JP7235947B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

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本発明は、積層剥離容器に関する。
特許文献1には、筒状の本体部の貫通孔を蓋部で開閉する構成の逆止弁が開示されている。蓋部は、ヒンジ部を介して本体部に連結されており、ヒンジ部において蓋部が回動することによって貫通孔が開閉されるように構成されている。
特開2012-106800号公報
本発明者らが、特許文献1の逆止弁を積層剥離容器に適用したところ、逆止弁が適切に機能せずに、内容物の吐出後に外気が内袋内に流入してしまうことがあった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、内袋内への外気の流入を抑制可能な積層剥離容器を提供するものである。
本発明によれば、キャップと、容器本体と、弁部材を備える積層剥離容器であって、前記容器本体は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮するように構成され、前記容器本体は、前記内容物を吐出する口部と、前記外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を備え、前記キャップは、前記口部に装着され、且つ逆止弁を備え、前記逆止弁は、貫通孔を有する筒状の本体部と、前記貫通孔を開閉可能に構成された蓋部を備え、前記蓋部は、前記貫通孔の縁に当接して前記貫通孔を閉塞させる傾斜面を備え、前記本体部と前記蓋部は、ヒンジ部で連結されており、前記ヒンジ部を中心に前記蓋部が回動することによって前記貫通孔が開かれるように構成され、前記弁部材は、筒体と、移動体を備え、前記筒体は、前記中間空間と外部空間を連通させるように設けられた空洞部を有し、前記移動体は、前記空洞部内に移動可能に収容され、前記筒体は、前記移動体が前記外部空間に向かって移動するときに、前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を有する、積層剥離容器が提供される。
本発明者が内袋内への外気の流入を抑制すべく鋭意検討を行ったところ、特定の構成の弁部材を容易本体に装着したところ、内袋内への外気の流入を抑制できることを見出し、本発明の完成に到った。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。以下に示す実施形態は互いに組み合わせ可能である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記本体部の内面と前記傾斜面の間の角度が25.1度以上である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記移動体は、球状である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記移動体は、重さが0.0250g以下である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記移動体は、重さ0.0150g以下である、積層剥離容器である。
好ましくは、前記記載の積層剥離容器であって、前記移動体は、直径が2.356mm~2.406mmである、積層剥離容器である。
本発明の一実施形態に係る積層剥離容器1の正面図である。 図1の積層剥離容器1の、キャップ2及び弁部材4を含む要部を示す断面図である。 図2のキャップ2の拡大図である。 図3の逆止弁26を示し、図4Aは斜視図、図4Bは図3と同じ断面の断面斜視図である。 図3と同じ断面での逆止弁26の断面図であり、図5Aは閉状態、図5Bは開状態を示す。 図6Aは、図2の弁部材4を上方から見たときの斜視図であり、図6Bは、同弁部材4を下方から見たときの斜視図である。 図7Aは、図2の弁部材4の平面図であり、図7Bは弁部材4の底面図である。 図8Aは、図7AにおけるA-A断面図であり、図8Bは、図7AにおけるB-B断面図である。 図9Aは、図8A及び図8BにおけるC-C線で切断したときの端面図であり、図9Bは、図8A及び図8BにおけるD-D線で切断したときの端面図である。 図10Aは、弁部材4を外殻12に装着した状態を示す断面図であり、図10Bは、移動体6がストッパ部52sに当接して空洞部50を閉塞させた状態を示す断面図である。 比較例1の弁部材の構成を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴について独立して発明が成立する。
