JP7235413B2 - ラッププリテンショナを備えた車両用シート装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ラッププリテンショナを備えた車両用シート装置に関する。
車両衝突時に三点式シートベルト装置のラップベルトをシート下方に引き込んで、ラップベルトのスラックを低減させて乗員拘束力を高めるラッププリテンショナが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このようなラッププリテンショナは、車室内でシート側方下方に配置されたシートレールを構成するアッパレールに取り付けられた中間部材にシリンダ等が配置されている。
一方、自動車の自動運転の技術開発が進んでいる。自動運転時にはシートポジションの多様化が想定される。車両用シートをシート後方に大きくスライドさせた状態や、安楽姿勢等でシートバックを大きく傾斜させた状態が想定される。このような様々なシートポジションでも乗員に対する拘束性能を確保するには、上記ラッププリテンショナを備えることが好ましい。
特開2017-159738号公報
ところで、上記ラッププリテンショナを備える車両用シートで、ショルダリトラクタを車両用シートに搭載した場合には、車両の前面衝突時に乗員からシートベルトに作用する全ての荷重を車両用シートのシートフレームで受けることになる。
このため、シートフレーム、特にシートレールを補強する必要があり、車両用シートの質量増加を招くという不都合があった。
本発明は上記事実を考慮し、質量増加を抑制しつつサブマリン現象を抑制するラッププリテンショナを備えた車両用シート装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置は、車室に固定されるロアレール上をアッパレールがシート前後方向にスライド可能に設けられたシートスライド機構と、前記アッパレールの上壁に固定され、シート前後方向視において底壁と一対の側壁を有する断面U字型の中間部材と、前記中間部材の前記側壁に締結固定され、三点式シートベルトをシート側方で下方に引き込むベルトが巻きかけられたプリテンショナ本体と、前記プリテンショナ本体から前記底壁に沿ってシート前方に延在し、前記ベルトの一端が内部に配設されたピストンに係止されたシリンダと、を有するラッププリテンショナと、前記シリンダのシート前方端部に対向して、前記中間部材の前記底壁と前記アッパレールの前記上壁を貫通して固定された変位阻止部材と、を備え、前記シートスライド機構において前記アッパレールが最もシート後方側に位置した場合に、シート前後方向で前記ロアレールと前記シリンダがオーバーラップするように配置されている。
このラッププリテンショナを備えた車両用シート装置は、シートスライド機構のアッパレールの上壁に固定された中間部材の側壁にラッププリテンショナのプリテンショナ本体が締結固定されると共に、ブリテンショナ本体からシート前方に延在するシリンダが中間部材に底壁に沿って配置されている。
また、シリンダのシート前方側端部に対向してアッパレールの上壁と中間部材の底壁を貫通して固定された変位阻止部材が設けられている。
したがって、自動車の前面衝突時に三点式シートベルトからラッププリテンショナに入力される荷重によりシリンダが中間部材に対して相対移動しかけても、変位阻止部材によって相対変位が防止又は抑制される。これにより、シリンダによってアッパレールを補強することができる。したがって、自動車の前面衝突時にシートスライド機構のロアレールに対するアッパレールの離脱を防止又は抑制することができる。
特に、ロアレールに対してアッパレールが最もシート後方側(リアモースト)に位置している場合に自動車が前面衝突すると、狭くなったアッパレールとロアレールの噛合範囲に荷重が集中する。この場合でも、シート前後方向でロアレールとシリンダがオーバーラップするように配置されているため、上記噛合範囲でシリンダによる補強によりロアレールに対するアッパレールの離脱が防止又は抑制される。
すなわち、既存のラッププリテンショナのシリンダによってアッパレールを補強することができ、シートスライド機構のレールの板厚増加等の車両用シートの質量増加を抑制しつつ、シートスライド機構のアッパレールの離脱を防止又は抑制することができる。
また、自動車の前面衝突時に三点式シートベルトからラッププリテンショナに荷重が作用した場合に、シリンダの中間部材に対する相対変位が防止又は抑制されるため、車両用シートに着座した乗員に対するシートベルトによる拘束力が変化することが防止又は抑制される。すなわち、自動車の前面衝突時に車両用シートに着座した乗員の腰が車両用シートに沈み込む、所謂サブマリン現象が抑制される。
さらに、自動車の前面衝突時にアッパレールの折れが抑制されるため、乗員腰部の前方移動が抑制される。すなわち、自動車の前面衝突時に車両用シートに着座した乗員の腰が車両用シートに沈み込む、所謂サブマリン現象が抑制される。
