JP7237556B2 - 弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサ Download PDF

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本発明は、弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサに関し、例えば櫛型電極を有する弾性波共振器、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
弾性波共振器では、圧電基板上に一対の櫛型電極および一対の反射器が設けられている。櫛型電極は複数の電極指を有し、反射器は複数の格子電極を有する。反射器は一対の櫛型電極が励振する弾性波を反射し一対の櫛型電極内に閉じ込める。
弾性波共振器の損失を低減するため反射器における格子電極のピッチを一対の櫛型電極の電極指のピッチより大きくし、かつ最も反射器に近い電極指と最も櫛型電極に近い格子電極とのピッチを小さくすることが知られている(例えば特許文献1)。
特開2014-39199号公報
特許文献1によれば、格子電極のピッチを電極指のピッチより大きくすることで弾性波共振器の損失を抑制できる。最も反射器に近い電極指と最も櫛型電極に近い格子電極とのピッチを小さくすることで副共振に起因するスプリアスを抑制できる。しかしながら、副共振に起因するスプリアスを小さくしようとすると弾性波共振器の損失が大きくなる。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、損失およびスプリアスを抑制することを目的とする。
本発明は、圧電基板と、前記圧電基板上に設けられ、P1の平均ピッチを有する複数の電極指を有する一対の櫛型電極と、前記複数の電極指の配列方向における前記一対の櫛型電極の両側に設けられ、P2の平均ピッチを有する複数の格子電極を有し、前記複数の電極指のうち最も前記複数の格子電極に近い電極指と前記複数の格子電極のうち最も前記複数の電極指に近い格子電極とのピッチをP3とし、前記最も前記複数の電極指に近い格子電極と次に前記複数の電極指に近い格子電極とのピッチをP4とすると、P3<0.5(P1+P2)であり、P3<P1であり、P2>P1でありP2>P4であり、P4≧P3であり、(P2-P1)/P1<0.05であり、および(P2-P4)/P1<0.05である一対の反射器と、を備える弾性波共振器である。
上記構成において、P3≦0.4(P1+P2)である構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の反射器は、前記最も前記複数の電極指に近い格子電極を含み前記複数の電極指に向かうにしたがい格子電極のピッチが小さくなる第1領域を有する構成とすることができる。
上記構成において、前記一対の反射器内の前記第1領域以外の第2領域における複数の格子電極のピッチは略一定である構成とすることができる。
上記構成において、前記第1領域における格子電極の本数は10本以下である構成とすることができる。
本発明は、上記弾性波共振器を含むフィルタである。
上記構成において、入力端子と出力端子との間に直列に接続された1または複数の直列共振器と、前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続され、少なくとも1つの並列共振器が前記弾性波共振器である1または複数の並列共振器と、を備える構成とすることができる。
本発明は、上記フィルタを含むマルチプレクサである。
本発明によれば、損失およびスプリアスを抑制することができる。
図1(a)は、比較例および実施例における弾性波共振器の平面図、図1(b)は、図1(a)のA-A断面図である。 図2は、実施例1に係る弾性波共振器のX方向に対するピッチを示す図である。 図3(a)は、比較例1および2における対に対する2×ピッチを示す図、図3(b)は、比較例3における対に対する2×ピッチを示す図である。 図4は、実施例1における対に対する2×ピッチを示す図である。 図5(a)および図5(b)は、比較例1および2に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。 図6(a)および図6(b)は、比較例2および3に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。 図7(a)および図7(b)は、実施例1および比較例3に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。 図8(a)および図8(b)は、実施例1および比較例1に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。 図9(a)から図9(c)は、実施例1の変形例1から3に係る弾性波共振器のX方向に対するピッチを示す図である。 図10(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図、図10(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。