図1に示すように、本発明の一実施形態の積層剥離容器1は、キャップ2と、容器本体3と、弁部材4を備える。容器本体3は、内容物を収容する収容部7と、収容部7から内容物を吐出する口部9を備える。
図4に示すように、容器本体3は、収容部7及び口部9において、外殻12と内袋14を備える。内容物の減少に伴って内袋14が外殻12から剥離することによって、内袋14が外殻12から離れて収縮する。
外殻12は、復元性が高くなるように、内袋14よりも肉厚に形成される。外殻12は、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などで構成される。外殻12は、複数層構成であってもよい。内袋14は、複数の層から構成することが好ましい。例えば、外殻12と接触する層にエチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)樹脂からなるEVOH層を用い、内容物に接触する層に、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体及びその混合物などのポリオレフィンからなる内面層を用いることができる。そして、上記EVOH層と内面層との間には、接着層を用いることが好ましい。
キャップ2は、容器本体3の口部9に装着される。本実施形態において、キャップ2はネジ式であるが、打栓式で装着するものであってもよい。キャップ2は、図1に示すように、合成樹脂により形成されるキャップ本体20とキャップカバー22を備える。キャップ本体20とキャップカバー22とは、ヒンジ23により接続されており、キャップカバー22が開閉可能になっている。キャップ本体20は、主キャップ部材24と、逆止弁26と、注ぎ部材29を備える。なお、図2~図3では、キャップカバー22を省略している。
主キャップ部材24は、キャップ2の外形を形成する部材であり、円筒状の外側筒部24oと、天板部24tと、環状突出部24pと、ねじ溝24eを備える。天板部24tは、外側筒部24oの上端から内側に延び、環状突出部24pは、天板部24tの内縁から下方に延びている。環状突出部24pの外周面が口部9の内周面に当接する。ねじ溝24eは、外側筒部24oの内周面に形成され、口部9の係合部と係合する。
逆止弁26は、環状突出部24pに装着される。図4~図5に示すように、逆止弁26は、本体部26aと、蓋部26bと、ヒンジ部26cを備える。本体部26aは、筒状であり、貫通孔26a1を有する。蓋部26bは、貫通孔26a1を開閉可能に構成されている。蓋部26bは、傾斜面26b1を有する。傾斜面26b1が貫通孔26a1の縁に当接することによって貫通孔26a1が閉塞されて逆止弁26が閉状態となる。本体部26aと蓋部26bは、ヒンジ部26cで連結されている。ヒンジ部26cは弾性変形可能に構成されており、ヒンジ部26cの弾性変形によってヒンジ部26cを中心に蓋部26bが回動する。これによって貫通孔26a1が開かれて逆止弁26が開状態となる。
逆止弁26は、ゴム材料等のエラストマーで形成することが好ましく、本体部26aと、蓋部26bと、ヒンジ部26cを一体成形することが好ましい。
本体部26aの内面26a2と蓋部26bの傾斜面26b1の角度αは、特に限定されないが、25.1度以上であることが好ましく、25.5度以上であることがさらに好ましい。角度αは、例えば、25.1~40度であり、具体的には例えば、25.1、25.5、26、26.5、27、27.5、28、28.5、29、29.5、30、35、40度であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。角度αが小さすぎると、蓋部26bが貫通孔26a1に嵌って逆止弁26が開状態になりにくくなる場合があるが、角度αを25.1度以上にすることによって逆止弁26が開状態になりやすくなる。
注ぎ部材29は、薄板状の円盤部29dと、注ぎ口29mと、係合部29eとを備える。注ぎ口29mは、円盤部29dの中央に形成され、係合部29eは、主キャップ部材24の天板部24tの内縁と係合する。この注ぎ部材29により、内容物の吐出時に液垂れが防止され、吐出する方向を容易に定めることができる
弁部材4は、図2に示すように、収容部7に形成された外気導入孔15に装着され、外殻12と内袋14の間の中間空間21と外部空間Sとの間のエアの出入りを調節する。外気導入孔15は、外殻12にのみ設けられた貫通孔であり、内袋14には到達していない。図2及び図6A、図6Bに示すように、弁部材4は、中間空間21と外部空間Sを連通させるように設けられた空洞部50を有する筒体5と、空洞部50内に移動可能に収容された移動体6とを備える。筒体5及び移動体6は、射出成形などによって形成される。移動体6は、球状であることが好ましい。