本発明は、質量増加を抑制しつつサブマリン現象を抑制することができる。
第1実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置を示す側面図である。 図1のA-A線拡大断面図である。 図1のB-B線拡大断面図である。 第1実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の要部断面を拡大して示す側面図である。 第1実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の前面衝突時の変形状態を示す側面図である。 第2実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の図4に対応する要部断面を拡大して示す側面図である。 第3実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の図4に対応する要部断面を拡大して示す側面図である。 (A)は第4実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の図4に対応する要部断面を拡大して示す側面図であり、(B)は同要部拡大斜視図である。
[第1実施形態]
第1実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置について図1~図5を参照して説明する。なお、各図に適宜示す矢印FRは車両前方を示しており、矢印UPは車両上方、矢印LHは車両左側を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の車幅方向の左右を示すものとする。また、本実施形態では、シート前後方向、シート幅方向が車両前後方向、車幅方向と一致するため、「車両前後方向」、「車幅方向」に統一して説明する。
(構成)
ラッププリテンショナを備えた車両用シート装置10(以下、「車両用シート装置10」という)は、乗員が着座する車両用シート12と、車両用シート12を車両前後方向にスライド可能に支持するシートスライド機構14と、シートスライド機構14上に設けられ、車両用シート12を支持する中間部材16と、図示しない三点式シートベルト装置を構成するシートベルトを前面衝突時に下方に引き込むラッププリテンショナ18と、を備えている。なお、本実施形態で説明する車両用シートは、車両前席右側のシートである。
<車両用シート>
車両用シート12は、乗員の腰部を支持するシートクッション22と、乗員の背部を支持するシートバック24と、乗員の頭部を支持するヘッドレスト26と、を有する。
<シートスライド機構>
次に、車両用シート12を車両前後方向にスライド可能に支持するシートスライド機構14について説明する。
シートスライド機構14は、ロアレール28上をアッパレール30が車両(シート)前後方向に移動自在に設けられている。アッパレール30上には中間部材16を介して車両用シート12が取り付けられている。したがって、アッパレール30がロアレール28上を車両前後方向にスライドすることによって、車両用シート12が車両前後方向にスライド可能とされている。
なお、ロアレール28は、図3に示すように、底壁32と、底壁32の車幅方向両端部から車両上方に延在する一対の外壁34、36と、外壁34、36の上端からそれぞれ車幅方向のレール内側に延在する上壁38、40と、上壁38、40のそれぞれ車幅方向のレール内側端部から車両下方に延在する内壁42、44を有する。
アッパレール30は、図2に示すように、車両前後方向に延在するものであり、上壁50と、上壁の車幅方向両端部からそれぞれ車両下方に延在する挿通壁52、54と、挿通壁52、54の下端部からそれぞれ車幅方向外側に向かった後、車両上方に曲げられた曲壁56、58とを有する。
アッパレール30の挿通壁52、54がロアレール28の内壁42、44間に挿入されると共に、アッパレール30の曲壁56、58がロアレール28の外壁34と内壁42の間、外壁36と内壁44の間にそれぞれ配置されることにより、アッパレール30とロアレール28が組み合わされる。
なお、アッパレール30の上壁50には、車両前方側と車両後方側にそれぞれ上下に貫通する孔部60(図3参照)、孔部62(図2参照)が形成されている。
また、ロアレール28は、図1に示すように、車両前方側端部と車両後方側端部で車両側面視でハット形状の取付部材64、66を介して図示しない車室のフロアパネルに取り付けられている。
<中間部材>
中間部材16は、アッパレール30の上壁50に取り付けられているものであり、アッパレール30の車両前後方向長さと略同一の長さを有する。