以下図面を参照し実施例について説明する。
図1(a)は、比較例および実施例における弾性波共振器の平面図、図1(b)は、図1(a)のA-A断面図である。電極指の配列方向をX方向、電極指の延伸方向をY方向、圧電基板の法線方向をZ方向とする。X方向、Y方向およびZ方向は圧電基板の結晶方位とは限らないが、圧電基板が回転YカットX伝搬基板のときにはX方向が結晶方位のX軸方位となる。
図1(a)および図1(b)に示すように、1ポート弾性波共振器26では、圧電基板10上にIDT24および反射器20が形成されている。IDT24および反射器20は、圧電基板10に形成された金属膜12により形成される。反射器20は、IDT24のX方向の両側に設けられている。
IDT24は、対向する一対の櫛型電極18を備える。櫛型電極18は、複数の電極指14と、複数の電極指14が接続されたバスバー15と、を備える。一対の櫛型電極18は、少なくとも一部において一方の櫛型電極18の電極指14と他方の櫛型電極18の電極指14とが互い違いとなるように、対向して設けられている。反射器20は、複数の格子電極16と、複数の格子電極16が接続されたバスバー17と、を備える。
一対の櫛型電極18の電極指14が励振する弾性波は、主にX方向に伝搬する。一対の櫛型電極18のうち一方の櫛型電極18の電極指14のピッチがほぼ弾性波の波長λとなる。反射器20は、弾性波を反射する。これにより弾性波のエネルギーがIDT24内に閉じ込められる。
圧電基板10は、例えばタンタル酸リチウム基板、ニオブ酸リチウム基板または水晶基板であり、例えば回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板である。圧電基板10は、例えば、単結晶サファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、水晶基板またはシリコン基板等の支持基板上に接合されていてもよい。圧電基板10と支持基板との間に酸化シリコン膜または窒化アルミニウム膜等の絶縁膜が設けられていてもよい。
金属膜12は、例えばアルミニウム膜、銅膜またはモリブデン膜である。アルミニウム膜、銅膜またはモリブデン膜と圧電基板10との間にチタン膜またはクロム膜等の金属膜が設けられていてもよい。波長λは例えば500nmから2500nm、電極指14および格子電極16のX方向の幅は例えば200nmから1500nm、金属膜12の膜厚は例えば50nmから500nm、弾性波共振器26の静電容量は例えば0.1pFから10pFである。圧電基板10上に金属膜12を覆うように保護膜または温度補償膜として機能する絶縁膜が設けられていてもよい。
図2は、実施例1に係る弾性波共振器のX方向に対するピッチを示す図である。図2内の上図は、弾性波共振器の平面図を示し、下図はX方向に対する電極指14および格子電極16のピッチを示す。図2に示すように、ピッチは隣接する電極指14(または格子電極16)のX方向の中心間の距離である。IDT24の電極指14のピッチはほぼ一定である。IDT24における電極指14の平均ピッチをP1とする。IDT24が励振する弾性波の波長λはほぼ2×P1となる。反射器20は、IDT24側(すなわち内側)の領域20aと外側の領域20bを有する。領域20bの格子電極16のピッチはほぼ一定である。領域20bにおける格子電極16の平均ピッチをP2とする。P2はP1より大きい。領域20aでは、IDT24に向かうにしたがい格子電極16のピッチが小さくなる。
IDT24の電極指14のうち最も反射器20に近い電極指14aと反射器20の格子電極16のうち最もIDT24に近い格子電極16aとのピッチをP3とする。ピッチP3はピッチP1より小さい。反射器20の格子電極16のうち最もIDT24に近い格子電極16aと次にIDT24に近い格子電極16bとのピッチをP4とする。P4はP2より小さい。
[シミュレーション]
実施例1および比較例に係る弾性波共振器を並列共振器に用いたときの通過特性のシミュレーションを行った。シュミュレーション条件は以下である。
圧電基板10:42°YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板
金属膜12:圧電基板10側から膜厚が50nmのチタン膜、膜厚が180nmのアルミニウム膜
IDT24のピッチ 2×P1:2.3μm
IDT24の対数:100
IDT24のデュティ比:50%
IDT24の開口長:30μm
反射器20の対数:15対
IDT24の対数は、電極指14が2本を1対としたときの対の数である。IDT24のデュティ比は、電極指14の太さ/ピッチP1である。IDT24の開口長はY方向において電極指14の重なる交差領域の長さである。反射器20の対数は、格子電極16が2本を1対としたときの対の数である。
表1は、比較例1から3および実施例1のピッチおよび対数を示す図である。ピッチP4を(P4-P2)/P2[%]で表し、ピッチP3をP3/(P1+P2´)で表している。P2´は反射器20の格子電極16の平均ピッチである。
