場合には、例えば以下のように判定する。
加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力増加」である場合には、第1圧力センサ166が故障していると判定する。
加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力変化無し」である場合には、漏れなしと判定する。なお、第1圧力センサ166が故障している場合にも圧力は変化しないため、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力変化無し」である場合には、漏れなし及び第1圧力センサ166故障、のいずれか一方であると判定するようにしてもよい。
加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力減少」である場合には、漏れあり、と判定する。
なお、上記では加圧時の圧力変化A−(1)及び加圧停止時の圧力変化A−(2)のいずれか一方に基づいて判定するようにしたが、加圧時の圧力変化A−(1)及び加圧停止時の圧力変化A−(2)の組み合わせで判定するようにしてもよい。
この場合には、インク供給制御部190は、図7(A)に示すテーブルを参照してインク漏れ判定を行なう。図7(A)は、圧力変化A−(1)及びA−(2)の組み合わせに応じた判定ルールを登録したテーブル例を示す図であり、予めインク供給制御部190のROMに記憶されている。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力増加」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)も「圧力増加」である場合には、加圧時も加圧停止時も増加が継続しており、あり得ない圧力変化であるため、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力増加」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力変化なし」である場合には、インク漏れが発生していないと判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力増加」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力減少」である場合には、インク漏れがあると判定する。インク漏れが少量の場合には、この組み合わせとなる。前述したように、加圧時のインク送り量よりもインク漏れ量が少量であれば、A−(1)で圧力減少とはならないと考えられるためである。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力変化なし」の場合には、圧力変化A−(2)に拘わらず第1圧力センサ166の故障であると判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力減少」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力増加」である場合には、あり得ない圧力変化であるため、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力減少」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力変化なし」である場合には、漏れありと判定する。大量にインク漏れが発生している場合には、加圧の段階で大気圧となり、加圧停止時には大気圧の状態が維持されると考えられるためである。
加圧時の圧力変化A−(1)が「圧力減少」であって、加圧停止時の圧力変化A−(2)が「圧力減少」の場合には、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
このように、加圧時の圧力変化A−(1)および加圧停止時の圧力変化A−(2)の双方を用いて判定することにより、判定精度も高くなり、第1圧力センサ166の故障なのか、液体の漏れなのか、の区別も容易となる。
ところで、漏れ量が多い場合には、第1チューブポンプ172の回転中であっても停止中であっても第1圧力センサ166で大気圧の値が検出されると考えられる。従って、第1チューブポンプ172の回転開始前に、予め第1圧力センサ166で大気圧の値を測定しておき、第1チューブポンプ172の回転中及び停止中に該予め測定しておいた大気圧と略同じ値が検出された場合には、インク漏れが発生しており、且つ漏れ量が多いと判定してもよい。
なお、上記では、第1チューブポンプ172の回転中及び停止中は、所定間隔で第1圧力センサ166から圧力測定結果が入力され、該測定結果から圧力変化を求める例について説明したが、これに限定されず、例えば、第1チューブポンプ172による回転を開始する前、第1チューブポンプ172の回転停止直後、及び回転停止してから所定時間経過後、の3つのタイミングでのみインク供給路180の圧力を測定し、該タイミングで測定した3つの値から加圧時の圧力変化A−(1)、加圧停止時の圧力変化A−(2)を求めるようにしてもよい。
具体的には、第1チューブポンプ172による回転を開始する前に測定した圧力をV1、第1チューブポンプ172の回転停止直後に測定した圧力をV2、及び回転停止してから所定時間経過後に測定した圧力をV3とすると、加圧時の圧力変化A−(1)をV2−V1で求め、加圧停止時の圧力変化A−(2)をV3−V2で求めればよい。
また、上記では、まずA方向にインクが流れるように第1チューブポンプ172を回転し、その後に回転を停止してインク供給路180のインク漏れを判定する例について説明したが、まずB方向にインクが流れるように第1チューブポンプ172を回転し、その後に回転停止してインク供給路180のインク漏れを判定することもできる。以下では、この変形例について、上記と同様に図6のフローチャートを用いて説明する。
ステップ200で、インク供給制御部190は第1電磁弁176を閉じる。
ステップ202で、インク供給制御部190は、供給タンク164からメインタンク160側に(B方向に)インクが送られるように第1チューブポンプ172を回転させる。このとき、第1電磁弁176は閉じた状態であるため、インク漏れ或いは第1圧力センサ166の故障が発生していなければ、第1チューブポンプ172の回転により第1圧力センサ166で測定される圧力は下降するはずである。