中間部材16は、図2及び図3に示すように、底壁70と、底壁70の車幅方向両端部から車両上方に延在する内側側壁72、外側側壁74と、を有する。なお、ここで、「内側」、「外側」とは、それぞれ車両用シート装置10のシート幅方向においてシート中心から相対的に近い、遠いことを意味している。
底壁70には、アッパレール30の上壁50に形成された孔部60、62に対応した、上下に貫通した孔部76、78が形成されている。
図3に示すように、アッパレール30の上壁50の孔部60と中間部材16の底壁70の孔部76に下側からピン部材80が挿入され、留め具82で固定されている。この際、ピン部材80の先端が留め具82から上方に突出している。なお、ピン部材80が「変位阻止部材」に相当する。
また、図2に示すように、アッパレール30の上壁50の孔部62と中間部材16の底壁70の孔部78にリベット84が挿入され、カシメ加工されることによってアッパレール30に中間部材16が固定されている。
さらに、外側側壁74の車両後方側には、ラッププリテンショナ18の後述するプリテンショナ本体取付用の孔部86(図2参照)が形成されている。
<ラッププリテンショナ>
ラッププリテンショナ18は、図1に示すように、ラッププリテンショナ本体90と、バックル92と、シリンダ94と、ベルト96と、ガスジェネレータ98と、を有する。
ラッププリテンショナ本体90は、ベルト96が巻きかけられるものであり、図2に示すように、中間部材16の外側側壁74の孔部86にボルト100とナット102で締結されている。
バックル92は、図示しない三点式シートベルト装置のシートベルト(ウェビング)に挿通されたタングプレートが装着されるものであり、ベルト96の一端が係止されている。
シリンダ94は、内部に配設されたピストンにベルト96の他端が係止されており、ガスジェネレータ98の駆動によって生じたガス圧力で、ベルト96と、ベルト96の一端が係止されたバックル92を下方に引き込むものである。
また、シリンダ94は、ラッププリテンショナ本体90に連続的に形成されている。さらに、シリンダ94は、車両前方側端部に板状の被係合部104(図1、図3、図4参照)が形成されている。被係合部104には、上下に貫通した孔部106が形成されている。アッパレール30の上壁50の孔部60及び中間部材16の底壁70の孔部76に挿通して配設されているピン部材80が被係合部104の孔部106に挿入されることにより、シリンダ94の車両前方側端部は、中間部材16及びアッパレール30に係止される。
すなわち、シリンダ94は、車両後方側がラッププリテンショナ本体90を介して中間部材16の外側側壁74に係止されると共に、車両前方側端部がピン部材80を介して中間部材16の底壁70に係止され、底壁70に沿って車両前後方向に配設されることになる。
また、車両用シート12が最も車両後方側に配置されていた(リアモーストに位置していた)場合でも、図5に示すように、車両前後方向でシリンダ94とロアレール28が範囲Dで重複(オーバーラップ)する構成とされている。
ベルト96は、一端がバックル92に係止され、他端がシリンダ94内に配設されたピストンに係止されると共に、ラッププリテンショナ本体90に巻きかけられているものである。したがって、ガスジェネレータ98の駆動によりシリンダ94にガス圧力が作用すると、ベルト96が巻き取られるものである。この結果、バックル92が下方に引き込まれるものである。すなわち、タングプレートがバックル92に装着されていた場合には、タングプレートが挿通された三点式シートベルト装置のシートベルトが引き下げられ、シートベルトの張力が上昇して乗員拘束力を向上させるものである。
(作用及び効果)
このような車両用シート装置10の作用及び効果について説明する。
車両用シート装置10を搭載した自動車が衝突を検知すると、ガスジェネレータ98が駆動されてシリンダ94にガス圧が作用すると、シリンダ94内に配設されたピストンに一端が係止されたベルト96がシリンダ94側に引き込まれる。これによりベルト96の他端が係止されたバックル92がベルト96の延在方向に沿って下方に移動する。これによって、バックル92に装着された三点式シートベルトのタングプレートも下方に移動して、三点式シートベルトの張力が向上し、車両用シート装置10に着座した乗員に対する拘束力が向上する。
特に、タングプレートが装着されるバックル92を引き下げることにより、三点式シートベルトを構成するラップベルト及びショルダベルトの張力を向上させて乗員拘束力を向上させることで、所謂サブマリン現象を抑制することができる。
また、自動車の前面衝突による乗員の慣性力(荷重)が三点式シートベルを介してラッププリテンショナ18に作用した場合に、シートスライド機構14のロアレール28とアッパレール30が噛合している範囲に荷重が集中する。