Figure 0007237556000001
図3(a)は、比較例1および2における対に対する2×ピッチを示す図、図3(b)は、比較例3における対に対する2×ピッチを示す図、図4は、実施例1における対に対する2×ピッチを示す図である。図3(a)、図3(b)および図4の横軸は対を示す。IDT24ではIDT24のX方向の中心を0とする。反射器20では最もIDT24に近い対を0とする。縦軸は2×ピッチ(すなわち1対あたりのピッチ)を示す。+がピッチを表し+を接続する直線は近似直線である。
図3(a)および表1のように、比較例1および2では、反射器20に領域20aは設けられていない。IDT24のピッチ2×P1と反射器20のピッチ2×P2は2.3μmで同じである。比較例1では、P3/(P1+P2´)は0.5である。これは、P3がP1およびP2と同じであることを示している。比較例2では、P3/(P1+P2´)は0.4である。これは、P3がP1およびP2より小さいことを示している。このように、比較例2は比較例1に比べP3を小さくしている。
図3(b)および表1のように、比較例3では、比較例1および2と同様に、反射器20に領域20aは設けられていない。IDT24のピッチ2×P1は比較例1および2と同じである。反射器20のピッチ2×P2は2.392μmでありIDT24のピッチ2×P1より大きい。P3/(P1+P2´)は0.4である。このように、比較例3は、比較例2に比べピッチ2×P2を大きくしている。
図4のように、実施例1では、反射器20に領域20aが設けられている。領域20aの対数は2対である。領域20aではIDT24に向かうにしたがいピッチが直線的に小さくなる。最もIDT24に近い格子電極16aと次にIDT24に近い格子電極16bとのピッチP4は、P2より3%小さい。P3/(P1+P2´)は0.4である。このように、実施例1は、比較例3に比べ領域20aを設けている。
図5(a)および図5(b)は、比較例1および2に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。図5(b)は図5(a)の拡大図である。図5(a)および図5(b)に示すように、比較例1では、共振周波数frと反共振周波数faとの間の領域50にスプリアスは生成されない。反共振周波数faより周波数の高い領域52において損失が低下している。領域52は、反射器20のストップバンドの上限に位置している。
比較例2では、比較例1に比べ領域52における損失を小さくできる。反共振周波数faと領域52との間の領域54における損失を若干改善できる。しかし、領域50に副共振に起因するスプリアスが生じる。比較例2のように、比較例1に比べP3を小さくすると、領域52および54における損失が低減できるものの、領域50において副共振に起因するスプリアスが生成される。
図6(a)および図6(b)は、比較例2および3に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。図6(b)は図6(a)の拡大図である。図6(a)および図6(b)に示すように、比較例3では、比較例2に比べ領域50におけるスプリアスが小さくなる。しかし、領域54における損失が大きくなる。比較例3のように、比較例2に比べP2を大きくすると、領域50におけるスプリアスを低減できる。しかし領域54における損失が増大する。このように、比較例1から3では、領域52および54における損失の低減と領域50におけるスプリアスの低減とがトレードオフとなる。
図7(a)および図7(b)は、実施例1および比較例3に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。図7(b)は図7(a)の拡大図である。図7(a)および図7(b)に示すように、実施例1では、比較例3に比べ領域50におけるスプリアスは同程度であり小さい。領域52および54における損失は比較例3より小さい。
図8(a)および図8(b)は、実施例1および比較例1に係る弾性波共振器を並列共振器としたときの通過特性を示す図である。図8(b)は図8(a)の拡大図である。図8(a)および図8(b)に示すように、実施例1では、比較例1に比べ領域50におけるスプリアスは同程度であり小さい。領域52における損失は比較例1より小さい。
このように、実施例1では、比較例1から3に比べ、損失を低減しかつスプリアスを低減できる。比較例2のように、比較例1に対しP3を小さくすると、領域52および54の損失を低減できる。しかし、領域50に副共振に起因したスプリアスが生成される。比較例3のようにP2を大きくすると、スプリアスは抑制できるものの領域54の損失が低下してしまう。実施例1のように、反射器20のIDT24に隣接する領域20aの格子電極16のピッチを領域20bより小さくすると、損失が低減しかつスプリアスが抑制される。
この理由は明確ではないが、比較例1と2の比較よりP3を小さくすると領域54の損失が改善する。そこで、実施例1のように、P3に加えP4をP2より小さくすることで、領域54の損失が改善するものと考えられる。