筒体5は、図6A~図8Bに示すように、外気導入孔15内に配置される狭径の軸部51と、軸部51の外部空間S側に設けられ且つ筒体5が中間空間21に入り込むことを防ぐ円盤状の係止部52と、軸部51の中間空間21側に設けられ且つ筒体5が容器本体3の外側から引き抜かれることを防ぐ膨径部53とを有する。係止部52の上面52u(すなわち、筒体5の外部空間S側の外面)には、空洞部50につながる開口52oが形成されている。隣接領域52aは円形の平坦な領域である。また、係止部52の上面52uの隣接領域52aよりも外側には、隣接領域52aから外部空間S側へ突出する円環状の突出領域52pが形成される。
空洞部50は、筒体5を軸方向(外気導入孔15に垂直な方向)に貫通する孔であり、球状の移動体6を収容するため、軸方向の中間空間21側及び外部空間S側が、中央部分に対して狭まった形状となっている。具体的には、図8A及び図8Bに示すように、空洞部50の中間空間21側の、係止部52の内側に対応する部分は、外部空間S側に向けて径が小さくなる円錐台形状となっており、周方向に亘って、移動体6が係止してエアの流通を遮断するストッパ部52sが形成されている。一方、空洞部50の中間空間21側には、対向する2ヶ所に、径方向内側に突出して空洞部50内に収容された移動体6を保持する一対の保持部53pが形成される(図6B、図8A参照)。本実施形態において、保持部53pは、外部空間S側に向かって傾斜する傾斜面53p1を有しており、この傾斜面53p1に移動体6が当接して、移動体6が保持されるようになっている。
以上の構成により、空洞部50の横断面形状について、図9A~図9Cに示すように、係止部52に対応する位置における断面(C-C断面)は、外部空間S側に向けて径が徐々に小さくなる円形となる。また、軸部51に対応する位置における断面(D-D断面)は、円の対向する2ヶ所を切り欠いてできる、平行な一対の平面壁51sと2つの円弧状壁51cとからなる形状となり、膨径部53に対応する位置における断面(E-E断面)は、円の対向する2ヶ所を切り欠いてできる、平行な一対の平面壁53sと2つの円弧状壁53cとからなる形状となる。ここで、平面壁53sは、傾斜面53p1により形成されるものである。
なお、保持部53pが外部空間S側に向かって傾斜する傾斜面53p1を有していることで、射出成形により筒体5を形成する際、筒体5の空洞部50を成形するコアピンを中間空間21側から抜く際の、アンダーカットとなる保持部53pのめくれが抑制されるようになっている。また、保持部53pは、図8Aに示すように、その中間空間21側にも当該中間空間21側に傾斜する傾斜面53p2を有している。
筒体5の先端部(膨径部53の端部)は、図6B及び図7Bに示すように、円環状の平坦面53eとなっており、円周方向の対向する2ヶ所には、平坦面53eが切り欠かれた切り欠き53nが設けられている。
移動体6は、図10Aに示すように、以上のような形状の筒体5の空洞部50に、中間空間21側(膨径部53側)から導入される。ここで、筒体5には保持部53pが設けられているが、保持部53pは傾斜面53p2を有していることから、移動体6は保持部53pを乗り越えて空洞部50に挿入できるようになっている。
移動体6が筒体5の空洞部50に収容された状態において、軸部51に対応する位置における断面(D-D断面)では、図9Bに示すように、一対の平面壁51s間の距離d1が移動体6の直径d2より僅かに大きくなっている。移動体6の直径d2に対する一対の平面壁51s間の距離d1の比の値(d1/d2)は、1.01~1.20が好ましい。この比は、具体的には例えば、1.01,1.02,1.03,1.04,1.05,1.06,1.07,1.08,1.09,1.10,1.11,1.12,1.13,1.14,1.15,1.16,1.17,1.18,1.19,1.20であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、図に示す実施形態においてはd1/d2=1.09となっている(d1=2.600mm、d2=2.381mm)。また、移動体6の直径d2に対する円弧状壁51cの直径d3の比の値(d3/d2)は、1.02~1.60が好ましい。この比は、具体的には例えば、1.02,1.04,1.06,1.08,1.10,1.12,1.14,1.16,1.18,1.20,1.22,1.24,1.26,1.28,1.30,1.32,1.34,1.36,1.38,1.40,1.42,1.44,1.46,1.48,1.50,1.52,1.54,1.56,1.58,1.60であり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。なお、図に示す実施形態においてはd3/d2=1.26となっている(d3=3.000mm、d2=2.381mm)。