しかしながら、ラッププリテンショナ18のシリンダ94の前端側の被係合部104がピン部材80を介して中間部材16に係止されると共に、後端側がラッププリテンショナ本体90を介して中間部材16に締結されているため、自動車の前面衝突時にアッパレール30及び中間部材16に対するシリンダ94の相対移動が防止される。
すなわち、シリンダ94が中間部材16及びアッパレール30に対して相対移動しないように配置することで、シリンダ94によってアッパレール30を補強し、自動車の前面衝突時にアッパレール30がロアレール28から離脱することを防止又は抑制することができる。
特に、車両用シート12(アッパレール30)がリアモーストに位置している場合、図5に示すように、ロアレール28に対するアッパレール30の噛合範囲(車両前後方向距離)Cが最も短くなり、自動車の前面衝突時にシートベルトからバックル92を介してラッププリテンショナ18に作用する荷重が狭い噛合範囲に集中して作用する。この場合でも、シリンダ94が車両前後方向において重複範囲Dでロアレール28とオーバーラップして配置されているため、ロアレール28に対するアッパレール30の離脱を防止又は抑制できる。
したがって、三点式シートベルトに対するショルダリトラクタ等をシートバック24に設けた車両用シートの場合であっても、部品点数を増加させたり、シートスライド機構14のレールの板厚を増加させる等、車両用シート装置10の質量を増加させることを抑制しつつ、ロアレール28に対するアッパレール30の離脱を抑制できる。
また、自動車の前面衝突時に、シリンダ94が中間部材16に対して相対変位することが防止又は抑制されているため、ラッププリテンショナ18のベルト96を介してシートベルトに作用している張力が緩むことが防止又は抑制され、車両用シート装置10に着座している乗員にサブマリン現象が生ずることを良好に抑制できる。
さらに、自動車の前面衝突時に、シリンダ94がアッパレール30の補強部材として機能することにより、アッパレール30の折れが抑制されるため、ラッププリテンショナ18の前方移動(量)が抑制され、車両用シート装置10に着座している乗員にサブマリン現象が生ずることを効果的に抑制できる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置200(以下、「車両用シート装置200」という)について説明する。第1実施形態の車両用シート装置10と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1実施形態と異なるのは、中間部材の構成と、中間部材に対するシリンダ94の配置の関係のみなので、該当部分のみ説明する。
(構成)
車両用シート装置200は、図6に示すように、中間部材16の底壁70上には、底壁70とアッパレール30の上壁50にリベット210を介してカシメられたブラケット212が配置されている。
ブラケット212は、底壁214と、底壁214の車両後方側端部から上方に延在する後壁216を有する。上述のように、ブラケット212は、中間部材16の底壁70上に底壁214がカシメられることによって、後壁216がシリンダ94の前方側端部に対向して配置される。
なお、ブラケット212が「変位阻止部材」に相当する。
(作用及び効果)
このように、中間部材16の底壁70上に配置されたシリンダ94の前方側端部の前方側には、シリンダ94に対向してブラケット212の後壁216が配置されている。
したがって、自動車の前面衝突時に三点式シートベルトからバックル92、ベルト96を介して作用する荷重によって、シリンダ94がアッパレール30に対して相対変位をしようとしても、シリンダ94の前方側端部がブラケット212の後壁216に突き当たり、アッパレール30に対する相対変位が抑制される。
この結果、車両用シート装置200でも第1実施形態の車両用シート装置10と同様の作用効果を奏する。
[第3実施形態]
第3実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置300(以下、「車両用シート装置300」という)について、図7を参照して説明する。第1実施形態の車両用シート装置10と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1実施形態と異なるのは、シリンダ94に対する車両前方側端部の係止構成のみなので、該当部分のみ説明する。
(構成)
車両用シート装置300は、ラッププリテンショナ18のシリンダ94の先端の被係合部104が中間部材16とアッパレール30に締結されているものである。具体的には、図7に示すように、アッパレール30の上壁50の孔部60と、中間部材16の底壁70の孔部76と、被係合部104の孔部106に、下側から挿入されたボルト302がナット304で締結されているものである。これにより、被係合部104、すなわちシリンダ94の前方側端部が中間部材16及びアッパレール30に固定されていることになる。
なお、ボルト302とナット304が「変位阻止部材」に相当する。