ステップ204で、インク供給制御部190は、第1チューブポンプ172を回転させている期間、第1圧力センサ166の測定値をモニタする。第1チューブポンプ172の回転中、第1圧力センサ166は、所定間隔で供給タンク164内の圧力を測定してインク供給制御部190に入力する。インク供給制御部190は、該入力された測定値を所定のメモリに記憶しておく。
ステップ206で、インク供給制御部190は、所定時間経過後、第1チューブポンプ172の回転を停止する。回転停止により第1チューブポンプ172は閉じた状態の弁として機能する。第1チューブポンプ172から第1電磁弁176までの間は密閉されており第1圧力センサ166の測定値は、圧力の低い状態で維持されるはずである。
ステップ208で、インク供給制御部190は、第1チューブポンプ172を停止してから所定時間経過するまで、第1圧力センサ166の測定値をモニタする。第1チューブポンプ172の回転中と同様に、第1チューブポンプ172の停止中も、第1圧力センサ166は、所定間隔で供給タンク164内の圧力を測定してインク供給制御部190に入力する。インク供給制御部190は、該入力された測定値を所定のメモリに記憶しておく。
ステップ210では、インク供給制御部190は、上記第1圧力センサ166の測定結果をメモリから読み出して、インク供給路180のインク漏れ判定を行なう。
前述と同様に、インク供給制御部190は、第1チューブポンプ172の回転中に測定された圧力値から、第1チューブポンプ172の回転中の圧力変化を判断する。この変形例における第1チューブポンプ172の回転中は、インク漏れが発生していなければ、インク供給路180内を減圧することとなるため、以下、第1チューブポンプ172の回転中の圧力変化を、減圧時の圧力変化B−(1)と呼称する。
さらにまた、第1チューブポンプ172の停止中に測定された圧力値から、第1チューブポンプ172の停止中の圧力変化を判断する。第1チューブポンプ172の停止中の圧力変化を、減圧停止時の圧力変化B−(2)と呼称する。
そして、インク供給制御部190は、減圧時の圧力変化B−(1)または減圧停止時の圧力変化B−(2)のいずれか一方に基づいて、インク供給路180のインク漏れ及び第1圧力センサ166の故障の判定を行なう。
減圧時の圧力変化B−(1)を用いて判定する場合には、例えば以下のように判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力増加」である場合には、漏れ箇所から空気が流入していると考えられるため、漏れありと判定する。或いは、圧力減少すべき期間で圧力が増加しているため、第1圧力センサ166が故障していると判定するようにしてもよい。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力変化無し」である場合には、第1圧力センサ166が故障していると判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力減少」である場合には、漏れなし、と判定する。なお、漏れは発生しているが、漏れ量が少なく(空気の流入が少なく)、空気流入量よりも第1チューブポンプ172によるインクの引き量の方が多い場合にも、圧力減少となるため、減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力減少」である場合には、漏れなし、及び少量の漏れ発生のいずれか一方であると判定するようにしてもよい。
減圧停止時の圧力変化B−(2)を用いて判定する場合には、例えば以下のように判定する。
減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力増加」である場合には、漏れ箇所から空気が流入していると考えられるため、漏れありと判定する。
減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力変化無し」である場合には、漏れなしと判定する。なお、第1圧力センサ166が故障している場合にも圧力は変化しないため、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力変化無し」である場合には、漏れなし及び第1圧力センサ166故障、のいずれか一方であると判定するようにしてもよい。
減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力減少」である場合には、第1圧力センサ166が故障していると判定する。
なお、上記では減圧時の圧力変化B−(1)及び減圧停止時の圧力変化B−(2)のいずれか一方に基づいて判定するようにしたが、減圧時の圧力変化B−(1)及び減圧停止時の圧力変化B−(2)の組み合わせで判定するようにしてもよい。
この場合には、インク供給制御部190は、図7(B)に示すテーブルを参照してインク漏れ判定を行なう。図7(B)は、圧力変化B−(1)及びB−(2)の組み合わせに応じた判定ルールを登録したテーブル例を示す図であり、予めインク供給制御部190のROMに記憶されている。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力増加」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)も「圧力増加」である場合には、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力増加」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力変化なし」である場合には、漏れありと判定する。漏れ箇所から大量に空気が流入すると、減圧の段階で大気圧となり、減圧停止時には大気圧の状態が維持されると考えられるためである。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力増加」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力減少」である場合には、あり得ない圧力変化であるため、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力変化なし」の場合には、圧力変化B−(2)に拘わらず第1圧力センサ166の故障であると判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力減少」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力増加」である場合には、漏れありと判定する。漏れは発生しているが、漏れ量が少ない(空気の流入が少ない)場合には、空気流入量よりも第1チューブポンプ172によるインクの引き量の方が多くなり、第1チューブポンプ172の回転中は圧力減少となり、第1チューブポンプ172の回転停止後も空気が流入し続ければ、圧力が増加すると考えられるためである。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力減少」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力変化なし」である場合には、漏れなしと判定する。