図9(a)から図9(c)は、実施例1の変形例1から3に係る弾性波共振器のX方向に対するピッチを示す図である。図9(a)に示すように、実施例1の変形例1では、領域20aにおいてIDT24に向かうにしたがいピッチの変化率が大きくなる。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。図9(b)に示すように、実施例1の変形例2では、領域20aにおいてIDT24に向かうにしたがいピッチの変化率が小さくなる。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
実施例1のように、領域20aにおけるピッチの変化率はXに対し一定でもよい。実施例1の変形例1および2のように、領域20aにおけるピッチの変化率はXに対し変化してもよい。実施例1のように、領域20a内の格子電極16のピッチを一定の傾きで変化させる場合、一対の格子電極16の範囲内では格子電極16の幅および格子電極16間のギャップの幅を一定としてもよい。また、1対の格子電極16の範囲内で格子電極16の幅および格子電極16間のギャップの幅を一定の傾きで変えてもよい。上記シミュレーションは後者である。
図9(c)に示すように、実施例1の変形例3では、領域20aはピッチが一定な領域20cおよび20dに分かれている。領域20dよりIDT24に近い領域20cのピッチは領域20dのピッチより小さい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。実施例1の変形例3のように、領域20aはピッチが一定の1または複数の領域を有してもよい。
実施例1およびその変形例によれば、一対の櫛型電極18は、P1の平均ピッチを有する複数の電極指14を有する。一対の反射器20は、IDT24のX方向の両側に設けられている。反射器20はP2´の平均ピッチを有する複数の格子電極16を有する。複数の電極指14のうち最も複数の格子電極16に近い電極指14aと複数の格子電極16のうち最も複数の電極指14に近い格子電極16aとのピッチをP3とし、格子電極16aと次に複数の電極指14に近い格子電極16bとのピッチをP4とすると、P3<0.5(P1+P2´)であり、P2´>P1であり、かつP2´>P4である。比較例1から3のように、P3<0.5(P1+P2´)かつP2´>P1とするだけでは、損失とスプリアスとの両方を低減することが難しい。そこで、P2´>P4とする。これにより、損失とスプリアスの両方を低減することができる。
一対の櫛型電極18の電極指14の平均ピッチP1は、IDT24のX方向の幅を電極数の本数で除することで算出できる。反射器20の格子電極16の平均ピッチP2´は、反射器20のX方向の幅を格子電極16の本数で除することで算出できる。
P4が小さすぎると副共振によるスプリアスが大きくなる。そこで、P4≧P3が好ましく、P4>P3がより好ましく、P4>P1がさらに好ましい。
領域20aの格子電極16のピッチがP4で一定の場合、比較例2で副共振に起因するスプリアスが大きくなったことの類推から、副共振に起因するスプリアスが大きくなると考えられる。そこで、反射器20は、格子電極16aを含み、複数の電極指14に向かうにしたがい格子電極16のピッチが小さくなる領域20a(第1領域)を有する。これにより、副共振に起因するスプリアスを抑制できる。
反射器20内の領域20a以外の領域20b(第2領域)における格子電極16のピッチは略一定である。これにより、損失を抑制できる。
P2´とP1との差が大きいと、領域54の損失が大きくなる。よって、(P2´-P1)/P1≦0.05が好ましく、(P2´-P1)/P1≦0.03がより好ましく、(P2´-P1)/P1≦0.02がさらに好ましい。スプリアス抑制のため、(P2´-P1)/P1≧0.005が好ましく、(P2´-P1)/P1≧0.01がより好ましい。
損失およびスプリアスを抑制するため、(P2´-P4)/P1≦0.05が好ましく、(P2´-P4)/P1≦0.03がより好ましく、(P2´-P4)/P1≦0.02がさらに好ましい。スプリアス抑制のため、(P2´-P4)/P1≧0.005が好ましく、(P2´-P4)/P1≧0.01がより好ましい。
領域20a内の格子電極16の本数が大きいと、副共振に起因するスプリアスが生じ易くなる。よって、領域20a内の格子電極16の本数は10本以下が好ましく、6本以下がより好ましく、4本以下がさらに好ましい。損失を抑制するため、領域20a内の格子電極16の本数は2本以上が好ましい。
IDT24内の電極指14のピッチの最大値と最小値の差はP2´-P1以下であることが好ましく、(P2´-P1)/2以下がより好ましい。IDT24内の電極指14のピッチは略一定であることが好ましい。反射器20の領域20b内の格子電極16のピッチの最大値と最小値の差は、P2´-P1以下であることが好ましく、(P2´-P1)/2以下がより好ましい。領域20b内の格子電極16のピッチは略一定であることが好ましい。