(作用効果)
車両用シート装置300では、シリンダ94の車両前方側端部に設けられた被係合部104が中間部材16及びアッパレール30に締結されている。この結果、自動車の前面衝突時に中間部材16及びアッパレール30に対するシリンダ94の相対変位が防止又は抑制される。
この結果、第1実施形態と同様の作用効果を奏すると共に、自動車の前面衝突時にシートベルトからラッププリテンショナ18に作用する荷重(張力)によってシリンダ94がラッププリテンショナ本体90の締結点を中心に回転するおそれがあるが、シリンダ94の被係合部104が中間部材16及びアッパレール30に対して固定されているため、シリンダ94の回転も防止することができる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置400(以下、「車両用シート装置400」という)について、図8を参照して説明する。第1実施形態の車両用シート装置10と同様の構成要素には、同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお、第1実施形態と異なるのは、シリンダ94に対する車両前方側端部の係止構成のみなので、該当部分のみ説明する。
(構成)
図8(A)、(B)に示すように、車両用シート装置400は、変位阻止部材としてのキャップ部材402を有する。キャップ部材402は、図8(B)に示すように、車両後方側端部のみが開口し、車両前方側端部が閉じられた略円筒形の筒状部404と、筒状部404の下端部に接合され、車両前方側に上下に貫通した孔部406が形成された板状部408と、を有する。
筒状部404は、車両後方側端部に形成された開口部410から軸方向(車両前方側)に延在する穴部412が形成されている。なお、開口部410及び穴部412は、シリンダ94の外径よりも若干広い内径とされている。すなわち、シリンダ94を挿入可能に構成されている。
板状部408は、中間部材16の底壁70の孔部76、アッパレール30の上壁50の孔部60に挿通されたリベット210が孔部406にも挿通されてカシメ加工されることにより、中間部材16及びアッパレール30に固定されている。
(作用効果)
このように、アッパレール30及び中間部材16に固定されたキャップ部材402の筒状部404の穴部412にシリンダ94の車両前方側端部が挿入されているため、自動車の前面衝突時にアッパレール30に対して相対移動しようとするシリンダ94の先端が穴部412の奥壁に突き当たる。これにより、シリンダ94のアッパレール30に対する相対変位が防止又は抑制される。この結果、第1実施形態の車両用シート装置10と同様の作用効果を奏すると共に、シリンダ94のボルト100回りの回転が阻止される。
(その他)
ラッププリテンショナ18は、バックル92を引き込むプリテンショナであったが、ベルトアンカ側を引き込むプリテンショナについて同様の構成を適用しても良い。
以上、本発明の各実施形態及び変形例に係るラッププリテンショナを備えた車両用シート装置の一例について説明したが、これらの各実施形態及び変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10、200、300、400 ラッププリテンショナを備えた車両用シート装置
14 シートスライド機構
16 中間部材
18 ラッププリテンショナ
28 ロアレール
30 アッパレール
50 上壁
70 底壁
74 側壁
80 ピン部材(変位阻止部材)
94 シリンダ
212 ブラケット(変位阻止部材)
302 ボルト(変位阻止部材)
304 ナット(変位阻止部材)
402 キャップ部材(変位阻止部材)

Claims (1)

  1. 車室に固定されるロアレール上をアッパレールがシート前後方向にスライド可能に設けられたシートスライド機構と、
    前記アッパレールの上壁に固定され、シート前後方向視において底壁と一対の側壁を有する断面U字型の中間部材と、
    前記中間部材の前記側壁に締結固定され、三点式シートベルトをシート側方で下方に引き込むベルトが巻きかけられたプリテンショナ本体と、前記プリテンショナ本体から前記底壁に沿ってシート前方に延在し、前記ベルトの一端が内部に配設されたピストンに係止されたシリンダと、を有するラッププリテンショナと、
    前記シリンダのシート前方端部に対向して、前記中間部材の前記底壁と前記アッパレールの前記上壁を貫通して固定された変位阻止部材と、
    を備え、前記シートスライド機構において前記アッパレールが最もシート後方側に位置した場合に、シート前後方向で前記ロアレールと前記シリンダがオーバーラップするように配置されているラッププリテンショナを備えた車両用シート装置。
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