減圧時の圧力変化B−(1)が「圧力減少」であって、減圧停止時の圧力変化B−(2)が「圧力減少」の場合には、あり得ない圧力変化であるため、第1圧力センサ166の故障であると判定する。
なお、ここでは、インク供給路180についてのインク漏れを判定する場合を例に挙げて説明したが、インク回収路182についても上記実施の形態や変形例と同様に、第2電磁弁178の開閉及び第2チューブポンプ174の回転を制御して第2圧力センサ170でインク回収路182内の圧力をモニタして、インク漏れ等を判定すればよい。
また、上記実施の形態では、インク供給路180(インク回収路182)のインク漏れ及び第1圧力センサ166(第2圧力センサ170)の故障を判定する例について説明したが、いずれか一方を判定するようにしてもよい。また、第1圧力センサ166(第2圧力センサ170)の故障の判定に代えて、或いは該故障の判定と共に第1チューブポンプ172及び第1電磁弁176(第2チューブポンプ174及び第2電磁弁178)の故障を判定するようにしてもよい。チューブポンプやバルブの故障の判定方法は、圧力センサの故障を判定する場合と同様に行なえばよい。
以上説明したように、インク供給路180(或いはインク回収路182)に設けられた第1電磁弁176(或いは第2電磁弁178)及び第1チューブポンプ172(或いは第2チューブポンプ174)を制御し、インク供給路180(或いはインク回収路182)に設けられた第1圧力センサ166(或いは第2圧力センサ170)により測定された圧力に基づいて、インク漏れ等の異常を判定するようにしたため、異常を検知したい流路の全ての箇所に検出手段を設けることなく、異常を判定できる。
本発明に係る液体吐出装置の一実施形態を示すインクジェット記録装置の全体構成図である。 実施形態に係るインクジェット記録装置の印字部周辺の要部平面図である。 ヘッドのノズル毎に設けられた液滴吐出素子(1つのノズルに対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図である。 本実施の形態に係るインク貯蔵/装填部の構成図である。 インク貯蔵/装填部の動作を制御する制御系の構成を示す構成図である。 インク供給制御部が実行するインク漏れ判定処理ルーチンのプログラムの流れを示すフローチャートである。 (A)および(B)はインク漏れ判定に用いられるテーブルの具体例である。
符号の説明
110 インクジェット記録装置
112 記録ヘッド
114 インク貯蔵/装填部
160 メインタンク
162 液面センサ
164 供給タンク
166 第1圧力センサ
168 回収タンク
170 第2圧力センサ
172 第1チューブポンプ
174 第2チューブポンプ
176 第1電磁弁
178 第2電磁弁
180 インク供給路
182 インク回収路
190 インク供給制御部

Claims (6)

  1. 液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように、該液体の送流を制御する送流制御手段と、
    前記液体流路内の圧力を測定する圧力測定手段と、
    前記液体の送流状態が前記予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、前記圧力測定手段で測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する判定手段と、
    を含む液体吐出装置の異常判定装置。
  2. 前記判定手段は、前記異常状態として、前記圧力測定手段及び前記送流制御手段の少なくとも一方の故障、及び前記液体流路の液体漏れ、の少なくとも一方を判定する
    請求項1記載の液体吐出装置の異常判定装置。
  3. 前記送流制御手段は、前記液体流路内の送流状態が、予め定められた加圧状態又は予め定められた減圧状態となるように、前記液体の送流を制御する
    請求項1又は請求項2に記載の液体吐出装置の異常判定装置。
  4. 液体が送流される液体流路と、
    前記液体流路内に設けられた開閉可能なバルブと、
    前記液体流路内の液体の圧力を加圧または減圧するためのポンプと、
    前記バルブ及び前記ポンプを用いて前記液体の加圧または減圧を制御して、前記液体流路内の液体の圧力が予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御する送流制御手段と、
    前記液体流路内の圧力を測定する圧力測定手段と、
    前記液体の送流状態が前記予め定められた加圧状態または減圧状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、前記圧力測定手段で測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する判定手段と、
    を含む液体吐出装置の異常判定装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の異常判定装置を備えた液体吐出装置。
  6. 液体流路内の液体の送流状態が予め定められた状態となるように、該液体の送流を制御し、
    前記液体の送流状態が前記予め定められた状態となるように制御されている制御状態、及び該制御が停止された停止状態の少なくとも一方の状態で、圧力測定手段により前記液体流路内の圧力を測定し、
    前記測定された測定された圧力の大きさに基づいて、異常状態が発生したか否かを判定する
    液体吐出装置の異常判定方法。
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