圧電基板10としては、タンタル酸リチウム基板またはニオブ酸リチウム基板を用いることができる。これらの基板は回転YカットX伝搬基板であることが好ましい。例えばタンタル酸リチウム基板の場合、36°~48°回転YカットX伝搬タンタル酸リチウム基板であることが好ましい。
一対の反射器20の格子電極16のピッチをIDT24を中心に対称とする例を説明したが、一対の反射器20の格子電極16のピッチはIDT24を中心に非対称でもよい。
実施例2は、実施例1およびその変形例の弾性波共振器を用いたフィルタおよびデュプレクサの例である。図10(a)は、実施例2に係るフィルタの回路図である。図10(a)に示すように、入力端子T1と出力端子T2との間に、1または複数の直列共振器S1からS4が直列に接続されている。入力端子T1と出力端子T2との間に、1または複数の並列共振器P1からP4が並列に接続されている。1または複数の直列共振器S1からS4および1または複数の並列共振器P1からP4の少なくとも1つの共振器に実施例1およびその変形例の弾性波共振器を用いることができる。これにより、損失を抑制しかつスプリアスに起因したリップル等を抑制できる。
実施例2のようなラダー型フィルタでは、並列共振器P1からP4の共振周波数より高周波数側が通過帯域となる。よって、領域50、52および54がラダー型フィルタの通過帯域となる。よって、並列共振器P1からP4の少なくとも1つの共振器を実施例1およびその変形例の弾性波共振器とすることが好ましい。これにより、通過帯域の損失を抑制しかつ通過帯域内のリップルを抑制できる。並列共振器P1からP3の全てを実施例1およびその変形例の弾性波共振器とすることが好ましい。
直列共振器S1からS4および並列共振器P1からP4の少なくとも2つの共振器を実施例1およびその変形例の弾性波共振器とする場合、少なくとも2つの共振器の全ての反射器20の領域20aにおける格子電極16の本数およびピッチの変化率を同じとしてもよい。また、少なくとも2つの共振器ごとに、領域20aにおける格子電極16の本数およびピッチの変化率を異ならせてもよい。
直列共振器および並列共振器の個数は任意に設定できる。ラダー型フィルタは1または複数の直列共振器および1または複数の並列共振器を有していればよい。
図10(b)は、実施例2の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図10(b)に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。送信フィルタ40には大電力の高周波信号が印加される。そこで、送信フィルタ40に実施例2のフィルタを用いることが好ましい。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 圧電基板
12 金属膜
14、14a 電極指
16,16a、16b 格子電極
18 櫛型電極
20 反射器
24 IDT
40 送信フィルタ
42 受信フィルタ

Claims (8)

  1. 圧電基板と、
    前記圧電基板上に設けられ、P1の平均ピッチを有する複数の電極指を有する一対の櫛型電極と、
    前記複数の電極指の配列方向における前記一対の櫛型電極の両側に設けられ、P2の平均ピッチを有する複数の格子電極を有し、前記複数の電極指のうち最も前記複数の格子電極に近い電極指と前記複数の格子電極のうち最も前記複数の電極指に近い格子電極とのピッチをP3とし、前記最も前記複数の電極指に近い格子電極と次に前記複数の電極指に近い格子電極とのピッチをP4とすると、P3<0.5(P1+P2)であり、P3<P1であり、P2>P1でありP2>P4であり、P4≧P3であり、(P2-P1)/P1<0.05であり、および(P2-P4)/P1<0.05である一対の反射器と、
    を備える弾性波共振器。
  2. P3≦0.4(P1+P2)である請求項1に記載の弾性波共振器。
  3. 前記一対の反射器は、前記最も前記複数の電極指に近い格子電極を含み前記複数の電極指に向かうにしたがい格子電極のピッチが小さくなる第1領域を有する請求項1または2に記載の弾性波共振器。
  4. 前記一対の反射器内の前記第1領域以外の第2領域における複数の格子電極のピッチは略一定である請求項3に記載の弾性波共振器。
  5. 前記第1領域における格子電極の本数は10本以下である請求項3または4に記載の弾性波共振器。
  6. 請求項1からのいずれか一項記載の弾性波共振器を含むフィルタ。
  7. 入力端子と出力端子との間に直列に接続された1または複数の直列共振器と、
    前記入力端子と前記出力端子との間に並列に接続され、少なくとも1つの並列共振器が前記弾性波共振器である1または複数の並列共振器と、
    を備える請求項記載のフィルタ。
  8. 請求項または記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
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