直径d3は、距離d1よりも大きくなることが好ましい。このような寸法関係により、移動体6は空洞部50内で上下方向(軸に垂直な方向)に移動でき、且つ円弧状壁51cと移動体6との間の間隙50gにエアの流通経路を確保できるようになっている。一方、膨径部53に対応する位置における断面(E-E断面)では、図9Cに示すように、平面壁53s間の距離d4が移動体6の直径d2よりも小さくなっているため、移動体6を保持することが可能となっている。ただし、E-E断面においても、円弧状壁53cと移動体6との間には間隙50gが形成され、当該間隙50gを通ることによって、移動体6が保持部53pに保持されている状態でもエアの流れが妨げられないようになっている。
以上のように構成された弁部材4は、図10Aに示すように、膨径部53が外気導入孔15を押し広げながら、膨径部53を中間空間21内に挿入することによって容器本体3に装着することができる。弁部材4は、係止部52が外殻12の外面に当接する位置まで押し込まれると、軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着した状態で、外殻12に保持される。軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着することで、容器本体3を圧縮したときに中間空間21内のエアが外気導入孔15の縁と筒体5の間の隙間から流出することを抑制される。
なお、筒体5は、軸部51の外周面が外気導入孔15の縁に密着することによって容器本体3に装着されるので、膨径部53は必ずしも必須ではない。また、筒体5の先端に平坦面53eが設けられているので、弁部材4を中間空間21内に押し込んだときに、弁部材4の先端が内袋14に衝突しても内袋14が傷つきにくくなっている。加えて、本実施形態では、ストッパ部52sが軸部51から外部空間S側へずれた係止部52の内側に形成されているため、外気導入孔15の縁により軸部51が押圧されてもストッパ部52sが変形してしまうことはなく、適切にエアの流通を遮断することが可能となっている。
また、収容部7は、弁部材4を取り付けた後にシュリンクフィルムで覆われる。この際に、弁部材4がシュリンクフィルムに干渉しないように、弁部材4は、収容部7に設けられた弁部材取付凹部7aに装着される。また、弁部材取付凹部7aがシュリンクフィルムで密閉されてしまわないように弁部材取付凹部7aから口部9の方向に延びる空気流通溝7bが設けられる(図1参照)。加えて、本実施形態の弁部材4は、筒体5の上面52uの隣接領域52aよりも外側に、隣接領域52aから外部空間S側へ突出する円環状の突出領域52pが設けられているため、シュリンクフィルムが突出領域52pに当接することで、移動体6とシュリンクフィルムが接触して移動体6の動作が妨げられることが防止されている。
なお、本実施形態の弁部材4は、図10Bに示すように、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1(ここでは、筒体5を外殻12に装着した状態における外殻12の外面を基準とする、以下同じ)が、筒体5の隣接領域52aの高さ位置h2より高く(h1>h2)なっている。つまり、移動体6がストッパ部52sに係止された状態では移動体6の一部が開口52oから飛び出す構成となっている。このような構成となっていることで、空洞部50が狭くても移動体6の移動量をかせぐことができ、弁部材の小型化(薄型化)が可能となっている。また、移動体6がストッパ部52sに係止された状態における移動体6の外部空間側の端部の外気導入孔15に垂直な方向の高さ位置h1は、突出領域52pの高さ位置h3より低くなる(h1<h3)よう構成されている。このような構成により、移動体6とシュリンクフィルムの接触が効果的に抑制されている。
移動体6は、好ましくは、重さが0.0250g以下である。移動体6が重すぎる場合には、外殻12に圧縮力を加えたとき及び外殻12から圧縮力を除いたときに移動体6が速やかに移動しないために吐出性が悪くなったり、逆止弁26を通じて外気が内袋14内に流入しやすかったりする場合がある。この重さは、0.0150g以下であることがさらに好ましく、0.0100g以下であることがさらに好ましい。このような場合に、移動体6がさらに速やかに移動しやすいからである。移動体6の重さは、0.0030以上であることが好ましい。移動体6が軽すぎると移動体6の剛性が不十分になりやすいからである。移動体6の重さは、具体的には例えば、0.0030、0.0040、0.0050、0.0060、0.0070、0.0080、0.0090、0.0100、0.0110、0.0120、0.0130、0.0140、0.0150、0.0200、0.0250gであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
移動体6の材料は、特に限定されず、樹脂、金属、セラミックスの何れであってもよい。
移動体6は、好ましくは、直径が2.356mm~2.406mmである。移動体6が小さすぎたり、大きすぎたりする場合には、移動体6がスムーズに移動しない場合がある。移動体6の直径は、具体的には例えば、2.356、具体的には例えば、2.356、2.360、2.365、2.370、2.375、2.380、2.385、2.390、2.395、2.400、2.405、2.406mmであり、ここで例示した数値の何れか2つの間の範囲内であってもよい。
次に、本実施形態に係る積層剥離容器1の動作を説明する。
まず、内容物を吐出する際には、図1に示すキャップカバー22を開いて注ぎ部材29を露出させ、注ぎ口29mが下方を向くよう容器本体3を傾けて、容器本体3の外殻12を圧縮する。中間空間21にエアが入っている状態で外殻12を圧縮すると、中間空間21内のエアが膨径部53側から空洞部50内に入り、図10Bに示すように、移動体6を押し上げてストッパ部52sに当接させる。移動体6がストッパ部52sに係止されると、空洞部50を通じたエアの流れが遮断される。そして、この状態で外殻12をさらに圧縮すると、中間空間21内の圧力が高まり、その結果、内袋14が圧縮される。
内袋14が圧縮されると、内袋14内の内容物の内圧が上昇し、蓋部26bを押圧する。蓋部26bが押圧されるとヒンジ部26cが弾性変形することによって、ヒンジ部26cを中心にして蓋部26bが回動する。これによって、逆止弁26が開状態となり、注ぎ口29mを通って内容物が吐出される。本体部26aの内面26a2と蓋部26bの傾斜面26b1の角度αが25度以下の場合は蓋部26bが貫通孔26a1に嵌ってしまって貫通孔26a1が開きにくくなる場合があるが、角度αが25.1度以上である場合には、貫通孔26a1がスムーズに開かれる。
その後、内容物を必要量吐出した後、容器本体3を正立姿勢に戻すとともに外殻12への圧縮力を解除すると、内袋14への圧縮力も解除されて内袋14内の内容物の内圧が低下し、蓋部26b及びヒンジ部26cが元の形状に復帰することによって、貫通孔26a1が閉塞されて逆止弁26が閉状態になる。
外殻12への圧縮力を解除すると、外殻12は、自身の弾性によって元の形状に復元しようとする。外殻12の復元に伴って中間空間21内が減圧されることによって、図10Bに示すように、中間空間21の移動体6に対して容器内側方向の力Fが加わる。これによって、移動体6が空洞部50の底に向かって移動して、図10Aに示す状態となり、移動体6と空洞部50を形成する壁面の隙間を通って中間空間21内に外気が導入される。なお、本実施形態では、移動体6と空洞部50を形成する円弧状壁51c及び円弧状壁53cの間に間隙50gが形成されているため(図9B及び図9C参照)、特に内容物の吐出後、外気を吸い込む断面積が増加し、外殻12の復元力が向上している。
なお、逆止弁26において貫通孔26a1の閉塞が完了する前に中間空間21が減圧されると、外気が逆止弁26を逆流して内袋14内に外気が流入しやすくなる。角度αが25.1度以上の場合は、貫通孔26a1が閉塞されにくいので、このような問題が顕著になりやすい。しかし、本実施形態の構成の弁部材では、中間空間21の減圧に伴って移動体6が非常に速やかに移動して中間空間21内に外気を導入して中間空間21の減圧状態を解消させやすい。このため、本実施形態では、内袋14内への外気の流入が抑制される。移動体6が球状であり、重さが0.0250g以下であり、かつ大きさがφ2.356mm~2.406mmであるという特定の構成の場合には、内袋14内への外気の流入が特に効果的に抑制される。
1.積層剥離容器の製造
<実施例1>
角度α=26.0度、一対の平面壁51s間の距離d1=2.600mm、移動体6の直径d2=2.381mm、移動体6の重さを0.096gとして、上記実施形態の積層剥離容器1を製造した。
<実施例2>
角度αを24.0度にした以外は、実施例1と同じ条件で積層剥離容器1を製造した。
<実施例3>
実施例1の移動体6の材料を変えずに、直径d2を2.350mmにした以外は、実施例1と同じ条件で積層剥離容器1を製造した。
<実施例4>
実施例1の移動体6の材料を変えずに、直径d2を2.410mmにした以外は、実施例1と同じ条件で積層剥離容器1を製造した。
<実施例5>
実施例1の移動体6の直径を変えずに、材料を変更して重さを0.0542gにした以外は、実施例1と同じ条件で積層剥離容器1を製造した。
<比較例1>
比較例1では、図11に示す構成の弁部材を外気導入孔15に挿入し、この弁部材を外殻12に対して相対移動させることによって外気導入孔15を開閉させた以外は、実施例1と同じ条件で積層剥離容器1を製造した。
2.吐出試験
上記実施例・比較例の積層剥離容器に水を充填し、外殻12をわずかに圧縮したときに内容物が吐出されるかどうか(吐出性)、及び内容物を半量吐出させたときに内袋14内の外気が流入することが抑制されるかどうか(流入抑制性)を確認した。各実施例・比較例について10個のサンプルを作製し、各サンプルについて試験を行った。
比較例1の容器では、全てのサンプルにおいて、流入抑制性が良好でなかった。実施例1~2の容器は、全てのサンプルについて、吐出性及び流入抑制性に優れており、実施例1の容器は、実施例2の容器よりも吐出性が良好であった。実施例3~5の容器は、吐出性及び流入抑制性の両方が良好なサンプルと、吐出性及び流入抑制性の少なくとも一方が良好でないサンプルが混在していた。
1 :積層剥離容器
2 :キャップ
3 :容器本体
4 :弁部材
5 :筒体
6 :移動体
7 :収容部
7a :弁部材取付凹部
7b :空気流通溝
9 :口部
12 :外殻
14 :内袋
15 :外気導入孔
20 :キャップ本体
21 :中間空間
22 :キャップカバー
23 :ヒンジ
24 :主キャップ部材
24e :ねじ溝
24o :外側筒部
24p :環状突出部
24t :天板部
26 :逆止弁
26a :本体部
26a1 :貫通孔
26a2 :内面
26b :蓋部
26b1 :傾斜面
26c :ヒンジ部
29 :注ぎ部材
29d :円盤部
29e :係合部
29m :注ぎ口
50 :空洞部
50g :間隙
51 :軸部
51c :円弧状壁
51s :平面壁
52 :係止部
52a :隣接領域
52o :開口
52p :突出領域
52s :ストッパ部
52u :上面
53 :膨径部
53c :円弧状壁
53e :平坦面
53n :切り欠き
53p :保持部
53p1 :傾斜面
53p2 :傾斜面
53s :平面壁

Claims (6)

  1. キャップと、容器本体と、弁部材を備える積層剥離容器であって、
    前記容器本体は、外殻と内袋とを有し且つ内容物の減少に伴って前記内袋が収縮するように構成され、
    前記容器本体は、前記内容物を吐出する口部と、前記外殻と前記内袋の間の中間空間と外部空間とを連通する外気導入孔を備え、
    前記キャップは、前記口部に装着され、且つ逆止弁を備え、
    前記逆止弁は、貫通孔を有する筒状の本体部と、前記貫通孔を開閉可能に構成された蓋部を備え、
    前記蓋部は、前記貫通孔の縁に当接して前記貫通孔を閉塞させる傾斜面を備え、
    前記本体部と前記蓋部は、ヒンジ部で連結されており、前記ヒンジ部を中心に前記蓋部が回動することによって前記貫通孔が開かれるように構成され、
    前記弁部材は、筒体と、移動体を備え、
    前記筒体は、前記中間空間と外部空間を連通させるように設けられた空洞部を有し、
    前記移動体は、前記空洞部内に移動可能に収容され、
    前記筒体は、前記移動体が前記外部空間に向かって移動するときに、前記移動体を係止して前記空洞部を通じたエアの流通を遮断するストッパ部を有し、
    前記筒体の前記外部空間側の外面には、前記空洞部の前記外部空間側の開口に隣接して形成される隣接領域と、当該隣接領域から突出する突出領域とが形成されており、
    前記弁部材は、前記移動体が前記ストッパ部に係止された状態における、前記移動体の前記外部空間側の端部の前記外気導入孔に垂直な方向の高さ位置が、前記隣接領域の高さ位置より高くなり、かつ前記突出領域の高さ位置よりも低くなるよう構成され、
    前記筒体は、一体的に形成される、積層剥離容器。
  2. 請求項1に記載の積層剥離容器であって、
    前記本体部の内面と前記傾斜面の間の角度が25.1度以上である、積層剥離容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の積層剥離容器であって、
    前記移動体は、球状である、積層剥離容器。
  4. 請求項1~請求項3の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記移動体は、重さが0.0250g以下である、積層剥離容器。
  5. 請求項4に記載の積層剥離容器であって、
    前記移動体は、重さ0.0150g以下である、積層剥離容器。
  6. 請求項1~請求項5の何れか1つに記載の積層剥離容器であって、
    前記移動体は、直径が2.356mm~2.406mmである、積層剥離容器。
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